山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

富士急行線沿線

今日は朝から快晴、絶好の登山日和。いつの間にか、日陰よりも日向を歩くのが恋しい季節になった。今日の山は九鬼山。直接的に禾生駅や田野倉駅から登るのでは面白くないので、大月駅から菊花山を越えていくことにした。やや長丁場だけど、気温の低さが助けになる(山行記録はこちら)。
菊花山は、大月市民にとって日が遮られる厄介な山なので、別名「貧乏山」と呼ばれていた、と聞いたことがある。でも「貧乏山」と呼ばれる山は、実は日本国内に数多あって限が無い。武蔵御岳山の東にある「日の出山」も、その東麓にある集落にとっては、有難い御岳山を拝めないので「貧乏山」と呼ばれていたそうな。日本は基本的に山ばかりだから仕方がない。
大月市街の視界を遮るだけあって、菊花山山頂は頗る眺めが良い。でもその狭い山頂は地元の女性と思しき4人組に占拠されていたので、休憩も記念撮影も儘ならず先を急ぐことにした。いったん、沢井峠まで急降下したら一転、沢井沢ノ頭へ登り返す。馬立山まで登ったら、再び急降下を繰り返して札金峠に降り立つ。軽いハイキングだったらここから田野倉駅まで下ることになる。かつてその途中に札金鉱泉があったが、今は影も形もない。
札金峠から九鬼山までは標高差350mの登り返し。山頂では大集団が豚汁パーティ中だった。それでもそれなりに広い山頂からは北側の雲取山や大菩薩嶺等の展望を楽しみ、天狗岩からは南側の富士山の姿を拝んだ後は、禾生駅へ下山。
偶々、河口湖行の電車が来たので、都留市駅まで移動して「より道の湯」に浸かった。食事処で湯上りビールを呑んだのは小生だけだった。

02 ここが今日の登山口。7時59分
04 良い色。
09 岩っぽくなってきた。
10 落葉が曲者。
12 Woodyさん、そっちは径ですか?
14 眺めが良いところに出た。
15 富士山は薄化粧。
16 広角で撮るとこんな風景。
17 幅の狭い尾根径。
18 眼下の大月市街に菊花山のシルエット。
19 山頂はもうすぐ。
20 菊花山山頂はオバサングループに占拠されていた。8時46分
21 ピーカンな天気。
22 ひと休みしたら下る。
24 登り返したところが沢井沢ノ頭。漸く静かになった。9時52分
25 日溜りの径。
26 滑り易い落葉を踏みしめて。
27 この正面の岩は左から巻く。
29 辿り着いたところが・・・
30 馬立山。10時15分
32 日差しに透ける紅葉。
33 輝いているイロハモミジ。
34 札金峠通過。10時47分
36 休憩は日溜りで。10時59分
38 今度はお喋りオジサン集団。
40 オジサン集団は足は速いが直ぐに休む、いわゆるラビット。
41 また富士山。
44 最後の登り。
46 記念撮影。12時10分
45 九鬼山山頂は大賑わい。
47 大菩薩連嶺。
48 雲取山と飛竜山が見えている。
50 天狗岩に立ち寄る。
51 ちょっと雲が出てきたけどまだ快晴。
53 この分岐を直進すると田野倉。我々は左折。
54 このモミジは毎年いい色になるんです、と云う地元の方。
56 登山口に出た。13時30分
58 禾生駅から望む九鬼山。
59 「より道の湯」で湯上りビール。
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それにしても最近、「天下茶屋」から富士山を見たことが無い。っていうか、もしかして一回も無いかも知れない。「富士には月見草がよく似合う」と太宰治は云うが、揃って見たことはおろか、どちらか一つでも「天下茶屋」から見えたためしが無ければ、似合うかどうかは心象でしか判断できない。
ちなみに、何かの花と富士を並べて楽しんだ記憶も殆ど無い。つい先日、雁ヶ腹摺山の山頂直下から富士山を眺めた時、手前にマルバダケブキとキオンが咲いていたので、それを思い出すぐらいか。マルバダケブキよりはキオンの方が、富士には相応しいかも知れない。そういえば、ススキもあれが花だとすれば、鉄砲木ノ頭の山頂から、ススキ越しに眺める富士も有りか。
結局、今日も富士を望めないまま(御坂峠付近から、山頂だけは一瞬見えた)、「天下茶屋」からタクシーを呼んで、いつものように「河口湖ステーション・イン」まで移動する。「天下茶屋」に限らず、往々にして富士山を近くから眺めようとすると、見えないことがよくある。
「河口湖ステーション・イン」に着いて、立ち寄り湯を頼むと、若旦那が我々の人員構成(男女比)を見て、男女の風呂場を入れ替えるのでちょっと待って、と云われる。たぶん風呂場入口の暖簾を掛け替えた若旦那が戻ってきたら650円を支払い、着替え以外の荷物を1階の食堂に置かせて貰ってから、階段で4階へ。これが結構しんどい。
早速、(女湯から変わったばかり)男湯に入ると、湯船には初老の先客が浸かっていて、直ぐに入れ替わりで出ていった。まさか男湯に変わる前から入っていた、とは思えないが、後から我々を抜いて入ったとも思えない。宿泊客だったのかも知れないが、いったい何時から入っていたのか?シッポは無かったのか、足は有ったのかなどと、湯船に浸かりながら思い返してみた。

