松田に来ると何度となく、造り酒屋の「中澤酒造」の建物や敷地を眺めている。ここが醸す「松美酉」も、山から下りたら何処かしらで呑んでいる。今回も、「松田健康福祉センター」でひと風呂浴びた後、桜鍋をつつきに「肉八」へ行く途中、ふと道の両側にある中澤酒造の敷地見渡してみると、倉庫を開放していた。
何かイベントをやっていたようだ(訊けば、酒蔵コンサートをやっていたとのこと、もう終わってしまったらしい。どんな音楽だったか判らないけど、ちょっぴり残念)。まだ即売はやっている様子だったので、折角の機会なので覗いてみた。
「中澤酒造」は文政8年(西暦1825年)創業。小田原藩御用達の日本酒を造っていて、「松美酉」という酒銘も藩主に付けてもらったそうな。そう云えば、山形・庄内の酒「楯野川」も藩主命名だと聞いたことが有る。探せばもっと有るかも知れない。やはり殿様に付けて貰ったとなれば、箔が付くだろうし、美味さも保証付きということになるだろう。
倉庫に並んだ銘柄を物色していると、亮・特別純米・河津桜酵母仕込という酒が目に留まる。どんな香りがするのか興味深いので買おうとしたら、もう売り切れとのこと。残念。ならば代わりに、酉年限定酒がよさそうだ、と思ったらやはり完売とのこと。やはり、この時期限定というキャッチコピーに皆さん弱いようである。それではスタンダードに、純米しぼりたて美山錦(四合瓶1,400円税別)を買ってみた。家に持ち帰り数日後、どうかなと口を開けてみると、爽やかな風味。「こりゃいける~」と、すいすい呑んでいるいるうちに、あっという間に1本呑み切ってしまった。また、次の山の機会に買いに行かねば。

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