山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

蕎麦

京都3日目は観光気分で比叡山に登ることにした。これまで延暦寺を参拝したことは何度かあったが、比叡山の山頂には立ったことがなかった。荷物はキャリーサービスで宿から京都駅へ送る。1個1,000円掛かるとはいえ、いちいち駅のコインロッカーへ預けに行く必要が無いのでとても便利、昔から愛用している。
先ずは昨日と同様、出町柳までバスに乗り、そこから叡山電車に乗り換え、終点の八瀬比叡山口駅で下車。更にケーブルカーとロープウェイを乗り継いで比叡山山頂駅に到着。もうそこは比叡山の一角で標高は820m余り。最高峰の大比叡は848.1mなので楽過ぎるが、有るモノは使う主義なので心は痛まない。大比叡は眺望が全く無いせいか、ひと気も無い寂しい山頂である。
ともあれ登頂を果たした後は、せっかくなので延暦寺へ向かう(ってか、たぶん大比叡は既に延暦寺の寺領内)。延暦寺の拝観料は大人1,000円。しかし、大比叡から向かうと何もゲートがないので、いつの間にか境内の中にいる状況。生憎、国宝の根本中堂は大改修の最中で、完成は6年後のことだった。今日は月曜日だけど結構、観光客が来ている。
参拝が終わったらそろそろ昼どき。今度は滋賀県側にある比叡山鉄道のケーブルカーに乗り、坂本へ。穴太衆積みの石垣を眺め、「塞王の楯」の世界に思いを馳せる。庭園が立派な食事処「芙蓉園本館」は予約が一杯で入れなかったので、「鶴㐂そば」へ向かう。建物は重厚な造り。こちらも行列ができていたが、それほど待たされることなく入店。創業は享保元年(西暦1716年)というから300年以上も経っている超老舗蕎麦屋である。
「鶴㐂そば」は外観同様、内装もいい雰囲気。さらに、蕎麦前が豊富だし、蕎麦も極めて真っ当で美味い。旅先でこういう店に出会うととても幸せな気分になれる。

194 【第3日目】今日も東横イン四条烏丸で朝食。
195 2泊お世話になりました。
196 朝の四条通。
197 出町柳駅からこれに乗った。
198 終点の八瀬駅。
199 ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ、比叡山頂駅に到着。見えているのは蓬莱山。
201 殆ど労せずに到着。でも眺望ゼロ。
203 ここからちょっとだけ山径。
205 ここは観光客が疎ら。
206 戒壇院は誰もいない。
208 根本中堂は大修理の真っ最中だった。
209 まだ何年もかかるらしい。
207 遠くに見えるのはやっぱり琵琶湖。
211 振り返るとこんな眺め。
213 ケーブル延暦寺駅。
214 かなりクラシック。
215 2階の展望台から大津市街の眺め。
216 こちらは堅田方面。
218 左端は蓬莱山。中央遠くは白山か?
219 坂本にある蕎麦屋でランチすることにした。
220 建物もイイ感じ。
221 ちょっと待たされた。人気の店だ。
222 創業は享保元年、徳川吉宗が八代将軍に就任した年。
223 和室だけどテーブル席が有難い。
224 鴨と九条ネギ。
225 天ぷら盛り合わせ。
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226 滋賀の酒「七本槍」。
227 うなぎ蒲焼。
228 生湯葉。
229 うざく。
230 しめはざるそば。「ざる」でも刻み海苔はかかっていない。
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つい2週間前にランチしたとき、居酒屋兼蕎麦屋の「健美」が蕎麦の味もさることながら、なかなかいい雰囲気だと感じたので、以前の仕事仲間の方々を誘って夜呑みに行こうかと思い付く。この店は、正しくは「日本全国美味い物居酒屋 新橋 健美」という長い形容詞句が付いている。ランチ時にはその名の真意が分からなかったので、それを確認したい、という気持ちもあった。果たして何が出て来るのか。
午後5時開店というので、そのタイミングに合わせて入店。それまでは近所の呑み屋街をぶらぶらして、情報収集。ランチ時には気が付かないような店がこの時間になると、なかなか良さそうだ、と気が付くこともあって、偶には「銀ぶら」ならぬ「新ぶら」も悪くない。
きっちり5時になっても暖簾が出ない。「やってますか?」と訊きながら入ってみればOKの様子である。あまりやる気満々という感じで無く、自然体でゆるーく営業開始。とりあえず、後続を待ちながらメニューを眺める。蕎麦粉と卵にはこだわっているらしい。蕎麦は既に体験済みなので、今日は卵に期待してみる。そうこうするうちにメンバーが揃い、先ずは生ビール(キリン一番搾り、555円)で乾杯。
ビールなので、一口おつまみ餃子(527円)を注文。確かに小さ目。っていうか、皮の大きさは多分普通、中身がワンタン並みに少ないだけのようだ。でもつまみはこれでいい。ビールの後は日本酒、でも安いヤツでいいよという意見で、月桂冠の「恒の月・辛口・本醸造」(1合、482円)を注文。これを結局8本頼んだ。
他につまみは、茄子焼き(455円)、刺身3点盛(1,800円)、肉巻きごぼう揚げ(891円)、鳳凰卵・山吹の明太だし巻き玉子(845円)、半生サラダ節の明太マヨネーズ添え(500円)を注文。
卵は結局、何処がこだわりなのかは食べただけでは判然としない。それよりも、サラダ節は気に入った。まさに半生な鰹節で、日本酒にピッタリだった。2時間半ほどいたが、客は余り入って来なかった。

