山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2019年10月

令和初日を松本で迎えた翌日の、令和二日目、カミさんと近所の「やっちゃば」に行くことにした。三郷で手っ取り早く「魚で一杯やろうか」と考えると、この店が思い浮かぶ。一般的なファミレスぐらい大きな店だが、いつも混んでいる人気店、開店時間に合わせて入った。
ゴールデンウィークの真っ只中、皆さん、やっぱり三郷なんかで燻っておらずに何処かに出かけていると見えて、(前回)に較べると客の出足が鈍い感じだったが、そのうちにいつの間にか満杯となり、結局それなりに喧しくなった。
この店は、家族連れか近所の知り合い同士が多く、しかも団体が多い。大人数の場合は皆、小上がりが丁度いい大きさのようだ。小上がりは襖で締め切ることも出来るが、注文する度に店員を呼ぶ必要があるため(インターホン等しゃれたものは無いので)、何処も開けっ放しとなる。而して、小上がりの騒々しさも店内に拡散し共鳴することになる。
先ずは生ビール(中550円税別、以下同様)をグビっとやる。4月は震えるほど寒い日が続いていたが、ゴールデンウィークに入るとだいぶ気温が上がってきた。暑くも無い、寒くも無い、いい季節。ビールが更に美味い陽気になってきたのはやっぱりうれしい。
我々は今日もカウンター席。目の前の水槽にはアジの群れが泳ぎ回っているが、アジの姿造りを頼むと(頭がクチパクするせいで)カミさんが怯えるのでやめにして、刺身は初カツオ(???円)にした。他に、サバ味噌(???円)、エシャレット(350円)、アスパラ(400円)、ニラ玉(400円)を注文してみた。この店はメニューが豊富なので目移りしてなかなか選べない。特に刺身の種類がとても多いので、次回は刺身尽くしにしてみるか、といつも思うのだが、ボリュームがあるので毎度断念してしまう。この店はやっぱり大人数で来るべきなのである。

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「特急あずさ56号」は立川駅に19時30分到着。立川も雨。それでもちょっと小腹が減ったので、3人で北口へ繰り出すことにした。今回の山行では上高地、松本、安曇野と、和食が主体だったので、ちょっと趣向を変えてヨコメシにしてみることにした。
ゴールデンウィークの真っ只中なので、立川で彷徨いている客も少なかろうと、適当に入って見たのは北口傍にある「ブリュット」という肉バル。熟成肉をウリにした「肉バル」という新ジャンルの店が増えて久しいが、ここもそうだった。それでもスペイン料理が主流かと思ったら、必ずしもそうではないようだ。店内はそれなりに広いが、思った通り客は少なく、店員が手持ち無沙汰にしていた。
テーブルに着いたらまた喉が渇いたので、やっぱりビールを注文。ここにもクラフトビールがあり、銘柄は常陸野ネストビールだ。小生はネストペールエール(850円税別、以下同様)をグビっとやる(他の二人は
ネストホワイト(850円)とネストスタウト(850円))。
ビールの後はワイン。赤にしようと、シチリアワインのファウド・アランチョ・ネロ・ダーヴォラ(2,500円)を頼んでみたが、なかなかバランスが良い感じでイケる。これで2,500円は悪く無いだろう。
頼んだつまみは、スペイン風オムレツ(690円)、パクチーサラダ(590円)、トマトのカルパッチョ(390円)、ポテトサラダ(390円)、トリッパのトマトチーズ焼き(680円)、エビのアヒージョ(780円)、ハツのブルーチーズソース(1,180円)。
(3人ともパクチーはウェルカムだったので頼んだ)パクチーサラダは春菊と韓国海苔が入っていて、有りそうでなかなか見掛けない取り合わせ。ハツの熟成肉のローストを、ブルーチーズソースで喰うというところも、なかなかオシャレだ。トリッパやアヒージョを頼んだので、パン(280円)も追加注文。どれもワインの良く合って、かなり満足だった。この店は、普段は肉食系立川女子に人気なんだろうなと思う。

