山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

ヒュッテ

「大雪ビール館」でちょっと切ない時間を過ごした後、再び旭川駅へ戻り、リュックサックを回収してから旭岳温泉行のバスを待つ。駅構内をウロウロすると、いつの間にかイオンモールの中に入っていた。駅に直結したイオンモールは、首都圏では余り見掛けない気がする。寒い地方では便利だと思う。
駅前からは旭岳温泉行の旭川電気軌道バスに乗車。名前が変わっているなと思って調べてみると案の定、かつて電車線を運営していた会社だった。1972年に廃止となってからも、会社の名前はそのままでバス会社になっている。かれこれ40年近く経っても社名を変えないのは、経営者を始め社員や乗客だった人のノスタルジーかも知れない。
車窓からの眺めは、直ぐに田圃や畑になる。道はひたすら真っ直ぐ。バス停も「次は東1号です」から始まって「次は東11号です」まで切れ目なく機械的に付けられていて興味深い。この辺りまで来るともう平地は終わりで、次第に高度を上げ始める。巨大な忠別湖を過ぎると鬱蒼とした原始の森。既にここは大雪山の一部なのだろう。
終点の一つ手前、ホテルベアモンテ前BSで下車。我々の今宵の宿「大雪山山荘」はちょっとだけ戻ったところにあった。白木板壁のシンプルな建物。入ると直ぐに女将さんがお出迎え。訊きもしないのに、十勝岳に行ってバテたと話し出し、我々とほぼ同年代なのに「もう年だわ~」を連発。話始めたら止まらない女将ワールドに突然引き込まれた。憎めない女将さんだ。
我々の部屋は二階。一人だけの女子部屋の方が広そうだった。早速、風呂に入らせてもらい、サッパリしたら女将さんにビール(ここは旭川市ではなく東川町なのでOK)を強請ってまったりした。
夕食は一階の食堂。女将さんは常連客とおしゃべりが絶えない。夕食は品数が豊富で彩り豊か。ビールと共に美味しく頂いた。温泉に入れて浴衣も着れて、これで1泊2食付7,000円(消費税、入湯税別)とは安くて申し訳無いくらいだった。

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020 男子部屋。
021 板の間を含めれば12.5畳。
023 ここは旭川市ではないので呑めます。
022 彩り豊かな夕食。
024 ということで漸く乾杯。
025 【第2日目】朝食は5時にしてもらった。
026 5時40分出発。
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027 女将さん「こんな細い人と写りたくない」と云いつつ。

折角眺めが良い筈のコースをチョイスしたのに、結局一日中雨で視界ゼロ。毎週のように山に登っていると、そんな巡り合わせに当たることは屡々ある。
この頃、中央分水嶺を辿る山旅に嵌っていて、昨年の9月に三峰山から鷲ヶ峰まで歩いてみた(山行記録はこちら)。その時も天気はいまいちだったので、今回は三峰山から(の先は中央分水嶺とは外れるものの、尾根は繋がっているので)美ヶ原まで歩いてみようと思い立ち、ちょうどレンゲツツジが咲く頃に合わせて行ってみたのだった。
当然とはいえ、梅雨なので(長野県は6月14日に梅雨入り)雨に降られるのは仕方がないことだが、残念。レンゲツツジは期待したほど尾根筋には無かったが、まずまず見頃だったようだ。悪天候の山旅においては、それが唯一の慰めにはなった。
美ヶ原も、王ヶ頭から王ヶ鼻に掛けては歩いたことがあったが(そのときの記録はこちら)、東側は初めて。三峰山から辿ると、途中の最低鞍部が標高1,600mぐらいなので、また400m余り登り返すため恐らくは、晴れていれば美ヶ原のテーブルマウンテンが随分高く見えた筈だが、今回はすっかりガスっていたせいか、何となく着いてしまった感じだ。
ガスに包まれていてもテーブルマウンテンの広さは十分判る。ほぼ平らな径を辿ればやがて写真で見慣れた塔が左手に薄っすらと現れ、程なく右手に大きな山本小屋が現れた。
山本小屋はやや古びているが、小屋と云っても立派な風呂はあるし、食堂もちゃんとしている。小屋とホテルの間ぐらいだろうか。今はウィズコロナ時代、それに加えシーズンオフだし、しかもこの雨のせいもあって、今宵の宿泊客は我々だけだった。貸切状態は申し分ないものの、やっぱり次は晴れたときに来てみたい。

