山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

篠ノ井線沿線

2日目はいい天気になりそうだったので、眺めが良いという、明科に近い長峰山に登ってみることにした。この山は標高が933メートルしかないものの、安曇野を挟んで北アルプス・常念岳の対面にあるため、展望台として絶好の位置にある。
「山上旅館」の朝食後、宿のご主人の運転でJR平田駅まで送ってもらうと、空は抜けるように青く、真っ白な北アルプスが輝いていた。目立つのはやはり常念岳。この季節、恐らくは10回来て1回当たるかどうかの、快晴の北アルプスに巡り合うとは、まことに我々は運が良い。
もうわざわざ高いところへ登る必要もないほどの眺めだが、とりあえず松本駅からタクシーに乗り登山口へ移動。マイナーな山だと思っていたが、既にトレースが出来ていてラッセルは不要だった。順調に登り1時間半弱で長峰山山頂に到着。振り返ると文句なしの大展望。やはり平地からの眺めとは全然違う。
とびきりの眺望を味わった後、明科側へ下るとこちらは全くトレースが無い。脹脛まで埋まるようなところもあったが、下りなので特段苦労することもなく、むしろラッセルを楽しんだ。下りてから少し水平移動すると「御宝田遊水地」という、オオハクチョウの飛来地がある。
でも居たのは僅かなコハクチョウと様々なカモ類で、手を伸ばせば捉まえられそうな程うじゃうじゃだった(以前、山形・酒田の「最上川スワンパーク」で実際にカルガモを捉まえたことがある。両手で抱えると思った以上に骨格がしっかりしていた印象。余りにギャーギャー騒ぐので直ぐに放してあげた)。
すっかり腹が空いたので、松本駅まで戻ったら駅ビル内にある蕎麦屋「いいだや」へ入る。前回は美ヶ原に登った帰りだった。ここはちゃんとした蕎麦が出てくる割に空いている、安心度が高い店。でも勿論、蕎麦の前に生ビールやら日本酒(大雪渓)やら、様々な蕎麦前をいただいた。きっとまた入るに違いない。

054 常念を見よ!
060 ちょっと登っただけでもご覧の眺め。
064 長峰山山頂はあれかしら。
065 日溜りでひと休み。
066 雪はほどほどの量。
069 ちょっとだけ風がある。
073 東屋がある。
074 でも山頂はもっと先らしい。
075 突然、開けたところに出た。
076 あれが山頂のようだ。
079 ハイ、記念撮影。
080 燕岳から餓鬼岳辺り。
082 いつまでも見ていられるねー。
083 残念ながら槍・穂はガスに包まれている。
084 針ノ木岳、蓮華岳、岩小屋沢岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳。
086 鎖のようなオブジェ。
087 下山路の林道にはトレースが無かった。
090 ボクの前にトレースは無い。
091 ボクの後にトレースは出来る。
093 風が強いが冷たくない。
095 また北アルプスが見えてきた。
097 漸く下界。
100 御宝田遊水地に到着。
101 鴨の類が足元にウジャウジャ。
102 どうやら餌付けされているせいだ。
103 餌をくれる人に集まる。
106 この中にもハクチョウいないですが・・・。
107 捕まえることが出来そうな感じ。
109 安曇野の風景。
113 我慢できなくなったようだ。
114 松本駅ビル内の「いいだや」でのどを潤す。
115 牛すじ煮込み。
116 天ぷら盛り合わせはコスパがいい。
117 ニジマスつぶら揚げ。形が面白い。
118 サクサク、海老の唐揚げ。
119 酒は大雪渓。
120 長野に来たらこれ。
122 花ワサビの辛さも酒に合う。
121 ネギ味噌があればいくらでも呑める。
123 ここのざるそばはちゃんと美味い。

計画では今シーズン3回目のスノーシューツアーのはずだったが、1回目の北八ヶ岳はぎっくり腰のせいで中止となり、2回目の奥鬼怒・日光澤温泉は積雪少のため単に持参しただけで終わってしまったので、今回の高ボッチ山が初スノーシューとなった。
今宵の宿「崖の湯・山上旅館」に余計な荷物をデポした後、雪の積もった林道をスノーシューでひたすら進む。登山口にある「崖の温」では以前、「群上閣」に泊まったことがあったが、何だかひと気が感じられなかった。廃業してしまったのかも知れない。
積雪はせいぜい30cmぐらいだが、高ボッチ山まで片道7kmぐらいあるのでなかなか辿り着けない。結局、残り1kmぐらいで時間切れで引き返した。往復で約5時間、単純な林道歩きに終始したが、雪が積もっていればそれなりに楽しめる。次回来るとしたら、もっと距離の短い直登ルートを辿るのが良いかも知れない。
宿に戻ったらチェックイン。ご主人と女将がお出迎え。風呂や食事処の場所を教えてもらったら部屋へ。部屋数はいっぱいあるが、今日の宿泊は我々だけのようである。先ずは風呂へ。レトロ感満載な風呂場だ。冷え切った身体に丁度良い湯加減。肌触りが柔かい、極上の湯である。若者達が草津とか伊香保、熱海の温泉は好むのに、「崖の湯」を好まないのは理解出来ない。
湯上りは談話室でビール。勿論、我々の貸切。こういう、うだうだした時間が最高である。そうこうするうちに夕飯時。また別の食事処へ向かう。ご主人が階下から2人分の料理が丸ごと乗った巨大な角盆を持ってきて、座卓の上に並べる。随分、豪快である(でも腰に悪そうだ)。
この宿は風呂も料理も申し分ないが、ご主人と女将のもてなしがとても良い。それでも宿代は1万円とは申し訳ないくらいの気分(でも更に「信州割」と「松本コイン」が付いて実質5,000円でした。恐縮です)。何とかしてまた来たい。

