ランチの後、駿河台から駿河台下へぶらぶら移動し、悠久堂書店で山岳関係の古本を暫し物色。このひとときが楽しい。平積みになった雑誌のなかを眺めていると、昭和30年代の「山と渓谷」があり、深田久弥が執筆したエッセイも載っていたので購入。200円。
深田久弥が「日本百名山」を出版したのは昭和34年で、茅ヶ岳で逝去したのは昭和46年だから、昭和30年代は山岳随筆家としての地位が確立してあぶらが乗っていた時期。それでも深田久弥の人と為りを紐解くと、カミさんの目を盗んで不倫をしたり、カミさんの執筆した児童文学作品をぱくって小説を発表したりと、とても褒められないことも仕出かしていることを知る。百名山がある地域にとっては、地域振興の大恩人のように思われているかも知れないが、そんな深田久弥にも光と影がある。
悠久堂書店を出た後、再びぶらぶらと小川町方面へ。久しぶりにPatagoniaⓇ直営店に入ってみるが、バーゲン期間ではないので、高くてなかなか手が出ない。そのあと、須田町方面へぶらぶら。「神田まつや」を横目に見て路地に入ると、目の前が甘味処の「竹むら」で、左手にあんこう鍋の「いせ源」。どちらも木造3階建てで,昭和5年建築、かつ都選定歴史的建造物ということで仲良く同じ。
「いせ源」はあんこう鍋の店だし、昼間はやっていないし、そもそも腹いっぱいで鍋なんて喰えない。だからということはないが、カミさんは、「竹むら」に入ろうと云う。エー?!甘味じゃん!と云ってみたが聞きいれてもらえず、引きずられるように入店。
内装も外観同様に思い切り渋い。ここが甘味処でなければ大歓迎だ。店内はそこそこ客がいるが、意外にも女よりも男の方が多い。世の中どうなっているの? カミさんは嬉々としてクリームあんみつ(770円税込)を喰う。メニューを見る限り、甘くないのは心太(540円税込)しかなさそう。ならばと小生は心太をすする。もう二度と入ることは無いと思うので、貴重な経験だった。(ちなみに店内は撮影禁止である)

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