山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

旅館

新潟平野は結構広い。その割に公共交通機関が不十分なので、移動には思った以上に時間が掛かる。角田浜の「燦燦カフェ」を出たのが13時40分。タクシーで最寄りのJR越後線・越後曽根駅に出る。ここから各駅停車に乗り、終点の新潟駅に着いたのが14時56分。ここから信越本線に乗り換え、15時27分発新津行に乗り、新津に15時48分着。ここで乗換時間20分で磐越西線会津若松行のディーゼルカーに乗車し、咲花駅には16時45分に着いた。つまり3回乗り換えて、3時間強掛かった。
ちなみにタクシーで直行すると、距離として55km、所要時間は1時間20分、料金は17,840円(NAVITIME検索結果)。新潟平野を移動するにはやはり車が便利のようだが、これをトコトコ列車で移動するのもそれなりに乙である。磐越西線からは、今回登り損ねた越後白山が、雨雲に覆われているのが望めた。
咲花温泉の玄関口、咲花駅は意外にも無人駅だった。偶々乗り合わせてこの駅で降りた女の子が「そうなんですよ!」と、我々の驚きの声に同意してくれた。一時止んでいた雨がまた降り出していた。でも宿はそんなに離れていないはずだと、傘を差さずに歩いていく。途中、数軒の旅館があったが、廃業していると思われる建物もあった。温泉街という雰囲気ではない。その街外れに今宵の宿「碧水荘」があった。
宿に着くと、玄関の外にいた番頭さん(?)が傘でお迎えしてくれ「数ある宿から我々の宿を選んでいただきありがとうござます」といきなり感謝された。早速チェックインを済ませ部屋に入ると、窓の外に滔々と流れる阿賀野川が目の前だった。風呂に入って湯上りビールを呑んだら、もう夕食タイム、食事処へ。
豪華さはないが、地のものを使った料理がずらり。メインは白身魚(鯛だったか?)のしゃぶしゃぶ。部屋の壁際には釜が人数分並んでいる。ここでご飯を炊くらしい。腹が空いていても、ご飯まで辿り着けそうになかったので、炊くのは一つだけにしてもらった。

067 乗り継ぎ乗り継ぎ、新津から磐越西線。
068 今日は登れなかった越後白山。
069 来季リベンジしますか。
091 また来そうな気がする。
070 雨の中、今宵の宿に到着。
071 フロント。
072 部屋からの眺め。
073 滔々と流れる阿賀野川。
074 夕食前の湯上りビール。
075 さて夕食。
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076 先付けは緑色。
077 焼物はシャケとイブリガッコ。
078 鍋は・・・
079 鯛シャブでした。
080 ご飯は1合だけにしてもらった。
081 先ずは野菜から入れてください、と。
082 桜餅の香りだが甘くなかった。
083 刺身。
084 揚物。
085 煮物は鰊がメイン。
086 【第2日目】今朝の阿賀野川。
087 部屋がある建物と食事処を繋ぐ渡り廊下。
088 朝食もがっつりと頂きました。
089 大女将(?)と。
090 外観は結構モダン。

この頃は忘年山行は2回が常態化している。その理由は、年に1回は山から海を眺め、宿で海の幸を喰いたいのと、やっぱりこの季節になれば雪にも戯れてみたいという気持ちにも抗えず、だったらどっちも行こうということを始めたことによるが、ともかくもう今回が6回目。今回の雪は長野の冠着山。
別名、姥捨山と聞けばつい、深沢七郎の「楢山節考」を思い浮かべるが、実は「冠着山」と「楢山節考」とは直接リンクしていない。「楢山節考」のモチーフは山梨県の笛吹市境川町辺り、つまり春日山の北面であるのに対して、今回の「冠着山」は長野県中部。そんな離れていても、共通するのは当時、姥捨ての風習が広くあったということになる。
「冠着山」には、30年ぐらい前にカミさんと登ったことがある。その時は、麓にある草湯温泉に泊まったのだが、そこで出された料理が悉く甘くて、辟易した。そしてもう一つよく覚えているのが、冠着駅から登る最中、積もった雪の表面がかなりコチコチ、クラストしていたこと。
しかしその数センチ下はサラサラ状態、いわゆる最中(もなか)状態になっているので、登るために足を踏み出すとその上に乗れそうだけど、結局小生の体重を支え切れずに表面が割れストンと落ちる。これを繰り返すので、山頂に辿り着くまで甚だ体力を消耗した覚えがある。この頃何故か、そういう最中状態は経験しなくなった。
今回、山から下りて投宿したのは、山の直ぐ北側にある戸倉上山田温泉。温泉街として有名なところらしい。しかし個人的には初めて。有田屋旅館は老舗宿だそうで、大女将と若女将がしっかり暖簾を守っている。宿に着いて早速、ビールを所望したら、若女将が直ぐにロビーに持ってきてくれた。暖房を増やしてくれたりして、申し分ないもてなしをうけた。他のメンバーが宿に到着したのは丁度その頃だった。


001 【第1日目】雪の冠着駅。
003 暫し車道歩き。
005 じっとしていると、じんじん冷えてくる。10時11分
007 登山口に到着。11時11分
009 山頂はもう目の前。
011 トレースはないが径ははっきりしている。
012 下界がチラリと見えた。
015 山頂はもうすぐか。
016 冠着山山頂に到着。11時55分
018 眼下に川中島辺り。
019 冠着神社。
020 「更級や姥捨山の月ぞこれ」という高浜虚子の句碑。
022 はい、集合。
023 東へ向かって下る。
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026 ちょっと登り返す。
029 モノトーンの世界。
031 下界はまだ遠い。
035 善光寺平の眺め。
037 第二展望台からの眺め。
038 正面は太郎山。
039 白い山は烏帽子岳か。
040 右奥は奥秩父連峰。
042 ここからも太郎山。
045 チェーンスパイクがすぐ雪団子になるので歩き辛い。
047 滑り易いところにはトラロープ。
049 向こうは明るい。
053 有田屋旅館に着いてさっそくクラフトビールをいただく。15時36分
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054 風呂上りビール。
055 夕食。
056 若女将に撮ってもらいました。
057 【第2日目】朝食。
058 お世話になった若女将。
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何だかんだでもう師走。ということでもう忘年山行だ。この頃、恒例になった「山から海を見る」シリーズ。ことしも伊豆の山をチョイスした。一昨年、時間切れで達磨山から引き返したので、今回はその先を目指すことにした。いつもであれば男性チームは少数派だが、今日は宿へ直行するオカチャンを含めると4人となって、珍しく女性チームを上回ることになった。
辿る尾根は「伊豆山稜線歩道」(一般的な定義は曖昧だが、一応、金冠山~天城峠までと理解)という名前が付いていて、今回は全体の1/3ぐらいを辿ることになる。今日の最高点は達磨山の982mで、登り始めが戸田峠の726mだから一見、楽チンのようだが、途中には達磨山を含め少なくとも7つのピークと4つの峠があるので、アップダウンが半端なかった。
それでも去年の今頃は湯河原の山で思わぬ雨だったのに対して、今日は終日ピーカン。駿河湾が西日で輝いていたのはとても印象的。その代わりに、強い西風がほぼ一日中吹いていた(山行記録はこちら)。
だいぶ日が傾いて辿り着いた風早峠でタクシーを呼び、向かった先は湯ヶ島温泉の外れにある「いろりの宿 三吉」。やや小規模で家族経営の民宿のような、でも部屋とかアメニティとかはちゃんとしている旅館のような宿。風呂は岩風呂風に凝った造りだが、洗い場が狭いので二人ぐらいが丁度良い。
夕食は囲炉裏を囲んで喰えるかと期待していたが、囲炉裏は鮎の串焼き用に使われていて、食事用ではなかったのが少々残念。多分、宿泊客が多かったせいだろうと思う。この季節でも鮎が出て来たのはちょっと嬉しかった。やはり西伊豆とかと違って、中伊豆で魚と云えば鮎なのだ(でも朝食には美味いアジの干物が出てきた)。
日本酒を頼むと、竹筒に入った状態で出てきた。昨年の「北の勢堂」を思い出す。やはり忘年会はこんな感じがいい。

