山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

西武秩父線沿線

この頃、新たなコンセプトの有料座席指定列車が、関東私鉄の間では流行りだ。その奔りは小田急のEXE30000形だと認識しているが、昨今の東武500系(リバティ)しかり、京王5000系しかり、そして西武の40000系しかり。京王5000系と西武40000系は共に、クロスシートからロングシートに切り替えが可能なスタイルだ。
平日、朝の通勤時はともかく、夕刻の帰宅時には身も心も疲れ果てて、ぎゅうぎゅう詰めの通勤電車なんかで帰りたくない、偶には座って帰りたい、できればビール片手に優雅に帰りたい、その為にはエキストラチャージを払うのも吝かでは無い、というオヤジ達のニーズに応え(というか足元を見て)、鉄道各社はならばと新たな儲けネタを考えた。
一方、JRはどうせ回送するはずだった特急車両を流用して、ホームライナーとして特急料金程ではないが金を取る算段を考えた。どちらも戦略的には同じだが、我々としては古びた車両の使い回しよりも、新型車両に乗る方がちょっとウレシイ。
西武の40000系車両を使った"S-TRAIN"は、平日は所沢~豊洲間を、休日は西武秩父~元町・中華街間を走るという、ちょっと変則運行。我々が乗る"S-TRAIN 4号"は、17時5分西武秩父駅発で、19時38分に元町・中華街に到着となっている。私鉄特急で約2時間半も乗るのは、関東では東武特急リバティ(東武浅草~会津田島間)に次いで長い。こんなに長いとなると、途中で腹も空いてしまいそうだし、酒の買い足しも必要そうだ。
嬉々として乗車してみると、確かに新しくっていいし、FREE Wi-Fiも電源コンセントもあって便利。唯一残念なのは、シートの上に吊皮がずらりとぶら下がっていること(たぶん、京王5000系も同じだろう)。ロングシートにしているときは当然、吊皮が必要なのは判るが、クロスシート利用時に吊皮がぶら下がっていると、どうもオフ感が無く、通勤中の様な感じがしてならない。クロスシート時に、吊皮が天井に収納されたら完璧だが、さすがにそこまでは無理な注文か。

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だいぶ前から、どうも西武鉄道が秩父に日帰り温泉を作るらしい、との情報は得ていて、やがて以前からあった仲見世が閉業し、西武秩父駅と御花畑駅の間を結ぶ近道が通行止めとなり、掘削用の櫓が建ち、建屋の工事がなされているのを、何かにつけて遠目に眺めていた。
そして漸く2017年4月24日に開業する、開業したとの情報にも接したが、やはり開業当初は客が殺到して芋洗い状態だろうと予想していたし、そうこうしているうちに小生はアメリカに飛ばされて、遠くから指を咥えている状態が続き(その間、レジオネラ菌騒動が2回もあって、その都度臨時休業を余儀なくされたことも知っていた)、12月になって何とか帰国の目途がついたところで、さっそく秩父の山旅プランに「祭の湯」立ち寄りを加えることとなり、今回に至った。
駅舎と一体化した建物は、赤と茶色を基調として祭りの山車の雰囲気を出しているらしい。随分と立派だが、個人的には「クラブ湯」や「御花畑駅駅舎」の佇まいの方が味があって好みだ。ま、ともかくも入ろう。1階はかつての仲見世と同じ機能を持たせているようで、土産物屋や食事処、立呑みコーナーまである。
風呂場は2階。入浴料は1,080円(土日祝日)と、この界隈では一番高額。「クラブ湯」だったら3回入れるが、それはそれ。4つある露天風呂のうち「花見湯」に入ってみる。札が掛けられていて「鳴子の湯」となっている。つまりこれは人工の温泉だ。露天風呂の「岩風呂」だけが天然温泉(含ヨウ素-ナトリウム-塩化物泉)とのこと。湧出量が少ないのだろうか。
風呂から上がったら、1階にある「秩父湯台所」という店へ入ってみた。ここは「祭の湯」直営の食事処、酒も料理もかなり充実している。汚らしいリュックサックを置くのが憚れる程、床もテーブルもぴっかぴか。先ずアサヒエクストラコールド(570円)と、豚味噌焼き(500円)を注文。更に足りなくなったので武甲正宗本醸造燗酒(550円)も頼んだ。風呂はともかく、食事処、呑み処はこの店以外にもかなり充実しているので、何度か足を運んでみないとよく判らない。それまでは、秩父駅界隈の店(例えば「駅前」)に無聊を託つことになりそうなのが悩みだ。

