山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

ホテル

今週は、奥日光の温泉ヶ岳(ゆせんがたけ)をガチで登るつもりだったが、今年の雪解けは予想以上に早く、尾根筋にはほとんど残っていない状態となっていて、それでもあえて登ろうとすると国境稜線に出るまで延々と根曲がり竹の藪漕ぎとなる恐れがある。もとよりそんな気力も体力も無いし、しかも雨が降っているときている。
ということで、じたばせずあっさりと断念、今日は戦場ヶ原周辺を散策するだけとした(山行記録はこちら)。先ずは湯元にある今宵の宿に余計な荷物をデポし、再びバスに乗って赤沼茶屋から歩き始める。目指すは今まで行ったことが無い小田代ヶ原。
流石に季節も季節、天気も天気なので、殆ど人を見掛けない。戦場ヶ原全体の人口密度は1人/km2にも満たないかも知れない。ひとりになりたい人にとっては申し分ない場所だと思う。小田代ヶ原の展望台から西の縁を巡り、湯滝にやってきても状況は大して変わらないが、流石にここは景勝地。チラホラと石段を下ってくる輩が現れる。
湯ノ湖の東岸を巡って湯元へ。荷物をデポした宿に戻ってきた。この宿は「ほのかな宿 樹林」という。かつては「グランドホテル」という冠が付いていたが、ある時から「ほのかな(仄かな)宿」に変えたという。どうも「仄かな」という形容詞の使い方が気になって仕方がない。風前の灯火のようなホテルに感じてしまうのだが・・・。
このホテルは廊下が畳敷きになっていて、而して我々にはスリッパが無い。チェックインを済ませたらまず風呂。何故か、ここは緑がかった湯の色だ。同じ湯元でも違いがあるものだ。
ダイニングルームはなかなかいい雰囲気だった(料理は美味かったけど心には残らず)。結局のところこのホテル、仄かさは感じられなかった。

04 クマザサとミズナラの森。
05 戦場ヶ原展望台だということだがいまいち。
08 小田代原の景色その1。
09 小田代原の景色その2。
11 小田代原の景色その4。
12 この辺りだけシラカバ。
13 立派な木道。
16 こっち側から見たのは初めてかも知れない。
17 水量豊富。
18 水量が少なければ登れそうな感じ。
19 上から見下ろすとこんな眺め。
20 湯ノ湖。DSC_3473
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22 「樹林」の湯は緑色。
23 日によって色が変わるらしい。
24 湯上りビール。
25 今宵の夕食。
26 献立。
27 なかなかイイ感じの食事処。
28 鮎の塩焼きはちょっと骨が硬かった。
29 【第2日目】朝食はこんな感じ。
30 お世話になりました。

今宵の宿は「東京ステーションホテル」。鉄っちゃんならずともクラシックホテル好きであれば、一度は泊まってみたいホテルだと思う。そもそも都心にクラシックホテルは少ない(クラシックホテルの定義は明確ではないみたいだが、個人的には戦前からある建築を使用して営業中のホテルという理解)。
神田駿河台の「山の上ホテル」もそのひとつで、道を隔てた別館に泊まったことがある。その別館は、今は明治大学が買収?して建物は無くなってしまい、本館のみの営業となっている。千鳥ヶ淵に在った「フェヤーモントホテル」は、残念ながら一度も泊まることなく閉業してしまった。たった一度だけ、その2階にあったカフェテラスから満開の桜を愛でた記憶がある。ルノアールの絵を彷彿させる眺めだった。
「東京ステーションホテル」は丸の内駅舎の中に在るので、当然のように南北に長い。フロントから我々の部屋である3095号室まで、たっぷり200mぐらい横移動させられる。白を基調とした廊下は人とは全く出会わないので、S.キューブリックの「シャイニング」を連想させる。
フロントを出て3階へ上がると、南口の吹き抜けドームをぐるりと半周するところがある。1階を見下ろすことができ、多くの駅利用客が行きかっているのを眺められる。改札口を出入りする人々は、吹き抜けの上がホテルになっていると気付く人は少ないかも知れない。
3095号室の窓の外は、目の前が「KITTE」。ということはこの部屋のすぐ下が「カメリア」ということだろう。部屋に入ったら寛ぐ間もなく、忽ち寝落ちした。
朝食は、4階にある「アトリウム」が会場。昔はアメリカンブレックファストだったのかも知れないが、今はビュッフェスタイル。それほどではないが、まあまあの品数である。ただ窓が無いので、外を見られないのが少々残念だった。

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それにしても最近、「天下茶屋」から富士山を見たことが無い。っていうか、もしかして一回も無いかも知れない。「富士には月見草がよく似合う」と太宰治は云うが、揃って見たことはおろか、どちらか一つでも「天下茶屋」から見えたためしが無ければ、似合うかどうかは心象でしか判断できない。
ちなみに、何かの花と富士を並べて楽しんだ記憶も殆ど無い。つい先日、雁ヶ腹摺山の山頂直下から富士山を眺めた時、手前にマルバダケブキとキオンが咲いていたので、それを思い出すぐらいか。マルバダケブキよりはキオンの方が、富士には相応しいかも知れない。そういえば、ススキもあれが花だとすれば、鉄砲木ノ頭の山頂から、ススキ越しに眺める富士も有りか。
結局、今日も富士を望めないまま(御坂峠付近から、山頂だけは一瞬見えた)、「天下茶屋」からタクシーを呼んで、いつものように「河口湖ステーション・イン」まで移動する。「天下茶屋」に限らず、往々にして富士山を近くから眺めようとすると、見えないことがよくある。
「河口湖ステーション・イン」に着いて、立ち寄り湯を頼むと、若旦那が我々の人員構成(男女比)を見て、男女の風呂場を入れ替えるのでちょっと待って、と云われる。たぶん風呂場入口の暖簾を掛け替えた若旦那が戻ってきたら650円を支払い、着替え以外の荷物を1階の食堂に置かせて貰ってから、階段で4階へ。これが結構しんどい。
早速、(女湯から変わったばかり)男湯に入ると、湯船には初老の先客が浸かっていて、直ぐに入れ替わりで出ていった。まさか男湯に変わる前から入っていた、とは思えないが、後から我々を抜いて入ったとも思えない。宿泊客だったのかも知れないが、いったい何時から入っていたのか?シッポは無かったのか、足は有ったのかなどと、湯船に浸かりながら思い返してみた。