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結局、最終日は観光だけだったとは云え、なんだかんだずっと雨天だった(降られなかったのは、朝一番の「碌山美術館」だけ)。今年のGW前半は甚だ天候不順だった。例年、GWはピーカンの天気に恵まれてきた(酷い日焼けをした思い出ばかりだった)ので、ここ10数年ではこのような天気は記憶が無い。
そんな状況で、なんとか涸沢まで行けたのは上出来だったと云えるだろうし、蝶ヶ岳を避けたことで悪天候の稜線を歩かずに済んだのは、まずまず妥当な判断だったと密かに自画自賛している。もし雪の稜線で雨に降られ濡れると、気分が萎えるし本当に凍えてくる。
学生時代、正月の八ヶ岳で丸一日本降りの雨に遭遇し、エラい目にあった覚えがある。衣類だけでなくシュラフもぐっしょり濡れてしまい、夏沢峠の冬季避難小屋へ逃げ込み、寝たくても寝られない大変気持ちが悪い一夜を過ごした。
そう考えれば、天候不順は厄介な事象ながら偶には遭遇すると覚悟が必要。CO2増加による地球温暖化だけでは説明が付かないような気がする。上高地周辺だったからエスケーププラン、コンティンジェンシープランを選択する余地があるが、必ずしもそんなに便利な場所ばかりでは無い。
ということで、今回は何かと考えさせられる山行だった。そんなことを思い浮かべながら、帰途につく。なんだかんだ観光で動き回った時間が長かったせいでまた喉が渇いたので、駅の売店では日本酒(真澄)以外にビール(やっぱり信州浪漫)もゲット。17時丁度発の「特急あずさ56号」に乗ったら、窓脇にずらりと缶と瓶を並べて発車を待つ(呑み鉄的には、車輪が一回転するまでは呑んではいけないという不文律を守らなくてはならない)。
E353系がスムーズな加速で一路、新宿へ動きだすと、あとは山の反省と思い出話を肴に、列車酒場と化したのであった。

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「大王わさび農場」を退散した後、味噌煮込みうどんを喰って英気を養ったら、次は近くにある穂高神社に参拝。この奥宮は、云わずと知れた上高地の明神にあるが、有料(参拝料2,000円、明神池の見学だけでも300円)なので、場所は知っているものの入ったことは無い。
そしてもちろん、穂高神社の嶺宮(奥宮のさらに奥を嶺宮と呼ぶとは、初めて知った)は、奥穂高岳山頂に祀られている。でも実は、穂高神社の祭神である穗髙見命は、海の神様らしい(こんな萌えサイトがある)。どういう経緯で奥穂高岳に降臨したことになったのか、ちょっと興味深い。
穂高駅から、再び大糸線に乗って松本駅へ戻る。次ぎはアルピコ交通タウンスニーカー北コースのバスに乗り、「旧開智学校」へ。ここも初めてではないので(3回目か?)、さっとひと通り斜め見学したら、建物内の土産物売り場をしばし物色。結局、気に入ったものも見つからずに外へ出て、傘を差しながら女子連を待つが、じっくりと見学しているとみえて、なかなか出てこない。
「特急あずさ」の発車時間から逆算すれば、このままだと何処かの店に入ってビールを呑む時間が無くなりそうだと気が付き、待ちきれずにひとりバスに乗車。事前に検索し、行きたいと思っていた「松本ブルワリー」の店が、バス経路の途中にあったので、本町BSで下車。どうやら目の前の「信毎メディアガーデン」ビルの中に入っているようだ。ここにはなかなか洒落た店が入っていて、時間があればひと巡りしてみたい感じ、「松本ブルワリー」のビアバー(ビアガーデンと呼ぶにはちょっとこじんまりとしている)は3階にあった。
壁の無いオープンなフロアに、鉢植えや衝立で仕切られたカジュアルな雰囲気のスペースに、様々な形のテーブル席とカウンター席が並んでいた。小生は2人用テーブルに座り、さっそくセッションIPA(1パイント、900円税込、以下同様)を注文。ついでにわさび餃子(486円)も頼んでみた。セッションIPAはまったく本格的な感じで美味い。わさび餃子は、その名の通りわさびが強烈、普通に1個丸ごと食べたら思わずむせた。

