山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

メトロ千代田線沿線

祝日の月曜日。久しぶりにランチを喰いに上野へ出てみることにした。目当ての店は、2年ほど前の年の瀬にも入った、カミさんも小生もお気に入りのフレンチ「コーダリー」。その時は随分寒い日で風が冷たかったが、今日は春分の日なので良い陽気。暑さ寒さも彼岸まで、とはよく云ったものだ。
不忍池に沿っていくと、「伊豆榮本店」には結構客が群がっている。最近、鰻を喰っていないなと気が付く。「伊豆榮 不忍亭」の方はそうでもない。「コーダリー」に予約を入れていなければ、こっちに入っても良さそうだ。一方、野外ステージは何やら賑やか。AKBとかが居そうな感じだ(たぶんそんなことは無いだろうけど)。旧岩崎邸庭園を掠めて裏通りに入ると、もう「コーダリー」は目の前。
開店時間には若干早かったが入れてくれた。勿論、一番客。静かで良い感じ。食前酒はプレミアム・モルツ。カミさんはシャンパン。小生も直ぐにシャンパンを追従。前回と同様、オーナー・ソムリエのサービスがなんとも小気味イイ。見ているだけでも気持ちイイ。
最初に出て来たのはなんと、ブリオッシュハンバーガー。かなり小さめなので、自然とキムタク風な喰い方(上は人差し指と中指の2本、下は勿論親指1本で、口に対して直角に保持)になる。中身はビーフとフォアグラ。やっぱり、美味い。
二皿目は丸ごとトマトのジュレサラダ。その下と上に乗っているのもあれこれ説明があったが、瞬間、忘れた。今度は音声レコーダーが必要か。でもとにかく、味付けも香り付けも上品で美味い。3皿目はスープ。出て来たのは菊芋のポタージュ。この頃何かと菊芋を食すことが多いので、それ程驚かないが、ともかく滑らかさが凄いのに、香りはしっかり菊芋だ。
メインの魚はスズキのポワレ。皮のカリカリさがイイ感じである。肉は、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。最後のスイーツは2種類出て来たが、しっかり両方とも喰った。ともかく全てクオリティが高いので、4,200円(税別)はお得感たっぷりである。

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葛飾応為の「吉原格子先之図」が2年半ぶりに公開となるとの情報を得たので、成人の日に勇んで「太田記念美術館」へ行ってみた。着いたのはおよそ開館30分前だったが、既に行列には数十人が並んでいるし、我々の後にも見る見るうちに行列が伸びていく。
今回は「肉筆浮世絵名品展」という特別展なのだが、大部分の客が「吉原格子先之図」目当てであるのはほぼ間違いない。この人気ぶりは、TVドラマにもなった朝井まかての「眩」のお陰なのか。開館時間に伴いぞろぞろと列が動き始める。
受付で金を払ったら真っ先に「吉原格子先之図」へ押し寄せる。展示室の正面にあるから間違えようがない。それにしても、なんと小さい絵であることか。二、三人が群がったら、もう他の人間は見ることが出来ない。漸く自分の番になって顔を近づけてみると、やはり普通の浮世絵ではないと判る。
とりあえず「吉原格子先之図」だけ見たら、今日は特別展のスライドトークがあると聞いていたので地下一階の視聴覚室へ向かうと、既にほぼ満席状態で何とかぎりぎり椅子を確保。開館と同時にまっしぐらにここへ来た客ばかりのようだ。我々の後からも続々と客が入ってきて、皆、立ち席。息苦しいほど、文字通り立錐の余地もない状態となって、スライドトークが始まった。講師は、太田記念美術館主幹学芸員の渡邉晃さん。この2年間、度々掛かってくる電話は全て、葛飾応為の「吉原格子先之図」はいつ公開されるかの問い合わせだったそうな。
太田記念美術館を出て、やっと人いきれから解放されたら空腹を感じた。表参道はごった返しているので裏道へ逃げる。以前、若者が群がっていた「THE ALLEY LUJIAOXIANG」は閑古鳥が鳴いていた(閉店は時間の問題か)し、「Zip Zap」は潰れて別の店になっていた。この界隈の時間の進み方は速い。
空いていそうだったので、「穏田一甫」という居酒屋に入ってみた。勿論、ランチタイムなのだが、ビールを頼むついでに、何か一品料理が無いか無理を承知で聞いてみると、刺身と牛すじ煮込みを出してくれた。それならばということで日本酒も注文。気が利いた良い店だ。

