山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

蕎麦

まただいぶ間が空いてしまったので、先ず「久呂無木」訪問日を決めることにした。その次の問題は、何処の山を登るか、と云うことになる。可能な限り二番煎じ、三番煎じの山はやめたい訳で、これが毎度難題。暫し、国土地理院の地形図とにらめっこ。初めから昭文社/山と高原地図を眺めていると、どうしても赤線で引かれたハイキングコースにイメージが引っ張られ、発想が制約されてしまう。
やがて思い浮かんできたのは、予てより懸案だった仙元尾根だった。もちろん、東京都側から浦山大日堂へ下りることになる。登路は最短距離の倉沢林道から棒杭尾根を上がるのがベストだが、それでも結構長丁場だ。上手くすれば、シロヤシオにも逢えるかもしれない。「久呂無木」開店時間から逆算すると、丁度いい時間の奥多摩駅発東日原行バスを利用すればいいことが判る。これで何とかプランが出来た。山から下りたあとの風呂タイムと風呂上がりビールタイムの裕度は、途中の頑張り如何に掛かっている。
結果(山の記録はこちら)、ほぼ目論見どおりに、多少の余裕を持って「久呂無木」に着くことができた。残念ながら、シロヤシオは盛りを過ぎていて、ごく僅かしか咲いていなかった。昨年の都県境尾根はやや早すぎて、今年は遅すぎた次第だ。
今日の「久呂無木」訪問は前回同様、参加者7名のため、また奥の座敷に入れさせていただいた。山姿の我々にはいつもながら有難い。さて、すでに下地は出来ているので、日本酒からスタート。いつも、今日は何が置いてあるのかと楽しみである。
今回、初めて呑んだ酒は「鳴海(なるか)純米無濾過生酒」と「五十嵐純米直汲み」。「鳴海」は切れ味爽快。千葉・勝浦の酒とは少々意外、千葉にも美味い酒があった(失礼!)。「五十嵐」は地元、埼玉県飯能市の「天覧山」で有名な五十嵐酒造の限定酒。こちらも爽快で口当たり抜群。ついつい、ぐびぐびといってしまう。
肴は概ねいつもの通りに注文し、いつもの通り大満足。締めは勿論そばだが、この頃は専らもりそばしか手繰らないものの、久しぶりにかけそばも頂いてみた。つるつる喉越しが抜群なのは想像通りだが、つゆの美味さと香り高さにちょっと感動した。つゆそばも素晴らしい。ここ「久呂無木」は今年の10月でオープン10周年だそうである。今後も益々楽しみだ。

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久呂無木のブログ: こちら 

谷川岳ツアー最終日、造り酒屋見学の後は、昼食。やっぱり蕎麦でしょ、ということで、わずか3週間ぶりで「天丸」に再び入店。特段贔屓にしている訳ではないが、とにかくここは我々にとって立地条件が非常に良い。新幹線の時間を見ながら一杯やって蕎麦を手繰ることができる、上毛高原駅界隈で唯一の店と云っていい(駅構内に立ち食い蕎麦屋があるけれど・・・)。
新治タクシーの古株運転手に、この店と上毛高原駅とで、どちらが古いのか訊いてみたが、たぶん蕎麦屋じゃないかな、とややあやふやながら答えが返ってきた。それが本当だとしたら、本来、蕎麦屋にとっては千載一遇のチャンスだった筈だが、どうも我々以外の客は皆、車でやってきているように見える。食べ終わって駅に向かう客は見あたらない。ということは、立地条件には関係なく、それなりの客の入りがあるようだ。
我々が到着したときにはほぼ満席で、暫し待つことになった。やがて小上がりが空いたが、7人では2テーブルに分かれることになるとのこと。そこで、1テーブルに(女性陣は皆スリムなので)7人が犇めき合って座った。我々が落ち着いた後も、来客が引きも切らない。
2回目ともなると、もう勝手を知っているので、ビール乾杯の後は、地酒の「誉国光本醸造」と「水芭蕉吟醸酒」を其々頼む。この2つの酒とももうすっかり馴染みだ。つまみもほぼ前回同様、板わさ、山菜盛り合わせ、天麩羅盛り合わせ、もつ煮込み、月見芋、漬物盛り合わせ、となる。どれも(月見芋を除き)群馬の地酒に良く合う。
あらかた出来上がったら、締めは勿論、もりそば。今日もしっかりコシがある。ありがたい、ありがたい。またの機会まで、暫しさようなら。