001 【第1日目】山上旅館を出発。10時21分
002 「何方へいくの?」「高ボッチを目指しまーす!」
004 車道だけど雪が積もっていれば楽しい。
007 でも右をチョイス。
010 先を急ぐ。
009 常念岳とチラリ槍・穂。
012 気温は思いの外、上がってこない。
015 傾斜は依然として緩やか。
020 2回目の休憩。
021 まだ山頂までだいぶありそう。
022 お、青空。
023 ではこっちを向いて。
026 ここで引き返すことにした。13時37分
029 皆、自然にスピードが上がる。
030 下りは楽ちんなのだ。
031 もうあと4km。
032 気温は上がらないので雪も落ちてこない。
033 もう眺めの良いところ。
034 午前中よりも良く見えている。
036 しばし北アルプスの眺めを楽しむ。
038 温泉が楽しみ。
041 「山上旅館」に到着。
042 殿方の風呂場へ。
043 脱衣室はちょっと寒い。
044 極上の湯でした。
045 湯上りはYONAYONAエール。ここは談話室。
046 すっかり喉が渇きました。
047 改めてお疲れ様でした。
048 食事処はまた別部屋。
049 二人分が一つのお盆で出てくる。DSCF8153P2110305
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050 【第2日目】朝食はとろろ付き。P2120310
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051 お世話になりました。
052 また来たい。

「せせらぎの湯」でひと風呂浴びて温まった後、タクシーに乗って松本駅へ移動する。途中、入山辺という集落を通る。ここは小生にとっては思い出深い場所だ。
かつてここには「霞山荘」という名前の温泉宿があり、カミさんと結婚直後、泊まりに来たことがあった。昭和初期に建てられた木造3階建の宿で(その歴史の詳細は例えばこちら)、皇室御用達の宿でもあった。その頃から渋めな宿が好みだった小生が、是非泊まってみたいと思っていたのだった。内装や調度品が重厚だったことを記憶している。残念乍ら2004年に解体され、今は記念碑が残っているとのことだ。
あがたの森を過ぎるともう松本駅も近い。駅に着いたら先ずは、帰りの「あずさ」の指定券を取る。「大人の休日倶楽部」を使う人、使えない人それぞれいて、纏め買いができないのでそれなりに時間が掛かるし、だけど席は纏めて取って、と要求するので駅員にとっては面倒な客。でもそれ程時間は掛からずにゲット完了。
さて、時間は1時間半ほどあるので何処かに入るとしよう。でも遠くまで行く気にもならないので手近な店で済まそうと、駅ビルの4階にある「いいだや」へ入ることにした。前回入ったのは、北アルプス・大日岳や立山・龍王岳を登った時だから、もう6年も前だ。早いものだ。
中へ入ると、以前あった筈の小上がりが無くなり、全てテーブル席になっている。小上がりがあると蕎麦屋の風情があって良かったが、これも時代の流れ。そのテーブル席もアクリル板衝立で仕切られているので、2つのテーブルに分かれて着席。
また生ビールで喉を潤した後は、川海老の唐揚げや馬肉の竜田揚げ、ゴボウ唐揚げ、オニオンスライス、蕗味噌などを肴に地酒「大雪渓」を楽しんだ。

116 松本駅ビルのここに入った。
117 もう6年ぶりだった。
118 アクリル板越しに乾杯。
119 別テーブルから乾杯。
120 川海老の唐揚げ。
121 桜肉の竜田揚げ。
122 オニオンスライスは卵の黄身入り。
123 ゴボウ唐揚げ。
124 酒は「大雪渓」。
125 酒には蕗味噌。
126 窓から王ヶ鼻が見えた。
127 仕上げはこれ。
128 美味しくいただきました。

「桜清水茶屋」でビールと山菜を摘まんでまったりしていたら、我々以外にひと組、若い男女ペアがやってきた。山から下りてきた訳ではなく、車でやって来たようだ。最初からこの店を目当てに来たのか、それともドライブの途中で目に入ったので寄ってみたのかは判らないが、何となく前者のようだった(予め電話で予約を入れてあったような感じ)。この店の口コミでも見たのだろうか。知る人ぞ知る店、ということなのか。ちょっと興味が湧くが、訊いてみるのも憚れる。閑話休題。
女性店員(もしかして女将?)に、ここにある「せせらぎの湯」はこの時間(午前11時過ぎ)からでも入れますか?と訊くと大丈夫です、しかもこの店に入った客は100円引き(500円が400円)になるとのこと、ならばと有難く入らせていただくことにした。
行ってみると建物はすぐ目の前、小ざっぱりした感じ。中に入ると、ソファー等がいっぱい並んだ休憩スペースには誰もいない。このスペースは広すぎるように思うが、キャンプシーズンだったらこれで丁度良いのかも知れない。
更に奥へ進むと、右手が女湯、真っ直ぐ奥が男湯。こちらの脱衣所もガランとしていて随分広い。やはり先客は無し。風呂場もかなり広々としている。キャンプ&コテージ客相手にしては勿体ないほどだが、ここのコテージ村は日本最大級。実はこの「せせらぎの湯」以外に、「ランプの湯」と「桧の湯」もあるとか。どれだけの規模か何となく分かってきた。でも今は、客は小生だけ。ありがたく浸からせていただいた。
さっぱりして風呂から出て休憩室で寛いでいると、女性係員がやって来て、今から掃除をするので出ていってくれ、と(やや迷惑気味な顔で)いう。あれ、今は営業時間じゃなかったってことかな?だから空いていたのか?と思ったがもう入ってしまったのだし特に問題ない。タクシーを外で待つだけの話だ。

