山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

冷奴

アサヒビール園で、生ビールと焼肉と小田原おでんと桜を堪能した後、路線バスで新松田駅へ移動。いつもの「あさぎり6号」の時間までまだ間がある。さて何処かにもうちょっと寄って時間調整しようかと思った時、ふと、ならば未だ入ったことが無い「橘」を覗いてみるか、と思い付いた。何故その店を知っているのかと云えば、偶々この店を溺愛している方のブロクを見たからである。
しかし店の中の様子までは窺い知れない。駅前から見上げても果たしてあそこが店なのか、と思わせるほど殺風景な外観なので、ちょっとわくわくどきどきしながら階段を登る。扉を開けると、そこは意外に広い空間。先客の方々が一斉にこちらへ目をやる。
ざっと10人近くいるだろうか。コの字カウンターの周りに散らばって座っている。皆さん、比較的御年輩の方ばかり。女性もいらっしゃる。カウンター内には、更に御年輩のご夫婦と思しきお店の方。でも全く矍鑠としていらっしゃる。我々五人が纏まって座れそうなのは一番奥のようだ。
世に、「コの字カウンター」がある居酒屋は、正統派居酒屋、という風潮がある。それだけで居酒屋の風格があがる感じがする。比較的、赤羽や東十条、千住、門前仲町にはその手の居酒屋が多い。ひとり乃至は二人で入る店としてはベストだろう。
ちょっと席をずらしてもらったり(一番奥の席はまだ来ていない常連さんの席なので空けておいてくれ、とか云われたり)しながら、何とか五人が収まった。改めて見渡すと、なんともレトロ。これぞ、中高年のオアシス。密かに感動すら味わう。
呑みものはホッピー割にした。ここでは、自分で割るのではなく、店のご主人が調整した状態で、しかも氷無しですりきり(福井弁でつるつる)で出て来る。付き出しはしば漬け。全員分の呑みものが出て来たところで、何となくお隣りの常連さんも混ざって乾杯。コの字カウンターにはそんな雰囲気がある。つまみには、さんまの開きをもらう。ひとり一品注文することがこの店のルールのようである。
何れにしても新松田駅前に、まさかこんなにもディープな居酒屋があるとは知らなかった。我々はまだまだ松田ではもぐりだ。是非ともまた来なくてはならない。

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美の山公園で、うどんランチを楽しんだ後は(山の記録はこちら) 、以前から覗いてみたいと思っていた「梵の湯」へ向かう。皆野にあるため、なかなか山の帰りに寄り難いが、今日は絶好のチャンス。
看板には「関東屈指の重曹泉」という謳い文句がある。そもそも重曹泉なんてあまり聞いたことが無かった。後でググってみると、関東の場合、黒湯系(コーラ色系)の温泉はだいたい重曹泉である場合が多いようである。これまで何処かで入ったような気がするが、思い出せない。
利用料880円(3時間未満)を支払って、休憩所を横目に見ながら(集合場所はここだよと云いながら)風呂場へ。カランの数は十分の様子。窓が床から天井まで取られているので、内湯は明るくて気持ちが良いが、露店風呂の開放感は、内湯と較べて窓ガラスが嵌っているかいないかの違いぐらいしか無いので、いま一つ。湯も少々ぬるい。重曹泉らしさは良く判らないが、アルカリ系のように少々ぬるぬる感がある。
さっぱりしたら、休憩室に移動。生ビール(中570円税込、以下同様)と、焼き餃子(400円)の食券を買って、厨房に券を渡す。ビールの場合はそのままお待ち下さいと云われるが、料理は出来たら放送で呼び出すとのこと。
餃子を齧りながらビールを呑んでいるうちに、皆も集まって来て、冷奴(350円)、枝豆(350円)、タコ唐揚げ(520円)も並ぶ。このちゃん特製のアヒージョも現れる(原則持ち込み禁止なので、こそっと味見)。
最初、他に誰もいなかったが、そのうち湯上り客がちらほら。甚平のようなものを着ているので、一日料金(1,050円)を払っているのかも知れぬ。窓からは、荒川の流れが見える。川面を見下ろすことができる日帰り温泉は、有りそうで意外と少ない。ましてや、この荒川の滔々とした流れは、景色として新鮮(奥多摩辺りの渓谷とは全く違う)。陽気が良ければ、夕涼みに外のテラスでビールを飲むのも悪くなさそうだ。

