山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

牛すじ煮込み

月いち居酒屋ツアー。今回は7人の大所帯で、新橋の「サカナヤ オアジ」に予約。ここは富山の食材をウリにした居酒屋。この頃なんとなく、青森や山形など、郷土料理を食べさせてくれる居酒屋が続いていて、この店もその流れで注目してみた。
最近、新橋駅の浜松町寄りガード下が再開発され、この店もこの頃出来たようである。是非、神田の「大越」の様な、ガード下老舗店になるまで頑張ってほしい(さすがに老舗になった姿まで見届けられないのが残念だけど)。
先ずは生ビール(500円税別、以下同様)をもらうが、何かのキャンペーン(開店キャンペーンか?)をやっていたのか、若い女子店員が「一杯目はタダです!」と太っ腹。他の連中は既に焼酎に移行済み。頼んだのは黒霧島ボトル(2,800円✕3本)。呑み方は氷セット(200円/人✕7人)で。小生は、ビールの後もニッカリッチブレンドハイボール(530円)を一杯。他に、日本酒の苗加屋(のうかや)(700円/1合)を頼んだ方もいた。これはコクも旨味もキレもある富山の酒。
つまみには、カツオのたたき(850円✕3皿)、ポテトサラダ(480円)、牛すじ煮込み(600円)、つくね串ブラック(3本390円✕2皿)、鶏皮串ブラック(3本390円✕2皿)、富山ブラック唐揚げ(650円)、ハムカツ(550円✕3皿)、富山ブラック焼そば(750円✕2皿)、白海老唐揚げ(900円✕2皿)、ホタルイカ天ぷら(700円✕2皿)を注文。「ブラック」と云う詞が連呼されたが、胡椒がたっぷり利いた一品。富山のご当地グルメかどうかは判らない。
しめて28,780円。こんなに呑んで喰って一人あたま4,111円だが、遅れて来た人もいるので「4,500円徴収~!」と皆さんに告げると、もうだいぶ気が大きくなっているので、5,000円札を出して「釣りはいらない」と太っ腹の方もいる。おかげ様で小生の支払いは2,000円程度となった。皆さんに精一杯呑んでもらうと、自然と幹事は役得にありつける。ごちそうさまでした。

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「あさぎり」で新宿到着後、やはりせっかくなので、新宿のネオンに誘われてちょっと寄り道。かねてより名前が気になっていた店があったので、行ってみることにした。「居酒屋かあさん」という店は、新宿だけでも3店舗(東京全体で12店舗)あるが、今回、入ってみたのは新宿駅前店。
道路に面した看板に従い、階段を降り、地下の廊下にあった行燈型の看板通りに進むと店。これでは迷いようが無い。外の看板には「うまい安心!かあさんの煮物」と書かれていて、一見客でも、故郷が恋しいオヤジさらりーまんだったら、その文句に釣られてついふらふらと入ってしまいそうだ。
店内に入ると、意外に広い。一方、先客は2組だけで、ガランとしている。注文を取りに来たのは、中国系の若い子。接客はこの子ひとりだけらしい。残念ながら「かあさん」はいないようだ。
とりあえず先ず呑もう。ハイボール(420円税別、以下同様)で乾杯。
つまみには、カマンベールフライ(580円)、ハムカツ(620円)、牛すじ煮込み(580円)をチョイス。味はまずまずだが、酒もつまみも、全般的にやや高めな印象。手作り感を前面に出してその分、手間がかかっているので若干高めの価格設定、という戦略は感じるが、その肝心な「かあさんの手作り」感がやや薄いので、割高感は拭えない。少々残念。
これで中国系の店員を使い、客がバンバン入ってきたら、店としてはウハウハだが、土曜日の夜にしてこの客の入りでは、戦略の見直しが必要ではないか。やはり「かあさん」感が物足りないせいだと思うが如何。いっそ、「いづみや」のごとく、正真正銘の「かあさん」を接客係に採用したらどうだろう。地方の訛りがあれば、尚いい。外国人観光客もやってくるかも知れない。ときどき、聞いた注文を忘れることがあるかも知れないが、それこそが「かあさん」の味だと思う。

