山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

中央本線沿線

先日、東御殿の帰りに寄った「花かげの湯」に、今年2回目の訪問(前回のレポはこちら)。今回は柳平からの路線バスの途中下車。このあとは、塩山へ向かって「ホリデー快速ビューやまなし」に乗るつもりなので、滞在時間は40分余りと、慌ただしい。風呂から出たら、直ぐにタクシーを呼ぶ必要がある。
券売機で410円の入浴券を購入し(Web限定クーポン利用)、フロントに渡したら風呂場へ直行。もちろん、待ち合わせ場所は言わずもがなの休憩室である。
山梨市は、2006年に牧丘町と三富村と合併したため、「花かげの湯」だけでなく、「鼓川温泉」と「みとみ笛吹きの湯」も含め、3つの日帰り温泉施設を保有している。民営の「はやぶさ温泉」、「ほったらかし温泉」、「正徳寺温泉」まで含めると、6ヶ所。汗を流すには事欠かないところだが、利便性から云えば「花かげの湯」と「はやぶさ温泉」は良い勝負だろう。
前回は1月だったせいか、風呂場は閑散としていたが、今日はそれなりに客が入っている。地元の客が多そうだが、ブドウ農園関係者なのだろうか。洗い場でさっぱりしたら、今日は内湯だけちょっと浸かり、さっさと出る。素早く休憩室へ移動したら、食事処「はくさい」と繋がったカウンターでビールを注文。ちなみに「はくさい」の名物料理は富士山丼(3,776円)。もし今度、大人数で来ることがあったら試してみるか。
今日も休憩室の利用客は少ない。皆さん、風呂から上がったらさっさと帰るようである。前後して現れたなおちゃんにタクシー手配をお願いすると、最寄りの牧丘タクシーは出払っていて、直ぐには来られないとのこと。2台しかいないので、そういうこともあるだろうが残念。ならばと次は塩山のタクシー会社に電話すると、10分でやってくるとのこと。なんとかなりそう。
さっさとビールを呷って外で待っていると、なかなか現れず気が揉める。やがて遅れて現れたタクシーの運転手曰く、途中渋滞しているとのこと。それでも「何とか間に合わせます」、との言葉通り、5分前に駅に着いた。さすがだ。

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今回は、大弛峠から国師ヶ岳、北奥千丈岳を経て、石楠花新道をひたすら南下し、柳平まで下ることにした。大弛峠から柳平まで、バスだったら僅か30分の距離だが、山道&林道を辿ると約5時間の道程。それでも殆どが下りなので、それほどのアルバイトではない。鬱蒼としたシラビソの森。倒木を潜ったり跨いだりの繰り返しは、ヒトが未だ森と共に生きていた時代を彷彿させてくれる。
白檜平からの約2時間の林道歩きは退屈と思ったが、程良く紅葉した眺めもあって、飽きることは無かった。今年は紅葉の色付きが悪いとの評価が一般的だし、奥鬼怒も期待外れだったが、それに較べるとここ、奥秩父の紅葉はそれほど悪いことは無かったように思う。
林道を無心にへこへこ下ると、やがて柳平に到着(山の記録はこちら)。ほぼ予定通りの時刻、「金峰山荘」でビールを飲むぐらいの時間は十分確保できた。「ビール冷えてます」の幟旗がうれしい。
ここ、柳平の「金峰山荘」は初めての訪問である。大弛峠から塩山までのバス&乗合タクシーを利用するとなると、柳平でのんびりする時間が無いので、自ずから「金峰山荘」に立ち寄る機会も得られなかった。今回のコースは、そのために捻り出した、我乍ら会心のプランである。
信州側の小川山の麓にも「金峰山荘」と云う小屋があり、やや紛らわしい(但し、信州側の発音は「きんぽう」とのこと)。
ここを山小屋と呼んでいいのか微妙だが、造りは至って素朴だ。高床式になった食堂へ入ると、誰もおらず、照明も落とした状態なので、不安な気持ちになってきたが、そのうち若旦那(主人)が現れ、丁重に応対してくれる。とにかくビール(中瓶600円)を注文。生ビールはやっていないようだ。
ここは、カレーとバーベキューがメイン。何かつまみになるようなものはありますか、と若旦那に訊くと漬物を出して呉れた(サービス)。くまちゃんは、天然きのこ入り豚汁(200円)を注文。なかなか美味そうだった。
「金峰山荘」の宿泊は、1泊2食付きで6,000円と、超格安。ここをベースキャンプに、周辺の山を登るのもありそうなので、また次のプランを捻ってみたい。

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勝沼ぶどう郷からの帰り道、寄り道は何処でも良かったが、高尾駅北口の再開発事業が遅れている、という話を先日、耳にしたので、ならば立退きエリアにあるという「あさかわ」も、まだそのまま残っているかも知れないと思い、確認しに行くことにした。
果たして、「あさかわ」は以前とちっとも変わらぬ姿で営業していた。よく見ると、店の前はちょっと小奇麗になっていて、バスのターンテーブルが無くなっていた。これまで、駅前広場が狭いことから、バスがUターン(又は切り返しが)出来ないために設置されていたもの。この手のものは、時々、見掛けることがある。JR上越線の後閑駅前のターンテーブルは、乗客が乗ったまま廻るので、なかなか面白い。同じような停留所は、南善福寺にもあるらしく、バスマニアの間では有名とのこと。
そんなことはともかく、高尾駅北口は、ターンテーブルの代わりに、奥が広く整備されていて、バスが向きを変えられるようになっていた。ってことは、これ以上のスペースはいらないので、「あさかわ」も立ち退く必要が無くなったのでは? という気もする。
入口に掛かった暖簾は、どうやったらこんなにボロボロになるだろう、と思う程、味がある。中に入ると、まだ時間が早かったせいか、客はカウンター席のみで、左側のテーブル席も、奥の小上がりも空いていた。一番奥のテーブル席に着地し、やっぱりビール(大瓶600円税込、以下同様)を注文。今日は陽気の加減か、喉が渇く。
ひと息ついていると、7人ぐらいの中高年ハイカー集団がやってきた。忽ち、テーブル席は満席状態。その後も次々と高尾山帰りのハイカーが現れ、小上がりも一杯になり、その後の客を断るようになる。さすが、相変わらず人気の店である。結局、ほぼオヤジばかりで占拠された。女性は2~3人か。
つまみには、摺差の豆腐を使った冷奴(300円)、ポテトサラダ(400円)、サバ魚醤漬け焼き(600円)、もつ煮(450円)、サンマ塩焼き(700円だったっけ?)を注文。どれも美味い。大まかな価格体系が、この店らしい感じ。
女将さんが云うには、年内はやっています、とのこと。このセリフは去年の今頃も聞いた。年が明けたらまた確かめに来るとしよう。

