山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

宿泊施設

2日目は今回の目玉、白尾山の南にある寂峰、荷鞍山(標高2,024.2m)のアタック。前日、小屋の主に山行計画を提出するとき「そんな山に行くのか?」と少し驚かれた。確かに変わり者か篤志家じゃないと行かない山かも知れない。
この山行プランを立てるに当たっては、幾つかの懸念があった。一つは長沢新道に取り付く前の沢に、渡れるようなスノーブリッジが掛かっているかどうか。そしてその長沢新道に、トレースが付いているかも気になっていた。最後の一つは、荷鞍山への尾根に藪が出ていないか、あるいはアイスバーンになっていないか、だった。
この時期、沢の状況は毎度気になるものだが、実際には懸案のスノーブリッジは、思ったよりもしっかりしていて、そのまま上を渡ることが出来た。場合によっては、リュックサックを先に投げて、空身で飛び越えなくてはならないかと懸念していたが、杞憂に終わった。
長沢新道のトレースも全く心配は不要で、急斜面の登り(無積雪期は階段があるところ)も含め、しっかり出来ていた。恐らくは、ゴールデンウィークとして後半に山へ入ったせいもあるはずだ。4月29日や30日だったら、きっとこうはなっていなかっただろう。5月3日出発にして正解だと、密かに自画自賛。
荷鞍山へと連なる尾根は、一部急斜面があったものの、藪は無く、アイスバーンにもなっていなかったので、気持ち良く辿ることが出来た。荷鞍山山頂にちゃんとした標識(とはいえ、個人の手作り)があったのには少々吃驚した。奇特な方はいるものである。
順調に往復することが出来、しかも終日ピーカンの天気だったので、GWの尾瀬としても久々、会心の山行となった。龍宮小屋には14時前に到着。小屋の主に荷鞍山山行結果を報告し、また雪原を眺めながら缶ビールで乾杯した。

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064 小さな流れにはスノーブリッジがある。
076 眼下には尾瀬ヶ原。
082 富士見田代に到着。8時42分
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093 ピラミダルな山が目指す荷鞍山。
095 荷鞍山が目の前。
097 一旦、急降下。
101 カモシカのトレースを追いかける。
105 標高差は100m余り。
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108 山頂標識があった。
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135 シリセードはやりにくい。
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146 着いたらコレ。
148 3時前から風呂に入れた。
149 2日目の夕食。

振り返ってみれば、GWの尾瀬へ行くのはもう13年ぶりだと知る。この頃行かなくなったのは、尾瀬の山はほぼ登り尽くしたせいもあるが、尾瀬ばかりに拘り合っている場合じゃない、他に行きたいところは山ほどある、と考えたせいだ。とはいえ、偶には尾瀬も良い。今回は、数少ない未踏の、荷鞍山に登ってみようかと思い立ち、ついでに未だ泊まったことが無い、龍宮小屋へ行くのを目当てにしてみた(山の記録はこちら)。
1日目は龍宮小屋まで、アプローチは鳩待峠から。鎌田でトイレ休憩があったり、尾瀬戸倉でシャトルバスに乗り換えるのは以前と変わりがないが、尾瀬戸倉の関越交通バス停とシャトルバス停とが随分離れていた。何か事情があるのかも知れないが、ユーザーには却って不便になっていないか。
シャトルバスも、鳩待峠までは行ってくれず、手前の駐車場で降ろされ、少しだけだが車道を歩かされることになる。鳩待峠辺りの雪の量は多いとも少ないとも云えない状況だったが、山ノ鼻へ下り出すと、何時もよりも多い感じがした。山ノ鼻に着くとそれは明らかで、雪が融けたら顔を出すミズバショウは殆ど見掛けないし、だいいち尾瀬ヶ原の木道は殆ど雪の下だった。
鳩待峠から龍宮小屋まで2時間半ほどで到着。晴れていたとはいえ、適当に雲が太陽を遮ってくれていたせいで、雪はそれほど腐らず歩き易かったし、またそれほど暑い思いをせずに尾瀬ヶ原を歩くことが出来た。着いたら先ず、小屋のご主人から宿泊に当たっての注意事項等の説明がある。
それが終わったら支払、部屋割り等があるが、その前にとりあえずビールをいただくことにした。真っ白な尾瀬ヶ原と、その先に聳える至仏山を眺めながらの一杯は至福の時間である。そうこうしているうちに、風呂に入れるようになったというので、早速入らせてもらうことにした。尾瀬で浸かる風呂も贅沢。風呂から上がったら、また雪の平原を眺めながらビールを呑ませてもらおう。

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046 先ずはお疲れさんでした。
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050 17時30分ディナータイム。
051 アクリル衝立がびっしり。

明けて2日目は根本山登山(山行記録はこちら)。予約してあったタクシーに乗って、桐生川に沿って北上。途中見つけた「桐生簗」の看板を見て、まだやっているかなと呟いたら、運転手曰く「やっていますよ」と。4年前に行ったときはガラガラで、果たして商売が成り立つのか心配だったが、意外としぶとい。また行ってみるか。
駐車場でタクシーを降りた後、暫し林道を進み、「不死熊橋」という物騒な名前が付いた橋を越えてゆくと、漸く登山口がある。ここまではなんとなく、荒れた感じの雰囲気。山道を登り始めると、植林帯が続く。地面を覆い尽くしているのは根っこ。表土が流されているのか、人が踏むせいか、それとも鹿が下草を食べ尽くしたせいなのか、ともかく歩き難い。雨で無いのが幸いだ。
1時間程登ると、アカヤシオが咲いていた。やはり昨日の仙人ヶ岳に較べると、標高が500mぐらい違うせいだろう。2日掛けてやって来た甲斐があった。根本山山頂は花盛り。芽吹きが未だで冬枯れたままの景色に、ピンク色のアカヤシオは良く目立つ。4時間余り、アカヤシオを眺めながらの山旅が続いた。
最後のピーク、白浜山からは、サンレイク草木へ下る。4年前はうねった林道を忠実に下ったが、今回は尾根を真っ直ぐ下ってみた。途中までは順調だったが、途中、林道と交差する部分で尾根歩きは断念、結局、また別の林道を下ることになった。それでも多少はショートカット出来たかも知れない。
「サンレイク草木」に到着。ここも4年ぶりだ。日曜日でも駐車場はかなり埋まっている。先ずはアルコール消毒と検温を済ませたら、500円を支払って日帰り入浴を申し入れ。フロントに居た我々以外の皆さんは、やはりお泊りのようである。ここは人気の宿なのである。

074 更に林道を行く。
077 雨じゃなくて良かった。
081 倒木を潜る。
084 岩っぽくなってくる。
086 アカヤシオの花びらが落ちている。
089 アカヤシオがだんだん増えてきた。
097 根本山のアカヤシオその7。
100 根本山のアカヤシオその9。
105 根本山のアカヤシオその12。
107 根本山に到着。9時50分
109 でもちょっと離れたところに二人いた。
112 根本山のアカヤシオその15。
114 ここは激下り。
117 根本山のアカヤシオその16。
118 根本山のアカヤシオその17。
119 根本山のアカヤシオその18。
121 天気がいつまでもつか・・・
134 根本山のアカヤシオその26。
142 根本山のアカヤシオその28。
144 根本山のアカヤシオその30。
147 径形は薄いが偶に赤テープが現れる。
148 眺めが良いところ。
154 ここはガムシャラに登るだけ。
155 もう少しで山頂。
156 熊糞山山頂。12時46分
157 また下る。
158 もうアカヤシオには飽きた。
160 まだしつこく咲いている。
162 白浜山到着。13時5分
163 あとは下るだけ。
164 奥に見えるのは三境山。
165 この尾根を下るのは初めて。
168 順調に下るが・・・
170 右に何とかトラバースしてクリア。
173 この辺りになると咲いているにはミツバツツジと・・・
174 ヤマツツジ。
178 ここを上がればゴール。
179 サンレイク草木に到着。14時28分
180 風呂場はこの先。
181 湯上りはこれ。美味かった!