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「正丸売店」でひと息入れたあと、飯能行各駅停車に乗車。乗車率は半分ぐらいだろうか。この時期はせいぜいこんなもの。奥武蔵に来るのは、やっぱり冬が良いと改めて感じる。それでも我々6人が纏まって座れる程は空いておらず、ちょっとだけ離れて座る。
車両は、今朝と同様、4000系。セミクロスシート仕様だが2ドア式なので、ほぼクロスシート車両と云ってもいいだろう。東武が会津鬼怒川線に乗り入れている東武6050系と似たような車内設備構成だが、大きな違いは東武6050系には折りたたみ式テーブルがあること。朝(往路)はどうでもいいが、これがあるとなしでは、復路の行楽感がだいぶ違ってくる。西武には是非、東武を見習ってもうちょっと善処願いたいところだ。
ボックスシートが確保できたので、やおら酒ボトルを取り出し、ちびちびやる。今日も先日の「笑四季・特別純米白ラベル火入れ」の残りだ。これまでだったら、だいたい1週間で一升瓶がなくなる勘定だったが、今週は胃の具合がいまいちで、あまり家呑みもしなかった。消費量が減ることは、もちろん家計費(小遣い)的にも、近くにある小学校での廃品回収の際に空瓶を出す本数が減って、カミさんが恥ずかしい思いをしなくても済むという上でも、好ましい傾向ではある。
つまみはさっき「正丸売店」で買った「秩父B級グルメ・みそポテトチップ」。みそポテトをつまみにするにはちょっと腹に堪えるが、チップだったらOK。このポテトチップは、秩父産の「借金なし大豆」という品種で作った味噌を使っているという念の入れよう。ちなみにこの「借金なし大豆」は「借金を為す(返せる)ほど収量が多い」という品種らしい。肝心のポテトチップの味は正直云って、う~ん、可もなく不可も無いって感じ。
パッケージには、秩父市のイメージキャラクター「ポテくまくん」が描かれている。横瀬町のイメージキャラクター「ブコーさん」よりは女性ウケがよろしいようである。

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元々、この日は赤城山に登る計画を立てていたが、その週の月曜日、つまり1月22日にそこそこ雪が降ったので、こりゃスノーシューでも無いと登れそうにないかなと判断し、計画を変更することにした。そこで思い付いたのは飯能の先、奥武蔵の低山だった。
飯能市を貫く吾野川の、源流域である顔振峠から刈場坂峠あたりは、尾根上を立派な車道(奥武蔵グリーンライン)が貫いているので、たとえ眺めが良くても緑が奇麗でも、車がバンバン走る脇をとことこ歩く気はなかなか起きない。
そうなるとここへ来るための条件は、道路が凍結するか積雪するかして、車が入って来れないこと。つまり冬のこの時期しかない訳だが、偶々1月22日に降った雪は、赤城山だったら負担だが、奥武蔵だったら丁度良い雪なのではないかと思い至った訳。
結果、程々に雪は積もっていたし、雪の無いところでもガッチガチのアイスバーン。果たして車は上がって来られず、甚だクレージーなオフロードライダーひとりを刈場坂峠で見掛けただけだった(同程度にクレージーな単独トレイルランナーが薄着で走っていたのと、我々並みにちょっとだけクレージーな単独行スノーシューハイカーとすれ違った)ので、広い車道はほぼ我々だけの世界。概ね良い天気で申し分ない。虚空蔵峠から旧正丸峠までは、本格的な雪山を味わうことが出来た(山の記録はこちら)。
旧正丸峠から一気に下れば、ほぼ1時間で正丸駅に到着。そのまま駅には向かわずに、隣りにある「正丸駅売店」に入る。およそ3年ぶりだ(前回はこちら)。中はストーブが焚かれていてぽっかぽか。先客は何処かの工事現場帰りの作業服姿が4名程だけ。スパッツを外すのももどかしく、ビール(ロング缶)を購入。汗が引かないうちに、ビールをグビッと呑むことが出来た。ありがたい、ありがたい。