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今日が「勝沼ぶどう祭り」であることは心得ていたものの、以前、馴染みの勝沼観光タクシーの運転手から「当日は朝から、勝沼ぶどう郷駅前にタクシー待ちの長蛇の列ができる」と脅されていたので、直前まで二の足を踏んでいた。しかし、実際に駅前に来てみると、直通バス(片道300円のシャトルバス)のバス停に多少客が居たくらいで、「長蛇の列」は出来ていない。
「天空の湯」でタクシーを呼んでも、さして待たされることなく、10分ほどでやってきた。これならば大丈夫だろうと、会場の勝沼中央公園広場へ向かう。やはり今日は、天気予報が「一日中雨」と云っていたせいで、客足が鈍ったようだ。
それでも会場の近くでタクシーを降り、歩いて行くと、道の脇にはレジャーシートを敷いて座り込んでいる客がいっぱい。いったい中はどうなっているんだろうと、やや不安になる。わざわざ勝沼に来てまで、人ごみに揉まれたくない。
しかし、会場内は押し合い圧し合いという程ではなかったのでほっとした。かなり盛り上がっている。先ずは、受付で1,000円を支払ってワイングラスを受け取る。これがあれば、あとは呑み放題だ。祭りに欠かせない露店は、公園広場の奥、立木が植わっている散策路に沿って並んでいる。
さっそく、広場に並んだ、ワイナリーが出店しているブースを巡る。全部で20軒ぐらいだろうか。ほぼ有名どころが軒を連ねている。個人的には丸藤葡萄酒工業の「ルバイヤートルージュ」がお気に入りだ。しかし、どのワイナリー・ブースでも、置いてあるのは1,000円台のテーブルワイン的なものばかり。フラグシップ的な(≒高い)ワインは呑ませてくれない。そりゃそうだ、入場料(1,000円)で3,000円台のワインをカパカパ呑まれたら堪らない。
どのブースも、そんなに順番待ちの列は出来ていないが、唯一の長い列は、無料ジュースを飲ませるところ。子供連れやドライバー(たぶん、家族連れの亭主)が並んでいるようだ。
空を見上げると晴れ間も見えて来た。この頃の天気予報は、だいだい良い方に外れる気がする。ちびちびと何杯か立ち呑みしたが、ずっと立ちっ放しは段々しんどくなる。腰の具合もまだまだなので、1時間は無理。かなり良い調子にもなったので、そろそろ退散、シャトルバスの発着所へ向かうことにした。道路に出ると、神輿がやってきた。この辺りの秋まつりと一緒になっているようだ。神輿の先導が、葡萄踏み娘のコスプレというところが勝沼らしい。

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勝沼ぶどう郷駅前の食堂「銀月」から、ぶどうの丘にある「天空の湯」までは、ほんの1km少々なので大した距離ではないのだが、アップダウンが結構あるので、酒が入ってしまうと途轍もなく遠く感じる。駅前から「天空の湯」まで、水平の歩道橋が架かっていれば、何とかなるかも知れない。甲州市の英断を待ちたい。而して、今のところはタクシーのお世話になるしかない。このあたりの運転手は皆、ワンメータ(普通車730円)でも嫌な顔はせず乗せて呉れる。
今回も、「銀月」で少々いい気持になったので、やはり駅前からタクシー乗車。「天空の湯」に着き、フロントで入浴料(610円)を払う段になると、係の人は、我々の身なりを見てすかさず「脱衣所が狭いので、荷物は預かります」と云う。
他の日帰り温泉と較べて、そんなに違いは無いと思うのだが、要は他の客に対する迷惑さを、施設側でどれだけ神経を使っているのか、ということだと思われる。確かに、ロッカーの高さがもう少し低ければ、その上にリュックサックを置くことが出来るのだが、少々高過ぎて届かない。従って、仰せに従い、着替えだけを取り出し、リュックサックの一時保管を頼んだら2階へ。
先ほどのタクシーの運転手は、今日はぶどうまつりがあるので、呑み疲れた客がそろそろ大挙してやってくる筈だ、と我々を脅かしたが、それほど普段との違いは感じられない。露天風呂にいる客が多少多いかな、という程度だった。
さっぱりしたところで、再びフロントに戻ってリュックサックを受け取り、そのまま1Fのラウンジ(軽食コーナー)へ移動。ここは、晴れれば南アルプス・白根三山の大展望が得られる場所なのだが、たとえどんな天気であっても、それなりに佳い眺めなので、湯上りビールを呑みながらぼーっとするには申し分ない。自然に、頭が思考停止状態(=エポケー、epokhế)に陥る稀有な場所である。

