ポルトガル料理は初めてだ、なんて思っていたらカミさんに「2軒目だよ」と云われ、思い返してみれば、同じく銀座の「タスキーニャ・カラヴェーラ」に行って海鮮鍋を喰ったことに漸く気がついた(ところが、ネットで調べてみたら、なんともう閉店してた!ポルトガル料理はやはり、知名度が低いのか)。
今回、「ヴィラモウラ」 には一応予約してから行ったのだが、やはり日曜日は特段、予約は不要の様で、客の入りはせいぜい半分程度だった。表通りは大勢の中華系観光客が闊歩しているのに、コリドー街はやけに静かである。同じ銀座でも、人の出は場所によって随分まだらだ。
さて何を喰うか。もちろん、コース料理もあるが、とても喰い切れそうにないのでアラカルトで。ワインはポルトガル産をいただく。「ルイス・パト・キンタ・ド・リベイリーニョ・プリメーラ・エスコーリャ」という、何度聞いたってとても覚えられそうにない一品。濃厚だが、香りは意外にフルーティ。
ポルトガルと云えば、何故か干し鱈、らしい。干し鱈なんて、他に喰うものが無い北欧だったら判るが、多彩な海産物が獲れるであろうポルトガルで何故、好き好んで食べるのかとんと判らぬ。想像するに大航海時代、長い航海をする船乗りがやむを得ず喰っていた(長期保存可能なタンパク源)ものを、国に帰っても、その味を忘れられなくなってしまい喰ったのだろう。家族も仕方なくいやいや付き合って喰っているうちに、嵌ってしまったのかも知れない(勝手な妄想です)。 
その鱈を使った、タラとじゃがいものコロッケ(842円税込、以下同様)を頼んでみた。しかし喰ってみると、たしかに舌触りはじゃがいもだけでなく、干した魚の繊維を感じるが、味は殆ど判らない。サンマのオイル煮サラダ仕立て(1,300円)も頼んでみた。サンマがポルトガルでも獲れるのかどうか知らない。サンマは、オイル煮のせいか骨まで軟らかい。頭もあったので齧ってみると、何の抵抗も無く崩れる。こりゃ、凄い。どうやって調理しているのだろうか、興味深い。
他に、羊トマト煮(1,836円)、やりいかのガーリックオイル煮(1,026円)も注文。どちらも申し分なく美味い。これで暫くして、また忘れかかった頃に来ようとして、その間に閉店してた、なんてことが無いように願いたい。

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