日原鍾乳洞売店で喉を潤した後、東日原のバス停までまだ30分弱の歩きが残っている。小川谷橋の手前、そのまま日原川に沿って行けば八丁橋。その直ぐ傍に天祖山登山口があるが、その先はこのところ暫く行ったことが無い。
かつて富田新道とか唐松谷林道、大ダワ林道などを使って雲取山に登ったことが何度かあったが、台風被害などで通行止めとなり(富田新道は最近、通れるようになったらしい。今度、行ってみるか!)、大ダワ林道にいたってはもう廃道と化してしまったらしい。
台風などで土砂崩れが生じるのはある意味普通のことなので、さっさと復旧工事をしてくれれば良いのだが、最近は予算が回らないのか、それがなかなか進んでいないように見受けられる。稲村岩尾根なども、一向に修復できていない(修復する気が無い?)ようである。暫く通行止めだった川乗谷林道は先日、漸く復旧した。川乗谷林道は人気コースなので、プライオリティが高かったのかも知れない。
東日原に着いた。バスを待っているのは、我々以外お一人だけ(熟年女性二人組がいたが、トイレを利用した後、何故か奥多摩駅方面へ歩き出した。何故バスに乗らないの!?)。これも、日原界隈の登山道が通行止めのせいだろう。
終点、奥多摩駅の一つ手前、南一丁目BSで下車し、「三河屋旅館・麻場の湯」に立ち寄る。1年半ぶり(前回はこちら)。1,000円を支払い、若女将(?)に簡単な説明を受けた後、地下階への階段を通って浴室棟へ。男風呂は今日も先客なし。一方、女風呂からは、甲高い馬鹿笑いが聞こえてくる。
今日も気持ちのいい風呂だった。さっぱりしてロビーへ戻ると、来た時には気が付かなかったが、階段上に冷蔵庫があり、中に缶ビール(!)が入っていた。「ここで呑めないの?」という小生の心の叫びを聴いたのかも知れない。でも今日はとりあえずスルーし、駅へ向かった。

61 東日原BSに到着。
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62 あちらの尾根もいい色。
63 ここで汗を流す。
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64 今日も先客無し。
65 おやっ、ここで吞めるようになった!
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花矢倉展望台から眺めた限り上千本はまだ開花前。一方、中千本の桜は開花は済んでいるものの、今はやっと二、三分咲きぐらい、あと一週間後が見頃かなという感じだった。それでも見応えは十分、やはり吉野はちょっと違う。次は中千本にある展望台へと向かうとしよう。
下り坂には何故か東南アジア系(タイ人?)の若者団体が一杯いて賑やか、でも我々にはちょっと歩き難い。途中にある「竹林院群芳園」や「櫻本坊」にも立ち寄り。前者は老舗旅館で庭が有名、後者は神仏習合の道場で、何故か役行者の母親の像があるのが珍しい(はっきり云って大した彫刻ではない)。
林とうふ店の向かいに駐車場があり、ここが隠れた展望台。中千本は目の前、上千本を見上げるような位置にある。女子連は何処へ行ってしまったのか見当たらないので、そのまま今宵の宿「吉野館」へ向かうと、もう着いていた。荷物を置いて吉水神社の展望台へ。ここは秀吉がお気に入りだったという「一目千本」の眺めだ。
ひと通り桜は見たので宿へと戻り、風呂に浸かる。風呂上りに女子部屋を覗いてみると、5人で4部屋ぶち抜きのスペースを占有。何とも豪勢なことだ。それ以上に凄いのは窓からの眺め。如意輪寺を真正面に、中千本を独り占めのような、抜群の景色が望める。これで1泊2食付15,400円は断然、お値打ちだと思う。
せっかくなので(男部屋からは微かに上千本が見える程度なので)、こちらで湯上りビールをいただけば、もうすっかり極楽浄土、もう何もいらない気分である。
そうは云ってもメシの時間になれば腹が減ったことに気が付き、いそいそと食事処へ。これといった名物料理ではないにせよ、色々と手が込んだ懐石風な夕餉が並んでいて、今度は舌で吉野の夜を堪能した。

133 そこそこ咲いている。
134 もう中千本。
135 竹林院群芳園に立ち寄り。
136 ここは高級旅館でもある。
137 昨年もやってきた櫻本坊。
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139 上千本を見上げる。
140 あちらは如意輪寺。
141 女子連は今宵の宿に到着。15時16分
142 吉水神社。15時22分
144 ちょっぴり早かったけど。
145 記念撮影。
146 桜と蔵王堂。
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147 男子部屋。
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149 女子部屋からの眺め。
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150 女子部屋は5人で4室独占!
151 風呂上りも桜を眺めながら。
152 こちらが夕食会場。
153 お疲れ様でした。
154 見て楽しい夕食。
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155 地酒に酔う。
156 窓の下に夜桜。
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157 【第3日目】朝の東南院。
158 網羅的な案内板に感心した。
159 朝の蔵王堂。
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161 南朝妙法殿。
162 朝の駐車場。
163 昨日よりも眺めが良い感じ。
165 奥が休憩所。
166 今朝の上千本。
167 西行の歌がしみるね。
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169 「吉野館」の朝食はシンプル。
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170 お世話になった仲居さんと。

大峯奥駈道のうち、北半分の残りをトレースするため、吉野の桜鑑賞と抱き合わせで行くプランを立てた。大峯に行くのはこれで3回目、毎度思うが大峯は遠い。あさイチの「のぞみ」に乗っても、天川川又に着いたのは午前11時ちょっと前。この時間から奥駈道は無理なので(二蔵宿小屋に泊まれるらしいが、やめた)、初日は足慣らしを兼ねて、観音峰に登ることにした(山行記録はこちら)。
下市口駅から天川川又までタクシーで移動する道中、「陀羅尼助丸」の看板が其処彼処にある。興味があったので、タクシーの運転手に「陀羅尼助丸」の話を聞いてみたら、こちらの人は、特に胃腸の具合が悪くなくても飲むとのこと。つまりサプリ的飲み方をするようだ。どの店がいいのか聞いてみたが、何処も同じだと。処方箋は、役行者が作ったと聞いたことがある。
天川川又から観音峰登山口までは、宿の車に乗り換えて移動する。思った以上に天気が良かったせいで、観音峰展望台から、まだ雪を被った稲村ヶ岳や山上ヶ岳を眺めることが出来た。初日としては上々吉である。気分良く登山口まで戻り、宿の迎えの車で洞川温泉へと移動する。温泉街の入口で車を降りて宿までそぞろ歩き。でもそんな輩は我々以外、見掛けない。
今宵の宿「あたらしや」は、昨年独りで泊まった「花屋徳兵衛」の真向かいにある。洞川温泉全体がそうだが、この宿もかつては大峯登山にやってきた「講」の宿坊だったらしい。そのせいで、襖で仕切っただけの大部屋が残っている。今回の女子部屋がまさにそうだった(男子部屋は、一番端っこに新しく作った、座敷牢のようなこじんまりした部屋だ)。
タクシー車内でも話題になった「陀羅尼助丸」を製造販売する店は、洞川温泉街にもいくつがあるが、ここ「あたらしや」でも売っていたので、買ってみることにした(宿泊者は100円割引の900円)。粒は思ったよりもずっと小さく(仁丹よりも小さいか)、1回に30粒を飲むとのことだ。
「あたらしや」の夕食はぼたん鍋、予想以上にサッパリしていて美味かった。締めはチーズリゾット、これもなかなかイケた。他にも凝った料理が色々あって、満足度は高かった。