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勝沼ぶどう郷駅に、「銀月」という駅前食堂があることは以前から知っていたが、これまでなかなか入る機会がなかった。山から下りて、勝沼ぶどう郷にやって来る場合は、ほぼ必然的に「天空の湯」で汗を流すと云うことになり、その流れで湯上りビールもそこで呷り、電車の時間に合わせてゆっくりするということになるので、駅前にある「銀月」は結果的にスルー。「銀月」に入る上での必要条件は、どうしても山からここへ、直接下りて来ることしかない。
勝沼ぶどう郷駅へ直接下りて来る山は、意外に少ない。一つは、今回登ったように、恩若峰から南西尾根を下りてくるケース。このコースを辿ると、尾根の末端にある青苔寺から「銀月」までは約1km。タクシーを呼ぼうと云う気にはならない距離なので、すんなり「銀月」に行ける。
二つ目は、棚横手&甲州高尾山。この場合も、手近な大滝不動へ下ってしまうと、そこから先は舗装道路となるため、ついタクシーを呼びたくなり、そのまま「天空の湯へ行って下さい」と云ってしまうことになる。従って、甲州高尾山に登っても、下りを大善寺方面にとり、かつ880m圏ピークから尾根を外れて、勝沼ぶどう郷駅へ真っ直ぐ下るしかない。尾根を末端まで辿り、大善寺まで行ってしまうと、やっぱり駅までの舗装道路歩きが鬱陶しくて、タクシーの登場を願うことになりかねない。
もう一つは、徳並山から勝沼尾根を西進し、車道に下りたら、大日影トンネル遊歩道を経由して勝沼ぶどう郷駅へ向かうコース。今回も候補に挙げていたのだが、勝沼ぶどう郷駅前での情報によると、今日は偶々なのか通行不可とのこと。危ないところだった(後に甲州市のHPを調べてみると、当分の間、通行止めの様である)。そう考えると、やはり「銀月」へ寄るのは、かなりレアなケースなのだ。
今日は一日中雨の予報だったので、蒸し暑くてもレインウェアを着っ放しだったが、結果的に雨は落ちて来なかった(山の記録はこちら)。おかげですっかり喉が渇いた。倒れこむように入店し、先ずビールを注文(残念ながら、生ビールは置いていない)。お通しは、ゴーヤの煮物の様だが、持ってきたおばちゃんは「あたしが作ったんじゃないので判らない」と正直。
つまみには、タコの唐揚げを注文。ここは基本、食堂なので、ほうとうとか、ラーメン、炒飯、ソース焼きそばなどがメインだが、他に馬刺しなど、つまみも多少ある。なおちゃんは、グラスワイン(赤)を追加注文。駅前食堂でワインを出すところは、さすが勝沼である。窓の外、目の前に「ぶどうの丘」が見える。さて、呑み終わってひと心地ついたので、そろそろ「天空の湯」へ行くとしよう。次回は、大日影トンネル遊歩道が通行可能となるまで待つか、思案のしどころである。

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三ツ峠山の帰り道。今日の反省会は7人で、さて何処にしようかと相談、やっぱりアクセスが一番良い(今日は京王線族が4人)高尾駅で途中下車、いつもの「たまの里」にした。ほぼ1年ぶり(前回のレポはこちら)の入店である。今日も呑んべえオヤジハイカーでかなり賑わっているが、上手い具合に7人が丁度入れる、一番奥のテーブル席に着陸。
高尾駅が、高尾山から陣場山に至るハイキングコースの玄関口であるため、この界隈の店に、オヤジハイカーが多いのは判るが、高尾山にはそれこそ老若男女がやってくるはず。若者は、こんなところには引っ掛からないようだ。いったい、どこへ行くのだろう。ビヤマウントには行きそうだが・・・。
そんなことはともかく、さて飲み物は「とりあえずビール」はもう止めにして、日本酒からスタート。20種類ほど置いてある中から、「出羽桜」(740円)や「初孫」(630円)、「澤乃井」(630円)など、各々思い思いの銘柄をチョイス。小生は「七田」(740円)にしてみた。回し飲みしてみて、其々の味の違いを確認。皆さん、ひとくちに日本酒と云っても、随分と違いがあることを改めて実感。その後も、王禄や緑川なども味わった。
料理は、タコの唐揚げ(470円)、海鮮サラダ(720円)、じゃこと豆腐サラダ(640円)、ごぼう天(360円)、厚揚げ焼き(370円)、自家製だし巻き玉子(470 円)と、如何にも蕎麦屋らしいものを注文。サラダはどちらもボリューム満点。だし巻き玉子、厚焼き玉子はいわゆる定番だが、店によって味わいは千差万別。個人的には、もうちょっと塩味が利いている方が好みである。
料理はどれもボリュームがあったせいか、かなり満腹になった。そして前回のレポでも危惧した通り、またしても今回、蕎麦を喰うことを失念した、というか誰も蕎麦を喰いたいと云い出さなかった。もはや、この店が蕎麦屋だったかどうかさえ、皆さんは覚えていないと思われる。
この次は、できれば新蕎麦の頃に、忘れずに蕎麦で締めることとしよう。

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今日は結局、雨には降られなかったので、それなりに気合さえ入れれば、近所の低山の一つぐらいは登って来れたような気がするが、ペンション宿泊ですっかり頭も身体も弛緩すると、もうそれどころではない。だいたい、「ペンション・ベリーベリー」で、朝食を抜きにするなんて、畏れ多くて出来ないし。
ともあれ、呑んで喰って、大人の休日を楽しんだ。名残惜しいが帰るとするか。小淵沢駅に戻ると、相変わらず構内も立ち喰い蕎麦屋も混んでいる。よく見ると、跨線橋の手前が工事中だ。この長閑な雰囲気の駅舎も建て替えられてしまうのか。残念なことだが、どうせ建て替えるならば、ここにしか無いような個性的な駅にして、何百年ももつような(例えば、パリのサン・ラザール駅のような)建造物にして欲しいものだ。
「あずさ52号」が来るまで未だ時間があるので、駅に併設された「デュオレール小淵沢」という、洒落た名前の土産物屋に入って、少々物色。ここも大変な賑わい。何故こんなに人が集まるのか。昨今、車での移動・観光がメジャーなはずなのに、こんな辺鄙な駅(失礼!)の土産物売り場が混んでいるのは、いまいち解せない。
そろそろ時間なので、改札口を入る。地下道を潜って中央線のホームへ移動。小海線のホームへ行くには、中央線のホームを経由して跨線橋を渡っていく必要があるので、改修工事が終了すれば、その点で利便性は高まるのは間違いない。小淵沢駅のホームは、小海線、中央線に限らず、屋根が非常に限られた部分しかないので、雨が降っている場合には、屋根の下で待機し、列車が到着すると同時に目的の車両へ駆けて行くことになる。たぶん、この点も今度の工事で改善されるのだろう。どうも、利便性とノスタルジーは両立しない。 
臨時の「あずさ52号」に乗車。かなり空いている。やはり、臨時列車の方が指定席を取り易いようである。席に着いたら、昨日の残り酒を取り出す。車窓から見える山々は低く垂れ込めた雲に覆われていて、山岳同座はできない状況。それでも、雲の中に隠れた甲斐駒ヶ岳や、地蔵ヶ岳のオベリスクの姿を思い描きながら、ちびちびやった。

