この頃番外編ばかりだね、というご批判はさておき、今日も全くの番外編(というか、「山から下りたら」を「山から下りているときは」と寛大に解釈してもらうと、ほら、問題ない)。凸さんから製品展示会の招待を受け、せっかくだからと(もちろん暇にかこつけて)半日休みをとって上京(なにせ仕事場は千葉なので)。時間がたっぷりできたので、先ず昼食。東京交通会館地下の「桃園」で長崎ちゃんぽん(800円;かなりインパクトあり。次回は皿うどんを喰ってみたい。)を喰った後、ついでに映画鑑賞。ほんの行き当たりばったりで「マダム・マロリーと魔法のスパイス」を見てみた。監督は「ショコラ」のラッセ・ハルストレム、製作はなんとスティーヴン・スピルバーグだ。
全く先入観を持たずに見たせいか、ストーリ性やコメディ性はさておき、モチーフ自体がなかなか良かった。ヘレン・ミレンが良い味出ている。初めて見たが、ハッサン役のマニッシュ・ダヤルもマルグリット役のシャルロット・ルボンも悪くない。今後に注目してみたい。ところで原題は"THE HUNDRED-FOOT JOURNEY"、直訳すれば「100フィートの旅」となり、邦題と比べると、受ける印象や視点がまるで違ってくる。日本での配給も同じディズニーなのに、こんなに変えちゃっていいのか?と思ってしまうが、原題の解釈をくどくど説明するとネタばれになってしまいそうなので止めておく。でも邦題には含蓄もひねりも全くないので(大女優を前面に出しての受け狙いか)、原題名の方に大賛成である。
ともあれ、映画館を出て展示会で暫し情報収集のあと、凸さんと秋葉原の居酒屋「殿(しんがり)」に入る。一見、立ち飲み屋風な店構えだが、中に入ればちゃんと椅子がある。ここは、天井からぶら下がっている籠に予め現金を入れておき、品物が出てくる度に店員が清算するシステム。金を使い過ぎない(喰い逃げをさせない)良い仕組みだ。生ビール(中400円)で乾杯の後は肴。
メニューをざっと見た限り、魚系も肉系もまんべんなく揃えた万能居酒屋の感じ。ポテトサラダ(250円)とハムカツ(350円)は外せないとして、もつ煮込み(250円)、島豆腐の厚揚げ(失念!)、炙りしめサバ(450円)、漬物盛り合わせ(300円)、オニオンスライス(250円)、いぶりがっこクリームチーズ(400円)、すき焼きコロッケ(失念!)を次々注文する。ここのポテトサラダはたまご入り。しっかり固めの舌触り、マヨネーズ控え目で美味い。ハムカツは、2枚の薄いハムの間にクリームチーズを挟んで揚げてある。いぶりがっこクリームチーズも面白い。いぶりがっことクリームチーズを交互にミルフィーユ的に重ねてある。組み合わせ自体、今ではかなりポピュラー化しているようだが、これは見た目がやけに洗練されている。何処ぞの食品加工会社の製品ではないかと勘繰りたくなる。すき焼きコロッケには、ソースは不要というか、かけない方が無難。良い具合にすき焼きの味がジャガイモに浸みている。
ビールの後は日本酒に移行。焼酎ほどの充実さは無いが、それでもいくつか珍しい酒がある。どれも500円。先ずは月の輪純米生原酒。岩手の酒。猪口に注がれて気が付くが、うすにごり酒である。口当たりが良く濃醇だがすっきり。次は白龍純米無濾過生原酒。同じ福井には有名な黒龍があるが、白龍もあるとは知らなかった。吟醸酒ではないが、すっと鼻に抜ける芳香族系の香りが少々強い。でもそれがマイナスではない。最後は舟出活性にごり。福島は白河の造り酒屋。いわゆるどぶろくだが、舌にぴりぴり、炭酸を感じる。清涼感たっぷりだ。
結構呑んで喰ってひとり3,500円だった。ここは総じて肴にひと手間かけたこだわり料理が多い。まだまだ食べていない料理もいっぱいあるし、珍しい日本酒も日替わり的に仕入れているようなので、次回が楽しみである。

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 居酒屋「殿」のブログ: こちら