山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

湯葉刺し

「大吉庵」を出た後の鬼怒川温泉駅前。まだ電車の出発時刻には間があったので、さっき呑んだ燗酒の口直し(?)に、もう一軒入ることにした。駅前のロータリーに面したところには、何軒か土産物屋兼食事処が並んでいるが、そのなかで、客の呼び込みが熱心だった「いっぷく味処 つるや」に入る。
食事処は2階。上がってみると、かなり賑わっていて、我々はまとめて座ることが出来ず、2ヶ所のテーブルに分かれることになった。今日は三連休の最後の祝日(国民の祝日)なので、さもありなん。内装は意外とモダンで、食事処というよりはCaféという感じである。
皆、思い思いの飲み物や食べ物を注文する。小生は湯葉刺しに冷酒(鬼笑い純米生貯蔵酒)にしたが、鬼怒川温泉麦酒や、クリームあんみつを頼んだ者もいた。場所柄、女性が多いような気がするのは、気のせいか。なんとなく、一杯やる感じとは違う。目の前であんみつを喰っている者がいると尚更だ。この頃は、職場旅行なんてないだろうから、かつてとはだいぶ様子が違う。
職場旅行で鬼怒川へ来た時は、2日目にいったい何処で呑んでいただろうかと思い返してみるが、場所が浮かんでこない。よくよく考えてみるに、鬼怒川温泉に限らず、どこの温泉場へ行っても、2日目は朝に解散することが普通だった。なかに朝食でもビールを呑む豪の者もいたが、大抵はもう酒はたくさん、と軽く朝食をすますか、二日酔いで朝食どころではないものが殆どだった。
鬼怒川温泉の場合、酔い覚ましに観光するような、気の利いた場所が見当たらないせいもある。最寄りは龍王峡か日光江戸村ぐらいが相場だが、しらふの男同士で渓谷見物しても始まらない。さっさと朝に解散して、特急「きぬ」に乗って浅草へ戻るのが妥当な選択だ。浅草に戻るころには胃の具合も正常になり、ではちょっと「神谷バー」にでも寄っていこうか、という方がありそうな成り行きである。

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いっぷく味処 つるやのHP: こちら 

まただいぶ間が空いてしまったので、先ず「久呂無木」訪問日を決めることにした。その次の問題は、何処の山を登るか、と云うことになる。可能な限り二番煎じ、三番煎じの山はやめたい訳で、これが毎度難題。暫し、国土地理院の地形図とにらめっこ。初めから昭文社/山と高原地図を眺めていると、どうしても赤線で引かれたハイキングコースにイメージが引っ張られ、発想が制約されてしまう。
やがて思い浮かんできたのは、予てより懸案だった仙元尾根だった。もちろん、東京都側から浦山大日堂へ下りることになる。登路は最短距離の倉沢林道から棒杭尾根を上がるのがベストだが、それでも結構長丁場だ。上手くすれば、シロヤシオにも逢えるかもしれない。「久呂無木」開店時間から逆算すると、丁度いい時間の奥多摩駅発東日原行バスを利用すればいいことが判る。これで何とかプランが出来た。山から下りたあとの風呂タイムと風呂上がりビールタイムの裕度は、途中の頑張り如何に掛かっている。
結果(山の記録はこちら)、ほぼ目論見どおりに、多少の余裕を持って「久呂無木」に着くことができた。残念ながら、シロヤシオは盛りを過ぎていて、ごく僅かしか咲いていなかった。昨年の都県境尾根はやや早すぎて、今年は遅すぎた次第だ。
今日の「久呂無木」訪問は前回同様、参加者7名のため、また奥の座敷に入れさせていただいた。山姿の我々にはいつもながら有難い。さて、すでに下地は出来ているので、日本酒からスタート。いつも、今日は何が置いてあるのかと楽しみである。
今回、初めて呑んだ酒は「鳴海(なるか)純米無濾過生酒」と「五十嵐純米直汲み」。「鳴海」は切れ味爽快。千葉・勝浦の酒とは少々意外、千葉にも美味い酒があった(失礼!)。「五十嵐」は地元、埼玉県飯能市の「天覧山」で有名な五十嵐酒造の限定酒。こちらも爽快で口当たり抜群。ついつい、ぐびぐびといってしまう。
肴は概ねいつもの通りに注文し、いつもの通り大満足。締めは勿論そばだが、この頃は専らもりそばしか手繰らないものの、久しぶりにかけそばも頂いてみた。つるつる喉越しが抜群なのは想像通りだが、つゆの美味さと香り高さにちょっと感動した。つゆそばも素晴らしい。ここ「久呂無木」は今年の10月でオープン10周年だそうである。今後も益々楽しみだ。

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久呂無木のブログ: こちら 

小坂志川中流部で沢歩き(山の記録はこちら)をして涼んだ後、久しぶりの「瀬音の湯」でさっぱりしてから武蔵五日市行のバスに乗ったが、まだ時間が早いことに気が付き、それではということで途中下車。立ち寄った店は「寿庵忠左衛門」という、檜原街道沿いの蕎麦屋。武蔵五日市から歩ける距離にあるものの、今まで常に素通りしていた店なので、このようなチャンスを生かさないとまた当分入ることが無いかも知れない、という思いがあった。とはいえ、ここで蕎麦まで喰ってしまうと立川で何も喰えず、ということを危惧したので、今日は涙を呑んで酒と軽い肴だけにした。時間が時間だけに、客は我々だけ。店員も手持無沙汰だった様子。それでも昼休みをとらずに営業しているのはまったく有難い限りである。
入ってみると、蕎麦屋というよりはちょっとした割烹の様な、シックで落ち着いた店構え。部屋の照明もかなり抑えめである。先ずはビール(エビス)を注文。一品料理は結構色々あって迷うが、湯葉刺し、茄子のみぞれあんかけ、白瓜の漬物を頂くことにした。白瓜は実に程良く漬かっていて美味い。茄子のみぞれあんかけもやさしい味。こりゃしょうがない、酒を頼むしかない。置いてある日本酒は、喜正のみ。野崎酒造はきっと泣いて喜んでいるはず。大吟醸、しろやま桜、純米、生酒、燗酒とある中から、生酒をもらう。程無く、お洒落なガラスの銚釐(ちろり)に入ってでてきた。ちびちびとやりながら、肴をつまむ。思いもかけず、まったりとしたひとときを過ごせた。何れにせよ、次回はなんとしても蕎麦を食べに来なくてはならない。

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