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昼食は、中央線への乗り換えの都合もあるので、小淵沢駅界隈が都合が良い。ランチタイムならば、それなりに開いている店もあるだろう。改札口を出ると、かなりの人が駅構内に屯している。多くは観光客。そのうちの何割かは、立ち喰い蕎麦屋「丸政」に群がっている人達である。
駅の窓口で、上りの「あずさ」の指定券を取った後、さて、何処へ入るか。となると、やっぱり蕎麦にしよう、という意見が強い。幾ら蕎麦が美味くても、立ち食いは味気ないので「丸政」は当然、パス。となると、歩いて行ける「雅」へ足を向けるのが順当(前回のレポはこちら)。この「雅」、基本的に蕎麦も、一品料理も、店の雰囲気も全く申し分ないのだが、一点だけ気掛かりがある。
ここの女将(大女将?)さんは、自分の意に反することには極めてそっけない。あたしの云うこと、やることに間違いはないのよ、という自信に溢れているせいか、接客性の点でやや難がある。もうひとりの花番さん(まさか親子でも、姉妹でもないと思うが)は極めてソフト。足して2で割ったら具合が良いんだが・・・。
そんなことを考えつつ、店に入ろうとすると、店の大将も女将も、何故か玄関にいて「・・・。いらっしゃい。」と無表情にお出迎え。恐る恐る、入っても宜しいでしょうか、という感じになる。通されたのは、前回同様、一番奥の座敷。裏も表も開け放たれていて、特に風が入ってくる訳ではないが、暑いと云うことは無い。すでに、3つのグループが食事中。うち、ひと組(中高年男子2名)は酒も入って、だいぶいい調子のようだ。
とりあえずビールだ、と生を注文。グビッと、あー美味い、あーこれで夏も終わりか。今日の付き出しは、枝豆(やっぱり、枝豆が入った小鉢を、でーん、と置いて行かれる)。前回はもっと色々出て来たけど、今日は偶々、そういう日なのかな、残念、とどうしても、考えまで及び腰。ま、そんなことより料理を頼もう。「鳥モツを・・・」と云い掛けたところで、「もう終わりました!」と女将がぴしゃり。「・・・。」と我々。気を取り直して、「板わさと玉子焼きはありますか?」と、びくびくお伺いを立て、了承される。こんにゃくもその後、注文。
では酒にしようと、谷桜を注文。やはり、青竹の徳利に入って出て来る。しかも良く冷えていて、これが美味い。そして天ざるを注文し、天ぷらだけ、先に出して貰う。ここの天ぷらは美味いね~と女子連が云うと、すかさず女将は「うちのは他と違うの」と、嬉々として自慢を喋り出すので、有り難く拝聴。締めの蕎麦は、しこしこ、やっぱり美味い。なかなか、良いこと尽くめにはならないのが世の常というものだが、概ね滞りなく酒とつまみと蕎麦を堪能することができた。めでたし、めでたし。

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大菩薩嶺からの帰り道。締めは、兄が友人と一杯やる際に時々通っていると云う、八王子駅南口にある蕎麦屋「まかど」に行ってみた。念のため電話を入れて、席を確保。八王子は、「ロマン地下」にある「「燻製バル68」」に行って以来(その時のレポはこちら)なので、いつのまにか半年ぶりである。駅南の子安町界隈は、八王子育ちの小生でも馴染みが薄い地区。行く度に新しい発見がある。
店は駅から7、8分ほどの処にあり、外観は古民家風に古木を再利用したような、落ち着いた佇まい。内装も同様で、酒と蕎麦をゆっくり味わえる雰囲気だ。我々は右手奥の大きなテーブルに着地。さて先ずは日本酒。「澤乃井」、「〆張鶴」、「八海山」、「浦霞」と有名どころに加えて、「相模灘」の純米吟醸もあった。ちょっと高めだが(980円)、それ、いってみよう、と注文し乾杯。いただいてみると、旨味があるが基本的にすっきりジューシー系。相模原市の津久井にある造り手(久保田酒造)。意外に身近な場所に美味い酒があった。
つまみには蕎麦屋としてはかなり豊富。豆腐の味噌漬け、冷やしトマト、揚げなす、鴨の薫製、もろきゅうを注文。それと稚鮎の天ぷらがあるというので、せいろとセットで注文。豆腐の味噌漬けは、クリームチーズの様な濃厚な味で、旨味の強い日本酒にもぴったりくる。意外に蕎麦屋のメニューで見掛けることは無い。冷やしトマトもありそうで無いことが多い。日本酒の口直しには丁度良いと思う。
八王子で蕎麦屋と云えば、座忘、車屋、いっこう、山泉と美味い店が多いが、ここ「まかど」の蕎麦もかなり美味い。調べてみると、ここは一茶庵系の店のようだ。酒のつまみが豊富で、蕎麦が美味いとなれば申し分ない。ついでに云えば、八王子の地酒も置いてくれると有難い。子供の頃、たしか4軒ほど造り酒屋があったと記憶しているが、いつのまにか次々廃業していて、今は八木町にある小澤酒造場のみ。銘柄は「桑の都」。是非、これを置いておいて下され。
そおいえば、白春酒造とか中島酒造、西岡酒造なんて昔あったなあ。うちの親父さんは、たしか西岡酒造の「社会冠」を呑んでた。たしか、西岡酒造と小澤酒造場は、道を隔てて向かい合っていた筈。どうしたんだろうと調べてみると、西岡酒造は福井市にある河村酒造と合併・移転して、西岡河村酒造となってしまったようだ。西岡酒造のもう一つのブランドだった「月丸」は、今も西岡河村酒造が造っているらしい。なんとまあ驚いた。

