山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

中央本線沿線

8月20日から9月12日までだった山梨県のまん延防止等重点措置が晴れて解除され気分は上々、モチベーションがグッと上がった。今週は久しぶりに中央線沿線にある、ナットウ箱山に登ってみることにした(山の記録はこちら)。もっとも、この辺りでは山名だけで云えば達沢山の方が有名だし(何しろ国土地理院地図に記載されている)、標高でも隣の京戸山の方が高い(ナットウ箱山は1,412.5mに対して、京戸山は1,430mである。更にもうちょっと東には1,487mの無名峰がある)。
でも通常、この辺りを縦走するとなると、「京戸山に行ってくる」とか、「1,487m峰に登ろうか」とかは云わず、名前の奇抜さ故か「ナットウ箱山に登ります」と云うのが真っ当という感じがする。このへんてこりんな山の名前には、余り諸説は聞かない。だいたい、納豆と箱が結び付かないので、それを山に見立てること自体が困難に感じる。
江戸、明治の頃は知らないが、少なくとも昭和は、納豆の入れ物と云えば経木か藁だ。箱なんて聞いたことが無い。而して箱はそのままとすれば、怪しむべきはナットウ。何か別の名前が転じて(訛って)ナットウになったとしか思えないが、はてさてどうだろう。考え出すとキリが無いので、適当なところでお茶を濁すのが普通である。閑話休題。
今回は、旧笹子隧道から登り、笹子峠、カヤノキビラノ頭を経て、達沢山まで縦走し、反転して立沢BSに下った。途中まで雨に降られたが、気持ち良く踏破した。やって来たバスに乗り、石和温泉入口BSで下車。行先は云わずと知れた「石和温泉」。前回はつい5ヶ月前だが、その時は風呂には入らなかった。やっぱりいい湯だった。

01 笹子隧道。風が吹き抜けて寒い。
02 まさかの雨で合羽を着ました。
03 ここが登山口。
04 旧甲州街道でもある。和尚、歩いてる?
05 日本橋から歩いてきたという御仁に出会った。
06 あそこが笹子峠。
07 ここから南下(右折)。北上(左折)すると笹子雁ヶ腹摺山。
10 気温は14℃。涼しい!
11 尾根に上がった。
12 晴れていれば富士山が見そうなところ。
13 葉がやや色付き始めている。
14 中尾根ノ頭に到着。
18 雨は上がったが、風が吹くと立木から雫が落ちてくる。
21 カヤノキビラノ頭に到着。
24 人も変わり、下草も変わった。
25 晴れていれば気分の良いところ。
26 また尾根が瘦せてきた。
27 そのうちに稜線を歩けなくなりそう。
28 1,487m峰。この辺りの最高点なのに山名は無い。
30 京戸山に到着。
34 ナットウ箱山山頂。
35 記念撮影。
36 木々の隙間から甲府盆地。
39 達沢山に到着。
42 径は歩きやすい。
43 植林帯を急降下。
45 ここから林道。
48 立沢BSからの眺め。
49 石和温泉へやってきた。Woodyさん、あひるちゃんは初めて。
50 風呂上がりの一杯。
51 つまみはコロッケ。
52 アジフライは肉厚。
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53 注文伝票兼領収書。

上諏訪駅17時46分発の「特急あずさ50号」千葉行に乗車すれば、立川駅まで丁度2時間の列車旅。もう直ぐ日没なので車窓の山旅はそう長くは続かないが、それでも甲斐駒ヶ岳を始めとする南アルプス、八ヶ岳、茅ヶ岳、奥秩父の山々はそれなりに楽しめる。
奥秩父にあって特異的な山容の瑞牆山は、中央線の車窓から望める場所が限られていてなかなか見るチャンスは無いが、今日は残照に浮かび上がった姿を一瞬、見ることが出来た。「あれが瑞牆山だ」と云う間にもう見えなくなってしまったので、小生だけの楽しみに終わった。瑞牆山は、うかうか雑談をしていた者にはなかなか姿を見せない、シャイな山なのだ。
薄暮に包まれた沿線の山を眺めつつ、また「諏訪浪漫」をチビチビ舐める。ともかくも今回は、無理やり長野県までやって来たがその甲斐はあった。念には念を入れて持ってきた缶ビールも、まあまあの呑み頃だった。それにしても冷凍缶ビールの呑み頃は難しい。
思うに、その日の予想最高気温が何度だったら、冷凍した缶ビールが、保冷材の種類別に何時間後が呑み頃になる、とかのデータが巷に無いものか。少なくてもこれが、個人的には今一番の関心事になっている。この手の問題は、機械系の工学部に身を委ねた者であれば、計算方法そのものはそれ程難しくはないが、unkown factorがいっぱいあるので実験した方が遥かに手っ取り早い。
広い世の中(といってもイスラム系やヒンズー系は缶ビールの呑み頃に執着しないだろうから、キリスト系か仏教系の民に限定されるだろうが)、そんな実験をした奴の一人や二人、いても可笑しくない。誰かそんなデータをネットで見たことがあれば是非、教えて頂きたい。でももしデータが存在せず、かつ今後、「まん延防止等重点措置」が延々と出続けるようであれば、自らそのデータを取ることに吝かではない。