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月いち居酒屋ツアーは、早くも今年最後となった。「月いち」の筈が、翌月のツアーがどんどん早くやってくる気がして、自らの体内時計の遅れが気になる今日この頃である。 
今宵設定した店は、八重洲というよりは、日本橋に近い「東京八重洲餃子・景虎」という餃子専門店。以前入った、古典酒場「ふくべ」のすぐ東隣りである。以前は、「開々亭」という中華料理屋があったところ。気が付かないうちに店は結構、入れ替わっているものだ。一方、「ふくべ」は全くそのままの姿で在り続けている。駆け出しの若造には敷居が高いぐらいの店の方が、長続きするらしい。やはり、店は飽きられては立ち行かないということか。
ここは、昼間は「日乃屋カレー」という名のカレー屋で、夜は餃子専門店になるという変わったスタイル。昼間は定食屋で夜が居酒屋になると云うパターンは良くあるが、カレーと餃子の組み合わせは珍しいのではないか。しかも、店の名前まで変えてしまう(看板を掛け替える?)のは、少々驚く。
店は、1階が厨房で、2階に席があると云う。階段を上がると、20人ぐらいが座れそうなスペースにテーブルが並んでいる。我々以外に客は一組のみ。既に先発組(今宵は3人)が焼き餃子(480円税別、以下同様)を注文してあり、早速、生ビール(480円)を呑みつつ、餃子に齧り付く。
皮は厚からず薄からずでパリっとしている。餡は豚肉の香りが前面に出てくる感じで、味わいもジューシーであるが、中身の具が少なめのせいか、思ったほどしつこくは無く、あっさりに感じる。まずまずだ。この店のもう一つのウリは、牛すじ煮込み(480円)とのこと。やや甘めだが、これもまあ合格点。塩こんぶキャベツ(480円)と一緒に食すると丁度良くなるかも知れない。
今日はこのまま、餃子三昧にしても良かったのだが、この店のバリエーションが些か物足りないという意見があり、島を変えようと云うことになった。水餃子は喰ってなかったので次回だ。会計をして店を出ようとすると、もう「仕度中」の看板が出て来た。へ、もう閉店かと訊けば、今日来る筈のバイトの女の子が熱を出して休みで、今いる二人だけではきりもり出来ないとのことだった。そんなに簡単に閉めるのって感じがしないでもなかった。
その後、ふとググってみると、いつの間にか店は閉店となっていた。確かに、あの客の入りじゃ存続は難しそうだし、バイトの女の子が休んですぐ店を閉めるようでは、そんなものかなと思ってしまう。それにしても、だったら水餃子を喰って置くんだったと反省。