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久しぶりに大菩薩嶺に登ることになった。当初は沢歩きのつもりだったが人が集まらず、和尚が「沢じゃ無ければ参加したい」と言い出したので、ごくポピュラーな大菩薩嶺をチョイス。もう8月なので、このくらいの高さには登らないと暑くて我慢できない。
その後、さすが深田百名山にしたせいか、参加者が次第に増えて(兄も参加することになり)結局合計7名となった。我々の仲間でも大菩薩嶺の人気は高く、毎年のように通っているもののいるが、小生としては11年ぶり。その頃はまだ、介山荘は建て替え前の趣ある建物で、先代の小屋主も現役だった。
今回はごく一般的なルートを大菩薩峠経由で登り、下りは唐松尾根。これで上日川峠からバスに乗って帰れば、まったく普通のハイキングだったが、今回のもう一つの目的は「ペンションすずらん」に寄ることなので、ならば「山と高原地図」で破線となっている、中日川峠から下りる道を辿ってみようか、ということにした(山の記録はこちら)。
実際に行ってみると、果たして「すずらん」を指し示す道標はしっかりあったが、登山道そのものはすっかり廃道化していて、けもの道との違いが付かない状態。あとで「ペンションすずらん」の女将さんに聞いたところでは、この頃全然手入れはしてません、とのこと(ペンションすずらんのHPにある「周辺マップ」には「山と高原地図」と同様、赤い破線の記載あり)。昭文社としても、早いところ破線の表記はやめるべきと思われる。
我々はそれでも殆ど迷うことなく、「ペンションすずらん」の南にある橋の袂に下ることが出来た。これはまったくGPSのおかげである。
「ペンションすずらん」に到着。いつものように、ライダーたちが寛ぎ、虫取り網を持った子供達がうろうろしている。我々山やは、とにかく風呂だ。ここは温泉ではないが、安くて(500円)、開放的で、空いているのでお気に入り。カランからのお湯の出が悪かったがそれは御愛嬌。すっきりさっぱりしたら、レストランへ。まずはビールで乾杯。三々五々、風呂上がりの面々が集まる。ここは時折風が通っていくので、エアコンなんて必要ない。今日は珍しく、数人の先客が寛いでいた。女将さん曰く、今日は泊まりの客が多くて、準備に忙しいとのこと。
つまみはいつもの、しいたけバター焼き、やまうど、野菜と山菜の天ぷらの他、馬刺しも注文。そうなれば日本酒も必要ということで、珍しくビール以外にも手を出し、大人の夏休みを満喫した。

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黒金山と乾徳山から下りてきた帰り路、立川駅の西寄りにある地下道の、南側出口脇に雑居ビルがあり、その1階にある「しばさか」という居酒屋に入ってみた。
ここはかつて「神代」と云う名前の居酒屋で、 立川で山の集まりがあったとき、何回か入ったことがあった。その後、いつのまにか「神代」は無くなり、しばらくこのビルに立ち寄ることも無かった。
今回、暫くぶりで寄ってみる気になったのは、ネットで偶々「しばさか」という名の居酒屋を見付け(さらに、ネットによると「しばさか」の前は「柴崎の酒場通り」と云う名の店だったようだ)、その場所が「神代」と同じで、しかも内装写真が「神代」とよく似ていると思ったからだ。なんだか30年ぶりの記憶が突然蘇った思い。
店の前に立つと、やはり以前と同じ雰囲気で、ちょっぴりじーんとくる。扉の上を見ると、うっすら「神代」という文字を削ぎ落とした跡まで残っている。中に入るとややイメージは異なっているものの、厨房の位置、壁の色やテーブルの配置などはそのままのようだ。店は変わっても、居抜きで30年以上前の面影がこれほど残っているとは感慨無量。立川駅南口は何もかも変ってしまったが、この店だけは高校時代と繋がったままだった。 
メニューをみると一見、なんでもござれの典型的大手チェーン店系大衆居酒屋のようであるが、出て来るのはもうちょっと手作り感があって、より庶民的な料理で親しみが湧く。乾杯生ビールの後に頼んだものは、大根と炙りベーコンのもりもりサラダ(580円税込、以下同様)、ベーコン・鶏・牛ホルモン・砂肝のアヒージョ(870円)、トロトロ炙りチャーシュー(580円)、シーフードピッツァ(500円)、角煮のマヨコーンピッツァ(500円)、魚介のクリームピッツァ(500円)と概ね西洋風だが、飲み物は「いっちょらい」等の日本酒をいただいた。こんな組み合わせが出来るのも、大衆居酒屋の利点。個人的には、これからちょくちょく来てみたい店である。

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機山ワイナリーにフラれたので、傷心癒えぬまま塩山駅へタクシー移動。乾徳山山頂付近の岩場でやや渋滞に嵌ったものの、結果的には全体として行程が順調だったので、今日も首尾よく「ホリデー快速ビューやまなし号」に間に合うことが出来た。
山の上はそれなりに涼しくって良かったが、やはり街中は気温が高く、湿気もある。駅に上がると、浴衣を纏った女の子達が切符を買っていた。何処かで祭りでもあるのだろうか(あとで調べてみると、隣りの山梨市の笛吹川畔で花火大会があったようだ)。
そう云えば、いつのまにか夏祭りのシーズン。この頃になると、日本国中を巡って、祭りを見に行く人がいるが、半分羨ましく、半分呆れて見ている。個人的には、京都の「祇園祭・山鉾巡行」や五所川原の「立佞武多祭」、越中八尾の「おわら風の盆」は、其々いっぺん見てみたいと思うが、基本的に暑いのも人ごみも苦手なので、祭りにどっぷり嵌るのは、やや腰が引ける。できれば、メインストリートに面した小粋な料理屋の2階で、団扇が要らないくらい風の通り道になっているような屋根付き桟敷から、冷たいビールを呑みつつ、祭りの列を眺めるぐらいがちょうど良い。一方で、寒いのは問題ないので、そのうち「秩父夜祭」でも、遠目から眺めに行きたいと思っている。
やってきた「ホリデー快速ビューやまなし号」に乗り込むと、つい2週間前の前回とはうって変わって、1階席も2階席でもボックス丸々空いているところが無い。やはり陽気が良いとこういうことだ。仕方なく、お一人だけ座っていたボックス席にお邪魔し、少々遠慮がちに酒ボトルとコップを取り出す。
本日の日本酒は「天明BangeYamada・純米吟醸無濾過生原酒」。ボトルには、銘柄が筆記体のアルファベットで書かれた、ちょっと珍しいラベル。この頃、水だけでなく酒米も地元産を使った日本酒が増えているが、これもそのひとつ。口に含んでみると、酸味と旨味が程良いバランス。肩を張らずに呑める酒である。さて、立川に着いたら何処へ行こうか。