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64 河口湖ステーションインで風呂上りの一杯。
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中禅寺湖畔にある「メープル」というレストランは、「白樺」という民宿の食堂でもある。今宵の宿を探している中で、この「白樺」が予約可能かトライしてみたが満室だった。ここだったら手間が省けて好都合だったが、そうは上手くいかない。
今日、予約が取れた宿はバスの終点、日光湯元にある「小西ホテル」なので、これからまだ1時間位掛かる。橋の袂にあって2、3度立ち寄り湯を利用させてもらった「日光レークサイドホテル」は、いつの間にか「ザ・リッツ・カールトン日光」に変わっていた。超ラグジュアリーなホテルなので当然、立ち寄り湯は受け入れなくなっているだろうし、宿泊費も10倍ぐらいになってしまったかも知れない。また一つ、日光に立ち入り禁止エリアが増えようだ。
中禅寺バスターミナルに着いたら、日光湯元行のバスに乗り込む。車内は半分も乗っていない状態。日光湯元へ行く客はやはり自家用車が当たり前なのだろう。いろは坂から先は自家用車乗り入れ禁止にすれば、奥日光は多少静かになるだろう。
結局、終点で下りたのは我々以外には数人だけ。でも多分、この温泉街にあるホテル、旅館は全て満室になっている筈だ。案の定、小西ホテルの駐車場は自家用車で一杯である。チェックイン時、小生以外は都民なので旅行割が使えない。堅いこというなあ。
部屋に入ったら早速、風呂へ。露天風呂は結構、混んでいるので内湯だけで済ます。湯元の湯は、硫化水素臭が強めなにごり湯。この色と香りだけで温泉に来た気分に浸れる、これぞTHE ONSEN。ここに来たのは何年ぶりだろうか、と考えてみたが全然思い出せなかった。

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068 ホテルに入って風呂上り。
069 今宵の献立。
070 ともかく見た目華やか。
071 大漁に鮎を焼いていた。
072 ではいただきます。
073 大ぶりな鮎。
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074 【第2日目】朝食。
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075 みそ汁は土鍋で温める。

道東の山旅二日目は斜里岳アタック(山行記録はこちら)。今日は朝から雨。「欣喜湯」から斜里岳登山口までは約40kmの車移動。登山口にある「清岳荘」の駐車場に停めさせてもらう。先に停まっていた車は2台だけだった。天気が天気だからそんなものだろう。雨支度をして7時前に出発。
歩き始めて間も無く、沢に沿って進むようになり、十数回渡渉を繰り返す。この時点では水量は大したことは無く、飛び石伝いに行ける。下二股まで、2km歩いて100mしか登らない。其処から沢を離れ新道を辿ると、一転、急な登りとなり、1kmで400mを登ると尾根上にある熊見峠に到着。
この先は上二股までは、細かなアップダウンを繰り返し、ほぼ同じ高度を辿ることになる。尾根上は低いハイマツ帯なので、本来視界を遮るものが無いはずだが、残念ながらすっかりガスの中で行く手も分からない。上二股からは、1km足らずで300mを登ることになる。
馬の背から先は予想以上に風が強く、山頂は証拠写真を撮っただけで、タンチアンドゴーで引き返す。あとは往路と同じ道を淡々と引き返すだけ、と思ったら沢の水が増水していて、最早、飛び石は全て水没している状態。さてさて、どうする?
でも、水深はせいぜい膝下ぐらいだったので、歩く上で支障にはならない。意を決して靴のまま沢身に入れば、水は思ったよりも冷たくなかったし、一度濡れればもう気にならない。やはり十数回の渡渉を淡々と繰り返す。文字通り、頭のてっぺんからつま先までずぶ濡れのまま、駐車場に戻った。
「清岳荘」から今宵の宿、「知床第一ホテル」までは60kmの移動。この界隈では最大のホテルで、見るからに立派、ロビーも無駄に広い。チェックインが済んだらともかく風呂へ。全身濡れた状態だったせいで冷えていたのか、湯船に入ったら身体が蕩けるようだった。記憶に残る山行となったのは間違いない。

088 【第2日目】斜里岳登山口の清岳荘。6時42分
090 心します。
091 いざ、参ろう。
094 雨は大したことはない。
096 最初の渡渉。ちょっとピンボケ。7時16分
097 渡渉はWoody先生を見習う。
098 渡渉はカンと気合いだ!
099 それにしても渡渉が多い。
101 ジャンプ。
102 へつり。
103 だいぶ慣れてきた。
105 もう何度目かわからない。
106 やっと渡渉終了。7時56分
108 頭上にオガラバナ。
110 北海道のフキは巨大。
111 下二股。8時5分
114 まだ標高は900mほど。
118 風雪に耐えたダケカンバ。
116 ヤマブキショウマが目立つ。
123 ゴゼンタチバナは普通に咲いている。
124 ハイマツ帯の熊見峠を通過。
125 これから先は小さなアップダウンが続く。
128 風はそれほどではない。
131 小沢を横切る。
136 こちらはウコンウツギ。
142 やっぱり目立つのはチシマノキンバイソウ。
144 こちらはハイオトギリ。
145 上二股にトイレブース。10時33分
146 ここで旧道と合流。
147 沢沿いに登る。
149 「胸突き八丁」という程ではない。
154 これはトカチフウロ?
157 ガレ場に出た。
159 足場があまり良くないところ。
161 風が強くなってきた。
162 キタヨツバシオガマ。
164 エゾツツジ。
168 斜里岳神社。
169 斜里岳山頂に到着。猛烈な風。11時50分
170 はい、こっち向いて。
171 偶々やって来た女性に撮って頂きました。
172 目を開けていられません。
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175 ハイハイが安心。
179 また沢の源頭部を下る。
182 暫し休憩。
188 とは言っても天気が良ければ気分いいところのはず。
183 そろそろ参りますか。
190 下りはあと2時間ぐらいのはず。
193 沢音がだいぶ高い。
197 1時間後、漸く林道へ。
200 結局、9時間掛かりました。
202 中身の濃い一日でした。
204 寒いので早く風呂で温まりたい。
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205 お疲れさまでした!
206 夕食はビュッフェ形式。
207 かなり種類が豊富、とても全部は食べられません。

