山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

北アルプス

「小梨の湯」でさっぱりして「小梨平食堂」でまったりしたあと。いい調子になったまま、上高地へふらふらと戻る。こんなパッとしない天気でも、観光客や登山者がどしどしやってくる。外国人観光客も多い。特に欧米系の家族連れが目立つ感じ。風光明媚な上高地の径で彼らと出会うと、あれっ、ここは日本だったっけ?などと一瞬、錯覚する。
河童橋からは、穂高の中腹から上はあいにくガスの中。しかし一昨日、見られたので、もう残念とは思わない。初日と同様に、上高地バスターミナルにも多くの観光客が彷徨いている。ここで新島々行きバスチケットを買うのだが、でもその前に、今日、急遽東京へ帰ることになり、ついさっき別れたばかりの帰京二人組を再度キャッチしなくてはならない。
実はのりちゃんが某氏(あえて名前は伏す)から手渡された帰りの切符が、なんと3日前に乗った(当然、もう使えない)「特急しなの」の指定券だったことが発覚。某氏の迂闊ぶりに不謹慎ながら思わず笑ってしまうが、でも首尾よく「上高地食堂」で掴まえられたので、めでたしめでたし。
「上高地食堂」もそこそこ客が入っていたが、問題なく入店。さっき「小梨平食堂」では(先行帰京組をキャッチするために)殆ど何も喰わなかったし、バス発車時間まで小1時間あるのでちょっと腹ごしらえ。でもその前に、松本ブリュワリーのクラフトビール(600円税込、以下同様)で祝杯。この頃、様々なクラフトビールを呑む機会がめっきり増えてきた。
つまみには、鶏つくね(500円)、ソーセージ盛り合わせ(900円)、ざるそば(830円)、ベーコンほうれん草パスタ(950円)を喰った。みな、ごく普通の味だと思うが、涸沢まで往復して来た充実感が幸せのハードルを低くしたせいか、満足度は高かった。

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徳澤園で生ビールの看板を見てもぐっと我慢し、山菜うどんを喰ってから上高地へと歩みを進める。目指すは「小梨の湯」、あと2時間の辛抱。雨は小降りながら降ったり止んだりの状態。道に雪は殆ど無く、水溜りや泥濘んだ場所が時々現れる状況。
その中をちらほら観光客も我々とすれ違うが、スパッツ(何故か昨今はゲイターという云い方が主流になりつつある)等を着けたような気の利いた姿は少なく、綺麗なズボンに泥撥ねを上げている者が目立つ。明神を過ぎると観光客はさらに増える。最早ここは下界。
明神岳から延びる尾根の南端を廻り込めば、もう其処が小梨平。小梨平キャンプ場はテント場だけでなく、キャビンやバーベキュー場、食堂、売店、土産物屋、立ち寄り湯まで揃った一大レジャーランドだ。キャビンには、寝具や食器はもちろん備え付けがあるし(貸しテントの場合でもシュラフの貸し出しあり)、売店で食材や調味料まで手に入れられるので、それこそ身一つで泊まれることが出来る。空きさえあれば、突然思いついても宿泊、食事が可能という、まことに使い勝手が良いキャンプ場、曲りなりにも山の中であることをまったく感じさせない。
我々は、キャンプ場の受付で600円を支払ってから立ち寄り湯「小梨の湯」に入る。先客は数名程度で、とっても広々している。風呂から上がったら、丁度、女子連が到着。ひと足先に「小梨平食堂」に行っていると告げる。
店内は、それなりに広いが、丁度12時を過ぎたところなので、既に半分以上のテーブルは埋まっている。ここは券売機で食券を買う仕組み。さっそく生ビールをゲットしたら、ひとりでグビっとやっていい気持ちに浸る。今日は天気に恵まれなかったが、雪の涸沢の余韻を存分に楽しんだ。

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昨晩から降り始めた雪は、午前6時過ぎでだいたい15センチメートルぐらい積もり、更に降り続いている。朝食時に、長野県山岳遭難救助隊の隊員が宿泊客全員を前にして「今日は山に登るのはやめてください」と、はっきり要請。まあ、それは云われるまでもなく当然だろうと思う。そういう状況判断が出来ない輩は、こんな時期に穂高へは来ない方がよろしい。現状、ザイテングラード辺りでは表層雪崩の危険度はかなり高そうで、想像しただけで肌が粟立ってくる。
でも小屋に泊まっているような軟弱派(含、我々)には、こんな天気でも登頂しようなどとテンションが高い輩はいない。我々を相手にするよりは、テント泊の若者を集めて訓辞した方がいいだろう。でもまあそんな無鉄砲な輩はもう、この時間には歩いているだろうから手遅れか。
勿論、我々は単に下るだけだから、予定の行動である。しかし、涸沢カールからの下り始めは雪の状態が少々気になる。何人か下り始めたのを見極めたところで、我々も後に続くこととした。
下っていくと、雪はいつのまにか雨に変わった。雪崩れの後が其処此処にある。恐らくは未明頃に雪崩れたようだ。流石にもう、谷の底(我々が歩いているところ)まで雪崩がやってくるような感じではないが、それでも時折、上方の岩壁を滑り降りる小雪崩の音が谷に響き、思わず見上げる。
本谷橋はいつの間にか通過、虎口は脱したようだ。あとは淡々と左岸を進み、横尾に到着。ここまで夏のコースタイム通りの2時間ちょうど。下りは全く楽チンだ。あとは梓川沿いにのんびりと下る。途中、腹が減ってきたので、また徳澤園の「よりみち食堂」に寄って山菜うどん(800円税込)を喰うことにした。女子連はソフトクリーム。流石に未だ、あと2時間歩かねばならず、ビールはなんとか我慢した。うどんはつるつるで、なかなか美味かった。