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「東横INN松本駅前本町」に泊まった翌日は、完全観光モード。リュックサックを駅のコインロッカーへ預けた後は、大糸線に乗って穂高駅へ向かう。最初の目当ては「碌山美術館」。午前9時の開館よりちょっと早く到着。厳かに門が開く様を見学。もうだいぶ前に来たことがあるが、改めて荻原碌山の人となりを学ぶ。こういう美術館の学芸員は羨ましい。
その次は「大王わさび農場」。女子連はぶらぶら歩いていくと云うので(徒歩約40分)、とても付き合えず小生ひとり駅に戻り、タクシーで一足先に向かう。ところが「大王わさび農場」に着いて吃驚。他に行くとこないの?と思うほど大勢の観光客が、雨にもかかわらず押し寄せていた。農場内に食べるところはいくつかあったが、どこも大行列ができていて、とても並ぶ意欲が沸いてこない。ひと通りめぐった後は、駅前に戻って何処か店を探そうと提案する。
再びタクシーで穂高駅前へ戻り、近くにあった「一休庵」という蕎麦屋を覗いてみたが、だいぶ待つことになりそう。次に覗いた店は「麺元 田舎家」。実はこの店、学生時代から社会人になりたての頃まで2、3回やってきたことがあった。その頃、穂高駅前には他に選択の余地が無かったように思う。
当時、入口が茶室のにじり口ほどではないが低くなっていて(立川の「ずくなし」並みに低かったと思う)、「頭が高いと打たれる」的な人生訓を書いた貼紙があり、それだけでちょっとビビった。カミナリ親爺店主がいて、わいわいおしゃべりをしていると怒鳴られたり、挙句の果てには「出て行け!」と云われた客もいたようだ(我々はそこまで怒られず)。
30数年ぶりの入店、入口はすっかり普通になっていて、店主も代替わりしているようだった。ここの名物料理は「伝承みそ煮込みうどん」(900円税込)。腰が強い印象だったが、久しぶりに食べてみるとそうでもない。遠い記憶は曖昧なのか、それとも店主が変わって打ち方を変えたのか定かではない。

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予定を前倒しにして松本市街に泊まることにした際、このゴールデンウィークの真っ只中で、しかも前日にシングルルーム6人分を確保するのはなかなか大変なことだが、アドレナリン分泌過多なこのちゃんが一肌脱いでくれて、松本市内のホテルへ電話を掛けまくり、事なきを得た。
決まった宿泊先は「東横INN松本駅前本町」。松本駅から数分の距離で、繁華街の真っ只中。呑みに行くにはまこと便利な場所にある。宿泊代では会員割引がお得で、しかもその場で会員になれるとのことで、このちゃんを除く5人は急遽、入会手続きとなった。
会員証には顔写真が入るので、フロント・カウンターで順々にカメラ撮影。でも何人かの写真のバックには、他の人も写っていて(ちなみに小生の会員証には、のりちゃんとなおちゃん)、一般的な証明写真との違いに、やけにウケた。
各々、部屋に入った後は、レインウェアを始め、濡れた衣類を広げて干す作業に没頭する。今日のような状況の場合、我々のように山小屋の大部屋に慣れた者としては、ホテルのシングルルームは他人に気兼ねが全く要らないという点ではとても良いと実感。今回は稀なケースだが、この使い勝手の良さは捨て難い。何処かの街をベースキャンプとして1泊し、前後を何処かの山を登るようなプランを、また何処かで使ってみたいと感じた。
「信州ゴールデン新館」で夕食兼呑み会を終えた後、1階ロビーにある自動販売機で、寝酒用にビールをゲット。でも呑み切らないうちに、テレビも付けっぱなしでいつの間にか爆睡した。
翌朝、朝食のために1階へ下りると、ロビーだったところが朝食会場になっていて、しかも思いの外多くの客が既に行列を作っていたのでちょっと吃驚した。