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この店も、通り掛かってみて、あれっ、ここは蕎麦屋か、と思って立ち止まった店だった。でもよく見れば居酒屋のようにも見える。つまりは、昼は蕎麦屋で夜は居酒屋という二毛作な店ということらしい。昔乍らの雰囲気がなかなか良いので、入ってみることにした。
中はやはり居酒屋らしいと蕎麦屋らしさが共存した佇まいである。左側に厨房があり、右側にテーブル席。その間にカウンター席があるというスタイルは、居酒屋にも蕎麦屋にも共通である。奥は見えないが、もしかしたら小上がりでもありそうだ。ということで全貌は判らないが意外に大きな店らしい。
先客はかなり疎らで少々不安に感じさせるが、とりあえずカウンターに座る。メニューを拝見。「昼は禁煙にご協力をお願い申し上げます」と書いてあるから、夜は愛煙家が集う店ということだ。ランチメニューは8種類ある。
何れも丼物ともりそばのセットになっている。もちろん、蕎麦とかうどんの単品もあるのだろう。此処の蕎麦は何れも十割らしい。随分、豪気だ。ホントは蕎麦だけで良かったのだが、見せられるとついこれはこれで美味そうに見える。ということでうっかり、そぼろ三色(鶏、鮭、卵)丼セット(790円)を頼んでしまった。
客がいないと思っていたら奥からぞろぞろと帰る客が現れた。これだけの客がまとまって入れる小上がりがあるということだ。客が減ったせいか、ランチセットはそれほど待たずに出て来た。
先ずは十割そば。それほど腰は強くないが、喉越しが良い。ホントにこれで十割なの?と思ってしまう。そぼろ三色丼は油っ気無し、量も丁度良いし、普通に美味い。でも両方喰うと腹が一杯になる。これで790円はコスパが大変よろしい。この手の店は、出来たら山から下りたところに欲しい感じだ。(渋い店だけどPayPay可)

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そろそろ涼しくなるだろうとの読みのもと、久しぶりに奥多摩へ行こうと考え、その中でも未だ未踏の大茅尾根を登ってみることにした(山行記録はこちら)。歩いてみると落葉樹林に覆われた気持ちのいい尾根で、途中、大茅辺りは落ちた栗のイガだらけで足の踏み場もないほどだった。既に山は秋だった。
大茅尾根を登りついたところは大沢山なので、一般的にはその足で三頭山にも登るのが真っ当。が、恐らくは激混みだろう。そんな中に踏み込む気がしないので、都民の森の遊歩道を辿って三頭山を迂回し、鞘口峠へ向かうことにした。流石に都が金を出しだけのことはあって、径はちゃんと整備されている。
ここまでで4時間ほど歩いたので、<ビスターリ>だったらもう数馬まで下りても良かったが、取り敢えず計画通りに行くことにした。戸沢峯から右折して浅間尾根に入ると、途端にひと気が無くなり、静かな山旅となる。でも途中、奥多摩周遊道路はライダー達がバンバン走っているので、怖々横断した。
今日の「山から下りたら・・・」は「木庵」を考えていたので、数馬峠から下り、最後をちょっと登り返せばその方が早いのだが、そのチョットだけでも登り返すのはイヤ、だと女子連が口を揃えて駄々を捏ねるので、更に数馬分岐まで浅間尾根を辿り、そこから下ることにした。結局7時間強、凡そ14kmを踏破して「木庵」に到着した。
「木庵」は2年ぶり。その時は花番さんが愚痴るほど混んでいたが、今日はそうでもない。テレビ効果は2年経てば落ち着くらしい。それはともかく、先ず風呂だ。入ってみると、今日も貸切状態だったが、日当たりが良い風呂場が西日を受けてやけに暑かった。
食事処はガラガラだったら、我々の後から8人組の予約が入っているという。すっかり喉が渇いたので、今日のビールは格別に美味い。煮物も漬物も懐かしい味がする。ここは最近、民宿も再開したらしい。何かの機会に泊まりに来ても良いかなと思う。

