山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

身延線沿線

「レストラン鳥居平」で優雅にランチを喰った後、夕食のおさんどんの必要が無い(≒おさんどんをせずに済ませたい)方が2名いたので、ならば食後の温泉にでも浸かりに行こうかということになった。最寄りは「天空の湯」だが、折角の機会なので別のところへ行ってみるとするか。
そこで、ちと遠いけど噂に聞いた「みたまの湯」(入浴料770円)に行くことにした。勝沼ぶどう郷駅前に戻り、タクシーに乗り込んで運転手に行先を告げると、近くに色々あるのにわざわざなんでそんな遠いところへ行くのかと首を傾げられた。車は延々と笛吹川に沿って走り、釜無川との合流点に近い市川三郷町までやってきた。
甲府盆地には、絶景露天風呂がウリの日帰り温泉はいくつかあるが、ここ「みたまの湯」もその一つ。実際に入ってみると、露天風呂からの山の眺めは「天空の湯」といい勝負で、開放感は「ほったらかし温泉」と良い勝負。ここの優れた特徴は、露天風呂からの展望が北向きなので、太陽が目に入らず順光の景色が望める点。甲府盆地越しに、やや遠いが八ヶ岳が目の前に見られるのは、ここが唯一無二の展望風呂と云っていいだろう。
とにかく開放感があって絶景を拝めるので、殆どの客は露天風呂に浸かったまま動こうとしない。カピバラの集団を連想する。小生だけが後からやって来て、そそくさと先に上がった。
さっぱりしたら、やっぱり食事処で生ビール(626円税込、以下同様)だ。つまみには馬刺し赤身(918円)をもらった。皆が揃ったところでもう一度乾杯。つまみの追加を注文するためにメニューを確認すると、聞き慣れない料理が並んでいる。大塚にんじんしりしり(561円)とはなんだろう。
店員の説明では、「大塚にんじん」とは地元の長いにんじんだと。「しりしり」とは沖縄弁で千切りの意味らしい。なんで市川三郷町で沖縄弁なのか判らないが、とりあえず注文してみた。にんじんのきんぴら+煎り玉子といった見栄えで、特段のインパクトは無いが、やさしい味。
もうひとつ、のっぷい揚げ(561円)も注文。「のっぷい」とはこの辺りの肥沃な土壌をさすらしいが、出て来たのはごぼうとにんじんのかき揚げだ。天つゆは無く、醤油で喰うのがこちらの流儀。これも素朴な味。ともかくつまみが増えたので、生ビールだけでは物足りない。地酒の春鶯囀(しゅんのうてん)・生冷酒(950円)もいただいた。ついつい「みたまの湯」に長居することとなったが、居心地が良いので仕方がない。もうちょっと近くにあれば、と感じる湯だ。

DSC07877

DSC07878

DSC07880

DSC07881

DSC07879

DSC07882

DSC07884

2016年最初の山は、天子ヶ岳・長者ヶ岳と毛無山(山の記録はこちら)。公共交通機関によるアプローチでは、なかなか遠い位置にあるので、日帰りは困難。麓の宿で一泊するしかないのだが、この辺りの宿もだいぶ限られている。立地条件が良い宿は唯一「休暇村富士」なのだが、かなり人気が高い宿で、数か月先まで予約が一杯になっている。そのため、暫く先の計画にするしかないかと考えているうち、偶々予約状況を確認してみると、コテージがひとつ、空いているのに気が付いた。以前見たときには一杯だったので、きっとキャンセルがでたのだろう。さっそく予約を入れた。ちなみに、HP上の案内ではコテージは5人まで、となっているが、予約申し込みフォームでは6人まで入れるようになっていたので、MAX6人で予約を入れた次第。
長者ヶ岳から下りてくると、田貫湖畔の何も無いところに「休暇村富士」は、やけに立派な建物のように感じる。田貫湖越しに富士が見える、抜群のシチュエーション。裏山が丁度、天子ヶ岳と長者ヶ岳なのだが、誰もそんな山なんて見向きもしない。フロントでチェックインしたら、コテージへ。歩くと、5分では着かないくらい離れている。
1階は、ベッドが2つあるベッドルームとリビング・ダイニング、キッチン、ユニットバス、手洗い。階段を上がると畳敷きの屋根裏部屋(いまふうに云えばグルニエ)に4人が寝られるようになっている。屋根裏は詰め込めばもっと寝られそうである。1階の富士山側にはウッドデッキがあり、陽気が良ければ外で一杯やるには良さそう。
食堂と温泉は本館にあるので、コテージで軽く一杯やったあとに、しっかり着込んで移動。富士山が目の前に見える(はずだが、もうとっぷり陽が暮れていて見えない)温泉でさっぱりした後、夕食はビュッフェ形式。和洋中、色々あって品揃えは豊富。どこかの格安ホテルチェーンよりは、はるかにゴージャスである。
惜しむらくは、朝食が7時からとなっていて、我々のニーズ(6時半出発)には合わず喰い損ねた。それでも、これで9,150円はじゅうぶんお得だと思う。いつか、長者ヶ岳と毛無山の間を登りに来ることがあったら、また是非、この宿に泊まりたい。じゃなくて、この宿に泊まるため、長者ヶ岳と毛無山の間をチャレンジしてみたい、と云う方が相応しい。