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この頃、少しだけハシビロコウの動画に嵌っている。動かない鳥の代名詞のようなハシビロコウだが、投稿されている動画は思いのほか、動きがあってその意外性が面白い。それに普通の野鳥には無い、その頭(含、くちばし)の大きさが面白い。
そもそも大きな鳥であることは間違いないが、その身体に不釣り合いなほど更に大きい頭とのバランスに、リアリティがあまりないというか、アニメキャラクター的な面白さを感じてしまう。日本に居たら想像できないけれど、こんな鳥が普通にいるアフリカはやっぱり遠い世界だ。
日本では掛川花鳥園の"ふたば"が動画サイトで人気もののようだが、調べてみれば上野動物園にも何羽かいるらしい。いつもの定期検診のついでに、出かけてみることにした。その前に、その近所でランチしようと、カミさんが予約を入れたのが「コーダリー」というフレンチ。
帽子が飛ばされそうなほど風が強い日で、しかも北風なので歩いていると凍えて来る。「コーダリー」は不忍通りから一本西へ入ったところで、周りは住宅ばかり。看板がやけに控えめなので、店の目の前まで来ないと見つからない。店は階段を一寸上がった中二階のようなところにある。コーダリー(Caudalie)とはフランス語で「余韻」という意味らしい。
2,800円のランチを予約してあった。ここはシェフではなく、ソムリエ(近藤啓介氏)がオーナーという、ちょっと珍しい店。ソムリエがキビキビとしていて、店内のゆったりしている雰囲気にちょっとアクセントになっている。グラスワインを2種頼んでみたが、ブドウの品種や畑、造り手の特徴などを、掻い摘んで解説してくれるところが小気味いい。料理は勿論美味いが(味付けは極めて控えめ)、ソムリエのホスピタリティが印象に残る店である。

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和尚が、本郷に行く用事があるので「根津あたりで一杯どう?」と云うので、アユラシと一緒に向かうことになった。根津で知った店と云えば、蕎麦だったら(入ったことは無いけれど)「雙柿庵」、串揚げだったら「はん亭」、居酒屋だったら「根津の甚八」ぐらいしかない。オヤジ3人で入るとしたらやっぱり「根津の甚八」かなあ、ということで予約の電話を入れる。女将さん曰く、座敷だったら他に一組入っているだけなのでOKとのこと、いつの間にかもう5年ぶりだ(前回はこちら)。
メトロの駅から裏道を歩いてくると、赤いちょうちんが目印。やや建て付けが悪い引き戸を力を込めて開けると、客はカウンター席に五人ほど入っていて、よく見るとそのなかに和尚も居た。女性の独り客もいらっしゃる。皆さん、ここのカウンターがお気に入りなのだ。
小生はさっそく靴を脱ぎ、誰も居ない(座敷の予約客はキャンセルで来なかったようだ)座敷へ「おじゃまします」と上がり込む。もうこの店に来るようになってかれこれ40年経つが、店主以外はほぼ何も変わっていない。
先ずはビールをいただき、和尚と乾杯。やがてアユラシも到着。つまみに頼んだのは、じゃこ豆腐、鯖の燻製に、めざし。鯖の燻製はここのイチオシメニューだ。もちろん、ビールの後は日本酒。この店の定番は太平山。ちびちび呑みながらめざしを齧るのは格別だ。
お銚子を何本か頼むうちに、いつのまにか客は我々だけとなった。手の空いた女将さんと暫し、おしゃべり。久しぶりだったが、女将さんは元気だったし、随分と饒舌なんだと初めて気が付く。いつもは何かと忙しくて、我々としゃべることが少なかっただけかも知れない。また来ます。