02 最初は舗装道路。
04 ススキに覆われたところもある。
06 径は有るが急登。
08 ガンガン高度を稼ぐと、見晴らしが利くところに出た。
09 見えたのは奈良倉山。
12 ひと頻り登ればまたまた緩む。
14 辺りは落ちたクリの実だらけ。
15 中身が入ったものも。
17 また傾斜が強くなる。
19 却って登り易くなる。
20 見上げれば、リョウブの葉が色付き始めている。
24 もう稜線は近い。
27 ここまで4時間近く掛かりました。
28 南側は眺望が得られる。見えているのは御正体山か。
30 三頭山避難小屋。
33 秋の花、トリカブト。
34 三頭沢沿いの径はしっかり整備されている。
36 立派な野鳥観察小屋。
38 この先は、回廊の路を辿るつもり。
39 展望台もちゃんとしている。
42 ずっとそうかと思ったら・・・
44 鞘口峠に到着。結局、三頭山経由の方が早かった。12時40分
45 栂ノ尾付近。
49 こんなところを下るのか?という激下り。
52 浅間尾根に入った。
56 ここからも穏やかな笹尾根が眺められる。
57 木庵到着。7時間強、掛かりました。15時17分
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58 この湯でさっぱりしました。
59 西日がまぶしい。
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60 湯上りはこれ。
61 煮物7種盛り。
62 鹿肉とチーズの燻製も美味。
63 締めに蕎麦もいただきました。
64 こんな時間まで居たのは初めてかな。
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今日は久しぶりに蕎麦にしようと思い、まだ入ったことが無い蕎麦屋をネット検索。見つかったのは、新橋2丁目の「天祥庵」。よく見ると、4月に入ったことがある「新橋 本陣房」と同じビルだ。「天祥庵」は1階で、「本陣房」が地下階らしい。
実は何方も、都心に10数軒あるという、本陣房グループの姉妹店。何故、姉妹店同士が同じビルの上下に入っているのか分からない。これだと競合してしまわないか心配だ。それとも、何方かがいっぱいだったら、もう片方の店に流れることを期待しているのだろうか。
行ってみると、「天祥庵」の看板が見当たらない。「新橋 本陣房」は看板が出ていて営業中のようだが、同じビルの1階は他に何もない。同じビルでは無かったのか、それとも今日は閉店なのかも知れない。ということで、ここまで来たので「新橋 本陣房」に入ることにした。結局、図らずも「新橋 本陣房」は2回目の入店となった。
今日は前回以上に客が少ない感じだ。4人掛け席に座り、メニューを拝見。前回は一色盛かき揚げせいろ(1,500円)を手繰ったので、今日はせいろだけにしようかと考えたが、それだけだと多分、少ない。だったら大盛にするくらいならば、やっぱり天ぷらを喰おうかと考えを改め、一色特別天もり(1,500円)にしてみる。
せいろ2段と天ぷらが出て来る。天ぷらはいんげん、しいたけ、さつまいも、いか、えびが乗っている。店によってはせいろが1枚ずつ出て来たり、蕎麦猪口と天ぷら用小皿が個別に出て来るが、ここは2枚同時で、蕎麦猪口が蕎麦と天ぷらを兼用するスタイル。どういう順番で喰うかが考えどころ。
先ず手早く1枚目を手繰った後、天ぷらを喰い、これを平らげた後に蕎麦2枚目に取り掛かる。すると1枚目に比べ、麺が伸びていた感じがした。そばつゆが脂っぽくなるのも気になるところだ。最良策は、やはり天つゆとそば猪口は分けてもらい、かつ天ぷら、せいろがそれぞれが順番が出て来ることだろう。大衆蕎麦屋では無理だろうが、「本陣房」だったら出来るはずだ。

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この頃、もう夏は終わったかのような天候。既に秋霖に入ったとの話もあって、何だか今年の夏は長かったようで、意外に短かった感じ。少なくとも全体的に季節が早まっているような気がしないでもない。とはいえ、これを以て異常気象と呼ぶのは早計だろう。
昼休みになって外へ出てみると、雨が本降りだったので慌ててオフィスに戻り、傘を差してまた外へ出る。今日は新橋駅辺りへ行ってみる。まだ駅を越えた汐留口の方でサラメシをしていないので、駅前ビルにでも行ってみようかと思ったが、殊の外雨が強かったので、ニュー新橋ビルで挫折した。
1階の何処かにしようとうろうろすると、駅のホームに有りそうな立ち喰蕎麦屋があったので、そこにしてみる。「丹波屋」という店で、この店は入口がビルの外側にしかない。店の大きさは2坪も無い感じで、立ち食いでも恐らくは5人ぐらいが限界だろうと思う。
L字形カウンターに先客が3人。狭い厨房に店員は2人。辺りを見回して、何にしようか迷った挙句、頼んだのは、冷やしたぬきそば(400円)。ホントはもりにしてみたかったが、何となく揚玉が掛かった蕎麦を喰ってみたくなったのだ。
しかし後で知ったことではあるが、この店は春菊の天ぷらが有名で、ここへ来る客の殆どが春菊天そば(410円)を頼むのだそうな(そういえば先客は皆、それを喰っていた)。直感で料理を頼むのも悪くは無いが、初めて入る店はそれなりに事前リサーチをした方が良さそうだ。
冷やす時間が必要だったとはいえ、すぐに冷やしたぬきそばが出てくる。麺にコシは無いが、喉越しは悪くない(麺を入れているケースに「京香」とあった。製麺所の名前だろうか)。出汁は美味い。支払いはPayPay可、次回はゼッタイ、春菊天そばにしてみよう。

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大月駅前にある「うづき」で呑んで喰ったあと、時計を見るとまだ17時前。こんなにも早いのは、登り始めが早かった(8時30分)せいもあるが、登りらしい登りが大峠から雁ヶ腹摺山までぐらいしか無く、それも1時間ぐらいで、あとは細かなアップダウン程度だったことが大きい。印象としては「まだ下るのか」と思ってしまう程、ひたすら下った。
ついでに云えば、今回初めて辿った吹切尾根が、意外にも大規模に伐採されていて吃驚したこと。かつて隣の大菩薩連嶺の主脈から眺めたとき、鬱蒼とした自然林が広がっていて、いつかはあそこを歩いてみたいと思っていたのだが、いつの間にかその自然林は失われていた。やはり、思ったら直ぐに行動を起こすのが正解だと改めて思う。それにしてもあの伐採の目的はいったい何だろうか。まさか今頃植林でもないだろうし。もしかしてソーラー発電所か?
それはともかく、高尾駅まで戻って来ても17時半過ぎだったので、ちょっと寄って行こうと「たまの里」を覗くと、思った以上に空いていたので奥のテーブルに潜り込む。高尾山に登ったハイカーはもう、帰ってしまったのだろうか。
ともあれ、もうビールは良いので日本酒。緑川(780円)をいただく。この店に来ると、これを頼むことが多い。つまみには、普段食べたことが無い料理にしてみようと、冷やしトマト(430円)、ちくわ磯辺揚げ(480円)、おかかクリームチーズ(480円)、鯵味噌きゅうり(480円)を頼んでみた。
冷やしトマトは、夏になると喰いたくなる。しかも2軒目の方が頼む機会が多い気がする。ちくわ磯辺揚げは居酒屋の鉄板料理。おかかクリームチーズと鯵味噌きゅうりは生れて初めて。日本酒にピッタリな感じで、感心した。1時間半ほどだったが、酒と料理を存分に楽しんだ。