113 ここで汗を流した。桜清水茶屋で食事をすれば100円引き。
114 ガランとした脱衣所。
115 一番風呂かな。

「山本小屋」2日目。朝目覚めると、雨はまだ降っているようで、窓の外を見てもガスに包まれたままだ。今日は王ヶ頭、王ヶ鼻を越えて松本側へ下るだけなのでさして急ぐ必要はない。7時半からの朝食(洋風で、その辺のシティホテルの朝食よりもずっとゴージャス)をゆったり喰った。とは云っても折角の美ヶ原、建物の中でグズグズしていられず、結局8時過ぎには宿を出た。
雨はほぼ小止みになってきたが、ガスはなかなか晴れない。山本小屋のポニーが濡れそぼっているものの、思いの外気温は高いので寒そうには見えない。牧場を貫く道を進むと、ガスの中から美しの塔や、牛の群れが姿を現した。
王ヶ頭まではほぼ平坦で40分ほどかかるので、テーブルマウンテンを実感できる。王ヶ頭はテレビ塔が林立しているのでかなり無粋だが、ここが一応、深田百名山の「美ヶ原」の最高峰なので素通りする訳にもいかない。
王ヶ頭から王ヶ鼻へ向かうと、漸く山道っぽくなってくる。板状摂理の岩がむき出しになっていて、北アルプスが間近に見られるはずの王ヶ鼻からも眺めは得られず。さっさと下山。途中、レンゲツツジの群生地があってちょっと癒される。
王ヶ鼻から約1時間で桜清水茶屋に到着。2回目の入店(前回は2年前だ)。まだ10時半だが、開いているのがうれしい。入ると、今回も温かく迎えてくれる。広い店内に先客は無し。雨具を脱いで上がらせてもらい、一番奥の広いテーブルに着く。
まだこんな時間だけど、頼むのは勿論生ビール。たった2時間しか歩いていないけど、やっぱり美味い。つまみには、山菜の煮物と天ぷらを注文。これまで色々な山菜を食したが、野生のホップの芽を喰ったのは初めてだった。

066 朝の牧場。
067 長閑な眺め。
068 にんじんを期待する体のポニー。
069 今朝の美しの塔。
071 王ヶ頭へ。
072 突然現れるテレビ塔群。
073 突然現れる王ヶ頭ホテル。
074 この先が山頂。
075 ここが王ヶ頭山頂。
076 下りは八丁ダルミコース。
077 証拠写真。
078 テーブルマウンテンの西端へ向かう。
082 殆ど離れていないここではもう風が強くないということ。
084 王ヶ鼻に到着。
085 足元は板状節理の岩。
087 また、谷を考える。
089 雲の隙間から松本の街が見えた。
091 急きょ撮影タイム。
092 レンゲツツジの群落その3。
099 レンゲツツジの群落その10。
101 気持ち良く下る。
103 落葉松林を抜けると九十九折になる。
104 車道に出た。
105 桜清水茶屋に到着。ちゃんと営業中。
106 2年ぶり。
107 前回同様、先客無し。
108 まだ11時前ですが。
109 ワラビ、コゴミ、ヤマウド。
110 山菜の天ぷら。

折角眺めが良い筈のコースをチョイスしたのに、結局一日中雨で視界ゼロ。毎週のように山に登っていると、そんな巡り合わせに当たることは屡々ある。
この頃、中央分水嶺を辿る山旅に嵌っていて、昨年の9月に三峰山から鷲ヶ峰まで歩いてみた(山行記録はこちら)。その時も天気はいまいちだったので、今回は三峰山から(の先は中央分水嶺とは外れるものの、尾根は繋がっているので)美ヶ原まで歩いてみようと思い立ち、ちょうどレンゲツツジが咲く頃に合わせて行ってみたのだった。
当然とはいえ、梅雨なので(長野県は6月14日に梅雨入り)雨に降られるのは仕方がないことだが、残念。レンゲツツジは期待したほど尾根筋には無かったが、まずまず見頃だったようだ。悪天候の山旅においては、それが唯一の慰めにはなった。
美ヶ原も、王ヶ頭から王ヶ鼻に掛けては歩いたことがあったが(そのときの記録はこちら)、東側は初めて。三峰山から辿ると、途中の最低鞍部が標高1,600mぐらいなので、また400m余り登り返すため恐らくは、晴れていれば美ヶ原のテーブルマウンテンが随分高く見えた筈だが、今回はすっかりガスっていたせいか、何となく着いてしまった感じだ。
ガスに包まれていてもテーブルマウンテンの広さは十分判る。ほぼ平らな径を辿ればやがて写真で見慣れた塔が左手に薄っすらと現れ、程なく右手に大きな山本小屋が現れた。
山本小屋はやや古びているが、小屋と云っても立派な風呂はあるし、食堂もちゃんとしている。小屋とホテルの間ぐらいだろうか。今はウィズコロナ時代、それに加えシーズンオフだし、しかもこの雨のせいもあって、今宵の宿泊客は我々だけだった。貸切状態は申し分ないものの、やっぱり次は晴れたときに来てみたい。

003 フードの左側に当たる雨音を聞きながら。
005 頼り甲斐のある径。
006 三峰山に到着。
009 では次、行きますか。
013 只、黙々と進むのみ。
022 径はジグザグに切ってあってとても歩き易い。
027 シカはいるらしいが、レンゲツツジは残っている。
030 それともこの界隈のシカはレンゲツツジが嫌いなのか?
033 傾斜が緩んだら・・・
037 寒いのでちょっとだけ休憩して出発。
038 風雨をついて。
039 視線を感じて見ればウシがいた。
041 ここが美ヶ原であることを実感してきた。
042 また石礫地帯を横切る。
043 ぼんやりと塔が見えてきた。
045 右は牧場。
046 ポニーがいた。
048 山本小屋に到着。
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050 風呂上がりの一杯。
051 全員揃ったので改めて乾杯。
054 今日の夕食は・・・
055 すき焼き。
056 いただきます。
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057 ご飯の代わりに五平餅。
058 【第2日目】朝の展望風呂(女湯)。
059 朝食は洋風。
061 朝の風景その2。
063 朝の風景その4。
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064 朝の風景その5。
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065 雨は止んだ。

