京都3日目は観光気分で比叡山に登ることにした。これまで延暦寺を参拝したことは何度かあったが、比叡山の山頂には立ったことがなかった。荷物はキャリーサービスで宿から京都駅へ送る。1個1,000円掛かるとはいえ、いちいち駅のコインロッカーへ預けに行く必要が無いのでとても便利、昔から愛用している。
先ずは昨日と同様、出町柳までバスに乗り、そこから叡山電車に乗り換え、終点の八瀬比叡山口駅で下車。更にケーブルカーとロープウェイを乗り継いで比叡山山頂駅に到着。もうそこは比叡山の一角で標高は820m余り。最高峰の大比叡は848.1mなので楽過ぎるが、有るモノは使う主義なので心は痛まない。大比叡は眺望が全く無いせいか、ひと気も無い寂しい山頂である。
ともあれ登頂を果たした後は、せっかくなので延暦寺へ向かう(ってか、たぶん大比叡は既に延暦寺の寺領内)。延暦寺の拝観料は大人1,000円。しかし、大比叡から向かうと何もゲートがないので、いつの間にか境内の中にいる状況。生憎、国宝の根本中堂は大改修の最中で、完成は6年後のことだった。今日は月曜日だけど結構、観光客が来ている。
参拝が終わったらそろそろ昼どき。今度は滋賀県側にある比叡山鉄道のケーブルカーに乗り、坂本へ。穴太衆積みの石垣を眺め、「塞王の楯」の世界に思いを馳せる。庭園が立派な食事処「芙蓉園本館」は予約が一杯で入れなかったので、「鶴㐂そば」へ向かう。建物は重厚な造り。こちらも行列ができていたが、それほど待たされることなく入店。創業は享保元年(西暦1716年)というから300年以上も経っている超老舗蕎麦屋である。
「鶴㐂そば」は外観同様、内装もいい雰囲気。さらに、蕎麦前が豊富だし、蕎麦も極めて真っ当で美味い。旅先でこういう店に出会うととても幸せな気分になれる。