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結局、雨の蝶ヶ岳に登るのは止めて、その代わりに日程を前倒しにして涸沢小屋まで行くことにした。歩程は大して変わらないが(夏道コースタイムで蝶ヶ岳まで4時間25分、涸沢までが4時間10分)、標高差は400mぐらい違うので気分的には大違い。勿論、雪崩の危険性は谷歩きの方が高いが、雨だったら表層雪崩にはならないだろうし、底雪崩は落ち切っているはずとの読みもあった。
横尾には長野県警山岳遭難救助隊の隊員が数人待ち構えていて、穂高へ登る登山者に注意を促している(実際、前日の28日にザイテングラード脇のアズキ沢を登って雪崩に巻き込まれ負傷した登山者がいたらしい)。有り難く拝聴するものの、そもそも登頂は我々にはてんでお呼びじゃないし、涸沢往復ぐらいが身の丈に合っている。
本谷橋から先は、夏道ではほぼ一貫して右岸の斜面をトラバースするように登るが、残雪期は谷のど真ん中。当然ながら眺望も利くので、すこぶるいい気持ち。この季節ならではの贅沢である。それに流石に谷が広いので、雪崩に対する緊張感はだいぶ薄い感じがする(もし目の前が雪崩れても逃げるチャンスは十分にありそう)。
やはり涸沢は人気の場所だけあって、次々と登山者が登ってくる。中でもテント装備を持った若者の登山者(リュックサックが大きいこともそうだが、割とウレタンマットを外に括り付けている人)が多い。宿泊装備を背負うよりお金を携えた方が楽な我々は、少数派である。
徳沢ロッジから5時間弱で涸沢小屋に到着。横尾から先、腐った雪の上を歩いた割にはまずまずのペースだろう。チェックインを済ませ、リュックサックを大広間の指定された寝床のそばに置いたら、売店へ走って生ビールをゲット。
残念ながら天気が悪くなってきたので、外のテラスで呑むのは寒すぎる、暖かい屋内の食堂でグビっとやった。ジョッキはマムートのロゴ入り。良く見るとこのちゃんのジョッキは涸沢小屋のネーム入り。売店のにいちゃんに聞けば「何かと世話になっている(贔屓にしている)ので」とのことだった。

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散歩から帰ったら先ず風呂だ。徳沢で風呂に入れるなんて、全く贅沢なことである(まだ山に登ってもいないうちに、こんなのでいいのだろうか、という気持ちもちょっとだけ擡げる)。多少、カランからのお湯の出が悪くても、そんなのはたいした問題ではない。さっぱりして温まったら、自動販売機で缶ビールを買って部屋呑み開始。
毎度のことながら、ビールをグビっとやって、畳の上で脱力するのはとてもリッチな気分にさせてくれるが、しかもここは徳沢、窓の外を見れば木々の間からまだ残雪の前穂・明神が望める。こんなシチュエーションはとても言葉では表せない。
しかしふと我に返れば、気掛かりなのは明日の天気。天気予報が伝える限り、明日は午後から雨、そしてそれは明後日まで続く見込みとのこと。雨の中、標高2,600mを超える稜線歩きするのは気が進まないし、風に吹かれたらそんな暢気も云っていられない。もし蝶ヶ岳に登らなければどうするか、代わりの山プランは流石に見つからないので、日程を前倒しにするしかないか。そうなると・・・、などと考えているうちに酔いも程よく回ってきたし、もう夕食の時間だ。対策は後回し。
食事はダイニングルーム。メインディッシュはハンバーグだが、イワナの塩焼きも付いている。明神の嘉門次小屋のイワナ塩焼きは有名だし、上高地周辺の店はたいてい、魚の塩焼きはアユでもヤマメでもなく、イワナだ。確かに梓川にはいっぱい泳いでいると思うが、ここは国立公園内、基本的に枯葉の一枚も採ってはいけないのだから魚なんて以ての外。多分、養殖イワナだろうが、何故かイワナが出てくればここで喰うのに相応しいと、客にウケる。不思議だ。
徳沢ロッジは新しくて、シック。部屋の設えも、食事も全く文句ない。接客は洗練されているとは云えないものの、コスパ的に1泊2食付13,500円は、この界隈では一番かも知れない。

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「徳沢ロッジ」のラウンジで生ビールを呑んでしまったものの、時間はまだ午後2時前。このままロッジの部屋で、夕食まで呑み続けるには流石に早過ぎる(呑み過ぎる)ので、ちょっと散歩をすることにした。アルコールが入ってしまっても、この界隈の水平移動だったら問題ない。
明神へ戻るのは気が利かないので、新村橋までいってみる。でも眺めが良いのは橋の上だけで、家族連れや恋人同士の散策には不向きな感じ。やっぱり明神辺りまでとはちょっと明るさが違う。
小生の感覚から云っても、明神までは観光地だが、徳沢から先は岳人の領域。本来、チャラチャラしたところではない筈だが、徳澤園や徳沢ロッジがずいぶんオシャレになってきているので、それに釣られて観光客が来るようになったみたいな気がする。
今回の我々は半分山、半分観光のいいとこ取りみたいなスタンスなので、その点では徳沢を彷徨くのは相応しい。新村橋からは勿論、前穂、明神岳がデカいが、六百山も良く見える。その奥には霞沢岳も見えているのかも知れない。
「徳澤園」まで戻ってきたところで、女子連は蝶ヶ岳登山口で、山から下りてきた単独行氏を捉まえて、道の状況など事情聴取。雪はかなり腐っているらしい。明日は昼頃から雨らしいから、更に融けるのが進むだろう、などと想像する。
一方、小生はそんな女子連を横目に見て、徳澤園の「みちくさ食堂」のテラスに陣取り、ひとり生ビールとシャレ込んだ。周りを見渡しても、ソフトクリームを舐めている輩はいるが、ビールを呑んでいる奴はいない。まだ時間が早いから当然だが、気兼ねせずグビっとやる。丁度、テラスからは前穂東壁が良く見える。まったく贅沢な眺めだ。