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64 河口湖ステーションインで風呂上りの一杯。
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久しぶりに大沢山に登ろうと思い、山から下りたら「天下茶屋」に入るプランを考えた。標高が1,460mあるので、そのくらいならば多少涼しかろう、という読みもあったが、笹子駅から甲州街道を歩くのは暑そうなので、大月駅からタクシーを飛ばすことにした。
ところが最近、最高気温が30℃を越えない日々が続いていて、今日も朝から雨の予報。このまま夏が終わるとも思えないが、もう夏はいいか、って気分もある。こと、山に関してはそろそろ大菩薩連嶺界隈ばかりで、少々飽きて来た感じもある。
レインウェアを着て、奥野稲村神社から出発。ここの神社はなかなか立派である。神社の標高は670m位なので、これから約800m登らねばならない。辿る尾根は一般道だが、人影が薄く蜘蛛の巣だらけだった。結局、この先も含め、今日は山中では誰にも遇わず仕舞い。人気が無いのは恐らく、眺めが乏しいコースだからだろう。
大沢山に辿り着いた後も、高度はさらに上がり、今日の最高点は八丁山の1,580m。皆、思ったよりも扱かれたと愚痴が零れる。奥野稲村神社から歩くこと5時間半で「天下茶屋」に到着。ここはほぼ1年ぶり。前回は三ッ峠山から下りてきたのだった。
入ろうとすると、まさかの満席、家族連れやカップルばかり。やはり車とかバイクでやって来た輩ばかりであり、我々のような山ヤの姿は無い。仕方が無いので暫し待つ。でもよくよく確認すれば、奥が空いていた(店員がぼやっとしていた)らしい。靴を脱いで上がり込み、早速、ビールとこんにゃく味噌田楽を注文。相変わらずここはこの組み合わせしかないが、それでもまた来てしまうのは、この店の立地と雰囲気の魅力に他ならない。

01 奥野稲荷神社からスタート。8時20分
02 雨が微かに降っているのでレインウェアを装着。
03 ルートは社殿の右手。
05 道標は無いがここが登山口。
06 最初はジグザグの急登。
08 大勝線53号鉄塔で、レインウェアを脱ぐ。8時38分
10 下草の無い尾根径。
13 また急登。
14 自然林に変わった。
17 巨大な西群馬幹線213号鉄塔。9時28分
18 ここでひと休み。
20 いちおう登山道の迂回路が出来ている。
21 この辺りにはアカマツが目立つ。流石にマツタケは見当たらず。
23 ガスが濃くなる。
25 大沢山直下の登り。
27 はい、並んで。
30 眺めの無い山頂。
34 この辺りが一番狭い。
36 根っ子に摑まりながら。
35 反転急登。
39 右手はガレている。
40 スポットライト。
44 踏み跡はしっかりしてきた。
45 本日の最高点、八丁山に到着。12時37分
46 おや、あのシルエットは・・・
50 伐採地に出た。
53 まだ細かなアップダウンが続く。
54 また登りで皆、少々飽き気味。
55 眺めが良いところに出た。
58 御坂峠。13時32分
59 太宰治の文学碑。
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61 天下茶屋に到着。13時50分
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62 結構、混んでました。
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63 木の実みそ田楽。
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「泰安温泉」では湯上りビールが吞めないと判ったので、何処かに代わりとなる店が無いかと直ちに検索開始。予めビールが無いと分かっていれば、「泰安温泉」には向かわず「より道の湯」か「スターランド」(もうひとつ、近くには「法能温泉」という旅館が日帰り入浴もやっているらしいのだが、まだチャレンジしたことがない)へ行くべきだった、と後悔しながらGoogle Mapを駆使して探す。
すると直ぐ近くの表通りに、和風レストランチェーンの「夢庵」があると知る。出来れば地元に密着した町中華とか大衆食堂でもあれば良いと思っていたが生憎見当たらない。背に腹は代えられず、風呂から上がったら「夢庵」に集合、とLINEする。
結局ほぼ同じタイミングで全員が揃って入店。まだ午後5時前ということもあって、店内はガラガラ。好きなところへどうぞという感じ。全てのテーブルには透明アクリル板の衝立が林立していて、何となく現実に引き戻された気分になる。
それはともかく、席に着くよりも早く、早速生ビール(494円)を注文する。山から下りる途中から水分補給を我慢してきたので、喉の渇きはマックス状態。間も無く出て来た生ビールを直ちに呷って漸くひと心地、すると忽ち身体中の筋肉は弛緩して恍惚となる。
生ビール一杯であれば特につまみは求めないものの、やはりつまみが欲しい方々が多いので、どうぞ注文して下さい。となれば頼む者が求めるのは野菜系。出て来たのは枝豆(274円)に水茄子の浅漬け(659円)、それと豆腐サラダ(494円)。ちゃんと食べたいWoodyさんはカレーそば(869円)。こちらは生ビール一杯では喉の渇きを癒し切れず、追加で瓶ビール(659円)も注文した。

47 「泰安温泉」で汗を流した後、「夢庵」で。
48 茄子の浅漬け、美味い。
49 見た通りの豆腐サラダ。
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はじめは御正体山から文台山までトレースしようかと思っていたら、尾根の途中が林道で分断されてしまって、尾根通しでは歩けなくなったようだ。何となく気が殺がれたので、他の山にしようかとも思ったが、御正体山自体が結構久しぶりのなので(前回は2015年)、別ルートから登ってみるかと思い直した。チョイスした白井平コースは、御正体山への最短ルートでもある。
当日は朝から暑い日だったが、沢沿いの径は思ったよりも涼しく、尾根に上れば風通しが良いので何とかなった。少なくとも、灼熱の都会でエアコンをガンガンかけながら涼んでいるよりは、遥かにSDGs的だと思われる。
御正体山山頂は眺めは無いものの、森の中にポッカリと空いた草地となっていて、フライパンの上の如く日差しが容赦なく照りつけて暑いし、しかもブユだかアブだか纏わり付いて五月蠅いので、じっとしていられない。早々に森の中に逃げ込むべく下山に移る。復路は一旦、白井平分岐まで戻った後、そのまま尾根を辿り道坂峠へ下ることとした。
もう20年近く前のこと、白井平分岐でゴールデンレトリバーを連れたハイカーと出遭い、その犬が人(我々)に出会った嬉しさのあまりシッポを千切れんばかりに振り回して、皆の足にボコボコ当たっていたのを思い出す。
道坂トンネルからタクシーを呼び、久しく行って無かった泰安温泉で汗を流すことにした。その当時は、銭湯なのに缶ビールを売っていて、有難く呑ませてもらった。女将さんが、基本的に有料だった休憩室を、誰もいないので只で使っても良いですよ、と声を掛けてくれたのだった(でも時間が無かったので丁重にお断りした)。
今回入ってみると、女将は代替わりしたようで若返っていた。脱衣所は多少広くなった感じ、しかし風呂場は以前と同じようだった。汗を流してさっぱりした後、地元客と談笑していた女将に缶ビールは無いかと訊くと「ないです」とあっさり断られ、また談笑に戻る。馴染みでない客に対しては素っ気ないというか、客あしらいが悪くなったようだ。もう行くことは無いかも知れない。