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昼食後、そぞろ歩きにはやや暑い日となったが、腹ごなしに浅草から業平橋まで歩くことにした。浅草松屋は、昨年リニューアルされてアールデコ調の外装が美しい。自分撮りをする外国人で賑わっている吾妻橋を渡り、本所吾妻橋へ。こちら側に来ると、観光客はぐっと減る。浅草から東京スカイツリーまで、徒歩で行く者は少ないようだ。
本所吾妻橋まで来たら、予てより覗いてみたかった店がある。それが「山介」。ちょうど宴会が入っているようで(真っ昼間から宴会!)、入口で店主から「大したものはできませんが、それでもいいですか?」と訊かれたが、こっちも昼食がまだ胃で消化中の身なので、むしろ望むところ、ありがたく入らせてもらう。
入ってみて判ったことは、ここは限りなく居酒屋に近い蕎麦屋ということだ。それに並みの居酒屋どころではなく、とにかく酒の品揃えが半端ではない。思い浮かぶ有名どころは勿論のこと、初めて耳にする日本酒も結構あって、眺めているだけで興味津津である。店内は思いの外新しく、落ち着いた装飾である。
先ず、酒は「上喜元超辛純米吟醸」(山形・酒田酒造)(半合450円)を呑んでみる。「超辛」とは書いてあるが、辛さと云うよりも、キレのある円やかさを感じる。すいすい呑める。「羽根屋純吟プリズム」(富山・富美菊酒造)(半合550円)も呑んでみる。こちらはジューシー。いわゆる濃醇系だが、キレもあってバランスが良い。かなり美味い。
水は如何と云われ、所望すると、「雁木」(山口・八百新酒造)の仕込み水が出てきた。こういうのも呑ませてくれるのか、と感心する。
肴も、どれも食べてみたいようなものばかりだが、腹には溜まりそうもない梅水晶と蕗味噌を頼む。梅水晶にまた会えた。素のまま喰っても、酒にはぴったりだ。蕗味噌、こちらも美味い。新子の刺身があったので追加注文。もう初夏ということか。最後に蕎麦も手繰ってみたいと思ったが、やはり店主が忙しそうなのでまたにする。今度来るときは、じっくりと呑んで味わってみたい。その日が待ち遠しい。 

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以前から古里駅近く「丹三郎」という集落に、「丹三郎」という超有名蕎麦屋があるのを知っていたが、なかなか予約すら叶わず、入る機会が無かった。今回、念願叶って予約できた。思わずバンザイ!と叫びたくなる。勿論、山の会としては、山を抜きに蕎麦屋へ直行する訳にはいかない。そのため、鉄五郎新道から大塚山を経由してやってきた(山の記録はこちら)ので、到着は13時過ぎ。
鉄五郎新道のイワウチワは殆ど終わっていて残念だったが、下って来た丹三郎集落は、様々な花々が競うように咲いてて、春本番が実感できる。
「丹三郎」に着いて、重厚な長屋門を潜ると母屋。と云っても予約した時間で直ちに入れる訳ではない。何処かの席が空き次第ということになる。つまり、予約した時間以降での優先権を持っている、というくらいの感じか。広い玄関の端に座ってしばし待つ。やがて、テーブルへ案内される。先ずビールを注文した後、料理をチョイスするのだが、昼下がりという時間のせいか、わさび漬けや厚焼き玉子は終わってしまっていて、単品の天麩羅は山うどだけしかできないとのこと。しかし、天せいろを頼むと天麩羅は盛り合わせになるというので、まず天せいろを二つ注文してみる。他に、沢ガニの唐揚げと、稚鮎の唐揚げ、本わさびを注文。酒はやっぱり地元、澤乃井で。ここはおしぼりが手ぬぐいである。
本わさびはまるごと一本出てくるが、5人もいればそれなりに使い切れる。Woodyさんに磨っていただいた。稚鮎も沢ガニも食べるのが何か勿体ないと云うか、申し訳ない感じ。でもサクサク、パリパリ、あ~春だ。天麩羅盛り合わせも上手い具合に揚がっている。
最後に蕎麦、5人で3枚をいただく。細打ちで香り高く、喉越しも申し分ない。こりゃ、また来たくなるな~。今度は、11時の開店時間に来て、食べ損なった玉子焼きや他の天麩羅も食べてみたい。ってことは、山はいったいどうなる? 

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日帰り温泉「ゆにーいく」でさっぱりした後、「昼は蕎麦が良い」と和尚が云うので、タクシーの運転手に勧められた、上毛高原駅のすぐ前の「天丸」に入ってみた。外も中も古民家風、なかなか良い風情である。結構、客が入っている。みんな自家用車で来ているようだ。車だったら、こんな新幹線の駅近くでなくても良さそうだが、逆に云えば、他に店が無いのか、ここが余程美味いのか、どちらかだろう。
絶好の場所なので、酒と肴を待つ間に、このちゃんに新幹線の切符を買いに駅まで行ってもらったおかげで、ぎりぎりまで、店でゆっくりできる。
ビールは「ゆにーいく」で呑んできたので、はじめから日本酒で乾杯。「誉国光(ほまれこっこう)」と「水芭蕉吟醸酒」を呑んでみた。どちらも地元、川場村にある造り酒屋、土田酒造と永井酒造が醸した酒。 「誉国光」はいわゆる呑み飽きないタイプで、燗に合う感じ。「水芭蕉」は淡麗だが吟醸酒らしく香りが良い。こちらは池袋の「萬屋松風」でも置いてあった。このところ群馬の酒を飲む機会が増えてきているが、何れも奇を衒わない真っ当な酒というイメージがある。
肴には、板わさ、山菜盛り合わせ、天麩羅盛り合わせ、こんにゃく味噌田楽、月見芋、漬物盛り合わせをいただく。みんなが好きな厚焼き卵は、ここには無かった。厚切りの蒲鉾は、食紅で染めたもので、この頃おせち料理ぐらいでしか見掛けないクラシックタイプ。山菜には菜の花、天麩羅には蕗の薹などがあって、春を感じることができる。
〆はざる蕎麦。太さは普通で、しっかりコシがある。食べてみて、この店が偶々新幹線の駅前にあるだけで、車の客もやってくる訳が判った気がする。その意味で、ここは我々にとっても使い勝手が良い店である。

