山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

車内、船内、機内

那須塩原駅前の蕎麦屋「平成」で酒と肴と蕎麦に舌鼓を打った後は、当初乗る予定だった「なすの280号」より1時間早い17時3分発「やまびこ216号」に乗車。
でもその前に、コンビニで呑みものとつまみを仕入れる。といっても、新幹線各駅停車でも大宮駅までは50分足らず、17時51分に到着してしまう。呑んでいる時間は大して無いので、そんなに酒は要らない。それにしても在来線で帰ればたっぷり2時間ぐらい掛かるはずだから、つくづく新幹線は速い。
「やまびこ」は、既に北陸新幹線や上越新幹線では姿を消したE2系車両が使われている。早晩、後継車両に取って代わられる運命のはずで、もうこれが最後の乗車となるかも知れない。現在、東北新幹線では主流のE5系に較べれば、遥かにカッコイイので残念である。
思えば今を去る12年前、まだ盛岡止まりだった東北新幹線が八戸まで延伸した際のテレビCMで、CGでデフォルメされたE2系の走行シーン(カーブを走り去るE2系をカメラが後ろから追い掛ける構図)がとてもカッコよく印象的だった(その車内で鈴木京香が駅弁を喰っていた)。
「やまびこ216号」で我々の席は3人掛けシート2つだったので、対面にした。もう対面をやめるような車内放送も無くなったし、なにより自粛警察が居なくなった。そんな時代もあったね、と懐かしく思える今がやってきてホントに良かった。鉄道旅はこうじゃなくちゃ。
日が長くなったので、まだ夕暮れまでには間がある。塩原の山々を見送ると、次に見えてくるのは日光連山や足尾山塊のはずだが、今日は天気がいまいちで良く見えない。東北新幹線で山が見えないと、だだっ広い関東平野を様々な建物が埋め尽くしている姿を眺めるだけで、さして面白くないのがちょっぴり残念である。

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106 3年ぶりに対面シート。
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今回の山旅のフィナーレは鉄道旅。飯山線を走る「快速おいこっと」に乗ることにしている。十日町駅~長野駅間86.1 kmを2時間57分かけて走るので、表定速度は30km/hにも満たないのんびり列車である。全席指定席なので、運賃以外に指定席券840円が掛かる。「おいこっと」という名称は、アルファベットの「TOKYO」を逆さにした「OYKOT」をそのまま読ませたもので、東京の真逆をウリにしているということだ。
飯山線はほぼ全線が信濃川(長野県内では千曲川)に沿って走るのに、信濃川を渡るのは何故か1回だけだ。考えてみれば、大きな川に橋を架けるのは初期投資もそれなりに掛かるし、流された時の復旧費用も考慮する必要があるので、橋を掛けるよりもトンネルを掘る方がリスクは少ないということが云えるのかも知れない。
酒もつまみもたっぷりあるので、3時間弱の鉄道旅は全く苦にならない。2両編成の列車にはそれなりの客が乗っていた。飯山線沿線は日本でも有数の豪雪地帯。途中にある森宮野原駅は1945年2月に国内の駅における最高積雪量7 m 85 cmを記録したところ。それを示す標柱が駅構内に建っていた。
車窓から見える景色は基本的にそれほど変わらない。時々見え隠れする信濃川と穏やかに畝っている魚沼丘陵と信越トレイル。途中には街らしい街はない。確かに東京とはかけ離れた長閑なところをひたすらのんびりと走るだけだ。
飯山駅は北陸新幹線の乗換駅のせいか、殆どの乗客はここで降りてしまい、この先も乗るのは我々ぐらいだ。何故か37分も停まるので、列車を降りて駅構内をぶらつく。「飯山駅ナカ酒場えっぺ」という店があり、入ってみようかと思ったが一杯やるほどの時間はない。残念だけど諦めた。長野駅には16時2分に到着。

158 あれに乗る。
159 こっちは、「Shu★kura」の車両なのでした。
160 次はあっちに乗りたい。
161 でも今日はこっち。DSC_3723
162 「おいこっと」車内。
163 これだけあれば3時間もへっちゃらさ。
164 では出発!
165 信濃川を渡るのは1回だけ!
166 あの高さまで積もったらしいです。
167 乗車記念。
168 Woodyさん、かわいい。
169 何故か飯山駅で長時間停車する。
170 大半の客は下車してしまった。
171 而して車内はガラガラ。
173 旅の友は「信濃浪漫」。