03 植林帯が続く。
06 沢沿いは涼しい。
09 この辺り、シオジが多い。
10 このシオジも高木。
11 ちょっとだけトラバース。
13 コルリも鳴いている。
16 ここでひと休み。11時15分
17 風が心地いい。
19 山頂まで残り標高差300m。
20 あと120m。12時9分
21 山頂直下も急な登りが待っている。
22 おや、クワガタソウ。
24 バイケイソウが増えてきたら・・・
25 山頂に到着。12時38分
26 山頂は広いが眺め無し。
28 はい、撮ります。
30 急降下。
32 もう白井平への分岐点。13時21分
34 風がやや生温くなってきた。
36 右側はアカマツ林。
39 畦ヶ丸が見えているらしい。
42 更に下る。
43 分岐を左へ。
44 道坂隧道BSに到着。15時40分

今回は三ッ峠山。しかし、目的は三ッ峠山そのものに登ることではなく、山頂付近に咲いているはずのカモメランを見に行くことと、三ッ峠山山域の南の外れにある新倉山の中腹にあるという、アヤメ群生地に行ってみることと、久しぶりに葭之池温泉へ浸かりに行くことが目的。
とはいえ、三ッ峠山に登らない訳にはいかない。まともに登ると、例えば達磨石経由だとコースタイムで4時間以上掛かる。そんなに掛かると、のんびり花を眺めている余裕はなくなるので、安直に最寄りの三ッ峠登山口からアプローチ。こちらからだと2時間足らずだ(山行記録はこちら)。
結果、アヤメはまだ時期が早かったのかサッパリだったが、カモメランは丁度見頃。前回以上の花盛りだった。カモメランに出遭えたのは、偶々そこにいた公園指導員さんのおかげ。その後、その方から高山植物保護のボランティアに参加しないかと誘われた。
正直、もし河口湖界隈に在住であれば吝かでは無いと感じたはずだが、埼玉くんだりから毎度通うのは少々面倒だし、それにその分、他の山に登れなくなるかと思うと、少しだけ動きかけた心はまた元に戻ったのだった。
新倉山から下り、インバウンドのせいで有名になった新倉山浅間公園(五重塔(忠霊塔)の造りが雑に見えるのがやや残念)から富士山を眺めた後、目当ての葭之池温泉に到着。変わらぬ佇まい。女将さんはすっかり腰が曲がっているが、とても元気な様子でなによりだ。600円を支払って、男湯へ。先客無し。脱衣所と風呂場が一体になった眺めもまた佳し。
風呂から上がったら、また女将さんにビール代を支払い、瓶ビールを抱えて休憩室へ移動する。相変わらず地元のお母さんたちがとぐろを巻いている。こちらは庭を眺めながら風呂上りビールをグビッとやる。あ~、幸せだ。

01 三ッ峠登山口は車だらけ。9時26分
04 カモメラン、見当たらず。
05 この辺りも花が無い。
07 花が咲いている。
08 恐らくはミヤマザクラ。
09 御巣鷹山の建造物。
10 隣の開運山にも。
12 厳重に保護されたアツモリソウ。
15 偶々いた環境省の自然公園指導員に教えてもらった。
16 径から外れたところにひっそり。
17 気が付かずに素通りする人が多いと思われる。
19 こんなにいっぱい咲いているのは初めて。
20 色が濃い。
22 白色もあった。
23 白ばかり固まっている。
26 道端にあった。
28 ハウチワカエデ。
30 見る見るうちに雲が・・・
29 開運山山頂に着いたら富士山山頂が見えた。11時10分
31 真ん中は御坂黒岳。その右に尖がり釈迦ヶ岳。
32 遠くは雲が懸かった八ヶ岳。
33 こちらの遠くは南アルプス。
37 山頂は混んでいるかと思ったがそうでもなかった。
38 来てよかった。
40 マイヅルソウ。
41 ミツバツチグリ。
43 屛風岩を眺める。
44 府戸尾を南下。
46 河口湖の向こうに西湖が見えた。12時29分
47 送電線のおかげで良い眺め。
48 あそこが分岐。
50 ここは眺めもいい。12時44分
52 最初は激下り。
54 登り返す。
57 こんなところに新倉山山頂の標識。13時26分
60 キンラン。
61 これがゴンゴン石。このへこみがポイントらしい。
63 辛うじて2、3輪咲いていたが近づけない。
64 ここがインスタ映えで有名なところ。13時59分
65 こんなに立派な撮影用テラスがある。
68 思ったより立派。
69 葭之池温泉に到着。14時30分
70 2年ぶりの湯。
71 休憩処でこれ。
72 お疲れさんでした。
73 古漬け沢庵。
74 改めてお疲れさんでした。
75 やっぱり富士山は見えない。

「紅富士の湯」でのんびりした後、タクシーを呼んで富士山駅へ出る。道すがら、当たり前のように大きな富士山が見える。富士吉田市民の目に富士山がどのように映るのか少しだけ興味があるが、きっともう空気のような存在なのだろう。
タクシーの車窓からは、いわゆる「吉田うどん」を出す店がそこここに見つかる。富士吉田界隈は、元々が稲作に不向きな火山性土壌であったため、少なくとも戦前までは麦作が中心だったらしい。そのせいで、うどんなどの「粉もの食文化」が発達したのだろう。
おかげで今は「ほうとう」や「吉田うどん」が観光資源になったわけだから、世の中、何が幸いするか判らない。正直云って、「吉田うどん」を肴に一杯やったことが無いし、今後もそういう店には入ろうと思わない。禁酒したら入ってみるか。
富士山駅に着いたら、次の電車までちょっと時間があるので駅ビル内で土産物を物色する。インバウンド需要が全くなくなったせいで、土産物屋は可哀そうなほど客がいない。
ホームに出ると、ここからも富士山が目の前だ。丁度日没頃、山頂付近だけが夕日に照らされていていい感じ。山頂付近に雲が舞っているように見えるのは、地吹雪が巻き上がっているのだろう。いかにも寒そうだ。
やって来たのは富士急6000系車両の各駅停車。元々はJR山手線で使われていた205系なので、全く通勤電車と同じ。オフの日にこれで帰るのは物悲しい。でもガラガラなので、こっそりと日本酒ボトルを取り出し、大月駅までチビチビとやった。少しだけ物悲しさは解消された。

