山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

天麩羅

偶には天丼でも喰うかと思い立ち、仕事の合間にちょっと(ではなく実はかなりの時間を掛けて)ネット検索。すると見つかったのが「手一束」という名の天ぷら専門店。しかも「車海老専科」との肩書もあって流石に値段もそれなりに高め。ちょっとハードルが高いか・・・、と二の足を踏んで暫くやり過ごす。
でもそのうちにまたちょっと気になり出したので、意を決して行ってみることにした。場所は赤レンガ通りを南へ進み、新虎通りを渡った先の新橋5丁目。「ゆで太郎」の斜向かいにあるカウンターだけの店である。そういうと奥に長い店を想像するが、ここは交差点にあるので、奥のカウンター席に座るには、角を曲がった先にある別の入口から入る必要がある。
カウンターは8席で板前が2人、そこに先客が3人だった。そのうちの一人である若い女性OL一人客が入れ替わりで店を出ようとすると、板前さんが「午後も頑張ってください!」と声を掛ける。へ~、常連かな。さて、ランチメニューを見ると事前調査通りの値段。海鮮丼1,300円が一番安いが、せっかく天ぷら専門店に来てそれはない。ということで海老ゴロゴロかき揚げ丼2,100円を注文。このサラメシ一年間で一番高額かも知れない。
まもなくかき揚げ丼が登場。さすが、いい油使っている感じ。もちろん、車海老もつゆも申し分ない。忽ち食べ切って支払い。「ごちそうさま」と云いながら立ち上がると「午後も頑張ってください!」と。うへ、気恥ずかしい。
道へ出た途端、目の前を角盆を肩に乗せた自転車乗りの出前が鮮やかに通り過ぎる。カッコいい~❗ 久しぶりに見た。岡持ちじゃなくて、角盆を肩に担いだ姿はもう絶滅したと思っていた。絶対、伝統芸能(芸能じゃないけど)か無形文化財としての登録をすべきだろう。ところで何処のそば屋だろう、能登路か?

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前回12月1日に初めて入った時に入手した、200円割引券を持って2回目の入店。今日は階段の上の入口で待っている客は2人だけだったので、そのまま並ぶ。間も無く、食べ終わった客がどどっと出たので、すんなり入れた。前回同様、席に着く前に店員にメニューを渡された。今日は一切迷わず、天丼(1,300円-200円⇒1,100円)を注文する。
スマホでネットニュースを見たり、SNSをチェック。ついでに、この店の口コミも覗いてみる(店に来ているのに、そんなことをする奴っているか?と店員の目が気になる)。全般的に肯定的な記事が多いし、それにこの店の創業が90年前だと知り、ちょっと驚く。やっぱり超老舗、人気の店なのだ。
周りを見渡すと男女を問わず、やはり人気の海老かき揚げ丼を喰っている輩ばかりである。天丼は見掛けないし、他にメニューにある天重や生あなご重(1,500円)、ましてやうなまぶし丼(1,700円)とかうな重(並1,900円、中3,200円、上3,600円)も、まだ見たことが無い。やっぱり安いメニューに流れるのか。
待つこと数分で天丼、出現。香りが食欲をそそる。天ぷら種は、海老、鱚、なす、ピーマン、それにかぼちゃ(!)という、標準的なラインナップである。天つゆは前回味わった通りの、甘さも塩味も程々なバランスだと思う。奇を衒っていない、安心の味である。
でも、味の濃い薄いは多分に好みの問題だから、賛否両論があるだろう。勝手な思い込みだけど、多分、西日本育ちの人には塩辛いだろうし、一方、東北育ちには甘すぎるんじゃないかなと推測する。ということで、間を取って丁度いいんじゃないかな。
そんなことを考えながらも、結局ほぼ息継ぎを殆どせず(うそ)、かぼちゃも含め食べ切った。文句なしである。次はあなごにするか、それともいっそ、うなぎにチャレンジするか考え中。

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同じ西新橋でも、新虎通りの南側となるとオフィスビルばかりで、途端に飲食店が減る。そんな中で見つかったのが「光村」という鰻と天ぷらの店。というと高級そうな感じがするが、割と庶民的な感じである。1階と2階があり、1階は厨房、店舗は2階となっている。
店の外では、日当たりが悪く寒いのに、女性店員が弁当を店頭販売している。どれも600円前後という値段で、これで鰻丼とかあれば安いが、売っているのは天丼(670円)以外には、若鶏の竜田揚げ弁当とか、生姜焼き弁当など。流石に鰻は無かった。
階段を上がると、上がった先に2人ほど待っている。このくらいだったら待つか、と階段の途中に並ぶ。ここは店の外なので少々寒い。でも程なく先客が店に入り、小生も2階の入口前に移動。見ると、中は椅子が20席ぐらい、思ったより狭い店。それにこのご時世なので、座っている客はその半分ぐらいである。
立って待っている間に女性店員がメニューを渡し、注文を訊く。この店の人気料理らしい、海老かき揚げ丼(1,300円)を注文。やがて先客が勘定を済ませ出ていき、直ぐに4人掛けテーブルへ通される。別の独り客と互い違いに座るかたちだ。
間もなく海老かき揚げ丼が出てきた。小海老のかき揚の上に、小さな茄子天が一つ乗っている。見掛けは、それほど天つゆが掛かっていない感じ。そのつゆもそれ程辛くない、丁度いい塩梅。しっとりとサクサクが相半ばする歯触りと相まって、食が進む。息をつかないまま、キレイに食べ切った。茄子天が良い口直しになっている。
女性店員に勘定を支払うと、200円割引券を呉れた(期限は1ヶ月後)。つまり常連になると、1,100円で喰えるという訳。常連になりそうな気がする。次は普通の天丼にしてみようと思う。