今週は待ちに待った北海道ツアー。たんちょう釧路空港からレンタカーに乗り、深田百名山のうち道東にある三座を巡る山旅(山行記録はこちら)。初日は雌阿寒岳である。雌阿寒岳(アイヌ語名:マチネシリ、女山という意)とは8つの火山から成る火山群の総称で、その主峰がこれから登るポンマチネシリ(小さい女山という意、標高1,499m)ということで、そんな蘊蓄は今回初めて知った。
先ずは雌阿寒岳登山口まで約70km移動。支度を整えて、熊鈴を付けて出発。天気は、雲が低いが降られることは無さそう。登り始めから針葉樹林ということが、如何にも北海道、関東でこんなことは無いと思えば自ずから気分が盛り上がる。ワンピッチも登らないうちに喬木帯はハイマツ主体の灌木帯に変わる。見通しが利くところに出ると、車を停めた駐車場や、遠くにオンネトーの水面が見える。
8合目からはスッポリとガスの中。山頂に着いても状況は同じだったけれど、気分は上々だった。下りも同じコースを辿り、足早に登山口まで下った。結果、登り2時間半、下り1時間40分は極めて順調だった。また車に戻り、今宵の宿「欣喜(きんき)湯」がある川湯温泉まで約80kmの移動。道中、目に映るのは火山ばかりである。
「欣喜湯」には17時半に到着。なかなか立派なホテルだ(以前は「川湯ホテルプラザ」と呼ばれていた)が、今は宿泊+朝食(我々は朝が早いので素泊まり)のみとなっている。観光客が減ったせいなのか、それとも料理人に逃げられたのかは分からない。それでもここの温泉は人気の様で、宿泊客でない人が次々とやって来る。実態は、宿泊が可能な共同浴場という感じだ。
源泉は硫黄泉・酸性明礬泉で、約58℃、pH値はなんと1.73だという。胃液がpH1、レモン汁でpH2ぐらいだから、その酸性度は概ね想像できるというもの。だからこの湯を求めて、風呂だけ入りに来る客がいるのか。我々も入ってみるとその評判通り、温まるいい湯だった。

001 【第1日目】釧路空港に到着。
003 雌阿寒岳登山口駐車場。
005 ここが登山口。歩き始めから辺りは針葉樹林。
004 さて、行きましょう。12時13分
006 まだ標高は750mしかないのに、さすが北海道。
009 ゴゼンタチバナ。
010 ハクサンシャクナゲか。
012 北海道の山に登っている実感がない、と菊丸。
014 でも歩き出しからしてこんな景色はやっぱ北海道、という意見。
016 そうこうしているうちに2合目通過。12時46分
018 3合目を過ぎるとハイマツ帯に突入。標高はまだ1,000m足らず。
022 上はガスの中らしい。
023 4合目はこの辺り。13時13分
024 エゾノタカネヤナギ。
026 ちょっと遠くが見えた。
030 やっと標高1,000mを超えた。
031 ずらりとイワブクロ。
032 冷たい風が吹いたのでジャケットを羽織る。
033 登り始めた駐車場が見えた。
034 オンネトーが見えている。
036 5合目。13時38分
040 忽ち下界が見えなくなる。
043 ここにもメアカンキンバイ。
049 ハイマツがだいぶ小さくなってきた。
050 8合目通過。14時18分
051 もうすっかりガスの中。
055 この向こうが火口らしい。
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059 雌阿寒岳山頂に到着。14時49分
060 山頂らしくないけど、とりあえずバンザーイ!
061 もう一度、バンザーイ!
063 では下山。
064 我々の前は若者4人組。
068 またハイマツ。
069 4合目でひと休み。15時48分
071 2合目通過。16時8分
073 登山口に戻ってきた。16時28分
074 駐車場にエゾシカの親子がいた。
076 欣喜湯にチェックインしたらさっそく風呂。
077 北海道の湯上りにはサッポロクラシック。

最近、豊洲に出来た「ラビスタ東京ベイ」の宿泊優待券があるということで、カミさんの親類共々、泊りに行くことになり、平日なので仕事帰りに新橋から直接向かい、翌日もホテルから出勤することになった。
新橋から豊洲までは「ゆりかもめ」で1本。しかし真っ直ぐ走らないので、結構時間が掛かるし金もかかる(所要時間約50分、運賃390円)。バスの方がずっと早くて安い(同約30分、同210円)のだが、急ぐ旅でもないし、高架の上を走るから眺めが良いので、やっぱり「ゆりかもめ」に乗車。実は「ゆりかもめ」を端から端まで乗ったことが無かったので、今回が初体験となった。
とりあえず仕事を終えて、午後4時過ぎに乗車。東京ビッグサイト辺りまではビジネス客が乗り降りするが、その先まで乗っているのは年金生活者ぐらいで、都心のど真ん中という感じではなく、薄ら寂しい雰囲気が漂う。豊洲市場もこの時間ではほぼ人影は無い。
そんな殺風景なところに「ラビスタ東京ベイ」はある。高層ビル群は運河の向こう側なので、見通しはとても良い。現代的なベイフロントエリアはやけに寂しいところだ。チェックインして客室へ行ってみる。眺めは申し分ないが、やはり無機質的というか、全く生活感が欠けている感じだ。
食事処は、ホテルに隣接した「季の庭 」という和食店に入った。一旦、窓が無い店の中に入れば、もう豊洲だろうが銀座だろうが何処でも同じである。新規開店間もない感じで、料理を出すタイミングはいまいちだったが、技を凝らした料理が出て来て、まずまず美味かった。
食後は、ホテルの14階にあるスカイラウンジへ行ってみた。地上階でも眺めが良いので、14階は絶景。海越しに東京の高層ビル群を見るのはなかなか経験できない。ホテルだったらいいけど、やっぱり豊洲は住むところじゃないと感じた。