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88 ここにも引っ掛かった。

今日は朝は雨で、気温は低め(でも湿度は高め)。このくらいの夏だったら比較的過ごし易いが、でもこのまま続くと冷夏になってしまう。このへんが難しいところ、なかなか上手い具合にはいかない。首都圏の不快指数の高さは世界でも有数、個人的にはこれ以上に不快なのはタイ、バンコクぐらいだ。シンガポールやジャカルタは、多分、東京よりは過ごし易い。閑話休題。
オフィスに入ってもまだエアコンが作動していないので、コンビニで買ってきた冷たい飲み物(この頃はルイボスティーがマイブーム)で喉を潤し、ウェットティッシュで襟元や手首を拭い、1時間程は扇子を扇ぎ乍ら暑さに耐える。
昼になって外を見ると、雨は上がっていて、サラメシを探し求める客がワラワラとビルから吐き出されていく。その中に混じって外へ出ていくと、むあ~っと湿度が高い。余り歩きたくない雰囲気だったので、手近に済ませようかと、ちょっと考えて「小諸そば」へ行ってみる。
店内は概ね50%の客の入り。老若男女が入り乱れている感じ。数ある蕎麦屋の中でも、ここは女性客が比較的多いイメージ。でもほぼ全員独り客なので大変静かで、汁を啜る音ぐらいしか聞こえない。前回からもう5ヶ月、その時はまだ寒かったので、もりそばを試していなかった。而して今日の気候はもりそば向きである。満を持して「大もり(350円)」の釦を押す。
受け取り窓口で待つこと1分、「おまちどう」と大もりが出てくる。立ち席も座席も空いていたので、座席に滑り込む。さっそく手繰ると、のど越しは良。コシはやはり弱い感じ。冷やし加減は丁度良い。麺の長さはかなり長め。俗に「うどん一尺、そば八寸」というが、それよりも遥かに長くて蕎麦猪口に漬けるのも大変だ。汁の出汁は程々、塩味は江戸前的にはこんなもの。全般的に、350円では文句のつけどころは全く無い。ごちそうさま。

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新橋には飲食店の総数に比べて蕎麦屋は少ない、という新橋サラメシレポートを始めた当初の印象だったが、何度も路地裏を彷徨ついていると、おやっ、こんなところにも蕎麦屋が、と思うことが結構あって、最初に抱いていた印象はだいぶ変わってきた。単に蕎麦屋は目立たないだけ、ということかも知れない。今回入った「おにかけ」という蕎麦屋も、そんなふうに見つけた店の一つである。
新橋駅前の歓楽街の外れにある、柳通り沿いの小さな雑居ビルの1階にあって、「蕎麦」と大きく書かれた日除け暖簾が目印。改めてよくよく見れば、以前入った「タンメンしゃきしゃき」の一つ置いて隣だった。
ということは、つい先日の「いろは」はすぐ裏ということになる。だいぶこの辺りの地理も詳しくなってきた。中に入ると、飴色の壁や柱が如何にも昔ながらの蕎麦屋といった風情である。小上がりとテーブル席があって程々の大きさながら先客は3人だけだ。
小生よりはだいぶ年長の花番さんが、此方へどうぞ、と4人掛けの小上がり席を勧められる。新橋のサラメシを始めて、靴を脱ぐのは多分「末げん」以来だと思う(そもそも「末げん」は老舗料亭の如く、玄関に靴箱がある)。座卓に着いたら、壁に貼られた短冊を眺めて何を手繰ろうかと思案する。
二色せいろ(990円)を頼む。普通、「二色」というと二種類の蕎麦となるが、ここは違って蕎麦とうどんの合盛りである。花番さんが「うどんはこれから茹でるので時間が掛かりますが良いですか?」と仰る。一瞬どういうことか分からなかったが、とりあえず「大丈夫です」と応える。蕎麦とうどんの茹で時間が違うので、うどんの時間に合わせて出します、と理解。
出て来た二色せいろは、量的にはそこそこだ。小皿に入ったわさびはやや干乾びている。まあ、それはどうでも良い。汁はたっぷり。肝心の蕎麦は、太めでやや平打ち気味、喉越しはまずまず、コシはいまいち。一方、うどんはずっとコシがあって艶やかだった。
あとでネット検索すると、この店は「おいしい信州ふーど」という長野県の農畜産物と食文化を発信するHPにも掲載されているので、長野県公認の「信州料理の店」ということになる。確かに、浸し豆だの、蜂の子、イナゴ佃煮、野沢菜など、一品料理メニューは豊富。機会があれば夜に覗いてみたい。

