山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

利き酒コーナー

「みたまの湯」ですっかり寛いだので、そろそろ帰ろうかということになり、ならば甲斐上野駅に出る必要があるのだが、路線バスはなんと一日一本、15時30分発しかない。「みたまの湯」の、唯一残念なところかも知れない。仕方がないのでまたタクシーを呼ぶが、それでも駅まで千円足らずなので、まあ気にならない距離(駅まで約2キロメートル、一貫して下り坂なので、シラフであれば歩けないことはない)。
甲斐上野駅は、スイカ、パスモ(JR東海ではトイカ)などのICカードが使えないどころか、切符の販売機も無い超田舎駅。一方、駅舎は随分モダンで、壁にはなにやら文様が描かれている。これは歌舞伎役者市川団十郎の市川家の家紋である「三枡」とのこと。甲斐上野駅周辺は、市川團十郎の祖先にゆかりのある土地なのだそうである。
身延線で甲府駅までトコトコと移動。長閑な各駅停車の鉄道旅。途中、目立つ山は黒駒釈迦ヶ岳だ。
甲府駅に着いたら、まだ少々早いので北口を散策。駅前では宝飾品の青空市をやっていた。東寄りには「甲州夢小路」なる洒落た観光スポットがある。その中に、「甲州ワイン蔵Tasting」という看板を発見。いわゆるワインのテイスティングが出来ると云う訳。こういう店を見つけると、なかなか素通り出来ない性分なので、ついふらふらと入店。グラス1杯432円(税込、以下同様)とのことだが、ハーフサイズ(216円)もある。自重してハーフにしよう。
先ず目に付いたのは、「白百合・ロリアン・ブラッククィーン樽熟成2015」。ロリアンワインは余り呑む機会がないが、ブラッククイーンは馴染みになりつつある。でもこれはかなりスパイシーなフルボディーだ。もうひとつ呑んだのはシャトー・ルミエールの「イストワール赤2011」で、こちらはカベルネ・フランとブラッククイーン。酸味も程々に利いているので、日本食だっていけそうだ。それにしてもロリアンワインはなかなかインパクトがあった。こんど、ワイン祭りに行ってみたい。

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日白山にガッツリ登った翌日は、また別の山に登ろうという意見は特に出ないため、然らばちょっと観光してランチをして帰るということになる。朝一番の路線バスに乗り、終点の越後湯沢駅で下車。とりあえず荷物をコインロッカーに預けて、帰りの指定券も取ってからさて、何処へ行こうか。
・・・というほど話し合うこともなく、手近な「ぽんしゅ館」に寄ることとなった。もうやっているのかと少々危ぶんだものの、ここの開店時間は午前9時、杞憂に終わった。それでも中に入ると、客は殆どいない。ほぼ我々4人の貸切状態、こんなにも空いているぽんしゅ館は初めてだ。さすがに9時から呑もうという輩は少ないということか。でも我々は、こんなにも広々としたところで、心置きなく酒を選べる幸せを味わう。これからは、ここへ来るのは朝に限る!と理解した。
ほぼ1年ぶりに来たせいか、呑んだことがない日本酒ばかりズラリと並んでいるような気がする。ともかく、500円を支払ってコイン5個を手に入れたら、どれにしようかとあれこれ悩む。先ず目に付いたのは、高千代の「うまい助」純米生原酒。春限定で、越後湯沢限定販売酒とのこと、こういうセリフに弱い。呑んでみると、もちろんフレッシュ感もあるが、高千代らしくなくマイルド、そして純米原酒らしく、結構深い。気に入った。
次に選んだのは高の井の「田友」特別純米酒。燗酒が美味い、と書いてある。見渡すと、セルフ燗付け器があった。湯豆腐を掬い上げるような道具に猪口を乗せ、燗をつける仕組み。2分ぐらい待つと、40℃になるようになっている。いい感じになったところでグイっとやってみる。ちょうどいい感じ。あー、炙ったスルメイカが欲しい。