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蝶ヶ岳登頂を諦めて予定を前倒しにした結果、図らずも松本市街に泊まることになった。松本には何度も通っているが、泊まるのはいつ以来なのか思い出せない。たいていの場合、松本を夕方前に出る「特急あずさ」で東京へ帰るので、居酒屋とか、蕎麦屋の夜メニューにありつくことは滅多にない。
せっかくの機会なので、どの店に入ろうかと暫し思案し、泊まるホテルに至近な「信州ゴールデン新館」という居酒屋に入ってみることにした。駅からホテルに向かう途中なので、チェックインする前に直接寄ってみて、「あとで来ます」と予約。
何処にでもありそうな感じの大衆酒場だが、料理や酒の種類が随分豊富だ。何故か、沖縄料理も混じっている。先ず生ビール中(350円税別、以下同様)で無事を祝して乾杯。つまみには、串焼きでカシラ(150円)、とりもも(150円)、アブラ(150円)、ハラミ(150円)を頼む。
他に、揚げ餃子(480円)、ポテトサラダ(380円)、ゴーヤチャンプルー(700円)、信州サーモン(800円)、あつ玉子焼き(550円)、馬刺し赤身(880円)、ハムカツ(480円)、えいひれ(480円)、きゅうりみょうが(380円)、サバ缶おろし(450円)、焼きそば(880円)、ゆで落花生(380円)、ちくわ磯辺揚げ(400円)と怒とうの注文。初日は別にして2日間しっかり歩いたし、昼は大して喰わなかったせいで、皆さん、食欲が旺盛である。
ビールの後は日本酒。やっぱりせっかくなので信州の酒にしようと、北安・冷酒(580円)、高天・冷酒(480円)、岩波・冷酒(480円)、七笑・冷酒(480円)とじゃんじゃん呑む。ビール派は、ドライブラック生ビール(350円)やハーフ&ハーフ(350円)、サワー派は信州コンコードサワー(450円)などを呑んでいた。
一方、日本酒ばかり呑んでいた小生も、ちょっと喉が渇いたので炭酸系を頼もうかとメニューを見れば、キンボール(430円)が目に留まる。あれっ、これたしか上田で呑んだ、なんだこの店、同じ系列店じゃん、と気が付いた。勢いでハブボール(480円)も呑んだが、ハブらしさはよく判らなかった。

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「小梨の湯」でさっぱりして「小梨平食堂」でまったりしたあと。いい調子になったまま、上高地へふらふらと戻る。こんなパッとしない天気でも、観光客や登山者がどしどしやってくる。外国人観光客も多い。特に欧米系の家族連れが目立つ感じ。風光明媚な上高地の径で彼らと出会うと、あれっ、ここは日本だったっけ?などと一瞬、錯覚する。
河童橋からは、穂高の中腹から上はあいにくガスの中。しかし一昨日、見られたので、もう残念とは思わない。初日と同様に、上高地バスターミナルにも多くの観光客が彷徨いている。ここで新島々行きバスチケットを買うのだが、でもその前に、今日、急遽東京へ帰ることになり、ついさっき別れたばかりの帰京二人組を再度キャッチしなくてはならない。
実はのりちゃんが某氏(あえて名前は伏す)から手渡された帰りの切符が、なんと3日前に乗った(当然、もう使えない)「特急しなの」の指定券だったことが発覚。某氏の迂闊ぶりに不謹慎ながら思わず笑ってしまうが、でも首尾よく「上高地食堂」で掴まえられたので、めでたしめでたし。
「上高地食堂」もそこそこ客が入っていたが、問題なく入店。さっき「小梨平食堂」では(先行帰京組をキャッチするために)殆ど何も喰わなかったし、バス発車時間まで小1時間あるのでちょっと腹ごしらえ。でもその前に、松本ブリュワリーのクラフトビール(600円税込、以下同様)で祝杯。この頃、様々なクラフトビールを呑む機会がめっきり増えてきた。
つまみには、鶏つくね(500円)、ソーセージ盛り合わせ(900円)、ざるそば(830円)、ベーコンほうれん草パスタ(950円)を喰った。みな、ごく普通の味だと思うが、涸沢まで往復して来た充実感が幸せのハードルを低くしたせいか、満足度は高かった。