001 【第1日目】天川川合にある観光案内所。
002 観音峰登山口にて。
003 吊り橋を渡ったら山道。
005 マムシに注意とのこと。
009 大して展望は良くない。
010 所々にこんな説明。観音峰とは直接関係はない。
012 観音峰展望台から望む稲村ヶ岳と山上ヶ岳。
014 こちらは弥山。八経ヶ岳は見えているのかどうか。
015 立派な石碑が立っている。
016 更に先へ。
020 雪が残っている。
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024 やっぱりここは眺めが良い。
025 石碑の周りに展望案内板があった。
028 さて、下山。
031 この杉は吉野杉ブランドか?
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034 洞川温泉街には陀羅尼助が目立つ。
036 そそられる~。
037 洞川温泉街をそぞろ歩きするのは我々だけ。
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039 向かいが去年泊まった「花屋徳兵衛」。
040 男子部屋。
041 男子部屋から風呂へ向かう。
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042 男湯。
043 どうやら一番風呂。
045 女子部屋は二間続き。
046 川を眺めながら。
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047 食事処は大広間。
048 いただきます。
049 料理のメインは鍋。
050 地元で獲れたぼたん鍋。
051 ちっとも脂っぽくなかった。
052 燗酒はお銚子、冷酒はチロリ。
053 鹿肉も全く臭みなし。
054 ぼたん鍋の締めはリゾット。
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055 提灯にあかり。
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056 囲炉裏でかき餅を焼いた。でも誰も喰わない。
057 大旦那?が歴史を語る。
058 奈良の銘酒「風の森」。
059 部屋酒いただきます。
060 食後の会計。
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062 【第2日目】朝のロビー。
063 1泊組のB班が先発。
064 ではお気をつけて。6時56分
065 A班はこれから朝食。7時26分
066 A班も出発。
067 お世話になりました。8時5分

新潟平野は結構広い。その割に公共交通機関が不十分なので、移動には思った以上に時間が掛かる。角田浜の「燦燦カフェ」を出たのが13時40分。タクシーで最寄りのJR越後線・越後曽根駅に出る。ここから各駅停車に乗り、終点の新潟駅に着いたのが14時56分。ここから信越本線に乗り換え、15時27分発新津行に乗り、新津に15時48分着。ここで乗換時間20分で磐越西線会津若松行のディーゼルカーに乗車し、咲花駅には16時45分に着いた。つまり3回乗り換えて、3時間強掛かった。
ちなみにタクシーで直行すると、距離として55km、所要時間は1時間20分、料金は17,840円(NAVITIME検索結果)。新潟平野を移動するにはやはり車が便利のようだが、これをトコトコ列車で移動するのもそれなりに乙である。磐越西線からは、今回登り損ねた越後白山が、雨雲に覆われているのが望めた。
咲花温泉の玄関口、咲花駅は意外にも無人駅だった。偶々乗り合わせてこの駅で降りた女の子が「そうなんですよ!」と、我々の驚きの声に同意してくれた。一時止んでいた雨がまた降り出していた。でも宿はそんなに離れていないはずだと、傘を差さずに歩いていく。途中、数軒の旅館があったが、廃業していると思われる建物もあった。温泉街という雰囲気ではない。その街外れに今宵の宿「碧水荘」があった。
宿に着くと、玄関の外にいた番頭さん(?)が傘でお迎えしてくれ「数ある宿から我々の宿を選んでいただきありがとうござます」といきなり感謝された。早速チェックインを済ませ部屋に入ると、窓の外に滔々と流れる阿賀野川が目の前だった。風呂に入って湯上りビールを呑んだら、もう夕食タイム、食事処へ。
豪華さはないが、地のものを使った料理がずらり。メインは白身魚(鯛だったか?)のしゃぶしゃぶ。部屋の壁際には釜が人数分並んでいる。ここでご飯を炊くらしい。腹が空いていても、ご飯まで辿り着けそうになかったので、炊くのは一つだけにしてもらった。

067 乗り継ぎ乗り継ぎ、新津から磐越西線。
068 今日は登れなかった越後白山。
069 来季リベンジしますか。
091 また来そうな気がする。
070 雨の中、今宵の宿に到着。
071 フロント。
072 部屋からの眺め。
073 滔々と流れる阿賀野川。
074 夕食前の湯上りビール。
075 さて夕食。
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076 先付けは緑色。
077 焼物はシャケとイブリガッコ。
078 鍋は・・・
079 鯛シャブでした。
080 ご飯は1合だけにしてもらった。
081 先ずは野菜から入れてください、と。
082 桜餅の香りだが甘くなかった。
083 刺身。
084 揚物。
085 煮物は鰊がメイン。
086 【第2日目】今朝の阿賀野川。
087 部屋がある建物と食事処を繋ぐ渡り廊下。
088 朝食もがっつりと頂きました。
089 大女将(?)と。
090 外観は結構モダン。

それにしても「みやぎ蔵王えぼしリゾート」は人気のスキー場だ。こんなにも賑わっているスキー場も久しぶりな気がする。といっても我々は、ゲレンデを滑るのではなく歩いて下るだけなので、何が人気の理由なのかさっぱり判らない。
レストハウスのレストランでまったりしたあと、それほど遠くはない「ペンションそらまめ」まで歩いて下る。歩いてこそよく判るが、ここには他に5、6軒ほどあるだけの、小さなペンション村だ。やはりスキー&スノーボードのシーズンが稼ぎ時だろうから、オフシーズンにどれだけの客が来るのかが、かなり大きな問題だろうと感じてしまう。
「そらまめ」に着いたら早速、風呂に入らせてもらいサッパリ。勿論、湯上りビールも忘れずにいただく。ここのビールはハートランドだった。その後は部屋吞みをしながらまったりと過ごす。
やがてディナータイム。1階のダイニングルームは我々だけの貸切状態。スタートはスパークリングワインを所望(未だ湯上りビールを呑んでなかった者はハートランド)。「金渓ワイン」という山形県南陽市のブランドで、見るのも呑むのも初めて。品種はデラウェアらしい。呑みやすく爽やかなスパークリングだった。ワイン2本目は白。出て来たのは、やはり山形県上山のタケダワイナリーの白だった。その後も、地酒の「遠刈田見聞録」を出してくれたりと、山岸さんから様々な地元産のお話を披露していただいた。
料理も、酒に合ったものが色々と出て、楽しんだ。珍しかったのはヤーコンというイモを使った料理。独特の食感だった。最後には皆にお土産として持たせてくれた。これだけもてなしを受けて、1泊2食付6,500円はいくら何でも安過ぎだ。次回は雪の無い季節に来るつもり。

049 ペンションそらまめの2階3人部屋。
050 まずまずの広さ。
051 湯上りの一杯。
052 1階の4人部屋。
053 ハートランドを置いてあるペンションは珍しい。
054 では改めて。
055 ダイニングルーム。
056 ハートランドで乾杯する組と・・・
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057 スパークリングワインで乾杯する組。
058 ではいただきます。
059 彩り豊かな前菜。
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060 ヤーコンの天ぷら。
061 メインディシュは牛肉と鶏肉のダッカルビ風。
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062 白ワインもいただく。
063 日本酒のようなロゼワインのような。
064 これは試飲させていただきました。
065 【第2日目】朝食。ジューシー、クロワッサン。
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今週末の山行は、入笠山から釜無山を目指そうというプラン。入笠山は6年前にも日帰りで登っているが、その時は雪が殆ど無くてただ寒いだけだった。今年はそこそこ降ったようなので、スノーシューを抱えて勇んで行った。
富士見パノラマリゾートのゴンドラに乗り込むときから感じていたが、この山に犬を連れてくる観光客が何かと目立つ。どうやら入笠湿原やお花畑(何方もこの時期は単に雪原)へやって来て、犬を遊ばせているようなのだ。云わば天然のドッグラン。雪が好きな犬には堪えられないと思う。
同じく雪に塗れるのが好きな我々は、入笠山を越え、大阿原湿原を越えたところでタイムアップ、釜無山はまた次の機会となった。でもトレースが無いところを代わる代わるラッセルし、雪が深いところでは股下ぐらいまで沈んだり、中には転げて雪塗れになったりと、存分に雪を楽しんだ。
今宵は「マナスル山荘」に投宿。昔から一度泊まってみたいと思っていた。実際に泊まってみて感じたのは、とにかく小屋のホスピタリティが高いというか、宿泊客をもてなそうとする意欲が随分高い。子供が退屈しないような玩具とか、消灯後の読書用スタンド照明だとか、ランチメニューが充実しているとか、スノーシューやチェーンスパイク、そり等を無料で貸してくれるとか、就寝時に湯たんぽを貸してくれるとか、とにかく様々な気遣いを感じるのだ。
そんな小屋だから、夕食も充実している。メインディッシュの塩釜ローストポークからデザートまでなんと12品目の料理。それをビュッフェスタイルで好きなだけ盛ることが出来る。もうこれだけで普通の山小屋を超えていると思う。でも実は、平日に来れば、色々な料理をその都度注文できるというから驚く。それはもう山小屋ではなく、居酒屋だ。次回はぜったい、平日に来るぞ!

