まだ時間はあったが、もう「起雲閣」を見学する程の時間はなさそうだったので、少々早いが「熱海芸妓見番歌舞練場」へ行ってみると、小生以外は全員すでに到着していた。客はオレ達だけじゃないのか?という声もあったがどうしてどうして、予想に反して随分、他にも客が来ている。
「華の舞」と名付けられた公演は土日各1回のみで、鑑賞料は1,300円(お菓子とお茶が付いている)とのこと。今日が今年最後の公演の様である。芸者の舞を生で観る機会は滅多にないが、随分昔に、京都祇園の「ギオンコーナー」で舞妓の舞を観て以来かも知れない。
靴を預かってもらい(女性下足番が何人もいる)、襖を開けて中へ入ると、観客席は意外に広いし、舞台も立派で花道まで付いている。少々見縊っていたかも知れないが驚いた。ググってみたところ、今でも熱海芸者は120人程いて、置屋もなんと50数軒あるそうな。規模としては京都・祇園、東京・向島と並んで、日本最大級なのだそうである。
熱海での芸者遊びは云うに及ばず、かの祇園「一力茶屋」でも遊んだと云う、歴とした旦那衆であるWoodyさんとは違い、小生はこの手の遊びには全く無縁だし、芸に対する見識も持ち合わせていないので、熱海芸者がバブル崩壊を潜ってまだこれほど健在だとは露も知らなかった。
「華の舞」は約30分。最初だけ、まだ日本髪を結っていない若手(半玉?)ふたりの舞の後は、ベテラン(含、超ベテラン)の舞が続く。芸の善し悪しはさっぱり分からないが、なんとなく雰囲気だけでも良い感じ。個人的には芸者遊びをしてみたいとは思わないが、このような文化は無くなって欲しくない。

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