山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

いわて銀河鉄道線沿線

「石川啄木記念館」で明治時代の生活に触れた後は、再びタクシーに乗って渋民駅へ向かう。運転手は一見、無口のようだが喋り出すと止まらない。頼みもしないのに色々な話を聞かせてくれる。その中で、この辺りは水が豊富で、渇水には無縁だという話を披露してくれた。
その水源は川の水ではなく地下水だという。富士山のように広大な岩手山の裾野に降った雨が伏流水となるらしい。地図を見ると、確かに岩手山の東側斜面は北上川までの間には大して大きな川は見られない。一方、いくつかの小さな川が岩手山の裾野から急に現れ、北上川に注いでいる。まさしく富士山の御殿場や富士宮辺りで見られる感じとよく似ている。御殿場市の水源も地下水(富士山と箱根山の伏流水)だと聞いたことがある。
渋民駅の手前でもコンビニに寄ってもらい、また缶ビールを手に入れた。渋民駅は、今でこそ第3セクター、IGRいわて銀河鉄道の駅だが、かつてはJR東日本の幹線、東北本線の駅だった。上野駅から青森駅まで日本最長の営業キロを持つ路線だったが、東北新幹線の八戸および新青森延伸に伴って盛岡駅から先が「IGRいわて銀河鉄道」と「青い森鉄道」に移ったため、最長ではなくなった(現在の最長は山陰本線)。
ちなみにIGRいわて銀河鉄道は、第3セクターとしては珍しく営業収益が黒字である。昨年度の決算を見てみると旅客運輸収入が約12億円であるのに対して、鉄道線路使用料収入が27億円もある。これは恐らくJR貨物からの貨物列車運行料金だと思われ、旧東北本線であったことの恩恵が大きい。
JR時代の渋民駅を知らないが、駅の雰囲気はきっとそのままなのだろう。無人駅だが、味わい深い建物である。待っていると、IGR7000系100番台がやってきた。JR東日本の701系と同じ車体だが、外装のカラーリングが違うとまた別の車両のように感じる。中は姫神山側がロングシートで岩手山側はクロスシートという、面白い配置になっていた。

072 渋民駅に到着。

073 今はいわて銀河鉄道線のローカル駅。

074 これで盛岡へ移動。

075 山から下りたら車内で。

今回は岩手山を目指すため盛岡までやって来た。岩手山は早朝から登らないと下りてこられないので、前夜泊が必要。でも時間が勿体ないので、1日目は軽い山に登ってみようと選んでみたのが姫神山だった。タクシーの運転手から姫神山の伝説を聞いたところによると、岩手山をめぐって早池峰山と三角関係だったとのこと(何方が正妻で妾かは忘れた)。
城内コースから登って一本杉コースを下ることにした(山行記録はこちら)。姫神山は小さいながらも裾野が広がっている独立峰のせいで、登り始めは緩やか。奥多摩や丹沢辺りと違って植林帯が無く、一歩目から自然林だからか、明るくてとてもいい雰囲気だ。それと、やや時期外れながらも、ヤマジノホトトギスやソバナ、ウツボグサをはじめ色々な花が咲いていた。「新・花の百名山」(田中澄江著、文藝春秋社)では、ガンコウランが取り上げられていたが、気が付かなかった。
山頂付近になると巨石が積み重なったような状態となり、急に展望が開ける。すぐ西の岩手山はガスの中。その手前から爆裂音が聞こえてくるが、たぶん自衛隊の演習場からだろう(「陸上自衛隊岩手山中演習場」がそれ。以前は「滝沢演習場」と呼んでいたような記憶がある)。南に目を向けると、巨大な風力発電機が9本並んで見えている。風が心地良い。2時間弱で山頂に到着。手頃な山だ。
一本杉登山口に下りたら、タクシーに乗って石川啄木記念館に寄ってみた。でもその前にコンビニに寄ってもらい、缶ビールをゲット。タクシーには待ってもらっているので、缶ビールを呑みながら運転手とちょっとだけ世間話。
石川啄木記念館よりも、その隣に渋民尋常小学校と石川啄木が暮らしていた家が移設、復元されていて、こちらの方に惹かれた。建物の中に入ると、窓があっても中は随分と暗い。電灯の発明は偉大だと感じた。

011 段々と勾配が上がってきた。

012 とても歩き易い登り。

015 ミヤマウツボグサのようだ。

016 この山はヤマジノホトトギスと・・・

018 またクルマユリ。

024 ツリガネニンジンかと思ったら・・・

027 調べてみるとジャコウソウかな。

029 山頂直下は巨石が積み重なっている。

032 山頂は目の前。

036 もう一枚。

037 ヤマハハコ。

038 風が心地良い。

043 クガイソウかな。

047 ガクアジサイ。

051 忽ち六合目。

056 ヌスビトハギ。

062 こっちのほうが短い。

064 旧渋民尋常小学校校舎から見た記念館。

065 旧渋民尋常小学校校舎。

066 校舎の2階の廊下。

067 教室。

068 用務員室。

069 こんな建物もあった。

070 旧齋藤家の方がずっと奥に長い。

071 灯りが無いとかなり暗い。

063 石川啄木記念館に到着の前に缶ビールをゲット。

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