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「いせ源」で満ち足りた気分になったあと、カミさんが葛飾応為の「吉原格子先之図」を見たいというので、太田記念美術館へ足を運んでみた。原宿なんて、久しぶりだ。勇んでいってみると、くだんの応為作品は見当たらず(当然ながら、館内は写真撮影禁止である)。
考えてみるに、ここの美術館は所蔵作品が1万4千点もあるのに、展示スペースの広さから見て、実際に展示されている作品はその十分の一にも満たないのではと思われる。展示作品は毎月のように入れ替えがあるらしく、更には何処かの展覧会に貸し出されている可能性も含めれば、無作為に出かけて応為作品に出会うのは至難の業だろう。何れにしても次回は、電話で確認してからやってくるとしよう。
ともかくせっかく表参道までやってきたので、何処かの店に入ってみようと、表参道の裏道へ入ってみる。
なにやら若者が群がっている店があった。看板には、THE ALLEY LUJIAOXIANG(ジ・アレイ・ルージャオシャン)と書かれている。「ルージャオシャン」なんて中国語っぽいな、と思ってググッて見ると、果たして台湾発祥で、アジアや北米などでもグローバルに展開しているという、話題のティースタンドらしい。
渋谷や新宿にもあるとのこと。アルコールは置いてないようなので、小生には全く無用の存在だが(だいいち、並んで待つほどのシロモノなのか)、それにしても台湾発の店が今のファッションとは、時代は変わったものだ。
とりあえずその「ルージャオシャン」はスルーした先に、Zip Zap(ジップザップ)という小洒落たカフェ・レストランがあった。ここならビールが呑めそうだと、入ってみる。メニューを開けば、ここのビールはハートランドだ。ちょっとうれしい。さっそく注文。カミさんは、嬉々としてコーヒーとケーキを注文した。

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開店時間にはほんの少し早かったが、営業中の札が出ていたので入店。個室ではないが、細かく仕切られた小上がりに通される。当然かも知れないが先客はいない。
今回は、5,000円のコースをチョイス。もっと上があるみたいだが、きっとそんなに食べられないだろう。コースの内容は、以下の通り。鍋は、塩味か醤油味を選べるとのこと。スタンダードは醤油味と仰るので、素直に仰せに従う。
  ・食前酒
  ・名物!たたききゅうり
  ・自家製 イカ塩辛
  ・アジの胡麻醤油和え
  ・鴨なべ(醤油味)
  ・〆(うどん又はおじや)
  ・香の物
  ・水物
何となく、取り合わせが個性的だよね。鴨ときゅうりの取り合わせは聞いたことがない。鴨にはネギだろ。しかし、一緒に出てきた肉みそがかなり美味い。使われている肉はやっぱり鴨だ。イカ塩辛もなんだか不思議。でも、酒には具合が良い。そうこうするうちに鍋が来た。見てびっくり。
まさしくインスタ映えがする盛り付け。これで二人前か!と思うほどたっぷりある。よく見るとこれは梅の花がモチーフ。これをそのまま火にかける。鍋は出来上がるまで、店の人がやってくれるので、我々は見ているだけ。ある程度煮えてきたところで、何をするのかと思っていたら、鍋の中身を丸ごとくるりと180度反転させた。確かに素人には無理そうな芸当である。而して、鴨肉は鍋底へ移動。鴨の香りが段々強くなる。
結局出来上がるまでに30分くらい待っただろうか。鴨肉は、火が通ったらさっさと食べないと硬くなると聞いていたが、この店では真逆。ようやく「出来上がりました」と云われて、箸をつける。文句なく美味い。こんなに美味い鴨鍋も久しぶり。しかし、それにしても量が多い。頑張って何とか食べ切る。
〆のうどん又はおじやはとても食べられそうに無かったので、泣く泣く諦めた。たたききゅうりは、止めとけば良かった。結局、鴨鍋の季節にはやや早かったのか、我々以外に客はもう一組だけ。次回、ここへ来たら、たたききゅうりは無視して、是非、おじやに辿り着けるようにしたい。

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今日もまた3か月おきの定期検査の日が巡っていたので、ついでに、いつものように食事へ出かけることに。而して何処で何を喰うか、暫し思案。そういえばもうすぐ鍋の季節だが、流石にまだちょっと早いか。しかし、来週からまた2か月、和食はお預けとなると考えれば、今のうちに行っておくかと思い直す。
このちょっと早い時期、鍋を喰えるとなると、鍋の専門店しかないだろう。鴨にするか、猪にするか、馬にするかと考えれば、やっぱり先ずは鴨。鴨鍋ならば、近所で云えば越谷だが、専門店となると難しい。それで思い出したのは湯島の「梅園」。前回は喰い損なって、「鳥つね」で親子丼を喰ったのだった。ということで、一応、念には念を入れて、予約を入れてからカミさんと出かける。
出かける時間がやや早かったせいで、予約時間までちょっと間があったので、御徒町界隈をぶらり散歩。アートスポーツにも立ち寄って、目に付いたフリースジャケットを衝動買い。時間があると、ついこのようなことになる。
それでもまだ、「梅園」の開店時間には早い。春日通り沿いに、小洒落たカフェが目に入る。店内が良く見え、ビールを呑んでいる女性客がいた。いいねー、じゃあ入ろうと、扉を開ける。なかは白基調で明るい。
メニューを見ると、やはりここはコーヒーがウリ。だいたい500円からという、本格派的の値段。一方、我々が頼んだのは、生ビール中ジョッキ(550円)とグラス(450円)。殆どコーヒーと値段に差がないんだ、と軽く驚き。つまみもある。そのなかから、オリーブ2種盛り400円を頼む。ちょっとまったり時間。
そろそろいい時間になってきたと、店を出て湯島天神の坂を登る。境内に入れば、絵馬がいっぱい。年明けの入試シーズンには未だ早いが、さすがは天神様、様々な合格祈願が書かれている。ここは年中、絵馬が絶えないようだ。

