山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

身延線沿線

2016年最初の山は、天子ヶ岳・長者ヶ岳と毛無山(山の記録はこちら)。公共交通機関によるアプローチでは、なかなか遠い位置にあるので、日帰りは困難。麓の宿で一泊するしかないのだが、この辺りの宿もだいぶ限られている。立地条件が良い宿は唯一「休暇村富士」なのだが、かなり人気が高い宿で、数か月先まで予約が一杯になっている。そのため、暫く先の計画にするしかないかと考えているうち、偶々予約状況を確認してみると、コテージがひとつ、空いているのに気が付いた。以前見たときには一杯だったので、きっとキャンセルがでたのだろう。さっそく予約を入れた。ちなみに、HP上の案内ではコテージは5人まで、となっているが、予約申し込みフォームでは6人まで入れるようになっていたので、MAX6人で予約を入れた次第。
長者ヶ岳から下りてくると、田貫湖畔の何も無いところに「休暇村富士」は、やけに立派な建物のように感じる。田貫湖越しに富士が見える、抜群のシチュエーション。裏山が丁度、天子ヶ岳と長者ヶ岳なのだが、誰もそんな山なんて見向きもしない。フロントでチェックインしたら、コテージへ。歩くと、5分では着かないくらい離れている。
1階は、ベッドが2つあるベッドルームとリビング・ダイニング、キッチン、ユニットバス、手洗い。階段を上がると畳敷きの屋根裏部屋(いまふうに云えばグルニエ)に4人が寝られるようになっている。屋根裏は詰め込めばもっと寝られそうである。1階の富士山側にはウッドデッキがあり、陽気が良ければ外で一杯やるには良さそう。
食堂と温泉は本館にあるので、コテージで軽く一杯やったあとに、しっかり着込んで移動。富士山が目の前に見える(はずだが、もうとっぷり陽が暮れていて見えない)温泉でさっぱりした後、夕食はビュッフェ形式。和洋中、色々あって品揃えは豊富。どこかの格安ホテルチェーンよりは、はるかにゴージャスである。
惜しむらくは、朝食が7時からとなっていて、我々のニーズ(6時半出発)には合わず喰い損ねた。それでも、これで9,150円はじゅうぶんお得だと思う。いつか、長者ヶ岳と毛無山の間を登りに来ることがあったら、また是非、この宿に泊まりたい。じゃなくて、この宿に泊まるため、長者ヶ岳と毛無山の間をチャレンジしてみたい、と云う方が相応しい。

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休暇村富士のHPはこちら 

思親山からJR寄畑駅へ下るつもりが、二万五千分の一地形図に記載の破線は、実際にはまったく廃道となっていて想定外のバリエーション、道無き斜面を適当に下り、なんとかバスが通る舗装道に出ることができた。あとは、この2日間ですっかり馴染みとなった南部タクシーを呼んで「なんぶの湯」(大人800円)に直行。JR身延線内船駅からほんの2、3分の便利なところにある。東を振り仰ぐと、さっきまでいた思親山の山頂が良く見える。
駐車場には多くの車が止まっているので混雑が予想されたが、豈図らんや、大きな風呂場は湯船も洗い場も全くスカスカで、ゆったり、まったりできた(でもカラスの行水であることは変わらない)。湯は、「やまと天目山温泉」や「天空の湯」のようにアルカリ性が強い。
湯上りに、休憩室(大広間)へ行ってみると、殆どのテーブルが埋まるほど、多くの人が屯している。ざっと100人ぐらいは居るだろうか。半分ぐらいは、浜に上がったトドのように転がっている。起きているのは、きんさん、ぎんさんみたいなおばあちゃん達で、四方山話で盛り上がっている。地元のお年寄りの社交場がここらしい。風呂に入ることもさることながら、ここで日がな一日過ごす人も多いようだ。余所者がふらりとやってきて、ひとり生ビール(500円)を飲んでいるのはちょっと場違いに見えるようで、なんとなく落ち着かない。焼き餃子(350円)を注文する。
やがて皆もやってきて、無事下山を祝して乾杯。焼き餃子以外に、牛すじ煮込み(550円)、とりモツ煮込み(550円)、フライドポテト(300円)、枝豆(300円)なども注文し、皆でつつく。メニューには他にもピリ辛大根煮物、うな胆、おつまみメンマ、厚揚げ、イカげそフライなどもあり、居酒屋顔負けである。面白いのは、鯨大和煮、サバの味噌煮、いわしなどの缶詰もそのまま売っているところ。さながら酒屋の角打ちメニューのようで、センベロ呑べえには嬉しい。もちろん、酒や肴だけでなく、麺類や定食ものも豊富。まこと、日帰り温泉のおまけにしておくのは惜しい程の食事処である。

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なんぶの湯のHP: こちら 

第1日目の篠井山と第2日目の思親山をはしごするため、南部町にある佐野川温泉に泊まった。温泉の名前は学生の頃から知っていたのだが、泊まったのは今回初めてである。個人的にはひそかに期待していた。富士川の支流である佐野川を少々溯った川畔にある、ひっそりと少々鄙びた感じの宿であるが、部屋に入ってみると意外に内装は新しい。
風呂は玄関のすぐ左手にあって、正面に喫茶スペースがある。日帰り温泉(650円)としても十分な機能を持っていると云える。部屋に通じる廊下に、ずらりとタオルを掛けて置けるようになっているのは、なにやら湯治場の雰囲気を感じさせる。湯は、微かな硫化水素臭がして、とても柔らか、湯温も丁度良くしてくれている(源泉は31℃と、ちょっと冷たい)。今日の宿泊客は、我々以外に4組、全員合わせても20人ぐらいか。夕食の前に、部屋で酒と肴と共に今日の余韻を暫し楽しむ。
夕食は部屋まで持ってきてくれる。鍋も、焼きものも、揚げものもなかなか豪華で申し分ない。ご飯を食べたかったとしても、辿りつくのは容易ではない程の量である。朝食は小さな食堂に集まって頂くのだけれど、こちらも様々なご飯のお供があって食べ応え十分。これで1泊2食で9,500円(税別)とは、お値打ちである。周りに何もなく長逗留するにはちょっと寂しいところだが、山旅の中継地としては申し分ないと云える。このまったく飾らない素朴宿がこのまま続いてくれることを願いたい。

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_DSC5014食事の前のおつまみ

_DSC5015豪華な夕食

_DSC5016朝食もボリュームたっぷり

_DSC5017立派な卓球部屋

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佐野川温泉のFB: こちら 
佐野川温泉のHP: こちら

篠井山を登った後、奥山温泉に立ち寄る。その名の通り、富士川の本流から随分、谷を分け入ったどん詰まりの山奥にある。このあたり住所は山梨県だが、タクシーの運転手も云っていたように、文化圏は完全に静岡県のようだ。駐車場には結構、車が止まっていたようにみえたが、風呂場は思いの外閑散としていて利用者にとってはのびのびゆったり。休憩室も同様で、風呂だけの利用では500円、休憩室も使うと800円との料金体系にもかかわらず、500円払っただけでも、空いているので休憩室を使っても良いですよ、と大らかな扱い。東京近郊の日帰り温泉とはやや様相が異なる。
建物は檜をふんだんに使ったりっぱな造りで気持ちが良い。風呂場も天井が高く開放感たっぷり。湯はアルカリ性が結構強いが、温めで肌触りは柔らかな感じ。休憩室では、多少、食事もできるようであるが、我々はこれから佐野川温泉に向かう都合上、ビールだけにした。それでも、篠井山に登らない限り、絶対来ることがないであろう温泉に入ることができたのは貴重だった。

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