南葉高原キャンプ場でビールを呑みながら迎えのタクシーを待っていたが、なかなかやって来ない。予定していた、上越妙高駅13時35分発直江津行の電車に間に合うか、だんだん心配になってきた。電話を入れてから30分ぐらい待たされると聞いていたが、それでもまだ来ない。
気を揉んでいるうちに漸くやって来たところで、運転手に「上越妙高駅まで(心の中で「ぶっ飛ばして」)」と告げる。そこで運転手、急ぐのであれば南高田駅の方が早いですよ、と云うので、ではそうして下さいと云いかけたところで、ふと上越妙高駅のコインロッカーに余分な荷物をデポしたことを思い出した。
慌てて「いやいやいや、やっぱり上越妙高駅まで行って下さい」と改めてお願いした。うっかり、着替えの衣類と持参した酒と泣き別れになるところだった。
気を揉んだが、何とか間に合い、追加の缶ビールを買う時間もあった。やってきた車両はET127系。元々はJR信越本線で走っていた型式だが、北陸新幹線金沢駅延伸開業による第3セクターの「えちごトキめき鉄道」発足に伴い有償譲渡されたもの。妙高連峰のシルエットをイメージした塗装が洒落ている。首都圏の車両と較べ、地方鉄道の車両の塗装は総じて奇抜だと思う。
直江津駅までは僅か20分の乗車。ここで北越急行ほくほく線の越後湯沢駅行に乗り換え。今度の車両はHK100形。景色を眺めつつ一杯やるが、ほくほく線はトンネルが多いのでいまいちなのだ。総延長約60kmのうち、約7割がトンネルだという。
中でも全長9,116.5メートルの鍋立山トンネルは完成まで21年も掛かった、知る人ぞ知る難工事だった(詳しくは例えば、Wikipediaを参照のこと)。長くて煩いトンネル内で、その難工事に思いを馳せながらちびちびやった。

102 直江津に出た。
103 手前のほくほく線ディーゼルカーに乗る。
104 手前はET127系、奥はET122形。どちらも、えちごトキめき鉄道の車両。
105 ちょっと呑み鉄旅。

「やしおの湯」のリニューアルされた食事処でまったりしてから、タクシーを呼んで東武日光駅まで移動する。駅の周辺には外国人旅行客が目立つ。通過しただけで分からなかったけれど、東照宮辺りもいっぱいいたと思われる。コロナ禍による水際対策がほぼ撤廃されたせいだろう。欧米系やラテン系が多い感じだ。
一方、中国側の出国がまだ規制されているせいか、中国系は余り見当たらない。いたとしても、それは台湾人なのだろう。あとは東南アジア人か。中国人団体旅行客が、スーツケースを転がしながら日本中を席巻していたコロナ禍前とは、かなり様相が違う。正直云ってもうこのくらいでいい感じもする。これ以上となると、我々日本人の国内移動、旅行にも支障をきたすことにもなりかねない。小売店は中国人の爆買いを待っているかも知れないけど、あれはきっと神風が吹いたか、夢幻だったのだ。
東武日光駅に着いたら、構内の売店で呑みものを物色。つまみはそれなりにあるので不要だけど、「ゆばチップ」なるものがあったのでつい購入。何となくご当地らしいものがあると、見過せない性分なので仕方がない。缶ビールだけでなく、日光のカップ酒も購入した。
乗ったのは15時43分発の「特急けごん38号」。車両は100系スペーシア。噂の新型スペーシアXが7月からデビューするので、もしかすると100系に乗るのはこれが最後になるかも知れない。100系は1990年6月1日デビューだったので、既に33年経ったことになる。
この頃、車両の更新は早くなっている気がするが、耐用年数ってそんなものかどうか、よく分からない。もしかするとそのうち、このスペーシア車両が湯田中行の長野電鉄線とかで見られる日が来るかも知れない。
車内では、シートを回転して対面にした。自粛警察もいない、コロナ禍前が戻ったのを実感出来た。

86 「スペーシア」で車内呑み。コロナ前が戻ってきた。

今回の山行の付け足しというよりも、こちらの方がメインではないかと噂なのが、只見線の乗り鉄旅である。2011年7月の新潟・福島豪雨災害で只見川第5~第7橋梁が流されてしまい、廃線化が危ぶまれていた只見線。その後、一部を上下分離方式(車両はJR東日本、線路は自治体)とすることで存続が決まり、2022年10月に全線運転再開となってから、乗車のタイミングを図っていて、それが今回となった。
1番列車は小出駅5時36分発、会津若松駅10時32分着で、4時間56分も掛かるが、途中大白川駅で12分、只見駅で10分、会津川口駅で39分も停車するから、正味の移動時間は4時間足らずである。小出駅から会津若松駅までの直通列車は1日3本しかない。
ちなみに5時36分の列車を逃すと、次の会津若松行は13時12分発まで無い。絶望的だけど、実は7時18分発の上越線下り列車で長岡駅まで行き、信越線に乗り換えた後、新津駅で磐越西線に乗れば12時2分に会津若松駅に着くこともできる。この場合の所要時間は4時間44分。つまり遠回りした方が実は早いのだ。でもそれじゃ意味が無い。ということで、今回は前日に小出駅前のホテルに泊まり、万難を排してこの日を迎えた次第。実は個人的には2日に跨って全線を乗ったことは以前ある。その時は、鄙びた会津柳津温泉に泊まったのだった。
今回乗ってみて気が付いたことは、(朝っぱらから)酒をちびちび吞みながらいけば、5時間なんてあっという間だということ。それに乗り鉄でも、鉄分強めの方々はカメラを抱えて車内を行ったり来たり、なかなか席にじっとしていられないということ(酒なんて吞んでいる場合じゃないようだ)。ちなみに女子連もあまり席におらず、主に先頭車両の運転席脇を陣取っていた。意外と鉄分が多いのだ、と気付いた。