86 これで帰る。

「片倉館」の休憩所でまったりしていた時、次に行く予定の「いずみ屋」へ電話を入れてみるとどうやら空いているらしい。ま、こんな時間だからね。でも良かった。一応念のため、これから5人で行きますと告げる。「いずみ屋」は駅の直ぐ向こう側だから、歩いて10分ちょっとだ。
ここも「片倉館」同様、1年ぶり。この時間に開いている貴重な店である。個人的にはもう、上諏訪に来たら此処だと、ほぼ決めている。コロナ禍で客は減っているだろうし、こんな時間に呑みに来るのは我々のような山から下りてきた輩ぐらいしか居ないだろうから(そんなことはないだろう)、経営が大変だと思う。1年に1回しか来ないので大きな顔は出来ないけど、何とか頑張って今のスタイルは維持して欲しい。
ともあれ、店に入ったら左手のテーブル席へ案内される。前回もこちら側だったが、右手の方にも小上がりとかある筈だし、(店の看板によれば)2階もあるらしい。店の大きさがいまいち判らないが、それなりに広いのかも知れない。
腰を落ち着かせたら注文。さっき「片倉館」では呑めなかったご当地ビール「諏訪浪漫」のりんどうを注文。この頃はこの辺りへ来たら、何かとこの「諏訪浪漫」とか「信州浪漫」に出遭うので呑む機会も多い。そろそろ麗人酒造から感謝状が来ても可笑しくないと思っている。ビールの後は、やっぱり日本酒。やっぱり上諏訪の地酒。「真澄・漆黒」と「本金・太一」を選んだ。「漆黒」は純米吟醸のせいもあるけれど、全く喉に引っ掛かりもせず、するりと胃に落ちた。
つまみは色々あって悩むが、みんなが選んだのは野沢菜コロッケ、豆腐サラダ、馬刺し、ピリ辛豆腐チーズ焼き、馬肉味噌漬け鉄平石焼、馬もつ煮込みに揚げ出し豆腐。何かと馬メニューが多いのはやはり信州らしい。どれも美味かったが、特に鉄平石焼が気に入った。まだまだ頼んでいない料理がいっぱいある。この続きはいつ、どの山の帰りにしようか。

72 締めはここ。
73 いつもお世話になります。
74 今宵も諏訪浪漫。
75 お疲れ様でした!
76 有りそうであまり見ない、野沢菜コロッケ!
77 豆腐サラダ。
78 長野の定番、馬刺し。
79 この真澄はちっとも喉に引っ掛からない。
80 ピリ辛豆腐チーズ焼き。
81 馬肉味噌漬けの鉄平石焼き。美味!
82 こちらは普通に美味い。
83 馬もつ煮込み。
84 揚げ出し豆富。
85 ここの名物料理はみそ天丼らしい。

守屋山から下りて、杖突峠で持参したビールで喉を潤した後、呼んだタクシーに乗って上諏訪へ向かう。最寄りの中央本線の駅は勿論、茅野なのだが、駅周辺で風呂に入れるところは知らないし(多分、無い)、そのあと打ち上げするような店はこんな時間では開いていない。
となるとちょっと離れているが、上諏訪へ行くしかない。杖突峠から下りてきて、諏訪大社上社前宮を過ぎた辺りが、通行止めになっていた。往路のタクシー運転手にも聞いた通り、今週の初めに下馬沢川で土石流が発生していて、まだ復旧作業の最中だった。車が通れるようになっていても、路上には黄土が被ったままだし、両脇の民家では、土砂に埋まったままのところもある。大変な災害だったようだ。
タクシーは甲州街道には入らず、上川に沿った一方通行の土手上の道を辿る。「こちらの方が空いていて早い」と運転手。確かに信号が無いので忽ち諏訪湖畔の温泉街に出た。我々が目指すのは「片倉館」の千人風呂だ。上諏訪温泉で立ち寄るとなると、やはり此処になる。
丁度1年ぶり。前回は三峰山から八島湿原まで辿った後に寄った。靴を下足箱に預けてから、手のアルコール消毒と検温。正面受付で750円を支払ったら、湯上りは2階でと確認してから、女湯は左、男湯は右。時間が早いせいか、それともコロナ禍のせいか、脱衣所は空いていた。
湯船も、数人が浸かっている程度なので、やけに広々としている。ここの湯舟は深いので、皆、湯舟の縁にいて、真ん中には誰も居ない。
数分、浸かった後、脱衣所に戻り、パッキングを済ませたら2階へ向かう。ここのクラシックな階段はとても気に入っている。休憩所に入ると、誰も居ない。コロナ禍のせいか厨房は閉まっていた。ってことはビールも呑めない!?と動揺したが(写真が手振れしたのはそのせい、ではない)、端っこの自動販売機にビールがあることを見つけ、ホッと胸を撫で下ろした。

68 汗を流すのはここ。
69 レストランは休業中だけど。
70 失礼!手ブレ!!
71 さっぱりしました。ここは何度来てもいい!

このところ、個人的に一番の悩みは山梨県の「まん延防止等重点措置」。8月20日から9月12日までまん延防止措置が延長されることに伴い、酒類の提供が事実上禁止されている。つまり自ら持って行かない限り山から下りてもビールが呑めない。山梨県を頼ることが出来なくなった。これは個人的な緊急事態。
という現状を踏まえ、今回は緊急避難的に「まん延防止等重点措置」の対象となっていない長野県まで足を延ばすことにした。日帰り可能な長野県の山となると、北陸新幹線沿線では鼻曲山界隈か浅間山系。中央線沿線では、八ヶ岳山系では編笠山か西岳、南アルプス山系では入笠山辺りということになる。
あれこれ色々悩んだ挙句、最近登っていない守屋山をチョイスしてみた。たぶん、個人的に30年ぶりぐらい。諏訪大社上社本宮の背後にあるため、ご神体との説もあるこの山は、下界から見上げると何処が山頂なのか判らないくらい、ぱっとしない山だが、山頂からの眺めは抜群。而して天気が気になったが、予報に寄ればどうやら雨は朝のうちだけで、午後は回復するとのこと。あまり早く登らない方が良さそうだと、立石コースをゆっくり登り始める。
途中、浅間の滝に寄り道しても凡そ1時間半で守屋山の東峰に到着。読み通り、その間にすっかり雨は上がり、多少ガスが残っているものの、奥秩父、八ヶ岳、諏訪湖、中央アルプス、南アルプスをぐるり見渡すことが出来た。西峰(本峰)は更に開けていて、景色を存分に楽しむことが出来た。これだけでも、わざわざ特急「あずさ」に乗って此処まで来た甲斐があるというもの。
下りは水吞場を経て杖突峠へ下った。峠に着いたところで、持参した缶ビールを取り出すと、既にすっかり融けた状態。早速開けてグビッとやった。この杖突峠を通る国道152号線は、高遠町へと繋がる街道(高遠街道)なので真冬でも通行出来る。次に守屋山へ登るのは、雪景色か、高遠城址公園のサクラを眺めに来る時にしようかと思う。