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せっかく「はやぶさ温泉」に来たので、近くにある恵林寺の境内をぶらぶら寄り道。この寺の山号は乾徳山。そう、まさしくついさっき登って来た山である。戦国末期、織田勢の焼き打ちにあった時、住職だった快川和尚が発したとされる「安禅必ずしも山水を須いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」でつとに有名である。境内には、精進料理を出す「一休庵」という茶屋があるので、いつか寄ってみたいと思っている。
歴史の香りに一寸だけ触れた後、ついでにその直ぐ南側にある「機山ワイナリー」(正しくは機山洋酒工業)に寄ってみることにした。ここは何年か前から個人的に気になっていたワイナリー。以前、「キザンファミリーリザーブ」という赤ワインを呑んだことがあり、その複雑な香りと味の深みに驚いたことがある。店頭価格が2,000円以下でも、このような日本のワインがあったのかと、少々感動した。
行ってみると、門構えは大地主の旧家然としていて、ワインというよりも日本酒でも醸していそうな佇まい。勝手に門を入ると右手に「機山ワイン館」と書かれた煉瓦造りの建物があるが、良く見ると「CLOSED」の表札。是非手に入れてみたかった「キザンスパークリング・トラディショナルブリュット」が、現在店頭販売のみとのことだったので楽しみにしていたが、誠に残念。
「CLOSED」の文字だけでは納得しない女子連は、ずんずん奥へ進み、母屋で直談判してくれたようだが、訊けば店主が外出する用事があり、今日は16時で営業終了とのことだった。次回は、山は適当に切り上げて(もしくは登ったふりだけで)、真っ直ぐここへ直行してみるか。

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暑くなると、どうしても高い山に登りたくなる。しかし、日帰りの場合、登れる範囲は限られる。同じ山(例えば大菩薩嶺)ばかり登るのは憚られるし、山行計画を立てる身には悩ましい季節だ。そこで、今回はとっておきのプランとして、およそ30年ぶりに黒金山を登ることにした。タクシーを駆使すれば、一気に標高1,550mまで上がることが出来る。今日は総勢5人でタクシー1台なので、料金メーターは怖くない(山の記録はこちら)。
青笹から黒金山に通じる登山道は昔からあったが、現在はそのほぼ中間点を林道が横切っていて、そこが今回のスタート点。30年前にはこんな登山口は無く、日帰りで登ること自体、想像もしなかった。その時は、乾徳山中腹にある高原ヒュッテ(現在は無人避難小屋だが、当時は素泊まりのみの有料小屋だった。暖房が無く、晩秋の夜は随分と冷えた記憶がある。)に泊まり、翌日は乾徳山、黒金山を越えて、西沢渓谷へ下った。
黒金山は、中央線沿線の山と云うよりは、ほぼ奥秩父の領域。事実、シラビソやコメツガが主体の森で、苔生した深山のひんやりした雰囲気に包まれている。黒金山山頂は、残念ながらガスに包まれていて眺望は得られなかったが、涼しさを求めて黒金山に登ったので、目的は十分達成した。
乾徳山を経由し、大平牧場の上にある登山口まで下れば、またタクシーを呼び、さて風呂だ。近くに「笛吹の湯」があるが、知りえた情報の範囲では、食事処もビールの自動販売機も無いようなので、当然スルー。その下流には「一の橋館」という温泉旅館があるが、タクシー運転手に訊いても立ち寄り湯をやっているか不明だったので、塩山に近い「はやぶさ温泉」に行くことにした。ここは、たいていのタクシー運転手に訊いてもイチオシである。
「はやぶさ温泉」とは随分カッコいい名前を付けたものだと思っていたが、ここの地名が「山梨市牧丘町隼」であることに初めて気が付いた。漢字ではなく、ひらがなにしたのが良かったようだ。
ここは普通の日帰り温泉とは違い、家族経営のような、手作り感がある施設である。たいして広くないフロントには、桃や野菜などが段ボール箱に並べられていている。桃ひとつ100円は安いと思うが、持ち帰ると思うとなかなか手が出ない。入浴料600円を支払い、貴重品をフロント脇のボックスに預けたら風呂場へ。源泉かけ流しで、カランの湯も源泉100%。湯温も程良い。しかも高アルカリ性(Ph10)なので、つるつるすべすべの湯である。
さっぱりしたら大広間へ。南側が開け放たれていて、手入れが行き届いた庭を眺めることが出来、ちょっと気の利いた旅館にいる気分になれる。まずは生ビール。今日もビールが美味い。さて、つまみ。ここは、下手な居酒屋顔負けにつまみの種類が豊富。表面がパリッとした餃子は勿論美味いし、モツ煮込み、牛すじ煮込み、ごぼう唐揚げ、砂肝塩焼きと、どれも日帰り温泉の食事処の水準ではない。腹が減っていれば麺類や丼物、握り寿司、うな重まであるので問題ない。つい、長居をしてみたくなってしまいそう。お湯佳し、食事処佳しであれば、地元のタクシー運転手が勧めるのは当然である。