143 【第2日目】雪が降る小出駅。午前5時9分
144 乗り鉄が段々現れる。
146 我々はキハE120系に乗車。
147 準備万端。発車まであと13分
150 長い。
152 上り列車と交換に10分停車。
153 福島県に入るとすっかり冬景色。
154 女子連は先頭車にかぶりつく。
158 車掌はここまで。
159 全くの冬景色。
161 のんちゃんが「魚沼の里」で調達したつまみをいただく。
162 第五只見川橋梁を渡る。
164 会津川口駅。ここでなんと39分も停車する。
165 ここはもう春。
168 東北電力宮下ダムと桜。
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「ますや旅館」でぎっくり腰を発症したため、当然、2日目の山は取り止めてひとりで帰ることにしたが、リュックサックを背負って帰るのは流石に無理だろうと、見るに見かねた女子二人が上田駅前にあるコンビニまで付き合って呉れ、宅急便で送ることが出来た。全く感謝しかない。
駅で上りの新幹線、9時14分発「はくたか554号」の切符を購入。流石に日曜日の朝は空いている。リュックサックを預けたらお蔭で身軽になったものの、座ったら立ち上がるのがかなりしんどい(不退転の決意が無いと立ち上がる気にならない)ので、待合室には入らずあっちこっちぶらぶら。
そうこうするうちに疼痛を少しでも緩和するにはエチルアルコールが必要だと思い至り、コンビニでビールを買うことにした。手に入れたのは「6HOP IPA」というやけにアメリカンポップなビール。見ればやっぱり麗人酒造の「諏訪浪漫ビール 信州浪漫」だ。
流石にこんな時間帯の、しかも上りの新幹線車内でビールをグビグビやっている奴はいない。ってか、そもそも客がいないので遠慮なくやった。しかし缶ビール1本では結局、神経が麻痺するほどではなく、疼痛はほぼそのままの状態で大宮に10時12分到着。
そのまま座っていては帰れないので何とか立ち上がり、武蔵野線に乗り換え、最寄りの駅からまたタクシーに乗ったが、やはりシートから立ち上がるのがひと苦労(タクシーのシートは新幹線よりもずっと深いので、これが本日最大の難関)。
何とか自宅に戻ることが出来、長い移動が終わった。その後、宅急便で届いたリュックサックは暫くの間玄関に置かれたままとなった。

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伊豆2日目は全くの観光三昧である。先ずは宿から「浄蓮の滝」へと向かう。演歌「天城越え」の印象が強くなってしまったせいで、「浄蓮」というよりも「情念」という、やけに人間臭いイメージが付き纏うが、滝そのものはスッキリとしたイイ姿である。駐車場からかなり下るので、戻るのが大変。酔っ払いとか年寄りは止めた方が無難と感じる。
次は河津七滝。伊豆急行線の河津駅まで行ってもらうために予約したタクシーが、ちゃんと七滝の一番上で下ろしてくれ、下の「出合茶屋」の前で待ってます、と。観光案内慣れしているので、我々はそれにのっかるだけなので楽だ。朝が早いせいか、客は殆どおらず静かに滝巡りが出来た。
大滝はちょっとだけ離れているので、またタクシーで移動させてもらう。運転手から、大滝周辺の土地を所有している某有名ホテルのせいで、大滝の見物もやりにくくなった、という地元民のボヤキも披露してくれる。我々も「困りましたね~」と相づちを打つのを忘れない。
後はループ橋を通って河津駅へ向かう。あと2ヶ月もすれば咲き出す河津桜の並木もチラッと見物させてもらう。ここへやってきたのには実は理由があり、伊豆急行線で全車自由席の各駅停車として運行している「リゾート21」という観光電車に乗ること、がそれ。個人的に未だ乗ったことが無いのである。昨年はバス移動だったので、乗る機会が無かった。而して今回、やっと乗車が叶った次第。
でもその前に、駅の売店で缶ビールを仕入れることを忘れない。「リゾート21」は2編成があり、今回乗車したのはキンメ電車(もう一つは黒船電車)。キンメ電車はその名の通り車体が赤い。この車両の最大の特徴は、座席が海側を向いていること。海が窓一杯に広がるのを眺めつつ、缶ビールをグビッとやるのは想像していた通り良かった。

099 立派な「浄蓮の滝」。
103 初めは下る。
105 さすがに遊歩道はちゃんと整備されている。
106 漸く滝が見えてきた。
109 海老滝。
107 釜滝。
110 吊橋を辿る。
111 川が削った柱状節理。
112 蛇滝。DSC09401-2
113 遊歩道。まだ緑が勝っている。
115 色付き始めたイロハモミジ。DSC09403-2-SharpenAI-Focus
116 かに滝。
117 緑と紅葉。
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119 上から覗く大滝。
118 出合滝。
120 大滝。
121 大滝と浴衣。
123 河津駅からリゾート21「金目号」に乗る。124 こんな車内。
125 オーシャンビュー。
126 大島が目の前。