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松田界隈は、ここ3年半ほど我々にとって鬼門(そのきっかけはこちら)。つい先月も、なんとか「信玄」(そのときのレポはこちら)に救われたものの、やはり「若松食堂」には入れなかった(他の店も悉く断られた)。よほどこの食堂は人気と見えたので、今回は始めから「若松食堂」に狙いを絞り、事前になおちゃんが予約を入れてくれた上での入店となった。勿論、これに山行計画も風呂も合わせる格好。
ところが、満を持してやって来たにもかかわらず、数人の団体は居たものの、我々とほぼすれ違いで帰ってしまい、奥のカウンター席に3人が静かに呑んでいただけ。我々の後も、殆ど客は来なかった。藤野駅前の「風里」と同様、山とゴルフがシーズンオフのせいなのだろうか。何だか少し拍子抜けだが、ともかく溜飲を下げることは出来た。店構えはかなり渋めで昭和枯れすすき的だが、店内はこざっぱりとした典型的駅前食堂の雰囲気、居心地は良さそうである。
先ずは、「健楽の湯」から持ち越しした風呂上がりビールを呷り、ひとごこちついた後、メニューを眺める。かなり種類が豊富だし、どれもリーズナブルな値段。やきのりは、50円(税込、以下同様)。ご飯とみそ汁とやきのり、という注文もできるわけだ。
我々は、冷奴(300円)、ポテトサラダ(300円)、野菜炒め(600円)、たまご焼き(200円)、アコウダイの粕漬け焼き(???円)、さつま揚げ(300円)、厚揚げ(300円)を注文。お腹が空いたWoodyさんは、アジフライ定食(???円)を注文。どれもシンプルな味付け。薄味好みのアニーには丁度良かった様子。たまご焼きは、まるで母親が弁当に入れそうなシロモノ。ただし、この店のたまご焼きはかなり甘いので、残念だけど小生の口には合わない。
日本酒(地元、中澤酒造の松美酉)に切り替え、ちびちびやる。ここにいると時間が経つのを忘れそうになるが、まだ松田駅の北口に行って「あさぎり」の切符を買わなくてはならない。仕方が無い、そろそろ重くなった腰を上げるとしよう。次回はもっと陽気が良くなってからだとすれば、やっぱり予約してから来るべきか。

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勝沼ぶどう郷からの帰り道、寄り道は何処でも良かったが、高尾駅北口の再開発事業が遅れている、という話を先日、耳にしたので、ならば立退きエリアにあるという「あさかわ」も、まだそのまま残っているかも知れないと思い、確認しに行くことにした。
果たして、「あさかわ」は以前とちっとも変わらぬ姿で営業していた。よく見ると、店の前はちょっと小奇麗になっていて、バスのターンテーブルが無くなっていた。これまで、駅前広場が狭いことから、バスがUターン(又は切り返しが)出来ないために設置されていたもの。この手のものは、時々、見掛けることがある。JR上越線の後閑駅前のターンテーブルは、乗客が乗ったまま廻るので、なかなか面白い。同じような停留所は、南善福寺にもあるらしく、バスマニアの間では有名とのこと。
そんなことはともかく、高尾駅北口は、ターンテーブルの代わりに、奥が広く整備されていて、バスが向きを変えられるようになっていた。ってことは、これ以上のスペースはいらないので、「あさかわ」も立ち退く必要が無くなったのでは? という気もする。
入口に掛かった暖簾は、どうやったらこんなにボロボロになるだろう、と思う程、味がある。中に入ると、まだ時間が早かったせいか、客はカウンター席のみで、左側のテーブル席も、奥の小上がりも空いていた。一番奥のテーブル席に着地し、やっぱりビール(大瓶600円税込、以下同様)を注文。今日は陽気の加減か、喉が渇く。
ひと息ついていると、7人ぐらいの中高年ハイカー集団がやってきた。忽ち、テーブル席は満席状態。その後も次々と高尾山帰りのハイカーが現れ、小上がりも一杯になり、その後の客を断るようになる。さすが、相変わらず人気の店である。結局、ほぼオヤジばかりで占拠された。女性は2~3人か。
つまみには、摺差の豆腐を使った冷奴(300円)、ポテトサラダ(400円)、サバ魚醤漬け焼き(600円)、もつ煮(450円)、サンマ塩焼き(700円だったっけ?)を注文。どれも美味い。大まかな価格体系が、この店らしい感じ。
女将さんが云うには、年内はやっています、とのこと。このセリフは去年の今頃も聞いた。年が明けたらまた確かめに来るとしよう。

