山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

たたみいわし

京橋からの帰り道。まだ少々時間が早かったので、帰る方向が同じもうおひと方と秋葉原で途中下車。ここで東へ向かうか西へ向かうかが大きな分かれ目。もちろん通常であれば、東へ向かうのが妥当な選択だが、今回は久しぶりに「赤津加」を覗いてみようかと、西へ向かう。
電気店が立ち並ぶ中央通りを越え、次の交差点を右に入ると、相変わらずメイド姿の女の子達の呼び込み。目を合わせないように、右の袋小路へ逃げ込む。そこが「赤津加」の入口。
暖簾を潜り、引き戸を開けると、カウンター席は半分空いた状態。テーブル席も空いているところがある。このような時間帯に入ったことが無かったが、なるほど、入りが一巡するとこんなことになるのか。ここは二軒目に来るのが狙い目なのかも知れない。まさかメイドカフェの二軒目でここに来る客はいないだろうし、近所には似たような居酒屋は皆無なので、我々のようにわざわざやってくる客だけなのだろう。
2年半ぶりの入店(前回はこちら)。どこでも良かったが、コの字カウンター席の一番左奥に着席。他には中年男子三人連れのグループと、中年女性二人連れのグループのみ。我々も含め、平均年齢は50歳を越えているはず。二階からは、団体がぞろぞろ降りて来る。やはり1次会がお開きの時間。
もう、日本酒でいこう。ここのメインは菊正宗。他に一ノ蔵と菊水が置いてある。菊水本醸造(一合500円税込、以下同様)を熱燗でいただく。これこそがこの店のスタンダード。つまみは殆ど要らないが、いかの塩辛(500円)とたたみイワシ(500円)をもらった。これで酒をちびちびやる。もうこれだけで十分。二人で三合呑んで出た。実にいい気分だ。また来る時も二軒目にしよう。

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昭和ノスタルジー居酒屋訪問シリーズ第5回は、いよいよ「鍵屋」。もちろん、ここは「昭和」どころではなく、創業は酒問屋としてなんと安政年間、建物も大正時代のものというから只々、恐れ入るばかり。この店は、歴史そのものである。最寄駅は鶯谷だが、住所は根岸。言問通りから一本入った静かな小道に建つ、黒板塀に囲まれたしもた屋風の建物で、ぱっと見、居酒屋らしくは見えない。入口の引き戸は開いている。つまり、店の中にはエアコンがないようだ。今日は雨が降っていて未だ8月にしては涼しい陽気なので助かるが、熱帯夜だったら団扇などで凌ぐのはしんどそう。尤も昔は全てこうだったと思えば、これもこの店の歴史的価値の一部であって野暮なことを言ってはいけない。
L字形のカウンターはほぼ埋まっていたが、先発隊のアユラシのお蔭で、我々ミニ同窓会3人は美味い具合に小上がりに座れた。店内を見渡すと内装や調度品のどれもこれも長い年輪を感じさせ、これだけで酔いそうだが、先ずはビールで、お通しの大豆の煮豆をつつく。肴には「うなぎのくりから焼き」から頂く。ほっこり香ばしく且つとろけるほど柔らかい。他に鶏もつ鍋、たたみいわし、みそおでん、合鴨塩焼きなどを注文。素朴ながらひと手間かけた料理でどれも美味しく頂く。酒を頼むと、辛口か、甘口かと聞かれるので、甘口をお燗で、とお願いする。よく見るとここには、櫻正宗、菊正宗、大関が置いてあるようだった。すると、出てきた燗酒は櫻正宗なのだろう。差しつ差されつ、看板になるまでゆったりとした時間を過ごした。店員も接客が柔らかく、どの雨傘がどの客のものかを確認してくれるなど、行届いた気配りがあってとても居心地が良い。今度はまた、寒くなる頃にでも来てみたい。 

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