上高地9時30分発のバスに乗り、新島々で松本電鉄に乗り換えれば、松本駅に着くのはもう昼どき、今朝は「山のひだや」でしっかり朝食を摂ったし、その後は殆ど歩いていないが不思議と腹が減ってきた。入るんだったらやっぱり蕎麦屋が使い勝手が良さそう。
松本駅界隈には長野駅と同様、数多くの蕎麦屋があり、そのうちもう片手では足りないぐらいの店に入っているが、まだまだ未開拓の店は多い。今回はその中から、今日は駅ビル内にある「榑木野」に入ってみることにした。
女子連は一度使ったことがあるらしいが、小生は初めて。ここの本店は松本インター近くにあるらしい。駅ビルの一角なのだが、入口は駅前広場に面していて、見かけ上は独立している。しかし駅ビルの一角だけあって、中休み無しに営業しているところがうれしいというか、エラい。
入ってみるとそれなりに客が入っていたが、窓際の4人掛けテーブルが空いていた。店の真ん中には一枚板の長いテーブルが設えてあって、主に独り客が陣取っているようだ。腰を落ち着けたらやっぱりビール、今度は松本ブリュワリーのペールエール(740円税別、以下同様)にした。香りがいい感じ。
つまみには、馬もつ(530円)、揚げ餃子(350円)、揚げ出し豆腐(340円)、鶏唐揚げ(510円)、にしん甘露煮(420円)を注文。揚げ餃子が意外とほっこりしているのは、蕎麦の実が入っているせいらしい。
ビールの後の日本酒は、お品書きにずらりとあってとても迷うが、とりあえず鏡華水月 純米吟醸(630円)にしてみた。これは地元、松本の酒。呑くちはかなりすっきりとしているので、スカスカ呑める感じで危ない。そして締めはざるそば(840円)。かなりの細打ち、それでも香りもコシも申し分ない。この店は酒もつまみも豊富だし、駅に至近なのでとても使い勝手が良い。今後も贔屓にしたい。

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居酒屋「風林火山」でしっかり呑んでしっかり喰って満足したが、まだ時間は早い。折角なのでもうちょっとだけ松本の夜を楽しもうと、ハシゴすることにした。ビールと日本酒はもう十分なので、ウィスキーにしてみるか。だったらここはどうだろうと入ったのが「シャンティ」というバー。
地方都市や田舎街でバーというと、何かと女性が傍につく店を想像するが、ここは真っ当なオーセンティックバーである。外装は白を基調としているので、バーというよりも小洒落たカフェという感じ。扉を開けると、中も白ではないが意外に明るい壁の色、淡いモスグリーンか。何れにしても、小生にとってのオーセンティックバーのイメージとはちょっと離れている感じ。
客は誰も居らず、カウンター内にバーテンダーのみ。我々が居るあいだに客は入って来なかった。まだ時間が早いせいだろうか。バーテンダーの後ろにはバーらしく様々な酒瓶が並んでいるが、イチローズ・モルトやジャパニーズ・ジンがいくつか置いてある。何れもこの頃の流行り。バーに入るのは久しぶりなので、どれも呑んだことが無い。
でも今日はウィスキーにしよう。思いつくのはアイラ・モルト。ボウモアにしようか、ラフロイグにしようか一寸だけ迷って、ラフロイグにしてみた。アードベッグ程でなくても、このヨード臭さを偶には嗅いでみたくなるのは何故だろう。
カウンターの中にいるバーテンダーは、飲み物を作る以外はじっとしていて、こちらから訊かれない限り寡黙である(巷には水を向けると途端に話が止まらなくなる輩も居るので、根っから寡黙かどうかは判らないけど)。小生にとっては饒舌なバーテンダーよりも遥かにマシ、むしろバーテンダーの鑑のようである。この店では、ウィスキーとじっくり対話が出来る。

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美ヶ原から下りたあと、明日は徳本峠越えなので、今宵は松本の東急INNに投宿。荷物を部屋に置いたら、街に繰り出して夕食だ。松本で居酒屋に入るのはとても楽しみ。事前にいくつか検索した中から、「風林火山」へ17時過ぎに入った。
この店は駅に至近だから、これまで何度も目の前を通り過ぎている筈なのに、店が開いているのを見るのはたぶん、今回が初めて。店構えと店内の雰囲気は、ごく一般的な大衆居酒屋に見える。カウンター席と、奥に小上がりがあって、我々はカウンター席に案内される。かなりの予約が入っているようで、未だ空いている席が結構あっても、後から後からやってくる予約の無い客は悉く断られていた。場所が良いせいもあるだろうが、やはり人気店のようだ。ちゃんと予約しておいて良かった。
先ずは生ビール(中ジョッキ500円)を呷ってから、アルプスサーモン刺しと馬刺しの盛り合わせ(1,000円)を注文。この頃、淡水サーモンが海無し県で流行りだが、このアルプスサーモンはニジマスの三倍体とのこと。信州サーモンとの味の違いは判らない。馬刺しは赤身だが普通に美味い。
松本は山賊焼きが有名と知ってはいたが、食べたことがなかったし、どんなシロモノなのかも知らなかったので今回、初めて頼んでみた。出てきた一品をみると、焼いたものではなく巨大な鶏唐揚げのようである。齧り付いてみれば、しっかり下味が付いているしにんにくも利いているようだ。
ビールの後は日本酒に移る。頼んでみたのは「十九」と「黒澤」。「十九」はなんとハシビロコウのシルエットがラベルになっているが、店の人に聞いた限りは毎年、変わるのだそうな。「十九」は「純米大吟醸生」のせいか、やや甘口ですっきり爽やか。「黒澤」は「生酛 柱焼酎仕込み 勝沼ワイン樽熟成」という変り種を呑んだ。かなり酸味が立っている感じで、古酒のようだった。
この店は、料理も日本酒もかなり種類が豊富。しばらく通っても、ひと通り味わうには相当時間がかかりそうだ。次はいつのことやら。