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岩手二日目は大船渡泊り。ここまで須川温泉から中尊寺までタクシー、毛越寺から猊鼻渓もタクシー、猊鼻渓駅から気仙沼駅までJR大船渡線、気仙沼駅から大船渡駅までBRT(バス高速輸送システム、Bus Rapid Transit)と乗り継いでやってきた。
BRTは、JR大船渡線の一部線路の復旧を諦めたことで代替的に導入したシステム。その区間の鉄道を乗れなくなったのは残念だったが、BRTがどんなものか関心があった。気仙沼駅の待合スペースには、我々以外にタイ人かフィリピン人のような若者達(女性が大半)が待っていた。
気仙沼駅を出ると線路跡をBRT専用道路にした部分を進む。途中に踏み切りがあるが、一般道路側ではなくBRT専用道路を遮断するようになっているのが面白い。
でもそのうちに一般道に入ると、かなりの部分、そのまま普通の路線バス的に進むので、なんだか残念。つまり復旧を諦めた区間が、かなり長いということか。それはそれでしょうがないが、こうなると「バス高速輸送システム」という名称は、やや見掛け倒しという感じが否めない。東南アジア人たちは途中のバス停で降りていった。この辺りの水産加工場で働いているのだろうか。
大船渡での宿は「ホテルルートイン大船渡」。この頃、ビジネスホテルへ泊まるとなると「東横イン」ばかりだったので、違うホテルは久しぶり。部屋の大きさはほぼ違いは無いが、1Fのフロントやロビーはゆったりしているし、大浴場もあるらしい(小生は結局入り損なったが)。
そしてそれよりも何も、1Fにはちゃんとしたレストランがあってそこでビュッフェ形式の朝食を食べることが出来る(勿論、朝食は部屋代に入っている)。「東横イン」の、ロビーを兼ねた朝食会場とはちょっと違って、ワングレード上の雰囲気を味わえる。これで料金が同じだったら断然「ルートイン」がいい!

111 ここからBRTで大船渡へ移動。
112 線路跡を走るのはほんの一部だった。
113 奇跡の一本松。
114 今宵の宿に到着。
127 【第3日目】ルートインの朝食もビュッフェスタイル。
128 五葉山はあちらのほう。

「ももどり食堂」で盛岡の夕餉を楽しんだ後、駅前のローソンで明日の朝食と行動食(おにぎりと総菜パン)を仕入れる。山の日の朝はたとえ家でもホテルでも、この何年かはずっとサンドウィッチ。もちろん、甘いのは買わない。大抵はハムサンドか、ミックスサンドか、照り焼きチキンサンド。家の最も近所にあるセブンイレブンを利用することが多いが、ローソンでもファミリーマートでも特に拘りはないし、味に違いがあるのかよく判らない。
そう云えば日本のコンビニで売っているハムサンドウィッチは、昔はハムが1枚か2枚ぐらいしか挟まっていなかったが、この頃主流の「ジューシーハムサンドウィッチ」は4~5枚(たぶん、どのコンビニでも似たようなものだろう)。着実に進化しているが、それでもアメリカはちょっと違っていた。
ヒューストン近郊にいたとき時々買っていたサンドウィッチは、正確に数えたことは無いがたぶん10枚以上挟まっていた。持ち上げるとずっしり重いサンドウィッチは、アメリカ以外で出会ったことが無い。流石、アメリカ、こんなのを喰っているからあんなにデカくなるんだとひとり納得した覚えがある。ハムサンドウィッチを見ると、その重さを毎度のように思い出す。閑話休題。
朝食と行動食のついでに、寝酒も買おうと酒類販売コーナーへ。何か変わったビールでもないかなと物色すれば、見つけたのがアサヒの「マルエフ」。こんなの見たことなかったなあと思い購入。アサヒと云えば「スーパードライ」かも知れないが、この頃は選択の余地がある場合に「スーパードライ」を選ぶことは無い。呑んでみると、この「マルエフ」は何方かと云えばアサヒらしくない味と喉越しだった。岩手限定販売かと思っていたら、その後、ガッキーのCMでお馴染みの通り全国発売になった。偶々、岩手で先行モニタリングしていたのを呑んだらしい。

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黒岳七合目からリフトに乗る。高低差はそれ程ではなく、水平移動距離が結構ある感じ。5合目でロープウェイに乗り換える。「黒岳七合目休憩所」でビールを吞んでいるので、もう一歩も登れない感じ。リフトの駅とロープウェイの駅とがどれ程離れているのか危惧したが、ほぼ平坦ですぐ目の前、杞憂だった。
旭岳ロープウェイは高低差500mで乗車時間は10分。運賃は片道2,000円だった。一方、黒岳リフト&ロープウェイは合計運賃は2,000円で同じだが、通算時間は15分、高低差は850mあるので、ややこちらの方がお得感があるかも知れない。
層雲峡温泉郷は地図で見る限り、溶岩台地を石狩川が激しく浸食していて、四方が高さ300mほどの断崖絶壁に囲まれた奈落の底のようなところに見えるが、実際に行ってみると部分的に岩壁はあるものの多くは鬱蒼とした針葉樹林に隠れていてそれほどの険しさは感じられない。
我々が今宵泊まる「層雲峡観光ホテル」は温泉街の外れ、石狩川を渡った先にあった。北海道一の大河も、ここはかなりの上流部なので音を立てて激しく流れている。「層雲峡観光ホテル」は建物は立派だがひと気はだいぶ少ない。従業員もあまり見掛けない。
部屋に入ったら早速風呂へ。建物同様、立派でかなり広い。源泉かけ流しの贅沢な温泉。しかも誰も居ない。汗を流してから内湯に入った後、湯あみ着を穿いて混浴露天風呂に入った。目隠し的に露岩で囲まれているが、よく見ると造り物だった。途端に、動物園のペンギン気分になる。
風呂から上がったら、自動販売機で缶ビールをゲットし、部屋に戻ってグビッとやる。窓の外を見ると、映月峰の岩壁がそそり立っていた。

145 ビール吞んだらリフトで下る。
146 涼しくっていい気持ち。
147 ロープウェイに乗り継ぐ。
148 ロープウェイから桂月岳を振り返る。
149 今宵の宿、層雲峡観光ホテルに到着。
150 立派な建物だがひと気が少ない。
151 広い風呂場は誰もいない。
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152 部屋からの眺め。
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155 【第3日目】朝散歩に出るとエゾシカも散歩中。
156 屛風岩。
157 残月峰。