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暑くなると、どうしても高い山に登りたくなる。しかし、日帰りの場合、登れる範囲は限られる。同じ山(例えば大菩薩嶺)ばかり登るのは憚られるし、山行計画を立てる身には悩ましい季節だ。そこで、今回はとっておきのプランとして、およそ30年ぶりに黒金山を登ることにした。タクシーを駆使すれば、一気に標高1,550mまで上がることが出来る。今日は総勢5人でタクシー1台なので、料金メーターは怖くない(山の記録はこちら)。
青笹から黒金山に通じる登山道は昔からあったが、現在はそのほぼ中間点を林道が横切っていて、そこが今回のスタート点。30年前にはこんな登山口は無く、日帰りで登ること自体、想像もしなかった。その時は、乾徳山中腹にある高原ヒュッテ(現在は無人避難小屋だが、当時は素泊まりのみの有料小屋だった。暖房が無く、晩秋の夜は随分と冷えた記憶がある。)に泊まり、翌日は乾徳山、黒金山を越えて、西沢渓谷へ下った。
黒金山は、中央線沿線の山と云うよりは、ほぼ奥秩父の領域。事実、シラビソやコメツガが主体の森で、苔生した深山のひんやりした雰囲気に包まれている。黒金山山頂は、残念ながらガスに包まれていて眺望は得られなかったが、涼しさを求めて黒金山に登ったので、目的は十分達成した。
乾徳山を経由し、大平牧場の上にある登山口まで下れば、またタクシーを呼び、さて風呂だ。近くに「笛吹の湯」があるが、知りえた情報の範囲では、食事処もビールの自動販売機も無いようなので、当然スルー。その下流には「一の橋館」という温泉旅館があるが、タクシー運転手に訊いても立ち寄り湯をやっているか不明だったので、塩山に近い「はやぶさ温泉」に行くことにした。ここは、たいていのタクシー運転手に訊いてもイチオシである。
「はやぶさ温泉」とは随分カッコいい名前を付けたものだと思っていたが、ここの地名が「山梨市牧丘町隼」であることに初めて気が付いた。漢字ではなく、ひらがなにしたのが良かったようだ。
ここは普通の日帰り温泉とは違い、家族経営のような、手作り感がある施設である。たいして広くないフロントには、桃や野菜などが段ボール箱に並べられていている。桃ひとつ100円は安いと思うが、持ち帰ると思うとなかなか手が出ない。入浴料600円を支払い、貴重品をフロント脇のボックスに預けたら風呂場へ。源泉かけ流しで、カランの湯も源泉100%。湯温も程良い。しかも高アルカリ性(Ph10)なので、つるつるすべすべの湯である。
さっぱりしたら大広間へ。南側が開け放たれていて、手入れが行き届いた庭を眺めることが出来、ちょっと気の利いた旅館にいる気分になれる。まずは生ビール。今日もビールが美味い。さて、つまみ。ここは、下手な居酒屋顔負けにつまみの種類が豊富。表面がパリッとした餃子は勿論美味いし、モツ煮込み、牛すじ煮込み、ごぼう唐揚げ、砂肝塩焼きと、どれも日帰り温泉の食事処の水準ではない。腹が減っていれば麺類や丼物、握り寿司、うな重まであるので問題ない。つい、長居をしてみたくなってしまいそう。お湯佳し、食事処佳しであれば、地元のタクシー運転手が勧めるのは当然である。

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はやぶさ温泉のHP: こちら 

「ホリデー快速ビューやまなし号」で18時25分、立川下車。さて、どうする?と訊けば、なまぐさ和尚が「肉を喰いたい」と云うので、久しぶりに「馬力」を覗いてみることにした(前回はこちら)。
そもそも16時からやっているこの店、土曜日のこの時間帯は結構、混んでいると思っていたが、行ってみると意外に空いていて、どこでもどうぞ、ってな感じ。今日は競馬開催が無いのか、「馬力」人気に陰りが生じたのか、はたまた強力なライバル店が現れたのかは定かではない。勿論、我々利用者にとってはウェルカムである。
確かにこの頃、馬力のようなコンセプトの店はだいぶ増えた。店員が若者で元気が取り柄で、飲み物は日本酒以外のバリエーションが豊富で、料理は肉系が基本コンセプトでボリューム多め、内装には金をかけない分、客単価も抑えめというスタイル。あまりカロリーを消費しなかった山の帰りだと、入るのを少々躊躇う系統の店だ。まあ、今日は一応、入る資格はありそうだ。
奥の窓際の席を確保し、今日はホッピー黒で乾杯。どうもこの手の店は、焼酎+炭酸系の気分になる。メニューをざっと眺めると、意外に魚介系の料理も多いことに気が付く。それに、この店の一番人気は浜コロ(磯のグラタンコロッケ)、二番人気は馬力豆腐だそうだ。それでも今日は、肉っ気満々の和尚のご要望にお応えして、ポテトサラダ以外は、牛すじ煮込み、ハムカツ、馬刺し、メンチカツ、豚おろし生生姜焼きと、ずらりと肉系。とは云え、付け合わせにキャベツの千切りやかいわれ大根、もやし炒めなども一緒に出て来るので、肉一辺倒ではない。
今回、久しぶりにこの店に来て、割とバリエーションが豊富なことに気が付いた。狭い店なので大パーティでは難しいが、少人数の集まりだったらいつ来ても良さそうだ。我々の目線で云えば、「立川やきとん」か「ひだりうまでん助」、「かぶら屋」あたりがライバル店だろうが、その中では一番守備範囲が広い感じがする。またそのうち、お世話になるだろう。その時は、もうちょっと栄養バランスを考えたつまみにしませうね、和尚さん。