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徳澤園で生ビールの看板を見てもぐっと我慢し、山菜うどんを喰ってから上高地へと歩みを進める。目指すは「小梨の湯」、あと2時間の辛抱。雨は小降りながら降ったり止んだりの状態。道に雪は殆ど無く、水溜りや泥濘んだ場所が時々現れる状況。
その中をちらほら観光客も我々とすれ違うが、スパッツ(何故か昨今はゲイターという云い方が主流になりつつある)等を着けたような気の利いた姿は少なく、綺麗なズボンに泥撥ねを上げている者が目立つ。明神を過ぎると観光客はさらに増える。最早ここは下界。
明神岳から延びる尾根の南端を廻り込めば、もう其処が小梨平。小梨平キャンプ場はテント場だけでなく、キャビンやバーベキュー場、食堂、売店、土産物屋、立ち寄り湯まで揃った一大レジャーランドだ。キャビンには、寝具や食器はもちろん備え付けがあるし(貸しテントの場合でもシュラフの貸し出しあり)、売店で食材や調味料まで手に入れられるので、それこそ身一つで泊まれることが出来る。空きさえあれば、突然思いついても宿泊、食事が可能という、まことに使い勝手が良いキャンプ場、曲りなりにも山の中であることをまったく感じさせない。
我々は、キャンプ場の受付で600円を支払ってから立ち寄り湯「小梨の湯」に入る。先客は数名程度で、とっても広々している。風呂から上がったら、丁度、女子連が到着。ひと足先に「小梨平食堂」に行っていると告げる。
店内は、それなりに広いが、丁度12時を過ぎたところなので、既に半分以上のテーブルは埋まっている。ここは券売機で食券を買う仕組み。さっそく生ビールをゲットしたら、ひとりでグビっとやっていい気持ちに浸る。今日は天気に恵まれなかったが、雪の涸沢の余韻を存分に楽しんだ。

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昨晩から降り始めた雪は、午前6時過ぎでだいたい15センチメートルぐらい積もり、更に降り続いている。朝食時に、長野県山岳遭難救助隊の隊員が宿泊客全員を前にして「今日は山に登るのはやめてください」と、はっきり要請。まあ、それは云われるまでもなく当然だろうと思う。そういう状況判断が出来ない輩は、こんな時期に穂高へは来ない方がよろしい。現状、ザイテングラード辺りでは表層雪崩の危険度はかなり高そうで、想像しただけで肌が粟立ってくる。
でも小屋に泊まっているような軟弱派(含、我々)には、こんな天気でも登頂しようなどとテンションが高い輩はいない。我々を相手にするよりは、テント泊の若者を集めて訓辞した方がいいだろう。でもまあそんな無鉄砲な輩はもう、この時間には歩いているだろうから手遅れか。
勿論、我々は単に下るだけだから、予定の行動である。しかし、涸沢カールからの下り始めは雪の状態が少々気になる。何人か下り始めたのを見極めたところで、我々も後に続くこととした。
下っていくと、雪はいつのまにか雨に変わった。雪崩れの後が其処此処にある。恐らくは未明頃に雪崩れたようだ。流石にもう、谷の底(我々が歩いているところ)まで雪崩がやってくるような感じではないが、それでも時折、上方の岩壁を滑り降りる小雪崩の音が谷に響き、思わず見上げる。
本谷橋はいつの間にか通過、虎口は脱したようだ。あとは淡々と左岸を進み、横尾に到着。ここまで夏のコースタイム通りの2時間ちょうど。下りは全く楽チンだ。あとは梓川沿いにのんびりと下る。途中、腹が減ってきたので、また徳澤園の「よりみち食堂」に寄って山菜うどん(800円税込)を喰うことにした。女子連はソフトクリーム。流石に未だ、あと2時間歩かねばならず、ビールはなんとか我慢した。うどんはつるつるで、なかなか美味かった。