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158 朝食会場。
159 朝食もビュッフェ形式。

居酒屋「真田坂の小助」は19時半に出た。まだ宵の口だが、もう我々のお眠時間が近い。ホテルへ戻る前に、駅前のローソンに寄って明日の行動食と、寝酒を買うことにする。ヤホーブルーイングの「僕ビール君ビール」があったので買ってみた。カエルのキャラが珍しい。
ホテルへ帰ったら20時。テレビをつけると、東京2020の番組ばかり。女子卓球団体戦をやっていたので、それを見ながらチビチビやる。香りが高くスッキリした味わい。見たのは日本対ハンガリーのダブルス戦。日本は石川佳純と平野美宇のペア。ハンガリーペアのうちの1人が、頭の後ろを五輪マーク刈りしていた。46才だと。そんな年でも出られるんだと吃驚する。
そうこうするうちにいつの間にか眠りに落ちていて、気が付いたら真夜中。テレビを消して、ビールは残っていたが、そのまま寝た。
4時半頃目が覚める。そのまま本を読みながら暫く横になっていて、5時になったら起床。シャワーを浴びてから支度を始める。それでも朝食までたっぷり時間があるのでまた本を読みながら過ごす。
6時25分になったところで部屋を出て、1階のロビー兼食事処へ行くと、既に行列が出来ていた。無料の朝食はたいていビュッフェ形式だが、今日は弁当。これもウィズコロナ時代のスタイルなのだろう。受け取ったらそのまま自分の部屋に戻って食べる輩も結構いるようだ。
我々は1階でそのまま食べることにした。窓の外を眺めながらの食事。中身は大したものはないけれどなかなか美味い、キレイに食べ切った。今日も暑くなりそうだ。よく見ると目の前は、「みすゞ飴本舗」の工場らしい。そう云えば今日は月曜日、もう街は動き出している。

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今回の山行プランの要は、「パルコール嬬恋リゾートホテル」と「ゴンドラ」がちゃんと営業していること。何方も休止しているとプランが根底からひっくり返る。何れにせよ、シーズンは併設されているスキー場がやっている冬季、それに対して我々が狙うのはシーズンオフの夏季。
多くの場合、冬季から夏季に切り替わるタイミングでゴンドラの定期点検等を行うため、一定期間休業となる筈。それがいつからなのかはっきりしないまま、とりあえず7月になれば大丈夫だろうと7月3~4日の期日で山行を計画してみた。
ところがその後、7月21日までは休業と判り、急きょ上州武尊山行きのプランと入れ替えて今回、何とか行けることになった次第。夏季のロープウェイを使う場合には何かと気を揉むし、注意が必要だ。
ともあれ7月22日から営業再開となったばかりの「パルコール嬬恋リゾートホテル」に宿泊。思っていた以上に大きなホテル。我々は山から下りてきたので、山の中にこんなにもデカいホテルがあるのか、とちょっと吃驚。最寄りの(といっても15kmぐらい離れている)長野原草津口駅からやって来れば、印象が違ったかも知れない。
5階建てだけどとにかく横に(というか正確には南北に)長い。ロープウェイ駅側の入口からホテルのフロントまで多分、たっぷり100m以上はある。男子部屋(和室)からダイニングルームまで階は違うものの、水平距離でやはり100m以上ある筈だ。何か忘れ物をしても、すぐに取りに帰る気が起こらないだろう。
そのダイニングルームでビュッフェ形式の夕食。ここもかなり広いが、それに対してやって来た宿泊客は、我々を含めても数10人というところ。一方、資料によれば収容人数は470人とのこと。つまり稼働率が10%を超えているかどうか。週末にこれでは今回、7月21日から営業開始をするかしないか、ホテルとしてはさぞ悩んだことだろうと思う。

060 男部屋は畳部屋。
062 夕食会場までがまた遠い。
063 夕食はビュッフェスタイル。
064 ワインは別料金。
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065 【第2日目】朝食も同じ場所。
066 今日も浅間山はガスの中。
067 真ん中が鼻曲山、左端は浅間隠山。
068 草津白根山もガスの中。
069 宿泊棟全景。
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今週の山は御坂山塊にある節刀ヶ岳。でもそのまま一般ルートから登るのは如何にも詰まらないし、なるべく人がいないコースを辿りたいので、ちょっとロングになるが芦川から北尾根を登り、雪頭ヶ岳を経て西湖へ下ることにした。梅雨明け後なので出来るだけ涼しい、高い山に行きたい、標高1,736mの節刀ヶ岳だったら何とかなるだろうと思って企画してみたのだが、果たしてどうか。
実際に登ってみて、北尾根は鬱蒼とした森に包まれていて眺めは無いものの、日差しが遮られているし時々風が吹き抜けるので、狙い通りそれほど暑くはない。それでもひたすら登りが続くので、汗が止まることは無い。でも熱中症になる程でもなく、気持ちが良い汗をかいた。
登り続けていると突然、山頂に出て視野が広がる。目の前にあるはずの富士山は、ガスが纏っていて姿を見せていない。それでも爽やかな眺めが気持ちイイ。暫し、風に吹かれながら佇む。単独行の女性だけがやってきた。この後、金山を経て、鬼ヶ岳で鬼の角の岩を撫でてから、雪頭ヶ岳に辿り着く。
山頂そのものはパッとしないが、ちょっと下がったところにある展望台では、雲の上から頭を突き出した富士山を見ることが出来た。あとはひたすら下るだけ。平地まで辿り着いたら「西湖いやしの里根場」に寄り道してビールを呑むことも考えたが、西湖畔の「西湖レストハウス」でも事足りるだろうと魚眠荘前バス停へと向かう。
ところが「西湖レストハウス」はコロナ禍のせいか休業、がっかり。茫然自失でタクシーを待つ。やってきたタクシー運転手は、やけに有名人の別荘に詳しかった。そのまま「河口湖ステーションイン」へ横付け。フロントで入浴料600円を支払った後、4階にある風呂場までの階段がしんどかった。