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本厚木「肉の佐藤」でもう、だいぶいい腹具合になったので、新宿では、さっぱり系の蕎麦屋に行こう、ということになった。しかし考えてみれば、新宿で蕎麦屋は入ったことも聞いたことも無い。で、ロマンスカー車内でスマホリサーチ。このような状況は、スマホが当たり前の世代には判らないが、我々には便利な時代になったものだといちいち感慨深い。そうやって見つけ出したのは「稲田屋」、デッキから電話を入れてみると、空いてますのでどうぞとのこと。これで準備は整った。新宿駅前でのんちゃんをピックアップしてから店へ。
ここは、日本酒「稲田姫」を醸す鳥取の酒蔵(稲田本店)の直営店。日本橋にある姉妹店には何回か入ったことがあった。蕎麦がウリだが、もちろん、酒の肴も豊富で、日本海沿岸の珍味等もいただける。蕎麦居酒屋としては少々ハイグレードと云えるかも知れない。ベースが蕎麦屋なので、肴はほぼ純粋に「和」テイスト。旬のものを活かした、なかなか心憎い料理を出して呉れる。
酒は、ビールをちょっとだけ呑んで、あとは酒蔵直送の「稲田姫」をいただく。純米も純米吟醸もそうだが、酸味と旨みは感じるものの、すっと喉に入る感じの爽やか系。造り酒屋が蕎麦屋をやるだけのことはある。
付き出しは、おくらと筍のあえもの。その後は、玉子焼き、とろとろ生湯葉酒盗掛け、山菜天麩羅、筍と揚げ出し豆腐、鯛皮のポン酢和え、蛸の唐揚げ、生湯葉とわけぎの酢味噌掛け、公魚の南蛮漬け、菜の花のお浸しを注文。そして最後はもちろん、せいろ。どれも美味しくいただいた。
この「稲田屋」が入っている新宿パレットビルには、他に「月の雫」や「魚民」、「天狗」、「日本海庄や」など、在り来たりな店が多く名を連ねていて、だいたい、若者が馬鹿騒ぎをするような騒々しい店ばかりだが、ここ「稲田屋」は大人の店なので落ち着いた雰囲気、だいぶ居心地が良い。また使わせて貰うことがありそうだ。

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仙台で昼飯を喰うことにした。思い浮かぶのは蕎麦か牛タンだが、昨日はがっつり喰い過ぎたので、蕎麦にしてみた。仙台単身赴任暮らしが長かった、蕎麦好きおやじさん推奨の店。11時30分の開店に合わせて入店。ここは山形蕎麦の店。仙台は土地が肥えているせいか、蕎麦処ではないようだ。他に紹介してもらった店も皆、山形蕎麦だ。
階段を下りた地下階の店。内装は古民家風。今日は月曜日なので、出張者と思しきさらりーまん姿の客がちらほら見える。皆さん、カウンター席。当然、酒なんぞ呑んじゃいない。蕎麦を手繰ったらさっさと帰って行く。こちらはテーブル席に腰を落ち着け、さてとメニューを見る。やっぱり生ビールから行こうか。ここはプレミアムモルツだった。その後は、日本酒で山形の上喜元純米を「ひや」でいただく。肴は、いかげそ天と、にしん田舎煮にしてみた。後の選択は玉こんにゃくか天麩羅、漬物のみ。やや寂しいが致し方ない。締めはもちろん板そば。比較的細打ちだが、さすが山形らしくたいへん腰がある。而して、つるっとはいかない。
仙台に限らないことだが、昼間から夜まで通しで営業している蕎麦屋は意外と少ない。この店も土日祝日は通しだが、今日は平日、従って昼はランチメニューのみ。残念なことに、夜メニューとは異なり、一品料理はかなり限定的。蕎麦だけ喰えば満足する人には気が付かないかも知れないことだが、昼呑みするには蕎麦屋が一番手っ取り早いし、居心地が良い。そうなると酒には肴も必要、ということになる。仙台は観光地でもあるのだろうから、是非、呑んべえ観光客にも優しい蕎麦屋が増えていって欲しい。

