山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

車内・船内・機内

奥日光散策のあと、東武日光駅前で蕎麦を手繰ったら、東武特急に乗って帰京となる。スマホで上り特急列車の予約をすると、時間の都合が良い電車が偶々「きりふり292号」(東武日光14時03分発)だった。これはいわゆる10月、11月の行楽シーズン限定の臨時列車、しかも珍しい車両に乗ることになった。かつて急行「りょうもう」に使われていた1800系を改造したものらしい。
「きりふり号」の北千住までの特急券は1,030円だが、一方スペーシアの場合は1,340円。何故300円ほど安いかと云えば、座席の差。「きりふり号」の300系は、シートピッチが960mm(100系スペーシアの場合は1,100mm)、リクライニング無しというスタイルなので、スペーシアと特急料金が違うのは、ある意味当然と云える。
でも向かい合わせの席が確保できて、他人の目を憚ることなく酒が呑めれば、シートピッチが少々狭かろうが、リクライニング無しだろうが、さしたる問題ではない。それにこの頃、殆どの特急列車が鬼怒川温泉駅始発のため、いちいち下今市駅で乗り換えるのが些か(酒が入っているとなおのこと)鬱陶しいが、この「きりふり号」は東武日光駅始発なので、益々有難い。
山旅を共にしてきた残りの日本酒や、新たに東武日光駅で仕入れた地酒を舐めながら、車窓から外を眺めていると、浅草方面に進むにつれて、山が次第に遠ざかり、そして見えなくなり、辺りは民家ばかりとなる。民家ばかり眺めているのは、たいして面白くない。唯一の変化は、川を渡るとき。渡良瀬川や利根川を渡ると、高い堤防の上に出るため、再び遠くの山が見え、関東平野の真っただ中に居るのを感じる。今度、日光に行くのは花の咲く頃か。
荒川を渡ったら、北千住到着(15時52分)。さて何処へ行こうか。 

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「ポッポ駅前屋」を出る前に、「特急あさぎり」の指定を取ることにした。今は便利な世の中で、スマホから指定が取れる。しかもチケットレス。特急料金は、松田から新宿まで690円也。ただし、ひとつ大きな問題がある。インターネット購入の場合、下車駅が異なる切符をまとめて(つまり、席を並べて)買うことができない。
今回、ひろちゃんだけ、新宿ではなく新百合ヶ丘で下車することになった(松田~新百合ヶ丘で620円)。そうなると、新宿組の席に隣り合うようにするには、直接窓口で切符を買うことになる。その時の顛末はこちらに詳しく報告されているので、ここでは繰り返さないが、何れにしても、二つの会社線(小田急とJR東海)を跨る「あさぎり」については、いまだにCS上の改善すべき点が残っていたようである。
「あさぎり」の場合にどちらが悪いのかはさておき、JR東海の御殿場線は合理化を徹底し過ぎたせいで、客の利便性を損なっているように見える。御殿場線の御殿場駅と国府津駅の間では、SUICAやPASMO(JR東海の場合はTOICA)は使えない。いまどき、(富士急には失礼だが)富士急行線だって導入しているのに、である(秩父鉄道は難しいかな)。
云うなれば、御殿場、国府津間は僻地である。JR東海は儲けの9割を東海道新幹線で稼いでいるのだから、見方によっては仕方が無いとも云えるが、逆に考えれば、東海道新幹線の儲けを、ローカル線の公共性価値向上に分配することで、会社の器量を見せられる、いい口実になると思うのだが。
いずれにせよ、根強く残っている障害や途中のプロセスの煩わしさはさておき、4人揃って「あさぎり」に乗ることは出来た。全席指定であるものの、いっそ全席自由席にしても良さそうなくらい空いていてゆったり。まだたっぷりと残っている「豊明 純米吟醸おりがらみ生 向日葵(ひまわり)」を取り出し、なおちゃん提供の缶つま「稚鮎油漬」を肴に、ちびちびやる。外はすっかり真っ暗だが、そんなのはもう関係ない。贅沢な時間を楽しんだ。