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結局、雨の蝶ヶ岳に登るのは止めて、その代わりに日程を前倒しにして涸沢小屋まで行くことにした。歩程は大して変わらないが(夏道コースタイムで蝶ヶ岳まで4時間25分、涸沢までが4時間10分)、標高差は400mぐらい違うので気分的には大違い。勿論、雪崩の危険性は谷歩きの方が高いが、雨だったら表層雪崩にはならないだろうし、底雪崩は落ち切っているはずとの読みもあった。
横尾には長野県警山岳遭難救助隊の隊員が数人待ち構えていて、穂高へ登る登山者に注意を促している(実際、前日の28日にザイテングラード脇のアズキ沢を登って雪崩に巻き込まれ負傷した登山者がいたらしい)。有り難く拝聴するものの、そもそも登頂は我々にはてんでお呼びじゃないし、涸沢往復ぐらいが身の丈に合っている。
本谷橋から先は、夏道ではほぼ一貫して右岸の斜面をトラバースするように登るが、残雪期は谷のど真ん中。当然ながら眺望も利くので、すこぶるいい気持ち。この季節ならではの贅沢である。それに流石に谷が広いので、雪崩に対する緊張感はだいぶ薄い感じがする(もし目の前が雪崩れても逃げるチャンスは十分にありそう)。
やはり涸沢は人気の場所だけあって、次々と登山者が登ってくる。中でもテント装備を持った若者の登山者(リュックサックが大きいこともそうだが、割とウレタンマットを外に括り付けている人)が多い。宿泊装備を背負うよりお金を携えた方が楽な我々は、少数派である。
徳沢ロッジから5時間弱で涸沢小屋に到着。横尾から先、腐った雪の上を歩いた割にはまずまずのペースだろう。チェックインを済ませ、リュックサックを大広間の指定された寝床のそばに置いたら、売店へ走って生ビールをゲット。
残念ながら天気が悪くなってきたので、外のテラスで呑むのは寒すぎる、暖かい屋内の食堂でグビっとやった。ジョッキはマムートのロゴ入り。良く見るとこのちゃんのジョッキは涸沢小屋のネーム入り。売店のにいちゃんに聞けば「何かと世話になっている(贔屓にしている)ので」とのことだった。