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実は、「鳥つね」に入る前、気になる店が、通りを挟んだ向かいにあった。看板には「がまぐちや」と書いてあるが、小間物屋ではなく、なんと喫茶店のようだ。かなり古びた店構えで、果たしてやっているのかどうかと訝しく思うが、豈図らんや、ちゃんと「営業中」の札がかかっている。2階の窓の両脇には、レリーフ(鏝絵か?)まである。
なにゆえ、喫茶店にこんな古風なネーミングをしたのか判らないが、何となく屋号のような気もしてくる。(後でググってみると、やはりかつては和風小物の製造・販売をしていた店だったらしい。湯島界隈がかつて花街として栄えていた頃には、芸者達が客だったのかも知れない。)
「鳥つね」を出た後、カミさんが入ってみようというので「がまぐちや」に入ることにした。残念ながらビールは置いて無さそうだが、偶にはそれもいいだろう。下町歩きの途中でひと休みするには、もってこいの雰囲気がする。
扉を開けると、右手にカウンター席、左手がテーブル席。典型的な喫茶店の雰囲気。ドトールやスタバばかり入っていると、そもそも喫茶店ってこうだったんだ、と眼が覚める思いがする。静かな時間が流れている。カウンターの中には女性マスター(女将と云っても良いかも知れない)。
テーブル席に座り、何を注文しようかとメニューを眺めると、今日の日替わりストレートコーヒーはコロンビア、とある。それにしよう。ストレートコーヒーを飲むこと自体、随分と久しぶりだ。ビールが無いので、なかなか足が向かないかもしれないが、そのうち山ではなく、下町歩きに精を出すようになったら、また寄ることになりそうな気がする。それまで、このまま変わらずにいてくれることを祈りたい。

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毎度お馴染、3ヶ月毎の定期検診のため、年休を取って病院へ。午前中に診察が終わり薬を入手した後は、カミさんと共に湯島に出かけた。前日は休肝日にして、朝は食事も抜いて臨んだ検診のあと、直ちに呑み喰いに走るのは、ちょっとした楽しみである。
季節柄、本当は「梅園」で鴨鍋を喰おうかと考えていたのだが、何故かやっていない様子。少々当てが外れたが、気を取り直してすぐ隣りの「鳥つね」に入ることにした。手前にテーブル席、奥に座敷。2階もある様子。かなり客が入っているが、奥の座敷が空いていた。
ここは、夜は鳥尽しのコース料理が喰えるのだろうが、ランチ時は親子丼だけ。しかも上親子丼(1,500円)と、それにサラダ、揚げものが付いたセット(2,600円)のみ。一種類しかないのに「上」もないだろう、と突っ込んでみたくなる。ともあれ、上親子丼の単品を喰うことにした。他の客も、大半は単品の注文のようなので、客の回転は速い。どんどんやってきて、どんどん帰って行く。
注文して、間もなく丼が出てきた。注文を受けてから作り出したにしては早すぎる。恐らくは、見込みで作っているのだろう。客の回転も速い筈だ。早速、いただく。味は始め濃いめかと思ったら、そうでも無かった。まあ丁度良い。玉子のふわふわ感は、例えば「玉ひで」と較べると、やや少ない感じがする。一方、鶏肉はかなり柔らかい。まるでささ身のようだ。人によって、好みが分かれるところかも知れないが、小生はもうちょっと歯応えが合った方が好きかも知れない。しかしそれも、大した問題ではない。あっという間にペロリと平らげた。