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はやぶさ温泉のHP: こちら 

塩山からの帰りはやっぱり立川で途中下車。今日は肉好き生臭和尚がいるので、ここが宜しかろうと事前に予約を入れた店があった。店の名前は「諸国のみくい My TaBReW(マイテーブル、と読むらしい)」と、だいぶ変わっている。変わってるのは名前だけでなく、建物の外観もかなりユニーク。
実はこの建物、以前、このちゃん、菊丸、タマちゃんと入ったことがあった店(その頃の名前は失念!)が、そのままの外観で、しかし中はだいぶ様変わりした状態で、全く別の店になっていたという訳。店に入ると、左手もテーブル席は20人ほど、何処かの会社の呑み会らしく、ビンゴゲームなどやっていてだいぶ盛り上がっている。今どき、そんなことをやる会社もあるんだ、と少々新鮮。
我々は、もう少々密やかに、山の反省会というか打ち上げ。そう云えば、今回の山で反省すべき点はさしてないが、強いて挙げるとしたら、柳沢峠茶屋の「不定休」に対する想定だろうか。もしも今日の状況が「不定休」に該当すると想定出来ていれば、柳沢峠には向かわずに、途中の横手山峠から落合に下る選択肢もあった。そうすれば、落合BSの目の前にある「田辺屋商店」で、またビールを呑むこともでき(前回の訪問はこちら)、15時30分発のバスにも乗れた。惜しいことをした。
さて、個人的反省はともかく、「諸国のみくい My TaBReW」。ここのウリは、クラフトビール。この頃、クラフトビールは、単なる流行りではなくすっかり日本に根付いたような気がする。我々日本人にとってビールとは主にラガービールのことだが、世の中にはエール系のビールが山ほどあり、それを知らしめたのがクラフトビールだと思う。
様々な種類が並んだメニューを睨み、皆、思い思いのビールを注文。小生はこの頃、IPA(インディア・ペール・エール)に嵌っているので、国産クラフトビールの中からファーイーストブリューイングの東京IPA(750円/350ml税込以下同様)にしてみた。これは瓶入りではなく樽生。度数は7.5%と少々高め。ホップがガツンと利いているが、香りもなかなかで美味い。ラガーに負けない喉越しで満足度は高い。
料理は、トムヤム水餃子(760円)、ジャーマンポテト(680円)、牛ほほ肉赤ワイン煮込(950円)、黒毛和牛肩ロースステーキ(1,800円)、自家製タンドリーチキン(690円)とがっつり系を注文。他にもエスニック系の料理も豊富。ビールの種類も含め、まだまだ暫く通っても楽しめそうである。

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今回も、上手いタイミングで「ホリデー快速ビューやまなし号」に乗車となった。ほぼ3ヶ月ぶりである(前回はこちら)。前回は石和温泉からの乗車でも、結構混んでいて、2階席には座れないほどだったが、今回は塩山から乗っても、2階席はガラガラ。梅雨時の山は、こういった面でのメリットもある。
この「ホリデー快速ビューやまなし号」は、「塩山」を出ると停車駅は「勝沼ぶどう郷」、「大月」、「相模湖」、「高尾」の順。「やまなし号」と標榜するからには、山梨県から帰る行楽客の利便性を、それなりに勘案しないとよろしくないが、どうも登山帰りの客は軽視されている節がある。「勝沼ぶどう郷」駅以東では、「大月」だけ?と云いたい(ついでに云うと、「相模湖」駅は「山梨」ではないので、やや筋違いである)。
大月駅から東は、高尾駅行きや東京行きの快速電車がそれなりに走っているので、さらに「ホリデー快速」が停まってもたいした効果は無いだろうが、問題は「甲斐大和」、「笹子」、「初狩」の扱いである。
我々も、この3駅は良く使わせてもらう。小金沢連嶺や郡内・国中を隔てる山々から下りると、「甲斐大和」か「笹子」になるパターンが多いし、「初狩」は高川山に近い。特に「甲斐大和」は栄和交通大菩薩線の発着点でもあるので、登山者の利用は多い。この3駅はもちろん、特急が停まることは無いので、停車本数が少なく、待ち時間が長くなりがちである。従って、「ホリデー快速」こそ、この3駅に停車させるべき、と思う訳である。
しかし、JRにも事情はあるだろう。「笹子」も「初狩」も、島式ホーム1面2線タイプなので、特急の通過待ちは出来ない。この2つの駅に「ホリデー快速」を停めると、列車ダイヤに支障が出るのかも知れない。百歩譲って、「笹子」と「初狩」は諦めるとしよう(ほんとに諦めていいのか?)。しかし、「甲斐大和」はやや事情が違う。
「甲斐大和」は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、計2面3線を有する駅なので、特急列車の通過待ちが可能である。ダイヤに影響することは無い。しかも、現に「ホリデー快速」は毎度停車して、特急の通過待ちをしている。停車しているが、ドアを開けないのである。乗車している者は、ホームで途方に暮れている登山客(我々も何度かそうした立場にあった)を、憐れみながら窓から眺めることになる。
もちろん、ドアの開閉には安全確認も必要。現在「甲斐大和」は無人化されていて、窓口業務だけ委託している状態なので、直ぐには改善できないのかも知れないが(普通電車のドア開閉ができて、ホリデー快速では難しい理由がいまいち判らないけど)、「成らぬは人の為さぬなりけり」なので是非、登山帰りの客のCSにも目を向けて善処してもらいたい。

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塩山温泉の井筒屋旅館で待望の風呂上がりビールを呑んだ後のこと。このまま暫く、井筒屋のロビーでまったりするのも一興かも知れない(和尚は妙に気に入った様子で、なかなか腰を上げようとしない)が、ホリデー快速ビューやまなし号の発車時刻までまだ小1時間ある。塩山温泉から駅までゆっくりあるいて15分ほど、せっかくなので、それまでの間でどこかもう一杯やれる店が見つかるだろうと、和尚を急かせて宿を出ることにした。
塩山駅周辺にもポツリポツリ、それなりに店はあるのだが、17時前なので開いている店は限られているはず。仲町通りを南へ進むと、赤い看板が目立つ「日乃出食堂」が見えてきた。暖簾が出ている。暖簾は意外に新しいが、看板は煤けていて味が出ている。典型的な庶民向け中華料理店の風情。事前のリサーチによれば、昼から通して営業しているということだったので、情報通り。やっぱりこういう店は、昼食でも夕食でも無い時間に店で一杯やりたい我々には有り難い。早速入ることにしよう。どんな餃子が出て来るか楽しみである。
店に入ると客はゼロ、店主がひとり、手持無沙汰に新聞を読んでいる。この街には、我々の様に、明るいうちから呑んだ呉れているような不届き者(?)はいないようである。奥さんと思しき女性も出て来た。店は夫婦でやっているらしい。外に出前用のバイクもあったが、奥さんが出前をするのだろうか。
テーブル席に着いたら、壁に貼られたメニューの短冊を眺める。やっぱりここは餃子(350円×2人前)と肉野菜炒め(750円)でいこう。もちろん、その前にビール(大瓶650円)。突き出し(と云うよりはサービス)には、カブ(?)の甘酢漬けとワカメの佃煮。程なく出て来た餃子は、ニラがたっぷり入っていて美味い。この頃、このような餃子はあまり見掛けない。そして、やっぱり餃子にはビールだ。
次に肉野菜炒めもやってくる。これもビールによく合う。若干塩気が多い感じがしないでもないが、それなりに汗をかいた我々には丁度良い塩加減である。ここは一見、中華料理屋のようであるが、かつ丼やオムライスもメニューにあるので、やはり大衆食堂と云っていいだろう。
こういう、いつでも開いていて(←最重要)、便利な場所にあって(←次に重要)、しかもそこそこ安くてそこそこ美味しい店が、下山口に最寄りの駅に有るか無いかは、重要なポイント。見付けることが出来れば安心できる。少なくとも塩山駅とは、これからも長い付き合いが出来そうである。