001 【第1日目】戸田峠からスタート。8時44分
004 伊豆名物、階段地獄。
005 眼下に懐かしの戸田港。
006 振り返るとお約束の富士山。
009 はい、もう1枚。
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015 戸田をバックにして。
018 標高が上がると視界が広がる。
020 達磨山山頂に到着。9時45分
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024 風が強い。
027 背の高い笹に風が遮られるとほっとする。
031 ここから車道を外れる。
033 太平洋へ向かって下る。
034 こんな香港的眺めは伊豆ならでは。
035 太平洋展望台。10時49分
037 まだまだ車道歩き。
041 珍しく左側は植林。
048 細かなアップダウンが多い。
052 径には麻のマットが敷かれている。
054 太平洋が光っている。
058 木が低いので眺めがいい。
063 だいぶ影が長くなってきた。
068 下に東屋が見える。
072 この木も風のせいだろう。
075 今宵の宿「三吉」に到着。15時53分
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076 さっそく風呂。
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077 風呂から上がったらいただきます。
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079 グッチー師匠はまだ入浴中です。
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082 ではいただきましょう。
083 やっぱり鮎が出た。
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084 竹筒は、かっぽ酒。
086 贅沢なひと時でした。
089 朝食。
090 焼きたての干物が美味かった。
091 餅田楽も。
092 お世話になりました。
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塩原の新湯にある「渓雲閣」でひと風呂浴び、ロビーのソファでビールをグビッとやって、まったりしたあとのこと。毎度のパターンであれば、ここからタクシーを呼んで宿に直行、といきたいところなのだが、塩原はちょっと事情が違う。
前黒山登山口へのアプローチと同様、塩原にある唯一のタクシー会社は車両が一台だけなので、二往復してもらうしか使いようがないし、プランBは歩くしかない。山行計画を立てている時は、そんなタクシーは使い辛いな、とちょっとブルーな気持ちになっていたが、魚心あれば水心、つらつらネットで観光記事を読んでいくうちに、「ゆ~タク」なる乗合タクシーがあることを知る。料金は一人200円と格安。しかも新湯(寺の湯BS)を15時20分に出て、宿に最寄りの塩原塩釜BSに15時37分に着くという、ほぼ理想的な運行だった。
目出度く予定通り、「ゆ~タク」(この委託事業を担っているのは、那須塩原駅に近いタクシー会社だった)で塩原塩釜BSに到着し、今宵の宿「明賀屋本館」の送迎車が迎えに来てくれた。やれやれ上手くいった。チェックインを済ませたら、早速、風呂へ直行。この宿に来た目的は、本館地下から木製の階段を延々と降りていった先にある河岸露天風呂である。
この露天風呂は唯一無二。他と較べることは出来ない。正直、まだ宿が営業していてホントに良かった。小生は30年ぐらい昔に来たことがあった(その時は太古館に泊まった)が、その記憶の設備がそのまま古びた感じ、階段などはかなり年季が入っていて、そのうち踏み抜きそう。そのせいか、偶々風呂が一緒だった客の一人(小生よりやや年配)は「期待外れ」だと云っていた。小生は、そんなことに惑わされて、ここの良さが判らないようではまだまだですね、と心の中で呟いた。

045 「ゆ~タク」で塩原塩釜までやってきた。
046 塩の湯・明賀屋本館に到着。
047 チェックイン。
048 さっそく川岸露天風呂へ。
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049 今の時間は混浴。
050 Woodyさん、ちゃんと股間を隠してください!
051 部屋に戻って。
052 改めて乾杯。
053 夕食は太古館。
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054 趣のある広間。
055 脚付膳で。
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056 いただきます。
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057 【第2日目】朝の川岸露天風呂。
058 7時から女性専用の時間。
059 湯船に浸かると川面はほぼ目線の高さ。
060 88段の階段を登るのが大変。
061 朝食は7時30分から。
062 右側が太古館。
063 モルタル造り3階建て。
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064 重厚な造りの玄関。
065 モダンな内装。
066 こちらは本館。

今週は1泊2日で塩原温泉ツアー、ではなく前黒山と南平山に登る山旅。でも本当は塩原にある、と或る温泉へ行くのが主目的で、そのついでに近くの山を浚っておこうという邪なプランである。その初日は前黒山に登ることにした。
前黒山は、高原山のすぐ北にある一見かなりマイナーな山だが、一応「栃木百名山」のひとつに数えられた、いっぱしの山なのだ。恐らくは上三依塩原温泉口駅から登山口までタクシーを飛ばすのが真っ当なはずだが、ツアコンなおちゃんが散々リサーチしてくれた結果、上三依塩原温泉口駅まで来てくれるタクシー会社は、1台しか回せないとのこと。果たしてその会社が保有するタクシーが1台だけなのかはともかく、我々は5人パーティなのでこのプランはボツ。
慌てて捻り出した次善策は、東武の終点、龍王峡駅から「もみじライン」を辿って登山口までアプローチするプラン。ややタクシー代が嵩むが、これならば別タクシー会社を2台手配可能ということで、ホッと胸を撫で下ろす。結果、とりあえず紅葉が狙いだったのに、山頂付近では思いもよらない吹雪の洗礼を受け、しかしそれでも首尾良く登頂を果たし、予定通り新湯まで下ることが出来た(山の記録はこちら)。
新湯は、「新」と名がついていても開湯は江戸初期とのこと。山から下りて来ると、辺りは硫黄(硫化水素)の臭いがぷんぷんだ。ここには共同浴場が3つあって、何処かに入りたい気持ちもあったが、残念乍ら辺りに湯上りビールを調達する手段がなく(そんな理由か!)、諦めて旅館の立ち寄り湯に入ることにした。
そこは「日本秘湯を守る会」の会員でもある「渓雲閣」。訊けば日帰りは15時までとのことで、急いで入湯。源泉かけ流しで硫黄分たっぷりなにごり湯。とってもいい湯だった。ここは泊りで来なきゃならないな、と強く感じた(そのついでに共同浴場もハシゴしたい)。しかし、果たして登る山が近所にまだあるのかどうか。それが大難問である。

001 【第1日目】予想外の雨でレインウェアを着て出発。
002 この先1時間半ほど林道歩き。
003 紅葉の色付きはまだこれからのようだ。
004 まだ花が咲いている。
005 時々日が差す。
006 概ね歩き易い林道。
007 山頂はあれか。
008 標高1,300mぐらいになるとちょっと色付き。
009 やはり赤いのはモミジ。
010 1週間ぐらい早かったか。
011 林道は崖崩れで埋まっている。
012 大水で崩壊したところも特に問題なく通過。
013 ここから尾根に取り付く。
014 気が付けば雨ではなく横殴りの風雪。
015 標高1,470m付近。雪が積もっていた。
016 笹薮はほぼ枯れている。
017 枝には霧氷。
018 気温は2℃。風があるので体感はマイナス数℃か。
019 歩いていないと寒い。
020 エビのしっぽが成長中。
021 前黒山山頂に到着。
022 標識がいっぱいある。
023 証拠写真。
024 日当たりはあるが風が強いので寒い。
026 積雪はせいぜい1cmぐらい。
027 まさか雪が降るとは。
028 隣のピークも雪景色。
029 この辺りまで下がると雪はないが風が強い。
030 風がないところで漸くひと休み。
031 下りは一般道だけど判りにくいところもある。
032 下界は晴れていそうだ。
033 ここは直進ですよ。
034 登山口に出た。
035 手書きの標識がある。
036 ヨシ沼まで林道歩き。
037 ヨシ沼からは塩原自然研究路。
038 新湯の温泉神社。
039 階段の幅が狭い。
040 見上げると。
041 共同浴場の「中の湯」。
042 ここで汗を流した。白濁したいい湯でした。
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043 ロビーで缶ビール。
044 お疲れ様です。

「横谷温泉」に着いたのは丁度、泊り客のチェックイン直前だったので、風呂場はガラガラだった。鉄分をたっぷり含んだ茶褐色のにごり湯は、つい先日の「天狗温泉・浅間山荘」の湯を思い出させる。風呂から出たところにビールの自動販売機があり、その隣に誰も居ない休憩スペースがあったので、グビッとやりながら寛ぐ。
人心地着いたところで2階ロビーに戻ると、フロントには長蛇の列で吃驚。1階の玄関まで戻ると、車寄せには次々と自家用車で乗り付ける宿泊客ばかり。鄙びた温泉宿感は微塵も感じさせない。いやはや、たいした観光ホテルなのだ。
ビールを呑んでしまったのでもう、遊歩道を戻ろうという気持ちはすっかり失せた。茅野からタクシーを呼ぶので30分ぐらいは待たされた。しかし歩いて1時間以上掛かるところを、約10分で明治温泉に戻ることができた(その代償としてタクシー代は3,540円)。
こちらもチェックインする客で、それなりにフロントは忙しそうにしている。テキパキ働く仲居さん曰く、今日は団体客が来ているとのこと。小生の部屋は2階の南向きの部屋。全体的に古びた感じなので、湯治宿の雰囲気が醸し出されている。
さっき「横谷温泉」の湯に浸かったばかりだが、他にすることも無いし、団体客に先を越されたくないので、直ぐに風呂場へ。ここの湯は、「横谷温泉」よりもやや明るい茶褐色にごり湯。真下を流れる渋川を見ながら浸かるのはなかなか乙である。
夕食は団体客とは別室だったので助かる。ここも眼下に渓流を眺めながらの食事となる。出された料理はそれぞれ美味かったが、些か量が少なかった。さっきビールを吞んだり肴を摘まんだりしていた小生が感じるくらいだから、育ち盛りだったらお新香を齧りながらご飯をたっぷり喰ってもらう必要があるだろう。