01 芦川オートキャンプ場への道の途中でタクシーを下車。
04 とりあえず真っ直ぐ登る。
06 尾根に乗った。
10 標高差約250m。
11 2回目の休憩は標高1,350m付近。
12 ここで急登は終わり。
13 登り易くなった。
15 風が吹き抜ける。
17 ここまで眺めは一切ない。
18 ようやく見えた節刀ヶ岳山頂。
19 あそこが山頂か。
21 突然、視界が開ける。
23 遠くは三ッ峠山、左手前は黒岳。
24 十二ヶ岳。
26 ここは右へ。
27 節刀ヶ岳北西尾根とは全く違う雰囲気。
28 金山山頂は地味。
31 シモツケソウ。
32 こちらから見ると十二ヶ岳も違った風情。
33 西湖が見えた。
34 鬼ヶ岳への登り。
35 ホツツジ。
36 鬼ヶ岳に到着。
37 鬼の角。
38 鍵掛、王岳へと連なる稜線。
41 山頂が見えた。
42 手製の標識。
43 雪頭ヶ岳へ続く稜線は両側が切り立っている。
45 所々にロープ有り。
46 雪頭ヶ岳山頂標識がある展望台。ここは眺めが良い。
47 ここも急降下。
49 王岳を見上げる。
50 西湖に到着。
51 河口湖ステーションインでようやくビール。
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櫛形山に登って伊奈ヶ湖レストハウスでまったりしたあと、また往路にも使った富士観光タクシーに乗って甲府へ移動する。運転手はいつもの話好き兄ちゃん。どうやら富士観光タクシーの跡取りらしい。兎に角、よく喋る(ちょっと気になるので思わず窓を少し開ける)。前に乗せた客はどうだった、こうだった、云々。きっと我々も何処かで話のネタに使われるのだろう。
運賃を安くあげるのであれば、身延線の最寄り駅(東花輪駅あたりか?)で乗り継いで、そこから何処かの銭湯か日帰り温泉へ向かうべきなだろうが、ともかく身延線はローカル線。乗り継ぎがとても悪いので、そのまま甲府駅近くの銭湯へ向かうことにする。
比較的駅に近い銭湯で知っているのは、これまた話好き大将がいる「都温泉」。そのように兄ちゃん運転手に告げると、知らないらしい。以前、甲府駅からタクシーに乗った時もそうだった。「都温泉」は地元のタクシー運転手でも知らないことが多い、穴場銭湯なのだ。
ナビを買って出て向かってもらうと、暖簾が出ていない。いつも土曜日はやっているはず、臨時休業だろうか。ともあれまだタクシーの中、至急、代案を考えなくてはならない。色々行きたい銭湯はあるのだが、最寄りにした方が良かろうと「ホテル談路館」にしてみた。流石にここは老舗ホテル、知っていた。
ぐっと趣が重厚なエントランス。こんなホテルでも天然温泉の日帰り入浴(入浴料1,100円)がある。泥靴のままで絨毯の上を歩くのはやや気が咎めるが仕方がない。フロントで日帰り入浴を所望すると、コロナ対応で人数制限を行っているらしく、女湯は(三人のうち)一人だけ待ってくれとのことだった。
風呂場の入口は通路から直接見えないよう衝立の奥に設えてある。男湯は先客がおひとりだけ。でも思いの外狭いので、3人ぐらいがいいところかも知れない(カランは6個あった)。さっぱり、気持ちがいい湯だった。

83 甲府の老舗ホテル。談路館。
84 ここで汗を流した。

「天下茶屋」は大体がツーリング族か、マイカーデート組の御用達という感じで、何故かここで我々と同じような登山姿の輩を見た記憶がない(マイカーで三ッ峠登山にやって来て、山から下りたら車内で着替えてここにやって来る場合は判らないけど)。御坂峠や三ッ峠から下りてくるハイカーが、それなりにいても良さそうだが、富士急山梨バスの運行ダイヤと関係があるのかも知れない。
河口湖駅と天下茶屋との間には路線バスがあるが、たった一日一往復しか走っていない。河口湖駅発が9時50分、その折り返しで天下茶屋発が10時18分。これだけである。河口湖駅9時50分発のバスに乗るハイカーはいるだろうが、天下茶屋10時18分発なんているとは思えない。あえて考えれば、三つ峠山頂付近の小屋に泊まって早い時間に帰る用事がある人、ぐらいのもの。午後に走らせないのは、悪意すら感じさせる。どうしてもバスを利用したいのであれば、約1時間歩けば新御坂トンネル出口にある、三ッ峠入口BSで甲府~河口湖駅間を走る路線バスに乗れ、ということだ。
而して、天下茶屋へ下りてくると足が無い、と感じるハイカーがいてもおかしくは無い。そんなことを他人事のように云っている我々はどうしているか、と問われればタクシーを呼ぶ、と答えるだけ。一人じゃ負担は大きい(約6,000円掛けて「天下茶屋」のビールを呑みに来るのは、確かに酔狂が過ぎるかも知れない)けれど、4人揃えば怖いものは無い。
ということで今回も富士急山梨ハイヤーを呼んで、河口湖ステーション・インに横付け。約1年ぶりで、やはり前回と同様、天下茶屋からやって来た。天下茶屋でビールを吞めば、汗を流すのはここ、河口湖ステーション・インが一択。天下茶屋では全く見えなかった富士山が、いつの間にか姿を現していた。

83 河口湖ステーションインで汗を流した。

2日目は特に登る山は無く、北温泉から那須湯本まで遊歩道を散策。季節はツツジ。北温泉界隈はミツバツツジと、所々にシロヤシオが咲いていて、標高が下がるにつれヤマツツジが増えてくる。遊歩道はとても歩き易く整備されているのに、実際に歩いている人は殆ど見掛けない。多くはここの存在を知らず、マイカーで通り過ぎていくのだろう。
「八幡つつじ園地」は以前、入口付近だけ覗いたことがある程度だったので、今日は端から端まで歩いてみる。丁度、ヤマツツジが見頃になっている。元々は鹿が食べ残したツツジが多い場所、ぐらいだったのだろうがそれが増え、今は木道などがちゃんと整備されていて、これで入園無料は随分、太っ腹だ。流石にここは観光客がいるが、混み合うほどではない。
一番外れにあるつつじ吊り橋を渡り、殺生石まで下った後、もう那須湯本は目の前だが、折角の機会なので今まで入ったことが無い「高雄温泉」まで行ってみることにした。
殺生石から200m弱登ってひと汗かいたところに、その「高雄温泉」がある。ここは昨日泊まった「北温泉」同様、那須七湯の一つ、由緒正しい温泉。今は某激安ホテルチェーンの傘下にある「おおるり山荘」が一軒あるだけ。
建物はやけに大きいがひと気が無い。入っても広いロビーには誰もいない。フロントで500円を支払って風呂場へ行く。フロントの女性係員曰く、露天風呂は(理由は忘れた)入れないので内湯をご利用下さいと。建物の一番外れにあるので結構遠い。途中、食堂などがあるがやはりガランとしている。後で調べてみると、ここは素泊まり専用の宿になっているらしい。
湯は、ぬる好きの小生でもかなり温いと感じる。体温よりちょっと高いぐらいか。少々青み掛かった乳白色で、身体に優しいような肌触りである。入れ替わりに、浴衣を着た中年客がやって来た。ということはお泊りの人だろう。こんな山中の、飯も出ない宿に泊まりに来るのは、余程ここの湯が気に入った方とお見受けした。