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「梵の湯」でまったりしたあと(今日は美の山公園でも、1時間もまったりランチしたので、とてもゆるい一日だ)、タクシーで皆野駅に出て、御花畑駅で下車。
西武秩父駅へ行くための近道は、日帰り温泉施設工事中のため通れず、車道沿いに廻り道。西武秩父駅前に建設中の日帰り温泉施設「祭の湯」は、だいぶ外観が出来上がって来た様子(4月24日開業予定とのこと)。何だかパッと見は、高尾山温泉に似た感じがする。
高尾山口駅と同様、駅前にあって便利なので、開業した暁にはさぞや混むことだろう。話の種に、少なくとも一度は覗いてみる必要はあるが、秩父は春夏秋冬を問わずシーズンオフは無いので(冬でも祭やら、霊場巡礼などがあるので)、そのタイミングは難しい。何れにせよ、開業して暫くは静観していた方が無難だろう。
周りの温泉施設や飲食店は、多かれ少なかれ客を取られるだろうから、むしろそっちが狙い目。暫くご無沙汰の「駅前」は、そろそろほとぼりも冷めただろうから(何故、冷却期間が必要だったかは、こちらをご覧いただきたい)、そろそろ覗いてみるか。
15時25分発の特急ちちぶ32号に乗車。つい3週間前(そのときのレポはこちら)にも乗車したばかり。今宵は飯能に引っ掛かっていこうと云う魂胆なので、特急料金は400円で、乗車時間は40分。このちゃんが持参してくれたアヒージョを突きつつ、日本酒をちびちびやれば、飯能なんてあっという間だ。

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妙法ヶ岳登頂後は、三峰神社の興雲閣にある「三峯神の湯」に浸かるつもりだったが、思いの外、時間がかかり、予定バスの時間まで残りわずか。湯に入ると必然的に次のバスとなり、「久呂無木」到着時刻は確実に1時間遅くなるので、涙を呑んで今日は立ち寄り湯は無し(しかし、ビールはしっかり呑んだ)。やはり雪があると、それなりに時間がかかる。
同じ話は、路線バスについても云える。三峰神社BSを15時35分発のバスに乗り、三峰口駅で5分の待ち合わせで、池袋行直通の快速急行に乗る予定だったが、バスはスリップに注意してゆっくり走ったせいか、定刻を少々遅れ、ぎりぎりアウト。バスの運転手も、三峰口駅改札口に居た駅員も、待ち合わせをしてくれるのか、くれないのか、何も云ってくれない。
走って切符を買って(秩父鉄道はPASMO・SUICAが使えないので、一つずつしかない券売窓口と券売機に8人で群がって切符を買う必要がある)、もたもたしているうちに結局乗れなかったら最悪だ。(駅員が直通電車を停めていてくれない限り)あえてリスクは取らず、そのまま終点の西武秩父駅までバスに乗り、次の特急レッドアローちちぶ40号に乗ることにした。「久呂無木」到着時刻は、20分ほど遅くなるが仕方が無い。予定外だが、500円払って優雅に行こう。
そうとなれば、車内から酒盛りだ。リュックサックから取り出したのは、「積善・純米・ヒマワリの花酵母」。前回呑んだ、「りんごの花酵母」と較べて華やかな香りは抑えめだが、酸味とこくのバランスが程良く、飽きがこない感じ。酵母の違いだけで、これほど味わいに差が出るとは、改めて驚く。ということは、酵母はただ単に、エチルアルコールと二酸化炭素を生成させるだけではなく、様々な微量の副生成物を作っている訳だ。例えば「りんごの花酵母」だったら、他の酵母と較べてカプロン酸エチルを多めに作る「癖」がある、という具合に。酵母の世界はなかなか深い。杜氏になったら病みつきになるかも知れない。
「積善・純米・ヒマワリの花酵母」を味わいながら、「特急ちちぶ」の車窓からとっぷりと日が暮れた外を眺めていると、列車のスピードが緩くなったかと思ったら、怪しい色にライトアップされた、芦ヶ久保の氷柱まつりが一瞬見えた。 