153 タクシーで戻りました。
154 またひと風呂浴びてから部屋でビール。
155 夕日に輝く落葉松。
156 夕食は18時。
157 料理の説明。
158 ヒメマスの焼き甘露煮はなかなか美味でした。
159 スイーツも喰いました。
160 【第3日目】窓の下は「おしどり隠しの滝」
161 滝を眺めながらの朝食。
162 とろろ芋以外は全て頂きました。
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夜半から降り始めた本降りの雨は明るくなっても止まなかったため、さっさと天狗岳に登るのを諦め、午前8時を過ぎて漸く小降りになってきたので徐に宿を後にする。
しゃくなげ橋を渡り、天狗岳西尾根に上る径を辿る。岩が積み重なったところを縫って登る、如何にも北八ヶ岳らしい径。滑り易いので神経を使う。上がり切ったところが分岐で、左へ進めば「天狗岳」、右に折れれば「枯尾ノ峰」とあるので右へ向かう。
踏み跡は薄いが、鹿の糞がかなり落ちているので、径の保全は鹿に任されているようだ。赤テープが要所要所に付けられていて、尾根が広くなると逸れないようロープまで張ってある。これほど整備されているのに歩く輩が少ないのは、気の毒に思えてくる。
尾根径の途中に「枯尾ノ峰」の標識があった。単なる斜面に立っているので「峰」と称するにはかなり違和感があるが、きっとガスが晴れたら眺めが良い所なのだろう。分岐まで戻り、あとはロープと赤テープと道標に導かれ、間も無く唐沢鉱泉に通じる車道に出たあと、また林道を右に分け入る。
黒百合ヒュッテからの径と合流したところが八方台。といってもせいぜい180度ぐらいしか見渡せず、しかもガスが掛かっているのでいまいちな景色、唯、ボーっと眺める。
さらに下ればまた車道で、渋ノ湯へと通じる通称「湯あみ道」、これを西へ下る。道の両側には所々、道祖神が並んでいて、よく見るとそれぞれ造り手が違うらしく個性的。今までここはバスかタクシーで通り過ぎてばかりだったが、歩くのも悪くない。
やがて人や車の往来がある「御射鹿池(みしゃかいけ)」に出た。東山魁夷の「緑響く」のモデルといわれている池にしても、単なる農業用のため池がこれほど観光客が来る場所になっているとは知らなかった。
「明治温泉」には13時前に到着。チェックインは15時なのでまだたっぷり2時間ある。だったら明日行こうと思っていた「横谷温泉」へ浸かりに行こうと、リュックサックを置いて横谷峡遊歩道を歩き出す。偶にすれ違うのは観光客。革靴やサンダル履きもいるが、流石に歩き難そうである。
所々、色付き始めた紅葉に足を止める。途中、何ヶ所か分岐があり、王滝展望台へ向かうところが激下りの階段。王滝そのものは一見の価値がある。後は惰性で下れば14時過ぎに「横谷温泉」到着。想像以上に巨大な温泉ホテルで、唐沢鉱泉や明治温泉とは大違いだった。

067 雨なので西天狗へ登るのはやめにした。
068 ここから右へ。
069 荒れているとあるがどうだろうか。
070 あまり歩かれていない感じ。
071 赤テープは要所要所にある。
072 基本的に下り。
076 雨は上がった。
078 そろそろ枯尾ノ峰か。
080 標識はもっと下を指している。マジ?
081 ここが枯尾ノ峰だった。
083 またマニアックな山に登ってしまった。
085 こんな整備されているのに不憫な径だ。
086 唐沢を渡れば・・・
088 しばらく車道を辿る。
089 そこそこ紅葉している。
090 ここから八方台へ行ってみる。
091 この先もこんな道。
092 まったく静かな道。
093 ここで小休止。
094 ちょっと自撮り。
095 優しい色。
096 起伏が少ない道が続く。
099 その左手に八方台。
102 道なりに下る。
106 縞枯山辺りもガスの中。
107 蓼科山。
108 昨日乗ったロープウェイが見えている。
109 渋ノ湯へのバス通りに出た。
111 この街道には道祖神がいっぱい。
112 よく見ると造りが皆違う。
113 「甲州」が「甲刕」となっている。
114 車で通ると気が付かない。
117 その左手は北アルプスだろうがまだガスの中。
118 また十一面観音。
119 これもまた違う姿の聖観音。
120 目線を感じた。
121 車がいっぱい。
122 目当てはここ。
124 でもイイ感じ。
127 車道が紅葉。
128 ここにも石仏。
129 明治温泉が見えた。
130 茶臼山は見えているが縞枯山はガスの中。
131 まだチェックインには早い。リュックだけ預ける。
132 渓谷沿いも紅葉はもうちょっと先。
133 空が明るくなってきた。
134 明治温泉の脇が「おしどり隠しの滝」。
135 ここから遊歩道。
137 渓谷はかなり下だ。
138 見上げるとこんな岩壁。
140 良い色づき。
141 ここから王滝展望台へ急降下。
144 ここが展望台。
145 なかなかの迫力。
147 だんだん道幅が広くなった。
148 鷲岩。
150 巨大な温泉ホテルだった。
151 折角なので立ち寄り湯。1,500円もしました。
152 ビールを呑んじゃったのでもう歩けない。
 1/19(水)

八ヶ岳山麓には一軒家の温泉宿がいくつかあって、それぞれなかなか趣がある。これまで八ヶ岳にはかなりの回数、泊りに来ているが専らテント泊ばかりで、これまで泊まったことがある宿(小屋は含まず)は、東側の本沢温泉と西側の渋ノ湯ぐらいだ。そこで今週は、ややマニアックな趣向で八ヶ岳の温泉宿を巡る山旅にしてみた。
1泊目は唐沢鉱泉。ここは地理的に天狗岳の登山基地である。今回、何がマニアックかと云えば、主稜線を一切歩かないこと。もう主稜線の山は全て、何度も巡っているので、今回は敢えて山麓をウロウロするつもり。唐沢鉱泉の位置から見て、2日目は天気が良ければ天狗岳に登るつもりだが、それも未踏の西尾根を登ろうと考えている。
1日目は、日帰りで参加のWoodyさんと空前絶後の男子二人旅。スタートは北八ヶ岳ロープウェイ(以前はピラタスロープウェイと呼んでいたはずだ)の山頂駅から。ほとんどの乗客は坪庭へ向かい、そのうちの何割かは北横岳を目指すようだが、我々はそのまま南に向かってゆるゆると下る。途端に喧噪から外れる。
スタート点が一番高いという山行も多分初めてだろう。風があって、結構寒かった。途中、出会ったのは結局3組だけ。シラビソが鬱蒼と茂って、殆ど眺望が利かない山麓径を、黙々と辿る。途中に寄った冷山(標高2,193m)の辺りは山径にも苔が分厚く覆っていて、まるでスプリングの上を歩いているようだった。渋ノ湯から帰るというWoodyさんと別れる。
その先、一時間程一人旅したら唐沢鉱泉に到着。ログハウス調の外観でいい見栄えだ。内装も、特に談話室の雰囲気がいい。これで基本料金は1泊2食付12,000円。昨今、北アルプスの山小屋で個室に泊まれば、1泊2食付で16,000円するらしいから、これはかなりリーズナブルといえる。
女将さんも如才ない。風呂に入ったあと、夕食を食べようと食堂へ向かうと、女将さんが後ろからそっとやって来て「浴衣が裏返しになっていますよ。どうぞ、そこの洗面所で直したら如何でしょう」と耳打ちしてくれた。迂闊!
ちなみに温泉は無色透明で柔らかい肌触りの、いい湯でした。