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「あさぎり」で新宿に着いた後、やっぱりそのまま西口を北の方へふらふら。相変わらず、大層な人ごみである。ともかく早いとこ何処かに入ろう。特に意識もせず、思い出横丁へ。カメラやスマホを構えた外国人観光客が目立つ。今夜も、どの店も繁盛している。
この横丁でまだ入った事がない店は多いけれど、特に拘りを持たずに来ると、何となく馴染みの店に入りたくなる。「つるかめ食堂」を覗いてみると丁度、ひとテーブル空いていたので入ることにした。今年の3月以来の入店ということになる。
前回は「ソイの頭」しか食べられなかったので、今日は他の料理も喰ってみよう。とは云え、のんちゃんは初入店とのことなので、やっぱり「ソイの頭」も注文。他に牛すじ煮込み、ポテトサラダ、ハムカツと、この店の名物の一つ、「トルティージャ」を食べてみる。飲み物はハイボールやウーロンハイで、また乾杯。 
何故かこの店にはスペイン料理がメニューにあるが、こんな外観の店(失礼!)でスペイン料理が出てくるとは誰も思わないだろう。これでも昔よりはだいぶ小奇麗になったけれど、全くスペイン料理を彷彿させる外観ではない。小生も来たての頃はそうだったし、「トルティージャ」もスペイン料理の一つだと気が付いたのはだいぶ後になってからである。「トルティージャ」は、いわゆるスペイン風オムレツである。本場でも同じようなシロモノなのかは判らない。とは云え、これがまた、酒に良く合うのだ。
もちろん、この店はスペイン料理屋ではない。食堂とは云いながら、和風居酒屋メニューもかなり豊富である。居酒屋の定番料理、牛すじ煮込み、ポテトサラダ、ハムカツも普通以上に美味い。ハムカツはやや薄いけれど、その感じが何となく思い出横丁的である。今日も満足。次回は是非、残りのスペイン風料理、「バカでアホでフラメンキン」と「バカコンポジャ」をいただくことにしよう。

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「ポッポ駅前屋」のあと、新宿へやって来て、なおちゃんと18時に合流。アユラシはもう少し遅れるとのこと。このちゃんが19時から新宿で呑み会があると云うので、それまでの時間、新宿西口の居酒屋に入ることにした。選んだ店は「やまと」。有名な「ぼるが」の並び。この店、実は例の知るヒトぞ知る「謎の激安居酒屋グループ」のひとつである。これまでこのグループの店では、神楽坂の「竹子」と六本木の「小松」に入ったことがある。とあるブログによれば、この店はかなり以前から営業していたようで、謎のグループの総本山かも知れないとのこと。ちょっと興味をそそられるので、ここにしてみた。
通りから見ると、黒塀と黄色い看板がやけに目立つ。でも、それだけなのでシンプルな外観。この看板を小さくして落ち着いた色合いにすれば、料亭に見えないことも無い。ここは24時間営業とのことである。入ると、2階へ通される。どうやら地階も3階もあるらしい、巨大な店である。店員は皆、若い。1階は結構、客が入っているようだったが、2階はスカスカ。それも、我々が店を出る頃にはほぼ満席状態となった。
外観もシンプルだが、内装も極めてシンプル。素人日曜大工が手懸けたような、安っぽい造りをあえてウリにしているのかも知れない。でもそれが何となく、若者を意識したような感じにさせる。
この店(チェーン店)のウリは、ビールとハイボールがほぼ毎日(除、金曜日)一杯180円であるということ。ビールとハイボールを呑み続けている限り、180円のたし算でしかないので、大したことにはならないが(まあたぶん、腹がだぶだぶになるので10杯なんて呑めない)、その分、料理は気を付けた方がいい。頼んだのは、牛すじ煮込み(520円)、ポテトサラダ(480円)、ハムカツ(490円)、ひと口やきとり・もも(320円/4本)、ひと口やきとり・はつ(320円/4本)、と云うことで、つまみは決して安くない。ポテトサラダもハムカツも、ボリューム感があるように見えるが、この価格だったらCPとしてはいまいちかなぁ。
ビールとハイボールばかりがぶがぶ呑んで、つまみはお通しだけ、ってすればセンベロになる筈だ。でもそんな、安上がりに酔うだけの呑み会なんて全く詰まらない。まあそれでも今回、2次会(3次会?)が控えているので抑えめとは云え、これで一人あたま2,000円にはならないのだから、まずまずだろう。謎のグループの総本山(?)に迫ってみただけでも、価値があると云うものだ。