70 富士山駅にて。
71 これから大月へ移動。
72 ちびっとやりました。

2021年の登り締めはクリスマス、山中湖畔にある石割山にしてみた。アプローチは山伏峠トンネルの東詰から。以前、ここから御正体山に登ったことがあったが、途中の分岐から石割山までが個人的に未踏だったので、ここ狙いでプランした次第。それが決まれば、あとは日帰り温泉目指して下るだけ。
「石割の湯」だとちょっと近過ぎで時間を持て余すため、「紅富士の湯」まで歩くことにした。登山口から山伏峠まではやや径が荒れ気味だったが、あとはちゃんとした径。途中、山伏峠から尾根に上るところと、石割山から下るところが霜が融けてズルズルだったので、靴が泥だらけになった。
ピーカンに良い天気だったので(でも何故か神奈川県側はすっかりガスの中だった)、富士山は勿論、南アルプスの高嶺もズラリと見えて、今年の登り仕舞いに相応しい眺めだった。道中、余りに良く見える富士山が何度も見えるの、いい加減飽きてくる。
富士山に飽き、歩くのにも飽きてきた頃、漸く最後のピーク、長池山に到着。あとはもう下るだけだが、それでもまだ3km以上残っていて、しかも最後は緩やかながら上り坂なので「紅富士の湯」が遠く感じる。到着すると、駐車場は自家用車で一杯。皆さん、クリスマスの過ごし方は日帰り温泉なのか。
この「紅富士の湯」、前回はエクシブ山中湖に泊まった翌日、三国山に登った後に来て以来なので、もう6年ぶりである。体温計測とアルコール消毒以外は、以前と変わっていない感じ。風呂場(特に露天風呂)からも良く富士山が見える。まだ時間的に紅富士ではない。
ひと足早く食事処に来たら、生ビールと(ここは静岡県じゃないのに)三島コロッケを注文。三島コロッケは、箱根西麓の三島馬鈴薯(メークイン)100%使用が認定条件だそうなので、我々が見ても喰ってもこれがそうだとは判らない。そこがちょっとだけモヤモヤする。

02 山伏トンネルの道志側。
03 では行きましょう。9時50分
04 標識はないがここが登山口。
05 巻き気味に登る。
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07 風はなく穏やかなクリスマス。
08 トラロープが垂れた急斜面。
09 足元が緩いので登りにくい。
10 今回で一番の急登だった。
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13 分岐に到着。右へ行くと御正体山。10時39分
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15 日陰には霜が降りている。
20 7年前に登った鹿留山。
21 日向峰は巻いてしまった。
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23 もうすぐ石割山。
25 ここは眺めがいい。
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26 ズラリと南アルプス。
28 真正面に富士と山中湖。
29 南は聖岳あたりまでは見えている。
30 南アルプスをズームアップ。
31 大菩薩連嶺。
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34 泥々の激下り。
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35 富士に向かって進む。
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36 平野へ下る分岐を通過。
37 平尾山から見る富士。12時25分
38 平尾山はカヤトに囲まれている。
39 あっちはさっきまでいた石割山。
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46 あそこが大平山。
49 カヤト原。
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52 大平山に到着。13時1分
53 遮るものがない富士。
56 富士山を眺めつつ。
60 輝く山中湖。
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64 紅富士の湯で、生ビールと三島コロッケ。
65 お疲れ様でした。
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66 三々五々集合して・・・
67 この衝立がウザイよね。
68 みんな揃いましたね?

今週の山は御坂山塊にある節刀ヶ岳。でもそのまま一般ルートから登るのは如何にも詰まらないし、なるべく人がいないコースを辿りたいので、ちょっとロングになるが芦川から北尾根を登り、雪頭ヶ岳を経て西湖へ下ることにした。梅雨明け後なので出来るだけ涼しい、高い山に行きたい、標高1,736mの節刀ヶ岳だったら何とかなるだろうと思って企画してみたのだが、果たしてどうか。
実際に登ってみて、北尾根は鬱蒼とした森に包まれていて眺めは無いものの、日差しが遮られているし時々風が吹き抜けるので、狙い通りそれほど暑くはない。それでもひたすら登りが続くので、汗が止まることは無い。でも熱中症になる程でもなく、気持ちが良い汗をかいた。
登り続けていると突然、山頂に出て視野が広がる。目の前にあるはずの富士山は、ガスが纏っていて姿を見せていない。それでも爽やかな眺めが気持ちイイ。暫し、風に吹かれながら佇む。単独行の女性だけがやってきた。この後、金山を経て、鬼ヶ岳で鬼の角の岩を撫でてから、雪頭ヶ岳に辿り着く。
山頂そのものはパッとしないが、ちょっと下がったところにある展望台では、雲の上から頭を突き出した富士山を見ることが出来た。あとはひたすら下るだけ。平地まで辿り着いたら「西湖いやしの里根場」に寄り道してビールを呑むことも考えたが、西湖畔の「西湖レストハウス」でも事足りるだろうと魚眠荘前バス停へと向かう。
ところが「西湖レストハウス」はコロナ禍のせいか休業、がっかり。茫然自失でタクシーを待つ。やってきたタクシー運転手は、やけに有名人の別荘に詳しかった。そのまま「河口湖ステーションイン」へ横付け。フロントで入浴料600円を支払った後、4階にある風呂場までの階段がしんどかった。