001 【第1日目】スタート点が今回の最高点。
002 風が吹いていて寒い。
003 山には向かわず。
005 下界が見えている。
006 奥は中央アルプス。
007 振り返ると北横岳。
008 歩幅が微妙に合わないので歩き難い。
009 展望台に出た。
011 歩き難い木道は続くよ。
012 天狗岳が見えた。右端には編笠山、西岳か。
014 五辻を通過。
016 まったく平坦。
018 シラビソと苔の森。
019 出会いの辻を通過。
021 また木道を進むと・・・
022 狭霧宛地。
023 ここでひと休み。
024 こちらから渋ノ湯へ向かう。
025 径形はちょっと薄くなる。
026 でもやはりシラビソと苔の森。
027 苔がわがもの顔。
028 シャクナゲ。
029 チラリと車山。
030 振り返ると茶臼山。
031 石がゴロゴロなところになった。
032 これも北八ヶ岳名物。
033 足の置き場所を間違えると滑る。
034 ここから冷山へ向かう。
035 苔でふかふか。
036 シラビソと苔がびっしりな世界。
037 冷山に到着。マニアックな山頂。
038 ちょっと字がおかしいけど。
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039 あとは下り。
040 渋ノ湯が見えてきた。
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041 渋ノ湯に到着。
042 Woodyさんとはここでお別れです。
043 Woodyさんはこれからひと風呂。
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045 ここからまた山径。
046 ゆったりした歩き易い径。
047 ここで尾根を乗っ越す。
048 あとは下り。
049 岩ゴロゴロがないので歩き易い。
050 唐沢鉱泉が見えてきた。
051 唐沢鉱泉に到着。
053 ここも秘湯を守る会の宿。
054 談話室がイイ感じ。
055 風呂が混んでいたので先に部屋でビール。
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056 Woodyさん、いただきます。
057 立ち寄り客がいなくなったところで。
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058 廊下の途中にもこんなスペース。
059 部屋からの眺め。
060 廊下からの夕日。
061 廊下にはドライフラワー。
062 今宵の夕食。
063 具だくさんの豚汁。
064 諏訪の地酒。
065 【第2日目】朝食は7時から。
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066 お世話になりました。

今回は岩手県南部の栗駒山と東部にある五葉山の、2つの名山を巡る山旅。両山はそれなりに離れているので、タクシーや列車、バスを乗り継ぐ移動も楽しみ。初日は栗駒山。ここは紅葉でつとに有名。真っ盛りだったという前週、ヒゲカズさんが道路が渋滞して山頂まで登れなかったというSNS報告が入り、果たして今週はどうか、女子連トークのネタとして大いに盛り上がっていた。
結果的には一週ズレて紅葉のピークが過ぎたせいか、それとも道路の通行規制をして路駐を排除したせいか、我々はほぼ予定通りに「イワカガミ平」に到着。それでもマイカー駐車場とを結ぶシャトルバスは頻繁に行ったり来たりしていて、登山者の多さに目を瞠るばかりだ。
山頂までの道程では、ほぼ切れ目なく登山客とすれ違い、また抜きつ抜かれつ。ガスっていて見通しは悪いが、南側の紅葉はかなり終わっている状況。山頂も人、人、人。腰を下ろす場所もなかなか見つからない状態だった。いやはや、紅葉を見に来たのではなく、人を見に来たようだ。
須川温泉へ下る「須川コース」は通行止めのため、ちょっと回り道となる「産沼コース」を下山。こちらは径がぬかるんでいるせいで、所々で渋滞が発生。それでも見渡せばこちら側は晴れていて、紅葉もまだ見頃。十分景色を楽しめた。
須川温泉に近づくと硫化水素臭が漂ってきた。大きな建物の周囲の至る所で湯気が湧いている。さっそくチェックインを済ませ、風呂場へ。内風呂はかなり大きく、湯気で奥が見えない。湯はにごり湯、湯加減も肌触りも申し分ない。実にいい湯だ。
部屋に戻ってビールで乾杯。火照った身体に冷えたビールが格別だ。このまま帰るというアニ~をバス停で見送り。かなりの乗客が並んでいたので、日帰り客もそれなりに多いということ。やはり人気の温泉なのだ。また機会があったら是非来てみたい。

001 【第1日目】いわかがみ平を出発。全くガスの中。10時39分
002 岩畳の道。
003 あたりは紅葉しているが見通しが利かない。
005 緩やかな登りが続く。
006 石畳が終わり、砂利道に変わる。
008 少しだけ眺望が得られる。
009 ちょっと緩んでまた登り。
011 所々、紅葉。
012 上のほうは紅葉は終わっている。
013 ガスが切れて山頂が見える。
016 晩秋の装い。
017 山頂に到着。12時10分
019 集合写真。
022 産沼コースを下る。
026 ガスが晴れてきた。
032 陽が当たると紅葉が映える。
033 でもって撮影タイム。
034 山頂とは別世界。
035 渋滞中。
036 渋滞のついでに紅葉を愛でる。
038 向こうの斜面はいい感じ。
039 径が悪いので渋滞が発生する。
040 この黄色はキレイ。
041 セッタ沢で小休止。
044 木道になった。ここが名残ヶ原。
045 もう観光気分。
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046 先が見えないけどそんなには広くない。
048 温泉のにおいが漂ってくる。
050 自然の足湯。20211009_152016
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053 風呂上り。
054 3人で乾杯。
055 8人で乾杯。
056 アニ~はこれで帰りました。16時20分
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057 暫し、部屋呑み。
058 夕食のため食堂へ移動。
059 我々の席は一番奥。
060 ここは3県境に近いせい?
061 焼き肉のタレも3種類。
062 鮎もでた。
063 いただきます。
064 クラフトビールもいただいた。
065 【第2日目】3階からの眺め。
066 今日もまあまあの天気。
067 朝食はビュッフェスタイル。
068 須川高原温泉全景。
069 戦隊メンバー勢揃い。

大峯奥駈道二日目は、行者還避難小屋を5時半に出発。今日は大普賢岳、山上ヶ岳を越えて、五番関の結界門までのコースタイム8時間の行程。早めに出たいところだったが、行者還岳直下の急登を真っ暗な中で登るのはちょっとリスクがありそう(落石しそう)だと、明るくなってから出発した次第。
大峯奥駈道全体では75の靡(なびき)があるらしいが、今日はそのうちの11ヶ所を辿ることになる。1つ目が行者還。2つの大岩の隙間に窟があり、八大金剛童子が祀られているらしい。この先、次々と出遭う靡にも様々な神仏が祀られているので、文字通り気が抜ける暇もない。その靡は、窟だったり、池だったり、覗きだったり、山頂だったり、森だったりと、形態も様々である。
地形的には、大普賢岳がひとつのクライマックス。水太覗から眺める大普賢岳、小普賢岳辺りの鋭角的峰々はまさに仙人の棲む世界を思わせる。この辺りから登山者も急に増えてくる。大普賢岳山頂にはかなりの人がいて、皆のテンションも高め。関西人だからなのか、それともこの雰囲気に昂揚しているせいなのか判らない。
阿弥陀ヶ森の結界を過ぎると、途端に人影が薄くなる。奥駈道を縦走するストイックな輩でなければ、女人が居ないと登山意欲も湧いてこないのかも知れない。山上ヶ岳は予想外に広大で平坦な山頂で、これはこれでひとつの仙境だ。遥か彼方の眼下に、洞川温泉が見える。あそこまで下るのかと思うと気が萎える。
それでも黙々と奥駈道を五番関まで辿り、下界に下りてからも車道を暫し歩いた途中でタクシーを呼ぶことが出来たので、明るいうちに洞川温泉に到着。今宵の宿「花屋徳兵衛」は、タクシー運転手曰く、洞川温泉で一番の人気宿とのこと。その通り建物の雰囲気も、宿の人の接客も、柔らか肌触りの温泉も申し分なかった。それにひとり客なのに、部屋が二間もあって吃驚した。