02 パラパラと小雨が降り始めている。
05 色々と書いてある。
08 この岩は人家から見える(見えた?)らしい。
10 十文字岩。そう言われれば・・・
13 何かと岩はいっぱいあるが、手を使って登るところはほぼ無い。
14 上の方に大きな岩がある。
16 鬼ヶ城。
17 雨宿りが出来る。
19 ちょっと寄り道して浅間の滝。
22 前嶽には寄らず。
24 今日の花、トリカブト。
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26 なので見掛け以上に登り易い。
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27 ずんずん高度を稼ぐ。
28 そんなことは無いと思う。息を切らさずに登るのが良薬。
31 のんちゃんは傘を干しているのです。
32 守屋山東峰に到着。
33 ほぼ360度の展望。
34 八ヶ岳連峰。
35 霧ヶ峰と蓼科山と北八ヶ岳。
36 南アルプスは鋸岳だけが雲の下。
43 西峰山頂直下にある「ラビットハウス」。
44 西峰に到着。こちらが守屋山の本峰。
48 雲は東へ。
50 見飽きない。
52 高ボッチ山と鉢伏山の右には美ヶ原のテーブルマウンテン。
55 八ヶ岳の裾野が美しい。
56 はい、こちらに注目!
57 水吞場へと下る。
59 ここが水吞場。
67 杖突峠に到着。ビールが美味い!

扇山から下りて「塩山ふれあいの森総合公園」でなんとか、なおちゃん持参のビールが呑めた。もうほぼ楽しみは終わった気分だが、一応、汗を流したいので風呂へ行くとするか、と腰を上げる。ここからだと「はやぶさ温泉」が一番近く、歩けば30分程の距離。タクシーだとワンメータ。
このあと何か予定がある訳でもないし、そもそももうテンションは低いので(「はやぶさ温泉」へ行っても湯上りビールは呑めないので)、このままぶらぶら歩いて行くことにした。
「はやぶさ温泉」はつい2ヶ月前に行ったばかりだが、その時は食堂でビールが呑めたし、甲斐ワイナリーへ行ってワインも呑めた。その後、すっかり世界が変わってしまった。気のせいか、世の中がモノトーンに見えている。「やな渡世だな」という、座頭市の呟きが聞こえてくる気がする(古いね)。
「はやぶさ温泉」まではほぼ平坦な道を辿ることになる。途中、「駒園ヴィンヤード」がここにあるのを知った。いつもであれば買ってみたい気が起こるはずだが、テンションは下がりっ放しなので、特に残念だとも思わずスルーした。
ともかくも、この「まん延防止等重点措置」期間であっても営業している「はやぶさ温泉」はエラい。受付で700円を支払って男湯へ向かう。脱衣所も風呂場もまずまずの客の入り。基本的に皆さん、黙浴を守っているので気になるようなことは無い。折角なので露天風呂に入った後、さっと上がってから何時ものように食堂へ向かう。
誰も居ないかと思ったが、先客は二組。うちひと組は近所の奥さん連中の井戸端会議状態で、大いに気になったが(「黙食」という貼り紙が見えないのか!という文句は我慢しているうちに)間もなく出ていった。さて、何を飲むかとメニューを睨んで暫し悩んだ挙句、「富士山ゆずサイダー」を飲んでみた。やはり炭酸があった方がいいという、やや意地汚い考えだ。
思った通り甘くて閉口した。途端に手持無沙汰になったので、じゃじゃ麺も頼んでみた。こちらの方は普通に美味い。でも酒類の提供があれば、きっと食べないシロモノ。もう2度と「サイダー」と「じゃじゃ面」を頼む機会が無いことを祈りたい。

75 はやぶさ温泉の食事処。
76 ビール販売中止中なので、ゆずサイダー。
77 ビール販売中止中なので、ジャージャー麺。
78 ビール販売中止中なので、早々に切り上げた。

当初予定していたテント泊&和名倉山は雨が予想されるために中止し、その代わりに日帰りで滑沢山を登ることにした。今週も先週と同様、酒類の提供が無い山梨県へやってきた。朝からテンションは下がりっぱなしだが仕方がない。今日の唯一の楽しみは、持参した(冷凍した)缶ビールを何時呑めるか、だ。先週と較べると天気が悪いせいか、だいぶ気温が低く凌ぎ易い感じ。
滑沢山のアプローチは坂脇峠。そこまでタクシーで上れればハッピーだったが、やはり世の中そうは上手くいかない。だいぶ手前の工事中標識があるところで降ろされた。でも暫くは何の問題も無いちゃんとした舗装道をゆるゆる登るだけ。途中のゲートも開いている。
結局、実際に工事中で、タクシーでは通行困難だったのは凡そ30分先だった。タクシー運転手をもうちょっと唆せばよかったと少々反省する。更に、工事が終わっていれば、坂脇峠までタクシーで上れるだろうと感じた。次回は、峠から鈴庫山を目指すとしよう。
坂脇峠から滑沢山は、概ね広葉樹林の尾根を忠実に辿れば45分で到着。何も見えない山頂だが、雰囲気は悪くない。その先、扇山(恵林寺山)までは岩稜を辿ったり、防火帯を急登したり急降下したりと、変化があってなかなか面白い。しかし眺望が殆ど無いのは相変わらずで、その点から云えばこの尾根は梅雨か冬枯れの頃の方が良いのかも知れない。
扇山を過ぎると道標が現れ、踏み跡もはっきりしてくる。そろそろ下りた後のことが気になりだす。缶ビールを触ってみるとまだコチコチ状態。こりゃ不味いと保冷パックから取り出しておく。どんどん高度を下げ、「塩山ふれあいの森総合公園」に降り立つ。家族連れが遊んでいる傍で缶ビールを開けるのはやや憚れるのでだいぶ西寄りの、ひと気が少ない駐車場脇のベンチにしてみた。
缶ビールを触るとやはりまだ凍っている。これはまだ時間が必要だ。一方、なおちゃん持参の缶ビールを開けてみると、中身はスムージー状態ではあるものの(多少は吹き零れた)何とか呑めた。ヤレヤレ良かった。気温と時間に合わせて上手く自然解凍するのは、なかなか至難の業なのだ。