01 芦川オートキャンプ場への道の途中でタクシーを下車。
04 とりあえず真っ直ぐ登る。
06 尾根に乗った。
10 標高差約250m。
11 2回目の休憩は標高1,350m付近。
12 ここで急登は終わり。
13 登り易くなった。
15 風が吹き抜ける。
17 ここまで眺めは一切ない。
18 ようやく見えた節刀ヶ岳山頂。
19 あそこが山頂か。
21 突然、視界が開ける。
23 遠くは三ッ峠山、左手前は黒岳。
24 十二ヶ岳。
26 ここは右へ。
27 節刀ヶ岳北西尾根とは全く違う雰囲気。
28 金山山頂は地味。
31 シモツケソウ。
32 こちらから見ると十二ヶ岳も違った風情。
33 西湖が見えた。
34 鬼ヶ岳への登り。
35 ホツツジ。
36 鬼ヶ岳に到着。
37 鬼の角。
38 鍵掛、王岳へと連なる稜線。
41 山頂が見えた。
42 手製の標識。
43 雪頭ヶ岳へ続く稜線は両側が切り立っている。
45 所々にロープ有り。
46 雪頭ヶ岳山頂標識がある展望台。ここは眺めが良い。
47 ここも急降下。
49 王岳を見上げる。
50 西湖に到着。
51 河口湖ステーションインでようやくビール。
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「河口湖ステーション・イン」でひと風呂浴びて、さっぱりした後のこと。時刻は午後4時。場所は河口湖駅前。さて・・・。河口湖は誰でも知る一大観光地だし、その玄関は云わずと知れた富士急河口湖駅だが、それでもこの界隈で昼下がりの時間帯(だいたい14時から17時)に、開いている店を探すのはやはり難しい。
これまでは、駅前の「平井売店」の2階でちょっと吞み喰いして帰るというパターンが何度かあったが、今日は目先を変えてみることにして、駅からちょっと離れた炉端焼きの店「山麓園」へ行ってみることにした。ここは「昼下がりの時間帯」でも開いている数少ない店だ。
ほぼ平坦な、住宅街を抜ける道を歩いて約10分。途中、「ラ・ルーチェ」なるイタリアンの店があるが、やはりこの時間にはやっていないので、我々向きではない。
辿り着いた「山麓園」は、古民家をそのまま流用したような店。なかなか雰囲気は良い。建物に入ると壁の仕切りが殆ど無いので、どのくらい客が入っているのかが直ぐ分かる。流石にこの時間なのでガラガラだ。一番奥の囲炉裏に案内される。早速、料理を注文。訊けばコースしかないとのこと。一番量が少ない「飛騨」(2,000円)を注文する。直ぐに既に熾してある炭と、串焼きがやって来る。焼くのはセルフサービス。熱いので軍手無しには串を返せない。
窓は全て開け放たれているが、風が殆ど入って来ないので暑いし、更に囲炉裏に炭火が入ったのでその輻射熱が更に追い打ちをかける。流石にこの時期に炉端焼きは暑過ぎたかも知れない。でも串焼きはまずまずだし、締めにほうとう鍋も出てくるので量的には十分。
しかしここはやっぱり冬向きだし、もっと云えばセットしかないのが玉に瑕か。でも寒くなったらまた来てみようか、となりそうだ。

84 ここに入ってみた。
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85 囲炉裏が並んでいる。
86 串焼きがウリ。
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87 軍手が無いと熱い。
88 うっかりするとすぐ焦げる。
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90 腹一杯になりました。

「天下茶屋」は大体がツーリング族か、マイカーデート組の御用達という感じで、何故かここで我々と同じような登山姿の輩を見た記憶がない(マイカーで三ッ峠登山にやって来て、山から下りたら車内で着替えてここにやって来る場合は判らないけど)。御坂峠や三ッ峠から下りてくるハイカーが、それなりにいても良さそうだが、富士急山梨バスの運行ダイヤと関係があるのかも知れない。
河口湖駅と天下茶屋との間には路線バスがあるが、たった一日一往復しか走っていない。河口湖駅発が9時50分、その折り返しで天下茶屋発が10時18分。これだけである。河口湖駅9時50分発のバスに乗るハイカーはいるだろうが、天下茶屋10時18分発なんているとは思えない。あえて考えれば、三つ峠山頂付近の小屋に泊まって早い時間に帰る用事がある人、ぐらいのもの。午後に走らせないのは、悪意すら感じさせる。どうしてもバスを利用したいのであれば、約1時間歩けば新御坂トンネル出口にある、三ッ峠入口BSで甲府~河口湖駅間を走る路線バスに乗れ、ということだ。
而して、天下茶屋へ下りてくると足が無い、と感じるハイカーがいてもおかしくは無い。そんなことを他人事のように云っている我々はどうしているか、と問われればタクシーを呼ぶ、と答えるだけ。一人じゃ負担は大きい(約6,000円掛けて「天下茶屋」のビールを呑みに来るのは、確かに酔狂が過ぎるかも知れない)けれど、4人揃えば怖いものは無い。
ということで今回も富士急山梨ハイヤーを呼んで、河口湖ステーション・インに横付け。約1年ぶりで、やはり前回と同様、天下茶屋からやって来た。天下茶屋でビールを吞めば、汗を流すのはここ、河口湖ステーション・インが一択。天下茶屋では全く見えなかった富士山が、いつの間にか姿を現していた。

83 河口湖ステーションインで汗を流した。

今回は三ッ峠山の東稜を辿るプラン。総じて、三ッ峠山は西側からよりも東側から登る方が手強いが、中でも東稜は距離が長いためそれなりに歯応えがある筈と、随分以前から狙っていた。やはり日の長い季節が相応しいので、今回、漸くそのチャンスが巡ってきた。
富士急行線都留市駅で下車し、登山口の「つるぎ上BS」までタクシーを利用する(この頃は適当な時間帯の路線バスが無いので)。取り付き付近は若干判り難いが、一旦尾根に上れば、思った以上に歩き易い。眺望が一切なく、1,312m峰前後が急登であるため、余り一般受けはしないルートかも知れないけれど、その分、とても静かな山旅を味わうことができる。思った通り、山頂(東峰)に至るまで誰にも遭わなかった。
今回は東稜だけでなく、もう一つの目当てがカモメラン。三ッ峠山は花が多いということで有名。しかし、田中澄江の「花の百名山」には取り上げられておらず、「新・花の百名山」で漸く三ッ峠山が出てくるが、それも取り上げられているのはフジアザミ。昭和の頃は、花の山ではなかったのかと、やや首を傾げざるを得ない。
ご多分に漏れず、シカの食害で一時期よりも減っているようだが、それでも一輪だけカモメランを見つけることが出来た。ホテイアツモリソウに至っては、鉄格子の檻の中で手厚く保護されているが、これでは
もう動物園の動物を見るようで、自然の中で咲いている感はなくやや興ざめだ。
とりあえず目的を達したら、西側の三ッ峠登山口めがけてまっしぐらに下る。上りの東稜が4時間強かかったのに、下りは1時間半で「天下茶屋」に到着。今日も富士山は見えていないが、そんなことは大した問題ではない。「汗が引かないうちのビール」を美味しくいただいた。 