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カミさんと、運動不足解消、日曜散歩。もう江戸川河川敷を行ったり来たりするのは飽きたので、人形町界隈を散歩しようということになり、とうきょうスカイツリー駅から歩き始めることにした。ランチは、何処かでうなぎでも喰おうと申し合わせる。
東京スカイツリー駅で降りる客はとても少ない。コロナのせいもあるが、もうスカイツリーも飽きられたのかも知れない。ここから隅田川方面へ歩き始める客は、恐らく我々だけだ。十軒川を渡って、浅草通りを西へ。
そのまま道なりに吾妻橋方面へは向かわず、駒形橋を渡ってから隅田川沿いに南下。すぐ目の前にうなぎの「前川」があるが、まだ歩き出して20分ほど。流石にもうここで喰う訳にはいかない。隅田川沿いの遊歩道には、散歩やジョギング、サイクリングをする輩が老若男女を問わず多い。
厩橋西詰から隅田川を離れ蔵前へ入る。せっかくなので、アンティーク家具屋の「ノーチェ(NOCE)」に入ってちょっとだけ物色。若いカップル客が目立つ。江戸通りを南下するが、途中で柳橋に寄り道。以前覗いてみた時と同様、今日も「ルーサイト・ギャラリー」は閉まっていた。いったい、いつ開いているのかしらん。
神田川を渡れば清杉通り。更に南下し、久松町交差点を右折すると漸く人形町だ。腹が減った。さて、うなぎ屋は無いかと歩いてみても見つからず。喉が渇いたので「カフェ・ド・クリエ 日本橋人形町店」に入って、アイスコーヒーを飲みながら腰を落ち着けてネット検索。すると判ったのは、人形町界隈で日曜日に開いている店は無いということ。意外だが仕方がない。ならば、と更に日本橋へ向かう。ここだったら開いているだろうと、日本橋高島屋にある「野田岩」を覗くと、ウェイターが笑顔で「50分ほどお待ち頂きます」と。むぅ~、そんなに胃袋が我慢してくれそうにない。やむを得ず、同じフロアにあった「天一」に入って天丼を喰った(勿論、その前に生ビールを空けた)。ちょっとクタっとしていたが、まあ美味かった。

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天丼(かきあげ丼)を喰うのは久しぶりである。勿論、嫌いではないのだが、この頃基礎代謝が落ちて来ているせいか、丼物を喰うのは腹に堪えるので少々難儀である。また、せっかくだから丼物以外に何かつまんでみたいし、ビールや酒も呑んでみたい。そうなるとどうしても敷居が高く感じてしまうのだ。今回は意を決して食べてみることにした。
店は、かねてより狙いを定めていた「中清」。浅草には天麩羅屋が多いが、一般的に天丼と云えば、「中清」のすぐ近所にある「大黒屋」が先ず思い浮かぶ。何時も人気なので、目の前を通ると、たいてい行列が出来ている(でも近くにある別館では行列を見たことが無い。いったい味が違うのか、客が知らないだけなのか)。
ホッピー通りからやってきて、伝法院通から浅草公会堂の角を右に曲がったら、すぐ右手。入口から玄関までの長い石畳を辿ると、建屋は蔵造り風になっていることに気が付く。元々、蔵だったのだろうか。何れにしても重厚な店構えである。
暖簾を潜ると仲居さんがお出迎え。予約無し、ランチを所望すると、テーブルが4つ並んだ部屋へ通される。先客はいない。我々の後からは2組ほどやってきた。この部屋はそのまま中庭へ通じるようになっている。中庭には池があり、幾匹かの錦鯉が優雅に泳いでいる。その奥に離れ風の建物があるが、良く見ればこちらとは繋がっている様子。コースのみ、離れ風の客室の予約が可能なようである。仲見世辺りの騒然とした雰囲気とは違い、閑静な風情である。
テーブルについたらメニューを拝見。先ずはビールの後、カミさんは天丼、小生も同じにしようかと思ったが、ここの名物「雷神揚げ」丼にしてみた。かき揚げにしては分厚いので、雷神が持つ太鼓のようだ、というところから命名されたらしい。
胡麻油の香りだが、それほど強くは無い。味はやや濃いめ。揚げは、思いの外、しっとりとしていて、サクサク感は全くない。かき揚げに、タレを上からかけたのではなく、タレの中を潜らせたように感じる。でも、かきあげ丼(雷神揚げ)はサクサクが良いなんて、誰が決めたんだ?! と云わんばかりに、堂々ともっちり感満載である。思わず、こう云う天丼もあっていいんじゃないかな、と云う気になる。味は申し分ない。やはり偶には、こういう天丼(かきあげ丼)にありつきたい。しっとりとしたかき揚げ丼が好きな人にはお薦めである。 

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中清のHP: こちら 

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