ココファーム・ワイナリーで収穫祭の雰囲気を存分に味わった後、足利の市街へ出る。立ちっぱしだったので何処かで座りたいし、些か腹も空いた。そこで、せっかく足利に来たので、「一茶庵」に寄ってみることにした。ここは知る人ぞ知る、数多くある一茶庵系蕎麦屋の総本山。かの片倉康雄氏が大正15年に新宿で開業して以来、現在は三代目とのこと。最近行った店では、秩父の「こいけ」や、越生の「梅乃里」などが、愛弟子の系列だそうである。
店構えがずいぶん立派で重厚である。さすが総本山は違うね、と感心。中へ入ると、我々の前に4組ほど(椅子に座って)並んでいて少々たじろいだが、待つことにした。やっぱり、足利まで来て一茶庵本店に寄らず帰る訳にはいかない。やがて、席へ通される。なんのことはない、空いているテーブル席が他にもある。それでも客を通さないのは、職人の数が足りないと云うことだろうか。
先ずはビール。キリンとエビスがあったが、今日はキリンの気分。柿ピーがついてくるところは意外に庶民的。喉を潤した後は蕎麦が来るまで、板わさと鴨スモークを肴に日本酒をちびちびいただく。白雪、高清水もあるが、ここは「男の酒辛口 赤城山」という地酒にしてみる。いわゆる淡麗辛口の呑み飽きしないタイプ。
頃合い良く出てきたせいろ蕎麦は、さらしなの様に色白、細打ちでしこしこ、つるんと喉越しが良い。美味い。
「一茶庵」で蕎麦を堪能した後は、街中をぶらぶら。そのうち、行く手に見えてきたのは立派な仏閣。裏門の様だが、その入口に「鑁阿寺(ばんなじ)」と書いてある。「鑁」とはまた随分難しい漢字だ。調べてみると、『大漢和辞典』( 諸橋轍次/著 大修館書店/刊)にも載っていないとのこと。いったい誰が何処から見つけてきた漢字なのだろうか。「鑁阿」はサンスクリット語の発音vanaを当て嵌めた、いわゆる「当て字」らしい。「鑁阿寺」で「大日如来の寺」という意味になるそうだ。足利が初めてなので、「鑁阿寺」も初めて。由緒書きにによれば、足利氏の氏寺で創建は1196年とのこと。本堂は国宝だそうである。今日は七五三の参拝者をちらほら見掛けることができる。

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