03 タクシーでつるぎ上BS下車。
08 極めて歩き易い径。
11 尾根に上がってもこんな感じ。
13 リョウブが咲き始めた。
15 雨が落ちてきそうで落ちてこない。
16 すっかり緑が濃くなった。
21 まだ古い径が続いている。
22 径には落葉が積もっていてふかふか。
26 岩っぽくなってきた。
27 尾根も瘦せてくる。
28 岩が濡れているので慎重に。
29 時々ヤマツツジ。
33 岩も邪魔だが木の枝も邪魔。
35 標高1,475m付近で3回目の休憩。
36 林床にはマルバダケブキやヤブレガサ。
37 ほぼ平坦。
43 登山道の標識。
45 平らなのはここまで。
49 適当に登る。
50 トリカブトとコバイケイソウ。
52 明るくなってきた。
56 アンテナ塔が見えてきた。
58 一応、ここが今日の最高点。
59 シロフウリンツツジ?
60 ホテイアツモリソウ。
64 見つけたのはこの一輪だけ。
65 ツルシロカネソウ。
66 ユキザサ。
67 カラマツソウ。
68 最短コースを下る。
69 駐車場には車がいっぱい。
73 河口湖は見えているが、富士山は雲の中。
74 今日も歩いてきたのはたぶん我々だけ。
75 相変わらず軒下にスズメバチの巣。
76 外のテーブルが気持ちいい。
78 待ちに待った一杯。
79 いもだんごはバター味。
80 みそおでんは山椒が利いている。
81 また来ます。

「より道の湯」で風呂と湯上りビールで温まったあとは、予め調べておいた電車に乗るべく都留市駅へ向かうと、何故かアプリで調べていた発車時刻と実際の駅の時刻表が異なっていて、あと40分待たされることになった。日が落ちて寒くなってきたので、温まるものが欲しくなる。仕方がない、時間を潰すため且つ温まるための燃料が必要だ。
さっそく、駅前にあるスーパー・ウスイ(以前は随分利用させてもらったがこの頃はご無沙汰)で呑みモノと喰いモノを仕入れ、駅の待合室を占拠して一杯やった(中途半端な時間帯で電車待ちの客はいないので、地元の皆さんに迷惑は掛かっていない(はず))。今日は通常に較べて酒好きの輩が多いため、寒々しい都留市駅の待合室でも(ちょっと怖いけど)盛り上がった。
この駅舎は木造平屋建ての簡素な建物だが、薄ピンク色のモルタル(?)塗装が特徴的。昼間はくすんで見えるせいか風采が上がらないけれど、夜は照明に照らされて、なかなかいい雰囲気を醸し出している。駅舎好きオタクだったら無視は出来ないはず。
かつて、この都留市駅は「ホリデー快速」や「富士山ビュー特急」、「フジサン特急」が停まる駅だったが、この頃は主要駅としての座は「都留文科大学前」に奪われてしまい(都留文科大学の知名度向上のためか?)、今は各駅停車しか停まらないただのローカル駅に格下げになっている。
それでも駅前にはだいたいいつもタクシー(富士急山梨ハイヤー)が客待ちしてるし、いくつかの路線バス(富士急山梨バス)の始発BSであることには変わりがないので、ややちぐはぐな感じもする。我々としても時々「より道の湯」やタクシーを利用することがあるので、特急電車がまた停車してくれるよう祈らざるをえない。

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今週は、久しぶりの高川山。でも初狩駅や田野倉駅から普通に登るのは詰まらないし、人気がある山なので、登頂を主目的にすると山頂でわざわざ「密」になりに行くだけになってしまうので、予てから気になっていた近ヶ坂峠から登ることにした(山行記録はこちら)。
集まったのは、初参加2名(おかちゃんとみっちゃん)、久しぶりの1名(凸さん)を加え10名の大パーティーとなった。スタート点の初狩駅では我々以外にも何人かハイカー姿の男女が下車したが(たぶん、皆、高川山狙いだ)、時節柄、これだけの人数が群れているのは人目を惹く感じがしてどうも落ち着かない。すぐに歩き始める。
暫く車道歩きをしたあと、ごみ処理工場、スポーツ施設、特養施設を眺めつつ、山道に入ると間も無く近ヶ坂峠。ところが先頭のWoodyさんは峠に寄る径には入らず、そのまま尾根へ上がってしまい、ふと下を見ると峠を示す道標がある。個人的にこれでは来た意味が無くなるので、少し下って峠に出た。いにしえの雰囲気を残す峠で、なかなか味わい深い。暫し佇む。
これから先は(個人的には)余興というか付け足しのようなものだが、折角なので皆に付いて行く。ひとしきり登ったところから先は、大岩を巡った山行(もう7年前になる)で一応、トレース済み。ということで興味はさらに薄れるし、登り着いた高川山山頂には案の定マスクをしていないハイカーがウジャウジャいて、一時も立ち止まる気がしない。さっさと下る。
予定では大月市総合福祉センターへ向かうつもりだったが、もうちょっと近い田野倉駅へ下りた。汗を流すため、逆モーションになるが、都留市駅前にある「より道の湯」へ向かうことにして、河口湖行の富士急線に乗った。予定通りにならないのは、それはそれで悪くない。