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上野原駅から高尾駅へ移動し、乗り換えて立川駅下車。北口の銭湯「梅の湯」に行くと、ありゃ、まだ開いていなかった。営業開始は午後3時。まだ30分以上ある。・・・さてどうするか。何処かで時間を潰そうと、駅方面へ向かってうろうろ。流石にこの時間、喫茶店かファミレスぐらいしか開いてないかなと思ってみても、そのどちらもこの界隈には見当たらない。
急激に陽気が良くなったので、ビールが無いことには30分も過ごせそうにない。困ったなと更に歩いて行くうちに、「大衆割烹武蔵野」の看板が目に入り、なんと営業中だった。「梅の湯」に行く時には必ずこの前を通るのだが、あまりの地味さ故(失礼!)、ここで立ち止まることは無かった。まさに渡りに舟、この機会を逃すなんてできない。
でもなんとなく敷居が高い。恐る恐る扉を開け「やってますか?」と訊いてしまう。カウンター席にたぶん常連客がおひとり。カウンター内に店主と思しき方がおひとり。どちらからも「やってますよ!」「いらっしゃい!」と云われる。よかったー。
それほど広い店内ではないが、テーブル席が20席ほどと、数席のカウンター席。階段があるので2階(看板には和室とあった)もあるのだろう。時間が時間だけに、ちゃんと営業していることが率直にうれしい。さて、やっぱりビール。生ビールは無いとのこと。注文すると、カウンターの中から出てきた店主が、我々の目の前まで来て、冷蔵ケースから瓶ビール(577円)を取り出す。
30分だけとは云え、せっかくだから料理も注文しよう。おっと、ポテトサラダ(315円)があるので先ず、それ。あとは冷奴(210円)も頼んでみる。ポテトサラダは、味はごく普通だがきゅうりやにんじん、玉ねぎが入っている古典的なシロモノ、ご丁寧にキャベツの千切りとトマトがふた切れ付いてくる。これで315円では申し訳ない。冷奴も、210円なのにおかかと玉ねぎスライスがたっぷり。
「梅の湯」開業までの30分はあっと云う間だった。まったく奇を衒わないごく普通の居酒屋(大衆割烹)だが、今後は安心して入れそうな気がする。こんないい店があったとは知らなかった。ちょっと得した気分。次回は時間調整ではなく、ここを目指して来てみよう。

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貉山(むじなやま)直下へやってきたタクシーの運転手に、行先は「石和温泉」と告げると、明らかに怪訝な顔。運転手曰く、「普通のお客さんは、「なごみの湯」とか「みさかの湯」とか云いますけどねぇ」と。運転手には、我々が変わり者と思われたようである。実は、そのどちらも入ったことが無いので、反論のしようも無い。
ともあれ、「石和温泉」に到着後、近くの「モンデワイン」で暫し時間調整した後、戻ってみると丁度、開いたところだった。地元のおかあさんと同じタイミングになったが、「お先にどうぞ、どうぞ」とおかあさんに云われ、市外からやってきた我々に「一番風呂」の栄誉を授けてもらう。
レジで400円払ったら早速、風呂場へ。カランから湯が出るまでは時間が掛かるが、一番風呂の栄誉を得るための僅かな代償に過ぎない。ゆったり湯船に浸かり、見上げれば富士山の絵。当たり前の光景のようだが、山梨の銭湯で富士山の絵があるのはここだけ、と聞いたことがある。山梨県こそ、富士山の絵が相応しいと思ってしまうが、山梨県民にとっては、当たり前すぎてつまらないのかも知れない。
ちなみにこの絵は、山中湖から眺めた富士山だと思われる。昨年から今年にかけて、富士山の周りの山をぐるっと巡ったので、見る角度によって富士山の形が微妙に異なることが判ってしまった。自慢じゃないけど(ちょっとだけ自慢になるかも知れないけど)、ほぼ間違いないと思う。
風呂上がりは食堂で生ビールだ。この、風呂場から10歩でビールを呑めるのが良い。つまみには、菜の花おひたし、しまあじ刺身、冷奴、焼き茄子、豚肉生姜焼きを注文。しまあじ刺身が今日のおすすめ、と張り紙がしてあったが、我々の注文の後はもう「今日のおすすめ」が別の料理に変わった。一番風呂だと、一品限定にもありつける訳だ。
我々がテーブルに着く前、店の人に、予約が入っているので6人掛けのテーブルは空けて下さい、と云われる。失礼だけど、この店(銭湯)に予約する客なんているんだ~、と感心してしまう。訊けば毎年、千葉の方からやってくるお客だそうで、ここの風呂とほうとう鍋を楽しみにしているそうな。ほうとう鍋なんて、メニューに無いが、そのお客さんに、どうしても食べたい、と毎度頼まれるらしい。そう云われるとがぜん、興味が湧いてくるが、とりあえずこの次は「なごみの湯」か「みさかの湯」に行ってみることにしよう。