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小淵沢駅は本降りの雨。プラットホームに居ても、電車の屋根に叩きつける雨の飛沫が降りかかる状況。山の中で、こんな中を歩かずに済んだことに感謝。14時36分発の「あずさ20号」に乗る。
席に着いたら、飲み残しの「鳴海」を開ける。つまみもまだ残っているのでいただく。フレッシュ社会人の頃、呑み鉄の仕来たり(暗黙のルール)として、列車の車輪が回らないうちは、酒を飲んではいけない、と筋金入りの呑み鉄の人に云われたことがある。ふーん、そうですかと素直に信じて以来、いまだにその仕来たりが頭に沁みついている。従って、今回もドアが閉まって、ごっとんと(この頃の電車はもっとスムーズだ)動きだしてから呑み出す。
こんな明るい時間に「あずさ」に乗るのも、泊まりがけの山ならでは。左の車窓を振り返ってみても、雨に煙ってしまい、八ヶ岳は見えない。今回は秋雨の中休みの2日間に、ドンピシャ嵌って雨に降られなかった。
以前も書いたが、さしあたって今回、稲子岳を登ったことで、八ヶ岳で登っていない主要ピークは一応、無くなった。ではもう、八ヶ岳そのものに魅力が失せたか、と云われるとそうでもない。まだ登ってみたいルートはいくつか残っている。泊まってみたい小屋も残っている。実は、行者小屋には、今まではテント泊ばかりだったため(それも殆ど雪山)、小屋そのものには泊まったことが無い。同様に赤岳鉱泉にも、泊まったことが無い。そう考えると、行者小屋のテント泊自体が、随分と昔の話になってしまった。この先も、美濃戸口からテントを担いで、行者小屋まで歩けるだろうか。
未だ登っていないルートは、県界尾根、真教寺尾根、ツルネ東稜といったところか(憚りながら、天狗尾根や阿弥陀岳南稜、北稜などは一応、積雪期に登ってしまったし、またこれから登るにしても、もう誰かの助けを借りないと登れそうにない)。県界尾根、真教寺尾根は、果たして(勿論、公共交通機関を使って)東京を朝出て、日が暮れないうちに登り切れるか。登り5時間余。何れチャレンジしなくてはならない。

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「和利館」で夏山合宿の打ち上げをした後、松本13時47分発のあずさ20号に乗る。
信濃大町駅で座席指定券を買った時点(発車のほぼ2時間前)では、残り29席に対して我々が10名予約と、かなり際どい状況だったが、その割には、結果的にそれほどバラケないで済んだ。お盆のシーズンにも拘らずラッキーだったと云えるだろう。座席に着いたら、仕入れた飲み物とつまみを広げ、ちびりちびりとやる。稜線では随分と降られたが、山から下りたら良い天気だ。それでも、八ヶ岳や南アルプス北部の山々はややガスが掛かった状態で、それほどクリアに見えない。
ところで、「あずさ」や「かいじ」に使われている、このE257系普通車のシートピッチは、「スーパーあずさ」のE351系の970mmよりも僅かに短い、960mmであるが、まったく違和感は感じない。かつてのJR特急車両は910mmが主流だったから、だいぶゆとりができた。日本人の足の長さも伸びた、ということかも知れぬ。腰を浅めに下ろし、足を組んでも問題ない。ちなみに小田急VSE50000系ロマンスカーの場合は1,050mm、西武10000系レッドアローで1,070mm、東武100系スペーシアでは1,100mmと、実にゆったりしている。まだまだJRも頑張りが必要である。
しかし、飛行機の場合はさらに状況は厳しい。JALエコノミークラスで790mm、LCCの場合は710~740mmだと云うから狭い。エキストラチャージが必要なJALの「クラスJ」や、ANAの「プレミアムエコノミー」で960~970mmと、ようやくJR特急車両並みになる。JR特急車両の場合、通路側の人が動かなくても、窓側の人は通路に出られるが、飛行機のエコノミー席やLCCでは絶対無理。こんなシートに、よくもでっかい欧米人が座れるものだとつくづく感心してしまう。
飛行機に較べれば、JRの特急列車でも充分快適だ。16時11分立川着。ここで下車してちょっと寄って行こう、ということになった。さて何処へ行ったのかは、次回のお楽しみ。