073 眼下にシロヤシオとミツバツツジ。
077 標高1,130mはまだヤマツツジはつぼみ。
079 あくまでも緩やかな径。
081 ミツバツツジは見頃。
082 ここから八幡つつじ園地。
084 八幡つつじ園地(3)。
086 八幡つつじ園地(5)。
087 八幡つつじ園地(6)。
089 八幡つつじ園地(8)。
090 八幡つつじ園地(9)。
091 八幡つつじ園地(10)。
093 八幡つつじ園地(12)。
094 つつじ吊橋に出た。
095 かなり立派な橋だ。
097 吊橋からの眺め。
098 真下はこんな感じ。
099 ここを下れば湯本。
100 賽の河原。
102 これが殺生石。
105 車道を30分ほど登れば・・・
106 高雄温泉おおるり山荘に到着。
107 風呂上がりはやっぱりこれだよね。

武田神社を起点として、鹿穴から大蔵経寺山まで歩いてみることにした(山行記録はこちら)。低山を歩くのは秋から春までと考えているので、個人的にはまだシーズン。そして勿論、この季節の甲府盆地は桃の花が狙いの一つだけど、今年は何かと花の開花が早いので、当たれば儲けもの、博打ぐらいの気持ちでいた。甲府の北山は、先月、興因寺山から淡雪山、白山を経て湯村山まで歩いて以来となる。
その時は氷雨が降ってまだ春は遠いという感じで、眺めも大して得られなかったが、それから3週間しか経っていない今回は、様々な花が突然咲いたという印象、一気に春になった。特にアオダモはこれまでに見たことが無いほど(忘れただけか?)咲いていて、ちょっと驚いた。
山中では殆どハイカーと出会わなかったが、登り口にある金比羅神社には中高年の集団が掃除に来ていた。今日が祭らしい。時節柄、集まりが憚れる世の中だが、地元の祭礼は不要不急には当たらないのだろう。海から遠い金比羅神社には、商売や雨乞としてのご利益が求められている筈だ。
メインコースから鹿穴に分かれるところにある道標には熊に齧られた跡があり、しかもささくれた板に熊の毛が引っ掛かっていた。何故、熊はこれほど道標に過剰反応するのかと不思議に思っていたが、環境省自然観光局がまとめた「クマ類の出没対応マニュアル」に、「クマはテルペン類を好む」との記述があり、なるほど、だからテルペン類を含有する油性ペイントに反応するのかと判った。熊に齧られたくなかったら、油性は止めて水性にした方が良さそうだ。
最後のピーク、大蔵経寺山の展望台から甲府盆地を見下ろすと、薄っすらと桃色掛かっている。あとは下るだけ、再び満開のアオダモを見ながら街中にある「かんぽの宿石和」へと向かう。ここはウィズコロナ時代になって初めて。風呂場は変わりなかったが、喫茶コーナーは無くなっていたのでビールを呑むことが出来ず、皆が揃うまで落ち着かない時間を過ごした。

02 この階段の上は溜池。
03 甲府の街を振り返る。
04 尾根の末端。
05 アオダモの花。今日の主役。
09 この時期、何処の山でもこう?それともこの山だけ?
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11 こんなところがあった。
15 まあ歩き易い。
17 今日もフデリンドウ。
18 時折、木々の間に甲府盆地。
19 大日影山に到着。
21 スミレ。
23 クロモジ。
25 東山に着いた。緯度経度まで表示有。
26 こんな手製標識があった。
27 アカマツ林。
32 こちらはダンコウバイ。
33 ここまで九十九折。
39 ここにも緯度経度の標識。
40 彼方は鬼山。
41 何でクマは標識を目の敵にするのだろうか。
42 クマの毛!?
43 アカマツが多い。
44 何故かミツバツツジはとても少ない。
45 マメザクラ。
48 手書き標識。
51 ここだけヒトリシズカの集団。
52 ここも眺めが良い。
55 ここは山頂らしくない。
58 まさに花盛り。
61 展望台からの眺め。
62 残念ながら富士山は見えない。
67 ここで汗を流した。
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甲府北山に登ってみて「甲府名山」というのが選定されていることを初めて知った。その流れで、甲府市の行政区が南北にやたらに長くて、山梨県を縦断していると気が付いた。なにしろ「甲府名山」の最北にある朝日岳(標高2,579m)から最南端の五湖山(三方分山の東にある山、標高1,340m)まで直線距離で40km以上あるのに、東西は狭いところではほんの2kmくらいしかないのだ(でも上には上があり、静岡市は北端の間ノ岳から安倍川の河口まで約80km、それこそ静岡県を分断している)。
今回の山行はその「甲府名山」25座のうち半分近くが含まれている甲府北山が目的。標高が低いせいで夏は登る気がしない山域なので、今が最適だと思っていたが生憎の雨が一日中降った。富士山も見えず仕舞だったが、おかげで静かな山旅を楽しんだ。
今回は「甲府名山」のうち興因寺山と、淡雪山、八王子山、湯村山の4座を稼いだ(山行記録はこちら)。淡雪山と八王子山辺りの白砂青松が特徴的で、独特の風情がある。この界隈は武田の杜と呼ばれていることも知った。
湯村山からは湯村温泉街へ下り、立ち寄り湯を探す。とりあえずの目当ては旅館「弘法湯」だったが、出てきた女将さんから、濡れそぼって寒そうな我々の姿を見たせいか「うちは湯がぬるいので」他を当たったほうがいいと丁重に断られた。まさかそんな断られ方をするとは思っていなかった。ともあれ、あそこだったらやっている筈と紹介してくれた「甲府記念日ホテル」へ向かう。
入ってみると巨大温泉ホテル、たぶん湯村温泉では最大規模だろう。入浴料は1,500円もしたが、春雨とはいえ、さすがに身体が冷えて強張っていたのか、湯船に浸かると身体が蕩けるようで気持ちが良かった。
それにしてもなんで「記念日」などという文言をホテル名にしたのだろう。たしかに世界には"**** memorial hotel"などと名前が付いたホテルがあるようだが、日本では見掛けない。意外性を狙ったネーミングだろうか。それとも「サラダ記念日」の影響?