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2015年最後の山行は、武甲山御嶽神社の一ノ鳥居から反時計回りで武甲山、小持山、大持山と巡り、妻坂峠からまた一ノ鳥居へと戻ってきた(山の記録はこちら)。歩行距離はさることながら、それなりにアップダウンがあるので、結構歩きでがある。久々参加のWoodyさんは、歩いている最中から筋肉痛になった、と仰っていた。一方、和尚には特段の支障が見られなかったのは、まがりなりにも月1回以上は参加している成果であろう。
山から下りれば、先ずは温泉で温まりたい。横瀬界隈で最寄りとしては、武甲温泉か丸山鉱泉だが、本日の参加者に意見を募ったところ、武甲温泉には(小生以外)誰も入ったことが無いとのこと。ならば行ってみようかと、予約していたタクシー2台に分乗し、武甲温泉へ。調べてみると、前回はもう9年も前のことだった(その時の記録はこちら)。
外観は、それこそ9年前とは変わっていないように見受けられる。駐車場に止まっている車の数が、心なしか少ないような気がするが、気のせいか。玄関を入って左手が靴箱、正面がフロント。券売機で入浴券(800円)を購入して、フロントに提出する。右手へ進むと、真正面に大広間休憩室がある。いわゆるここが我々の集合場所。左手へ進むと風呂場。ここの湯は高アルカリ性で、いわゆるつるすべ系である。
洗い場も湯船も、やっぱり客は少なめ。年末のせいもあるだろうが、やや集客力が下がっている気もする。来年には、西武秩父駅前に新たな日帰り温泉ができるそうだから、とても安穏とはできない筈。
露天風呂に浸かっていると、何やら普通に服を着た人と、武甲温泉の袢纏を着た職員が揃って男風呂へやってきて、目の前をうろうろ。取材だろうか、それともリニューアル工事費見積の下見だろうか。西武日帰り温泉への対抗策を検討中なのかも知れない。それにしても、風呂場に普段着の人間がいると、なんだか落ち着かないものだ。
風呂から上がったら、大広間へ直行。料理は大広間のさらに奥にある厨房で注文するのだが、生ビールだけは、喫茶コーナーで買う仕組み。大広間はガラ空きで、寂しい程。舞台には、毎週木曜日は荒川劇団の公演があると書かれているが、その時はそれなりに客がやって来るのだろうか。何となく、今後の行く末が気になる武甲温泉である。

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武甲温泉のHP: こちら

湯上りビールを何処で呑むか、というのは毎度常に付きまとう課題だが、今回は予めみんなに、「クラブ湯」の後は、西武秩父駅前の「駅前」に集合と宣言していた。しかし、「クラブ湯」で汗を流したあと、西武秩父駅方面へ歩きながら、ふと思った。今回は後に西所沢「久呂無木」再訪が控えている。隊長はそれまで喰い物は控えたいと云っている。
「駅前」は、店の親爺の勧めに従い、次々に出てくる珍しい料理をいただくのがウリ。「駅前」に入ってビール呑むだけという選択肢は、普通は無い。そんなことすると、親爺店主が悲しそうな顔をするのは間違いない。ではどうするか。
と思いつつ秩父仲見世までやって来た。ここには広場があって、観光客がプラスチックテーブルで思い思いに清涼飲料を飲んでいるかと思えば、ビールを呑んでいる奴らもいる。広場の隣りに目をやると、立呑み屋台(やきとり省松)があって、生ビールも売っている。そっか、ここで良いじゃん!ここならば軽く呑むことができ、しかも「駅前」に向かうであろう後続部隊をキャッチできる筈。さっそくテーブルを確保し、「省松」で生ビールとやきとりをゲット。
胡桃だれのやきとりとは変わっているなー、などと味わいつつ、ビールをぐびぐびやって後続を待つが、なかなかやって来ない。だんだん心配になってきたので、なおちゃんに電話をすると、見逃したのか、丁度「駅前」に入ったところだったようだ。こっちの場所を伝え、出て来ていただく。なおちゃん曰く、「親爺から、おしぼりを手渡されるところだった」ようである。あぶない、あぶない。隊長と和尚は別動の様だが、やはりキャッチできない。今度は隊長に連絡を入れると、またしても「駅前」に入ったところだったようだ。同じように、出て来てもらう。「駅前」の親爺の呻き声が聞こえてきそうである。誰の仕業か判らないとは思うが、今度「駅前」に行くのは、ほとぼりが冷めてからの方が良さそうである。
ともあれ、広場に全員集合し乾杯。持参の日本酒やつまみも取り出し、安上がりに盛り上がったのは云うまでもない。