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風祭から小田原へ移動、久しぶりに「さくら駅前店」にやってきた。そう云えば、前回も今回も、明星ヶ岳から下りてきた。予め、午後4時半で予約した上での入店。我々が最初の客だったが、続いて熟年女性集団がどやどやと入ってきて、たちまちテーブル席はほぼ一杯。カウンター席も、我々のリュックサックで3分の1ほど埋め尽くされた。
カウンター席に相対して細長い厨房が丸見えの純和風スタイル、料理人姿の男衆ばかり4人が並んでいる。調理中でも、声をかければすぐに応じてくれるところが良い。
席に着いて先ずビールを呷ったあとは、料理を注文する。ここは「地魚の店」という看板を掲げるだけあって、魚料理が豊富。そこで、金目の煮付け、刺身盛り合わせ、桜エビかき揚げ、カマス塩焼き、カレイ唐揚げ、鯖刺身、等々、存分に魚を堪能した。金目鯛はやや旬を過ぎたかも知れないが、脂がのっていて身がぷりぷりである。サクラエビは丁度良い季節。他にデミグラソースを使った牛すじ煮込みや、さくらオムレツ、新竹の子刺身なんてものもいただいた。特に、生竹の子はまさに今が旬、贅沢な喰い物だ。
ビールの後は日本酒。「箱根薔薇」(つまりサンショウバラ)という名前がついた「箱根山」ブランドの吟醸造生貯蔵酒を呑む。すっきり系だが円やかさも併せ持つ、すいすい呑めるあぶない系統の酒である。
この店では、日本酒は木製徳利で出てくる。これがなかなか具合が良い。注ぎ口が細く、かつ酒がスムーズに出てくるので、目いっぱい傾けても猪口がすぐ溢れてしまうようなことにはならない。店の人が最初の一杯を注いでくれるが、その際は、徳利を高く掲げ遥か下の猪口目がけて、溢さずに注ぐパフォーマンスをやってくれる。これは、我々でもすぐ出来るほど、徳利の構造が優れているということ。かなり気に入ったので、思わず通販で探してゲット。さっそく家呑みで愛用している。

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思親山からJR寄畑駅へ下るつもりが、二万五千分の一地形図に記載の破線は、実際にはまったく廃道となっていて想定外のバリエーション、道無き斜面を適当に下り、なんとかバスが通る舗装道に出ることができた。あとは、この2日間ですっかり馴染みとなった南部タクシーを呼んで「なんぶの湯」(大人800円)に直行。JR身延線内船駅からほんの2、3分の便利なところにある。東を振り仰ぐと、さっきまでいた思親山の山頂が良く見える。
駐車場には多くの車が止まっているので混雑が予想されたが、豈図らんや、大きな風呂場は湯船も洗い場も全くスカスカで、ゆったり、まったりできた(でもカラスの行水であることは変わらない)。湯は、「やまと天目山温泉」や「天空の湯」のようにアルカリ性が強い。
湯上りに、休憩室(大広間)へ行ってみると、殆どのテーブルが埋まるほど、多くの人が屯している。ざっと100人ぐらいは居るだろうか。半分ぐらいは、浜に上がったトドのように転がっている。起きているのは、きんさん、ぎんさんみたいなおばあちゃん達で、四方山話で盛り上がっている。地元のお年寄りの社交場がここらしい。風呂に入ることもさることながら、ここで日がな一日過ごす人も多いようだ。余所者がふらりとやってきて、ひとり生ビール(500円)を飲んでいるのはちょっと場違いに見えるようで、なんとなく落ち着かない。焼き餃子(350円)を注文する。
やがて皆もやってきて、無事下山を祝して乾杯。焼き餃子以外に、牛すじ煮込み(550円)、とりモツ煮込み(550円)、フライドポテト(300円)、枝豆(300円)なども注文し、皆でつつく。メニューには他にもピリ辛大根煮物、うな胆、おつまみメンマ、厚揚げ、イカげそフライなどもあり、居酒屋顔負けである。面白いのは、鯨大和煮、サバの味噌煮、いわしなどの缶詰もそのまま売っているところ。さながら酒屋の角打ちメニューのようで、センベロ呑べえには嬉しい。もちろん、酒や肴だけでなく、麺類や定食ものも豊富。まこと、日帰り温泉のおまけにしておくのは惜しい程の食事処である。