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塩山駅南口界隈は、電線の地中化等で随分とスッキリ奇麗になっているが、道行く人が殆ど見あたらないのでかえって殺風景さを感じる。塩山温泉「宏池荘」でひと風呂浴びて、さて昼食にしようと駅前まで歩いて来たのだが、ここまで殆ど飲食店が見当たらない。結局、駅前にある3軒の飲食店のうち、一番離れた「七福」に入ってみた。ここは全く初めて。ほうとうと馬刺しが名物となっているが、ここは元来が蕎麦屋だ。
先客は若者の4人グループだけだったが、我々のあとからドヤドヤ家族連れなどが入って来て、結構一杯になる。何れも観光客。我々の様な山帰りはいない。大人数の家族連れが入りきれなくて、店員が本店を案内していた。車じゃないと行けない処にあるようだ。
そんな状況を眺めつつ、我々はビールからスタート。ここの生ビールはハートランドビールだった。珍しい。グラスも凍らせてあったようだ。こういうビールを置いていると、ビールだけでなく食にもこだわりがある店のように感じるから不思議だ。ビールの付け合わせに出てきたのは蕗みそ。これが美味い。お代わりを頼みたくなる美味さだ。麦粒も混ざっていて、なかなか洒落ている。こりゃ酒だ。地酒を頼むと、本醸造生酒で「七福」とラベルが貼ってある。よくみると醸造元は笹一だった。
つまみは冷奴、馬刺し、山菜天麩羅盛り合わせにした。馬刺しは柔らかい。山菜天麩羅には、コシアブラとワラビが入っていた。7月になってもまだ採れるのだろうか。それはともかく、天麩羅としては豪勢だ。上手に揚がっていてサクサク。美味い。この店、なかなかだ。締めはほうとう、1人前を3人でシェア。様々な具材が入っているのがほうとうの魅力だろう。麺の太さは店によって其々だが、ここは比較的細い方だろう。今日は陽気が良いのだが、程良く疲れ、風呂上がりの気だるさが残る身体には、ほうとうの暖かさが丁度良かった。

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七福のHP: こちら

秩父から所沢へ移動する際、予め調べてあった居酒屋「東家」に電話を入れてみたら、今は満員なので空いたら折り返し電話を入れる、という返事。普通はせいぜい「すみませ~ん、いっぱいで~す、またよろしくお願いしま~す」ぐらいしか云われることはない。ありそうで、なかなか珍しいサービスだ。しかし現実問題として、いつ電話が掛かってくるかわからない訳で、そうなると、掛かって来ないことを前提に当面の店探し、ということになる。
所沢一の繁華街、プロペ通りをうろうろして、空いてそうな店を物色。時間が時間なので、なかなかどこの店もいっぱいである。そこで「困った時の百味」頼みで、試しに行ってみると丁度、テーブル席がひとつ空いていた。テーブル席に座ったのはいつ以来か思い出せない。もしかすると初めてだ。これだけ広い店内がほぼ埋まっている様子はなかなか壮観、でもその中に身を置いても意外に落ち着けるのは、この店の徳(人徳ならぬ店徳?)と云えるかも知れない。
さて、先ずはビールはパスして日本酒から。ここは「ねのひ」を升でいくことにした。いわゆる旨口の酒。つまみは、もし「東家」から呼び出しを受けても大丈夫なように、冷奴、なめこおろし、スティック春巻と、ややあっさりめ。これらを肴にちびちびやる。
今日の山をつらつら思い返す。昨日までは、群生が開花している期待感と共に、群生がどれだけ荒らされているのかも気になっていた。ネットでぐぐると、バスツアーを仕立てて大パーティが群生地を訪れていたそうだ。ツアー会社に対する批判めいた記事もあった。今回、下りてきて思うことは、いくら秘密の花園だからと云って、あんな場所へツアーを企画することは、やや狂気の沙汰のように思える。登りはなんとかなったとしても、下りでは皆、往生するだろう。我々の様に、尾根に抜けて帰るのもなかなか大変だが、そのまま沢を戻るのはもっと大変だ。さぞやツアー客は沢下りに難渋したのではなかろうか。
ともあれ、そんなことがあった割に、今回行ってみて、秘密の花園がさほど荒らされたようには見えなかったのはなによりだった。1年のうちにほんの1、2週間だけ、わざわざ人間が大挙して押し寄せてくるのを、福寿草たちはきっと呆れて見ているに違いない。