001 【第1日目】車窓から南アルプス。
002 甲斐駒ヶ岳。
003 富士見パノラマリゾートの山麓駅から見えた八ヶ岳。
004 これからゴンドラに乗る。
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005 山頂駅からスノーシューを履いてスタート。
007 湿原を横断。
008 ここを登れば・・・
010 ランチメニューが豊富。
012 宿泊者はタダで借りられる。
015 落葉松林を行く。
016 サルオガセですよ!
019 急登の始まり。
021 ワサワサひとがいる。
022 山頂に到着。
023 八ヶ岳は丁度ガスに隠れてしまった。
025 甲斐駒ヶ岳や鋸岳は見えそうで見えない。
027 入笠山から下りきったところ。
028 この先もトレースあり。
030 夏道に沿ってトレースがある。
033 湿原を横断する遊歩道。
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035 この先はガチ、ラッセル。
036 僕の前に道はない。
041 このちゃんコケました。
042 Woodyさんコケました。
043 マナスル山荘へ戻ってきた。
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044 取るもの取りあえず。
045 夕食はビュッフェスタイル。
046 マナスル山荘オリジナルワイン。
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047 山小屋にしてこのメニュー。
048 ローストビーフは塩釜焼。
049 【第2日目】朝焼け。
050 朝食も山小屋らしからぬメニュー。

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051 Woodyさんにじゃれ付きたい、あじ。
053 しまった、ペッカリービール呑み損なった!
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ロイヤルヒルスキー場のレストハウスでビールを呑んでうっかり寛いでしまい、まだ200m程下らねばならないことにやっと気づいた後、雪道を40分下って漸く今宵の宿「サワ・ルージュ」に到着。玄関前の坂道が凍っていて何気に歩き難い。
部屋は二階、畳敷で丸い卓袱台がある居間とベッドルームの二間続きの和洋折衷で、変わった造り。部屋割りが決まったら、取るものも取り敢えずタオルだけを持って風呂場へ直行。ここは風呂が2つあるが何れも基本、貸切なので早い者勝ち。先客がいたら外で待たなくてはならない。首尾よく「檜の湯」に入れたが、二人が精一杯(Woodyさんと洗い場で並んでいると肌が触れそうになるくらい)の小さな風呂場だった。しかし24時間入れる天然温泉とのこと、おかげで芯から温まった。
風呂上りは、やっぱりビール。フロントへ行ってビールを所望すると、瓶ではなく生ビールが出て来た。部屋に持ち帰ってグビットやる。その後は、夕食時までまったり。時間になったら1階のダイニングルームへ。我々以外にもグループがいて、ほぼ満席状態。若者が目立つ。これほど繁盛しているペンションは、戸隠の「白樺荘」以来だろうか。
とにかく食事が豪華である。前菜だけで、信州そばのスパニッシュオムレツ、パテ・ド・カンパーニュ、いももち、切干大根のサラダ、豆腐のゼリー、野菜の小豆味噌ディップが出てくる。これだけで女性はハートを鷲掴みされる。小生でも、ワインボトル1本ぐらい呑める気分。
他にジャガイモとコリンキのポタージュ、ホタテと魚のパイ焼、牛サーロインステーキ、魚沼産コシヒカリのライス、ガトーショコラと自家製デザート、が出てくる。これで1泊2食付で10,000円、全く凄い。人気の宿であることはこれだけで分かる(但しサーロインステーキはスジがあって咬み切れず、ちょっと残念)。

066 お世話になりました。7時40分
054 サワ・ルージュに到着。こちらは男部屋。
055 奥にベッドルーム。
056 湯上りはこれ。
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058 今宵のメニュー。
057 夕食は18時半から。
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059 キリッと冷えた白ワインをいただきます。
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060 乾杯!
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061 ホタテと魚のパイ焼き。
062 メインディッシュはサーロインステーキ。
063 女子とWoodyさんは別腹。
064 【第2日目】朝食は7時から。
065 盛り沢山な朝食。
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裏磐梯2日目は観光、という案もあったが、せっかくなので雪の五色沼界隈をスノーシューイングしようということになった。昨夜のいつから降り出したのか判らないが、出発時点には新雪が数センチ積もっていて、更に増え続けている状況。それでも、そんなことにはものともせず、というか嬉々としてスノーシューを履いて宿を後にした。
「ペンション蛍」から五色沼遊歩道まで抜ける裏道を、宿の女将さんに教えてもらっていて、踏み跡はすっかり雪に消されていたものの、ほぼ迷うことなく辿ることが出来た。メインの遊歩道に出ても今日のトレースはない。ほぼ平坦だし大したラッセルではないが、先頭を交代しながら先へ進む。
2年半前の無積雪期にここをトレースしたが、やはり雪があるとないとでは全く景色が違うし、同じ場所に来たという感覚も戸惑う。あの時は行き交う観光客と引っ切り無しに出会ったが、今日はほぼ我々だけの世界。聞こえるのは我々のスノーシューの足音だけ。基本的にはモノトーンの世界、でも時々現れる沼の彩りが面白い。
「るり沼」までで引き返し、また宿に戻って置かせてもらった荷物を回収。その後、隣にある「裏磐梯温泉センター」へ向かい、日帰り入浴させてもらう。まだ10時半。流石にこの時間、客はほぼ皆無なのでゆったりと浸かる。贅沢なひと時だ。
すっかり温まったら、男湯の目の前にあった自動販売機を覗いてみると、日本酒やチューハイはあるのに何故かビールが無い。どういうことだとフロントの兄ちゃん(どうもインドネシア人風)に質すと、2階の自動販売機には有りますよ~、と笑顔の返答。
確かに2階には大きな休憩室もあって(どうやら宿泊設備もある)、ちゃんとビールの自動販売機もあった。まだ午前中だけど、有難くグビッとやった。