01 通行止めの看板有。ここでタクシーを降りた。8時41分
03 辺りは濡れているが、雨は降っていない。
09 山側は今にも崩れそうな様子。足早に通り過ぎる。
11 幅員を広げているらしい。
13 東屋があった。9時32分
16 ここが坂脇峠。9時40分
17 ゲートを抜け・・・
19 ここが尾根の取り付き。
22 急なところは適宜斜上する。
27 気持ちが良い登り。
28 ガスってきた。
31 こちらの標識はてるてる坊主付。
36 踏み跡はある。
40 立派な岩峰を見上げる。
41 ここも左側から巻いた。
43 右側が下がった防火帯に出た。
44 西群馬幹線178号鉄塔。
47 まだ岩っぽいところもある。
48 ここでひと休み。11時40分
51 思ったより変化に富んだ尾根。
52 直線的に一気に下る。
53 下り切ったところで振り返るとこんな眺め。
55 1,002m峰は仙人山。4年前にはこんな標識は無かった。
58 次のピークにはこんな標識。どゆこと?
59 ちょっと木々が切れたところから・・・
61 辺りの山はすっかりガスの中。
62 扇山の登り。
65 まるで品評会。
70 こちらは甲府盆地。
72 塩山のシンボル、塩ノ山。
73 塩山ふれあいの森総合公園で。

勝沼ぶどう郷駅そばの「甚六さくら公園」で、持参してきたビールを呑んだせいか、何となく腹が空いてきた。ビールには、含まれる炭酸ガスやホップが胃壁を刺激して食欲を促す効果があるとのこと、それを感じたようだ。まだ時間は15時半だし、何処かに入ろうかということになった。
何処も彼処も「まん延防止措置」や「緊急事態宣言」で酒類の提供が無い店ばかり。モチベーションは全く低いが、それでも店に入る気になったのはビールのせいだ。何れにせよもう何処でも同じだし、なにしろこの暑さなので最も手近な「銀月」に入ることにした。
歩いてほんの1分、この時間でも、コロナ禍で酒類の提供が出来なくても開いているのがうれしい。ここへやって来たのはもう5年ぶりになる(その時のレポはこちら)。その時は恩若峰から下りてきた後、その足で風呂で汗を流す前に入ったのだった。
暖簾を潜ると5年前と同様、客は誰も居らず、おばちゃんが独りで手持ち無沙汰にしていた。店内はエアコンがガンガン効いている訳ではなく多少涼しい程度。おばちゃんだけなのでさもありなん。でももうちょっと強めてくれると有難いが。
奥のテーブル席に着いたら、メニューを眺める。酒類が出て来ないとなると、料理を選ぶテンションが上がらないが、なんとかソース焼きそばを選んだ。3人でこれ一つではおばちゃんに申し訳ない感じだったが、何も云われなかった。来るはずもない客が来たのだから有難く思ってくれたのかも知れない。併せる飲み物は、サービスで出てきた麦茶だ。
程なくソース焼きそばが出てきた。食べるのは久しぶり。具はキャベツ。青のりと紅生姜がトッピングされた、ごくスタンダードなもの。祭の露店で食べるような、懐かしい味だった。

52 腹が空いたのでここに入った。
53 麦茶でソース焼きそば喰いました。

「天空の湯」で皆風呂から上がって、お休み処でうだうだ。汗も引いたところで、何もすることが無い(≒酒が呑めない)のでそろそろ帰るかと、タクシーを呼んで勝沼ぶどう郷駅へ移動する。そのまま帰る組と、ビールをもうちょっと呑みたい組に分かれ、駅前でバイバイ。後者の組はそのまま、ちょっと線路に沿って公園へ。
桜が咲く頃には、勝沼ぶどう郷駅ホームから花見と残雪に輝く南アルプスを両方楽しめるが、その桜があるところが「甚六桜公園」だ。この桜を植えたのが「甚六さん」らしい。600本もあるとのことで、県内でも有数の桜の名所になっている。今は葉が茂っていて、多少日差しを遮ってくれるが、今日はそれでも暑い。さっき汗を流したばかりなので何とか耐えられるが、それでもまた「天空の湯」に戻りたい気分になってくる。
それはともかく、ここだったら人目を憚ることも無く、持参したビールを呑めそうだ。朝まで凍らせておいた缶ビールはもうすっかり融けているものの、この時間になってもまだ呑み頃。自然解凍任せなのでその日の陽気に大きく左右される。今日の酷暑は丁度良かったようだ。
グッチー師匠にビールを勧めると、コップは持ってきていないと云いながら、空いたペットボトルとポケットナイフを取り出した。ペットボトルを半分ぐらいの高さで水平に輪切りして、忽ち即席コップの出来上がり。このサバイバルスキルは流石。
この公園にもベンチはあるがちょっと汚いので、三人揃って立ったままで乾杯。眺めは無いけど、野外でビールを呑むのは美味い。次もこのパターンを使おう。

49 風呂上りは甚六桜公園へ移動。
50 ビールグラスを作りました。
51 で、乾杯しました。

「ぶどうの丘」でビールを呑んだところは「ぶどうの丘RVパーク」という、キャンピングカー向け有料駐車場だった。眺めは申し分無い上に、水道、トイレが使えるだけでなく、100V/AC電源も15Aまで使えるという。これで使用料は車1日1台2,200円。昨今、テント場だってひとり1,000円ぐらいするから、随分安い気がする。
「天空の湯」も目の前だし(もちろん、これは別料金)。ま、我々が利用する可能性はほぼ無いけど。何れにしてもこんなクソ暑い日中にキャンピングカーがやって来る筈も無いが、あまり長く無断無銭不法侵入(?)状態を続けるのも気が引けるので、呑み干したら早々に引き上げた。
そこでようやく「天空の湯」へ。ビールを呑まなかった他の4人はとっくに露天風呂に浸かっていることだろう。遅ればせながら、いつものように入浴料760円を支払って、リュックサックを事務室に預かって貰ってから2階へ上がる。
まだ午後2時過ぎにしては、思った以上に客が来ていて脱衣所は結構賑わっている。他の日帰り温泉が軒並み休業しているせいもあるかも知れない。風呂場はそれなりに広いので、混んでいる感じはしない。さっぱりと汗を流した後は内湯を素通りして露天風呂へ。
もちろん外はカンカン照りで暑いが、湯船に浸かっていれば不思議と暑さは感じない。むしろ涼しく感じるくらいだ。空気がどんよりとしていて眺めはいまいちだが、それでもさすがは「天空の湯」、気分は上々。何度来てもここは良い。
風呂から上がってもなかなか汗が引かないが、とりあえず休憩室へ行って涼む。いつもならば、間違いなくここで生ビールを呑むが、何しろ酒類の提供禁止中。泣く子とコロナには勝てない。何れにしても、いつまでもここに居ても仕方がない。まだリュックサックに残っているビールがあるのだ。早いとこ、呑める場所を探さねば。