「おぎのや」ですっかりいい気分になったせいで、高崎からはやはり在来線はやめて、新幹線に乗り込む。でもその前にやはりコンビニに寄り、PETボトルが特徴の「月夜野ビール」を仕入れることにした。今日は上越線ビールシリーズの「C61 20」でも「D51 498」でもなく、オリジナルラベルの「ロマンの里のヴァイツェン」500mlペットボトルにしてみた。
高崎駅19時44分発の「たにがわ414号」に乗車。この列車は越後湯沢駅始発なのだがガラガラ。この時期、越後湯沢辺りへ行く観光客は少ないということか。高い山でなけりゃ紅葉はまだ残っているはずだろうに。
今年に限らず、紅葉の色付きは年々悪くなっているような気がするものの、今日はいい天気だったせいもあり、先週の浅間隠山&高ジョッキに引き続き、まずまず上出来の紅葉を鑑賞した気がする。近くで紅葉した木を見上げるのも悪くはないが、ちょっと遠くの、しかし木々の葉の色は見分けられる程近い山肌が、様々な彩りで埋め尽くされているのを見るのはいい気分になる。
それも黄や赤の紅葉一辺倒ではなく、マツやカシ類など常緑樹が程々に点在している方が遥かに風情があるように思える。今回は、荒山から鍋割山に掛けてと、銚子の伽藍から下流、両側の渓谷沿いが良かった。赤城山は意外と植林が少ないので、紅葉狩りには向いている山のような気がしている。
大宮駅には20時15分に到着。ここまでわずか約30分。ちょっと物思いに耽ったりしていると、ビールを飲み干し切れないまま着いてしまう感じだ。一方、在来線だと約80分。ビール1本だけでは時間を持て余すのは間違いない。

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88 車中はやっぱり月夜野ビール。

山から下りてランチを「pizzeria KURATTORIA150」で群馬テイストのピッツァを味わったら、そろそろ帰る時間。でもその前に、浅間酒造観光センターでお土産を物色。それにしてもお土産を求めてやって来る客のなんと多いことか。浅間酒造の酒には魅力を感じなかったが、「バズルバジル」という名のペーストは気になった。
いわゆるバジルペーストだが、よくあるイタリアンなバジルと松の実とチーズではなく、吾妻産バジルと地元味噌(!)のぺーストという、これも群馬テイストな土産。これを自宅用にゲットすることにした。これだけでそのままパスタソースになりそうだ。
それと帰りの列車用に何か呑み物が無いかとうろうろしたが結局、気に入ったものは見つからず仕舞い。長野原草津口駅前の「長野原・草津・六合ステーション」という土産物店も物色してみたが、やはり見つからず、駅へ戻る。
それにしても今日は駅が閑散としている。以前、芳ヶ平から草津温泉を経由してやって来た時は、唖然とするほどの群衆(主に若者達)が駅を取り巻いていて、これでは帰れそうにないと諦めかけた程だった。いったいあれは何だったんだろう、と思うくらいだが果たして何方がノーマルなのかは良く分からない。偶々、今日は若者達が別の要件で忙しかった(例えば期末試験の真っ只中とか、就職活動で遊んでいる場合ではないとか、草津温泉が飽きられたとか)だけかも知れない。
列車に乗ったら、早速、昨日の残り酒を取り出して、発車と共にチビチビやる。吾妻線沿いの秋景色が良い酒の肴となった。

175 JR長野原草津口駅前からの眺め。
176 これで帰る。
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「バラクラ・イングリッシュ・ガーデン」でちょっとチープなイギリス料理を楽しんだ後、またタクシーを呼んで(何故かこの界隈は、定額制になっている)、茅野駅まで移動。後は「特急あずさ74号」に乗車するだけ。でもその前に、旅の友として岡谷の辛口地酒「髙天」のカップ酒を仕入れる。
今回の山行では色々感じたことがあり、収穫が多かった。その一つは、相変わらずひとりテント泊が多くて、これはもうトレンドではなく定着していると感じたこと。だから、テントサイトに出来る限り長く居る輩が多いのだ。あえて云えば、山登りはそのための手段の一つに過ぎないという感触がする(ホントは分からないけど)。
一方、山小屋に泊まる客は全然いない。今回泊まった双子池ヒュッテは魅力が無いのか、と思ってしまうがそんなことは無い。でも客は我々以外、中年夫婦ひと組だけだった。詰まり、山小屋に泊まる輩と云えば、楽をしたい年寄りか軟弱夫婦、その近くにあるテントサイトは若者グループ、という構図なのだ。
もう一つは、何かと女性のための登山ガイドには北八ヶ岳で池巡りをしよう、とか、苔を見に行こう、という企画が多い感じがするが(勝手な思い込みかも知れないけど)、結局、それだけじゃ詰まらないかな、と感じてしまう。やはり山があれば登り、険しいところは攀じ登り、眺めが良いところがあれば山座同定し、稜線(北八ヶ岳には無いけど)があればそれを漫歩し、それに付随して鳥の啼き声に立ち止まり、花や苔を愛で、池を眺めるのが良いと思う。まあひと夫々ですが。
あとはどうでも良いことだけど、「北八ヶ岳ロープウェイ」に乗る客は殆ど、坪庭散策だけで帰ってしまうことに、今更ながら感じた。ウリが坪庭だけではちょっと寂しい。スイスアルプスの向こうを張るのであれば、もうちょっと目玉が欲しくないか。例えば、フルコースを喰えるテラスがある、ロッジとかレストランとか(個人的にはフルコースよりはアラカルトだけど)。