053 ここも靡です。
054 このハシゴ下が行者雫水。
055 このハシゴが浮石たっぷり、落石しそうで気持ち悪いノダ。
056 陽が出た。
057 明るくなれば気持ちも高揚する。
062 攀じ登る。
066 右下に落ちたら帰って来られない。
069 左は稲村ヶ岳、右は山上ヶ岳。
071 七曜岳直下のクサリ場。
072 七曜岳到着。7時13分
073 江戸弁の如く「ひちよう」と称するノダ!
074 ここも靡。
078 クサリ場を下る。
082 石庭のようなところ。
084 あの鮫の歯のような尾根に径が付いているとは思えない。
085 稚児泊は広々したところ。7時57分
086 ここも靡。
087 国見岳への登り。正面は岩壁なので道は右へトラバース。
089 鎖があるから行くしかないね。
090 よくこんな道を見つけたもんだと感心。
091 木を潜ったり跨いだり。
092 右側はストンと落ちているのでクサリは必須。
094 奥駈道から外れているので空身で往復。
095 3時間歩いたが、まだ先は遠い。次は弥勒岳。
097 バックは国見岳。
099 弥勒岳はあっさりクリア。9時3分
100 また庭園的な癒し空間。
101 水太覗(みずぶとのぞき)に到着。
102 昼寝がしたい。
103 余り右へ寄らないでね。
104 大普賢岳が目の前。
105 眼下に小普賢岳。
107 稲村ヶ岳がだいぶ近づいた。
108 大普賢岳に到着。9時35分
109 第64番靡「脇宿」。
110 やってきました、阿弥陀ヶ森の女人結界。11時2分
112 オレはこっちです。
114 お気を付けて~!
115 第65番靡「阿弥陀ヶ森」。
118 B班:伯母谷覗。11時33分
120 A班:珍しく,湧き水が豊富なところに出た。
122 A班:避難小屋は小さめ。
124 A班:第66番靡「小篠宿」。
123 A班:不動明王像は稲村ヶ岳を睨んでいる。
125 B班:歩き難かったところ。
127 A班:ちょっとひと休みして・・・
128 A班:今日の行動食。
129 A班:あれが山上ヶ岳。大峯山寺が見えている。
133 A班:あと4丁。
135 A班:山上ヶ岳に到着。12時36分
136 A班:熊野まで書いてある。
137 A班:大峯山寺。
138 A班:着きました。
139 A班:ここに蔵王権現が出現したらしい。
140 A班:山頂はこんなに長閑。
141 A班:稲村ヶ岳、弥山、仏性岳、孔雀岳、釈迦ヶ岳まで見えた。
143 A班:日本岩。
144 A班:岩の上が抜群の眺め。
145 A班:何故かこのカラスがちっとも逃げない。
146 A班:ざっくりした案内板。
147 A班:遠くに洞川温泉街。
149 A班:鷲ノ巣岩。
151 A班:木道になっているところもある。
153 A班:何気に歩き難い木段。
154 A班:陀羅尼助茶屋。
155 A班:ここも?
156 A班:一軒だけなく結構長い。
157 A班:いかにも大峯らしい。
158 A班:洞辻茶屋。13時35分
159 A班:中は広い。
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161 A班:まだこんなところがあった。
162 A班:クサリがやけに長いので超重い。
164 A班:ブナ林。
165 A班:深くえぐれた道。
166 A班:鍋冠行者堂。中華鍋? 14時41分
167 A班:ここにも役行者。
168 A班:結界門が見えた。丁度15時。
169 A班:五番関。ところがアンテナが立っていない。
170 A班:五番関登山口まで下りても圏外。
172 B班:その頃、B班は柏木登山口に到着。
173 B班:山上ヶ岳まで116丁もある。
175 A班:タクシーを待つ15分間。
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176 A班:今宵の宿「花屋徳兵衛」に到着。16時19分
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177 A班:次の間がある。
178 A班:一人では勿体ない。
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179 A班:街道沿いに建っている。
180 A班:お向かいは八百屋さん。
181 A班:いい感じの洞川温泉街。
182 A班:風呂上りに、昨日は吞めなかったビールをいただく。
183 A班:夕食。
184 A班:鮎の塩焼きが出た。
185 A班:湯豆腐。
186 A班:天ぷら盛り合わせ。
188 A班:窓の外はこんな感じになっていた。
189 A班:部屋に戻って地酒をちびちびやる。

3日目は八幡平散策。八幡平は頂上直下までバスで行けるし、山自体も何処が山頂なのか地形的に明確ではないこともあって、登山という気分には浸り難い。ここを百名山の一つに選んだ深田久弥は、「八幡平の真価は、やはり高原逍遥にあるだろう」と述べている。
確かに、鬱蒼と広がるアオモリトドマツの森と点在する池沼は、八幡平ならではの景観だ。ピークハンターには物足りないだろうが、この雰囲気にのんびりと浸りたい向きにはうってつけの山だと云える。とは云え、その手軽さ故に猫も杓子もやってくるのは、関東近郊の観光地と大して変わることなく、やはり少々興覚めだ。
とりあえず山頂に建つ展望台(ここに登らないと眺望は一切利かない)に登って周囲を一望した後は、八幡沼の展望台に寄ってから藤七温泉へと向かうことにした。登山口から先は車道歩きになるが、今日も良い天気なので気分は悪くない。
藤七温泉は以前、カミさんと泊りに来たことがあって馴染みの宿。夕食後、若旦那が語り部となって昔話を聞かせてくれた。随分と鄙びた宿だと感じたが、此処の温泉は本物。そのせいか、今回行ってみると、駐車場にはびっしりと車が停まっているし、入れ代わり立ち代わりでやってくる。多くは立ち寄り客のようだ。
それでも露天風呂はかなり大きいので、混んでる感は全くない。白濁した湯にしばらく浸かったら、缶ビールをゲット。建物内で呑めるところはないので、外に出て八幡平を見上げながらグビッとやった。もし次の機会があるのならば、GW辺りにやってきてスノーシューイングでぶらぶらし、藤七温泉に投宿するのが良さそうな気がする。

155 今日は八幡平。正面、手前は焼山。奥は森吉山。
156 手前左の山は畚(もっこ)岳。
158 八幡平にある池は全て噴火口なのだそうな。
159 ここから岩手山が見える。
160 メガネ沼。
161 径はしっかり整備されている。
162 山頂には櫓。
163 オオシラビソに覆われているので、櫓が無いと視界が悪い。
164 ここからも岩手山。
164 はい、パチリ。
165 ガマ沼。
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166 こちらは八幡平最大の八幡沼。
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167 沼の脇には避難小屋の陵雲荘。
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168 畚岳。
169 この子は何故お母さんと離れて歩いているのか?
170 藤七温泉に近づくと岩手山が良く見えてくる。
171 藤七温泉に到着。
172 立ち寄り客がマイカーでひっきりなしにやってくる。
173 露天風呂は基本的に混浴。
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174 ここは施設内では呑むところが無い。で、八幡平を肴に。

第2日目はいよいよ岩手山踏破。昨年、敗退した際の2泊目は、岩手山から下る予定にしていた網張温泉に泊まったので、今回は場所を変えて下山口は松川温泉とした。登山口の馬返を4時半に出発。コースタイムで約10時間の行程だ(山の記録はこちら)。
日の出前に歩き始めるのは久しぶり、白々と明るくなるのを眺めながら登るのは、これほど気分が良いということを久しく忘れていた。北アルプスとかじゃないと、あまり機会が無いかも知れない。東北の山で、街中のホテルに泊まって早朝に登山口へ移動するというパターンは、今後もありそうだ。
馬返から山頂(薬師岳)までほぼコースタイム通り、4時間半で到着。昨日、釜石線を不通にさせた低気圧が今も東方沖にあるため、森林限界を超えるとよろけるほどの強風だが、山頂には思った通り登山者で一杯。流石は深田百名山。でもこんな風なので三密とは無縁、のんびりと景色を楽しむ。
下山は不動平から鬼ヶ城へ向かう。いわゆる西岩手火山のカルデラの南の縁で、ゴジラの背中のような険しい尾根。稜線を忠実に辿ることは出来ないが、径は巧みに付けられていて特に緊張を強いられるところはない。
黒倉山は巨大カルデラの西端。足元はかなり抉られていて、しかも火山ガスが噴き出している。岩手山山頂を眺めるにはいいところなので、暫しのんびりとする。この後は、ひたすら下りが続き、しかも雨水で抉られているので歩き難い。
いい加減ウンザリした頃、松川温泉に到着したが、今宵の宿「峡雲荘」は川を渡って登り返したところにあるのでもう一度扱かれる。玄関に入ったところに缶ビールが売ってあったので、仲居さんの話は女子連に任せて、ひとりグビッとやった。ホッとした。