48 霞んでいるが、五丈岩だって見えている。

念願だった北海道シリーズが終了した後は普段のモードに戻り、今週は日帰りの山梨シリーズ。これまで頼みの綱だった山梨県が、とうとう「まん延防止等重点措置」の対象となった。代案も見つからず、計画は変えられない。モチベーションは激下がり、山行が味気なく思えてきたのは気のせいか。
何れにしても山と温泉とビールはひとセットなので、どれが欠けても物足りない(尤も山が欠けたらそもそも話にならない)。苦肉の策で、缶ビールを持参することにした。もちろん、凍らせて。これでリュックサックが1kg重くなる(ロング缶2本分)けど背に腹は代えられない。ポイントは、いつ頃融けて吞み頃になるか、その見極めを忘れないことだ。
ともあれ予定に入れていた「やまと天目山温泉」も休業となったため、天目山に登ることは止めにして、徳並山(徳波沢ノ頭)を登って下りたら「天空の湯」へ入ることにした。公共の日帰り温泉でも営業したり休業する、その違いは良く分からない。
今日も兎に角暑い日(甲府の最高気温は37.2℃)だった。山の上はそれなりに日差しが遮られていて、時折風が吹き抜けるので何とか凌げるが、標高が下がるにつれ暑くなりじっとしていても汗が止まらない。茹だるような暑さ。柏尾古戦場跡からタクシーに乗り、ぶどうの丘「天空の湯」へ向かう。
汗を流すのが先か、持参したビールを呑むのが先かは、凍らせたビールの融け具合次第。缶を触ってみると既に融けたようで、しかも冷え具合も申し分ない。ならば呑むなら今でしょ、と「天空の湯」を素通りして何処か良いところは無いかと探してみると、「ぶどうの丘RVパーク」なる広場があった。
ここは「天空の湯」のすぐ南側。甲府盆地の眺めも最高。誰も居ないのをさいわいに、桜の木の下でプシュッとやって、グビッといった。堪らなく美味かった。

01 甲斐大和駅からスタート。今日の予想最高気温は35℃。
02 扉を潜って山の中へ。
04 直ぐに尾根に上がった。
08 日向は暑いのでなるべく日影を歩く。
09 登り切れば762.6m峰。
12 倒木が煩わしい。
13 827m峰付近でひと休み。
14 吹き抜ける風が気持ちイイ。
15 岩っぽくなってきた。
17 岩はフリクションが効くので登り易い。
18 岩稜帯が続く。
21 徳並山に到着。
23 山頂は6人が密にならないようにするにはやや狭い。
28 いきなり急降下。
29 でも手掛かり足掛かりはちゃんとしている。
34 暑いので度々水分補給。
35 1,050m圏峰を通過。
36 下ったらまた登り。
38 水路式発電所に出た。
41 踏み外すと止まらない感じ。
44 扉を抜けたらタクシーを呼ぶ。
45 ぶどうの丘のここで・・・
46 持参したビールをやった。
47 こんな眺め。

甲斐大和駅から各駅停車に乗り、大月駅で下車(神奈川県、東京都は酒類の提供が停止中なので)。勿論、上野原までは山梨県なのでまだ選択の余地はあるが、大月の方が店も多いのでここで降りるのが順当だ。
さて何処へ入るか。「和洋中」、どれがいいかと二人に訊けば「和か洋」との回答。では今日は「洋」にしてみるか、と。まず思い付くのはイタリアンの「月Cafe」かメキシカンな「to-mo」。でももう一つ、駅からちょっと離れたところに、この時間でも営業しているイタリアンがあったはず、とリサーチ結果を思い出し、試しに行ってみることにした。
場所は岩殿山へ向かう分岐の、さらに先。今まで、ここまで来たことはたぶん無い。駅から僅か5分程だが、山から下りて寄るには知る人ぞ知る店と云えるだろう。岩殿山からの帰りには良さそうだ。洋品店の2階にあった「ムスタチオ」なる店がそれ。手書きの看板がごちゃごちゃ並んでいる。階段の壁には「BEER TASTE MAP」なる図が貼ってあるので、もう既に「どれを吞もうか」という気分になってくる。
店内は電球色な照明。すっかり夜の雰囲気。
さし当たり、呑みもののメニューをもらうと、アサヒの生ビールとキリン瓶ビールしかない。女の子店員に何かクラフトビールが無いかを訊くと、キリンしかありませんとのこと。何だか最初から当てが外れた気分だが、まあ良かろうとキリンのグランドキリンIPAで乾杯。料理は思い思いに頼んでみて、それなりに美味かった。
それじゃあイタリアンの店なんだからワインでも頼むか、とまた店員に訊けば、あるのはこれだけです、とこの店の名前がラベルになった山梨ワインが出てきた。この一択だけらしい。リストランテを標榜する割に、どうやらワインの需要は少ないものと見える。大月に来て、ワインやクラフトビールであれこれ煩いこと云うのは、止めた方が良いかも知れない。

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63 大月のイタリアン「ムスタチオ」に入ってみる。
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64 アクリル板が席毎に立てられている。
65 アクリル板越しに乾杯。
66 ワインはハウスワイン一択。
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67 生ハム。
68 ピザ。
69 牡蠣のグラタン。
70 もうちょっとビールとワインのバリエーションがあればね。
71 まだ5時過ぎだけどこれで帰る。