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今回は1日目の宿泊地は「徳沢ロッジ」。2日目は「蝶ヶ岳ヒュッテ」の予定なので、リッチな宿を先に泊まってしまうことになるが、朝、東京を発つ行程の都合上やむを得ない。上高地からたかだか2時間の移動、上高地でのんびりし、明神岳や前穂を眺めつつゆったりと歩いても、着いたらやっぱりというかまだ午後1時前。ちょっと贅沢過ぎたか。
「徳沢ロッジ」はカツラやハルニレと思しき木々で構成される徳沢の森の中に、ひっそりと建っている。ちょっと離れたところにある「徳澤園」のように、テント場やカフェが近くにないので、かなりひっそりと静かである。建物は3年前にリニューアルオープンしたとのこと。しかし造りも色もシックなので、外観から新しさは分からない。
正直なところ、これまで数え切れないほど徳沢を行き来して来たが、いままで「徳沢ロッジ」に泊まったことはおろか、足を止めたことすらない。それは第一に、一般道からちょっと奥に入っているせいもあるが、それよりも何よりも、建物の周りにはベンチもテーブルも無いので、足を止めようが無いのだ。従って、この宿の印象はとても薄いので、リニューアル前の姿も良く判らない。たぶん、似たような感じだったんじゃないか、ぐらいだ。
チェックインの後、女子連は部屋に入って荷物の整理だとか(+メイク直しだとか)で何かと大忙しのようだが、小生はリュックサックを部屋に持っていくのも後回しにして、ラウンジでビールをいただくことにする。注文は、宿泊の受付も兼ねるフロントなので、宿泊客がやってくるタイミングと錯綜すると、暫し待たされる。ビールの売り上げを上げたい場合には、もうちょっと工夫が必要と感じた。
それはともかく、ラウンジは暖炉があってなかなかシックな雰囲気。ここで呑むビールは、かなりポイントが高い。最早、ここは山小屋とは呼べないが、蝶ヶ岳や明神岳の登山口と考えれば、やたらと贅沢な空間である。聖界と俗界の境界は、この宿の玄関なのだ知った。

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今回のGWは蝶ヶ岳を登って槍・穂連峰の眺望を楽しんでから、ついでに涸沢カールでまったりしてみようという贅沢プラン。雪は山上ではそこそこありそうだが、上高地辺りは雪掻きの山が所々残っている程度で、スニーカー程度のハイカーもいっぱい歩き回っている。でも水溜りや泥田状態の所もあるので、スパッツをしていないと泥跳ね汚れが避けられない。
1日目は徳沢までなので、極めて楽チン、のんびりムード。河童橋周辺は夏の観光シーズンと大して違わないほどの人出である。今日は雲が多目だが、奥穂高岳も前穂高岳もよく見えていて、まずまずの眺め。芽吹きにはやや早かったようだ。
この辺りでランチにしようと暫し自由行動。女子連はベンチを確保し、持ってきたおにぎりやパンなどを頬張っている。一方小生は、端からこのあたりの店に入ってランチをするつもりだった。最初に狙っていた「五千尺ホテル」の付属レストラン「五千尺キッチン」(昔は「河童食堂」という名前だった。その方が味があって良かったように思う)は、入口にあったメニューを見れば、スパイシーポークカレーが1,890円というべらぼーな価格(ちなみに、「上高地帝国ホテル」だったら、ビーフカレーが2,700円(サービス料別)。上には上がある)。
とっとと尻尾を巻いて、今度は河童橋の北側の袂にある「ホテル白樺荘」の「カフェ小梨」を覗いてみれば、同じくカレーライスは950円という価格設定。「CoCo壱番屋」だったら505円だった、などという庶民感覚はともかく、いかに「五千尺キッチン」の方が美味いとしても、二者択一だったら950円に手を出さない訳にはいかない。客はそこそこやってきていて、オープンテラス席は一杯。やむをえず店の中に入ってカレーをパクついた。味は普通に美味い。たぶん、上高地に来てカレーライスを喰ったのは初めてだと思う。

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IMG_0314上高地お決まりの景色。梓川と穂高連嶺

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海外出張が予定されていたのが、急転直下、出張が不要となり中止となった。急に出張するのは良くあるが、キャンセルになるのはそうは多くない感じ。ともあれグッドニュース、土日が潰れずに済んだので、急遽、すでになおちゃんがプランしていた上高地スノーシューツアーに便乗させてもらう。
当日は天気としてはいまいちと云うか、普通の冬らしい空模様。釜トンネルに入る頃から雪がちらつきだし、河童橋まで往復した間は降ったり止んだりの状態。でも流石は上高地、たとえ穂高連峰が見えなくても、冬の上高地らしい雰囲気は十分に味わえる。有象無象の老若男女異人邦人がやってくる、夏の喧騒とは異なる別世界。釜トンネルは、仙境と俗界をつなぐタイムトンネルとも云えるだろう。
思ったより、スノーシューを履いてうろうろしているハイカーが結構いた。しかしかなりトレースは踏まれているので、つぼ足でもそれなりに何とかなった感じ。
上高地の雪を堪能し釜トンネルの入口まで戻ったら、宿の送迎車がお出迎え。個人的には、26年ぶりの宿泊である。確かその頃はまだトンネル出口に建て替えて間もない頃だった。更にその数年前の正月に、まだトンネルの手前にあった頃の坂巻温泉にも泊ったことがある。かなり鄙びた宿だった。風呂がやけに熱かったので、偶々窓の外にあったツララをもぎ取って入れ、丁度良い湯加減になって悦に入った覚えがある。
宿に着いたら先ずは温泉。それもせっかくなので露天風呂にしましょうとWoodyさんと共に向かう。降り頻る雪の中で服を脱ぐのは勇気がいるし身体を洗っている時間は凍えるが、湯船に浸かってしまえばもう極楽である。
ほどほどに温まった後、風呂上りは部屋に戻ってやっぱりビール。あとは夕食に時間になるまで、炬燵に入りながら持参した酒をちびちびやる。この時間がもう最高だ。