077 ペンションの庭先から五色沼へ向かう。
078 赤テープはあるので問題なし。
079 キャンプ場。
080 ここからは昨日までのトレース有り。
081 毘沙門沼。
082 五色沼最大の沼。
084 毘沙門沼の末端。
085 水鳥がいました。
086 降り続く雪。
087 オリンパスOM-D E-M1はこれでもちゃんと機能しました。
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098 ここにも展望台。
100 引き返す。
101 やっぱり帰りは早い。
102 もう毘沙門沼。
103 ペンション蛍へ戻ってきた。
076 ペンション前からスノーシュー。
104 裏磐梯温泉センターで日帰り入浴。
105 男湯はガラガラ。
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106 2階で湯上り缶ビール。
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毎年この時期になると、今シーズンの雪の降り方はどうかなと気になる。例年に比べると多めのようだが、それも日本海側全体ということはなくて、局所的に多寡がある。今回は裏磐梯が目的地。それほど積もるところではないが、それなりに十分降ったらしい。
狙いは猫魔ヶ岳。山の北側と南側にスキー場があるので、何れかのリフトを使うのが常套だろう。宿泊場所も考えて、今回は猫魔スキー場からアプローチすることにした。ところが詳細は山行記録に委ねるが、やれ登山届はスキー場に紙で提出のこととか、この斜面は歩行禁止とか、色々スキー場の指導員から指摘を受け、スキー場を上がったり下がったり、右往左往。2本目リフト終点から漸く登り始めたのがもう12時過ぎだった。
スキー場から上はトレースは一切なしで、初めからガチラッセルで部分的に急登もあったが、それでも標高差は100mたらずなので、1時間程もがいたら(雪と戯れたら)いつの間にか山頂だった。ガスっていて眺望はゼロ。でも、それなりに達成感を味わうことが出来た。
ひと息入れたら直ぐに下山を開始し、山頂からレストハウスまで1時間足らずで下りた。スノーシューを脱いて、ビールを呷ってひと心地着く。ひと仕事終えた後のビールはやっぱり美味い。2杯目を呑もうかと思ったらもう閉店時間だった(14時30分終業は早過ぎないか?)ので、タクシーを呼んで今宵の宿「ペンション蛍」へ移動する。
ここは3年ぶり(前回はこちら)。片付けもそこそこに、天然温泉の風呂に入る。湯上りにビールを呑みながら部屋で寛いだ後、程なく夕食タイム。前回は我々だけだったが、今夜は他の客も入っていて賑やか。白ワイン1本、赤ワイン2本呑んですっかりいい気持になった。

001 【第1日目】猫魔スキー場。10時29分
002 デビルキャットチェアに乗って。
007 フォレストキャットチェアに乗る。
008 スノーシューをつけて・・・
009 最大斜度21度のフォレスト2を下る。11時56分
016 風は無いのでコンディションは上々。
019 緩やかになったがここは山頂ではない。12時50分
021 晴れていれば眺めが良いのかも知れない。
023 また登る。
025 ここが山頂らしい。13時13分
026 標識はないけど一応、証拠写真。
028 風がないのは助かる。
029 晴れていれば後ろに磐梯山が見えているはず。
031 ここが鞍部。
033 下りは早い。
036 最大斜度は33度。
037 腰が引け気味。
038 このちゃんはシリセード。
040 ここを滑るスキーヤー、スノーボーダーは少ない。
041 更に遠くに桧原湖が見えてきた。
044 ゲレンデをわがもの顔。
046 もうすぐレストハウス。14時9分
047 猫魔食堂はレストハウスの2階。
048 何もさておきこれ。14時20分
049 お疲れさん。14時24分
050 3人で、お疲れさん。14時27分
051 のんちゃんも混ざって。14時28分
052 くまちゃんも混ざって。14時30分
053 全員揃ってお疲れさん。14時34分
054 タクシーを待つ。
055 ペンション蛍に到着。15時34分
056 さっそく風呂。ここは源泉かけ流しの温泉。
057 温泉分析書。
058 夕暮れの磐梯山。
059 湯上りビール。
060 磐梯山に乾杯。
061 揃ったところでまた乾杯。
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064 飲み物は先ず白ワイン。
065 いただきます。
066 サツマイモのポタージュ。ぎり、セーフ。
067 カラフルなサラダ。
068 白ワインに合います。
069 次はこれ。
070 ステーキも美味かった。
071 もう一本いっちゃえ。
072 女性はこれに目がない。
073 【第2日目】窓の外は深々と雪が降っていた。
074 朝食。
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075 お世話になりました。

この頃は忘年山行は2回が常態化している。その理由は、年に1回は山から海を眺め、宿で海の幸を喰いたいのと、やっぱりこの季節になれば雪にも戯れてみたいという気持ちにも抗えず、だったらどっちも行こうということを始めたことによるが、ともかくもう今回が6回目。今回の雪は長野の冠着山。
別名、姥捨山と聞けばつい、深沢七郎の「楢山節考」を思い浮かべるが、実は「冠着山」と「楢山節考」とは直接リンクしていない。「楢山節考」のモチーフは山梨県の笛吹市境川町辺り、つまり春日山の北面であるのに対して、今回の「冠着山」は長野県中部。そんな離れていても、共通するのは当時、姥捨ての風習が広くあったということになる。
「冠着山」には、30年ぐらい前にカミさんと登ったことがある。その時は、麓にある草湯温泉に泊まったのだが、そこで出された料理が悉く甘くて、辟易した。そしてもう一つよく覚えているのが、冠着駅から登る最中、積もった雪の表面がかなりコチコチ、クラストしていたこと。
しかしその数センチ下はサラサラ状態、いわゆる最中(もなか)状態になっているので、登るために足を踏み出すとその上に乗れそうだけど、結局小生の体重を支え切れずに表面が割れストンと落ちる。これを繰り返すので、山頂に辿り着くまで甚だ体力を消耗した覚えがある。この頃何故か、そういう最中状態は経験しなくなった。
今回、山から下りて投宿したのは、山の直ぐ北側にある戸倉上山田温泉。温泉街として有名なところらしい。しかし個人的には初めて。有田屋旅館は老舗宿だそうで、大女将と若女将がしっかり暖簾を守っている。宿に着いて早速、ビールを所望したら、若女将が直ぐにロビーに持ってきてくれた。暖房を増やしてくれたりして、申し分ないもてなしをうけた。他のメンバーが宿に到着したのは丁度その頃だった。


001 【第1日目】雪の冠着駅。
003 暫し車道歩き。
005 じっとしていると、じんじん冷えてくる。10時11分
007 登山口に到着。11時11分
009 山頂はもう目の前。
011 トレースはないが径ははっきりしている。
012 下界がチラリと見えた。
015 山頂はもうすぐか。
016 冠着山山頂に到着。11時55分
018 眼下に川中島辺り。
019 冠着神社。
020 「更級や姥捨山の月ぞこれ」という高浜虚子の句碑。
022 はい、集合。
023 東へ向かって下る。
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026 ちょっと登り返す。
029 モノトーンの世界。
031 下界はまだ遠い。
035 善光寺平の眺め。
037 第二展望台からの眺め。
038 正面は太郎山。
039 白い山は烏帽子岳か。
040 右奥は奥秩父連峰。
042 ここからも太郎山。
045 チェーンスパイクがすぐ雪団子になるので歩き辛い。
047 滑り易いところにはトラロープ。
049 向こうは明るい。
053 有田屋旅館に着いてさっそくクラフトビールをいただく。15時36分
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054 風呂上りビール。
055 夕食。
056 若女将に撮ってもらいました。
057 【第2日目】朝食。
058 お世話になった若女将。
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何だかんだでもう師走。ということでもう忘年山行だ。この頃、恒例になった「山から海を見る」シリーズ。ことしも伊豆の山をチョイスした。一昨年、時間切れで達磨山から引き返したので、今回はその先を目指すことにした。いつもであれば男性チームは少数派だが、今日は宿へ直行するオカチャンを含めると4人となって、珍しく女性チームを上回ることになった。
辿る尾根は「伊豆山稜線歩道」(一般的な定義は曖昧だが、一応、金冠山~天城峠までと理解)という名前が付いていて、今回は全体の1/3ぐらいを辿ることになる。今日の最高点は達磨山の982mで、登り始めが戸田峠の726mだから一見、楽チンのようだが、途中には達磨山を含め少なくとも7つのピークと4つの峠があるので、アップダウンが半端なかった。
それでも去年の今頃は湯河原の山で思わぬ雨だったのに対して、今日は終日ピーカン。駿河湾が西日で輝いていたのはとても印象的。その代わりに、強い西風がほぼ一日中吹いていた(山行記録はこちら)。
だいぶ日が傾いて辿り着いた風早峠でタクシーを呼び、向かった先は湯ヶ島温泉の外れにある「いろりの宿 三吉」。やや小規模で家族経営の民宿のような、でも部屋とかアメニティとかはちゃんとしている旅館のような宿。風呂は岩風呂風に凝った造りだが、洗い場が狭いので二人ぐらいが丁度良い。
夕食は囲炉裏を囲んで喰えるかと期待していたが、囲炉裏は鮎の串焼き用に使われていて、食事用ではなかったのが少々残念。多分、宿泊客が多かったせいだろうと思う。この季節でも鮎が出て来たのはちょっと嬉しかった。やはり西伊豆とかと違って、中伊豆で魚と云えば鮎なのだ(でも朝食には美味いアジの干物が出てきた)。
日本酒を頼むと、竹筒に入った状態で出てきた。昨年の「北の勢堂」を思い出す。やはり忘年会はこんな感じがいい。

