生憎の雨模様のなか、遅ればせながら今年の初詣に高尾山へ行った。護摩法要でお札を貰うのが目的、眺めが望めないので山頂にも行かず。でも折角なので、久しぶりに大本坊で精進料理を喰うことにした。勿論、そのついでに般若湯を一杯やるつもり。
ケーブルカーで高尾山駅に降りると、駅前は何故か長蛇の列。主に中高年の皆さんが雨の中、辛抱強く並んでいる。下りのケーブルカーを待っているにしては、ここだけ異様に人が多い。なにかイベントでもあったのだろうか。カミさんが、並んでいる人に話を聞いたところによると、今日3月1日は、高尾山トクトクブック(京王帝都電鉄発行)の12スタンプ賞(金バッジ)がもらえる日なのだそうだ。つまりこれは、毎月1年間、高尾山に通った人たちの群れである。そんなに価値があるバッジなのかどうかは良く判らないが、随分と皆さん熱心だし、なんだか嬉しそうである。京王としても、それだけ電車に乗ってもらった訳で、タダで金メッキバッジを差し上げても十分ペイするということなのだろう。
でも人が多かったのはここだけ。参道は寂しいほどである。こんなにスカスカの高尾山薬王院も珍しい。新緑も花も紅葉も無いが、雨の高尾山も悪くない。護摩のために本堂にやってきた人は我々を含めても十人余りだった。ということは、祈祷する坊さん達とほぼ同数。これだと御利益も普段以上にあるかも知れぬ。護摩が終われば大本坊へ移動。こちらの建物は、本堂以上に大きい。作務衣姿の男衆がお出迎え。食事の準備が整うまで控室で待たされる。先客は、我々以外に一組二人連れのみ。ストーブがガンガン焚かれているが、部屋がやけに広いので寒い。
やがて食事処へ通される。各々引き戸があって個室のようであるが、中に入ると天井が隣りと繋がっていて、ヒソヒソ話でなければ、隣りの会話が聞こえてくる。予め予約してあった天狗膳(2,800円)をいただく。熱燗は「高尾山」という日本酒。昔風の喉越しとキレ。生産量が少ないのか、ここ高尾山薬王院でしかお目にかかったことがない。
料理は、甘味も含め小鉢や赤い漆椀に八品。基本的に見た通りの野菜が主体だが、なかには肉もどきのものがある。大豆ハムカツと、つくねもどき(こちらもたぶん、大豆ベース)がそれ。大豆で作ったと云うハムカツもどきは、なかなか良く出来ていて美味い。全体としての印象としては、炭水化物類が豊富で、(とろろ芋以外)全部食べると結構、腹にたまる感じ。精進料理らしく塩気も脂っ気も少ないので、酒の肴としての物足りなさは若干あるが、たまにはこのような食べ物で身体を清める(?)のも良いかも知れない。

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