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割といつも思うことだけど、基本的には山登りは登り始めから下り始めるまでがキモで、その後がバリエーションであればともかく、特に趣向を凝らさない限り、下りそのものはそれ程楽しい訳ではない。それに今回の様に、下るほどに暑さが増すとなると猶更憂鬱になる。出来れば、下り口から立ち寄り湯まで、飛び降りたい気分だ。
そんなこんなで兎にも角にも「田野の湯」に下り、サッパリ汗を流して漸く生き返った後は、「砥草庵」までなるべく汗を搔かないようそろりそろりと歩く。でも、凡そ10分ほど歩くうちにまた汗が出て来て(まあ、それは爽やかな類の汗なので)、「砥草庵」に着いた頃には程良く喉も渇いた。
2年ぶりの入店(前回はこちら)。暖簾を潜ると、やはり先客は無かったので以前と同じテーブルに着かせてもらう。この店は、中休みが無いので贔屓にさせてもらっているのに、実はまだここで蕎麦を手繰ったことが無い。この界隈は切り蕎麦発祥の地とも云われているので、今日はちゃんと味わおうという覚悟でやってきたのだった。
でもその前に生ビール(650円)。これがあって初めて、彼岸(山の上)と現世(下界)との区切りが付く。グビッと呷れば、忽ちもう陋巷。付き出しにきゅうり揉みが出て来たが、これが清涼感たっぷりだった。ちなみにこの店では、付き出しは料金に含まれていない。そのあと、ナスの油炒めと鳥もつみそ煮を注文。ナスも脂っこくなく、鳥もつ煮もみそ味になっているのは珍しい。この店独特な味付けだと思う。
生ビールが無くなったら、冷酒に切り替え。そのついでに、蕎麦前定番の板わさも頼み、暫し、冷酒とのマリッジを愉しむ。そして最後は、満を持してせいろを注文。間髪を入れずに出て来た蕎麦は、細打ちで量も庶民向けな感じ。手繰ってみれば、喉越し抜群で至極真っ当な蕎麦だった。今までほったらかしで、すみませんでした。

43 風呂上りはここ。
44 2年ぶりにやって来た。
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45 待ち焦がれてました。
46 ここの鳥もつ煮はスタンダード。
47 茄子油炒め。
48 この店で初めて蕎麦を手繰りました。
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道東の山旅四日目は、完全移動&観光日。今日は、今まで二日分の移動距離を一日で走破することになるので、たんちょう釧路空港までの移動だけで150km。でも移動だけでは詰まらない、折角なので摩周湖と釧路湿原に寄り道することにした。
先ずは50km走って摩周湖第3展望台。基本的に今日は高曇りのまずまずの天気だが、やっぱり摩周湖はすっぽりガスの中。噂通りの「霧の摩周湖」を堪能した後は、約60km走って釧路湿原のサルボ展望台に移動。駐車場からは、標高差約80mの展望台までプチ登山。藪からエゾシカが顔を出していたが、ちっとも逃げない。
この展望台の眼下には、塘路湖とエオルト沼の間を走る釧網本線が見えるので、撮り鉄には有名な展望台なのだが、残念ながら釧路湿原そのものはだいぶ彼方、一般観光客にはやや物足りない感じである。
そこで、次は細岡展望台まで20km弱の移動。ここは「ブラタモリ」でも訪れた場所で、展望台からは釧路湿原の広さを実感できる、雄大な眺めが得られる。駐車場の近くには立派な「細岡ビジターズラウンジ」というビジターセンターがあって、釧路湿原の歴史や自然を学習できる。暑さもあって、ここでソフトクリームを賞味(残念ながら、ビールは置いていない)。バニラと山ぶどうとミックスの3種類があり、ミックスをチョイス。
そろそろ腹が減ってきた。また30km弱移動して、釧路市街にある「玉川庵」という蕎麦屋に入った。開拓時代を彷彿させる外観である。ここは、牡蠣そばが有名とのこと。やはり気温のせいから冷たい蕎麦にしようかと思い、冷やしかき天(2,050円)をチョイス。つけ汁には大ぶりの牡蠣がいっぱいだった。

281 文字通りの「霧の摩周湖」。
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282 いちおう証拠写真。
283 こちらはサルボ展望台。
284 遠くに釧路湿原。
285 また目の前にエゾシカ。
286 次は細岡展望台。
287 ここが「ブラタモリ」のロケ地。
288 なるほどここの眺めは素晴らしい。
289 ここでも証拠写真。
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291 ソフトクリームをいただいた。
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292 ランチは釧路市街にあるこの店。
293 牡蠣蕎麦が名物。

「万平ホテル」で朝食後、チェックアウトはギリギリ10時まで部屋でぶらぶら、また読書で過ごす。結局、今日も「イリアス」は数頁進んだだけで終わった。いつまでも「イリアス」に拘っていると、他の本が捗らない。そろそろ見切りをつけるべきだろう。
チェックアウト後、車は駐車場に置いたままで買い物に出る。といっても買うものは大体いつも決まっていて、まず間違いなく寄るのは「軽井沢デリカテッセン」。ここのソーセージは美味い。大抵、盛り合わせを買うのだが、その中でもリオナ(牛タンとパプリカ入りのソーセージ)がお気に入り。あとは合鴨のスモーク。ホントはスモークしたレバーも美味いのだが、臓物が苦手なカミさんの手前、一寸遠慮して今回は見送った。
その他、近所付き合いのための菓子系土産を入手したあと、また車に戻って移動。いつの間にかもう昼飯時。どこか適当に入ろうかと、18号バイパスを通っているうちに、蕎麦屋の看板が目に入ったので寄ってみることにした。
場所は塩沢交差点の西南の角。良く通る処だが、こんなところに蕎麦屋があるとは気が付かなかった。看板には「志な乃」とある。中へ入ると、蕎麦屋というよりはシックな和風カフェという雰囲気である。でも店員(花番)は近所のおばさん的で、やっぱりここは蕎麦屋なのだと感じさせてくれる。
頼んだのは、出汁巻玉子焼、キノコの天ぷら、野菜の天ぷら、そしてこっそりとビール。出て来たビールはハートランドだ。ハートランドを置いている店に外れは無いと信じている通り、出汁巻き玉子焼きはこれで500円かと吃驚するほどのコスパ、天ぷらもサクサク、締めのもりそばも、至極真っ当な喉越しで、今までに素通りしていてすみません、という感じだった。