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柳沢峠で塩山タクシーに乗ったら、運転手には行先は塩山温泉の廣友館と告げる。ビールにありつくまでじっと我慢の時間。運転手が云うには、今日は下界では全然雨が降らなかったそうだ。この時期、雲が掛かった山にだけ雨が降るということが間々あるが、今日はそういう日だったようだ。
廣友館に到着。タクシーの運転手が親切にも、風呂が沸いているかどうか心配で訊きに行ってくれた。すると、使える風呂が一つしかなく、男女入れ替わりで入ってもらうしかないとのこと。今日は男2人、女2人なので、ちょっと困る・・・。ならば宏池荘へ行こうか、というと運転手が「ここもやっているよ」と、向かい側の井筒屋旅館を指差し、再び、沸いているかどうかを確認しに行ってくれた(ビールを飲めるかも訊いてね~、と追加依頼)。随分フットワークが軽い運転手(小生よりだいぶ年上)である。
結果、風呂もビールもOKとのこと。ひょんなことから井筒屋旅館の風呂に入ることになった。ここの風呂に入るのは、かれこれ9年ぶりである(そのときの記録はこちら)。そもそも井筒屋が日帰り入浴をやっているとは知らなかったので、まさかまた、ここにやってくるとは思わなかった。老夫婦がお出迎え。入浴料は500円。
宿の主が、風呂場への道順を教えてくれるが、なかなか複雑。でも、実際に行ってみると、9年前の記憶がよみがえり、そういえばこんな場所だった、と懐かしく思える。女風呂の手前には卓球室があり、卓球台もそのまま残っている。妙に懐かしい。
風呂場は、お世辞にもメンテナンスや掃除が行き届いているとは言い難いが(9年前はこんなんじゃ無かった筈だ)、すっかり貸切状態だし、お湯はぬるぬるで好い加減である。カランからのお湯の出が悪いので、湯船の湯を盛大に使って汗を流す。
さっぱりしたら、薄暗いロビーへ戻り、奥に向かって「ビールを下さい」と叫ぶと再び宿の主が現れ、ビールを出して呉れる。古びたソファーに座り、ビールを呑んでいると、塩胡瓜をサービスしてくれた。この感じが、通常の日帰り温泉には無い心遣いで嬉しい。この旅館は後継ぎがいないのかも知れないが、もうちょっと手入れをしたら、渋さがウリの宿として、客が集まるのではないかと思う。このまま朽ちていくのは、如何にも勿体ない。

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黒川鶏冠山は、もう久しく登っていなかった。いつ以来か思い出せないが多分、30年は経っているはず。以前のアプローチは、きっと柳沢峠から往復しただけなので(って云うか、世の中の常識的にはそうなので)、今回は少々捻って三条新橋から登ることにしてみた(山のレポートはこちら)。狙いは、黒川金山跡を覗いてみることである。遺構そのものが残っていなくても、「黒川千軒」と謳われた場所の雰囲気だけでも感じられたら、というプラン。その後は柳沢峠へ抜けたら、路線バスを待つ間、茶屋でビールを呑もうという魂胆だ。
今日は朝から雨。三条新橋は、高校1年生の冬に、大菩薩嶺北尾根を登った際に渡った筈なのだが、昔のままなのか、それとも様変わりしたのか、全く思い出せない。金が無い高校生だから、バスの終点の丹波からここまで歩いたのは間違いないが、その情景もすっかり忘れている。
金山跡は、三条新橋から時間にして2時間弱、標高差にして500mほど登ったところにあった。何処が採掘跡なのかははっきり判らなかったが、沢の両側に所々テラスの様な、平坦で苔生した土地が点在していて、そこにはかつて建物が建っていたことを彷彿させてくれる。
「黒川千軒」に思いをはせ、そのついでに黒川鶏冠山に登った後は、しとしと雨の中、柳沢峠を目指して歩くだけ。途中、じっとしていると結構冷えるので、殆ど休まずに柳沢峠に到着。雨は皮肉にも、柳沢峠に着いた途端、止んだ。まだバス発車時刻まで1時間以上あるのでのんびりできるな、と思って茶屋を見ると、見事にシャッターが閉まっていた。雨だったので、嫌な予感はしていたが、本当に閉まっているとやはりショック。
とてもバスの時間まで待てないのでタクシーを呼ぶことにした。塩山タクシーは迎車代を取らないので良心的。心が打ちひしがれている時なので、涙が出そうである。
たしかに、柳沢峠茶屋のホームページには「定休日火曜日、その他不定休の場合あり」と書いてあるので、文句は云えない。でも「不定休」というのは、余りにも曖昧な表現であり、不親切である。できたら、「雨が降ったら休み」とか「気温が〇〇℃以下の場合は休み」とか、不定休になる具体的事例をいくつか列挙してくれると、利用者側として当てにしていいかどうかの判断材料になるので有り難い。ともかく次回は、もうちょっと天気が良さそうな時(ツーリング客がやって来そうな時)を見計らってリベンジするとしよう。

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