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立山からの帰り道。いつも感じることだが、信濃大町から松本への移動は、大糸線が全線単線区間のせいで、意外に時間が掛かるし、往々にして電車はいつも混んでいる。主に学生の地元客と、登山客を含めた行楽客とが半々ぐらいだろうか。大糸線で使われている127系の普通列車は、東側がロングシート、西側(北アルプス側)がセミクロスシートになっている。如何にも折衷案という感じだが、なかなか面白い工夫だと思う。
普段、乗り慣れている通勤・通学客ばかりであれば、ロングシートの方が能率的だろうが、行楽客はやっぱりクロスシートに座りたい。後立山連峰を眺めることができる、この大糸線沿線の眺望は日本有数だろうと思われる。望むらくは、ビールを呑みながらこの景色を眺めることができれば最高だ。けれど、クロスシート側で一杯やっていると、ロングシート側に座っている方々からの蔑んだ(又は羨望の)目線が気になる点では、全面ロングシートと大差ないかも知れない。
松本で蕎麦を手繰ったあとは、14時49分発のスーパーあずさ22号に乗る。立川駅到着は16時57分。2時間余で着いてしまうのだから、なかなか速い。普通どんな路線であっても、酒を呑まずに2時間ぐらいの乗車だったら何とかなる(例えば、出張の往路だったら我慢するしかない)。もちろん、酒さえあれば短いくらいだけど。知る人ぞ知るが、中央線を走る電車の車窓からの景色は、山好きには堪えられないので、酒だっていらない(小生はいる)。
山村正光著『車窓の山旅・中央線から見える山』(実業之日本社刊)という本があったが、これによれば、名だたる3,000m峰は、新宿~松本間の何れかの位置で見えるそうである。小淵沢~長坂間では、第1位富士山、第2位北岳、第3位奥穂高岳がほぼ同時に見えるそうで、この辺りに差し掛かるともう、おしゃべりしている場合でも、ノンビリ酒を呑んでいる場合でも無い、大変忙しいのだ。一番見え難い3,000m峰は南アルプスの仙丈ケ岳、なんと松本駅に近い、村井駅周辺からしか見えないそうだ。山好きにとっては、スーパーあずさに乗っている2時間は大変忙しく、立川に着く頃にはへとへとになってしまうのである。

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富士山駅で、18時35分発の大月行6000系普通電車に乗り込む。想像以上になかなか混んでいる。手前の富士急ハイランド駅と河口湖駅から結構乗ってくるということ。観光客よりも学生が多い感じだ。
6000系は現在、富士急行線では2編成走っている車両で、かの水戸岡氏デザインによるもの。しかし、まったく残念ながら、かつてJR京葉線の205系として使われていたロングシート形式のままである。富士急行線で、平日の朝晩の通勤通学風景を知らないが、ロングシート車両が相応しい程、すし詰めになったりするのだろうか。 まあロングシート車両をセミクロス車両に改造するのはなかなか大変なこと、富士急がそんな金を出すとも思えないけど(とは云っても、1000系をベースにした富士登山電車は、かなり大々的な改造をやっているので、必ずしも富士急がシブチンという訳ではない)。今度、JRから車両を譲って貰うんだったら、せめて115系(セミクロス車両)ぐらいにしてもらえると有難いんですが・・・。
仕方が無いので、車イス用のスペースで立ち呑み(そのうち、リュックサックを椅子代わりに座り呑み)。床が木製になっているので、座り込むには悪くない。陽が暮れてしまうと、車窓からの眺めが得られないので、黙々と呑むだけになってしまう。夜に6000系に乗るのは、「呑み鉄」としてはあまりお奨め出来ない。しかし、車両連結部に懸っている暖簾だけが、何となく居酒屋の雰囲気を醸し出していて、ちょっと面白い。 

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トムラウシ山は東京からは遠い。とは云え、金さえ掛ければ東京から2泊3日で登って来られる。便利な時代だ。考えてみれば、日本アルプスの一部の山を除けば、殆どの日本の山は、2泊すれば往って帰って来られるだろう。利尻山だって、屋久島の宮之浦岳だってそうだ。そうなるとたいていの場合、1日目は基本的にアプローチのみとなる。
今回も、1日目は登山基地となる東大雪荘までは、公共交通機関を乗り継ぐだけで全く歩き無し。呑んだくれても辿り着くことは出来る。羽田から新千歳空港に降り立ち、 快速エアポートで隣りの南千歳駅へ移動、石勝線経由で根室本線へ向かう「特急スーパーとかち」を待つ。待つ間、ホームにある売店で駅弁を購入。
北海道には、これまで仕事で札幌に何度か来たくらいで、あとは昨年の利尻山、一昨年の後方羊蹄山だけ。利尻山は飛行機利用なのでJR北海道のご厄介にはなっていない。従って、これまでJR北海道の路線は、千歳線と函館本線しか乗ったことが無い。ついでに云えば、非電化区間の乗車は小樽と倶知安の間だけ。今回は、南千歳から新得まで、ディーゼルカー・キハ261系による石勝線の旅。新しいこと尽くめである。
「特急スーパーとかち」に乗ってみた印象としては、結構快適、ディーゼルカー特有の振動も少ない。脱線事故や火災で随分、社会的信頼を損なっているようだが、今日は大丈夫そうである。車窓から見る風景は、北海道的と云えば北海道的。ひたすら、森。時々、畑。時々、牧場。人家が見えない。全線が単線区間のせいで、所々、スノーシェルターで覆われた信号所を通過する。これも北海道的な眺めだ。途中、追分、新夕張、占冠、トマムに停車。
車窓からの風景を眺めながら、駅弁をパクつく。仕入れた弁当は、汐彩弁当(1,100円)。右に「ほっきめし」左に「サーモン寿司」、真ん中に「いくら」という豪華版。ホッキ貝が柔らかくて美味い。普通ならば、ここで当然ビールなのだが、明日の本チャンを前に、ちょっぴり自重した。我が身を驚くほど、レアケースである。