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高尾山に行った帰り、途中の府中でちょっと寄り道。大国魂神社の傍にある蕎麦屋「ほてい家」に入ってみた。遠くから見ると周りの民家に溶け込んでいる様で、ちょっと判り難い。ここは初めての入店。昭和2年創業と云うことだが、外観は白塗壁と黒板塀のコントラストが粋な、今ふう和モダンの雰囲気、大人の隠れ家的である。入ってみると、正面は開放的な大窓の脇にテラス風のテーブル席があり、なかなか居心地が良さそう。もう午後2時なので、先客は一組二人連れのみ。我々は右手奥の壁側の席に着いた。
さて、ちょっと歩いて喉も乾いたので、やっぱり先ずビールから。カミさんはキリンブラウマイスターを注文。小生はメニューにあった「府中バカのまくわ瓜(ヴァイツェンタイプ発泡酒)」なるシロモノを注文。良く云えば、ヒューガルデンの白ビールのようにフルーティな香りがするが、キレがちょっと足りない(と云うか無い)ので、人によって意見が分かれそうな感じ。ちなみに小生は、やはりキリンブラウマイスターの方が口に合うので、カミさんと交換してもらった。
ビールの後の日本酒は、壺中春(こちゅうしゅん)をひやで注文(一昔前までは、「ひや」と云えば常温のことだったが、それがなかなか通じない世の中になっている)。会津若松の末廣酒造が醸す酒。旨みは感じるが、くせがなく円やかな印象。すっと喉に落ちる。
肴は、おつまみ3品盛り合わせと、鴨の陶板焼き、それにかき揚げを注文。もちろん、締めはせいろ。鴨はとてもジューシー、酒の肴としてはかなり良い。かき揚げは中までカリカリ状態で、齧るとボロボロ砕け散るのが残念。やや揚げ過ぎの感じだが、思いの外、具だくさんで、天つゆと合わせればまあ問題なし。せいろは結構な細打ちで、歯応えはあるがつるつるしている。こちらはまず申し分ない。
入ってみて判ったことだが、「食べログ」の紹介記事には、営業時間は午前11時から午後9時までと書いてあって、おっ、いいじゃん!と思っていたが、実際には午後3時から5時までは中休み。ちょっと残念。あともうひとつ残念なことだが、17時以降はいろいろと肴があるようだが、15時までは、今回食べた料理以外、あとは冷奴と板わさ、天麩羅盛り合わせしかない。
それなりに事情はあると思うが(以前も別の投稿で書いたように)、土日ぐらいは昼間から通しでやってくれるか、中休みがあったとしても昼時にも夜と同じ料理を出して呉れると、我々のように、夜に来ることがほぼ無い者にとってはとても有難い。それはともかく、差し当たりこの店には夜、来ることにするか。

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大洞岩から大同山南尾根を経て百蔵山に登り、湯立人鉱泉で汗を流した後は、高尾へ移動して「たまの里」に初入店。ここは小生の兄貴が推奨する店である。高尾駅南口の目の前にあるドトールコーヒーには土曜日の朝、時々お邪魔することがあるが、その隣にこんな蕎麦屋があるとは気が付かなかった。概して高尾山には蕎麦屋が多いが、その多くは高尾山口駅から先の参道にある。その辺りの蕎麦屋は殆ど入ったことはあるが、ここ高尾駅は全くノーマークだった。
入ってみると、外観同様、小奇麗で明るい。高尾山から下りてきたであろう中高年ハイカー達で、思いの外、繁盛している。みなさん良くご存じのようだ。山登りを口実に使い、かつ蕎麦を隠れ蓑にして、単に酒を呑みたい輩(はて、何処かで聞いたような聞かないような)にはうってつけの店と見た。
ともあれ席を確保したら、早速メニューを拝見。日本酒も肴も実に豊富である。嬉しい。もうこうなると、蕎麦屋が酒と肴を出すと云うよりも、居酒屋が蕎麦も出すと云った方が相応しいが、いちおう看板は蕎麦屋だ。左党も右党も両方面倒見ようと云う魂胆のようだ。
やっぱり、先ずは生ビールから。その後、船中八策純米超辛口、真澄純米吟醸、王禄純米無濾過生酒、浦霞純米吟醸、ささ一純米吟醸無濾過などへ移行。どれも各々特徴があって美味い。この店はどちらかと云うと芳香&辛口系の品揃えという気がする。女性店員は注文の度、一升瓶を持参し、酒をグラスとその下の升まで、零れんばかりに絶妙に注いでくれる。肴は、にしんの甘煮、〆サバの炙り焼き、揚げ出し豆腐、天麩羅盛り合わせ、ポテトサラダ、ヤリイカの酢味噌和え、穴子天麩羅のあんかけ(だったかな?)などを注文。
にしんの甘煮は、いわゆるにしんそばのトッピングという感じだが、もちろん酒の肴にももってこいである。ポテトサラダは、ごくスタンダードなタイプでボリュームも十分。塩とスパイスは酒の肴的にやや濃いめになっていて、山から下りてきた者たちに優しい味だ。最後の締めの蕎麦も申し分ない。まだまだ他にも試していない日本酒や料理があるので、当分楽しめそうである。

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今日も番外編で御免被りたい。
仕事を午前中で切り上げて(≒サボって=午後年休をとって)銀座に出た。午後1時過ぎ、まだ昼食を喰っていないので何処かの蕎麦屋に入ろうかと考えつつ、いくつかあった候補の中から六丁目のソニー通り沿いにある「明月庵 ぎんざ田中屋」にしてみた。平日の昼下がりなので、人通りは殆ど無い。でも実はこの時間でも、銀座通りは外国人(概ね中国系)観光客が徒党を組んで、スーツケースをゴロゴロ転がしながら徘徊している。少し裏道に入ると静かで良い。
店の引き戸を開けて入ると、右手は厨房、左手前にテーブル席が並んでいる。奥は個室かも知れない。手前の席に着き、メニューを見る。かなり一品料理(酒の肴)が多い。見ているだけで嬉しくなってくる。まだ多くが仕事中の皆さんに申し訳ない、と思いつつやっぱり我慢できなくて熱燗(菊正宗)を注文。ひとり呑みの訓練だから、と言い訳しておこう。肴は何にしようかと迷った挙句、真いかのルイベ(860円)にしてみた。かなり薄くスライスしてあり、それが半シャリの状態で出てくる。これを口に放り込み、熱燗で流し込む。空き腹に利く~。そこはかとなく罪悪感が漂ってくる美味さである。
こういう蕎麦屋でのひとり呑みには意外と抵抗感は無い。このまま蕎麦を喰わなくたって大丈夫である。それが居酒屋となると話が違ってくるのは何故か。居酒屋でも皆、ひとり呑みの客ばかりで静かに呑んでいるのであれば入れそうな気もする。要は静かかどうか、ということなのかも知れないが、余り静か過ぎてしわぶきもできない、というのでもちょっと困る。カウンターだけの店で、話し好きの親爺とか女将さんがいるのも困る。
ともあれ、ゆったりと呑みたいところだったが、根が意地汚いせいか、つい酒が進んであっという間にお銚子が空になった。酒も肴もすっかり無くなったのを見計らって、すっと蕎麦せいろ(820円)が出てくる。良い具合の細打ち麺で、表面が艶々している。手繰ってみると腰が結構強く、喉越しも良い。つゆも辛口で、これぞ江戸前蕎麦というところだろう。蕎麦屋がこの世にある限り、ひとり呑みもなんとかなるかも知れない。