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日光の山に登るとき、決まって利用するタクシー運転手の横山さんは、話の種として、神橋の前を通るときにいつもこの修繕費用に幾らかかったのかを客に尋ねる。思い描いた数字に、さらにゼロを一つつけると正しい額になる、と仰る。なおちゃんも小生も常連なので、最早我々に同じ質問はしないが、今回は和尚も居たので嬉しそうに質問していた。正解は8億円。たしかに高いけど、世界遺産が8千万円じゃちょっと安過ぎる気もする。
「やしおの湯」で温まったあと、横山さんの車で東武日光駅前へ移動。駅に近い「米源」という酒屋で降ろしてもらう。ここは造り酒屋ではなく(かつてはそうだったらしい)、普通に地元の酒屋なのだが、地酒が無料試飲が出来るという有り難い店。
女将さんと思しき店のひとが出てきた。さっそく、「きざけ日光誉」、「純米吟醸東遊」、「柏盛生原酒」と、端から試飲させてもらう。女将さんは、接客に出てきた割りには無口で、酒の説明は一切なし。尤も、試飲している最中にくだくだ説明されるのも有り難迷惑。無口な女将の方が、利き酒の集中できる。
ひと通り呑んだ結果、「柏盛生原酒」が一番口に合う感じだったが、ちらりと値札を見ると四合瓶で3,250円と、ちとお高い。すると「柏盛原酒」の方が1,800円となっていたのが目に入り、「これも試飲させて下さい」と頼むと、「柏盛生原酒」に較べやや世間ずれした口当たりだが味はまずまず。これでも良さそうだと思い、「こっちをください」と云うと、やっと「1,800円です」としゃべった。
「米源」を出た後、皆さん思い思いに駅前の土産物屋を物色。小生の食指はもう動かないが、ふと見ると、いつのまにか和尚が「さかえや」の前で、ベンチに座ってお茶を飲みながらゆばまんじゅうを喰っていた。

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「ももの里温泉」からタクシーでJR石和温泉駅へ。途中に点在する果樹園では、桃の花が良い感じに咲いていた。今日は、ダンコウバイに始まり、桜、桃と、それなりに春の花を愛でることが出来たので、まあ上出来だ。でも、お楽しみはこれからだ。
桔梗信玄餅工場の脇を通る。聞くところによると、ここ目当てにやって来る人気バスツアーがあって、そのウリは信玄餅の詰め放題なんだそうな。さすがに女性陣は甘いものの話題を良くご存じ。
少々時間が早いので、ちょっと駅前をぶらぶら。随分あか抜けた駅舎の1階に観光案内所があり、入ってみることにした。すると、看板に「ワインサーバ」なる言葉を発見。何のことかなと思って覗くと、中にいた女性係員(観光協会の係員であって、たぶんワイン係ではない)曰く、「全国で初めてとなる有料試飲用のワインサーバーです」と。昨年の2月にオープンしていたらしい。へー、そうだったんだ。迂闊にも今まで気が付かなかった。
ボトルを眺めてみると、笛吹市にあるワイナリーの銘柄ばかりなので(我々は、勝沼のワインだったら少々うるさい)、余り馴染みが無いボトルばかり。せっかくなので試飲してみよう。試飲用プラスチックグラス一杯当たり、だいたい200、300円。コインを入れて、ボトルの上の液晶パネルを押すと、ノズルからワインが出てくる仕組み。難を云うと、直感的にボタンを押すところが判り難いし、ノズルにグラスを引っ掛け易い(言い訳になるが、小生は実際、引っ掛けて、グラス内のワインを床に零してしまった。女性係員が直ちに掃除してくれて、ワインもタダでサービスして呉れた。酔っ払いは困るね(T_T))。
先ずはスズランワイナリーの「明野メルロー2016」をいってみる。なかなかイケるミディアムボディー。熟成が進めばいい感じになりそう。もう一つ呑んでみたのが「カベルネソーヴィニョン✕シラー」というボトル。良く見たら、これもスズランだ。こちらは少々ワイルドな感じで、フルボディーか。ヴィンテージが判らないが、やはりまだ熟成が足らない感じがする。
今日はまだ先があるのでこれで止めにした。なんだか石和温泉に来る楽しみが増えた感じでうれしい。これからちょくちょく寄らせてもらおう。