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今回久しぶりに三ツ峠山に登ってみると、改めて良い山だと思う。最もアプローチが短い裏登山道や、府戸尾ノ尾根から登っただけではあまり感じないが、山の北側から東側にかけては、あれ、こんな感じだったっけ、と思うほど緑が濃く、下草が豊富である。この山にニホンジカがいない訳ではないだろうが(実際、踏み跡らしきものは多く見掛けた)、少なくとも奥多摩や丹沢の様なことにはなっていない。植物保護活動が功を奏しているだけでは無さそうだ。この三ツ峠山には、まだ多くのバリエーションルートがあるので、この先も暫く楽しめるはずだ。
植物と云えば、今回初めて見た花があり(単に、今まで気にも留めなかっただけかも知れない)、帰ってからググってみると、どうやらカモメランと云うらしい。ネット上では数多くのホームページやブログで紹介されているのを見ると、随分と人気の花のようである。いわゆる、野生ランの一種。世の中、ラン好きは星の数ほどいる。門外漢の小生には何がこの花の魅力なのか、まだいまひとつ判らないが、珍しい花であることだけは良く判った。
三ツ峠グリーンセンターからの送迎バスで、三ツ峠駅に着くと、表登山道の下りで達磨石から三ツ峠グリーンセンターまで、ほぼ一緒に歩いていた高校山岳部パーティや、朝の電車や三ツ峠山頂で見掛けた中高年の大パーティなど、多くの登山者が電車を待っていた。皆さん、目当ては同じ「ホリデー快速富士山2号」であろう。我々がこの「富士山2号」に乗るのは昨年の12月以来(その時の山の報告はこちら)である。189系はひと昔前の特急車両とは云え、普通料金で乗れるのは悪くない。やってきた「ホリデー快速富士山2号」は、そこそこ人が乗っているが、ひとりでボックスを確保している輩がいて、ワンボックス分空いているところが無い状態。この電車は、ひと駅停車する毎に乗客が増え、我々が立川駅で降りる頃には、通路は立席客がいっぱい、降りるのにもひと苦労するほどになる。
車内では「群馬泉山廃酛純米」を呑んだ。山廃らしい複雑な旨みと酸味を感じるが、意外にあっさりとしていて、真っ当な酒という感じ。昔風な酒だ。燗酒に合いそう。今回、なおちゃん提供の缶つまは「稚鮎のオイル漬け」。この「群馬泉」との相性はバッチリだった。