028 【第2日目】馬返しから登り始めて約20分後。今日はピーカン
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031 陽が射してきた。
033 山座同定アプリによれば、あれは早池峰山。
036 朝は気分が良い。
037 バックに早池峰山。
044 あれは姫神山。
048 眺めが広がってきた。
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054 ここで初めて上が見えた。
056 風が無いと日差しが暑い。
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060 八合目避難小屋に到着。8時
062 振り返ると八合目避難小屋と姫神山。
063 不動平避難小屋が見えた。
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066 反時計回りをチョイス。
067 眼下には八合目避難小屋。
069 鬼ヶ城の奥、右に秋田駒ヶ岳。真ん中遠くに鳥海山。
072 岩手山神社奥宮に寄り道。
075 また外輪山へ。
076 外輪山には石仏が点々と据えられている。
077 あそこが山頂(薬師岳)。
079 遠くに八甲田連峰が見えた。
081 時折よろけそうなほどの風が吹く。
083 山頂にはワンサカ人がいる。
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092 強風に押されながら下山。
093 鳥海山へ向かって。
096 カルデラの内側。
098 振り返ると山頂は人だらけ。
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100 不動平に戻った。
103 鬼ヶ城まで上がると、眼下は思いの外紅葉している。
105 稜線左側に回ると風が無いので暑い。
106 鬼ヶ城は、西岩手山カルデラの南側外輪山。
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107 紅葉と鳥海山と秋田駒ヶ岳と乳頭山。
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112 右側(北側)は風があって涼しい。
114 リンドウ。
115 外輪山の中腹を進む。
116 あの辺りも紅葉が始まっている。
132 もう岩手山も見納めか。
133 ということで小休止。13時
136 姥倉山の山頂は、尾根径からちょっとだけ外れている。
138 良く見ればシラタマノキ(シロモノ)の実。
140 径は所々深くえぐられている。
143 やっと松川温泉。15時11分
144 「峡雲荘」に着いたら、説明も聞かずにビール。15時27分
145 男部屋からの眺め。正面奥は姥倉山。
146 あれは岩手山らしい。
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148 風呂上りビールで岩手山登頂を祝う。
149 夕食。
150 脚付膳でいただく。
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151 外を見れば、2日早い中秋の名月。
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153 朝食。
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154 いい宿でした。

浅間山を国土地理院地図で眺めると、素人でも複式成層火山であることが見て取れる。ものの本に寄れば、浅間山は三重式の複式成層火山で、第一外輪山は黒班火山と呼ばれ、黒斑山、蛇骨岳、牙山、剣ヶ峰などが馬蹄形に連なった馬蹄形カルデラだという。
2年半前に黒斑山に登った際、浅間山の右に鋭く天を衝く牙山、剣ヶ峰を見て、いつか登ってみたい、でもあんなに尖がった山に皆登れるのだろうか、と漠然と思っていた。
今回、日帰りで登れて、しかしなるべく高い山(≒涼しい山)は無いかと探しているうちに、牙山、剣ヶ峰が目に留まった。調べてみると、牙山は登攀用具が無いと難しそうだが、剣ヶ峰はノーザイルでも登れそうだと判り行ってみることにした(山行記録はこちら)。
天気はいまいちで、浅間山本峰自体はガスに包まれていたが、なんとか剣ヶ峰には登れたし、ガスの切れ間からカルデラの縁が感じられる稜線(黒斑山辺り)は眺められたので、かなり満足して下山した。往路でタクシーを降りた天狗温泉浅間山荘まで戻り、日帰り入浴する(入浴料は800円)。ここにはコテージやBBQ、オートキャンプ場、乗馬体験まであって、なかなか賑わっている。
ここの湯は赤茶色のにごり湯。これほど濃厚な赤茶色は見たことがない。これぞ火山の恵みだろう。さっぱり湯上りに、何処かに缶ビールの自動販売機は無いかと思っていたら、カフェレストランが営業中で、うれしいことに立ち寄り客も入ることが出来るとのこと。
早速入って生ビールを注文。つまみもいくつかあったので頼んだ。一部がサンルームのようになっているのでさすがにそこは暑く、日陰へ席を移動した。それにしても、こんなに立ち寄り客を大事にする宿は余り例がない。いっぺんでこの宿が気に入った。今度、前掛山に登る機会があったら是非、ここに泊まろうと思う。

01 浅間山の警戒レベルが1になっていた。8時42分
04 一ノ鳥居通過。
05 沢沿いに登る。
06 白濁した不動滝。9時21分
07 二ノ鳥居通過。9時31分
08 ウツボグサ。
09 キバナノヤマオダマキ。
10 この辺りが「長坂」。でも大した坂ではない。
21 バイケイソウ。
12 こちらはトーミの頭。
13 特徴的な山容の牙山。
14 石碑の周りにエゾカワラナデシコ。
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16 ノアザミとトーミの頭。
17 とんがり牙山。
19 沢自体が温泉みたい。
20 沢を渡るところで牙山を振り返る。
22 火山館に到着。10時16分
24 ここから一般道を外れる。
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26 ここから尾根に取り付く。10時59分
27 これはキオンかね?
28 まだ急登ではない。
29 草付きが濡れている。
30 踏み跡が見にくい。
31 右側から回り込むように踏み跡あり。
32 草は手掛かりとしては頼りない。
33 ガスっているので高度感は全く無い。
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34 枝につかまりながら攀じ登ると・・・
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35 標識があった。11時43分
36 登りました~
37 イワシャジン。
38 ヒサシゴーロ尾根を下る。
40 丁度、花盛り。
41 足元が見えないが踏み跡は有る。
42 露地に出る。
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43 この辺りは硬そうな火山岩塊が積み重なっている。
44 一方、この辺りは軽そうな火山岩塊や火山礫。
45 ズルズルで歩き難い。
46 ここで休憩。12時21分
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47 ガスが切れてトーミの頭が見えた。
48 奥は高峰山。
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49 下界の眺め。
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50 牙山も見えてきた。
51 牙山をバックにパチリ。
52 剣ヶ峰は結局、見えなかった。
53 下り再開。
54 ガスがトーミの頭を乗り越えている。
55 千曲川沿いの眺め。
56 ジャリジャリ、ズリズリな下りが続く。
57 三合目の標識。13時27分
58 雑木林の下り。
59 ナナカマド。
60 二合目。
61 一般道に出た。
62 ホッとする。
63 もう、泡モード。
64 浅間山荘に到着。14時03分
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65 ここの湯はまっ茶色。
66 レストランで生ビールが呑めるのだ。
67 お疲れ様でした!
68 暫し、まったり。
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2日目は朝食を摂ったらクマちゃんに別れを告げ、特に先を急ぐ輩は現れないのでちゃんと8人揃って出発。緩やかな径を登って夏沢峠に着いたら、そのまま本沢温泉へ向かって下降。単に夏沢峠を東西に横断することは、小生にとっても初めてだ。今日も良い天気なのでちょっと勿体ない気もするが、それもまた一興だ。
本沢温泉の露天風呂には、まだ誰も入っていないようだった。ここに入ったのはもうだいぶ前だが、隊長と二人で入っていたら後からおばさんが二人「ごめんなさいよ」と云いながら入ってきて、吃驚したことがあった。たぶん、もう15年ぐらい昔の話。
本沢温泉を過ぎて一旦尾根を乗越すと、しらびそ小屋。ここももう11年前に泊まって以来だ(その時の記録はこちら)。いい雰囲気だし、リスがやってくるので(今回も見た)女子にも人気な山小屋。ここに2、3日逗留して何もせず、本でも読んで過ごしてみたいものだが、なかなかそんな心の余裕がない。今度思い切ってやってみるか、などと思いに更けながらさらに下ると、見たことがある人が登ってきた。グッチー師匠だった。本沢温泉の露天風呂に入りに来たという。山道で知り合いに出会うのは素敵な出来事だ。
また近いうちに、と言葉を交わして我々はさらに下る。この辺りは昨今の台風のせいか道が付け替えられているらしく、記憶に無いところを暫し辿る。
やがて見覚えがある道に出たら、もう稲子湯はすぐ傍だった。さっそく立ち寄り湯をお願いし、男湯へ向かう。相変わらず赤褐色の、身体に良さそうな湯だ。今日は心なしかいつもよりぬるめ、しっかり浸かってから出る。湯から上がったら缶ビールを買って、談話室でグビッとやる。なかなかここを拠点にした登山計画が立てられないな、と考えているうちに皆、次々と風呂から上がってきて、10時25分発のバスに乗ると云う。まだ呑み切っていない缶ビールを持って、慌ててリュックを背負った。

072 ちょっとひんやりした径。
073 夏沢峠からの眺め。6時29分
075 見上げれば硫黄岳爆裂火口。
076 まだ本沢温泉の野天風呂には誰も入っていない。7時3分
078 もう随分下ってきた。
080 本沢温泉。
081 湿地にクリンソウ。8時14分
083 みどり池と稲子岳。
085 また泊りに来るかね。
087 まさか、グッチー師匠と遭遇。
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082 森林鉄道の痕跡。
089 この標識は懐かしい。9時2分
090 稲子湯を目指して。
091 ウツボグサ。
092 唐沢橋登山口。9時39分
093 キバナノヤマオダマキ。
094 サワギキョウ。
095 稲子湯に到着。
096 ビールを吞み切らないうちにバスの時間になった。

