岩手山を早々に敗退したので、ひと風呂浴びたのにまだ昼前。流石にこの時間から宿へ行くわけにもいかず、大いに時間を持て余す。こういう時には地元タクシー運転手が強い味方。「何処か近所に観光名所はありませんかね?」と訊いてみるが、運転手曰く、岩手には歴史に名を残すような傑物は明治なるまで現れなかったので、城や史跡など特に見るべきものが無い、せいぜい石割桜ぐらいだと。歴史上の人物となると、平安中期の奥州藤原氏まで遡らねばならないらしい(その藤原氏の遺跡にしても盛岡ではなく平泉だ)。なるほど道理でネット検索してもパッとした名所が出て来なかった訳だ。でも知りたかったのは、地元の人しか知らない穴場のような名所。でもうまく伝わらなかったのか、それともホントに穴場も無いのか判らない。
ともかく、そう云われてしまうと取り付く島もない。では歴史遺産の類は諦め、趣向を変えて造り酒屋やワイナリーなどはどうでしょうか?と訊けば、その場で呑めるようなところは無いですね、と極めて消極的な答え。地元アピールの最前線にいるような方がそれでいいの?ちゃんと情報収集してる?
仕方がない、こんな時の為に予め調べてあった、クラフトビールのブリュワリーへ行ってもらうことにした。街中からちょっと外れたところにある「ベアレンビール醸造所」がそれ。小雨が降り続くなか辿り着いてみると、レンガ造りのなかなかお洒落な醸造所。
早速入ってビールを呑ませて貰おうとするが、買うのは買えるが呑む処が無いと若い女性店員が仰る。じゃあ仕方がない、外のベンチで呑むかと。雨も小康状態になったので丁度いい。そのうち、中年男性店員がやってきて濡れたベンチを雑巾で拭いてくれた。さっきのねーちゃんと違って気が利く。漸く呑むと、なかなかイケる。首都圏じゃ見掛けないけど、隠れた地ビールはそれなりにあるということだ。
工場見学は予約が必要だけど、一部だったら自由に見られると云うので2階へ上がってみる。大麦を粉砕する機械と、それを茹でる釜があった。わざわざドイツから取り寄せたという、アンティークなシロモノだが現役らしい。それらを見学できる場所には、いくつかテーブルと椅子が設えてあった。なんだ、ここで呑めるんじゃないのぉ。ここの人たちは客あしらいが下手ですね。

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