_DSC1441

_DSC1442

_DSC1444

P1091323

P1091755

P1091756

_DSC1445

_DSC1448

_DSC1449

_DSC1450

_DSC1452

_DSC1453

_DSC1461

_DSC1462

_DSC1463

_DSC1464

休暇村富士のHPはこちら 

思親山からJR寄畑駅へ下るつもりが、二万五千分の一地形図に記載の破線は、実際にはまったく廃道となっていて想定外のバリエーション、道無き斜面を適当に下り、なんとかバスが通る舗装道に出ることができた。あとは、この2日間ですっかり馴染みとなった南部タクシーを呼んで「なんぶの湯」(大人800円)に直行。JR身延線内船駅からほんの2、3分の便利なところにある。東を振り仰ぐと、さっきまでいた思親山の山頂が良く見える。
駐車場には多くの車が止まっているので混雑が予想されたが、豈図らんや、大きな風呂場は湯船も洗い場も全くスカスカで、ゆったり、まったりできた(でもカラスの行水であることは変わらない)。湯は、「やまと天目山温泉」や「天空の湯」のようにアルカリ性が強い。
湯上りに、休憩室(大広間)へ行ってみると、殆どのテーブルが埋まるほど、多くの人が屯している。ざっと100人ぐらいは居るだろうか。半分ぐらいは、浜に上がったトドのように転がっている。起きているのは、きんさん、ぎんさんみたいなおばあちゃん達で、四方山話で盛り上がっている。地元のお年寄りの社交場がここらしい。風呂に入ることもさることながら、ここで日がな一日過ごす人も多いようだ。余所者がふらりとやってきて、ひとり生ビール(500円)を飲んでいるのはちょっと場違いに見えるようで、なんとなく落ち着かない。焼き餃子(350円)を注文する。
やがて皆もやってきて、無事下山を祝して乾杯。焼き餃子以外に、牛すじ煮込み(550円)、とりモツ煮込み(550円)、フライドポテト(300円)、枝豆(300円)なども注文し、皆でつつく。メニューには他にもピリ辛大根煮物、うな胆、おつまみメンマ、厚揚げ、イカげそフライなどもあり、居酒屋顔負けである。面白いのは、鯨大和煮、サバの味噌煮、いわしなどの缶詰もそのまま売っているところ。さながら酒屋の角打ちメニューのようで、センベロ呑べえには嬉しい。もちろん、酒や肴だけでなく、麺類や定食ものも豊富。まこと、日帰り温泉のおまけにしておくのは惜しい程の食事処である。

_DSC5033

_DSC5034

_DSC5035

_DSC5036

_DSC5037

_DSC5038

_DSC5039

_DSC5040

_DSC5041
 
なんぶの湯のHP: こちら 

第1日目の篠井山と第2日目の思親山をはしごするため、南部町にある佐野川温泉に泊まった。温泉の名前は学生の頃から知っていたのだが、泊まったのは今回初めてである。個人的にはひそかに期待していた。富士川の支流である佐野川を少々溯った川畔にある、ひっそりと少々鄙びた感じの宿であるが、部屋に入ってみると意外に内装は新しい。
風呂は玄関のすぐ左手にあって、正面に喫茶スペースがある。日帰り温泉(650円)としても十分な機能を持っていると云える。部屋に通じる廊下に、ずらりとタオルを掛けて置けるようになっているのは、なにやら湯治場の雰囲気を感じさせる。湯は、微かな硫化水素臭がして、とても柔らか、湯温も丁度良くしてくれている(源泉は31℃と、ちょっと冷たい)。今日の宿泊客は、我々以外に4組、全員合わせても20人ぐらいか。夕食の前に、部屋で酒と肴と共に今日の余韻を暫し楽しむ。
夕食は部屋まで持ってきてくれる。鍋も、焼きものも、揚げものもなかなか豪華で申し分ない。ご飯を食べたかったとしても、辿りつくのは容易ではない程の量である。朝食は小さな食堂に集まって頂くのだけれど、こちらも様々なご飯のお供があって食べ応え十分。これで1泊2食で9,500円(税別)とは、お値打ちである。周りに何もなく長逗留するにはちょっと寂しいところだが、山旅の中継地としては申し分ないと云える。このまったく飾らない素朴宿がこのまま続いてくれることを願いたい。

_DSC5013

_DSC5014食事の前のおつまみ

_DSC5015豪華な夕食

_DSC5016朝食もボリュームたっぷり

_DSC5017立派な卓球部屋

_DSC5018

佐野川温泉のFB: こちら 
佐野川温泉のHP: こちら

篠井山を登った後、奥山温泉に立ち寄る。その名の通り、富士川の本流から随分、谷を分け入ったどん詰まりの山奥にある。このあたり住所は山梨県だが、タクシーの運転手も云っていたように、文化圏は完全に静岡県のようだ。駐車場には結構、車が止まっていたようにみえたが、風呂場は思いの外閑散としていて利用者にとってはのびのびゆったり。休憩室も同様で、風呂だけの利用では500円、休憩室も使うと800円との料金体系にもかかわらず、500円払っただけでも、空いているので休憩室を使っても良いですよ、と大らかな扱い。東京近郊の日帰り温泉とはやや様相が異なる。
建物は檜をふんだんに使ったりっぱな造りで気持ちが良い。風呂場も天井が高く開放感たっぷり。湯はアルカリ性が結構強いが、温めで肌触りは柔らかな感じ。休憩室では、多少、食事もできるようであるが、我々はこれから佐野川温泉に向かう都合上、ビールだけにした。それでも、篠井山に登らない限り、絶対来ることがないであろう温泉に入ることができたのは貴重だった。

_DSC5010

_DSC5011

_DSC5012
 

↑このページのトップヘ