実家が日蓮宗寺院の檀家であったことから、物心ついた頃から身延山久遠寺や七面山の名前を聞いていたが、登山の対象と考えるようになったのはそれ程昔ではない。ちょっと調べた範囲では、七面山に登るには山頂付近にある宿坊に泊まらなくてはならず、泊まるには朝晩の勤行に参加しなくてはならない、就寝は数人分が横になれる長大な敷布団と掛布団に入らなくてはならない(←これは昨今のコロナ禍では廃れたようだ)等を知り、何となく気が重くて後回しにしてきたのだった。
それが最近、アニ~が日帰りで登ってきたというのを聞き、だったら宿坊に泊まらずに済む筈と今回、山行をプランニングしてみた次第。麓の早川町角瀬にある「ひのや旅館」に部屋を取り、余計な荷物を宿に置いてから表参道を登ることにした。もちろん、スタート前にヒル除けのスプレーは忘れずにやる。
山頂まで標高差約1,500m、コースタイムで登り4時間45分、下りは裏参道(北参道)を辿れば3時間30分、往復で合計8時間強と、日帰りの山としてはかなり手強い。しかし実際に登ってみると(山行記録はこちら)、表参道は巧みに九十九折に設えており登り易いし、途中、茶屋が3軒あって休むにも丁度良い。
思ったよりも早く敬慎院に着いた。裏参道は往来する人が極端に少ないせいか、砂利混じりの径でやや歩き難いが、我慢して歩けばいつの間にか登山口の神通坊。結局、休みを入れて8時間弱で歩き通すことが出来た。
丁度18時に「ひのや」に到着。早速スパッツを外し靴紐を緩める。ヤレヤレ、ヤマビルにもやられずに済んだようだ。ふと、脇で菊丸がスパッツを外すところを見ていたら、まさにヤマビルがポロリと出てきたではないか! ところが「これは尺取り虫だから違うでしょ~」と菊丸、暢気に云う。確かに動きは尺取り虫的だが、知らぬが仏。寸でのところで餌食にならずに済んだようだ。傍でそれを見ていた宿の女将さん、直ぐに塩を取りに行った。ともあれ、5人の足元から出てきたのはこの1匹だけだった。めでたし、めでたし。

005 焦らずにゆっくり行きましょう。
007 歩き易い径。
010 十三丁目の肝心坊でひと休み。11時3分。
011 水道のホースが道に沿って引かれている。
013 中適坊は二十三丁目。
020 こちらは毛無山。
021 甲府盆地の向こうは微かに奥秩父連峰。
022 三十六丁目の晴雲坊にはクリンソウが咲いていた。
023 径に沿ってドコモのケーブル。
027 和光門は四十六丁目。
028 この緩やかな直線参道を登ると・・・
031 広場からは富士山が目の前。
033 雪は殆ど無い。
034 随身門。
035 随身門の下には敬慎院。
036 随身門から見る富士山。
039 これからが山道。
040 ナナイタガレ。
042 ナナイタガレに沿って径が付いている。
043 振り返れば富士山。14時12分。
047 ずいぶん、人馴れしている。
048 シラビソばかり。
050 バンザイ。
053 さらに右には富士市街と田子の浦が微かに見えている。
054 落葉松林を下る。15時11分。
059 両脇にミツバツツジ。
060 敬慎院。
064 シカと一の池。
065 この上に七面大明神が現れたという影嚮石。
066 ここからも富士山が良く見える。
070 あとは下るだけ。16時10分。
075 登山口に到着。
077 直ぐ風呂に入って直ぐ夕食。
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078 お疲れ様でした。
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那須連峰の最高峰、三本槍岳の東側に赤面山という山がある。標高は1,701mで、那須連峰の中では目立つような存在ではない。ただ、中の大倉尾根から眺めると、青々とした笹原の中に点在するドウダンツツジが真っ赤に紅葉していてとても印象的な光景が広がる。そんな山に、そのうち登ってみようと思っているうちに随分月日が流れた。
今回は赤面山を登り、麓にある北温泉に泊まろうというプラン。新白河駅から新甲子の登山口まで、タクシーで乗り付けた(山行記録はこちら)。登り始めは初夏のように緑が濃いが、標高が上がるにつれて季節が遡り、山頂付近はまだ芽吹き前の早春の装い。ガスに包まれた山頂には、先行パーティー4人組がいた。
ここまで約4時間、中の大倉尾根分岐まであと1時間、北温泉まで3時間足らずだが、次のピーク、前岳の先に急斜面の雪渓があると判り、これを横断しなければならない。横断すればたぶん、分岐まで10分くらいだろうか。しかしアイゼンもピッケルも持たない我々には、横断はややリスクがあると判断、きっぱり諦め、来た径を戻ることにした。
登山口に戻ったらタクシーを呼び、歩いて行く予定だった北温泉へ直接向かう。ここに泊まるのは随分久しぶり。パッと見、佇まいは昔と変わっていないが、近寄ってみると結構、草臥れてきている感じ。受付に居たのは中国系の女将。雇われ女将なのかどうか判らないが、中国系の男性従業員(もしかして夫婦?)もいた。鄙びた宿の雰囲気と中国系女将のホスピタリティはややミスマッチ感がある。
我々の部屋があるのは江戸時代の建物で、そのせいで宿泊費も2食付きで7,900円とかなりリーズナブル(小生は古い建物を好むので、願ったり叶ったりだ)。食事はそれなりだが、風呂は昔と変わりなく、とてもいい湯だった。

007 鉄製の階段がある。
008 右へ行くと青少年自然の家。
009 明るい尾根歩き。
012 那須でもこんな尾根がある。
016 この辺りはシロヤシオが多い。
017 来週あたりが見頃か。
018 タムシバ。
019 このコースで一番の急登。
021 まさに咲き始めたばかり。
023 木道出現。
026 笹がウザイが踏み跡はしっかりしている。
031 ゆるゆると登る。
033 低木はドウダンツツジらしいが芽吹きはまだまだ。
036 あそこのようだ。
037 赤面山山頂。
042 いったん、少し下る。
043 この先登りだが全く見えない。
044 雪渓に先行者。我々はここで引き返すことにした。
052 再びシロヤシオ群生地。
054 芽吹きに癒される。
055 北温泉に到着。
056 変わらぬ佇まい。
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057 ロビーの薄暗さも変わらない。
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058 さっそく「天狗の湯」へ。
059 誰もいなかった。
062 部屋呑み。
063 こちらは巨大な「泳ぎ湯」。
066 夕食。品数は豊富。
068 「河原の湯」。
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069 朝食。
070 部屋からの眺め。
072 さらば。

「吉田屋」で五臓六腑が満たされたところで、女子連から風呂に入りたいとの声が出た。さっき彌彦神社から歩いてくる際に、風呂に入れるとの看板を見たとのこと。それは気が付かなかった(その頃小生の頭の中は「弥彦ブリューイング」で一杯だったと思われる)。
事前にリサーチした範囲では、日帰り温泉施設は徒歩圏内には無さそうだったし、旅館の立ち寄り湯もこのご時世だから、ホームページの記述と実際では違っている可能性があるので頼りにしていなかった。論より証拠、看板が出ていれば間違いなかろうと、また来た道を戻ることにした。
なおちゃんが「ここ、ここ」と云ったところには、「たぬき風呂」と看板が出ていた。自然木を使った立派な門を潜るようになっていて、ここが昔ながらの旅館であることを思わせる(この時点でこの旅館の名前が分からなかったが、後でビールグラスのコースターを見て「冥加屋」だと知った)。
宿のホームページを見ると宿開業以来300年以上、現在の当主は75代目とのことで吃驚。300年で75代は流石にちょっと短すぎるので、宿稼業以前から何かやっていたものと思われるが、何れにせよ75代目となると紀元前まで遡れそうだ。だってあの五鬼助さんだって61代目だったし(でも上には上がいて、出雲大社宮司(出雲国造)の千家氏は現在84代目、初代はなんと天照大神の子だというから魂消る)。
そのご当主に700円を支払ってから、3階にある展望風呂へ。時間のせいもあるが館内に人気は全くない。早速浴室に入ると、やけに眺めが良くて日当たりも良い。他に高い建物があれば、逆に覗かれる心配も有りそうだが、とても気持ち良く入れる。
風呂上りにはまた1階へ戻り、玄関の脇にあった喫茶コーナーで、女将からビールをいただきまったりした。