003 フードの左側に当たる雨音を聞きながら。
005 頼り甲斐のある径。
006 三峰山に到着。
009 では次、行きますか。
013 只、黙々と進むのみ。
022 径はジグザグに切ってあってとても歩き易い。
027 シカはいるらしいが、レンゲツツジは残っている。
030 それともこの界隈のシカはレンゲツツジが嫌いなのか?
033 傾斜が緩んだら・・・
037 寒いのでちょっとだけ休憩して出発。
038 風雨をついて。
039 視線を感じて見ればウシがいた。
041 ここが美ヶ原であることを実感してきた。
042 また石礫地帯を横切る。
043 ぼんやりと塔が見えてきた。
045 右は牧場。
046 ポニーがいた。
048 山本小屋に到着。
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050 風呂上がりの一杯。
051 全員揃ったので改めて乾杯。
054 今日の夕食は・・・
055 すき焼き。
056 いただきます。
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057 ご飯の代わりに五平餅。
058 【第2日目】朝の展望風呂(女湯)。
059 朝食は洋風。
061 朝の風景その2。
063 朝の風景その4。
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064 朝の風景その5。
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065 雨は止んだ。

今回は、志賀から草津へのスノーシューイング。宿泊地は、予てから気になっていた芳ヶ平ヒュッテ。なおちゃんが予約を入れてくれた際、宿の女将さん曰く、我々が志賀から渋峠を越えてやって来るのかと訊かれたそうだ。それを聞くまでは草津温泉から往復するつもりだったので、やや意外だった。
無積雪期ならばどうってことは無いが、冬季に渋峠を越えることは、途中エスケープルートが無いので、戻るか行くか、何処までだったら戻るか、を見極めるのはなかなか難しい感じがする。天候が悪かったら、渋峠が分岐点かなと思いつつ当日を迎えた(山行記録はこちら)。
長野からバスで第1リフト前BSまで。横手山第1リフトと第2リフトは動いていたが、第3リフトは強風で運転中止。もし第2リフトも動いていなかったら、先へ進む勇気は湧いてこなかったかも知れぬ。それはともかく、第2リフトの終点から横手山山頂までは結構な登りで、ひと汗掻いた。
横手山山頂ヒュッテからは基本、下り。東側は大して風は吹いておらず、見通しも悪く無いので、足を止めることなく渋峠を通過。遠くには榛名山らしき山容も視認された。峠のすぐ先でXCスキーヤーと擦違ったので、トレースまで拝借できて特に問題なく芳ヶ平ヒュッテに到着。どうやら今日の泊りは我々だけらしい。
ここには犬が3匹いて、うち2匹は人懐っこいベアデッドコリーの兄弟、直ぐに仲良しになれる。女将さんからの宿の注意事項を聞きながらウェア、靴などを脱ぎホッと一息。早速ですがビールを下さい、と女将さんに強請る。ビールを呑みながら食堂兼休憩室で寛ぐ。この部屋は観葉植物が一杯。真冬なのにボタニカルな雰囲気に包まれているという、不思議な光景。冬の寒さにヨレヨレになったキリギリスが、暖かいアリの家にお呼ばれされた気分に浸れる宿だ。
まったりした後は、順番にシャワーを浴びてさっぱり。やがて日も落ちて夕食の時間。ランプの光だけでいただく夕食は、きっと乙女心を鷲掴みにするだろう。この宿が女性に人気なのも頷ける。花の咲く頃はさぞかし賑わうのではなかろうか。

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