「ペンションすずらん」のレストランでまったりしているうちに、そのそろバスの時間になったので女将さんに別れを告げて外へ出るとまた雨が降ってきた。今日は一日そんな陽気。
定刻通りにやって来た、甲斐大和駅行き栄和交通バスへ乗り込むと、朝と同じく我々だけ。途中から誰も乗って来なかったので、やっぱり復路も貸切だった。いやー、こんなこともあるんだとちょっと驚きつつ、「大工殺すにゃ刃物はいらぬ 雨の三日も降ればいい」という都々逸を思い出す。バス会社にとって刃物の代わりは雨とコロナ禍。
バス運転手と与太話をしながら、噎せ返るような緑に包まれた道を辿って甲斐大和駅へ。定刻よりも早く到着し、駅の時刻表を見ると次の列車は小1時間先だ。この時間帯のバスに乗ることが少ないので気が付かなかったが、こんなに接続が悪いとは思わなかった。さてどうするか。
甲斐大和駅前の「雅」に寄る手もあるが、今日は大月で打ち上げしようと思っているので、今ここで食べるのはちょっと困る。とはいってもただボーっと待つのも芸が無いなと思いつつ、階段を降りるとホームには誰も居らず。
だったらここで時間を潰すかと、やおらリュックサックから酒ボトルとカップを取り出す。申し合わせたように、乾き物などのつまみも出てきたので、チビチビやりながら過ごすことになった。成り行きにしては出来過ぎだ。
調べてみると、ここでやるのも1年ぶり、しかも同じメンバーだった。偶々かも知れないが、巡り合わせということもある。何れにせよ、遠望は全く利かないけれど、この駅のホームは嫌いではない。

61 バスを待つうちに雨が降り出した。
62 帰りのバスも貸し切り。
62 誰もいない甲斐大和駅で電車待ち時間にちょっと一杯。
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この頃はこの時期になると、毎度避暑を兼ねて「ペンションすずらん」詣でをすることになっている(前回はこちら)。しかし毎年毎年となると次第に登る山が無くなる。というか、別に山は同じでも違うルートから登ればそれなりに楽しめるのだが、最近は登ったことが無いルートもだいぶ少なくなってきた。
そんなこんなで、今回なんとか捻り出したのはミヨリ尾根。頼みの綱は「松浦本」だ。小金沢山のちょっと南の無名峰に繋がる尾根で、栄和交通バスの砥山林道BSからちょっと戻ったミヨリ沢橋から登ることになる(山行記録はこちら)。
その栄和交通バス。今日が雨だったことと、コロナ禍による外出自粛が重なったせいだろうが、乗客は我々3人だけ。まるで我々がバスをチャーターしたようなもの。ちょっぴりだけ豪遊気分。こんなことは流石に初めて。いつもだったら、2台ぐらい増便する筈なのだから、何だかバス運転手(というかバス会社)に申し訳無い。これだったら、ミヨリ沢橋で降ろしてもらっても全く問題なかったが、つい云い忘れた。
ミヨリ尾根は予想外にワイルドな感じで、雨でもかなり楽しめた。なのでもう小金沢山には寄らずに、牛奥ノ雁ヶ腹摺山に登っただけでそのまま「ペンションすずらん」目指してまっしぐらに下る。結局、山の中では誰にも遭わなかった。こんなにも静かな大菩薩連嶺は、そう味わえるものではない。
一方、「ペンションすずらん」はたとえ雨であっても昆虫目当ての家族連れが沢山やって来ていて相変わらずの人気ぶりである。他に僅かながら釣り師もやって来ている。車が随分と停まっていた。風呂場も山帰りではない若者達や、昆虫系家族連れがやって来ていた。
風呂から上ったら何時ものようにレストランへ。こちらはランチタイムを一寸過ぎたばかりだった割に、我々以外にもうひと組だけだった。早速ビールを注文し、いつもの角のテーブル席でまったりした。

01 英和交通バス車内。俺たちだけ!
03 今日に限らず、たいてい誰も下りないBS。
04 林道を戻る。
07 ここまで約5分。
09 雨具を着ていないと濡れる。
11 マタマビの葉はかなり色づいている。
12 林道を離れる。
14 ちょっといい感じの道に出た。
15 ずっとこのままという訳にはいかないので・・・
18 踏み跡は無い。
20 アキノキリンソウ。
22 標高1,710m付近。尾根が緩くなる。
25 立ち枯れが多いところ。
26 コケが瑞々しい。
28 Woodyさんの息遣いが激しくなる。
30 もう標高1,900mを超えた。
33 跨いだり・・・
34 潜ったり。
37 なんと歩き易いことよ!
38 大菩薩連嶺らしい景観。
40 ここを登れば・・・
41 牛奥ノ雁ヶ原摺山山頂。
43 本数が減ったかな、となおちゃん。
44 今日もここからの眺めはない。
45 下りの途中で小休止。11時59分
46 あとはペンションすずらん目指してまっしぐら。
49 ここからまた山道。
50 マルバダケブキの群生地。
51 また落葉松林。
52 ペンションすずらんに到着。12時44分
53 カッパを脱いだら風呂場へ。
55 ここに入ったらこれ。
56 副隊長オーダーはヤマウドの煮物。
57 なおちゃんオーダー、キノコのバター炒め。
58 Woodyさんオーダーのナポリタン。
59 変わらぬ風情。
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60 ヤナギランなどの花が見頃。
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節刀ヶ岳から鬼ヶ岳、雪頭ヶ岳を経て西湖に下りた山行の帰り道、いつもの「河口湖ステーションイン」でサッパリしたら、一寸何処かに寄っていきたいところ。河口湖駅界隈で入るのはヤメにして、とりあえず大月まで移動することにした。
もう午後6時を回っている。意外と今回は時間が掛かった。節刀ヶ岳北西尾根を登るだけで、4時間も掛かったせいだ。最近では三ッ峠山東稜を登って以来か。黒岳北尾根もそうだったが、御坂山塊は歯応えがある尾根が多い印象だ。
富士急行線は17時36分発の特急「富士回遊48号」を逃すともう直通電車は無くなり、途端に帰る時間が遅くなる。それ以降の時間で乗換検索アプリを使うと、中央高速バスを使うのが断然早いと判る。それでもトコトコと帰ることにしたのは、大月で途中下車つもりだからだ。
大月には19時18分着。ここまで来ると、入れる店はそれなりに増える。そんな中から今回は久しぶりにイタリアンの「月Café」に入ってみることにした。いつの間にかもう3年ぶりになる。
取り敢えずビールで喉を潤した後、ワインを注文。店主にお任せにしてみたところ、出てきたのがグレースワインの「周五郎のヴァン」だった。ぶどう品種はマスカットベリーAと甲州とあるが、呑んでみたらかなりの甘口、デザートワインのようだ。ちょっと我々の口には合わない感じ。
ともあれ、料理はカポナータと、イタリア風焼鳥、冷製パスタ、トリッパの煮込み。出てきたのを見て、どれもトマトベースだったことに気が付く。でもそれぞれ美味かったし、合わせたワインが濃厚だったのでまずまず良かった。