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今日のランチも蕎麦屋に行ってみる。目当ての「善三郎」はその「蕎麦屋だが夜は居酒屋」の枕詞の通り、夜は居酒屋になるらしい。蕎麦前メニュー作りに熱が入ったせいで、夜は吞兵衛が集まるようになった蕎麦屋はこれまでに結構、目にしてきた。正直云って、利用する側の意見としては、夜に居酒屋に変わるかどうかは特段問題ではない。要は、美味い蕎麦前が沢山あるかどうか、美味い酒を置いているかどうか、だけである。
これまで、蕎麦前は出さない、出してもせいぜい天ぷらだけ、という店は基本的に敬遠してきた。それがこの頃、新橋でサラメシを喰うようになって、すなわち蕎麦屋に入っても酒は呑まず蕎麦だけを注文するようになって、そんな敬遠する店にも入る機会が急に増えた。
この店は、常陸秋そばをウリにしている蕎麦屋とのこと。茨城産とは常陸大子だろうか。正直、常陸大子産とか信州戸隠産とか北海道産とか、香りで産地を当てられるほどの嗅覚は持っていない。どんなに馬鹿鼻でも10の8乗(つまり1億)種類ぐらいの違いは嗅ぎ分けられ、平均的には10の12乗(つまり1兆)、鋭い人だと10の28乗(つまり1穣)ぐらいまで行くらしい(そんなに幅があるのは吃驚する)が、蕎麦の産地を嗅ぎ分けられるのは、多分、10の8乗では無理なのかも知れない。
ランチメニューにあったのは肉つけ蕎麦、鴨つけ蕎麦、鶏辛みつけ蕎麦。そのなかで頼んだのは、鴨つけ蕎麦、今だけ1,200円が999円という文言に惹かれた(PayPay利用可)。しかも大盛無料、太っ腹である。
店内はコロナ対策なのか、風の音がするほど換気量大である。間も無く鴨つけ蕎麦登場。鴨の香り今一つ、でも汁はたっぷり、鴨肉歯ごたえ有。蕎麦は太目平打ちの機械打ち。コシはそれ程でも無いが、喉越しはなかなか良い。肝心の蕎麦の香りは、したものの、流石は茨城産、とは分からなかった。未だ修業が足りないのか、それとも救いようがない馬鹿鼻か。

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このところ連日35℃超えが続いていたが、今日は朝から雨のせいか、やや気温は低い。でも湿度はMAXなので、蒸し暑さが半端ない。という感じだと、今日のランチは蕎麦にするか。そういえば、まだ「さだはる」で、もりを手繰っていなかったな、と思い出す。
小雨だったので、傘も差さずに小走りで行ってみると、果たして今日は行列は出来ていなかった。雨のせいかも知れない。財布を覗くと小銭が五百円余と、あとは一万円札しかなかった。自販機では一万円札は使えない。
両替が面倒なので、天ぷらは諦めて、もりだけにしよう。430円を払って、食券を持って店内へ入る。入店は2回目、早くも5ヶ月ぶりということになる(前回は極寒の2022年2月1日)。店内の客の入りは7割ぐらいか。蕎麦を待っていたのはもう一人だけだった。
女性店員に、生玉子か温泉玉子の、何方かサービスですと云われ、そう云えばそうだったと思い出す。でも、もりそばと玉子の組み合わせは初めてだし、一寸躊躇。とりあえず温泉玉子にしてもらう。蕎麦が出て来るまで、この温泉玉子をどうするか悩む。まさか汁に入れる訳にはいかないだろうし。
間も無く、もりが「おまちどうさまでした!」の声と共に出てくる。予想外に、少々幅広で太目な麺が盛られている。これって、かけそばと同じだったかな。温泉玉子は塩を振って、そのままひとのみすることにした。続いて蕎麦を手繰る。香りは良い。コシもかなり強いけど、このくらいの太さになるとそれが災いして、どうしても啜り難い為、喉越しの味わいが違う。
やはり、もりにはやや不適な気がする。この麺は、かけそば向きじゃないかな。と、少々不完全燃焼な気分、飲み放題の蕎麦湯で腹が膨れた。これは美味かった。