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また3週間ぶりに「わっしー6号」に乗車。今シーズン2回目である。この2年、乗れなかったせいでもあるが、やはり此方の方の山に登ることにかこつけて、つい、これに乗ってみたくなる。しかしそう思っているのは小生を含めた我々ぐらいか、今日も乗客はかなり少ない。
ちなみに2021年度のわたらせ渓谷鐡道の決算報告書によると、経常収支は約2.4億円の大赤字。勿論、これはコロナ禍によるところが大きいのだろうが、今年になってもまだ、客足は戻って来ていないようである。都心ではコロナなんか気にしない若者がせっせと街へ繰り出しているのに、こちらはまるで蚊帳の外のような感じだ。
雑居ビルの地下の、換気が悪そうな居酒屋とかで管を巻いているよりは、此方のトロッコ列車に乗って風に吹かれた方が余程気持ちが良い筈だが、何か惹き付けるモノが足りないらしい。若者が押し寄せる伊香保温泉や草津温泉、熱海温泉に有って、わたらせ渓谷鐡道に無いモノとは何か。
当然、温泉そのものもあるだろうが、やはりポイントは「街」のようなものだろうと思う。伊香保や草津、熱海には紛れもなく「温泉街」がある。一方、わたらせ渓谷鐡道にある「街」は、「かつての街」だけだ。ここを何とかしなければならないが、これは零細鉄道会社の手には余るので、自治体が頑張る必要がありそうだ。
差し当たり、わたらせ渓谷鐡道にも足尾にも、インスタ映えしそうな文化財は山ほどある。取っ掛かりにはこれを上手く使うことが必要だ。その次は、客が足を止めるにはやはり飲食店や土産物屋、そして温泉宿ということになるだろうか。個人的には、ブルワリーかワイナリーが出来て欲しい。そのついでに宿が出来たらサイコーだ。
かつて「足尾千軒」と呼ばれた足尾の街に、かつての賑わいが戻ることは難しいだろうが、歴史遺産の街の一つとして、活気を取り戻す余地は十分にあると思う。起爆剤は、世界遺産登録だろうか。

176 お約束通り「わっしー」に乗る。
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177 あっという間に相老駅。
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神戸(ごうど)駅の「列車のレストラン・清流」で少しだけまったりしたら、上りの「トロッコわっしー6号」がやってきた。前回乗車したのはコロナ禍前だったから、もう3年ぶり。神戸駅から乗車したのはなんと我々だけだ。しかもトロッコ車両に乗っていたのは、我々以外に2人だけだった(通常車両にどれだけ乗っていたのかは確認していない)。
今日の天気が思わしくないという予報が出ていたせいかも知れないし、コロナ陽性者数が頭打ちな状態のままだったせいかも知れない。ちなみに、本日の全国におけるコロナ陽性者数が33,760名とのこと、なかなか下がらないせいで、外出する意欲が湧かないのは仕方がない。
それにしても、日曜日だというのにこの乗車率では、走らせるだけ燃料代を無駄にしているわけで、わたらせ渓谷鐡道の経営者の嘆き節が聞こえてきそうである。それはさておけば、ほぼ我々だけの列車旅を満喫できる。
天気が悪そうだったが、結局、雨には降られず。でも風に吹かれるので、しっかりウィンドヤッケを着込んだ。「列車のレストラン・清流」のおばさん従業員が、僅かな客を目当てに鶏の唐揚げやアイスクリームを販売していたので、余りに気の毒に思え、乗客を代表して鶏の唐揚げを購入(日本酒は予め「清流」で購入済み)。
乗客が少ないせいかコロナ禍が続いているせいか、社内での酒類販売は中止中。買っておいて良かった。乗車中はマスクしてとの表示だが、少なくとも走行中であれば全く不要。列車が走り出し風に吹かれたら、コロナ禍なんてすっかり忘れた。

186 久しぶりのワッシー。
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187 天気のせいかガラガラです。
188 でも雨は降りませんでした。
189 景色を肴に一杯。
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190 酒と鶏唐揚げは神戸駅で調達しました。
191 標高が下がってくると緑が濃くなる。
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192 文化財の駅舎を眺める。
193 風はちょっぴり冷たいが気持ちイイ。
194 あっという間に相老に到着。
195 もうちょっと乗っていたかった。