52 これで大月へ。
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「はやぶさ温泉」でまったりした後、時計を見ればまだ15時。帰るのはちょっと早い。お互い、家にいる連れ合いがちょっと驚く。然らばちょっと寄っていきませんか?と2人の同意を得て、予てより気になっていた「甲斐ワイナリー」へ行ってみることにした。塩山駅からは歩ける距離だが、「はやぶさ温泉」からでは当然の如くタクシーで乗り付けるしかない。
山梨県甲州市にワイナリーは数多あるものの、行って試飲できるところとなると、そう多くはない。ましてやこの昼下がりの時間帯に席に着いて、料理を摘まみながら呑める店となるとかなり限られ、そこから気軽には入り難い本格的なレストランを除くと、もうほぼ皆無。他に知る限り、ぶどうの丘にある「展望ワインレストラン」と「シャトー・メルシャン」がそうだが、そのうち後者は(我々はワイン祭りのときに入った)、今は料理が15時半ラストオーダーとのことで、一層使い難い店となってしまった。
そんな状況の中で、ここ「甲斐ワイナリー」の「ワインカフェ古壺」は、10時半から17時まで営業しているという、とても貴重な存在。それでも山から下りて汗を流してから、17時までに余裕を以て来られるのはそうは無い。ということで、今回は千載一遇のチャンス。念には念を入れて、「はやぶさ温泉」に居た時に電話予約まで入れておいた。
国登録有形文化財になっている建物に入ると、先客はひと組だけ。特に予約は要らなかったようだ。テーブルに着いたら、さっそく赤ワインと白ワインのセット(1,530円)を注文。赤はメルロー種、白は甲州種。つまみには、チーズ盛り合わせ(1,490円)とサラミ&オリーブ実(930円)をいただくことにした。ちょっと呑むには丁度いい量で満足。他にもまだ色々あるので小腹が空いた場合にも問題ない。
こんなにいい店が塩山にあったとは迂闊だった、というのが正直な感想。ちなみに売店はワイナリーのご主人、こちらは奥方(もしかして娘か?)が取り仕切っていた。

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56 甲斐ワイナリーのワインカフェ古壺に寄ってみた。
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57 甲斐ワインをいただく。58 つまみも充実。
59 チーズ盛り合わせ。
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60 こちらは売店。
61 同じく有形文化財。

懸案だった「そば丸」に入ったら、次は後回しにしていた汗を流しに風呂に行く。最寄りはそれこそ目の前の「花かげの湯」なのだが、この時期、県外在住者の入館はお断り状態なので、次善策は「はやぶさ温泉」。ここも素面だったら十分歩ける範囲なれど、もう酒が入ってしまって足が弛緩してしまったこととこの暑さを鑑み、やはり金で解決する(タクシーを呼ぶ)ことにした。
何れにしてもタクシーではワンメーターの距離。やって来たタクシー運転手に「すいません、すいません」と云いつつ、乗り込む。それこそあっという間に「はやぶさ温泉」到着。前回は2020年7月だからほぼ1年ぶりにやってきたことになる。
何故か玄関の右手にある手水で手を洗うよう求められ、更にアルコール消毒と体温測定と緊急連絡先の提示が義務。毎度、山から下りてきたばかりだと、体温が高めな場合が多いので入館を拒否されるのではと内心ドキドキだが、今回は全く身体を動かさずに来たのでそんな心配は要らない。
フロントの前にはいつも通り、果物や野菜が格安で売られている。しかし、荷物になるのを厭うので買わない場合が多い。今回も眺めただけでスルーし、風呂場へ向かう。客はそれなりにやって来ていて、脱衣所には何だかんだ老若男子が10名ほどがいる。洗い場はもうちょっと少なく内湯は更に少ない。
さっぱりしたら、いつものように食事処へ。窓は解放状態なので涼しさはいまいちだけど、かえってビールは美味いかも、と我慢する。つまみはゴボウの唐揚げを頼んでみた。これはビールに良く合う。少なくとも、餃子の次に頼みたい感じ。やがて皆が揃ったところで乾杯。Woodyさんは、今どき珍しい牛乳瓶。自分もたしか何処かの銭湯で飲んだことがあったが、いったい何年前の何処だったのか、全く思い出せない。たぶんもう、ビールから後戻りはできない。

53 はやぶさ温泉。
54 ここで手を洗ってね!
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55 風呂上りは牛乳かビール。
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タクシーやバスで国道140号線、通称「雁坂道」を走っていると、恵林寺の近くで特徴的な看板が目に入る。それは「そば丸」という店の看板で、一度寄ってみたいと思っていたものの、営業は15時まででそれも売れ切れ仕舞いとのこと、なかなか山の帰りに寄るにはハードルが高いと思い続けていた店だった。
今回は可能な限り山を端折り、出来る限り早い時間に下りて来られる山行にしようと、あれこれ思い悩んだ結果、計画を立てたのが塩水山から倉沢山を経て乙女高原へ下るコース。2年前、男子会(その時の記録はこちら)で企画した山行の逆コースだ。
塩山駅から六本楢峠までタクシーを走らせ、乙女高原から焼山峠まで下りたらまたタクシーを呼び、汗を流すのも山から下りて呑むビールも後回しにして、そのまま「そば丸」まで直行して時間の短縮を図った(山行記録はこちら)。それでも店に着いたのは12時半過ぎの、最も混む時間帯。店の外で待つ客(ほぼ100%マイカーでやってきた客)は10組余り居る。噂通りの人気ぶり。だが、ここまで来て諦めるわけにもいかない。久しぶりに覚悟して、並んで待つことにした。山の中は涼しかったが、下界へ下りると日向では耐えがたい程暑い日だった。
客の入れ替わりは意外と早く(我々のように呑みを重視する客は少ないせいで)、30分程で店内へ案内される。古民家ではなく、古い木材を再利用したような造りになっている。天井がかなり高く、そのせいか中はひんやりして気持ちが良い。
ともかく、先ずビール(アサヒ・スーパードライ中瓶550円)。炎天下の屋外で長い時間お預けされていたので、殊の外美味い。つまみには、そばがんも(700円)、鳥もつ煮(550円)、本日の天ぷら(500円)。Woodyさんは、かき揚げ御膳(900円)。勿論、日本酒(谷桜生酒300ml、800円)も頼んだ。締めにはもり。腰は意外にも強くなく、喉越しもいまいちな印象。しかし蕎麦の香りはかなり高い。そこが人気の理由と見た。

