今週は下町ぶらり旅。森下駅からスタート。それほど寒くもなく、勿論、暑くもないので散歩日和。先ず目指すのは昼飯処。今回は、カミさんが探してきた深川めしにした。ここ「みや古」は、大正13年(1924年)の創業とのこと、建物自体は鉄筋コンクリート造りとなっているが、上手に、内装は昭和の風情そのものになっていて、良い味出している。「割烹」なんて書いてあるが、そんなに肩肘を張る雰囲気ではない。
靴を脱いで通された処は、ざっと五十人ぐらいは入れる大部屋。既に八人連れの中年女子がランチ女子会の真っ最中。他にも友達同士、家族連れ、若い恋人同士、などが来ている。それでも女性客が多いのは、やはりご飯がメインの店だからか。
ここは、昼から夜まで通して営業している有難い店である。メニュー見ても、酒の肴がかなり充実している。実に良い。先ずビールを頼むと、付き出しに、のれそれ(穴子の稚魚)の酢の物が出てくる。やっぱり、場末の酒場とはちょっと違う。料理は、ふき味噌と、穴子玉子とじ、そして深川めしのてんぷらセットを一人前だけ注文した。各一人前ずつ米を食べるとなると、酒が呑めなくなる恐れがあるからだ(でも昼間なので、もちろん抑えめではある)。
ふき味噌は、こんぶの香りが程良く利いていて、こりゃ日本酒を頼むしかない、じゃあ菊正宗をひやで、となる。穴子玉子とじは、普通に美味い。深川めしは、アサリの旨味と香りがごはんにしっかり染み込んでいて極めて美味い。これだけで十分、酒の肴になる。うな重の場合だと、逸る気持ちを抑えることがなかなか難しいが、ここの深川めしは一口ずつ噛みしめ、ゆっくり酒が呑める。これは新しい発見だ。これならば、女のランチ会で賑わう店であっても、それに交じって酒呑み親爺もゆっくりできるわけだ。下町には、こういう店がまだ結構残っているようなので、これから先も楽しみである。さしあたり、次にこの店へ来るときは、(鬼平犯科帳の中で長谷川平蔵が好んでいたと云う)深川鍋を喰ってみたい。

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