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(西武秩父駅前にあるから?)「駅前」という、極めてストレートな名前の店。調べてみると、およそ8年半ぶり(前回はこちら)の入店になる。相変わらず元気なこの親爺店主は、ちょっとユニーク。語り口がとても気さくで、初対面の誰とでも古馴染みだったような雰囲気にさせる特異キャラクターの持ち主である。この店のシステムもメニューも、店主並みに、ちょっと他の店とは変わっている。以前来たときには、せせり(鶏の首肉)やオクラの花を食べさせたり、メロンにブランデーを注いだ飲み物(カクテル?)呑まされたりした。どれも親爺の自慢通り、結構イケる。他に、熊鍋とか鹿刺なんてものもある。
親爺は先ず、来た客に、何時頃帰るつもりなのか、どのくらい呑みたいのか、予算はいくらなのか等々、単刀直入に訊く。今回、我々は「パリー食堂」でちょっと食べた後だし、打ち上げは所沢にするつもりなので、殆ど久しぶりの状況確認のようなもの。料理は一品ぐらいで、酒も一杯だけですぐ出ると返答。すると親爺はモチベーションががくっと下がったようで、もうあれはどうだ、これは美味いぞなんて訊かなくなり、付き出しを食べたらどうだ、と云うところに落ち着く。付き出しと云っても、煮しめなど5種類も出てくるので、結構楽しめる。酒は、武甲正宗をもらう。このちゃん、なおちゃんは熊笹茶で一旦休み。この熊笹茶、天然ものを愛する親爺の自慢らしいが、お世辞でも美味いものではない。
我々の前にはテーブル席にひと組の客だけだったが、あとからあとからドヤドヤと入ってきて(何れも中高年ハイカー集団)、小上がりはいっぱいになった。親爺は、客が背負ってくるリュックサックを邪魔者扱いにしたいようだが、この店にはそんな客しか来ないので、ジレンマに陥っているように見える。できれば普通の観光客が来て欲しいようだ。
折角、久しぶりに入ったので、せせりを注文してみる。上客と認められなかった我々からの追加注文なので、ちょっとまて、と仰る。このちゃんが、乗りたい電車の時間を伝えると、大丈夫だから待ってろ、と胸を叩く。やがてその言葉通り、せせりがやってくる。塩コショウのシンプル味付け、ちょっと弾力があってシコシコして、これはこれで珍味かも知れない。丁度良い時間になったので、また来るよ~、と店を後にした。

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せっかく秩父に繰り出したのだが「パリー食堂」だけでなく「駅前」にもふられたので、やむをえず「駅前」の下にある「そば膳」に入った。もちろん「やむをえず」と云ったのは、当初の目論見に入っていなかったというだけで、この店が不味いという意味ではない。くるみそばが名物と云うことになっていて、だいぶ前に一度食したことがあった。その頃は、蕎麦以外の一品料理があまり無かったように記憶していたが、入口や壁に張られたお品書きを見ても、だいぶ変わってきたようだ。
秩父名物と云えば、味噌ポテトや豚味噌漬け、ホルモン焼き等が思い浮かぶが、ここにはそれは勿論のこと、鍋物や、それ以外、普通の蕎麦屋には置いていない一品料理もかなりあって、我々酒呑みには嬉しい限りである。やけに蕎麦に自信がある店だと、蕎麦か天麩羅ぐらいしかつまみになるものがないが、いくら蕎麦が美味かったとしても、酒呑みにはちょっと寂しい。
店には、我々の後から来たグループも含め、山帰りが3グループ7名(我々も含めると4グループ9名)、登山姿以外のお客もいて、それなりに繁盛している様子。場所柄、やはり西武秩父線で帰る客が、電車の時間を見計らってやって来るのだろう。その意味で、この店は実に良い場所にある。
こちらは小上がりに腰を落ち着けて、日本酒(秩父錦)と焼酎蕎麦湯割りでスタート。つまみは牛筋だいこん、豚肉豆腐鍋、きつね焼き、そして蕎麦味噌。牛筋だいこんの大根は、しっかり味が染み込んでいる。豚肉豆腐鍋は固形燃料で温めるスタイル、これも味加減が丁度良い。こりゃ酒がすすむ。
締めはもり蕎麦。平打ち麺で、つなぎにこんにゃくでも使っているのでは、と思わせるほど、しこしこ、ぷりぷりでつるつる。記憶以上に満足度が高い蕎麦であった。