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こうも連日暑いと、サラメシはご飯ものよりも麺だ。しかし麺は喰いたいが熱い汁はいやだ、となると食べるのは、そーめんか、うどんだったらぶっかけ、蕎麦だったらもり、になる。そういえば、そーめんを喰わせる店って見掛けないなと思い、検索してみると、有楽町寄りのガード下にそんな店があった。
この陽気では、其処まで辿り着くうちに熱中症で倒れそうだ。でも辿り着けるくらいの陽気になったら、そーめんを喰いたいとは思わなくなるかも知れないから、結局その店には永遠に辿り着けそうにないという不条理。
ということでそーめんは諦め、何処かでうどんか蕎麦にしようと外に出た。日当たりが強い広い通りには出ず、日陰の裏通りをこそこそ歩く。最寄りは「さだはる」だが、外に溢れる程の入店待ち行列が出来ている。待っているうちに倒れそうなので、諦めて他を探す。
頭が暑さで朦朧としかけたところにあったのは「遊喜」。ここだったら大丈夫だろうと暖簾を潜ると、余裕でOK。2回目の入店。店内は静寂そのもの、聞こえてくるのはせいぜい蕎麦を啜る音ぐらい。こういうところへ来る客は、中華料理屋で駄弁っている若者男子とか、インド料理屋で料理はとっくに喰い終わっているのにダラダラ喋っている女子とは違うんだろうなと思う。
メニューを見てから、またつい二色もり(1,100円)を注文。またいつものようにスマホで本を読んでいると、花番さん曰く「スマホの利用はお断りしています」と。「表に貼紙もしているはずですけど」とも。えー、気が付かなかったよ。それにしても今時、スマホ持ち込み禁止なんて店、有る?何処かの学校じゃあるまいし。何となく、いつも空いている理由が分かった気がした。
なんだか急に蕎麦を手繰る気力がなくなった(けど勿体ないのでしっかり喰った)。もうここには来なくても良いか、という気持ちと、蕎麦は美味いので又手繰ってみたいという気持ちが鬩ぎ合っている状態。難儀な店となってしまったなあ。

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西新橋一丁目にある、割と有りがちな、ちょっと奥に長い、ひっそりとした店(PayPay可)。昼間は蕎麦屋だが、夜は居酒屋になるらしい。店の感じは確かに、何方でもしっくりくる雰囲気である。あまり大人数で来るようなところではないようだ。今度、独りで一杯やる気になったら(なかなかそうはならないが)入ってみたい感じである。
テーブル席とカウンター席があり、カウンター席に着く。客は少なく、中年男性さらりーまんが目立つ。若者はいない。メニューを見ると、ランチセットがいくつかあり、値段もまあまあなようである。でも初めて入った店は、やはりせいろにしよう。でもここで考えるべきは、普通盛りか大盛りかの選択。
プライドと敷居が高い店は、大抵、盛りの量は少ないので、2枚ぐらい手繰らないと満足は出来ない。この店の雰囲気を考えれば、それ程ではないと思うけれど、真っ当な蕎麦屋のようなので味より量で勝負、ということでは無さそう。ということで大盛り(680円+200円増し)をチョイス。
待つこと数分でせいろ登場。極細打ち麺がざるに盛られていて、量的には丁度良い感じ。蕎麦猪口は丼鉢の様に大きい。さっそく手繰ってみれば、コシはまずまずで、それよりも弾力を感じる。まるで多加水麵のようである。
そば汁は出汁の香りが良い。しかし塩味が少ないので、思わず麺を全部浸けてしまう。でも本来はこのくらいでもいいのかも知れない。これに較べれば、大抵の江戸前蕎麦のつゆは辛過ぎである。でも辛くないと満足できない、而して麺の三分の一にぐらいしか浸さずに喰うことになるというジレンマに陥るのだ。
その点、この店は気兼ねが要らない。蕎麦の美味さも含め、値段に見合う以上の満足感が得られる。次回は何とか、夜に来てみたい。

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云わずと知れた立ち食いそばチェーン「ゆで太郎」は、もちろん新橋にもある。行ったのは、赤レンガ通り沿いの、新虎通りを渡った先にある「新橋赤レンガ通り店」。実はこれまで、「ゆで太郎」に入ったことが無かった。新橋に通うようになって、色々新しい店に入れるのは刺激的である。
入ると、立ち食い席と椅子席とが半分ずつぐらいか。結構広いが、客は合わせてもせいぜい十人程度、何方もかなり空いている状態。先ずは券売機で食券を買う必要がある。2台ある券売機(現金のみ)の前に立ち、並んだ釦を端から確認しつつ、自分の願望と相談することになる。
結局のところどれでもいいのだが、やはりここで選択するのはうどんよりも蕎麦かなと思い、今日はそれほど暑くないからかけにするか、でもそれだけじゃ寂しいかなと思い、かき揚げ丼セット(680円)の釦を押すことに決定。
出て来た食券を持ってカウンターのおばちゃんに渡す。店員は全てシルバー世代である。冷たい汁にも出来たようだったが、温かい汁にしてもらう。待つことほんの一分ほどで、「お待ちどうさま」とお盆に乗ったかき揚げ丼セットが出て来た。これを持って好きな席へどうぞ、ということになる。ガラガラなので、四人掛けの椅子席に座る。
昨日のインドカレー店「まじゅばん」とは打って変わって、他の客はほぼ男子。しかも皆、中年以上の独り客ばかりである。而して、店内は実に静か。事程左様に、喰いモノの違いによって、客層はガラリと変わるのだ。
かけそばとミニ丼を合わせても、丁度いい分量である。麺は普通。そばつゆは、若干塩味が強めのようで、飲み干すことは憚れたが、出汁は悪くない。ミニかき揚げ丼の味付けも良かった。全体としてコスパは良いと思う。やはり名が売れた店だけのことはある。