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平標山を登った翌日は、東谷山から日白山を目指そうかと云う声もあったが、天気予報通りに天気が悪く朝から雨となったので、きっぱりと登山は断念、観光モードとなる。
これまで、越後湯沢に観光というと、駅構内の「COCOLO湯沢・がんぎどおり」くらいしか思い浮かばなかったが、調べてみると湯沢町歴史民俗資料館「雪国館」なる施設があった。こんな機会ぐらいしか無いだろうと、入ってみることにした(入館料500円)。
館内の大方の展示は、いわゆるこの地方で使われてきた家具や道具。何だかんだ、様々な地域の展示館で目にしてきたものと大差無いように感じてしまうが、よくみればこの地方特有の形だったり、工夫が凝らされているはず。我々凡人にはそこまで想像するのがやっとだ。
ここ「雪国館」にはもう一つ、目玉がある。「雪国」と云えば、川端康成の「雪国」が思い出されるが、此処には川端康成直筆の書や、川端康成が生前愛用した品々が展示されている。また、ヒロイン「駒子」のモデルだったという「松栄」が住んでいた部屋を再現した展示まである。
さて、やっぱり越後湯沢駅に来たら、ぽんしゅ館に寄らない手は無い。3年ぶりの入店。賑わいは更に増している様子。 子供連れも結構いるが、流石にここにはオレンジジュースなど無い、子供は飽きるだろう。
今回は、緑川・本醸造、村松・吟醸、カワセミの旅・純米、夢・山廃純米、今代司・純米、長者盛・大吟醸と、都合6種類を賞味。中でもカワセミの旅・純米は、世界的なショコラティエ(らしい)、ジャン=ポール・エヴァンが「ショコラに最も合う日本酒!」と絶賛しただけあって、猛烈に甘くて小生の好みと全く合わないが、インパクト大。こんな日本酒もあるのだと感心した。

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小嶋屋でへぎ蕎麦を手繰った後、同行者のご希望により、直ぐ傍にある越の室/利き酒コーナーに行ってみた。相変わらず今日も結構な賑わい。オジサン、オバサンよりも若者の方が多い。こちらはすでに小嶋屋でだいぶ酒が入っているので、4人で10種類の酒だけ賞味(1,000円分)。小生は、「麒麟山」純米、「天領盃」純米、「伝衛門」純米吟醸、「白瀧」生酛純米、「君の井」山廃純米吟醸を賞味。「麒麟山」は新潟淡麗辛口の代表格だが、深みも感じる。「天領盃」はコクが強い感じ。「伝衛門」はマイルドで芳醇。「白瀧」もマイルドで旨味強し。「君の井」はコクと旨味。何れもなかなかの逸品だと感じたが、中でも「白瀧」生酛純米と「君の井」山廃純米吟醸は、いつか取り寄せでじっくり味わいたい。どちらも、さっぱりした肴では負けそうな強さを持っている。この頃は旨味がちょっと気になる。この次も近くの山を登って、越後湯沢駅から新幹線で帰る際には、きっとまたここに来ることになるだろう。 

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新潟の酒が好きな方には常識かも知れないが、JR越後湯沢駅構内の土産物売り場の一角に「ぽんしゅ館」という店舗がある。そこには酒の販売コーナーだけでなく、なんと酒風呂温泉(日帰り温泉)まであるが、その先には「テイスティングGALLERY越の室」なる、利き酒コーナーもある。実はつい先日、テレビでこの利き酒コーナーが紹介されていたのを偶々見たばかりだった。入口には、写真の如く、ドキッとするようなオブジェがあって、如何にも此処はのん兵衛の味方ですー、という雰囲気を醸しているようでもあるし、こうなるまで飲まないでねー、と釘を刺しているようにも感じられる。コーナーに入ってレジで500円を支払うと、専用コイン5枚とぐい飲みを渡される。ここでは、新潟にある全ての造り酒屋(95蔵あるらしい)の主要銘柄+お勧め22銘柄(=117銘柄)が自動販売器にセットされていて、ワンコインでぐい飲み1杯ずつ飲める、という有難い仕組み。ズラーッと並んでいて誠に壮観、あれこれ目移りしてしまう。偶々飲んで気に入ったのは、長岡・久須美酒造の「清泉」特別純米酒。とてもまろやかで、口当たりも喉越しも余韻も程良くサラッとしている(買って帰りたかったが、既に「高千代」の四合瓶と「八海山」の一合徳利瓶がリュックサックに入っていたので今回は断念)。500円程度ではあっという間に飲み干すと思っていたが、立ったまま何も食べず(但し、様々な味噌や塩も置いてあって、舐めることができる(つまり「利き味噌」、「利き塩」もタダでできる))カパカパ飲むと、直ぐに酔いが回ってきてしまい、結局ぐい飲み5杯で十分だった。これでは全ての銘柄の利き酒に、どれほどの年月が必要になるのか判らない。次回は、ポケットに乾きものでもこっそり忍ばせて行って、せめて1,000円分ぐらいは頑張ってみたい。

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