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なんぶの湯のHP: こちら 

両国から浅草まで、食後の運動宜しく、清澄通りを隅田川沿いに歩いてみた。駒形橋の東詰からはスカイツリーが真正面に見える。吾妻橋東詰にある海老屋で佃煮を仕入れたら、吾妻橋を浅草側へ。橋の上は国内外の観光客でたいそう賑わっている。水上バス乗り場には着物姿の女性集団が乗船を待っている。今日の浅草はひと際、人出が多いような気がする。30年ぐらい前の浅草駅界隈は、神谷バー以外ひと気がなく、新仲見世通りあたりは寂しいくらいだったし、若者はもちろん、海外旅行客なんて殆ど見掛けなかった。それが今はどうだ、全く隔世の感がある。浅草松屋は外装の化粧直しもすっかり済んで、パリのプランタンもかくや、というぐらい(ちょっと云い過ぎ)アールデコ調を復活させ綺麗になっている。
仲見世通りは横断するだけでもひと苦労する。伝法院通りを西へ進み、右に折れると通称ホッピー通り、またの名を煮込み通りにある店を探す。この界隈は通常、午前中から既に呑べえ達が良い気分になっているので、黄昏時ともなれば、どの店もほぼ満員御礼状態。今日は陽気が良いので道端にはみ出たテーブルの方が気分が良さそう。なかなか空いている席が見つからないが、なんとか「どん」に入れた。ホッピー黒と共に、牛すじ煮込みとハムカツを注文する。牛すじは徹底的に煮込んであってとろとろ状態。味付けは塩コショウだけのようで、とてもあっさりとしている。大根やこんにゃくも程よく味がしみ込んで美味い。ハムカツの中身は肉厚のボローニャソーセージのような歯触りでB級グルメ感たっぷり。
飲んでいるうちに、何処かで花火でも上げているような音がしていたと思ったら、そのうちその正体が明らかとなる。流しの女性演歌歌手(新人? 新曲キャンペーン?)が、チンドン屋のような男二人を連れてやってきた。道端にはみ出たテーブルの客のひとりが、おひねりを渡すと、ハンディマイクを持ったその着物姿(丈は短く、まるでミニスカート)の歌手が一曲歌い(まわりが賑やかなので殆ど聞き取れない)、幇間たるチンドン屋(チャップリン・スタイルの御仁)が口上を述べ太鼓・鳴り物を叩く。週末、この通りを往復するだけで、それなりに稼ぎになるのかも知れない。ともあれ如何にも浅草らしい風物ではある。
ところで、この界隈の常連だったら当たり前かも知れないが、もぐりかも知れない小生は、この女性演歌歌手の名前を知らない。歌って場を盛り上げるだけでなく、名前を書いたプラカードでも掲げてもっとアピールした方が良さそうだ。ピンクの髪の毛をしたチンドン屋の片割れは、手拍子をするぐらいしか芸がなさそうだから、彼に持ってもらったら如何だろうか。

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