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尾瀬ぶらり館「戸倉の湯」で少々足止めを喰ったものの、それでも予定通り14時19分発の上毛高原行路線バスに乗ることが出来た。尾瀬大橋を渡って国道120号と合流すれば鎌田の集落。ここに出来た道の駅「尾瀬かたしな」は、いつ見ても満車状態。朝に多いのは、ここで車中泊をする輩が多いせいだと思われる。実際、キャンピングカーも結構目立つのだ。
そしていつものように関越交通鎌田営業所で5分停車。この短いようで長い5分間は、トイレに行きたい人が複数いるためもあるだろうが、個人的には密かに運転手の喫煙時間ではないかと怪しんでいる。鎌田を14時44分に出たバスは、沼田駅前を経由して上毛高原駅へ向かう。
上毛高原駅に着いたら16時15分発の「たにがわ412号」(大宮17時3分着)に乗れないことも無かったが、これは見送り、次の17時27分発の「とき334号」(大宮18時15分着)の指定券を購入。そして直ちに「天丸」へと向かう。
上毛高原駅経由で山を登るようになってから(それ以前は沼田駅経由)もう15年ぐらい経つが、それ以来「天丸」にはお世話になりっぱなしである。他にもお世話になりたい店が増えれば良いのだが、何故か上毛高原駅前の店は相変わらず「天丸」以外無い。
いつものようにビールと日本酒を頼み、そのあてに板わさともつ煮込み、こんにゃく田楽、山菜盛り合わせ、天ぷら盛り合わせを食べ、最後にざるそばを手繰ってから徐に予定の新幹線に乗り込んだ。
なお、在来線を利用して帰るのであれば沼田駅で下車すべきであるが、ここから大宮まではまだ2時間以上掛かる(18時21分着)。一方、上毛高原駅から大宮までは上越新幹線で約50分。この差、1時間20分程を駅前での呑み喰いに費やして、結局、着く時間はほぼ同じ。呑み喰いと新幹線代に掛かった金はというと、在来線経由に比べて凡そプラス4,000円。この4,000円と引き換えにいったい何が得られたか?

207 いつもの上毛高原駅前の「天丸」で。
208 いつもの板わさ。
210 いつものモツ煮込み。
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外観がちょっと洒落た小料理屋風で敷居が高く感じられるため、これまでは特に気にすることも無く通り過ぎていたが、あるときに「あれっ、ここは蕎麦屋なのか」と気が付き、だったらぼったくられることも無いだろうと、意を決して覗いてみることにした。
店に入ると、外の喧騒から隔離された凛とした空間。敷居の高さは店に入っても変わらない。それなりに客が入っていたが、丁度入れ替わりで空いた4人掛けのテーブル席へ通される。全体が見渡せないので店の大きさはよく判らない。
席に着いたらさっそく、お品書きを拝見。スタンダードな「せいろもり」が800円。確かに高いが、安心する値段。ここの蕎麦は、二八蕎麦とのことだ。「田舎もり」(800円)にしようかと迷ったので、二色もり(1,100円)にしてみた。
数分後、先ず汁と蕎麦猪口が出て来た。その後、また数分経っただろうか、出て来たのは「せいろもり」。両方いっぺんではなく、順番に出てくると云うわけだ。さっそく手繰ってみると、細打ちなのにコシが強い。こんなに強いのは久しぶりである。蕎麦の香りも強い。それでも喉越しは悪くない。ここの蕎麦は只ものではない。敷居が高いだけのことはある。
「せいろもり」を食べ切る頃に、「田舎もり」が出て来た。こちらはやはり太麵。流石に喉越しは良くないが、香りとコシは更に強い。コシは必ずしも強ければいいというわけでもないが、過ぎたるは及ばざるよりも余程良い。
量的には二つ合わせて丁度良かった感じ。「せいろもり」と「田舎もり」、何方のコシも個人的には過去最強クラスだった。これで1,100円は、満足度としても最高レベルだと思う。

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「やまなしフルーツ温泉ぷくぷく」で暫しまったり。あまりに天気が良いのでちょっとだけ暑いが、風は爽やかなのでいくらでも長居できる感じだ。勿論、「ほったらかし温泉」も良いと思うけれど、こっちのテラス席は、小生を入れても二組しかいない。こんな贅沢はなかなか出来るものではない。
とはいえ、そろそろビールも尽きたのでタクシーを呼ぶことにする。その間、こちらは徐にビールジョッキやらを返し、フロントでキーを返して表に出る。ここもテラス席に負けず劣らず良い眺め、ちょっと一枚撮るかとカメラを出そうとしたら、もうタクシーが来た。
この後どうするか。この時間、この界隈でやっている店は記憶に無い。念のためタクシー運転手に訊ねても、やはり「ありませんね~」という返事。最寄りの「グランポレール 勝沼ワイナリー」や「マンズワイン勝沼ワイナリー」は何れもレストランを止めてしまっているし、ひとりだけだとそれ以上先までタクシーを飛ばす気にはならない。
ということで電車に乗って高尾まで引き返すこととし、「たまの里」でアニ~と待ち合わせ。来週の酉谷山の打ち合わせも兼ねて一杯やることになった。振り返ってみると、「たまの里」へ来るのは1年半ぶり(前回はこちら)ということになる。
今日はそれほど混んでいない。先ずは緑川(780円)で乾杯(1年半前もやっぱり緑川だった)。いつの間にか日本酒の短冊は壁から取り払われているが(緊急事態宣言で酒の提供中止のときに撤去したのか?)、ラインナップそのものは変わっていない。いずれにせよ、酒が提供できないのはこの店の死活問題だったはずだ。一時的かも知れないが、また昔が戻ってホントに良かった。

86 「たまの里」でアニ~と合流。
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