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明月庵 ぎんざ田中屋のHP: こちら

せっかく秩父に繰り出したのだが「パリー食堂」だけでなく「駅前」にもふられたので、やむをえず「駅前」の下にある「そば膳」に入った。もちろん「やむをえず」と云ったのは、当初の目論見に入っていなかったというだけで、この店が不味いという意味ではない。くるみそばが名物と云うことになっていて、だいぶ前に一度食したことがあった。その頃は、蕎麦以外の一品料理があまり無かったように記憶していたが、入口や壁に張られたお品書きを見ても、だいぶ変わってきたようだ。
秩父名物と云えば、味噌ポテトや豚味噌漬け、ホルモン焼き等が思い浮かぶが、ここにはそれは勿論のこと、鍋物や、それ以外、普通の蕎麦屋には置いていない一品料理もかなりあって、我々酒呑みには嬉しい限りである。やけに蕎麦に自信がある店だと、蕎麦か天麩羅ぐらいしかつまみになるものがないが、いくら蕎麦が美味かったとしても、酒呑みにはちょっと寂しい。
店には、我々の後から来たグループも含め、山帰りが3グループ7名(我々も含めると4グループ9名)、登山姿以外のお客もいて、それなりに繁盛している様子。場所柄、やはり西武秩父線で帰る客が、電車の時間を見計らってやって来るのだろう。その意味で、この店は実に良い場所にある。
こちらは小上がりに腰を落ち着けて、日本酒(秩父錦)と焼酎蕎麦湯割りでスタート。つまみは牛筋だいこん、豚肉豆腐鍋、きつね焼き、そして蕎麦味噌。牛筋だいこんの大根は、しっかり味が染み込んでいる。豚肉豆腐鍋は固形燃料で温めるスタイル、これも味加減が丁度良い。こりゃ酒がすすむ。
締めはもり蕎麦。平打ち麺で、つなぎにこんにゃくでも使っているのでは、と思わせるほど、しこしこ、ぷりぷりでつるつる。記憶以上に満足度が高い蕎麦であった。

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2月以来、およそ10ヶ月ぶりの訪問。これだけ間があいてしまったのは、ひとえに奥武蔵の山が、気温が高い時には向いていないことに依るし、それに加え、個人的に食指が動く山がもう限られてきたことにも依る。でも何とかやっとこさ、曲りなりにも登山プランを捻り出すことができた(山の記録はこちら)。もはや、乾いた雑巾を絞っているような感覚になりつつある。
待ちに待った「久呂無木」訪問の目当ては勿論、蕎麦と酒と肴である。今日は参加者7人で予約(明日が仕事のひろちゃんと、イベント掛け持ちの多忙このちゃんは、山だけで泣き別れ)。「弘法の湯」に浸かった後、まだ時間があったため、開店まで時間を潰すべく近くの「やるき茶屋」に入ったものの、「久呂無木」での賞味に影響しないよう、酒も肴もほぼお預け状態で、しばし悶々とししていた分、否が上にも期待は高まり、喉はカラカラ腹はペコペコとなった。
暖簾を潜りご主人に挨拶した後、小上がりの四人掛けテーブルで二組に分かれるかと思っていたら、有難いことに奥の座敷に通して頂いた。早速、とりあえずの酒を頼むことに。メニューの中から、醸し人九平次・純米吟醸、黒龍・吟醸、滝水流(はやせ)・純米辛口をチョイス。このあとも、店長お薦めを含め様々な種類の酒を頼み、利き酒をさせてもらうこととなった。奈良萬・純米生酒中垂れや、角右衛門・純米生酒直汲みなど、どれも個性的で、存分に日本酒を堪能した。最後に呑んだ八海山が、なんとさっぱりした酒だろうと感じた程である。
肴には、地鶏炙り焼き、豚バラ炙り焼き、出汁巻き卵、蕎麦味噌、そばサラダ、野菜天麩羅を矢継ぎ早に注文する。どれもこれも美味いが、個人的には地鶏炙り焼きの皮のパリパリ感がとても気に入っている。それに、出汁巻き卵のふわふわで上品な香りと味もたまらない。ご主人拘りのさつま芋(鳴門金時なる品種だそう)天麩羅も、その甘さ&ホクホクさに皆で感心頻り。そして最後はもちろんもりそば。暫くぶりに見るといかにツヤツヤの細打ちかが良く判る。香りと喉越しも相変わらずで嬉しい。また、できれば日差しが強くならないうちに(何とか頑張って新たな山プランを捻り出して)来たい。