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今回の三国山稜は、往復とも「あさぎり号」を利用した。トコトコ各駅停車の旅も悪くないが、東京方面に帰るには、やはり直通電車が便利だし、できれば御殿場線・普通電車のロングシートは御免蒙りたい。「あさぎり号」は全車指定とは云え、御殿場駅は始発だし、そもそも「あさぎり号」が満席になるなんて事態は殆どあり得ないので、余裕で席を確保できる。
ひとつ苦言を云えば、特急料金は、箱根湯本~新宿間(距離:88.6km)が890円なのに、御殿場~新宿(同97.1km)は1,530円もする。その理由は、JR御殿場線区間が高いから。松田~新宿(同71.8km)であれば690円なのに、御殿場から松田(同25.3km)まで乗ると、なんと840円なのだ。JR東海はドル箱新幹線で儲かっているから、ローカル線の値下げ努力なんて頓着していないようだが、少々腹立たしい程高い。
それはともかく、今回は横浜在住のWoodyさんも参加頂いているので、打ち上げは本厚木でやろうということになり、「あさぎり号」も本厚木まで乗車する(特急料金は1,140円)。ガラ空きの特急列車に乗るのは、ちょっとリッチな気分。御殿場線内をのろのろ行く走りっぷりも(単線区間なので仕方が無いが)、むしろ電車旅のアクセントとも云える。御殿場から松田まで29分、松田から本厚木まで25分なので、距離ではなく時間を楽しむという見方ができれば、JR御殿場線の旅も、単に高いだけ、という訳でもなくなる。もっと云えば、「あさぎり号」は御殿場を出ると酒匂川の渓谷沿いにうねりながら進むので、車窓からの景色はなかなかのもの、飽きさせることはないが、本厚木を過ぎると新宿までは退屈な景色。列車の料金に景色まで含まれているとすれば(勿論、JRはそんな料金体系ではないが)、JR東海に対する腹立ちも多少は収まる。
そこで取り出した酒は「石鎚 純米」。 微かにナッツ系の香りがするのが特徴。つまみをいただきながら酒を呑み、変わりゆく景色を眺めれば、もう何も文句は無い。御殿場駅16時ちょうど発の「あさぎり12号」は、16時54分に本厚木到着。軽く呑むには丁度良い時間だった。

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宇都宮で餃子バリエーションを楽しんだ後は、湘南新宿ラインに乗って池袋へ移動。凡そ2時間弱の鉄道旅。新幹線を使えばほぼ半分、1時間の道程だが、さして急ぐ訳でもないし、酒とつまみさえあれば、全く問題がない。それどころか、その時間を楽しむことさえ可能だ。
鉄道オタクのつもりは全くないが、しいて云えば「呑み鉄」というジャンルが一番近いか。勿論、それだけを目的にすることは無い。あくまでも山の帰りの余禄である。但し、この過程を楽しむにはひとつ、重要な条件がある。それはクロスシート(ボックスシート)に座ること、である。
ロングシートでは、移動酒場の雰囲気も旅の情緒もへったくれもない。日常の通勤と同じである。求めているのは、非日常の週末。ロングシートに乗りたい筈が無い。何故、JRは判ってくれないかな。大月まで伸びた中央線快速電車と、青梅線・五日市線の唯一最大の欠点は、ロングシート車両しか走っていないことである。中央線では、辛うじてホリデー快速がかつての特急車両やオール二階建てクロスシート車両を使っているので、まだ多少救われているが、青梅線・五日市線は例外なく通勤用ロングシートである。せめてホリデー快速ぐらい、もっと云えば上りのホリデー快速だけでも、クロスシート(又はセミクロスシート)車両にならないものかと思っているが、JRは小生の願いを尽く聞き流し続けている。
それはともかく、宇都宮駅に停車中の湘南新宿ラインに乗ろうとすると、うっ・・・・・・ロングシートだった。ガラ空きなので座ること自体に問題は無いが、これでは2時間が一層長く感じる。そこでふと思いついたが、このE231系の15両編成では、一番端っこに、セミクロスシート車両があるのではないか・・・。上野寄りのホームの端まで、てくてく行ってみると、果たしてセミクロスシート車はあった。宇都宮線はエライ!中央線快速も見習って欲しい。
腰を落ち着かせれば、さっそく日本酒を取り出す。今宵の日本酒は、山口・澄川酒造場の「東洋美人 原点 直汲み生」。芳香とジューシーさが特徴。これさえあれば、他には何もいらない、と云いたいところだが、やっぱりつまみは必要。酒とつまみがあってこそ、2時間なんてあっという間である。