01 今日はスタートから雨。
06 興因寺山への登り。
08 興因寺山。甲府名山ってなに?
10 次の山までは穏やかな尾根道。
11 アブラチャンが咲いていた。
15 ここは眺めが無い。
17 露岩帯は瘦せている。
19 ここが一番いい感じ。
21 ここでちょっともぐもぐタイム。
32 馬頭観音。
37 ここから先はすっかり整備された遊歩道。
39 雨の日はあずまやが有り難い。
41 眼下は千代田湖。
45 ここも甲府名山。
49 法泉寺山を通過。
51 なにかと変化に富んだコースだと実感。
53 甲府の市街が見えてきた。
54 湯村山に到着。
57 てるてる坊主の力及ばず、一日中雨。
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今回は、南会津の山を巡る山旅。南会津には魅力的な山が並んでいる。しかし、貴重な交通の便である会津野岩鉄道があるにしても、やはり遠いので日帰りはかなり困難。ということで秘境の温泉宿に泊まって2日間どっぷり山に浸る、とても贅沢なプランにした(山行記録はこちら)。
1日目は、会津たかつえスキー場から七ヶ岳を往復する。余計な荷物はタクシーに預かって貰えて、とても助かる。しかも運転手が途中で交代するらしいが、それでも全くOK。こういう気安さというかホスピタリティの高さは、都心近郊の観光地タクシーではあり得ない。
ともあれ身軽になって、「会津アストリアホテル」前をスタート。仕事前と思しきホテルの従業員が通りすがりに、何も頼まないのに「トイレは自由にお使い下さい」と云う。いいなぁ、田舎のホテル。
雪の無いスキー場をてくてく登る。丁度、周囲の木々の紅葉が見頃。振り返ると彼方に、少しだけ雪を被った会津駒ヶ岳が見える。スキー場を離れ尾根まで上がると、今度は日光連山から高原山、男鹿山塊、那須連山までに至る栃木の山々が見えて来る。登り始めはやや雲が多めだったが、いまは快晴。
北側斜面には最近降ったらしい雪が残っていた。2時間半程で七ヶ岳に到着。山頂では、後から登ってきた中高年男女ペアと、先にいた単独行中高年男子のみ。低木に覆われた山頂は眺望がいまいち。直ぐ手前は西側の眺めが良いのでそこで大休止。眼下は断崖になっている。見渡す限り山々が積み重なっていて、人跡は見当たらない。ぼーっとしながら暫し山々の広がりを眺める。
存分に眺めを楽しんだ(15分ほど滞在した)後、下り始めると、先にいた単独行氏に「もう下りるんですか!?」と驚かれる。基本的に良い径なので下りは早い。凡そ1時間半でスタートポイントの「会津アストリアホテル」に戻った。さっそく入ってフロント係に、何処かでビール呑めますか?と問うと、シーズンオフなので店は閉まっているものの、地下の自販機で買えばテーブル席を使ってもいいですとのこと。(ちょっとだけ「シャイニング」を彷彿させる)誰もいないガランとしたフロアで、ありがたく一杯やらせてもらった。

001 【第1日目】会津アストリアホテル前を出発。

006 行く手の眺め。

016 振り返れば向こうに白い山。

017 会津駒ヶ岳辺りが見えている。

027 あの奥の山は浅草岳あたり。

028 南会津は広いな。

031 あれが七ヶ岳の山頂か。

034 左手奥は高原山。

038 山頂はもうすぐ。

041 日光連山をバックに証拠写真。

049 無風快晴。

059 ドンドン下る。

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久しぶりに越後の山。今回は7年ぶりに「五十沢温泉」に泊まることにして、先ず初日はすぐ近くの高倉山にでも登ろうかと思っていたが、事前の予報が雨だったし、実際にはもう朝には止んでいたものの、それまでたっぷり降ったので径のコンディションは悪くなっているだろうし、そもそも終始急登なので、また天気がいい時に登るとして、その代わりに当間(あてま)山へ登ることにした(山行記録はこちら)。
この当間山は、最近になって気に成り出した山で、全体がブナの森になっているらしいとの情報。地図を見れば越後の山にしてはゆったりした山容なので、スノーシューイングに相応しいと思っていた。今回は、その下見のつもりで登ってみようかという気になった次第。
タクシーで魚沼スカイラインを辿れば、山頂に近い魚沼展望台まで上がれる。歩き始めからもうブナ林で、忽ち癒される。紅葉は見頃にはちょっと早い。雨はすっかり上がったものの、風が強い。それでも風には息継ぎがあるので、たまに穏やかになる。すると獣臭がぷんぷん。だが熊の糞などは見当たらない。この臭いは何処から来るのか。この獣臭は山を下りるまで終始感じた。
当間山山頂はあまり眺望が良くないが、少し北へ下ったところに櫓が組まれた展望台があり、北西から北、北東にかけて良く見える。一番目立つのは端正な姿の米山。その右に、目を凝らすと海が見え、その向こうに佐渡島まで視認できた。期待以上に天気が回復したようだ。
後は緩やかな尾根を淡々と下るだけ。相変わらずブナ林が続く。段々見飽きてきた頃、林道に出る。更にこれを辿れば、やがて「当間高原リゾート・ペルナティオ」へと導かれ、その中心にホテルがある。なかなか立派なホテルなので、泥だらけの靴ではちょっと憚れる。
気持ち、ちょっとだけ奇麗に洗ってからエントランスへ向かい、ベルガールに「ビールが呑めるところありますか?」と訊けば、「正面奥にラウンジがあります」と教えられた。窓が広くて庭(ゴルフ場か?)が良く見える。早速、生ビールを頼む。喉が渇いたせいか一気に呑んだ。

001 【第1日目】魚沼スカイラインにある魚沼展望台。

008 登り始めて直ぐにブナ林。

010 径はちゃんと整備されている。

016 ブナ林。

021 足元はイワカガミの葉っぱがうじゃうじゃある。

022 高木はほぼ全てブナ。

024 当間山に到着。

027 もう後は下るだけ。

030 オオカメノキのトンネル。

032 北西側がこんな風に見える。皆、低山。

034 Woodyさんが撮っているのは尾神岳、米山、刈羽黒姫山。

036 中央は弥彦山。

037 看板には無いが、海の向こうに佐渡島も見えている。

040 八海山が顔を出した。

043 風の歌を聴け。

049 まだまだブナ林。

054 もうブナには飽きました。

055 径が広くなってきた。

056 鉄塔に出た。

057 今度は芽吹きの頃か、スノーシューの頃に来てみたい。

059 正面に米山が見えている。

060 ビールは未だか。

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