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黒磯の先から北に延びるいわゆる那須街道界隈には、それこそ蕎麦街道と云って良いほど多くの蕎麦屋が並んでいるが、那須湯本から「ステンドグラス美術館」までタクシーで移動した際、その運転手のお薦め蕎麦屋がこの「山月」だった。那須街道から離れ周囲には殆ど家が無く、日留賀岳をはじめとした男鹿山塊が望める長閑な場所。昼時のちょっと前の到着だったのでまだ空いていたが、そのうち次々に客がやってきて、いつの間にかほぼ満杯状態になった。店員は学生のようで、接客が素朴である。
ここは一品料理がちょっと変わっている。一般的な蕎麦屋だったら、板わさや出汁巻き卵、焼き味噌、天麩羅などが思い浮かぶが、ここには天麩羅を除き、そんなものはない。頼んだものは、カキフライ(620円)、さつま揚げ盛り合わせ(620円)、舞茸天麩羅(800円)、そしてモツ煮込み(420円)である。割とがっつりボリュームがある。
この中で、モツ煮込みが美味かった。味付けは比較的あっさりめなせいか、モツの旨みが生きている(モツが嫌いなヒトには、単にモツ臭いだけかも知れぬ)。酒はこの店のオリジナル「山月」本醸造冷酒(300ml、650円)をいただく。淡麗でくせのない、いわゆる呑み飽きないタイプ。仕上げの蕎麦は田舎そば(もり)で。つゆは塩分抑えめ。田舎とは云え麺は細打ち、挽きも細かくつるつると喉越しが良い。結構、満足度は高い。さて次は何処にするか、那須は山の数よりも蕎麦屋の方が遥かに多いのが悩みの種だ。

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山月のHP: こちら

浅草は10月以来の訪問。浅草も、浅草寺から南側は相変わらず観光客でごった返しているが、北側の観音裏あたり(丁目で云うと六丁目界隈)は土産物屋が無いせいか、あまり観光客(特に外国人)はおらず、地元の人たちの方が多いくらい。ここ、「そば処弁天」に入った時も、揃って割烹着を着た近所のお母さん連中が、寄り合いの打ち上げで気炎を上げていたし、その集団と入れ替わりで今度は揃いのジャケット(半纏ではない)旦那衆がぞろぞろやってきて、焼酎ボトルを傾けていた。ここは地元に愛されている店である。
観光客も来るが、たいていは、つゆ蕎麦を手繰るだけで、酒も飲まずさっさと出て行く。こちらとしてはそんな真似はできない。寒い日とは云え、中は温かいので先ずビール。肴はにしん煮(900円)でスタート。真っ黒になるほどしっかり煮込んであるが、味は意外にマイルド。逆に、そば味噌(450円)はかなりしょっぱい。こりゃしょうがない、と酒。この店の酒は同じ名前で山形の辯天、このうち特別純米酒は「加良志酒」と呼ぶらしい。これをお燗で頼む。淡麗辛口系だが旨みも感じるなかなかの味わいである。
続いて注文したのは牡蠣焼き(750円)。焼きと云っても南蛮状態。こんなにもぷりぷりで大ぶりの牡蠣にはなかなかお目にかかれない。野菜の天麩羅盛り合わせ(1,400円)、ここではこれを「野菜天ちら」と呼ぶようだ。「ちら」の意味と語源が気になる。かなりのボリュームで腹に応える。おかげで締めのもりそばは二人で一人前にした。この次は、今回は喰い損なった蛤焼きと冷やし豚を試してみたい。

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初めて山種美術館へ行き、東山魁夷展を鑑賞した後、まず来ることがない広尾まで折角来たので、この辺りで昼食をとろうと、蕎麦屋「松玄」に入店。蕎麦屋らしからぬ、かといって居酒屋でもない雰囲気。強いて云えばダイニングバーの趣きだが、メニューを見れば明らかに和。蕎麦屋にしては一品料理がかなり豊富、申し分ない。
ビールで喉を潤したあと、酒は日高見・超辛口純米(750円)を注文。「超辛口」という割にはちっとも辛くなく、呑み飽きないが、むしろ米の旨みが生きていて自分好みと云える。宮城は石巻の造り手らしい。肴には、汲み上げ湯葉(700円)、焼き味噌(390円)、マコモ茸の炭焼き(580円)、自家製つくね(370円)、手作りポテトサラダ(550円)、丸干しゴロイカ(680円)を注文してみた。湯葉には、紫蘇の花が散らしてあってなかなか洒落ている。焼き味噌は、かなり寝かせた八丁味噌を使っている様子で、ほとんど真っ黒、味も濃厚。個人的に好きなマコモ茸を置いている店は、結構珍しい。もう旬の終わりか。ここのポテトサラダはかなり斬新、生クリームベースのホワイトソースが掛けてある。ちょっとぐっと来た。丸干しゴロイカは、わたも一緒に干したもので、酒が何杯も呑めてしまう。
締めの蕎麦は、もり(700円)と凛(いわゆる更科系そば;930円)。挽きは細かく切りの太さも均一なので、手打ちではなさそうだが、しっかり腰がある割に、つるんと喉越しは滑らか。この店は、全体的に、卒なく客が好みそうな壺を抑えていて、とても洗練されているように感じられるが、その一方で、不器用で頑なな蕎麦打ち職人が地道にやっているという雰囲気が無いせいか、ドライというか、やや上滑りな印象を受けてしまうのは、少々気にし過ぎだろうか。