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初めて美ヶ原に登る。登ると云っても、最高峰・王ヶ頭の直下にある「美ヶ原自然保護センター」迄タクシーで上がれてしまうので、残り僅か20分歩くだけで到着。これは登山ではなく散歩。山頂付近には様々なテレビ局のアンテナが林立していて、甚だ景観が阻害され、かつ山頂が何処なのか分かり難い。
生憎の雨交じりの風が吹いているが、そんな天気でも意外に下界の眺めが良いし、レンゲツツジの花も多少残っているので気分は悪くない。王ヶ頭から西へ、ほぼ水平移動すると王ヶ鼻。ここは更に眺めが良さそうなところだが、今日は辛うじて松本の市街が見下ろせるだけだ。
王ヶ鼻からの下りは、ゆったり歩き易い九十九折の径。遊歩道と呼んでもいいくらい。コウリンカやバイカウツギが丁度、見頃だった。Google Mapによれば、車道に降り立ったところにキャンプ場があり、併設された店があるはず。車道に出て間もなく、果たして蕎麦屋「桜清水茶屋」がひっそりと木々に包まれて建っていた。
見掛けはかなり大きい古民家(訊けば、わざわざ移築したとのこと)。中に入ってもその通りにテーブルがいっぱい並んでいるが、客は誰も居ない。午後2時前なのでそんなものかも知れないが、それでも営業中なのがうれしい。
早速生ビールで喉の渇きを癒したら、つまみを注文しよう。この店は、一品料理が結構あるのでいくつか注文。中でも、シオデという山菜は初めて(???円)。女将さんに訊けば、わざわざ山菜の図鑑を持ってきてくれた。味は、見かけのようにアスパラガスに近い。さして腹も空いていないが、やはり締めにはもりそば(600円)を注文。細打ちでコシと喉越しはばっちりだ。
先ほどのキャンプ場だけでなく、立ち寄り湯も経営しているらしいが、どう見ても蕎麦屋が本業で、キャンプ場と温泉は副業に感じてしまう。こんなに良い蕎麦屋が、こんな山の中にあるのは驚き。この車道は冬は閉鎖してしまうので、自動的にこの店も休業。実に勿体無い。ここ「桜清水茶屋」は隠れた名店と云っていいと思う。

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「大王わさび農場」を退散した後、味噌煮込みうどんを喰って英気を養ったら、次は近くにある穂高神社に参拝。この奥宮は、云わずと知れた上高地の明神にあるが、有料(参拝料2,000円、明神池の見学だけでも300円)なので、場所は知っているものの入ったことは無い。
そしてもちろん、穂高神社の嶺宮(奥宮のさらに奥を嶺宮と呼ぶとは、初めて知った)は、奥穂高岳山頂に祀られている。でも実は、穂高神社の祭神である穗髙見命は、海の神様らしい(こんな萌えサイトがある)。どういう経緯で奥穂高岳に降臨したことになったのか、ちょっと興味深い。
穂高駅から、再び大糸線に乗って松本駅へ戻る。次ぎはアルピコ交通タウンスニーカー北コースのバスに乗り、「旧開智学校」へ。ここも初めてではないので(3回目か?)、さっとひと通り斜め見学したら、建物内の土産物売り場をしばし物色。結局、気に入ったものも見つからずに外へ出て、傘を差しながら女子連を待つが、じっくりと見学しているとみえて、なかなか出てこない。
「特急あずさ」の発車時間から逆算すれば、このままだと何処かの店に入ってビールを呑む時間が無くなりそうだと気が付き、待ちきれずにひとりバスに乗車。事前に検索し、行きたいと思っていた「松本ブルワリー」の店が、バス経路の途中にあったので、本町BSで下車。どうやら目の前の「信毎メディアガーデン」ビルの中に入っているようだ。ここにはなかなか洒落た店が入っていて、時間があればひと巡りしてみたい感じ、「松本ブルワリー」のビアバー(ビアガーデンと呼ぶにはちょっとこじんまりとしている)は3階にあった。
壁の無いオープンなフロアに、鉢植えや衝立で仕切られたカジュアルな雰囲気のスペースに、様々な形のテーブル席とカウンター席が並んでいた。小生は2人用テーブルに座り、さっそくセッションIPA(1パイント、900円税込、以下同様)を注文。ついでにわさび餃子(486円)も頼んでみた。セッションIPAはまったく本格的な感じで美味い。わさび餃子は、その名の通りわさびが強烈、普通に1個丸ごと食べたら思わずむせた。

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予定を前倒しにして松本市街に泊まることにした際、このゴールデンウィークの真っ只中で、しかも前日にシングルルーム6人分を確保するのはなかなか大変なことだが、アドレナリン分泌過多なこのちゃんが一肌脱いでくれて、松本市内のホテルへ電話を掛けまくり、事なきを得た。
決まった宿泊先は「東横INN松本駅前本町」。松本駅から数分の距離で、繁華街の真っ只中。呑みに行くにはまこと便利な場所にある。宿泊代では会員割引がお得で、しかもその場で会員になれるとのことで、このちゃんを除く5人は急遽、入会手続きとなった。
会員証には顔写真が入るので、フロント・カウンターで順々にカメラ撮影。でも何人かの写真のバックには、他の人も写っていて(ちなみに小生の会員証には、のりちゃんとなおちゃん)、一般的な証明写真との違いに、やけにウケた。
各々、部屋に入った後は、レインウェアを始め、濡れた衣類を広げて干す作業に没頭する。今日のような状況の場合、我々のように山小屋の大部屋に慣れた者としては、ホテルのシングルルームは他人に気兼ねが全く要らないという点ではとても良いと実感。今回は稀なケースだが、この使い勝手の良さは捨て難い。何処かの街をベースキャンプとして1泊し、前後を何処かの山を登るようなプランを、また何処かで使ってみたいと感じた。
「信州ゴールデン新館」で夕食兼呑み会を終えた後、1階ロビーにある自動販売機で、寝酒用にビールをゲット。でも呑み切らないうちに、テレビも付けっぱなしでいつの間にか爆睡した。
翌朝、朝食のために1階へ下りると、ロビーだったところが朝食会場になっていて、しかも思いの外多くの客が既に行列を作っていたのでちょっと吃驚した。