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「やしおの湯」でさっぱりした後は、下今市駅乗り換えの「スペーシア」で、豪勢に北千住へ移動。土曜日の上りにしては、結構席が埋まっている。この頃、東武日光発の特急がほとんど無くなり、下今市で鬼怒川温泉発に乗り換えるケースが多くなったが、何か理由があるのだろうか。 
小田急ロマンスカーも半分ぐらいはそうだが、東武日光線の車窓からの眺めは単調。日頃、中央線や青梅線に慣れていると、ひたすらまっ平らな関東平野を走るだけの景色は物足りない。でもまあ、酒と肴さえあれば、さしたる問題にはならないけど・・・。
ところで、ふと思いついて調べてみたのだが、首都圏を発着するレジャー特急の所要時間と料金は以下の通りだった。
  ・塩山→新宿:約1時間25分、JR/かいじ特急券1,860円。
  ・下今市→北千住:約1時間30分、東武/スペーシア特急券1,340円。
  ・箱根湯本→新宿:約1時間30分、小田急/ロマンスカー特急券890円。
  ・西武秩父→池袋:約1時間20分、西武/レッドアロー特急券640円。
ということで、不思議と時間はほぼ同じ、料金はやっぱりJRが一番高いのは思った通りだが、西武と東武で倍半分も違うとは意外や意外。何れにしても、レッドアローは、割と気安く乗れる感じがあるのは、料金の面から明らかである。JRは別として、私鉄3社の違いは、基本的に需要(≒観光地の人気度)と比例しているのだろうと思う。
日光は一応、JRと東武が競合している形だが、事実上、JRは完敗している(JR新宿発、東武日光行の特急を走らせていることがそれを象徴している)。そのため、スペーシアの多少高い価格設定はやむなしと云うことになるのだろう。
日光のタクシー運転手がこぼしていたが、観光客は自家用車でやってくる方が多いし、せっかく電車でやってくる客を乗せても、シーズン中はいろは坂での大渋滞に巻き込まれ、売り上げがちっとも上がらないのだそうだ。それに、昨今増えている外国人観光客は、まず、タクシーには乗らないそうである。それにひきかえ、我々は上得意の客という訳だ。また近いうちにきっと、日光のタクシーにご厄介になる筈である。 

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「天丸」で良い調子で呑んでいるうちに、丁度いい時間になったのでふらふらと上毛高原駅へ移動。まさしく目と鼻の先なので、どんなに酔っ払っても辿り着ける。ありがたい。
上毛高原駅には、コンコースもプラットホームも、寂しいくらいに人がいなかった。そもそも上毛高原駅は、ビジネスで来る乗客がいるとは思えない。この時間帯に停車する列車は1時間1本のみ。それでもこんな状態なのは、観光客も新幹線ではなく、車でやってくるということだろう。
いつも思うことだが、この駅はとにかく殺風景過ぎる。今のところ、立ち食い蕎麦屋とコンビニしかない。ホームにはそれこそ何にもない。たとえ腹を減らしてこの駅にやって来たとしても、蕎麦も饂飩もノーサンキューというひとだったら大変寂しい思いをする。ここから電車の中でどんちゃんやりたいっていうひとは(大宮まで45分なので、どんちゃんする程時間がないが)、コンビニのカップ酒と在り来たりの乾きもので何とかするしかない。直ぐ隣の越後湯沢駅と同じにしろとは云わないが、集客のためにはもうちょっと何かして欲しい。
無理矢理造った駅なので、もう存在そのものに価値があるだけなのかも知れないが、我々にとっては群馬の山を登る上では欠かせない駅。重宝しているのは間違いない。願わくば、駅ナカに立ち寄り湯と、地酒を集めた「ぽん酒コーナー」と地元の食材(含、えだまメンチ)販売所を作ってくれたら、もっと贔屓にしたい。みなかみ町の観光課には、是非とも前向きに検討願いたい。
やがてやってきた「とき326号」は、指定席の乗車率はせいぜい50%程度だろうか。ゴールデンウィーク前なのでこんなものなのかもしれない。席に着いたら、駅のコンビニで買ったカップ地酒「谷川岳 特別本醸造」を傾ける。すっきり辛口。「水芭蕉」と同じ永井酒造の酒。群馬の地酒で群馬の山の余韻を楽しんでいるうちに、いつの間にか大宮到着、何はともあれ今回も佳き山行だった。

 