上高地トンネル出口にて
田代池近くにて
梓川畔にて
河童橋にて
上高地バスターミナルにて
大正池ホテル前にて
坂巻温泉旅館の露天風呂にて

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050 一足先に湯上り乾杯。

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鏡平から笠ヶ岳は、将に日本アルプスらしい稜線漫歩の気分が味わえ良い気分。一方、笠ヶ岳からの下り、クリヤ谷ルートは、他の北アルプスの登山道に較べると、利用者が少ないせいかやや荒れた印象だが、特段不明確な部分はないので、道迷いの心配は無い。笹に捉まりながら下りる部分は、上越国境周辺の登山道を彷彿させる。途中で、テントを担いだ単独行2人と行き違ったが、ここを登る根性は大したものだと感心する。
岩稜帯の下りや大小様々な石の乗り越え、沢の渡渉等、それなりに変化はあるものの、標高差約1,900m、下りだけで6時間余というのは、はっきり云って飽きるし、疲労で足の動きも次第に鈍くなる。誰も怪我無く(除、軽い打撲や擦過傷)下りられたのは、ともかく幸いと云うべきだろう。
途中、歩くペースの違いから二つの班に分け、A班の登山口到着時刻は15時49分、一方、B班は16時39分で、結果的に約50分のタイム差で済んだ。A班は、中尾高原口BSで15時59分発のバスに間に合ったとのことだが、B班を待っていてくれた。その間、ビールを探し回ってみたが、見つからなかったらしい。地元の商工会の方に云いたい。是非、中尾高原口BSに、缶ビールの自動販売機を置いていただきたい。レギュラー缶500円だって買うな、きっと。
中尾高原口BSから、今宵の宿「宝山荘」がある上栃尾BSまで、バスだとわずか8分だが、歩くと1時間。既に13時間余り歩いた後では、とても更に1時間歩く気にはならないが、宿の送迎は無く、辺りにタクシー会社も無いとのこと。つまり16時59分発のバスを逃すと、もう1時間待たなくてはならなかったので、その点でもB班の到着時刻は上手い具合だった。
「宝山荘」は上栃尾BSの直ぐ前。よたよたと玄関に辿り着く。仲居さんには暖かく迎えられるが、もうビール無しには何もしゃべれないし、何も出来ない。直ちに1階の自動販売機で缶ビールを購入し、部屋に入ったら着替えは後回しに、先ずはおつかれさん乾杯。うひ~、美味い。あ~、ほっとした。もう夕食の時間がせまっているので、そうのんびりもできない。さっと風呂(もちろん温泉)に入って汗を流したら、すぐに食事処へ。
料理は奥飛騨温泉郷にある宿らしく、基本的に地のものらしいメニュー。もちろん、高山名物の朴葉みそ焼きや、飛騨牛の陶板焼きも出てきて、十分に満足。酒は高山、平瀬酒造店の久寿玉。もう、なにも云うことは無い。めでたし、めでたし。

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午前3時半過ぎに鏡平山荘を出発し、快調に稜線へ。弓折岳から南下する稜線は、アップダウンはそれなりにあるものの、とても気持ちが良い。流石は北アルプス、わざわざやって来た甲斐がある。のんびりと歩いていたい気分。帰りのことを考えると、そうもしていられないが、少なくとも笠ヶ岳までは楽しめる。
笠ヶ岳からやってくる登山者はそれなりに多い。しかし、我々と同じ方向(弓折岳→笠ヶ岳)に進む者は少ない様子。やはり笠ヶ岳に登るには、笠新道経由が多いということか。
途中、リュックサックをデポし、空身で抜戸岳を往復。抜戸岳山頂から望む笠ヶ岳は、甲斐駒ヶ岳から望む北岳に似て、すっきり端正。惚れ惚れする程、恰好が良い。目の前に見えてから、なかなか着かないのはよくある話で、笠ヶ岳も例外ではない。
やがて、笠ヶ岳本体の登りとなり、テント場に到着。ここのテント場は、眺めが良い場所に雛壇のようになっていて、小屋はすぐ上にあるように見えるが、辿り着くまで意外に大変。実際、15分くらいかかるので、焦らず登る必要がある。テントにいて、急にトイレに行きたくなったら心配だ、と思うような距離である。
ゆっくり登れば笠ヶ岳山荘に到着。小屋の外も中も、殆ど登山客がいない。双六小屋辺りとは大違いである。今回は暑さのせいか、度々冷たい飲み物が欲しくなるが、笠ヶ岳山荘でも飲み物が待ち遠しかった。売店に並んだ何種類かあるボトルの中から、オランジーナ(400円税込)をもらうことにした。正直云って、飲むのは初めてかも知れない。
外のベンチでグビッと飲む。は~美味い。カップラーメンもそうだが、ジュースはいくら冷えていたとしても、下界では食指は動かないが、山の上では最高に美味い。これでまた、笠ヶ岳を越えていく活力が生まれた気がする。その意味で、笠ヶ岳の直下にあるこの小屋は、実に良い場所にある。今度ここに来る機会は何時になるか判らないが、その時は是非、泊まって、ビール片手に槍穂高を眺めてみたい。