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蝶ヶ岳登頂を諦めて予定を前倒しにした結果、図らずも松本市街に泊まることになった。松本には何度も通っているが、泊まるのはいつ以来なのか思い出せない。たいていの場合、松本を夕方前に出る「特急あずさ」で東京へ帰るので、居酒屋とか、蕎麦屋の夜メニューにありつくことは滅多にない。
せっかくの機会なので、どの店に入ろうかと暫し思案し、泊まるホテルに至近な「信州ゴールデン新館」という居酒屋に入ってみることにした。駅からホテルに向かう途中なので、チェックインする前に直接寄ってみて、「あとで来ます」と予約。
何処にでもありそうな感じの大衆酒場だが、料理や酒の種類が随分豊富だ。何故か、沖縄料理も混じっている。先ず生ビール中(350円税別、以下同様)で無事を祝して乾杯。つまみには、串焼きでカシラ(150円)、とりもも(150円)、アブラ(150円)、ハラミ(150円)を頼む。
他に、揚げ餃子(480円)、ポテトサラダ(380円)、ゴーヤチャンプルー(700円)、信州サーモン(800円)、あつ玉子焼き(550円)、馬刺し赤身(880円)、ハムカツ(480円)、えいひれ(480円)、きゅうりみょうが(380円)、サバ缶おろし(450円)、焼きそば(880円)、ゆで落花生(380円)、ちくわ磯辺揚げ(400円)と怒とうの注文。初日は別にして2日間しっかり歩いたし、昼は大して喰わなかったせいで、皆さん、食欲が旺盛である。
ビールの後は日本酒。やっぱりせっかくなので信州の酒にしようと、北安・冷酒(580円)、高天・冷酒(480円)、岩波・冷酒(480円)、七笑・冷酒(480円)とじゃんじゃん呑む。ビール派は、ドライブラック生ビール(350円)やハーフ&ハーフ(350円)、サワー派は信州コンコードサワー(450円)などを呑んでいた。
一方、日本酒ばかり呑んでいた小生も、ちょっと喉が渇いたので炭酸系を頼もうかとメニューを見れば、キンボール(430円)が目に留まる。あれっ、これたしか上田で呑んだ、なんだこの店、同じ系列店じゃん、と気が付いた。勢いでハブボール(480円)も呑んだが、ハブらしさはよく判らなかった。

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坂巻温泉に投宿した翌日は、基本的に俗世間へ戻るだけだが、のんちゃんが善光寺に行ったことが無いとのことなので、ならばと長野へ行くこととなった。先ずはタクシーに乗って新島々駅まで移動。この運転手はコニカをリストラしてアルピコタクシーに就職したとのことで、日野にあった小西六工場が懐かしく思い出された。それにしても饒舌な運転手であった。
新島々駅で電車を待つ間、旧駅舎を眺めにいった。なかなか味がある建物。そのまま飾っておくだけでは勿体無い、カフェでもやらないものか。道路沿いに酒屋があって、店主(?)が店を開けて掃除をしていた。ビールを買おうかと思ったが、やっぱりちょっと早すぎるかと思い留まった。
アルピコ交通上高地線の電車は、かつて井の頭線で走っていた旧京王3000系。たとえアルピコ交通のカラーリングがされ、マスコットキャラの「渕東なぎさ」が描かれていても、何となく親しみが沸いてくる。
松本駅でJRに乗り換え、10時7分発の「特急ワイドビューしなの3号」に乗車。でもその前に、キオスクでしっかり缶ビールをゲット。今回は「安曇野浪漫・くろゆり」。これも「諏訪浪漫」と同じ麗人酒造のビール。いわゆる黒ビールの「くろゆり」も「諏訪浪漫」にある。
篠ノ井線に乗るのは、いつ以来か思い出せないほど久しぶりである。もしかすると前回は、冠着山(姥捨山)に登った時かも知れない。「特急ワイドビューしなの」で篠ノ井線を走るのはたぶん初めて。千曲川の河岸段丘の上を走る篠ノ井線からの眺めはなかなか良い。
姥捨駅からの眺め(特に夜景)が「日本三大車窓」のひとつになっているのは、昔から知っていた。たぶん国鉄時代からの話。ググッてみると確かにそのとおりだったが、そのうち狩勝峠越えの根室本線は既に廃線になっているので、現在は「日本二大車窓」になっているようである。もうひとつは肥薩線の矢岳越えだが、SLが無くなってからはきっといまいちのはず。その点で、篠ノ井線の眺めは、失われつつあるどころか、むしろ眼下の街並みは増えているはずなので、夜景は一層、輝きを増しているはずだ。