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月いち居酒屋ツアー。今日は、7月の「新竹」以来の中華料理屋にしてみた。湯島にある「萬華」は、2時間食べ放題呑み放題でなんと2,980円(税別)という店。ここの料理の系統は、香港料理の様である。皆さん、基礎代謝はすっかり落ちていて、食べ放題なぞ全く無用の筈だが、何故か、好きなだけ喰えるという、幼少期から刷り込まれた魔法の力には、なかなか抗し難いようである。食べ放題と云っても、ビュッフェ形式ではなく、都度注文するスタイル。メリットは出来たてを喰えるところだが、勿論デメリットもある訳だ。
千代田線の湯島駅から至近なので、それほど遅れずに到着。小生以外の5人は既にがんがん呑んでいるが、料理がなかなか出て来ない、とぼやいている。この店は、テーブル席が壁で仕切られて、個室の様になっているためどれだけの客が入っているのか、良く判らないが、調理が滞るほど客が入っているのは間違いなさそうで、「料理はまだか」のつぶやきが壁の向こうからも聞こえて来る。
それにしても、なかなか出て来ないのは確かのようである。もしかすると、時間制なので、ゆっくり作る作戦に出ているのかも・・・、と邪推したくなる。給仕は、チャイナドレス姿の若い中国人女性がひとりだけだが、料理のペースを見れば、それでも何とかなるのかも知れない。
漸く出て来たのは、海老チリと豆苗炒め。海老チリはごく普通だが、豆苗はシャキシャキで味付けも程良い。とりあえず、なんとか落ち着いたが、その後がまた滞ることになり、酒を呑みつつ、じりじりするうちに残り時間半分が経過。
するとそれ以降、とたんに流れ始め、次々に料理が到着。牛肉ときのこ炒め、ピータン、クラゲの冷菜、小籠包、焼き餃子、豚角煮、海老マヨ、炒飯と、怒涛の料理攻撃。なかなか料理が来ないので、これでもかと頼んだものが一気にやってきて、頼み過ぎたのでは、と後悔先に立たず。喰うのに精一杯で、呑んでいる場合ではない。2時間の期限が来る頃には、もう満腹で何もする気が起きない。料理を残したら罰金、と脅されていたので、何とか平らげることができ、ほっとする。この店の戦略に、まんまと嵌ったのかも知れない。

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初めて谷中をそぞろ歩きしてみた。ほぉ~、思っていたよりずっと観光地だ。谷中と云えば墓地か寺しかイメージできなかったが、商店街そのものが観光の対象になっている。歩いてみるとたしかに味がある。なかなか洒落た店もある。外国人もちらほら見掛ける。如何にも下町らしい風情は外国人にうけるのかも知れない。
昼食は、予てよりカミさんが狙いをつけていた、千駄木駅近くにある寿司屋「乃池」に行ってみる。事前予約は受け付けず、開店は11時30分ということなので、タイミングを合わせ11時20分に行くと、すでに女性一人が待っている。お持ち帰りだけとのこと。その後開店までの僅か10分間で、我々含め10名が列を作った。件のお持ち帰り客は、この列を見て、我々に「凄いわね~」と仰った。テレビに出てから人気が高まったらしい。
11時30分きっかりに暖簾が掲げられ、大将にカウンター席へ通される。勝手知ったる他の客は、席に着くなり(持ち帰りの客は立ったまま)さっそく、穴子にぎりや鯖の棒寿司等を矢継ぎ早に注文。勝手を知らないこちらは、おもむろにメニューを眺め、先ずビールと穴子にぎり(8かん、2,500円)、上にぎり(1,900円)、蛸やわらか煮(値段失念orz)を頼む。それからだいぶ遅れて鯖棒寿司(1,600円)も持ち帰りで頼むと、早くももう最後の一本だったようで、ぎりぎりセーフ。
お通しには穴子の煮こごりが出てくる。これだけで酒が一杯飲める。ということで酒を頼もうか。いくつか並んでいる中から、鷹勇特別純米を注文。すっきり辛口だが味わいもあって、如何にも寿司屋の酒に相応しい気がした。続いて、蛸のやわらか煮が登場。見ると、なんと小豆餡が乗っかっている。蛸は箸で切れるほど柔らかい。歯応えも、他に例えるのが難しいが、少なくともこれは蛸ではない。恐る恐る餡子を載せて食べるとこれが意外に合う。餡子もあまり甘くなく、むしろ多少塩辛いくらい。ふーむ、職人の技を感じる。
にぎり寿司上に続いて、穴子にぎりが出てくる。これぞこの店の名物、かつカミさんの狙い目。押し寿司ではなく、にぎりで8貫も出てくるとまこと壮観である。穴子好きは人後に落ちないつもりなので、この光景はなんとも神々しく、見ているだけでも蕩けてくる。もちろん、味わいが見た目を裏切ることはない。
この店の大将は、客と特に無駄話をすることもなく黙々と寿司を握り続けるが、かといって愛想が無い訳でもない。寿司を味わいに来ている客にとっては丁度良い距離感と云えよう。また穴子にぎりをたらふく喰いたくなったらこの店を思い出すはずだ。