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弓折岳直下、標高約2,280mのところに鏡平山荘がある。名前の如く、この一帯は平らな地形で、大小の池(鏡池など)や池塘が点在し、その周囲をダケカンバやナナカマドの木々が茂っていて、箱庭という表現が相応しい。下界は見えないので、ここの標高を実感するのは周りの風景のみ。東側には、槍・穂高連峰が壁のように聳えている。こんなところにある山小屋だったら、誰でも泊まりたくなるはず。
双六岳へ登る途中に、ここ鏡平山荘で飲んだのはネクターだったが、双六岳からの帰りに呑むのは勿論生ビール(900円税込)。同じ山小屋グループの双六小屋では生ビールが1,000円、麓のわさび平小屋では800円だったことからも、ここが中間点であることを実感させてくれる。高山植物と、池塘に囲まれたテラスでのビールは格別である。
ビールを呑んでいるうちに次第に冷えてきたので、小屋内へ移動。我々が泊まった部屋は、図らずも個室だった。人数が纏まっていたことと、事前予約のおかげだろう。部屋には「焼岳」と云う名前がついていた。荷物の整理や濡れたものを干すのに一頻り。ここの乾燥室も、わさび平小屋に負けず劣らず強烈。忽ち乾く。
個室の壁には小さな張り紙で、部屋内での飲食禁止、と書かれていたが、個室だし、綺麗に使えば問題なかろうと、荷物整理が一段落したら、部屋呑み。下界から持参したアルコールは、全てわさび平小屋で飲み干してしまったので、缶ビールとカップ酒を現地調達。鏡平山荘で売っているカップ酒は、その名も「双六」(しかし、ラベルの山はどう見ても槍だ)。高山市街にある、二木酒造の酒だった。この小屋の住所も高山市なので、至極当然なのだが、つい、こんな処にも高山の酒がある!と思ってしまう。
夕食は4ラウンド中、3ラウンド目。今日は150人程が宿泊とのこと。食堂は、板張りに床に座って食事するスタイル。見渡すと、テーブルは5列で、都合42人が座っていた。食事は、山小屋にしてはかなり充実していると思う。これらは全てヘリで運ばれたのだろう。有り難くいただく。
食後は外へぶらぶら。まだ、テラスには多くの登山者が屯している。辺りはすっかりガスに包まれていて視界が利かないが、時折ガスの切れ間から槍・穂の姿が現れると、天上の楽園にいることを実感する。明日はいよいよ笠ヶ岳。予定は3時起きなので、早いところ寝るとしよう。

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北アルプス2日目は、わさび平から鏡平まで小池新道(小池潜の父親の小池義清らが開設)を上がった後、着替えやアルコール・つまみ等の荷物を山小屋にデポしてから、双六岳を往復。鏡平から素直に笠ヶ岳を目指しても良かったのだが、せっかく近くまで来たので、裏銀座にも足を伸ばしておこう(裏銀座を歩いたことが無い人も多いので)と云う魂胆である。
昨年、一昨年と、北アルプスの夏山山行(種池山荘~五竜岳、針ノ木岳~種池山荘)では生憎の天気だったせいか(っていうか、ここ数年で晴れたのは昨年の立山ぐらい。どうも、うちには強力な雨女がいるような・・・)、今回のように、暑くてふうふう云いながらの稜線歩きは、このところ記憶に無い。夏山って、こんなに暑かったっけ。次第に暑さに弱くなっている(熱中症に罹り易くなっている)のも一因かも知れぬ。
とにかく暑くて喉が渇く。500mlのペットボトルがみるみるうちに空になっていく。鏡平山荘で飲んだ不二家ネクター・ミックス(何故か、ネクターしか無かった)は、冷たくて美味かったが、砂に零した水の如くあっという間に飲み干した。
双六小屋はかなり遠くからみえるのか、歩いても歩いても中々近付かないかった。漸く辿り着いてみると、流石は裏銀座、大変な賑わい。まだ午前中にもかかわらず、テント場には大小様々、色とりどりのテントが並んでいる。さながら展示会のようである。ここまで来たのでみんなには双六岳に行ってもらい、自分一人だけここで昼寝でもしてようか、という気持ちももたげてくる。
荷揚げ用のヘリも、働き蜂のように頻繁にやって来ては、去っていく。ガスが上がってくるまでの勝負、ということだろう。小屋に寄って、緑茶のペットボトルを購入。というか、それ以外にはミネラルウォーターしかない。荷揚げが登山者の需要に間に合っていないということだろう。でも、そのお茶は冷たくて美味かった。もちろん、直ぐに無くなってしまったが、気分はリフレッシュ、やっぱり双六岳を往復してこようという気持ちになった。
おかげで双六岳の山頂で昼寝しながら待っていてくれたという、Woodyさん(前日に鏡平泊)にも会うことができた。再び双六小屋に戻り、小屋でまたお茶を買おうとしたら既に売り切れ。新たにジュースなど数種類が冷蔵庫に並んでいた。しかし、残念ながらどれも冷えていない。さっき荷揚げしたばかりのものだから当然だ。それでも客は次から次に買っていく。仕様がないので、小生もぬる~いオレンジジュースで喉の渇きを癒した。