001 【第1日目】戸田峠からスタート。8時44分
004 伊豆名物、階段地獄。
005 眼下に懐かしの戸田港。
006 振り返るとお約束の富士山。
009 はい、もう1枚。
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015 戸田をバックにして。
018 標高が上がると視界が広がる。
020 達磨山山頂に到着。9時45分
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024 風が強い。
027 背の高い笹に風が遮られるとほっとする。
031 ここから車道を外れる。
033 太平洋へ向かって下る。
034 こんな香港的眺めは伊豆ならでは。
035 太平洋展望台。10時49分
037 まだまだ車道歩き。
041 珍しく左側は植林。
048 細かなアップダウンが多い。
052 径には麻のマットが敷かれている。
054 太平洋が光っている。
058 木が低いので眺めがいい。
063 だいぶ影が長くなってきた。
068 下に東屋が見える。
072 この木も風のせいだろう。
075 今宵の宿「三吉」に到着。15時53分
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076 さっそく風呂。
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077 風呂から上がったらいただきます。
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079 グッチー師匠はまだ入浴中です。
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082 ではいただきましょう。
083 やっぱり鮎が出た。
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084 竹筒は、かっぽ酒。
086 贅沢なひと時でした。
089 朝食。
090 焼きたての干物が美味かった。
091 餅田楽も。
092 お世話になりました。
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この頃何かと中央分水嶺が気になっていて、今回は信州峠から飯盛山までトレースすることにした。最高点でも1,800mを少し超えるぐらいで、起伏もそれ程ではないため、登山というよりもワンダーフォーゲル的要素が強いルートと云える。日帰りはちょっと難しい。眺望を得るためには紅葉シーズンが過ぎた後が良さそうだと、11月に入ったこの時期とした。結果、狙い通りのいい天気。中央分水嶺トレース日和となった(山行記録はこちら)。
信州峠に近い横尾山は山梨百名山になっているせいか、ここを往復するハイカーが思った以上にいて(信州峠の駐車場にはマイカーが一杯だった)、山頂は彼らに占拠されていた。而してここでは休まずにスルー。でもその前後でも所々カヤトが広がっているため適当にひと休み、予想通り眺望は良かった。振り返れば金峰山、瑞牆山をはじめとする奥秩父連山、南には富士山と南アルプス、行く手には八ヶ岳、北には浅間連山と、まさに本州の真ん中にいる気分になる。
イヤという程富士山や八ヶ岳を眺めた後、漸く飯盛山に到着。ここからの眺めも云うまでも無く素晴らしい。平沢峠へ下ると、タイミング良く今宵の宿「ペンションドライブ気分」の女将さんが迎えに来てくれた。2014年1月以来(その時の記録はこちら)久しぶりのご対面だったが、女将さんてこんなに気さくで豪快だったっけ?
宿に着いたら早速ひと風呂浴びて、ダイニングルームで女将さんにビールを注文。すると、ビールのストックが3本しかないというではないか。それではとても我々全員に行き渡らないし、2本目は論外。グズグズ云っているうちに、夕食の準備で忙しい女将さん、ビールを買い出しに行ってくれた。それで夕食が遅くなったとしても全く異存がない、罪作りな我々である(実際には遅くなりませんでした)。

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002 かなり車が止まっている。
003 ここから横尾山へ。
005 今日はとびきりいい天気。
007 山波の先におっきな富士山。
009 小川山、瑞牆山、金峰山。
011 八ヶ岳も・・・
012 南アルプスも見える。
013 休むにはいいところ。10時32分
019 気持ちがいい登り。
021 横尾山に到着。11時4分
023 山頂は中高年集団に占領されている。
026 八ヶ岳がよく見える。11時21分
027 ここで2回目小休止。
028 豆腐岩。豆腐には見えないけど。
033 振り返ると横尾山。
035 陽だまりでひと休み。12時33分
037 槍、到着。12時44分
041 とにかく眺めはいいし天気もいいし。
042 八ヶ岳の手前に飯盛山が見えてきた。
047 径が分かりにくいが適当に下る。
048 下りながら山を眺める。
051 急登だが距離は短い。
053 また眺めがいいところに出た。
055 三ッ沢ノ頭に到着。13時25分
056 遮るものがない八ヶ岳。
059 野辺山辺り。
061 フェンス沿いに進む。
065 はい、こっち向いて。
066 下を見るとウシがいた。
068 また八ヶ岳。手前は大盛山。
069 飯盛山山頂に二人組。
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072 まだ富士山。
075 富士山と飯盛山。
077 最後の登り。
083 いつ見ても端正。
086 記念写真。
088 八ヶ岳は常に目の前。
090 平沢峠からの八ヶ岳。
091 ペンションドライブ気分のお母さんが迎えに来てくれました。
092 ペンションドライブ気分に到着。15時56分
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093 風呂上りはやっぱ美味いな~。
094 みんな揃って乾杯。
096 夕食タイム。
097 メインディッシュは結構なボリューム。
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098 ビールの後は白ワインにした。
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099 【第2日目】朝食。
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101 八ヶ岳にはガスが懸かっていた。
104 女将さんと共に。
105 ご主人と共に。
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109 富士山の上にレンズ雲。

塩原の新湯にある「渓雲閣」でひと風呂浴び、ロビーのソファでビールをグビッとやって、まったりしたあとのこと。毎度のパターンであれば、ここからタクシーを呼んで宿に直行、といきたいところなのだが、塩原はちょっと事情が違う。
前黒山登山口へのアプローチと同様、塩原にある唯一のタクシー会社は車両が一台だけなので、二往復してもらうしか使いようがないし、プランBは歩くしかない。山行計画を立てている時は、そんなタクシーは使い辛いな、とちょっとブルーな気持ちになっていたが、魚心あれば水心、つらつらネットで観光記事を読んでいくうちに、「ゆ~タク」なる乗合タクシーがあることを知る。料金は一人200円と格安。しかも新湯(寺の湯BS)を15時20分に出て、宿に最寄りの塩原塩釜BSに15時37分に着くという、ほぼ理想的な運行だった。
目出度く予定通り、「ゆ~タク」(この委託事業を担っているのは、那須塩原駅に近いタクシー会社だった)で塩原塩釜BSに到着し、今宵の宿「明賀屋本館」の送迎車が迎えに来てくれた。やれやれ上手くいった。チェックインを済ませたら、早速、風呂へ直行。この宿に来た目的は、本館地下から木製の階段を延々と降りていった先にある河岸露天風呂である。
この露天風呂は唯一無二。他と較べることは出来ない。正直、まだ宿が営業していてホントに良かった。小生は30年ぐらい昔に来たことがあった(その時は太古館に泊まった)が、その記憶の設備がそのまま古びた感じ、階段などはかなり年季が入っていて、そのうち踏み抜きそう。そのせいか、偶々風呂が一緒だった客の一人(小生よりやや年配)は「期待外れ」だと云っていた。小生は、そんなことに惑わされて、ここの良さが判らないようではまだまだですね、と心の中で呟いた。

045 「ゆ~タク」で塩原塩釜までやってきた。
046 塩の湯・明賀屋本館に到着。
047 チェックイン。
048 さっそく川岸露天風呂へ。
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049 今の時間は混浴。
050 Woodyさん、ちゃんと股間を隠してください!
051 部屋に戻って。
052 改めて乾杯。
053 夕食は太古館。
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054 趣のある広間。
055 脚付膳で。
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056 いただきます。
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057 【第2日目】朝の川岸露天風呂。
058 7時から女性専用の時間。
059 湯船に浸かると川面はほぼ目線の高さ。
060 88段の階段を登るのが大変。
061 朝食は7時30分から。
062 右側が太古館。
063 モルタル造り3階建て。
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064 重厚な造りの玄関。
065 モダンな内装。
066 こちらは本館。