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散歩から帰ったら先ず風呂だ。徳沢で風呂に入れるなんて、全く贅沢なことである(まだ山に登ってもいないうちに、こんなのでいいのだろうか、という気持ちもちょっとだけ擡げる)。多少、カランからのお湯の出が悪くても、そんなのはたいした問題ではない。さっぱりして温まったら、自動販売機で缶ビールを買って部屋呑み開始。
毎度のことながら、ビールをグビっとやって、畳の上で脱力するのはとてもリッチな気分にさせてくれるが、しかもここは徳沢、窓の外を見れば木々の間からまだ残雪の前穂・明神が望める。こんなシチュエーションはとても言葉では表せない。
しかしふと我に返れば、気掛かりなのは明日の天気。天気予報が伝える限り、明日は午後から雨、そしてそれは明後日まで続く見込みとのこと。雨の中、標高2,600mを超える稜線歩きするのは気が進まないし、風に吹かれたらそんな暢気も云っていられない。もし蝶ヶ岳に登らなければどうするか、代わりの山プランは流石に見つからないので、日程を前倒しにするしかないか。そうなると・・・、などと考えているうちに酔いも程よく回ってきたし、もう夕食の時間だ。対策は後回し。
食事はダイニングルーム。メインディッシュはハンバーグだが、イワナの塩焼きも付いている。明神の嘉門次小屋のイワナ塩焼きは有名だし、上高地周辺の店はたいてい、魚の塩焼きはアユでもヤマメでもなく、イワナだ。確かに梓川にはいっぱい泳いでいると思うが、ここは国立公園内、基本的に枯葉の一枚も採ってはいけないのだから魚なんて以ての外。多分、養殖イワナだろうが、何故かイワナが出てくればここで喰うのに相応しいと、客にウケる。不思議だ。
徳沢ロッジは新しくて、シック。部屋の設えも、食事も全く文句ない。接客は洗練されているとは云えないものの、コスパ的に1泊2食付13,500円は、この界隈では一番かも知れない。

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「徳沢ロッジ」のラウンジで生ビールを呑んでしまったものの、時間はまだ午後2時前。このままロッジの部屋で、夕食まで呑み続けるには流石に早過ぎる(呑み過ぎる)ので、ちょっと散歩をすることにした。アルコールが入ってしまっても、この界隈の水平移動だったら問題ない。
明神へ戻るのは気が利かないので、新村橋までいってみる。でも眺めが良いのは橋の上だけで、家族連れや恋人同士の散策には不向きな感じ。やっぱり明神辺りまでとはちょっと明るさが違う。
小生の感覚から云っても、明神までは観光地だが、徳沢から先は岳人の領域。本来、チャラチャラしたところではない筈だが、徳澤園や徳沢ロッジがずいぶんオシャレになってきているので、それに釣られて観光客が来るようになったみたいな気がする。
今回の我々は半分山、半分観光のいいとこ取りみたいなスタンスなので、その点では徳沢を彷徨くのは相応しい。新村橋からは勿論、前穂、明神岳がデカいが、六百山も良く見える。その奥には霞沢岳も見えているのかも知れない。
「徳澤園」まで戻ってきたところで、女子連は蝶ヶ岳登山口で、山から下りてきた単独行氏を捉まえて、道の状況など事情聴取。雪はかなり腐っているらしい。明日は昼頃から雨らしいから、更に融けるのが進むだろう、などと想像する。
一方、小生はそんな女子連を横目に見て、徳澤園の「みちくさ食堂」のテラスに陣取り、ひとり生ビールとシャレ込んだ。周りを見渡しても、ソフトクリームを舐めている輩はいるが、ビールを呑んでいる奴はいない。まだ時間が早いから当然だが、気兼ねせずグビっとやる。丁度、テラスからは前穂東壁が良く見える。まったく贅沢な眺めだ。