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松玄のHP: こちら 

「ふくべ」で一杯やりながら、だいぶ良い調子になっていた時のこと、店内の壁に懸っている、額に入った「日本橋のれん会」という古びた紙に目が止まった。「ふくべ」と並んで書かれている何れの店も古そうだ。店のお姉さん(女将?)に、このなかで今もやっている店はありますかと訊くと、紙を暫くじっと見て「・・・やぶ久さんですかね~」と仰る。早速Webで調べると、なんだ、目と鼻の先だ。で、はしごしてみた。(Webで調べた限り、蒲焼「はし本」も営業しているようだった。ここも直ぐそば。)
建物は、薄く切った羊羹のような鉄筋コンクリート造5階建てのビルだが、小粋な看板と黄緑色の暖簾が直ぐ蕎麦屋のそれとわかる。創業明治35年(西暦1902年)というから、優に100年を越えているが、結構モダン。中に入ると1階はテーブル席で、2階から上は座敷なのだろう。メニューを見ると流石、老舗だけあって一品料理が豊富だ。色々試してみたいが、時間が時間なので、焼き味噌と板わさ、そばがき、せいろをさっと注文。焼き味噌、最高。これさえあればいくらでも酒が飲める。板わさはぷりっぷり。そばがきは、更科風のように、色白でぷるんとした食感。これで酒が飲めるようになれば一人前と云えるが、もうちょっと修行が必要なようだ。
締めは、もちろんせいろ。ただし、この店のウリはカレー南蛮らしい。せいろ2枚を注文、そば猪口は3つお願いした。かなりの細打ちで喉越し感はやや物足りない気がしたが、ゆで加減、水切り加減は丁度良く、ボリュームも申し分ない。つゆも、如何にも「やぶ」らしい辛さ。この店も、宴会で使うのも良さそう。次回は、じっくり色々な料理をつついてみるか。

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やぶ久の公式HP: こちら 

三頭山からの帰り、瀬音の湯で汗を流し、ビールでのどを潤した後、アヒルちゃん、のりちゃんと(偶々三人とも立高OB/OGで)立川にて途中下車。特に目論見もなく南口に出て、立川駅南口は昔の面影が全く無いねと云いつつふらふら。いくつかの店を物色した結果、辿り着いたのが「なかさと」。「新そば」の張り紙が決め手となった。
暖簾を潜ってみると、民芸調の店内、我々が今夕で最初の客だったようだ。ビールと共に、焼き味噌ともつ煮込み、そして厚焼き卵を注文。焼き味噌は蕎麦の実がたっぷり入っていて香ばしい。こりゃ日本酒だ、ということで先ず「高清水」を注文。さらっと辛口すっきり系。いわゆる蕎麦に良く合う感じ。もつ煮込みはしっかり煮込んであり、味はとてもマイルド、クリーミー。居酒屋のものとは少々違う。日本酒は「菊姫 純米」に切り替える。こちらはちょっと濃醇、旨みが強い。厚焼き卵は結構なボリューム。出汁が利いているが塩味は控え目でとっても上品に仕上がっている。続いて、「田酒 特別純米」を試す。さらに甘み、旨みが強く余韻も長い。
もうつまみも無くなったので何か追加したいところだが、お品書きの一品料理で残っているのは和風ピクルスぐらい。店内を見渡すと、「帆立南蛮」とか「黒豚南蛮」の文字があるが、これはいわゆる南蛮蕎麦のことだ。だが、ダメ元で、黒豚南蛮に乗ってる具だけ出来ませんか、という無理な注文をすると、鶏ならばできます、とのことで、出てきたのが鶏ハムサラダ風の一品。美味い。なんでお品書きに載せないのだろうか。店主は、酒も、お品書きに無いものがいくつかあります、とのことで、その中から最後に頼んだのが「王禄」。やはり濃厚でこれが一番ガツンとくる。アヒルちゃん、のりちゃんも各々の違いを堪能した様子。
そして締めは当然、新そば。せっかくなのでニハそば、十割そば、粗引きそばを食べ比べてみることにする。其々、北海道産とか長野県産とか書いてあり、産地の違いはさっぱり判らないが、3つのそばの味、歯応え等の違いは歴然。個人的には粗引きが気に入った。きっとまた来るだろうが、そのときには、一品料理がもうちょっと増えていると有難い。