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芦ヶ久保駅前の道の駅で一息ついた後、下りの西武秩父線に乗り西武秩父駅へ逆モーション移動、タクシーに乗り込む。わざわざの目当ては丸山鉱泉に浸かることにある(芦ヶ久保駅のひとつ先、横瀬駅から登り約2kmを歩く手もないことはないが、すでに身体はビールで弛緩状態)。この鉱泉は、丸山に登って直接下りてくるには絶好のシテュエーションにあるのだが、これまで機会に恵まれず、且つ、もう丸山は様々なルートから何回も登っているのでなかなか食指が動かない。従って、今回は芦ヶ久保から強引に行くことにした。
ここは名前は鉱泉だが、泉質は温泉法による成分規定を満足していないらしい。そのせいか、ここのウリは薬草風呂と云うことになっている。でも入った感じでは、それほど薬草臭さは感じられない。湯温も丁度良い。風呂は宿泊者用と日帰り客用と別れていて、後者は「花悦の湯」という名前が付いており、旅館棟とは別建屋にある。シンプルな造りだが、清潔感がありかつ湯治場の雰囲気も併せ持っていて、居心地はかなりいい。旅館でありながら、独立した立ち寄り湯を経営しているのは珍しいかも知れない。受付の脇にはビール、チューハイの自動販売機があり、乾きもののつまみも売っていて(一応、飲食物持ち込み不可である)、その奥は畳敷きで結構広い休憩室がある。窓の外は木々の間から武甲山も望める。
ここの魅力は山の中腹にあって自然に囲まれていること、露天風呂からも休憩室からも武甲山が望めること、そしてかなり空いていること(男子風呂場は先客2名のみ、休憩室は2組のみ)と云っていいだろう。実際、武甲温泉などは何時行ってもかなり混んでいるのが普通だ。それにひきかえここは静かで、思った以上に高台にあり、辺りには建物が無いので、空に近い感じすらする。秩父界隈の他の風呂ではなかなか味わえない。帰りに呼んだタクシー運転手は、個人的にはイチオシだと云っていた。ちなみに武甲温泉には入る気もしないとのこと。正直で結構だが、秩父の観光が衰退するとタクシーの売り上げにも響くと思うので、そんなことは余り軽々しく公言しない方が宜しい(と云いつつ、ここで書くのも如何なものか)。代わりに、武甲温泉に足りないのは何で、どう改善したら良いかを具申しては如何だろうか。良い温泉が一つでも増えることは、我々利用者にとっては大歓迎なのだから。

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丸山鉱泉のHP: こちら 

正丸から旧正丸峠、初花、萩ノ沢山、岩菅山、二子山と辿って、芦ヶ久保までなかなか変化があって、二子山を除けば大変静かな山行だった。旧正丸峠から先、岩菅山を巻きながら芦ヶ久保へと繋がる一般道に出るまでの間は、昭文社の「山と高原の地図」には破線すら記載が無い。しかしそのうち、旧正丸峠~初花間は道幅も広く、立派な道標もあり、いつ赤色の実線又は破線にしても可笑しくないと思われる一方、初花から岩菅山までは所々の木々にテープが巻いてあるものの、踏み跡も不確かな、いわゆるバリエーション。「山と高原の地図」では扱いが同じでも、その実、歩いてみると全く違うのはなかなか興味深い。
最高到達点である二子山雄岳から芦ヶ久保駅まではほぼ1時間、今日は気温が高めなので下りでも汗が出る。以前から、芦ヶ久保駅前に道の駅があることは知っていて、いつか立ち寄ってみようと思っていたが、今回、漸く実現。それも、あと5分後の14時25分発の電車に乗ろうかどうしようか、というところだったのだが、折角だからそのあとの53分発までゆったりしようと意見が一致、めでたく食堂に入った次第。汗が引かないうちにビールを呷るのは、冬であっても幸せになれる。このひと口のために山に登っていると、つい云ってしまいそうだ(もちろん、それだけじゃないけど)。
意外に賑わっているのは、ちょうど氷柱のイベントをやっているからだろうか。冬は人影疎らな芦ヶ久保界隈だが、ここだけは別世界のようである。道の駅には農産品直売所があるのが普通。芦ヶ久保はフルーツ狩りが有名で、いちご、プラム、ぶどう、りんご等がウリなのだが、この季節ではどれも季節外れで見あたらない。で色々見ているうちに、以前、秩父の蕎麦屋「立花」で食した秩父特産「しゃくし菜」を発見、ゲットした。
ところで、写真を取り損ねたので横瀬町の観光WEBサイトから拝借したのだが、ここ横瀬町には「ブコーさん」なるイメージキャラクターがいて、キーホルダー、缶バッジ、マグネット、ストラップがこの道の駅限定商品になっているようである。でもこのキャラクターの顔面が、かなり削り取られた武甲山の現状とイメージがダブるので、ちょっとビミョーである。