今週は1泊2日で塩原温泉ツアー、ではなく前黒山と南平山に登る山旅。でも本当は塩原にある、と或る温泉へ行くのが主目的で、そのついでに近くの山を浚っておこうという邪なプランである。その初日は前黒山に登ることにした。
前黒山は、高原山のすぐ北にある一見かなりマイナーな山だが、一応「栃木百名山」のひとつに数えられた、いっぱしの山なのだ。恐らくは上三依塩原温泉口駅から登山口までタクシーを飛ばすのが真っ当なはずだが、ツアコンなおちゃんが散々リサーチしてくれた結果、上三依塩原温泉口駅まで来てくれるタクシー会社は、1台しか回せないとのこと。果たしてその会社が保有するタクシーが1台だけなのかはともかく、我々は5人パーティなのでこのプランはボツ。
慌てて捻り出した次善策は、東武の終点、龍王峡駅から「もみじライン」を辿って登山口までアプローチするプラン。ややタクシー代が嵩むが、これならば別タクシー会社を2台手配可能ということで、ホッと胸を撫で下ろす。結果、とりあえず紅葉が狙いだったのに、山頂付近では思いもよらない吹雪の洗礼を受け、しかしそれでも首尾良く登頂を果たし、予定通り新湯まで下ることが出来た(山の記録はこちら)。
新湯は、「新」と名がついていても開湯は江戸初期とのこと。山から下りて来ると、辺りは硫黄(硫化水素)の臭いがぷんぷんだ。ここには共同浴場が3つあって、何処かに入りたい気持ちもあったが、残念乍ら辺りに湯上りビールを調達する手段がなく(そんな理由か!)、諦めて旅館の立ち寄り湯に入ることにした。
そこは「日本秘湯を守る会」の会員でもある「渓雲閣」。訊けば日帰りは15時までとのことで、急いで入湯。源泉かけ流しで硫黄分たっぷりなにごり湯。とってもいい湯だった。ここは泊りで来なきゃならないな、と強く感じた(そのついでに共同浴場もハシゴしたい)。しかし、果たして登る山が近所にまだあるのかどうか。それが大難問である。

001 【第1日目】予想外の雨でレインウェアを着て出発。
002 この先1時間半ほど林道歩き。
003 紅葉の色付きはまだこれからのようだ。
004 まだ花が咲いている。
005 時々日が差す。
006 概ね歩き易い林道。
007 山頂はあれか。
008 標高1,300mぐらいになるとちょっと色付き。
009 やはり赤いのはモミジ。
010 1週間ぐらい早かったか。
011 林道は崖崩れで埋まっている。
012 大水で崩壊したところも特に問題なく通過。
013 ここから尾根に取り付く。
014 気が付けば雨ではなく横殴りの風雪。
015 標高1,470m付近。雪が積もっていた。
016 笹薮はほぼ枯れている。
017 枝には霧氷。
018 気温は2℃。風があるので体感はマイナス数℃か。
019 歩いていないと寒い。
020 エビのしっぽが成長中。
021 前黒山山頂に到着。
022 標識がいっぱいある。
023 証拠写真。
024 日当たりはあるが風が強いので寒い。
026 積雪はせいぜい1cmぐらい。
027 まさか雪が降るとは。
028 隣のピークも雪景色。
029 この辺りまで下がると雪はないが風が強い。
030 風がないところで漸くひと休み。
031 下りは一般道だけど判りにくいところもある。
032 下界は晴れていそうだ。
033 ここは直進ですよ。
034 登山口に出た。
035 手書きの標識がある。
036 ヨシ沼まで林道歩き。
037 ヨシ沼からは塩原自然研究路。
038 新湯の温泉神社。
039 階段の幅が狭い。
040 見上げると。
041 共同浴場の「中の湯」。
042 ここで汗を流した。白濁したいい湯でした。
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043 ロビーで缶ビール。
044 お疲れ様です。

「横谷温泉」に着いたのは丁度、泊り客のチェックイン直前だったので、風呂場はガラガラだった。鉄分をたっぷり含んだ茶褐色のにごり湯は、つい先日の「天狗温泉・浅間山荘」の湯を思い出させる。風呂から出たところにビールの自動販売機があり、その隣に誰も居ない休憩スペースがあったので、グビッとやりながら寛ぐ。
人心地着いたところで2階ロビーに戻ると、フロントには長蛇の列で吃驚。1階の玄関まで戻ると、車寄せには次々と自家用車で乗り付ける宿泊客ばかり。鄙びた温泉宿感は微塵も感じさせない。いやはや、たいした観光ホテルなのだ。
ビールを呑んでしまったのでもう、遊歩道を戻ろうという気持ちはすっかり失せた。茅野からタクシーを呼ぶので30分ぐらいは待たされた。しかし歩いて1時間以上掛かるところを、約10分で明治温泉に戻ることができた(その代償としてタクシー代は3,540円)。
こちらもチェックインする客で、それなりにフロントは忙しそうにしている。テキパキ働く仲居さん曰く、今日は団体客が来ているとのこと。小生の部屋は2階の南向きの部屋。全体的に古びた感じなので、湯治宿の雰囲気が醸し出されている。
さっき「横谷温泉」の湯に浸かったばかりだが、他にすることも無いし、団体客に先を越されたくないので、直ぐに風呂場へ。ここの湯は、「横谷温泉」よりもやや明るい茶褐色にごり湯。真下を流れる渋川を見ながら浸かるのはなかなか乙である。
夕食は団体客とは別室だったので助かる。ここも眼下に渓流を眺めながらの食事となる。出された料理はそれぞれ美味かったが、些か量が少なかった。さっきビールを吞んだり肴を摘まんだりしていた小生が感じるくらいだから、育ち盛りだったらお新香を齧りながらご飯をたっぷり喰ってもらう必要があるだろう。

153 タクシーで戻りました。
154 またひと風呂浴びてから部屋でビール。
155 夕日に輝く落葉松。
156 夕食は18時。
157 料理の説明。
158 ヒメマスの焼き甘露煮はなかなか美味でした。
159 スイーツも喰いました。
160 【第3日目】窓の下は「おしどり隠しの滝」
161 滝を眺めながらの朝食。
162 とろろ芋以外は全て頂きました。
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夜半から降り始めた本降りの雨は明るくなっても止まなかったため、さっさと天狗岳に登るのを諦め、午前8時を過ぎて漸く小降りになってきたので徐に宿を後にする。
しゃくなげ橋を渡り、天狗岳西尾根に上る径を辿る。岩が積み重なったところを縫って登る、如何にも北八ヶ岳らしい径。滑り易いので神経を使う。上がり切ったところが分岐で、左へ進めば「天狗岳」、右に折れれば「枯尾ノ峰」とあるので右へ向かう。
踏み跡は薄いが、鹿の糞がかなり落ちているので、径の保全は鹿に任されているようだ。赤テープが要所要所に付けられていて、尾根が広くなると逸れないようロープまで張ってある。これほど整備されているのに歩く輩が少ないのは、気の毒に思えてくる。
尾根径の途中に「枯尾ノ峰」の標識があった。単なる斜面に立っているので「峰」と称するにはかなり違和感があるが、きっとガスが晴れたら眺めが良い所なのだろう。分岐まで戻り、あとはロープと赤テープと道標に導かれ、間も無く唐沢鉱泉に通じる車道に出たあと、また林道を右に分け入る。
黒百合ヒュッテからの径と合流したところが八方台。といってもせいぜい180度ぐらいしか見渡せず、しかもガスが掛かっているのでいまいちな景色、唯、ボーっと眺める。
さらに下ればまた車道で、渋ノ湯へと通じる通称「湯あみ道」、これを西へ下る。道の両側には所々、道祖神が並んでいて、よく見るとそれぞれ造り手が違うらしく個性的。今までここはバスかタクシーで通り過ぎてばかりだったが、歩くのも悪くない。
やがて人や車の往来がある「御射鹿池(みしゃかいけ)」に出た。東山魁夷の「緑響く」のモデルといわれている池にしても、単なる農業用のため池がこれほど観光客が来る場所になっているとは知らなかった。
「明治温泉」には13時前に到着。チェックインは15時なのでまだたっぷり2時間ある。だったら明日行こうと思っていた「横谷温泉」へ浸かりに行こうと、リュックサックを置いて横谷峡遊歩道を歩き出す。偶にすれ違うのは観光客。革靴やサンダル履きもいるが、流石に歩き難そうである。
所々、色付き始めた紅葉に足を止める。途中、何ヶ所か分岐があり、王滝展望台へ向かうところが激下りの階段。王滝そのものは一見の価値がある。後は惰性で下れば14時過ぎに「横谷温泉」到着。想像以上に巨大な温泉ホテルで、唐沢鉱泉や明治温泉とは大違いだった。