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新穂高温泉までは松本からバスで2時間余。西側の高山からも同じく2時間程かかるので、この辺りは鉄道から最も遠い場所にある。個人的には、松本から高山まで、スイスにあるような本格的な山岳鉄道を通して欲しいものだと密かに願っている。勿論、支線として新穂高温泉と上高地にも繋げて、新穂高温泉や上高地界隈は自動車の乗り入れ禁止エリアにしていただく。車両は、松本電鉄の様な長閑な各駅停車の普通列車だけでなく、氷河特急のような、食堂車付きの豪華な観光列車も走らせて欲しい。ちなみに氷河特急をサンモリッツからツェルマットまで乗ると、約8時間、ファーストクラスで35,900円もするが、それでも世界中から人が集まってくる。話が脱線した。
わさび平小屋は、新穂高温泉から1時間余。足慣らしには少々近過ぎるか、と思っていたが、陽気のせいか、それとも道中日差しを遮るところが少ないせいか、暑くて堪らない。たっぷり汗をかかされ、もうこれ以上は歩きたくないな、と思い始めた頃に小屋が姿を現した。やっぱり山小屋はオアシスだ。
丁度、河童橋から歩いて明神館に着いたような感じ。小屋の脇には、豊富な水を引き込んで、リンゴやオレンジ、スイカ等が冷やされている。なかなか美味そうだが、所詮、ビールには敵わない。ともかく、暑くて何もする気が起こらないし、日影から出られない。早速、受付を済ませたら冷たい缶ビール(レギュラーサイズ500円)で乾杯。は~しみる~。 
ひと息ついたら、荷物を部屋に入れる。濡れたものは乾燥室へ(ここの乾燥室はとても強力)。我々の部屋は2階の一番奥(小屋の正面から見て一番手前の右側)。布団は12人分。我々以外に3人居たので、まずまずの混み具合。整理が終わったら、酒とつまみを持って再び外のベンチへ。ワインと日本酒をちびちびやりながら、空き具合を見計らって風呂場に向かう。そう、ここには風呂がある。温泉ではないが、ちゃんとした設備が整っているので、最早、山小屋の風呂ではない。
風呂から上がれば、そろそろ夕食。それなりに宿泊者が多いせいで、夕食は2ラウンドで、我々は1ラウンド目。広くて明るい食堂に集まる。壁に飾られている山の写真は、おそらくこの小屋のオーナーで、山岳写真家の小池潜の作品だろう。なかなか料理も豪華。山小屋として最上級だろう。明日からの英気も、これで養える。
翌朝、ややガスが出ているが、時折星空も姿を現すので、まずまずの天気。朝食も、夕食並みに豪華なものだ。小鉢には、こも豆腐が入っていた。ここが岐阜県高山市であることを思い出した(山の記録はこちら)。

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針ノ木小屋を出た後、結局一日中雨に降られ、ぐっしょり濡れネズミ状態で、種池山荘によたよた到着(山の記録はこちら)。朝から展望は全くなかったが、種池山荘に着く頃にはガスが切れ始め、爺ヶ岳も見え出した。今日は散々だったが(途中でねん挫した、くまちゃんがひときわ散々)、天候回復の兆しが見えたのは嬉しい。できればもう半日早くなって欲しかったところだが、まあ、それも皆(含、小生)のこの頃の行いが、いまひとつだったせいだろうか。さすがに北アルプスの稜線は、雨が降っても楽しめるとは俄かに言い難い。
ここ、種池山荘は昨年も泊まった。これでここ5年間で3回目になる。我々の部屋は3階東側の大部屋。それでも布団は1枚に1人ずつなので助かる。雨具を乾燥室に吊るし、着替えも済ませさっぱりしたところでも、時間はまだ2時前。さて一杯やるかー、と喫茶室へ。ここの喫茶室はなかなか良い雰囲気。天気さえよければ窓から蓮華岳、針ノ木岳が良く見える。
まずはビールを呑まないと、何も始まらない。ここも生ビールは1杯1,000円だが、全く躊躇せずにオーダー。受付の若い女性従業員にお金を渡すと、その引き換えに「この札を外の者に渡して下さい」と云われる(毎度そうなので、疑問は持たない)。サンダルを履いて、小屋の外からアクセスする窓口に行き、札を渡して、ジョッキにビールが注がれるのをじっと待つ。若い男性従業員から「お待たせしました!」とジョッキを渡され、それを握ったまま喫茶室に戻り、グビッとやる。ふー。一方、のんちゃん、なおちゃんの場合は、若い男性が喫茶室までビールを出前してくれた。何故、扱いが違うのかね?
この小屋の顧客満足度としては、北アルプスでも上位にランクされるとは思うが、あえて、難を云えば、トイレが全て和式であること。膝を痛めた者には苦行を強いられる。何とか改善をお願いしたい。出来れば、バイオトイレにしてくれるともっと有難い。とは云うものの、この次ここへ来るのはどんな機会だろうか。

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今年の夏山合宿は、5年ぶりの針ノ木小屋。前回は小屋から針ノ木大雪渓を下ったのだが、今回は登り。生憎のガスで、視界は数十メートル程度。下りてくる登山者が、雨交じりのガスの中から忽然と現れる。大変涼しくて良いが、眺望が一切無く、気分を癒してくれる高山植物も見えないので、只、黙々と登るしかなかったのはやや残念。
なんとか針ノ木小屋に辿り着き、そのままの勢いで蓮華岳を往復して、また小屋に戻ってきたのが午後4時。我々の部屋は個室ではないが、9人で実質的に貸切状態。これで心おきなく酒が呑めると云うもの。この小屋は大部屋スタイルではないので、パーティの人数に応じて部屋割してくれる。それができるのも、宿泊者が意外に少ないと云うことか。実際、我々の部屋の西側(部屋と云うよりは、広い通路と云う感じ)と、北側の小部屋には誰もやってこない。隊長が小屋番に聞いたところによれば、昨今、お盆の頃はこんなものらしい。
濡れたものを乾燥室に入れ、落ち着いたら、先ずビール。フロントで小屋番に注文すると、ジョッキに注がれたエビス生ビールを渡される。1,000円と高額ではあるが、背に腹は代えられない。歩いた後にビールを呑むことは、小生とって業と云っても良い。部屋に戻り、乾杯。生憎の陽気なので部屋呑みだが、晴れていれば窓から外の景色も見えるはず。
まあそんなことはともかく、宴会開始。今日はワイン4本と日本酒1本が勢揃い。つまみはちょっと食べ切れないほどが並んだ。ここは標高2,536mある。一般に、標高が高いと酔うのが早いと云うが、本当にそうなのかは良く判っていないようである。少なくとも学術的根拠は見つかっていないらしい。酒に酔うのはエチルアルコールの血中濃度に左右されるが、標高が高くて酔ったような気分(酒酔いとは別)になるのは、血中酸素濃度の低下によるもの。つまり全く別物なのだが、両方に敏感な人は、なんとなく相乗効果か何かで酒酔いが早くなったように感じる(あるいは錯覚する)らしい。小生は、どうも両方に鈍感の様なので、気にせず、がぶがぶやる。
夜半から強くなった雨の音に何度か目を覚ます。出発時にこの調子だったら明日は停滞かな、と思いつつ、うとうと。果たして、出発時間になっても雨は止まなかったが、小降りになった頃合いを見計らい意を決して出発、結局、降ったり止んだりの一日だった。