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道の駅果樹公園あしがくぼのBlog: こちら

周助山から子の権現まで(前半だけプチバリエーション)を歩いた後(山の記録はこちら)、吾野駅と西吾野駅との間にある「こもれびの湯」に行ってみた。かつては「国民宿舎・あじさい館」だったのが、いつのまにか「休暇村・奥武蔵」となっていた。経営母体が変わって、立ち寄り湯の受付終了時間が、15時から16時に変わったのはHPで判っていたが、はたして中身がどれだけ変わったのかにも関心があった。外観は特に変化はないようだが、ロビーに入ってみると、土産物売り場やドリンクコーナー等が変わったなと感じる。
ともあれフロントで620円を支払って「こもれびの湯」へ。通路の右側に飲み物(含、ビール)の自動販売機があるのは以前と同様である。左側のかつての荷物置き場は、湯あがり休憩処となっていた。従って、リュックサックを背負ったまま脱衣所へ。他の立ち寄り湯ではロッカーの鍵を受付で渡される(つまり場所が指定される)場合が多いが、ここはロッカーは好きな場所を好きなだけ使えるのがいい。風呂は意外に空いていた。造りは以前と同じようだ。
ゆったりさっぱりした後、風呂上がりのビールを飲むため、館内を探索。「あじさい食堂」は準備中となっていた(昼の営業時間は14時30分まで)。カフェ「Café de 634」では残念ながらアルコールを売っていないし、二階にあるオープンダイニング「アガ フォレスターノ」は宿泊者専用で18時から。つまり、山から下りて立ち寄り湯に浸かった我々は、ビールを自動販売機で買ってロビーで飲むしかない。結局、これは「あじさい館」の頃と変わらない。ロビーは天井が高く開放感があって雰囲気は悪くないが、人が行き来する場所なのでややリラックスしにくい。立ち寄り湯客を大事にするのならば、今後「あじさい食堂」の営業時間延長をお願いしたい。
ついでにもうひとつ。今回、我々が秩父御嶽神社の入口に下りて来たのが14時頃。「休暇村・奥武蔵」へそのまま歩くにも、吾野駅に行くのも同じくらい時間(20分程度)がかかる。吾野駅に行ってもマイクロバスの送迎時間は14時40分まで無いので、やむなく「休暇村・奥武蔵」へ向かったのだが、願わくばマイクロバス送迎の頻度を増やし、且つ自由乗降システムを導入してくれると、我々の様な登山客にとっての利便性は一気に向上し、同時に「休暇村・奥武蔵」に対する評価はぐっと高まる筈、ぜひ、ご検討願いたい。
なお、15時25分にマイクロバスで吾野駅へ出発する際、「休暇村・奥武蔵」の従業員が真っ赤なハリボテ手形を持って、我々が見えなくなるまで手を振っていてくれた。これ自身、さして有難い訳でもないが、サービス向上の表れとして取り敢えず肯定的に評価しておこう。

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休暇村・奥武蔵のHP: こちら 

正丸駅前にはその名も「正丸駅売店」というシンプルな名前の店がある。この界隈にはほとんど店が無いので、登山者にとっても、ツーリング愛好者にとっても便利な店である。が、我々にとっては特に、ビールが呑める貴重な場所である。
アサヒスーパードライロング缶で309円と、酒屋で買う価格よりちょっぴり高いだけで、しっかり暖房が利いた店内のテーブル席に着き、グラスで頂くことが出来るのは有り難い。勿論、電車の時刻を見計らって呑むことができ、そして何よりも、山から下ってきたばかりで、汗も引かないうちにビールを呷ることが出来るのが最高である。この美味さに気が付いたら最後、下りの道はビールしか考えられなくなるので、もう大変なのである。