067 雨なので西天狗へ登るのはやめにした。
068 ここから右へ。
069 荒れているとあるがどうだろうか。
070 あまり歩かれていない感じ。
071 赤テープは要所要所にある。
072 基本的に下り。
076 雨は上がった。
078 そろそろ枯尾ノ峰か。
080 標識はもっと下を指している。マジ?
081 ここが枯尾ノ峰だった。
083 またマニアックな山に登ってしまった。
085 こんな整備されているのに不憫な径だ。
086 唐沢を渡れば・・・
088 しばらく車道を辿る。
089 そこそこ紅葉している。
090 ここから八方台へ行ってみる。
091 この先もこんな道。
092 まったく静かな道。
093 ここで小休止。
094 ちょっと自撮り。
095 優しい色。
096 起伏が少ない道が続く。
099 その左手に八方台。
102 道なりに下る。
106 縞枯山辺りもガスの中。
107 蓼科山。
108 昨日乗ったロープウェイが見えている。
109 渋ノ湯へのバス通りに出た。
111 この街道には道祖神がいっぱい。
112 よく見ると造りが皆違う。
113 「甲州」が「甲刕」となっている。
114 車で通ると気が付かない。
117 その左手は北アルプスだろうがまだガスの中。
118 また十一面観音。
119 これもまた違う姿の聖観音。
120 目線を感じた。
121 車がいっぱい。
122 目当てはここ。
124 でもイイ感じ。
127 車道が紅葉。
128 ここにも石仏。
129 明治温泉が見えた。
130 茶臼山は見えているが縞枯山はガスの中。
131 まだチェックインには早い。リュックだけ預ける。
132 渓谷沿いも紅葉はもうちょっと先。
133 空が明るくなってきた。
134 明治温泉の脇が「おしどり隠しの滝」。
135 ここから遊歩道。
137 渓谷はかなり下だ。
138 見上げるとこんな岩壁。
140 良い色づき。
141 ここから王滝展望台へ急降下。
144 ここが展望台。
145 なかなかの迫力。
147 だんだん道幅が広くなった。
148 鷲岩。
150 巨大な温泉ホテルだった。
151 折角なので立ち寄り湯。1,500円もしました。
152 ビールを呑んじゃったのでもう歩けない。
 1/19(水)

八ヶ岳山麓には一軒家の温泉宿がいくつかあって、それぞれなかなか趣がある。これまで八ヶ岳にはかなりの回数、泊りに来ているが専らテント泊ばかりで、これまで泊まったことがある宿(小屋は含まず)は、東側の本沢温泉と西側の渋ノ湯ぐらいだ。そこで今週は、ややマニアックな趣向で八ヶ岳の温泉宿を巡る山旅にしてみた。
1泊目は唐沢鉱泉。ここは地理的に天狗岳の登山基地である。今回、何がマニアックかと云えば、主稜線を一切歩かないこと。もう主稜線の山は全て、何度も巡っているので、今回は敢えて山麓をウロウロするつもり。唐沢鉱泉の位置から見て、2日目は天気が良ければ天狗岳に登るつもりだが、それも未踏の西尾根を登ろうと考えている。
1日目は、日帰りで参加のWoodyさんと空前絶後の男子二人旅。スタートは北八ヶ岳ロープウェイ(以前はピラタスロープウェイと呼んでいたはずだ)の山頂駅から。ほとんどの乗客は坪庭へ向かい、そのうちの何割かは北横岳を目指すようだが、我々はそのまま南に向かってゆるゆると下る。途端に喧噪から外れる。
スタート点が一番高いという山行も多分初めてだろう。風があって、結構寒かった。途中、出会ったのは結局3組だけ。シラビソが鬱蒼と茂って、殆ど眺望が利かない山麓径を、黙々と辿る。途中に寄った冷山(標高2,193m)の辺りは山径にも苔が分厚く覆っていて、まるでスプリングの上を歩いているようだった。渋ノ湯から帰るというWoodyさんと別れる。
その先、一時間程一人旅したら唐沢鉱泉に到着。ログハウス調の外観でいい見栄えだ。内装も、特に談話室の雰囲気がいい。これで基本料金は1泊2食付12,000円。昨今、北アルプスの山小屋で個室に泊まれば、1泊2食付で16,000円するらしいから、これはかなりリーズナブルといえる。
女将さんも如才ない。風呂に入ったあと、夕食を食べようと食堂へ向かうと、女将さんが後ろからそっとやって来て「浴衣が裏返しになっていますよ。どうぞ、そこの洗面所で直したら如何でしょう」と耳打ちしてくれた。迂闊!
ちなみに温泉は無色透明で柔らかい肌触りの、いい湯でした。

001 【第1日目】スタート点が今回の最高点。
002 風が吹いていて寒い。
003 山には向かわず。
005 下界が見えている。
006 奥は中央アルプス。
007 振り返ると北横岳。
008 歩幅が微妙に合わないので歩き難い。
009 展望台に出た。
011 歩き難い木道は続くよ。
012 天狗岳が見えた。右端には編笠山、西岳か。
014 五辻を通過。
016 まったく平坦。
018 シラビソと苔の森。
019 出会いの辻を通過。
021 また木道を進むと・・・
022 狭霧宛地。
023 ここでひと休み。
024 こちらから渋ノ湯へ向かう。
025 径形はちょっと薄くなる。
026 でもやはりシラビソと苔の森。
027 苔がわがもの顔。
028 シャクナゲ。
029 チラリと車山。
030 振り返ると茶臼山。
031 石がゴロゴロなところになった。
032 これも北八ヶ岳名物。
033 足の置き場所を間違えると滑る。
034 ここから冷山へ向かう。
035 苔でふかふか。
036 シラビソと苔がびっしりな世界。
037 冷山に到着。マニアックな山頂。
038 ちょっと字がおかしいけど。
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039 あとは下り。
040 渋ノ湯が見えてきた。
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041 渋ノ湯に到着。
042 Woodyさんとはここでお別れです。
043 Woodyさんはこれからひと風呂。
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045 ここからまた山径。
046 ゆったりした歩き易い径。
047 ここで尾根を乗っ越す。
048 あとは下り。
049 岩ゴロゴロがないので歩き易い。
050 唐沢鉱泉が見えてきた。
051 唐沢鉱泉に到着。
053 ここも秘湯を守る会の宿。
054 談話室がイイ感じ。
055 風呂が混んでいたので先に部屋でビール。
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056 Woodyさん、いただきます。
057 立ち寄り客がいなくなったところで。
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058 廊下の途中にもこんなスペース。
059 部屋からの眺め。
060 廊下からの夕日。
061 廊下にはドライフラワー。
062 今宵の夕食。
063 具だくさんの豚汁。
064 諏訪の地酒。
065 【第2日目】朝食は7時から。
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066 お世話になりました。

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