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針ノ木小屋のHP: こちら 

室堂を朝一番、7時45分発のトロリーバスに乗り、ロープウェイ、ケーブルカーに乗り替えながら、大観峰、黒部平を経て黒四ダムに到着。女子連の希望により、ここで暫し時間をとる。今日も良い天気。ダム湖の上流には赤牛岳、下流には大タテガビンが良く見えている。
女子連がダム観光に精を出している間、もう何回か来ているため、さして観光には関心を示さない小生は、2階のレストハウスでビールを呑もうかと階段を上がろうとすると、「準備中」の看板が見えた。開店は9時からとのことである。只今、8時45分。むぅ~、残念。客がやってくる時間に合わせて開店してくれないものかね、と小言を云いたくなるのをぐっと呑み込んで、次善策として1階の売店でビールを物色。「黒部の月」なる地ビールがあった。これで何とかなりそうだ。
売店の前に並んでいるベンチのひとつを確保する。ベンチは、ダムと立山の方に向かって置かれている。立山を見上げながら、グビッと一杯やる。こりゃ、いい。目の前を、扇沢からやってきた観光客と、室堂側から下りて来た登山客が交差する。どちらも、ベンチでちょっとひと休み。でも、どちらもビールなんか呑んだりしない。
ふと見ると、「カメラのシャッター押します」と云いながら、観光客のカメラを受け取り、シャッターを押している商売人(プロのカメラマン)がいる。もちろん、シャッターを押すだけで商売になる筈が無い。何か細工があるのだろうと思っているうちに、いつのまにか我が女子連も、シャッターを押して貰っていた。さっそくカモになったようだ。
あとで訊けば、個人用カメラのシャッターを押すのと引き換えに、商売人のカメラでも撮らせてくれと云うそうだ。そしていつの間にか、近くにあるプリンターから商売人の写真が印刷されて出て来ていて、如何でしょうか、○○○円ですが、となるそうだ。そうなるとつい買ってしまい、いつのまにか商売人のペースに嵌っているという仕掛け。この手の商売に引っかかるのはたいてい女。それも、判っていて引っかかるのだから、男には到底理解できない。 

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剱御前小舎から雷鳥沢を一気に下り、沢の出合から一転、みくりが池温泉までひと汗、ふた汗かいて登り返した後、漸く宿の前にあるテラスのテーブル席に着くと、取るもの取り敢えず、先ず真っ先に生ビール(700円)を調達。まだ12時過ぎ、今日も一日良い天気だ。ここのテラスはとても気持ちいいが、日差しが強いのでジリジリ焼けそうだ。ひと息ついたあと、まだ時間が早いので、チェックインして汗を流したら、昼寝でもして午後4時にまたテラスに集合と云うことで一旦解散。
ここ「みくりが池温泉」は、畳敷きの和室と、ドミトリー式の2段ベッドが並んだ相部屋がある。前者は浴衣も付いているので完全に温泉旅館と云っていいが、後者はちょっと気の利いた山小屋という感じ。我々は2段ベッド。荷物を部屋に置いたら温泉へ。
ここは正真正銘の日本一標高が高い温泉。そのせいか、風呂場は激込み状態。特に、脱衣所が狭いので、これから入る人は着替えを持ったまま、風呂から上がった人はタオルを腰に巻いた状態で辛抱強く待っている。小生も行き掛かり上、その群れに入ってしまったので気長に待つ。
何とか風呂に入ってさっぱりした後は、レストランで白海老の唐揚げと生ビールを注文。白海老なんてあるのは、流石ここも富山県ということか。この宿は、風呂場に行く途中にレストランがあるので、風呂上がりには、自然とここでビールを呑むことになる。実に憎い配置である。なおちゃん、のんちゃんも同様に引っかかってまた乾杯。
風呂上がりの一杯をエンジョイした後は、部屋に戻ってしばし昼寝。ほろ酔い加減で熟睡できた。
4時になったので外のテラス席へ。まだカンカン照りで、日焼け止めが必要な状況。持参したワイン、日本酒、つまみで暫し、この雲上の楽園を楽しむ。聞くところによると、モンベルカードがあれば、ソフトクリームがタダとのこと。へ~、タダだったら喰ってみるかと、ん十年ぶり(?)に喰ってみた。もちろん、酒の肴にはならないが、今日の陽気には悪くなかった。

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北陸新幹線で富山に入り、電車、ケーブルカー、バスを乗り継いで室堂に入ったのは11時過ぎ。やはり信濃大町側から入るのに比べればだいぶ早い。今日は雷鳥沢ヒュッテ泊まりなので、室堂界隈でのんびりしているだけでも良いのだが、せっかく抜群の天気なので、滅多に行くことが無い(小生も今回が初めて)龍王岳に登ってみた。薬師岳へとつながるダイヤモンドコースの縦走路から、ちょっとだけ外れているため、思いの外、静かな山を楽しめる。
かなり満足したあと、浄土山経由で室堂に戻る。もう今日は終わったような気になったので、自動販売機からゲットした缶ビールで喉を潤す。ところが記憶はいい加減なもので、今宵の宿、雷鳥沢ヒュッテまでは基本的に下るだけ、と思っていたら、意外に登りがあることに気が付いた。たった1杯の缶ビールでも、結構足に来る。せっかく呑んだビールが全て汗となって抜けた頃、雷鳥沢ヒュッテに到着。
山小屋にしては斬新的な建物、厚切りの板わさのような形のヒュッテも、近づいてみると老朽化が目立つ。長年、冬季の10mを超える積雪と季節風に耐えてきたことを如実に物語っている。右に回り込んで入口へ入る。テラスでは、ビールを呑んで良い調子の方々がいる。テラス席をもっと広げれば、スイス・ツェルマットのCaféもかくや(行ったことないけど、妄想)という感じになるのに勿体ない。我々もチェックインを済ませたら、負けじと生ビール(700円)を注文、ロビーのソファーでお疲れさん乾杯。ふ~生き返るね。
我々の居所は大部屋だが、堂々と一人で布団に寝られる待遇。窓の外には立山連峰が、傾きかけた陽に照らされて輝いて見える。全く問題ない、豪勢なものだ。風呂はかなり混んでいるとの情報だったが、行ってみると洗い場が塞がっているだけだったので、なんとか湯船の湯を使って汗を流す。
風呂から上がったら、酒とつまみを取り出して暫し宴会。未だ陽が残っていて、窓の外の景色を見とれながらちびちびやる。酒を呑みながらの眺めで、これほどの景観には先ずお目にかかれない。今日は、一点の曇りもない一日だった。