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タフな山、熊倉山を宗屋敷尾根から登った後(山の記録はこちら)、陽気が良かったせいか、下り始めたらすぐ「ビール飲みたいモード」になってしまい、なんとか我慢して武州日野駅に下りてきたのだが、目当ての酒屋がよりによって休業中(金輪際、下山は、武州日野駅ではなく、武州白久駅にしよう)。目の前が真っ暗になり、茫然自失、虚脱状態のまま御花畑駅に移動し、いつもの「クラブ湯」で汗を流した。風呂上がりの待ち合わせ場所(≒先にビールを飲んでいる処)を、すぐ隣の「大むら本店」にしたいところだったが、時間が早かったせいか店は開いておらず、やむなく更に西武秩父駅まで移動し、仲見世通りで漸く生ビールを仕入れ、ひとりベンチに座って飲みながら武甲山を眺め陶然となる。今日は仲見世通りは随分と賑わっている。羊山公園の芝桜はまだ咲いているのだろうか。やがてみんな揃ったところで、駅前の蕎麦屋「えん」に入店。天井が高い造りになっていて結構広い。厨房もオープンになっている感じが面白い。カウンター席、テーブル席以外に座敷もある。この店には、蕎麦屋らしからぬ一品料理(例えば、刺身各種)も多く、当然、酒飲みには全く大歓迎である。ビールと共に、B級グルメで有名な味噌ポテトや、山菜てんぷら、ホタルイカのぬた等を注文。酒は地元の秩父錦と武甲正宗の生酒を追加注文して飲み比べ。女性陣は武甲正宗の方がお気に入りのようだ。締めはもちろん、せいろだが、まだこのあと所沢に移動してからの2次会が待っているので、二人で一枚づつ注文する。細打ちでつるつるっと美味しく頂き、丁度いい時間。仲見世で武甲正宗のカップ酒を仕入れ、レッドアロー号に乗り込んだ。

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秩父/丸山の帰りに寄った店だが、そもそもは「秩父で新蕎麦を喰おー!」というコンセプトで企画し、そのついでに丸山に登った次第なので(この頃は、山岳会のくせに山は付け足しになりつつある)、「帰りに寄った」というのは正確ではない(ちなみに山の記録はこちら)。ご存知の通り秩父には多くの蕎麦屋があるが、この店も今回が初入店。市役所のすぐ東側にあり、西武秩父駅から近いことも選択条件の一つだった。残念ながら秩父は、蕎麦屋の数に比べて、目ぼしい山が少ないのが玉にキズである。
入った時間は昼下がりの午後3時。しかし、全く何もしないで唯、明るいうちから酒を傾けるのは少々気が引けるが、低山とは言えひとかどの山も登って風呂も入ったとなれば、大手を振って酒が飲める(言い過ぎ)。店の中は外観と同様、古民家風で凝った造り。居心地はなかなか良い。時間が時間だけに客は我々だけ。つまみも比較的種類が豊富で、酒飲みにとっては何よりありがたい。しゃくし菜の漬物はこの店で初めて食べた。味や歯応えは、白菜漬けと高菜漬けの中間という感じか。しゃくし菜は秩父の特産らしい。酒は地元の秩父錦と武甲がおいてある。

 30 外に出るともう夜。

この店でもうひとつ特筆すべきは「巡礼コロッケ」なる代物。蕎麦屋のメニューにコロッケがあるのはそもそも珍しいが、中身はジャガイモではなく、どうもレンコン餅のような感じがして(店の人に確認した訳ではない。もしかすると企業秘密?)、意外性がある(すみませんが、写真はコロッケにピントが合っていない)。レンコン餅だとすれば、ソースよりも醤油に付けて食べるほうが良いのかもしれない。次回、確認してみたい。

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他にごぼうスティックや天ぷら、もつ煮込み等を平らげ、締めはもちろん、もりそば。期待通り、つるつるしこしこで、みんな満足だった。 

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