この日は、元々沢歩きの予定だったのだが、どうやら天気が思わしくなく、水浴びするような陽気ではなくなったので、急きょ、雨天向きの山として、浅間嶺を考えてみた。個人的には随分と久しぶりである。
コース取りに際しては、2つのオプションを考えてみた。ひとつは、浅間嶺から時坂峠に向かい、「そば処みちこ」に寄ってみるケース、もうひとつは西へ向かって民宿「浅間坂」へ下るケース。前者の場合は、汗を流す場所がないので、先週と同じ「瀬音の湯」か、または立川の銭湯に行くことになるが、途中、払沢の滝にも寄ることが出来る。「そば処みちこ」の築400年余の建物も見てみたい。
一方、「浅間坂」はどうかなとWebで調べてみると、「浅間坂」が風呂付食事処「木庵」になっていた。以前から「浅間坂」という民宿があるのは知っていたが、つい2年前、火災に遭ったとは知らなかった。それが今年の4月になって、食事処をオープンさせたとのこと。俄然興味が湧いたので、こっちにしてみよう、「そば処みちこ」はこの次の機会にしよう、ということにした。
いきなり行っても、まだ風呂は沸いてません、と云われるのが怖いので、途中、浅間尾根を歩いている最中に何度か電話してみたが、ちっとも繋がらない。そもそもやっていないのか、4月にオープンしてもう潰れたのか、などと悲観的になってくる。そぼ降る雨の中、ダメ元で直接行ってみると、入口にはちゃんと暖簾が掛かっている。恐る恐る入口を開けてみると、店の女将さんとお姐さんのお二人がお食事中。遠慮がちに訊けば、営業中だし、風呂も沸いていると云う。やったー。電話したんですけどね、と云っても、あらごめんなさい、で終わった。まあ結果的に、やっていれば全く問題ない。合羽とスパッツを片付けたら、先ず風呂へ(600円税込)。
出来立てほやほやの湯屋は、ちょっと離れたところにある。女湯は檜風呂、男湯は岩風呂。日によって入れ替えるそうだ。脱衣所や風呂場の窓の外に、鬱蒼とした山の緑が見えてとても気持ちが良い。湯上りは再び店へ。ビールを頼むと、付き出しできゅうりの味噌和えが出てくるが、このきゅうりが変わっている。ピーラーで薄く剥いたようなきゅうり。味噌とよく合う。女将さん曰く、この界隈のキュウリはウリに近いとのこと。他にこんにゃくの煮しめも出てきた。他に、鹿肉とスモークチーズ、合鴨スモークも頼んでみた。こんな山の中で、こんな洒落た喰いものが出てくるとは意外(失礼!)である。
暫し酒とつまみを堪能したあと、バスの時間に合わせて店を出る。坂道を下りながら見上げると、建物は完全に櫓の上。まさに清水の舞台のようである。おっと、そう云えばここは蕎麦屋だった。肝心の蕎麦を喰い損なった。また来るしかない。しょうがない、しょうがない。

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癒し処 木庵(民宿浅間坂)のHP: こちら