山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

山菜天麩羅

かねてより気になっていた、時坂峠の傍にあるという「そば処みちこ」を訪ねるプランを立てた。勿論、直行では芸がないので、個人的には久しぶりの松生山から浅間嶺を回ることにした(山の記録はこちら)。
今日も朝から雨模様。浅間嶺は、そんな天気にはもってこいかも知れないが、松生山はそれほどイージーな山ではなく、笹平から標高差600m余、それなりのしたたかな登りが続く。両手を使う程ではないにしろ、じっくりと登る山だと感じる。そう云えば、偶然だが浅間嶺から「浅間坂・木庵」に下りた時も雨だった。折角眺めが良い展望台もあるのだが、ここは雨の山と云うイメージが出来上がっている。 
浅間嶺直下の東屋から、なだらかな道を30分余り下れば「そば処みちこ」に到着。入口には新品の水車が回っている。少し動きがぎこちない。雨具を脱ぎ、座卓に着くまで暫しの時間を要する。畳の広間には、ストーブが焚かれている。歩いている時には気がつかないが、今日は意外に底冷えがしている。
といってもここは温かいし、一応、歩いてきたので喉が渇いた。やっぱりビールを頂こう。部屋の周りを見渡すと、有名人の色紙などが飾られている。きっと何処かのTV番組で取材されたのだろう。TVの威力は絶大だ。
蕎麦を頂く前に、自家製こんにゃくと山菜天麩羅を貰うことにした。こんにゃくは、ぷるんぷるんである。山菜天麩羅は、金時草、ミツバ、ヤツバ、葉わさび、(あれ、もうひとつなんだっけ?)
締めはざる蕎麦。さほど腰があるタイプではないが、しっかり蕎麦の風味を感じる。
予約を入れてから行ったのだが、この天気のせいか、時間が昼を過ぎていたせいか、我々が席に着く頃には、客は我々以外に一組のみ。のんびり静かな昼食である。時間を忘れるほどゆったりした雰囲気だが、我々は一応、山歩きの途中。これからまだ1時間ほど歩かねばならぬ。日本酒を呑むのは程々にしてやや重くなった腰を上げることにした。

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夏に向かって次第に気温が上昇すると、できるだけ標高の高い(できるだけ涼しい)山に行きたくなる。万人がそうとは限らないだろうが、熱中症恐怖症の小生にとっては断然、最優先事項である。標高1,000m以下の山には、もう秋が来るまで魅力を感じない(きっぱり)。東京から日帰り且つ公共交通機関利用の場合、小金沢連嶺は「避暑地」として手頃なエリア。そうなると、牛奥ノ雁ヶ腹摺山から下って1時間余の処にある「ペンションすずらん」の存在価値も自ずから大きい。
同じ日川沿いの「嵯峨塩館」にも同程度の価値はあるのだが、こちらは14時までに着かないとお湯に入れないので、いまいち融通が利かないのが玉にキズ。
昨年8月以来の「ペンションすずらん」訪問。今回は、白谷ノ丸東南尾根を登り、白谷ノ丸、黒岳、川胡桃沢ノ頭、牛奥ノ雁ヶ腹摺山を経てやってきた(山の記録はこちら)。天気はいまいちで今回も富士山を望むことが出来なかったが、小金沢連嶺らしさは味わうことができた。特に、白谷ノ丸への登りは、笹藪から解放され草原に出るところが白眉。長年の課題がまたひとつクリアできた次第。
「ペンションすずらん」は変わらぬ佇まい。花壇にはハマナスが咲いている。表のベンチに座ってスパッツを外し、靴の紐を緩めているうちに、のんちゃんが宿の女将に挨拶がてら、まとめて入浴料(500円内税/人)を払ってくれる。玄関を上がり、廊下の突き当たりに風呂場がある。今日も貸切状態だ。明るくて、辺りの緑が良く見えるのがこの風呂の魅力。さっぱりしたあとは、レストランへ移動。
先客はいない。早速、ビールを頼む。突き出しには、きゃらぶきが出てきた。時々窓の外から風が入ってくるのが気持ちいい。きゃらぶきを摘まみながら、ちびちび呑んでいるうちに、三々五々、みんなが集まってきて、乾杯。前回も頼んで美味かった椎茸のバター焼きと、山菜天麩羅を注文。この椎茸はなかなかのもの。暫くすれば、あの風呂とこの味を求めてまたここにやってくるだろう。

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本厚木「肉の佐藤」でもう、だいぶいい腹具合になったので、新宿では、さっぱり系の蕎麦屋に行こう、ということになった。しかし考えてみれば、新宿で蕎麦屋は入ったことも聞いたことも無い。で、ロマンスカー車内でスマホリサーチ。このような状況は、スマホが当たり前の世代には判らないが、我々には便利な時代になったものだといちいち感慨深い。そうやって見つけ出したのは「稲田屋」、デッキから電話を入れてみると、空いてますのでどうぞとのこと。これで準備は整った。新宿駅前でのんちゃんをピックアップしてから店へ。
ここは、日本酒「稲田姫」を醸す鳥取の酒蔵(稲田本店)の直営店。日本橋にある姉妹店には何回か入ったことがあった。蕎麦がウリだが、もちろん、酒の肴も豊富で、日本海沿岸の珍味等もいただける。蕎麦居酒屋としては少々ハイグレードと云えるかも知れない。ベースが蕎麦屋なので、肴はほぼ純粋に「和」テイスト。旬のものを活かした、なかなか心憎い料理を出して呉れる。
酒は、ビールをちょっとだけ呑んで、あとは酒蔵直送の「稲田姫」をいただく。純米も純米吟醸もそうだが、酸味と旨みは感じるものの、すっと喉に入る感じの爽やか系。造り酒屋が蕎麦屋をやるだけのことはある。
付き出しは、おくらと筍のあえもの。その後は、玉子焼き、とろとろ生湯葉酒盗掛け、山菜天麩羅、筍と揚げ出し豆腐、鯛皮のポン酢和え、蛸の唐揚げ、生湯葉とわけぎの酢味噌掛け、公魚の南蛮漬け、菜の花のお浸しを注文。そして最後はもちろん、せいろ。どれも美味しくいただいた。
この「稲田屋」が入っている新宿パレットビルには、他に「月の雫」や「魚民」、「天狗」、「日本海庄や」など、在り来たりな店が多く名を連ねていて、だいたい、若者が馬鹿騒ぎをするような騒々しい店ばかりだが、ここ「稲田屋」は大人の店なので落ち着いた雰囲気、だいぶ居心地が良い。また使わせて貰うことがありそうだ。

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