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すし乃池のHP: こちら 

6月17日以来の「根津の甚八」訪問、もう半年経ってしまった。あのときは夏の到来を予感させるような陽気だったが、既に真冬。前回、店を目指してやってきたときの、赤い提灯の明るさの記憶がほとんどないが、同じ時間でも今宵は遠くからやけに目立つ。滑り具合がいまひとつの引き戸を開けると、ほっこり暖かい。女将に迎えられ、奥の座敷に通される。黒光りする柱や板壁に、白熱電灯の暖かい明かり。座布団に座った時に得られる、このくつろぎ感は他の居酒屋ではちょっと味わえぬ。
先客はカウンター席におひとりだけ。この店に溶け込むように静かに呑んでいる。この建物は冬は寒いですよ、と女将から聞いていたが、たしかに隙間風のようにすうっと冷気が通り過ぎることがある(女将が膝かけ毛布を用意してくれる)。でも、むしろ熱燗がちょっと進む程度のプラス効果とも云える。初夏の、一瞬の爽やかな涼気も悪くなかったが、この店ならば冬の隙間風も存外悪くない。前回はアユラシと二人だったが、今日はなおちゃん、りんごちゃんの女子二人を加えて、四人でプチ忘年会。
従って、ビールでちょっと喉を湿らせた後はひたすら熱燗をいただく。もちろん、酒は「太平山」一本やり。肴は鯖の燻製、鶏ささみ燻製と煮玉子、水餃子、さつま揚げ、クリームチーズのわさび漬けのせ、漬物盛り合わせ。それぞれが酒の肴にぴったり。特に鯖の燻製は前回もいただいたが、個人的にイチオシである。肴をつまみ、酒を流し込みながら、しばし雪国談義、山談義、テレビドラマ談義に花を咲かせ、瞬く間に看板となった。今度来るときはどの季節の風に吹かれてみるか。

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アユラシと二人で、およそ30年ぶりに「根津の甚八」に行ってみた。不忍通りから一本裏に入っただけで、とても静か。辺りに普通の民家が結構多い。30年前は年配の男主人が店を切り盛りしていたが、暫くして店を畳んだらしい。この男店主は閉店時間(たぶん9時だったように思う)になると何の前触れもせず、パシッと天井の照明を消すので、客はもう帰らざるを得なかったのを鮮明に覚えている。閉店後は5年ほどそのまま放置され、今の女主人が店を受け継ぎ再開、それから18年経つのだと聞いた。
カウンターは7席ほどで、奥に8畳の小上がりがある小じんまりした店。築100年以上という建物の歴史がもつ、独特の空間と時間の流れがここにはある。カウンターの照明は白熱電球2個のみ。折り紙などが飾ってあるところが、如何にも女性の店主らしい。エアコンはあるが、入口の引き戸を開けておくと、意外に爽やかな風が入ってくる。この建物は夏は結構涼しいが、冬は隙間風が入ってとても寒い、と店主は仰る。ビールはアサヒとキリンがあるが、日本酒は秋田の太平山のみ。他に焼酎(その名も「根津の甚八」)などもある。肴は美味しそうなのが並んでおり、そのなかから、わた入りイカ干し、鯖の燻製、鶏ささ身の燻製と煮玉子をいただく。どれも美味で日本酒に良く合い、ついつい酒が進む。
先客は何れも一人客で3名。その後、入れ替わりでもう1名。それぞれ酒にまつわる興味深い蘊蓄話を聞かせてくれ、何方も居酒屋に関して拘りと一家言をお持ちとお見受けした。この店にして、この客あり、といったところか。隣のお客から肴のお裾分けまでいただく。店主も、興が乗ると色々話を聞かせてくれる。ここ根津で店を始めるには様々な苦労があったらしい。根津という土地は京都のように、他人に対してはとても冷たいところだが、いったん知り合いになるととても温かいとのこと。隣近所と知り合いになるまで10年かかったとも。
大人数でワイワイやるのではなく、ここだけの空間と時間を肴に、ちびりちびりと酒を飲むことが、この店のなによりの贅沢だと思われる。
(残念ながら店内はスマホ(Galaxy S3)画像なので、鮮明さはご容赦願いたい)

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