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信濃大町から移動して丁度昼時。と云うか、昼飯を食う(+一杯やる)には、やはり松本だろうな、と云う判断。信濃大町から松本の間にも、なかなか魅力的な処があるにはあったけど。例えば、穂高駅前に「田舎家」と云う、うどん屋があって、何回か行ったことがある。
入口には、頭が高いと打たれます、と張り紙があり、実際、腰を屈めて入らないといけないほど、引き戸が低かった。ここの名物は味噌煮込みうどんで、結構美味かった。ところが、店の親爺が強面と云うか偏屈と云うか、気に入らなければ客だって叱りつけるので、店に入る時には緊張したものである。今はすっかり代変わりしたようで、接客もだいぶ変わったようだ。話が逸れた。
松本駅近くで、10名で入れる蕎麦屋を色々探してみたものの、電話を入れてみると昼は予約を出来ないという店ばかり。流石に10名は厳しいか、やむを得ず、当ての無いまま街に繰り出すと、すぐに「そば」の看板が目に入り、ダメ元で入ってみると、なんとOKとのこと。そこが「郷土居酒屋・和利館」という名の蕎麦居酒屋だった。入ってみると、小上がりと云えないくらい、かなり座敷が広い。それでも10名分がよくも空いていたものである。
壁に張られたメニューを見ると、色々あって嬉しくなるのだが、訊けばやはりランチタイムは、夜メニューとは異なるとのこと。う~、残念。でも、馬刺しや天麩羅など、(松本の)普通の蕎麦屋にある一品料理は、昼のメニューには載っているので安心。 信州大豆の生湯葉刺し、なす焼き、馬刺し、きのこおろし、稚鮎天麩羅、野沢菜漬け、冷やしトマトを注文。「郷土居酒屋」という名前を冠しているだけあって、どの料理も如何にも信州の味、という雰囲気でいい。
飲み物は、ビールの後、地酒。ここは、地酒の種類も豊富。っていうか、敢えて地酒に拘っているようだ。山清やアルプス正宗などをいただく。
締めはやはり、ざるで。これを手繰ると、そうか、やっぱりここは蕎麦屋なんだと気付く。それにしてもこの店、夜のメニューはなかなか魅力的である。いつか、ここへ夜やってくる機会があるだろうか。 

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女鳥羽そばを出た後、折角なので松本城を外から観光(≒入場料払わず)。ゆっくり駅に戻ったが、まだ列車の発車時刻まで少々時間がある。そのため、昨年の焼岳の帰りと同様、松本駅前ビルの4階にある「いいだや」という蕎麦屋に入って、しばし時間を潰す(≒呑む)ことにした。とにかく暑いので、冷たい物(≒ビール)が必要。まだ、腹は十分な状態なので、つまみは野沢菜と花山葵にした。どちらも地元感があって宜しい。
多くの場合、午後2時から5時又は6時までの間は、たいていの店は休んで夜のための仕込みに入る。それは蕎麦屋とて例外ではない。蕎麦を挽いたり打ったりするため、店にとっては必要な手段(時間)なのかも知れないが、我々にとっては、山から下りる時間帯が昼にも夜にもかからない場合は間々あるので、通しで営業している店はとても有り難い。ここに、ニッチなビジネスチャンスがあると思うのだが。つまり「山から下りた処にある店は、中休みをしない方が儲かる」、かな?
その点、ここ「いいだや」は我々のニーズに適っているので、とても便利である。それに駅に至近なので、列車待ちに持ってこいである。この駅ビルには、他にもいくつか店があるが、何れも午後の中休みは無さそうである。考えてみると、駅ビルやデパートのレストラン街は、基本的に中休みはとることはない。それは、昼夜に関係なく客が集まってくるからだろう。しかし、どんな店でもいいということは無い。先ず、ビールがあること、ビールだけではなく醸造酒(地酒か地ワイン)も置いてあること、つまみも複数(できれば5、6種類)あること、が必要条件だろうか。もちろん蕎麦もあって、それが美味しければ申し分ない。
ともかく、ここ「いいだや」はどの条件もクリアしているので、我々には十分な価値がある。また松本に着く時間が中途半端であれば、きっとここに来るに違いない。

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この頃、山から下りて松本と云えば蕎麦屋、ということになっている。それはひとえに真昼間に大っぴらに呑める店が、蕎麦屋だということに尽きる。松本にも、浅草のホッピー通りや、上野のガード下にあるような居酒屋が1,2軒あると助かるんだけどな。
それはそれとして、以前、Woodyさんから、松本在住のご友人と行く蕎麦屋があると聞いていたので、今回、立山(龍王岳、浄土山)と奥大日岳を登った帰りに行ってみた。駅から歩くと15分くらいの、女鳥羽川沿いにある店で、愛嬌のある看板が目印なので判り易い。
入口を入ると左手に小上がり、右手にテーブル席があり、折角なので靴を脱いで寛ぐことにした。丁度昼時、我々の後から次々に客が入って来て、忽ちほぼ満席となる。良いタイミングだった。今日は平日(月曜日)にもかかわらず、客は近所のさらりーまんやOLではなく、観光客かご近所の家族連れという感じ。きっとここは、観光ガイドブックやネット記事にも紹介されているのに違いない。
建物の影を拾いながらも、炎天下の中を歩いてきたので、ともかくビール(エビスビール、650円)。ふ~、生き返る。流石に下界は暑い。ついさっきまで居た、室堂や黒四ダムの涼しさがもう懐かしい。つまみは、馬刺し(1,295円)、鴨ロース(975円)、とうふ(460円)、天麩羅(1,510円)にした。そうなると日本酒だ。ここの酒は「岩波」だそうだ。松本の地酒である。
馬刺しは、松本の蕎麦屋では定番と云っても良さそうだ。肉は柔らかくて申し分ない。そう云えば、この頃たいていの店に入っても、馬刺しが筋っぽくてなかなか呑み込めない、ということは無くなった。この頃は農耕馬の最終処分、なんてことはないのだろう。熊本だって長野だって、名物と云いながら、恐らくは全部アメリカなどからの輸入品なのだろう。
締めは、ざるそば1,280円と、量的にはたっぷりだがちょっと高めの価格設定。蕎麦2枚でお猪口3つというと、追加料金が必要との仰せ。つゆ一つをとっても忽せにはしない、という職人のプライドの様なものを感じた。もちろん、つゆの出汁加減も蕎麦のコシも忽せにはしていない、全く申し分なかった。