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久しぶりに「葭之池温泉」でまったりしたあと、タクシーを呼んでちょっと腹ごしらえ(≒呑み)に行く。目指すは「ふじやまビール・ハーベステラス」。富士吉田にはクラフトビールの店が2つあり、元々は「富士桜高原麦酒・地ビールレストラン・シルバンズ」へ行ってみようかと思っていたのだが、タクシー運転手に聞くと「ふじやまビールの方が近い」と云うので、じゃあ近い方にしようかということになった。場所は、御殿場へ抜ける国道138号線沿いの「道の駅・富士吉田」の中だ。
ここには農産物直売所以外に、「富士山レーダードーム館」や「Kid’s・USLAND富士山アリーナ」などのアミューズメント施設があったり、「モンベル 富士吉田店」があったりと、道の駅としてはかなり大規模で、駐車場には多くの車が止まっている。
他に食事処もあるが、我々の目当てはクラフトビールなので「ふじやまビール・ハーベステラス」一択だ。しかし、大きなお世話だけど、そもそも「道の駅」にアルコールを呑ませる店ってどゆこと? 何故、ここに建てたのか? だったらバスで行けばいいじゃんと思ってみても、路線バスの最寄りの停留所からは500mぐらい離れていて、ちょっとビミョー。という訳で、我々はタクシーで呑みに行った。
店に入るとかなり広いが、時間が時間だし(ほぼ午後4時)、それにマイカーが多い「道の駅」だし、かなり閑散としている。大きなテーブルを使ってゆったりと座った。先ずはピルス(グラス大630円税別、以下同様)で乾杯。すっきりして飽きの来ない呑みごたえ。その後は、ヴァイツェンもデュンケルもいただく。何れもクセがないスタイルだ。
つまみは、皆さん、お腹が空いていると見えて、ピザ(5種類のチーズピザ、910円)やパスタ(ハーブトマトパスタとバジルきのこパスタ、各910円)などを注文。一方、小生はごぼうの唐揚げ(470円)とソーセージ盛り合わせ(910円)、牡蠣のアヒージョ(840円)を頼んだ。何れもビールに良く合って美味かった。また来たいが、とりあえず次回は「富士桜高原麦酒・地ビールレストラン・シルバンズ」へ行ってみようかと思っている。

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今週の山は富士急行線沿線の杓子山。でもそれだけでは詰まらないので、倉見山まで連なる尾根を辿ってみた。これはかなり以前から気になっていたルートだが、結構距離があるし、尾根もワイルドだと聞いていたので、これまで何となく延ばし延ばししてきて、やっと今回のチャレンジとなった(山行記録はこちら)。
スタートは不動湯から。林道のゲートは更に歩いて30分ほど上にあるが、タクシーはそこまで行ってくれなかった。道が荒れているので、車に傷を付けたくない、と取り付く島もない。覚悟して歩き出す。
大榷首峠(おおざすとうげ)から上は、昔から特に雨降るでもないのにぬかるんでいるのが常だったが、今日歩いてみると、丸太で階段状に土留めが為されていて、とても歩き易くなり、かつ水はけも良くなっていた。これで個人的な杓子山のイメージが大分向上した。
杓子山から先は、イメージ通りでかなり岩っぽく、しかもトレースがあやふやな感じ。歩く人数もそれなりに少ないということだろう。昭文社の地図では赤い破線(難路)となっているが、もう少しグレードが高く(灰色の破線)てもいいかも知れない。更に、合わせて600mほど下り、一転、300mほど登り返すのだから、歯応えはある。
無事、倉見山に着いて気が緩んだ訳でもないが、三つ峠駅へ下る一般道なのに途中でロスト、何故か厄神社の裏側から下界へ抜けた。予定ではここから「三つ峠グリーンセンター」へ向かうつもりだったが、まだ「葭之池温泉」に入ったことが無い人が居たので、三つ峠駅から電車で向かう。
「葭之池温泉」はかれこれ4年ぶりの入湯(前回はこちら)。コロナ禍でどうなったか気を揉んだが、殆ど変わりが無くひと安心。休憩室にはやはり地元のおばちゃん集団が屯していたし、老夫婦もご健在だった。この光景はいつまで続くだろう。次回は三ッ峠山に登った後に寄らせてもらおうか。

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「河口湖ステーション・イン」で汗を流してサッパリしたら、預けておいたリュックサックを回収して「平井売店」の2階へ。1階は売店、2階は食堂という、観光地ではポピュラーなスタイルの店。ここは約4年半ぶり(前回はこちら)の入店。
毎度感じていることなので毎度書くが、一大観光地の表玄関である河口湖駅前には、何故かランチタイムとディナータイムの間を切れ目なく開いていて一杯やれる店が殆どない。最近、「ほうとう不動」なる店が出来たが、その名の通り「ほうとう」がウリだけあって、酒の肴になるものは馬刺しぐらいしかないのでいまいち。
駅前には他に「土屋食堂」という定食屋があり、ここには一品料理もいくつかある(「平井売店」よりも多い)のだが、残念ながら午後2時半で閉店してしまう。徒歩圏内にあるのは「平井売店」以外たぶんここだけ。そうなると選択肢はほぼ一択、自ずから「平井売店」しかないのだ。
ここしかないのに、「平井売店」は驚くほど空いている(失礼!)。ということは、昼下がりに河口湖駅へやって来る輩は酒なんかは不要で、せいぜい炭水化物を摂れればいいのだ。ニーズが無いので、酒を出す店を切れ目なく営業する必要が無いということだ。「平井売店」も俺達も、絶滅危惧種なのかも知れない。
ともあれそうなると絶滅危惧種同志、共存共栄を心掛ける必要がある。山から下りて河口湖駅に戻ってきたら、脇目も振らずここへ入ることにしよう。
風呂上りビールを呑んだら料理を注文。ここにある一品料理をすべて発注だ。ワカサギは漁の季節ではない筈だが、メニューにはちゃんとある。このワカサギは何処からやってきたのか、もしかして豊洲付近の冷凍倉庫からか、などと下種な勘繰りはイケナイ。共存共栄を忘れてはイケナイ。あくまでも、このワカサギは河口湖で獲れたものだ。ありがたい、ありがたい。