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焼岳登頂を果たし大パノラマを堪能したら、少々名残惜しいが上高地を目指して下山開始。先ずは焼岳小屋へ。多少ザレたところもあるが、概ね歩き易い道。まだ、笠ヶ岳や穂高、霞沢岳等が視界に入ったままの下山なので、自ずと歩みは遅れがちになる。U字渓谷を蛇行して梓川が流れているのが見下ろせる。その周囲に上高地帝国ホテルの赤い屋根を始め、いくつかのリゾート施設が点在しているのも視認できる。スイスアルプスもかくや、という眺め。見上げると霞沢岳の上には、刷毛で掃いたような上層雲がやってきたが、それも上高地に下りる頃にはいつのまにか見えなくなった。
焼岳小屋は、針葉樹林帯の中、まったく眺めがない狭隘な地形に建っている。建物自体は小じんまりしているが、辺りにはかなり多くの登山客、それも若者達が屯している。丁度昼時だからだろうか。なかには、小屋の目の前の岩でボルダリングに興じている者もいる。冷たいジュースでも売っていれば(勿論、まだ先があるのでビールではない)飲みたいところだったが、腰を降ろす場所もないので素通りする。
再び樹林帯から出てガレ場の急降下となる。やがて峠沢に沿って下るようになり、見上げれば荒々しい焼岳のドームが覆い被さってくるようだ。この峠沢はかつて溶岩流か火砕流が流れ落ちたのか、カール状に深く抉れている。中の湯側とは全く違った焼岳の容貌を見せている。急な岩壁に掛けられた長い長いアルミ梯子で数人が渋滞中。見ればストックが邪魔している様子。鎖場、梯子場でのストックは百害あって一利なし、さっさと仕舞うべし。この先は、延々樹林帯の中、眺めが無ければ黙々と足早に下るだけ。
次第に傾斜が緩くなり、樹相も変わり、上高地の一角に入ってきたのを感じる。やがて車道(治山運搬路)と合流。さらに先へ進むと田代橋への分岐。とたんに観光客がぞろぞろと現れる。上高地温泉ホテルまで来るともはや観光客だらけ、登山姿は殆どいない。やや場違いな雰囲気すら感じる。空が広くなり、眺望も得られ、迫力ある前穂高・明神岳山群が眩しい。その先、五千尺ロッジや西糸屋が並んでおり、折角なのでビールでも飲もうかと寄ってみるが、気が利いたテーブルが見当たらない。結局、今日の宿、白樺荘まで来て、売店の前のテーブル席を確保。日当たりが良く、風が全く吹かないのでかなり暑い。河童橋の奥に六百山の異形が間近に聳えているのを眺めつつ、ビールでひとり乾杯。目の前を観光客やら登山客らが引きも切らない。さすが、上高地の中心地である。そのうち、明神池の嘉門次小屋で、蕎麦と岩魚塩焼きを喰って来たというカミさんと合流し、その後も青空天井の下で、行きかう人々の表情を眺めつつ暫しビール。
やがて陽が山並みに隠れ、涼しくなってきたので白樺荘にチェックイン。通された部屋は、見事に遮るものが無い穂高連峰が窓の真ん前。これだけでこの宿の価値があるというもの。その引き換えと言っては何だが、この宿の大きさにしては大浴場は(湯船も洗い場も)だいぶ小さい感じ。特別景勝地にあるので廃水処理には何かと制約があるだろうが・・・。ま、それでも山帰りの身としては汗を流せるだけで満足できる。
夕食はメインダイニング。窓の外には日没後でも相変わらずぼんやり穂高連峰が見えている。料理は欧風懐石とのことだったが、いきなりオードブルが二皿、味はともかく量が半端ない。これだけで腹七分目ぐらいいってしまった感じ。このあと、スープ、サラダ、リゾット、魚料理、肉料理、デザートと続くのだが、とっても全部は食べきれそうにない。スープとリゾットは省いてもらった。今日は結局、ほぼ一日中ピーカン快晴だった。それにこれほど長い時間、穂高を眺められたことも記憶にない。たまにはこんな日も与えてやろうという、山の神の思し召しだったのかも知れない。

コースタイム:
1日目: JR松本駅12:44発⇒新島々駅13:14着/13:30発⇒中の湯BS 14:22着⇒(送迎車)⇒中の湯温泉旅館
2日目: 中の湯7:25発→P1 8:10着/8:15発→P2 9:03着/9:08発→P3 9:55着/9:58発→焼岳北峰10:43着/10:52発→焼岳小屋11:46着→P4 12:19着/12:24発→ホテル白樺荘13:44着
3日目: 白樺荘7:30発→上高地バスターミナル7:40着/8:00発⇒新島々駅9:05着/9:19発⇒JR松本駅9:48着

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