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女鳥羽そばのHP: こちら 

時間があったので松本城に行ってみたら、偶々、お濠の南側の公園でCraft Beer Festival、すなわち地ビール祭りをやっていた。そうとなれば、お城の見学もそこそこに切り上げ、早いとこ会場に行かねばならない。入口でチケットを購入するが、基本は5杯+ビールグラスセットで3,500円(前売券は3,000円)とのこと、ほかにプラスチックカップ1杯ずつで600円もある。いきなり5杯がノルマというのもちょっと辛そうだし、ビールグラスそのものには特に関心は無いので、600円の1杯券を購入する。このFESTIVALには長野県内から9社、県外からも10社以上参加していて、各社それぞれビールを3種類ずつ用意しているようなので、全てを賞味するのは到底不可能である。いつのまにか随分、地ビールは増え、日本に定着しているように見える。会場には、つまみの屋台も結構多く並んでいて選ぶのが楽しい。結局、選んだ地ビールは、飛騨高山麦酒、南信州ビールから各々2種類ずつ購入。なかでも、南信州ビールの見事に白濁し、とろっとしたアルプスヴァイツェンは味も濃厚で気に入った。駒ケ根にある地ビール会社とのこと。今度、木曽駒ケ岳に登った際には、忘れずに寄ってみたい。

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 Festivalの公式HP: こちら

「三城」で蕎麦を喰ったものの、未だ上り「あずさ」の発車時刻まで間があり、それに(三城で日本酒は五勺くらいしか飲めなかったため)やや飲み足りない気分。そこで、松本駅ビル内にある蕎麦屋(また蕎麦?!)「いいだや」に入ってみた。蕎麦屋に入って蕎麦を喰わないのは失礼に当たるのかどうかは判らないが(「三城」でそんなこと云うと即刻叩き出されるかも知れないが)、以前、会社の帰りに銀座中学校の裏の蕎麦屋「満留賀」に度々入って、つまみと焼酎の蕎麦湯割りを飲んで蕎麦を喰わなかった。周りもそういう客ばかりだった。蕎麦屋にとっても、酒飲みの方が客単価が高いので心得たものではなかろうか。
閑話休題。暖簾を潜ると、右半分は座敷、左側に4人掛けのテーブルが3つ、真ん中に大きな長テーブルひとつ。真ん中に座る。生ビールに、つまみには馬刺しと天麩羅盛り合わせを注文。このところ馬刺しは毎日の様に喰っているが、なかなか飽きない。それに、店によって味も噛み応えも違うようだ。場所柄、この店は列車の待ち時間に利用する客が多い。従い、割と客の入れ替わりが早くなる。我々も1時間足らずだったが、まったりとできる。時間以外に特段、制約されること無く飲み食いできるのは、やはり普通に良い。

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松本城公園で地ビールを2杯ずつ飲んだ後、カミさんと二人でふらふらと大名町通りを南下すると、窓の無い蔵造りのような建物の入口に、「三城」と染め抜いた暖簾が掛っているのに気が付いた。そのような名前の有名蕎麦屋が松本にあるのは知っていたものの、こんなところにあるとは思わなかった。ふらっと入れるか自信がなかったが、えいっと入ってみると、薄暗い店内の奥に囲炉裏の様なテーブル(六人掛け)に男一人、右手の四人掛けのテーブルに女二人、手前の六人掛けのテーブル奥に女二人、都合五人の先客がいた。皆、黙々と食事中である。咳をするのも憚れるような張りつめた空気。奥から現れた和服姿の女将(?)さんから、予約しているかと問われ、していないと答えると、ではこちらにどうぞと云われ、手前の六人掛けのテーブルの右半分に着く。そのうち予約の男女二人組みがやってきて、奥の囲炉裏に通される。さらに続いて予約していない客が入って来たが、女将(?)さんにあっさりと、もういっぱいです、と断られる。次は2時半です、とも云っていた。少なくとも、詰め込めばあと七、八人は入れそうなのだが・・・。その後の客も同じように体良く断られていた。我々は幸か不幸か間一髪セーフだったようである。
この店では、お品書きがなくコース料理になっていること、酒を飲むかどうか問われること(飲まないと云えばお茶が出ること)、も知っていた。そのうち、女将(?)さんが、きのこのおろし和えが入った小鉢と共に、方口酒器と猪口をすっとテーブルに置いた。酒を飲むかとも、飲みたいとも話していないのに・・・。顔が赤かったのか、息がアルコール臭かったのか(実際、予約の二人組にはお茶が出されていた)。ともかく有難く頂戴する。なんとなく、どこの酒かを訊き難い、しーんとした雰囲気。ここは懐石風なのかも知れない。カミさんがスマホを構えるとすかさず、写真はお断りしてます、とガツンと云われる(下の写真はその前にこっそり撮りました。ごめんなさい)。次にそばつゆと薬味が二つずつやってくる(一つは蕎麦湯用か?)。何故二つなのか、訊きたかったが我慢した。やがてもり蕎麦がやってくる。イマドキにしては結構、太い麺で田舎蕎麦風。つるつるっと行き難いが、蕎麦の香りは高い。
蕎麦の後は漬物盛り合わせと、花豆の煮豆が出てくる。これは酒ではなく、蕎麦湯と共にいただくものらしい。これらを全て平らげ会計。一人2,000円であった。流石に蕎麦は美味かったので、安からず高からず、というところだが、この店限定の独特の空気(勿論、その殆どは女将(?)さんが醸している)を味わっただけでも安いと思わねばならぬ。ただし、我々の山岳会女子連が徒党を組んで入店するのはやめた方が無難であろう。

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