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箱根の山に登ってきたと云うと、時々「箱根に山があるんですか?」と聞いてくる恍けた人がいる。これぞまさしく「木を見て森を見ず」、観光地を見て山を見ないという典型。箱根に来て山に登らない人が大多数であることは間違いないが、せっかく多くの山があるのでこれを見ない手はないし、これを登らない手もない。
明星ヶ岳に登った今日は、往復ともロマンスカーで、大人の休日を満喫。やはり箱根に行くんだったら、 行きも帰りもロマンスカーに乗りたい。それが子供の頃の憧れ。これは大人になっても変わらない。子供の頃のイメージが刷り込まれ、「大人の休日」まで引きずられているようである。今日は往路がLSE7000形、復路がEXE30000形だった。
「さくら駅前店」で魚と酒を存分に堪能したため、ロマンスカー乗車がぎりぎりになった。そのせいで、乗車位置と座席のある車両とが離れていたため、走行中にみんなでぞろぞろ、暫し車両間を移動。そのおかげで気が付いたことは、明らかに外国人旅行客がいっぱい乗っていたこと。中国系や韓国系は、なかなかぱっと見では違いが判らないので、気付いた以上に多くの外国人が乗っていたかも知れない。昔から箱根は、そこそこ外国人旅行者を見掛けることがあったが、この頃は一段と多いようで、かなり目立つ。箱根も観光地として国際的に有名になっているのかも知れぬ。
我々日本人(というか、関東人)にとって、箱根は最も馴染みの観光地で、たまにちょっと行ってみるには申し分ないところ、というイメージが強い。箱根にある美術館のたぐいは大抵入り尽くしているので、もう何度も入ることはないが、それでも緑を眺め、温泉に浸かって美味いものを喰ってリラックスするには箱根は申し分ない。もう両手で足りないほど来ているが、何故か飽きることはない。またそのうち、山登りとは関係なく、リラックスを求めて箱根に来ることだろう。その時は、勿論、往復ともロマンスカーになるのは間違いない。


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本厚木から新宿まで、久しぶりにロマンスカー(EXE 30000形)で移動。17時35分発はこね36号に乗車した。新宿到着時刻は18時23分。乗車時間は48分、これで670円。一方、急行は新宿まで58分かかる。つまり、時間的にはロマンスカーと急行とは、10分しか違いが無い。勿論、その10分のためだけに670円を支払う訳ではない。このゆったり感と、(勿論、周りの客の迷惑とならない範囲で)気兼ねなく酒を呑める場を手に入れるための670円だ。これを高いと見るか、安いと見るかはその人の価値観に寄るが、少なくとも酒を呑みたい(って云うか、もう酒が入っている(笑))我々にはリーズナブルな値段と映る。
EXE 30000形は、現在の小田急ロマンスカーの主力と云えるが、外観は、それまでのロマンスカーのイメージからはだいぶ異なる風貌。リゾートへ行く乗り物、というよりは、ビジネスマン出張用の印象である。そのためか、車両編成は6+4両の、小田原線と江ノ島線で分割運転ができるようになっている。このことによって、これまでのロマンスカーのひとつの特徴だった連接台車は採用されなかった。その意味でも、異色のロマンスカーと云える。でもこんな話、車内で一杯やる上ではどうでもいい。
この頃、リュックサックにはたいてい日本酒を忍ばせている。今回、ザックから取り出したのは、「織星 特別純米生酒原酒」という、埼玉・深谷の酒。全体的な印象として、とてもまろやかな口当たりで雑味がない。しかし純米らしく、しっかりした味わいと余韻。酒はこの頃、愛用しているステンレスボトルに入れている。Klean Kanteen ワインカラフェ メルローなどという商品名がついていた。気のせいだが、金属ボトルに入っているとひと味違うような気がする。
昔は、新宿に近付くにつれ、段々電車が詰まってきて、特急らしからぬとろとろスピードで走るようになるが、この頃は複々線化になっているせいでスムーズに走り、すっーと新宿駅に着くような印象を受ける。さあ到着、のんちゃん、何処にいるかな。

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復路の新幹線は仙台始発の「やまびこ」に乗車。東北新幹線の現在のスタンダードと云ってもいいE2系である。さんざん呑んで喰ったとは云え、電車に乗ると、呑み鉄ならずとも、何か呑まない訳にはいかない。往路で呑み損なったカップ酒と乾きものを取り出し、窓の外の景色を眺めながらひとり酒(カミさんは概ね熟睡)。今回は、天気には恵まれなかった。
下りの「はやぶさ」に乗った時は気が付かなかったが、「はやぶさ」が大宮~仙台間が1時間8分なのに、「やまびこ」は1時間38分、実に30分も差がある。福島で山形新幹線「つばさ」と連結するための時間が掛かるのは判るが、こんなに差が大きいとは気が付かなかった。最高速度がE2系275kmと、E5系320kmとの違いもあるだろうけど。
座席の座り心地にも違いを感じる。E2系のグリーン席も決して悪いことはないが、ひとたびE5系を味わってしまうと、少々在り来たりな感じを受けてしまう。E2系の外観のスマートさは、はっきり云って不格好なE5系よりは遥かに上だが(E5系ファンの人に喧嘩を売るつもりはありません)、内装は残念ながらE5系には敵わない。車内サービスも違う。おしぼりも飲み物サービスもない(つまりグリーンアテンダントが乗車していない?)。グランクラスの車両を繋いでいないせいなのか。
仙台発車時点では、我々以外はまったくいなかったが(下の写真に写っている御仁は、仙台を発車する頃いなくなった。単に写真を撮りに来た、あるいは座り心地を確認しに来ただけの鉄っちゃんか)、東京に近付くにつれて乗客が増え、宇都宮からもかなり乗ってきた。大宮駅まであとわずか25分、東京駅まで乗っても50分。それこそグリーン車では勿体ないような気がしてしまう。 
1時間半でも、やっぱり呑んでいると短い。もう大宮。さすがにもう満腹でなにも入らない。珍しく、大宮で何処にも引っかかることなく、まっすぐ家路についた。