05 地形図には記載がない林道。
07 やっぱり緑が良いね、とWoodyさん。
09 踏み跡が無くてもさして問題ない。
10 ゆるゆると登ると・・・
12 塩水山はもうちょっと先。
13 鹿柵に沿って登る。
15 手書きの素朴な標識。
16 ここからも金峰山が見える。
19 こんなところを下りてきた。
21 また林道に出る。
22 2年前よりも下草が増えたような気がする。
23 アヤメ。
27 踏み跡に出た。
30 倉沢山に到着。
31 山頂らしくない山頂。
32 あえて踏み跡が無い方向から下る。
33 方向が見極めにくい。
36 ここまで来れば楽チンですよ。
38 踏み跡は有りがたい。
39 最後の登り。
40 ヤマオダマキが咲いていた。
41 クリスタルライン。
42 乙女高原グリーンロッジはやはり休業中。
43 そば丸に行ってみた。10組待ち。
44 蕎麦を打っているところ。
45 暑いので日影じゃないと待ってらんない。
52 皇太子献上のそばだった。
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46 やっとこさビールにありついた。
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47 そばがんも。
48 鳥もつ煮は優しい味。
49 野菜天ぷら。
50 Woodyさんは天丼セット。
51 もりそば。DSC_1898

「ホテル談路館」で汗を流す前、風呂から上がった後の待ち合わせをどうするか。ここ「談路館」にも一応ティールームがあるのでそこでも良いかと一瞬思ったものの、ビールはあってもつまみは無いだろうからと思い直し、ちょっとサーチ。
するとちょっとだけ離れているものの、普通に歩ける距離に「Hops & Herbs」というクラフトビールを吞ませてくれる店が有ると判り、そこを集合場所にした。ここは、土日は12時から開いているというエラい店だ。
風呂から上がってさっぱりした後、丁度出てきたなおちゃんと共に歩いて行くと、約5分のところに「Hops & Herbs」はあった。早速入ろうとすると1階は醸造所。店は2階のようなので外階段を上がる。
店に入ると、ちょっと若者向けなアメリカンテイストな内装。先客はゼロ。三浦半島の海水浴場の傍にあったりして、ハワイ料理とか出てきそうな感じ。でもれっきとしたクラフトビールの店だ。
ともかく席に着いたら先ずビールだ。メニューを見ると定番が6種類、今日のおすすめが2種類。小生は今日のおすすめの中からMosh Pit IPA(300ml、700円)を注文(Mosh Pitってどういう意味?)。アルコール分6.5vol.%、IBU62の割にはそれほどガツンとは来ない。吞みやすいくらいだ。やがて全員が揃い、櫛形山登頂を祝して改めて乾杯。実りある山行だった。
料理は結構豊富でやはり洋風主体だが、ほうとうなんかもあるのがちょっと和ませる。鴨スモーク、習志野ソーセージ、ポテトサラダ、ほうとうパスタ(味噌クリーム)、グリーンサラダ、オニオンステーキをいただいた。やはりビールに合う料理が多い印象だった。

85 湯上りは、クラフトビールのここ。
86 1階は工場、2階がビアホール。
87 outsiderとは、そういう心意気なんですかね。
88 何となくアメリカン。
89 本日のおすすめ。結局、両方吞みました。
90 これはMosh Pit IPA。かなりガツン系。
91 なおちゃんは4種類のテイスティングセット。
92 いただきます。
93 酒粕漬け鴨のスモーク。

櫛形山に登って伊奈ヶ湖レストハウスでまったりしたあと、また往路にも使った富士観光タクシーに乗って甲府へ移動する。運転手はいつもの話好き兄ちゃん。どうやら富士観光タクシーの跡取りらしい。兎に角、よく喋る(ちょっと気になるので思わず窓を少し開ける)。前に乗せた客はどうだった、こうだった、云々。きっと我々も何処かで話のネタに使われるのだろう。
運賃を安くあげるのであれば、身延線の最寄り駅(東花輪駅あたりか?)で乗り継いで、そこから何処かの銭湯か日帰り温泉へ向かうべきなだろうが、ともかく身延線はローカル線。乗り継ぎがとても悪いので、そのまま甲府駅近くの銭湯へ向かうことにする。
比較的駅に近い銭湯で知っているのは、これまた話好き大将がいる「都温泉」。そのように兄ちゃん運転手に告げると、知らないらしい。以前、甲府駅からタクシーに乗った時もそうだった。「都温泉」は地元のタクシー運転手でも知らないことが多い、穴場銭湯なのだ。
ナビを買って出て向かってもらうと、暖簾が出ていない。いつも土曜日はやっているはず、臨時休業だろうか。ともあれまだタクシーの中、至急、代案を考えなくてはならない。色々行きたい銭湯はあるのだが、最寄りにした方が良かろうと「ホテル談路館」にしてみた。流石にここは老舗ホテル、知っていた。
ぐっと趣が重厚なエントランス。こんなホテルでも天然温泉の日帰り入浴(入浴料1,100円)がある。泥靴のままで絨毯の上を歩くのはやや気が咎めるが仕方がない。フロントで日帰り入浴を所望すると、コロナ対応で人数制限を行っているらしく、女湯は(三人のうち)一人だけ待ってくれとのことだった。
風呂場の入口は通路から直接見えないよう衝立の奥に設えてある。男湯は先客がおひとりだけ。でも思いの外狭いので、3人ぐらいがいいところかも知れない(カランは6個あった)。さっぱり、気持ちがいい湯だった。

83 甲府の老舗ホテル。談路館。
84 ここで汗を流した。

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