167 ここで汗を流した。
168 たぬき風呂だそうな。
169 湯船から外が良く見える。
170 湯上りビール。
171 コースターにもたぬき。
172 のんびりまったりしました。

毎年この時期は新潟の残雪の山に登ることにしていて、今回は二王子岳。公共交通機関利用派としては上越新幹線を駆使して漸くその日のうちに登ることが出来る、下越の山だ(山行記録はこちら)。
結果だけ云えば、二王子神社から山頂まで休憩時間を含め7時間15分で往復、首尾よく登頂が出来たのだったが、下っている最中に、様々な条件が揃っていたからこそ登れたのだと気が付いた。その登頂成功の要因は少なくとも5つあって、①数日前に二王子神社まで除雪され車が入れるようになっていたこと、②前日に少々天気が悪かったにもかかわらず、雪が殆ど積もらなかったこと(山頂直下だけ僅かに冠雪)、③当日、全員の体調が良かったこと、④当日の天気が良かったこと、⑤当日の気温がそれ程上がらず、雪が腐らなかったこと、だ。
②から④まではいつでも通用する条件だが、①の除雪が未だだったら往復でプラス2時間掛かった筈で、途中で時間切れとなった可能性が高いし、⑤の天気が良すぎて気温が高かったら、がぼりまくって体力を消耗し、やはり時間切れになった可能性が高い。何れにせよ残雪期登山は微妙な条件で成り立っている。それだけに条件が整ったときの幸福度はひとしお、まして今回の山からは飯豊連峰も、新潟平野も日本海も良く見えたので、今年の運気は使い果たしてしまったのか心配だ。
ベースとなった宿は、新発田駅から数分のところにある、升潟という池の畔に建つ「ますがた荘」。華美ではないが、素朴で明るくて清潔な内装で居心地が良い。料理もなかなか凝っていて、以前泊まったことがある上下浜の「わすけ」と同じ匂いがする。個人的に新潟の宿って何となくこんな感じだ(多少妄想)。山から戻った時間が遅かったので、余りのんびり出来なかったのは少々残念だった。

001 【第1日目】二王子神社奥宮まで宿の車で送ってもらう。
006 やっと一合目。10時15分
011 沢沿いの径。
018 立派な避難小屋もある。
022 ちょっとなだらかなところ。
025 ブナの根開き地帯。
027 振り返るとこんな眺め。
029 越後の山の春。
031 ここが五合目。12時14分
035 シリセードができそうな傾斜。
037 はい、ちょっとストップ。
044 この辺りで標高1,200m。13時01分
047 亀裂の右を通過。
050 風が出てきた。
058 阿賀野川の河口が見えている。
062 バーンと飯豊連峰が見える。
063 山頂付近は平ら。
066 かまぼこ型避難小屋。
069 鐘は無い。
071 はいOK。
086 段々雲が無くなってきた。
087 新潟平野は広い。
088 壁でシリセード。
089 標高1,200m付近で小休止。
094 3本目は長いので気持ちイイ。
095 再びブナの根開け。
100 木の上にニホンザル。
103 車の中から二王子岳を振り返る。
104 今宵の宿「ますがた荘」の窓からの眺め。
105 男部屋。
106 湯上りビール。
107 夕食。
108 登頂を祝して。
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109 【第2日目】朝の升潟。
110 新発田駅まで送ってもらう。

コロナ禍のせいで今シーズンは殆どスノーシューを履いていなかったので、これが最後のチャンスだろうと勇んで鹿沢温泉へやってきた。本来は吾妻線の万座鹿沢口駅からアプローチするのが常套。しかし今回は、時間を金で買って、しなの鉄道の滋野駅からタクシーを飛ばすことにした。どんよりとした空模様だった。
個人的に今回の宿「紅葉館」は2回目なのだが、その時に泊まったはずの旧館の向かいにモダンな木造新館が出来ていた。かつて西堀栄三郎たちが天下国家を論じていた(?)頃の鄙びた感は失われたものの、また新たな世界の「紅葉館」が生まれていたと知る。
荷物を置かせてほしいと頼むと、部屋に案内された。もう泊まる部屋に入れるということだ。余計な荷物をリュックサックから取り出し、雪用のウェアに着替え、スノーシューとストックを持って出発。所々、雪が融けてしまったところもあるが、標高1,600mを過ぎると一面の雪。やや緩んでいるので、キックステップで登れるような状態ではない。1,660m付近でスノーシューを履き、夏道を離れて角間山を直登するコースをとる。笹藪を避けながら登り、山頂直下の急登をクリアすればもう山頂だった。暫くするうちに青空が見え始め、湯ノ丸山や篭ノ登山、水ノ登山などが見えてきた。
思いの外早く山頂に着いてしまったので、復路は角間峠を経由してゆっくりと下った。それでも宿に戻ったのは午後2時前。さっそく風呂へ。ここの浴室は超レトロ、昔のままだった。誰もいない湯船にゆったり浸かる。湯上りは部屋に戻って、ビールを呑みながらつまみを突く。
陽が暮れてくると夕食の時間。食堂へ行くと、我々以外にもう一組だけだった。吹き抜けになっていて解放感あり、なかなかいい気分。BGMはジャズ。レコード盤を替えに来るのは大旦那、料理番は若旦那、給仕は大女将だった(女将はお子さんの相手で忙しそうだった)。雰囲気も料理も兎に角、申し分なかった。

05 雪はだいぶ少ない感じ。
08 この辺りから夏道を外れて登る。
11 藪漕ぎにならないように。
13 稜線に出た。
17 ハイ、ポーズ。
31 こんなに晴れるなんて望外だ。
32 浅間連山パノラマ。
36 スノーシューが役立っていてうれしい。
42 日差しが強くなったので・・・
47 一本白樺。
48 もう下ってしまうのは惜しい。
50 フクジュソウ。
51 紅葉館に戻った。
52 一人じゃ勿体ないほどゆったり。
53 風呂は離れ。
54 湯はうすにごり。
56 湯船と打たせ湯は源泉が違っていた。
57 湯上りビール。
58 今宵の献立。
59 燗酒で乾杯。
60 BGMはベニーグッドマン。
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61 【第2日目】こちらは女風呂。
62 西堀栄三郎の直筆。
63 先々代の似顔絵。
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64 朝食のメインは湯豆腐。
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66 宿の大女将と。

首尾良く「天丸」でビールを呷った後は上毛高原駅に戻り、今宵の宿「汪仙閣」の送迎バスに乗り込む。これで山登りモードは終了し、お殿様、お姫様の扱いを受けることになる(それほどでもない)。上毛高原駅や途中、寄っていく水上駅(いまどき、特急すら停まらない水上駅まで電車で来る輩がいるのかと思っていたが、実際、乗ってきた客がいた)辺りはまだ豪雪地の雰囲気でもないけれど、宿に近づくにつれ急に積雪が増え、宝川温泉界隈まで来るとまさにドカ雪が降ったことを実感させる風景。
玄関を潜ると先ず検温。何故か小生だけは(さっきの酒のせいか?)何度測っても37度以上あるとの表示、まじ?結局、入館拒否までされなかったが宿の係員に、具合が悪くなったら直ぐに知らせて欲しい、と懇願された。でもそんなことは直ぐ忘れた。フロントにはかなりの客が群がり、受付順番待ち状態。客層は概ね我々よりもはるかに若い(特にカップルが多い)感じ。これもご時世か。
漸く部屋に入ったら、早速風呂だ。露天風呂は洗い場が無いとのこと、先ずは内湯でさっぱりしてから、吊橋を渡って露天風呂へ。いくつかあるらしいが雪が凄くてよく判らず、皆が入っていく方向へ付いて行く。以前は違ったようだが、この頃は男女とも湯浴み着がマスト。服を着て風呂に入るのは個人的には初めて。何となく風呂に入ったような感じではない。湯も個人的にはぬるめで、一度入るとなかなか出る勇気が湧かない。
そうこうしているうちにとっぷりと日が暮れ、いつの間にかライトアップされた雪景色。本館へ戻る雪径はだいぶ雰囲気が良くなった。
部屋に戻って、缶ビールを呑んだらもう夕食タイム。食事処には他に何組かの客(皆、家族連れかカップルなので、我々のような集団は異質)が来るので、街のレストランと大差はないなと感じる。腹がくちたら皆、忽ち眠くなる。生活習慣病対策として「夕食を食べたら最低2時間は眠らないように」と俗に云われるが抗えず、8時にならないうちに全員就寝となった。

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