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東京都檜原村の京岳BSから「トヤド浅間」に登って生藤山まで歩き、山梨県上野原市の井戸BSまで歩いたが、思いの外、時間がかかった(山の記録はこちら)。やや積雪があったせいだろうと思う。北面に限らず、南側の植林帯にも結構、雪が残っていたし、林道に出ても轍は凍結状態(のんちゃん、滑って転んで、手に持っていたアイゼンのバンドを破損!)、なかなかアイゼンを外すタイミングが難しかった。
当初計画では神奈川県相模原市の鎌沢入口BSへ下る予定だったが、時間短縮のためには井戸BS側に下り、タクシーを呼んだ方がいいと判断し、軍刀利神社を過ぎたあたりで藤野タクシーに電話すると、受付の女性は、軍刀利神社も井戸BSも判らないと云う。マジですか。上野原のタクシー会社に電話した方が良いとか、挙句には車が出払っているとか云い出すので、はいはいと電話を切った。それではということで、電話番号を登録してあった富士急山梨ハイヤーに電話すると、最寄りの営業所は大月なので、上野原にあるタクシー会社さんへ電話した方が良いと云う。仕方ないのでネット検索してから、上野原タクシーに電話、漸く井戸BSが判るヒトと話が出来た。
それにしても、藤野駅と上野原駅とは隣り駅で、井戸BSからもほぼ同距離だし、東尾垂の湯からも似たり寄ったり。何故、藤野タクシーがそれほどまでに井戸BSに対して消極的なのか判らぬ。逆に、東尾垂の湯からタクシーに乗って、井戸BSへ行く場合には、上野原タクシーだったら遠まわしに断られるのかも知れない。山梨県と神奈川県との行政区の違いがそうさせているのか。ともかくも、県境の近傍を往ったり来たりするには、予め地図での場所確認が必要なようだ。
とにかくタクシーによるリカバリーは不発に終わり、東尾垂の湯にはほぼ1時間遅れで到着。結局、なおちゃんを2時間も待ちぼうけさせてしまった。辺鄙な場所だが、意外に客が多い。その大多数は車利用の客である。
ここは初入湯。源泉かけ流しで、源泉の湯温も45.8℃あり、正真正銘の高温泉。4時間で880円(貸タオル付き)。こういう料金体系を見ていつも思うが、その半分の時間でいいからもうちょっと安いプランもお願いしますよ。「酒類・弁当類の持ち込みは出来ません」とのこと、そのぶんメニューも豊富で、食堂にチカラを入れている様子が窺える。今回はビールの友に、餃子と冷奴、枝豆、げそ揚げを賞味。餃子は皮も具もちょっと変わっていて美味かった(但し、具体的に何故どう違うのかがよく判らなかった)。
藤野駅への送迎バスが、16時15分の次が17時40分までないので(何故きっかり1時間おきじゃないのかな)、その分、ビールを余計に呑んだのは云うまでもない。