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「三城」で蕎麦を喰ったものの、未だ上り「あずさ」の発車時刻まで間があり、それに(三城で日本酒は五勺くらいしか飲めなかったため)やや飲み足りない気分。そこで、松本駅ビル内にある蕎麦屋(また蕎麦?!)「いいだや」に入ってみた。蕎麦屋に入って蕎麦を喰わないのは失礼に当たるのかどうかは判らないが(「三城」でそんなこと云うと即刻叩き出されるかも知れないが)、以前、会社の帰りに銀座中学校の裏の蕎麦屋「満留賀」に度々入って、つまみと焼酎の蕎麦湯割りを飲んで蕎麦を喰わなかった。周りもそういう客ばかりだった。蕎麦屋にとっても、酒飲みの方が客単価が高いので心得たものではなかろうか。
閑話休題。暖簾を潜ると、右半分は座敷、左側に4人掛けのテーブルが3つ、真ん中に大きな長テーブルひとつ。真ん中に座る。生ビールに、つまみには馬刺しと天麩羅盛り合わせを注文。このところ馬刺しは毎日の様に喰っているが、なかなか飽きない。それに、店によって味も噛み応えも違うようだ。場所柄、この店は列車の待ち時間に利用する客が多い。従い、割と客の入れ替わりが早くなる。我々も1時間足らずだったが、まったりとできる。時間以外に特段、制約されること無く飲み食いできるのは、やはり普通に良い。

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松本城公園で地ビールを2杯ずつ飲んだ後、カミさんと二人でふらふらと大名町通りを南下すると、窓の無い蔵造りのような建物の入口に、「三城」と染め抜いた暖簾が掛っているのに気が付いた。そのような名前の有名蕎麦屋が松本にあるのは知っていたものの、こんなところにあるとは思わなかった。ふらっと入れるか自信がなかったが、えいっと入ってみると、薄暗い店内の奥に囲炉裏の様なテーブル(六人掛け)に男一人、右手の四人掛けのテーブルに女二人、手前の六人掛けのテーブル奥に女二人、都合五人の先客がいた。皆、黙々と食事中である。咳をするのも憚れるような張りつめた空気。奥から現れた和服姿の女将(?)さんから、予約しているかと問われ、していないと答えると、ではこちらにどうぞと云われ、手前の六人掛けのテーブルの右半分に着く。そのうち予約の男女二人組みがやってきて、奥の囲炉裏に通される。さらに続いて予約していない客が入って来たが、女将(?)さんにあっさりと、もういっぱいです、と断られる。次は2時半です、とも云っていた。少なくとも、詰め込めばあと七、八人は入れそうなのだが・・・。その後の客も同じように体良く断られていた。我々は幸か不幸か間一髪セーフだったようである。
この店では、お品書きがなくコース料理になっていること、酒を飲むかどうか問われること(飲まないと云えばお茶が出ること)、も知っていた。そのうち、女将(?)さんが、きのこのおろし和えが入った小鉢と共に、方口酒器と猪口をすっとテーブルに置いた。酒を飲むかとも、飲みたいとも話していないのに・・・。顔が赤かったのか、息がアルコール臭かったのか(実際、予約の二人組にはお茶が出されていた)。ともかく有難く頂戴する。なんとなく、どこの酒かを訊き難い、しーんとした雰囲気。ここは懐石風なのかも知れない。カミさんがスマホを構えるとすかさず、写真はお断りしてます、とガツンと云われる(下の写真はその前にこっそり撮りました。ごめんなさい)。次にそばつゆと薬味が二つずつやってくる(一つは蕎麦湯用か?)。何故二つなのか、訊きたかったが我慢した。やがてもり蕎麦がやってくる。イマドキにしては結構、太い麺で田舎蕎麦風。つるつるっと行き難いが、蕎麦の香りは高い。
蕎麦の後は漬物盛り合わせと、花豆の煮豆が出てくる。これは酒ではなく、蕎麦湯と共にいただくものらしい。これらを全て平らげ会計。一人2,000円であった。流石に蕎麦は美味かったので、安からず高からず、というところだが、この店限定の独特の空気(勿論、その殆どは女将(?)さんが醸している)を味わっただけでも安いと思わねばならぬ。ただし、我々の山岳会女子連が徒党を組んで入店するのはやめた方が無難であろう。

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焼岳登山のために、今日は麓の宿に着けばいいだけなので、昼食のため松本駅で途中下車。何の気なしにぷらぷらと松本城の方角へ歩いていくと、大名町通りの左手に蕎麦屋を発見、まだ11時を過ぎたばかりだが開店しているようなので入ってみる。テーブル席だけでなく、小上がりも4卓ほどあって、かなり店内は広い。先客は一組だけ。先ず生ビールを注文し、馬刺しと、もり蕎麦も注文。蕎麦は後で、とうっかり言い忘れたおかげで、馬刺しとそばが一緒にやってくる。仕方ないので、先に蕎麦をいただく。細打ちだが十割そばのせいか、麺は相当に短い。適正な長さを「饂飩一尺 蕎麦八寸」というそうだが、これはせいぜい四寸くらいである。蕎麦粉の香りは結構する。が、のど越しは全くないのは、明らかに茹で過ぎのせい。薬味の山葵はどうみても練り山葵で、乾燥しかかっていて汁に溶けない。返す返すも残念である。
かなり動揺したものの、気を取り直して日本酒を注文、若い店員に聞くと即座に答えられず、奥に戻って聞いてきてから「山清(さんせい)です」と答えた。松本にほど近い坂北の造り酒屋らしい。おそらく本醸造だろう、酸味がやや強い感じもするが飲み飽きないタイプ。これは馬刺しと良く合う。馬刺しは筋も少なくとろける。うーむ、蕎麦屋に入って言うのも酷だけど、この「山清」と馬刺しがあればまったりとした昼は過ごせる。出来れば今後、観光地であることに慢心すること無く、蕎麦切りの向上に努めてくれると有り難い。

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