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「天下茶屋」からの富士山の眺めをちょっと期待していたのだが、残念ながら全く影も形も見えず仕舞い。前回もそうだったが、まだ「天下茶屋」から富士山を見たことが無い。
「富嶽百景」にもあるように、それまで太宰治は富士山には雪が相応しいと思い続けていたのに、「富士には、月見草がよく似合ふ。」との台詞を思い付いたのは、「天下茶屋」に3ヶ月ほど逗留するようになってからのことらしい。
そんな「天下茶屋」へ折角山を越えてやって来たのに、肝心の富士山は見えないし、辺りに月見草(実際にはマツヨイグサ)も見当たらず。いつになったら太宰治の気分に浸れるのか。やはり3ヶ月位逗留しないとダメか(勿論、今は宿ではない)。
ともあれビールで喉を潤したら、富士と月見草のことはすっかり忘れ、呼んだタクシーに乗って河口湖目指して駆け下る。富士急・河口湖駅に着いたら、とりあえず上り特急「富士回遊48号」の指定席券を購入。それにしても、ひと頃は駅前辺りには日本人よりも外国人の方が多いのではないか、と思う程だったが、今は閑散としていて、切符を買うのも楽チンだ。
切符を買ったら次は風呂。いつものように、駅前にある「河口湖ステーション・イン」へ。ここは王岳の帰り道に寄って以来、1年半ぶり。その時は、フロントに行くと海外旅行客がチェックイン中だったが、今日はやっぱり誰も居らず。
4階の風呂場まで息を切らせて登り、ひと風呂浴びる。男風呂の先客は登山姿のお一人のみ。ここの風呂場は眺めが良いのに今日も富士は見えない。ここもそういう巡り合わせが多い。サッパリしたら、風呂上りビールはここで呑まず、隣の店へ向かった。

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今日は久しぶりに御坂山塊の盟主、黒岳。4年前の前回は、北尾根から登って南尾根を下る、変化に富んだ山行だったが(その時の記録はこちら)、今回は新道の御坂トンネル入口から上がり、天下茶屋に下るという、云わばクラシックルート。天下茶屋に寄るのも、三ッ峠山から下って以来、4年ぶりとなる(その時の記録はこちら)。
天下茶屋行のバスはCOVID-19の影響(?)で運休中なので、三ッ峠入口までタクシーを利用(でもこのバス、運行していたとしても小生は始発電車でも漸く間に合うような運行時刻なので、使い勝手がヒジョーに悪い)。タクシー運転手曰く、観光客は多少戻りつつあるとのこと。
暫くは沢沿いの径。予想以上に踏まれていない様子でワイルド、何回か渡渉を繰り返すが靴を濡らす程ではない。ハイカーは誰も見掛けない(三ッ峠入口で前を歩いていた中年夫婦はその後、黒岳と御坂峠の中間で出会った)。やがて南尾根に上れば、激登りで黒岳山頂手前の展望台。目の前の筈の富士山はすっぽりガスの中。今日は梅雨明け日なのに期待外れ。木々に覆われた山頂には数名が屯していた。
この先、御坂峠までは暫くブナばかりの中を歩く。これほど立派なブナの森があったとは記憶になかったが、思い起こせば北尾根の中腹も(勾配はもう少しきついが)やはりブナの森が広がっていた。つまり黒岳の北東側一帯はかなり広範囲にブナ林があるようだ。出来るならば、このゆったりした東尾根の途中でテント泊でもしたい感じだ。
御坂山を越えれば天下茶屋はもうすぐ。客の入りはだいぶ少ない。バスは来ないし、車かバイクでやって来る客ばかりなので、ビールを呑んでいる輩は見当たらない。我々は堂々と一杯やらせていただく。つまみになりそうなのはこんにゃくおでんの田楽だけなのは、ちょっと物足りない。ビールの売れ行きが少ないのであれば仕方がないし、茶屋には相応しくないかも知れないが、それでも是非、もつ煮(含、鳥もつ煮)とか天ぷら、枝豆でも置いていただくことを一考願いたい。

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今回の山行は、中央線鳥沢駅をスタートし、高畑山から高岩を経て、サイマル山に登るコース。冬枯れに相応しいところで、数年前より温めていたプランだったが、出張が入ったり、ハプニングがあったり、あるいは他のプランを優先したりとなかなか実現されず、漸く今回行くことになった(山行記録はこちら)。
高岩から先は昭文社地図では破線ルートだが、送電線巡視路なので踏み跡はほぼ確か。しかし所々、残雪があって惑わされる。サイマル山は想像通り、取り立てて云うこともない、寂しい山頂だった。サイマル山の下りは巡視路を無視したため激下り。下界に降り立ったところはどう見ても私有地で、人に見つからないようそそくさと退散した。
今回のプランのもう一つの目的は、石船神社を参拝しようというもの。ここには後醍醐天皇の皇子にして「太平記」のヒーローの一人、大塔宮(護良親王)の首級(マスク?)が祀られているという。何故、鎌倉で打ち取られたはずの大塔宮の首がここまで運ばれたのか、には諸説あるが、側室(又は女官)だった雛鶴姫が運んできたという話がこの界隈では一般的である。高岩の近くには雛鶴峠があって、その東側には雛鶴神社もある。この辺りには「太平記」の歴史ロマンが眠っているのだ。神社は田舎の集落にあるにしてはかなり立派だった。鎮守の森にはムササビが住み着いているとのことだったが、見つからなかった。
石船神社からはタクシーを呼んで「芭蕉月待の湯」へ向かう。ここはいつのまにかほぼ5年ぶり(前回はこちら)だ。風呂場の記憶も以前と変わらなければ、食事処の畳で地元長老達が揃いも揃って横になっているのも変わらぬ風物詩である。
そんな光景を尻目に、生ビールで乾杯。各人が頼んだつまみは富士桜コロッケ(200円)に、自家製厚揚げ(300円)、いかげそ揚げ(550円)、アジフライ(350円)、ごぼうスティック(450円)と、何故か揚げ物ばかりとなった。

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