京都駅18時30分発の「のぞみ246号」に乗車。でもその前に、暫し土産物売り場を物色。生麩や京漬物、生八つ橋などを購入。改めて思うけど、京都ほど土産物が多種多様であるところは他に無い。勿論、道中2時間強を過ごすためにはビールも忘れずにゲット。
ところで、今回気が付いたこと。
・奈良県人は、特に具合が悪くなくても「陀羅尼助丸」を飲むこと。
・天川村総合案内所にいる女将さんは、あたらしや旅館の夕食時に仲居として現れること(ホントは何者なのか、まだ良く分からない)。
・途中にあった二蔵宿小屋は、避難小屋として使えること。ここに泊まれば前後の旅館(洞川温泉と吉野)に泊まる必要がなくなるため、極めて安価に今回のコースをトレースできたはず。でも使わなくて良かった。
・金峯山寺蔵王堂の拝観料は通常800円だが、秘仏御本尊特別ご開帳時には1,600円に倍増すること。
・暫く来ないうちにJR奈良駅前が随分、華やいだ場所になっていたこと。
・醍醐寺へ行くには、タクシーが便利であること。
・京都には、やけに饒舌なタクシー運転手がいること。
・そして今回、奥駈道全体の半分辿った結果、気が付いたこととして、登山者は人気のエリア(吉野、山上ヶ岳、八経ヶ岳、大普賢岳、釈迦ヶ岳)に集中していて、その間は寂しいくらい疎らであること、だ。
ともあれ来年以降、太古の辻から熊野本宮大社まで南下するかどうかは、全て今後のこととしたい。行くにしても恐らくはまた、複数回に分けざるを得ないと思う。でもその前に中辺路かな。

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「沼垂ビール」を堪能した後、店の外へ出ると店の看板には「発酵の町」という文言と共に、古風な女性の顔が描かれている。いったいこれは誰?と思ってしまう。調べてみれば「小唄勝太郎」という昭和初期の歌手。いわゆる我々の親の世代に人気だったスターなので、知らなくても全く不思議はない。
日本橋霞町(今の人形町辺り)で芸者をしているうちに、歌手として名が売れるようになったとのこと。戦前は超売れっ子歌手だったらしい。この「勝太郎」が生まれたのがここ、沼垂町だった。ということで、沼垂町が生んだ昭和の大スター「勝太郎」を看板に入れたようなのだが、あまりにも昔過ぎてそれほどキャッチーな看板とは思えない。閑話休題。
「沼垂ビール」からは新潟駅までは徒歩で15分ほど。近くには日本酒の「今代司酒造」とか、味噌の「峰村醸造」などがあるのだが(だから「発酵の町」なのだ)、乗るべき新幹線の時間まであまり無くなってしまったのでスルー。またの機会としたい。
新潟駅に着いたら、KOISKで缶ビール(もちろん新潟なので「エチゴビール」)を入手し、15時10分発の「とき328号」に乗り込む。新潟駅を発車すると、長岡まではひたすら新潟平野。トンネルに入る辺りは、小千谷とか山古志。すなわち錦鯉の産地。地図を見るとこのトンネルの上の山中には、見ていて気持ちが悪くなる程、溜池が犇めいている。
トンネルを抜けるとすっかり景色が変わり、浦佐駅辺りからはまだ真っ白な越後三山が望める。この辺りの眺めが上越線の中では最高だと思う。ビールが美味い。でもそんな時間はほんの束の間、あっという間にまたトンネル。次に地上に出るのはもう越後湯沢駅なので、山が目の前に迫り過ぎて大した景色は望めない。上越新幹線はとにかくトンネルが多すぎるのだ。

115 あの看板のモデルが勝太郎です。
116 帰りの新幹線はエチゴビール。
117 今日も八海山は雪雲の中。

何とか「パリー食堂」のおかげで「52席の至福」の溜飲を下げることが出来た。途端に、世の中の景色がモノトーンがフルカラーに変わり、無音だった街の騒めきが聞こえる様になり、止まっていた時間が動き出す。改めて、今、秩父にいることを実感できたのだが、とりあえずもう思い残すことは無い。そろそろ帰ろうかと西武秩父駅に戻る。
窓口で特急券を買った後、発車時間まで「祭の湯」の中にある「ちちぶみやげ市」で時間を潰す。店内はコロナ禍以前に戻ったかのような、かなりの賑わいである。特別買いたいものがあった訳でもないのに、ここでブラブラしていると、何となく買ってみたいような気持になって来るから不思議だ。
基本的に甘味とかは興味はないけど、その地域の味噌とか醤油、漬物などには関心がある(勿論、地酒や地ワインもだ)。結局、「肉の安田屋」の「豚肉の味噌漬け」をゲット。何故か、秩父は肉の味噌漬けを売る店が多い。でも実は、買ったのは今日が初めて。これも「パリー食堂」のおかげかも知れない。
ついでに日本酒(武甲正宗)としゃくし菜漬(これは時々買うが、何処のメーカーが美味いのかは良く分からない)と、帰りの特急用に缶ビールも買った(カミさんはカミさんで色々買っていた)。これでもう満足。丁度良い時間になったので特急専用ホームへ移動。
毎度、西武001系を見て思うことは、球形の先頭車両と車体全体。先頭車両は極めて滑らかに出来上がっているので、恐らくはわざわざ削り出しで造ったのだと思う。かなり金を掛けている感じ。それに車体についても、つなぎ目が分からないくらいきれいに仕上がっている。恐らくは最近主流になりつつある摩擦撹拌接合(FSW)を採用しているのだと思う。鉄道技術も進化しているのだ。しかし車内のシートの色はいただけない感じ。これを見るとつい、ラバーダッキーを思い出すのは小生だけではないはずだ。

