山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

ホッピー黒

「ホリデー快速ビューやまなし号」で18時25分、立川下車。さて、どうする?と訊けば、なまぐさ和尚が「肉を喰いたい」と云うので、久しぶりに「馬力」を覗いてみることにした(前回はこちら)。
そもそも16時からやっているこの店、土曜日のこの時間帯は結構、混んでいると思っていたが、行ってみると意外に空いていて、どこでもどうぞ、ってな感じ。今日は競馬開催が無いのか、「馬力」人気に陰りが生じたのか、はたまた強力なライバル店が現れたのかは定かではない。勿論、我々利用者にとってはウェルカムである。
確かにこの頃、馬力のようなコンセプトの店はだいぶ増えた。店員が若者で元気が取り柄で、飲み物は日本酒以外のバリエーションが豊富で、料理は肉系が基本コンセプトでボリューム多め、内装には金をかけない分、客単価も抑えめというスタイル。あまりカロリーを消費しなかった山の帰りだと、入るのを少々躊躇う系統の店だ。まあ、今日は一応、入る資格はありそうだ。
奥の窓際の席を確保し、今日はホッピー黒で乾杯。どうもこの手の店は、焼酎+炭酸系の気分になる。メニューをざっと眺めると、意外に魚介系の料理も多いことに気が付く。それに、この店の一番人気は浜コロ(磯のグラタンコロッケ)、二番人気は馬力豆腐だそうだ。それでも今日は、肉っ気満々の和尚のご要望にお応えして、ポテトサラダ以外は、牛すじ煮込み、ハムカツ、馬刺し、メンチカツ、豚おろし生生姜焼きと、ずらりと肉系。とは云え、付け合わせにキャベツの千切りやかいわれ大根、もやし炒めなども一緒に出て来るので、肉一辺倒ではない。
今回、久しぶりにこの店に来て、割とバリエーションが豊富なことに気が付いた。狭い店なので大パーティでは難しいが、少人数の集まりだったらいつ来ても良さそうだ。我々の目線で云えば、「立川やきとん」か「ひだりうまでん助」、「かぶら屋」あたりがライバル店だろうが、その中では一番守備範囲が広い感じがする。またそのうち、お世話になるだろう。その時は、もうちょっと栄養バランスを考えたつまみにしませうね、和尚さん。

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上毛高原駅からの帰り道、日曜日とは云え、まだ早い(午後4時過ぎ)ので、なおちゃんに付き合って貰って大宮駅で途中下車してみた。やっぱり通い慣れた東口に行ってみる。心を鬼にして「いづみや」を2軒とも素通りし(笑)、南銀通りの南の外れ、「酒蔵 力 大宮南銀店」に寄ってみた。この時間の南銀通りはまだ半分眠っているような状態。ネオンサインに灯りが点いていないと、この通りは場末感が漂う。
店の南側が空き地になっていて、それに向いた側が大窓になっているので(偶々?)、明るく開放感がある。時間が時間だけに、席は選り取り見取りである。「酒蔵 力」は、半年ほど前、東口店に入ったことがある。客層も店員も若くてにぎやかだったが、昼下がりの南銀店は、この手の店らしからぬ静かな雰囲気に包まれている。閑散とした居酒屋も悪くない。
先ずはやっぱりホッピー黒でスタート。このような店は炭酸系が合っている。この店では、他の「酒蔵 力」姉妹店と違い、七輪によるホルモン焼きがあるらしいが、今日はとりあえず普通に串焼きを注文。生憎、テッポウは切らして無いとのこと、カシラとシロを頂く。もつ焼き鑑定士ではないので確かなことは云えないが、申し分ないと思う。もつ焼きの評価点は、個人によって違うかも知れない。臭みの有る無しでも違うはず。例えば、チーズなんかはその点で典型的。プロセスチーズ好きと、ブルーチーズ好きとで、同じ物差しでは評価し難い。
他に、ハチノス刺、ポテトサラダ、秋刀魚塩焼きを頼んでみた。ハチノス刺は少々珍しい。シコシコとモチモチの中間的食感。そのものは特段臭みも味も無いので、辛味タレでいただく。イタリア料理で出る、トリッパのトマトソース煮込みとは全く異なる食べ方だが、刺身で食べるのは悪くない。食べ続けていると、そのうち癖になるかも知れない。刺身では、他に牛ハツ刺や豚ガツ刺、豚コブクロ刺、馬ハラミ刺なんてある。ここは、肉(もつ)好きだったら興味津津の店だと思う。それで思い出したが、ジェイムス・ジョイスの「ユリシーズ」に出てくる主人公レオポルト・ブルームは、朝食で豚の腎臓(マメ)を喰っていた。朝から(酒の肴ではなく)喰うとは、アイルランド人は相当のもつ好きだ。日本人じゃ到底真似が出来ないと思うけど、誰か、そうでもないと云ってみますか?

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蔵前から浅草に出て、またぶらぶらする。浅草は今日も相変わらず外国人観光客でたいへん賑わっている。それを目当てに雷門前には車夫ばかり、五月蠅いほどいる。これだけの車夫が喰っていけるのであれば、車屋は浅草では一大産業になってきていると見える。人力車には一度も乗ったことは無いが、浅草の景色も違って見えるのだろうか。
景色の中で、つい目が行くのはやはり飲食店。浅草には日本料理屋、居酒屋が多いが、大衆食堂も多い。もちろん個人的には、いくら酒があっても酒の肴が充実していないと、大衆食堂には入りたくない気分だが、浅草の大衆食堂は呑ベエに優しい店が多い。浅草寺から浅草六区方面に抜ける「奥山おまいりまち」にもそんな店で気になっていた「君塚食堂」がある。
ぱっと見は、何処にでもありそうな店構え。でも創業は明治初期とのこと、見かけによらず超老舗なのである。「競馬中継」の看板があるのもこの辺りの店らしい。冷たい風が通り抜ける店先で、せっせとおでんを作っているおばあちゃんがいる。さしずめかつては看板娘だったのだろうと思われる。外は寒いので、店に入ったら熱燗でおでんかなと思っていても、店の中はポカポカなので、冷たいものでも呑もうかと云う気になる。そこでホッピー黒を注文。肴は(甘くない)玉子焼きと鯖塩焼き、そしておでんにした。どれも素朴な味だが、奇を衒わない安心して喰える味とも云える。おでんはどの具もしっかり味が染みていて美味い。おばあちゃんお奨めのウィンナー巻きは、驚くほど柔らかく煮込んである。たまにはホッピーでおでんも悪くない。
店内を見渡すと、常連らしい客が多いようだ。我々の後から来る客も、店員と丁寧な挨拶を交わす。皆、地元の人間なのだろうか。店の人とも長い付き合いなのかも知れない。もちろん、テレビ中継に熱中している競馬好きもいる。でも、歓声を上げたり溜息を洩らしたるりせず、静かに熱く見入っている。この店にも小さな人間模様が詰まっている。ほろ酔い加減ですっかり温まってから店を出た。表では、おばあちゃんが寒空にもへこたれず、くるくる動き回っていた。

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君塚食堂のHP: こちら 

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