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JR東日本のVIEWカードを利用していると、ポイントがいつのまにか貯まるものだが、皆はどのように活用しているのだろうか。小生はたいていの場合、グリーン車利用券に変えることにしている(もっと大物を狙いたくても、引き換え期限が来てしまうので無理)。個人的に、これがいちばんお得ではないかと思い込んでいる。つまり、普通車指定料金でグリーン車に乗れると云うシロモノである。
今回は、それで仙台まで行ってみた。この利用券では東北新幹線だったら新青森まで(北陸新幹線の場合は上越妙高まで)行くことができるので、仙台では少々勿体ない気がしないでもないが、実際、なかなかそうは使うことはないので、それはそれ(ちなみに、大宮~仙台間のグリーン料金は4,110円)。
はやぶさに乗るのはかなり久しぶりだし、E5系のグリーン車は初めてかも知れぬ。大宮~仙台間が僅か1時間8分とは、随分と速い感じがする。掛かる費用は別として、仙台の蕎麦屋よりも奥多摩の蕎麦屋へ食べに行く方が時間がかかるという訳だ。改めて感心してしまう。 
席に着いてまもなく、グリーン席専任のアテンダントがやってきて、おしぼりサービスとウェルカムドリンクサービス(アルコール類はないので、小生には不要だが(^^ゞ)をしてくれる。ちょっぴり良い気分。でもANAとかJALのキャビンアテンダント(CA)と較べると、やや笑顔が足りない(やや強張っている)感がある。尤も、ANAとかJAL、シンガポールエア等の愛想が良いCAは、世界標準からみれば稀だろうと思う。
往々にして欧米の航空会社のCAは愛想がないというか、態度が横柄(体格だって女子プロレスラーのよう)である。乗せてやっているのに何か文句あるの~? ぐだぐだ云うんだったら乗らなくてもいいのよ~ってな感じである。欧米人は、そんなところに価値を求めないらしい。CAの教育訓練費を航空運賃に上乗せする(=航空運賃が高くなる)くらいだったら、横柄なCAだって我慢するという訳だ。つい話が逸れた。
読書灯がヘッドレスト内側に埋め込まれていて、角度調節できるところがなかなか心憎い。しかし乗車時間が僅か1時間ほどなので、基本的にビールを呑んでいるか、外を眺めているうちに仙台に着いてしまう。従って、本など読んでいる暇はないので、今日は役に立たない。なんてったって列車旅(≠仕事の出張)の醍醐味は、(あくまでも個人的見解だが)車窓から眺める景色を肴に酒を飲むことなのだから。
呑んだビールは、大宮エキナカ「foods stage KITANO fore」で買った、ベルギー直送と書いてある「白濁」。香りは甘く酸味があるが、苦味とキレは殆ど無い。こんなのも偶にはいい。HPには、「より美味しく飲んでいただくために、缶のパッケージを上下逆さまにしました。下に沈殿しがちな美味しさの秘訣である白濁りを均一にして、飲んでいただくための工夫です。」なんて書いてある。電車で呑むビールも多様化している。
じっくりと車中呑みを楽しみたいところだったが、結局、缶ビール1本をちびちび呑んだだけで、日本酒カップ酒へ切り替える前に仙台に着いてしまった。このくつろぎのひと時を味わうには、如何にも「はやぶさ」は速すぎる。そう考えるとグリーン利用1時間は流石にちょっと勿体なかったか。

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