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塩釜といえばマグロをはじめ海産物が有名だが、もう一つ有名なのが、陸奥国一宮、鹽竈(しおがま)神社である。以前から一度行ってみたいと思っていた。実際に行ってみて初めて知ったのは、ここには2つの神社が鎮座しており、正式名称も「志波彦神社鹽竈神社」ということになっていた。こんな例は余り聞かない気がする。
「鹽竈神社」には3柱が祀られていて、そのうちの主祭神が塩土老翁(シオツチノオジ)神。余り耳馴染みが無い神だが、日本書紀では、結構重要なところで登場する。特に、海彦の釣針を無くし途方に暮れている山彦に適切なアドバイスをしたり、ヤマトタケルに東征を進言するのが、実は塩土老翁なのだ。
何れにしても海を司る神だけあって、「鹽竈神社」も海が見えそうな高台にある(実際にはよく見えなかった)。さっき「山孝」でしっかり酒を吞んだばかりなのでやけに身体が重く、急な坂道を登ると忽ち息が上がる。上がったところが「志波彦神社」だった。
こちらもなかなか立派だが、その奥にある「鹽竈神社」は更に立派。流石は陸奥国一宮だけのことはある。帰りに辿った表参道には、転げると下まで落ちそうな長い石段だった。参道にはさっき呑んだ「阿部勘」の蔵元や、味噌蔵、醤油蔵などがあって、門前町の歴史を感じさせてくれる。
本塩釜駅に戻ったら、再び仙石線に乗って仙台駅へ。東北の玄関口と呼ばれるだけのことはあって、大層な賑わい。土産物屋が並んでいるところは大混雑だった。小生は仙台麩を探したのだが見つからず。仕方なく笹かまぼこを買って新幹線に乗り込む。そして忘れずに缶ビールもゲット。よく見たらアサヒの花鳥風月だった。先日、岩手で御眼に掛って以来だ。

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085 腹ごなしに鹽竈神社へやってきた。
086 さすがは陸奥ノ国一ノ宮。
087 立派な拝殿。
088 何方に賽銭を入れるか悩んで、右宮にした。
089 右宮が経津主神、左宮に武甕槌神が祀られている。
090 ちょっと個性的な狛犬。
091 こちらが表参道。
092 身延山の菩提梯ほどではないが登りたくない感じ。
093 振り返るとこんな眺め。
094 醬油味噌店に立ち寄り。
095 さっき吞んだ「阿部勘」の蔵元があった。
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096 「やまびこ」で帰る。
097 関東平野に戻ってきた。あれ虹?

「秀よし」で和食と日本酒に満足、これで今回の山旅はおしまい。思ったよりも雪が多かったので釜無山には登れなかったけど、たっぷりの新雪を堪能した。この界隈でスノーシューを楽しむには毎度、積雪状況に気を揉むが、今回は上々吉といえるだろう。
「秀よし」からまたタクシーを呼んで、小淵沢駅まで移動。ここから特急「あずさ」に乗るため、指定席券を購入する窓口へ行くと、いつの間にか「みどりの窓口」が無くなっていた。その代わりが自動券売機。これが「大人の休日俱楽部」ユーザーにとっては関門なのだ。
「大休(おときゅー)」ユーザーではない小生は「えきねっと」でも買えるので全く支障はないけれど、おときゅーユーザーは「みどりの窓口」か自動券売機が必須。「みどりの窓口」だったら駆け出し駅員を大いに悩ますし、自動券売機だと今度はおときゅーユーザーが操作に悩む、という図式になる。
皆が群がって何度も操作するが上手くいかず、結局駅員を呼び出す。その駅員も操作そのものを理解している訳ではなさそう。そこで登場するのがオンライン販売。自動券売機に画面があり、みどりの窓口係員(何処にいるんだろう。甲府駅だろうか?)を呼び出すことが出来る。こんなのがあるんだと初めて知った。JRの省力化は着実に進んでいる。
あとは係員の指示に従って、ボタンを操作したり、予め購入済みの往復乗車券を挿入したり。これを小生以外5人が繰り返すのだから何かと時間が掛かる。発車時間までが短い場合には、さぞかし気を揉むことだろう。最初は面白そうだと見物していたが、そのうち飽きて、駅の屋上に上がった。
小淵沢駅の屋上には天望テラスがあって、そこからは雪を被って輝く南アルプスや八ヶ岳、富士山がとても良く見えた。申し訳ないが、これは小生が独占した。

099 小淵沢駅に戻ってきた。
100 大人の休日俱楽部対応が大変なことになっている。
101 小淵沢駅にみどりの窓口がなくなってしまったのだ。
102 で、オンラインで切符を購入でいるようになっていた。
103 関係の無い副隊長は駅の屋上へ。
104 鳳凰三山と甲斐駒ヶ岳。
105 雨乞岳。
106 入笠山と、どれかが釜無山。
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107 すっきり八ヶ岳。
108 やっぱり甲斐駒ヶ岳。
109 小海線のハイブリッド気動車。
112 やや遅れてやってきた「あずさ34号」。
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113 車窓から甲斐駒ヶ岳。