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東尾垂の湯のHP: こちら 

蕎麦好きおやじさん等との定例飲み会。場所は、秋葉原。一軒目の「ちょっぷく」は待ち合わせだけで出て、二軒目が、だいぶ草臥れた雑居ビルの地下にある(新橋駅前ビルの地下階を彷彿させる)「町役場」、午前11時開店という昼呑みOKの店である。この店の手前に「村役場」という居酒屋があり、きっと何らかの関係がありそうだ。入ってみると、4人掛け、6人掛けのテーブルがいくつか並んでいて結構広いが、先客は3、4組程度。この時間で、これだけ空いていていいのかと思ってしまう。「村役場」の方が、混んでいる感じ。
ともあれ、席に着いたら、今日はとことんホッピー黒で。サンマが旬でお薦めのようなのだが、我々の注文はそれとはまったく関係なく、マグロブツ、揚げ餃子、冷奴、トンカツ、河童巻きなどを注文(残念ながらポテサラ、ハムカツは置いていない)。味的にもCP的にも、どれもこれも可もなく不可もなく、といったところ。昼飲みOK以外、特段の特徴がないところが、昭和の時代から続くこの店の特徴と言っていいだろう。しかし、おやじ世代にはそれが良いのである。
(残念ながらスマホ(Galaxy S3)画像なので、鮮明さはご容赦願いたい)

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当初とは違って、計画外で阿夫利山に登った(山の記録はこちら)ことで、初めて秋山ネスパ(一般720円、上野原市民510円)に寄ることになった。ここは、温泉以外に温水プールなどもあって、ちょっとしたレジャーランドである。入口の販売コーナーでは秋刀魚が一尾200円で売られていた。ここで夕食のおかずを買っていく人がいるのだろうか。風呂は、湯船も洗い場もまずまずの広さ。源泉は殆ど体温並みだが、大きな湯船は加温してある。ややアルカリ性でマイルドな肌触り。湯上りは2階へ。レストランと休憩スペースがあるが、休憩スペースはほんとに畳を敷いた「スペース」があるだけ。レストランに入ると注文を取りに来てくれる。こういった施設では、食券+セルフサービスが一般的なので意外に感じる。まずビール(460円)を頼んでからメニューを見てみると、おつまみ(鶏なんこつ唐揚げ、枝豆、及び冷奴のうち一つ選択)とのセットが680円となっているのに気が付く。すぐにセットに変えてもらい、つまみは鶏なんこつ唐揚げ(単品では360円)をオーダー。日帰り温泉併設のレストランで、このようなセットメニューは珍しい。これから立川に移動して一杯やる身には、これで丁度良い。一品料理(≒酒の肴)もかなり豊富なので、ここでとことん飲みたい人にも十分応えられるようになっている。なかなか左党に優しい日帰り温泉である。阿夫利山を登った後ぐらいしか、この日帰り温泉に寄る機会がないのが少々残念である。

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大菩薩の湯で汗を流した後、3人で立川で下車し、北口から約10分のところにある「菊松屋」に。実は事前に予約しておいた。今日は多少、気温が低いのでなんとか歩けるが、体温並みの気温だったら辿りつく自信が無い・・・。外観は板壁を使っていて昭和の雰囲気。暖簾を潜ると、Lの字形にカウンター席があるが、こちらにどうぞとさらに奥へ。照明をかなり抑えた部屋にテーブルが並んでいる。良く見ると、昔の小学校の机だ。記憶が曖昧だが、小学生になったばかりの頃は、スチールパイプを使っていない、このように全て木製の机と椅子だったような気がする・・・。思わず半世紀前にタイムスリップしてしまった。こんな机と椅子、何処から探してくるのだろうか。
ともあれ、席に着いたら先ずはビールだが(ここはキリン・ハートランドの生がある)、なおちゃんは最初っから「結人 純米吟醸無濾過」(前橋・柳澤酒造)。やるなー。生ビールの後は「ささ一 純米吟醸無濾過」(笹子・笹一酒造)を呑む。笹一は昔からキレがあって辛口のイメージが強いが、この純米吟醸無濾過はサラッとしているのに実に濃厚で芳醇。この頃の笹一は随分とイメージチェンジしたように感じた。こんど蔵元で直に確認しなくてはなるまい。肴には、さばの干物、焼き茄子、栃尾揚げ、馬刺、自家製燻製チーズ、アボカドとトマトのわさび和え、冷奴を注文。どれもこれも美味いので、ついつい酒が進み、しこたま飲んだ。駅からやや遠いのが玉にキズだが、今度「梅の湯」で汗を流すことがあれば、是非また来たい。立川には良い酒場がまだまだありそうだ。

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店のHP: 菊松屋 

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