「紅富士の湯」でのんびりした後、タクシーを呼んで富士山駅へ出る。道すがら、当たり前のように大きな富士山が見える。富士吉田市民の目に富士山がどのように映るのか少しだけ興味があるが、きっともう空気のような存在なのだろう。
タクシーの車窓からは、いわゆる「吉田うどん」を出す店がそこここに見つかる。富士吉田界隈は、元々が稲作に不向きな火山性土壌であったため、少なくとも戦前までは麦作が中心だったらしい。そのせいで、うどんなどの「粉もの食文化」が発達したのだろう。
おかげで今は「ほうとう」や「吉田うどん」が観光資源になったわけだから、世の中、何が幸いするか判らない。正直云って、「吉田うどん」を肴に一杯やったことが無いし、今後もそういう店には入ろうと思わない。禁酒したら入ってみるか。
富士山駅に着いたら、次の電車までちょっと時間があるので駅ビル内で土産物を物色する。インバウンド需要が全くなくなったせいで、土産物屋は可哀そうなほど客がいない。
ホームに出ると、ここからも富士山が目の前だ。丁度日没頃、山頂付近だけが夕日に照らされていていい感じ。山頂付近に雲が舞っているように見えるのは、地吹雪が巻き上がっているのだろう。いかにも寒そうだ。
やって来たのは富士急6000系車両の各駅停車。元々はJR山手線で使われていた205系なので、全く通勤電車と同じ。オフの日にこれで帰るのは物悲しい。でもガラガラなので、こっそりと日本酒ボトルを取り出し、大月駅までチビチビとやった。少しだけ物悲しさは解消された。

70 富士山駅にて。
71 これから大月へ移動。
72 ちびっとやりました。

上田の北國街道柳町には「おお西」だけでなく、色々魅力的な店が並んでいる。ここへ来ると必ず寄るのが武田味噌直売所の「菱屋」。いわゆる信州味噌なのだが、香りが良く塩味も程々。背負って帰るのが重いとは思いつつ、つい買ってしまう。
もうひとつ、つい買ってしまうのが岡崎酒造の「信州亀齢」。スッキリした辛口、呑み飽きしないタイプの酒。この頃は個人的に生酛造りや山廃の酒が好みなので、「信州亀齢」は例外の部類というか別格というか。創業350年を超える酒蔵で、店の佇まいも気に入っている。
他にも入ってみたい店が結構ある。リュックサックでなければ「ルヴァン」でパンも買っていきたいところ(リュックサックでは、パンは潰れて拉げるので無理)。
腹を空かせていれば、「コラボ食堂」とか「はすみふぁーむ&ワイナリーカフェ」にも入ってみたいが、残念ながら「おお西」で満腹状態。涙を呑んで素通り。他に、ビストロ「KURAYA」も大いに気になる店なのだが、ディナータイムしか開いていない。また、泊りで来る機会があれば何とかしたい。
あとは旧北國街道を上田駅へ向かってゆるゆると下る。この通り沿いにも良さげな店は点々とあって、上田は何かと心揺さぶられる街である。駅のすぐ手前、毎度お馴染み「みすゞ飴本舗 飯島商店」にも立ち寄り。ちょっとだけ土産を仕入れる。
駅に着いたら、やはり缶ビールを買うことに抗えず、キオスクで「オラホビール」の「ゴールデンエール」をゲットした。これさえあれば、上り新幹線車内でも心穏やかにして居られる。逆に何もないと落ち着かないってことは、実はアルコール依存症だったか?と一瞬だけ我が身を疑ってみた。

084 今回もここで味噌を仕入れました。
085 買ったのは寒仕込。
086 ここで亀齢を仕入れました。
087 Woodyさんはスルー。
088 上田駅新幹線ホーム。
089 これで帰ります。
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「レガーロ・テッラ」でまったりした後、タクシーを呼んで富戸駅へ移動。ここから伊豆急に乗って、トコトコと熱海へ出る。やってきた電車は伊豆急行8000系車両。かつて東急線で主力車両として使われていたが、10数年前から伊豆急で使われるようになった。
勿論、通勤車両として使われていたままなので、無味乾燥なロングシートである。正直云って、観光地の伊豆まで来て通勤車両に乗るのは如何なものか、と思わざるを得ない。ちなみに、来年からはJRの京浜東北線で使われていた209系が導入される予定だというから、いったい伊豆急行の方々は鉄道利用派観光客の気持ちを分かっていらっしゃらないのではなかろうか。
と思ってしまうが、実は伊豆急行線の各駅停車用車両としては8000系以外にもう一つあって、それが「リゾート21」という愛称が付いた伊豆急行2100系。まだ乗ったことが無い。これは正真正銘のリゾート列車で、こんな車内(Wikipedia)だ。
当然だけど、ホントであれば8000系じゃなくて、2100系に乗ってみたかったが今回は叶わず。山行の翌日に下田に出て、「リゾート21」に乗って帰るというパターンも夢見ていたが、それは次回の伊豆山行で何とかするまで我慢だ。
富戸駅を出ると、伊豆急行線の始点である伊東駅まではほぼ山の中を走る感じで、あまり海を見ることが出来ない。伊豆急行線の場合、ここよりも下田寄りの方が眺めが良いのだ。眺めも次回のお楽しみということで、特に何もすることが無いし乗客もそれほど多くないので、リュックサックからこっそり昨日の残り酒を取り出し、チビチビやった。

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115 富戸駅から帰る。

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