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今回は1日目の宿泊地は「徳沢ロッジ」。2日目は「蝶ヶ岳ヒュッテ」の予定なので、リッチな宿を先に泊まってしまうことになるが、朝、東京を発つ行程の都合上やむを得ない。上高地からたかだか2時間の移動、上高地でのんびりし、明神岳や前穂を眺めつつゆったりと歩いても、着いたらやっぱりというかまだ午後1時前。ちょっと贅沢過ぎたか。
「徳沢ロッジ」はカツラやハルニレと思しき木々で構成される徳沢の森の中に、ひっそりと建っている。ちょっと離れたところにある「徳澤園」のように、テント場やカフェが近くにないので、かなりひっそりと静かである。建物は3年前にリニューアルオープンしたとのこと。しかし造りも色もシックなので、外観から新しさは分からない。
正直なところ、これまで数え切れないほど徳沢を行き来して来たが、いままで「徳沢ロッジ」に泊まったことはおろか、足を止めたことすらない。それは第一に、一般道からちょっと奥に入っているせいもあるが、それよりも何よりも、建物の周りにはベンチもテーブルも無いので、足を止めようが無いのだ。従って、この宿の印象はとても薄いので、リニューアル前の姿も良く判らない。たぶん、似たような感じだったんじゃないか、ぐらいだ。
チェックインの後、女子連は部屋に入って荷物の整理だとか(+メイク直しだとか)で何かと大忙しのようだが、小生はリュックサックを部屋に持っていくのも後回しにして、ラウンジでビールをいただくことにする。注文は、宿泊の受付も兼ねるフロントなので、宿泊客がやってくるタイミングと錯綜すると、暫し待たされる。ビールの売り上げを上げたい場合には、もうちょっと工夫が必要と感じた。
それはともかく、ラウンジは暖炉があってなかなかシックな雰囲気。ここで呑むビールは、かなりポイントが高い。最早、ここは山小屋とは呼べないが、蝶ヶ岳や明神岳の登山口と考えれば、やたらと贅沢な空間である。聖界と俗界の境界は、この宿の玄関なのだ知った。

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今回のGWは蝶ヶ岳を登って槍・穂連峰の眺望を楽しんでから、ついでに涸沢カールでまったりしてみようという贅沢プラン。雪は山上ではそこそこありそうだが、上高地辺りは雪掻きの山が所々残っている程度で、スニーカー程度のハイカーもいっぱい歩き回っている。でも水溜りや泥田状態の所もあるので、スパッツをしていないと泥跳ね汚れが避けられない。
1日目は徳沢までなので、極めて楽チン、のんびりムード。河童橋周辺は夏の観光シーズンと大して違わないほどの人出である。今日は雲が多目だが、奥穂高岳も前穂高岳もよく見えていて、まずまずの眺め。芽吹きにはやや早かったようだ。
この辺りでランチにしようと暫し自由行動。女子連はベンチを確保し、持ってきたおにぎりやパンなどを頬張っている。一方小生は、端からこのあたりの店に入ってランチをするつもりだった。最初に狙っていた「五千尺ホテル」の付属レストラン「五千尺キッチン」(昔は「河童食堂」という名前だった。その方が味があって良かったように思う)は、入口にあったメニューを見れば、スパイシーポークカレーが1,890円というべらぼーな価格(ちなみに、「上高地帝国ホテル」だったら、ビーフカレーが2,700円(サービス料別)。上には上がある)。
とっとと尻尾を巻いて、今度は河童橋の北側の袂にある「ホテル白樺荘」の「カフェ小梨」を覗いてみれば、同じくカレーライスは950円という価格設定。「CoCo壱番屋」だったら505円だった、などという庶民感覚はともかく、いかに「五千尺キッチン」の方が美味いとしても、二者択一だったら950円に手を出さない訳にはいかない。客はそこそこやってきていて、オープンテラス席は一杯。やむをえず店の中に入ってカレーをパクついた。味は普通に美味い。たぶん、上高地に来てカレーライスを喰ったのは初めてだと思う。

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IMG_0314上高地お決まりの景色。梓川と穂高連嶺

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家の近所で、ちょっと気の利いた居酒屋へ行きたいと思ったら、この頃は「誠家」を連想することが多い。今日は金曜日なので、普通だったらたとえ呑みに誘われても(心を鬼にして)断って家へ直帰し、「チコちゃん」を見たら明日のための準備をして早く寝る(なにせ、三郷から山は遠いので・・・)、というパターンになる。
しかし今回は、このちゃんの要望により山行を日曜日からに変更したため、ゴールデンウィーク直前の金曜日にもかかわらず、久しぶりの「花金」(もう、死語か?)となり、而して早く寝る必要がない。こういう時に限って誰にも誘われないので、カミさんと待ち合わせて「誠家」へ行くことにした。
ドアを開けると、店主がお出迎え。こちらへどうぞと、いつものテーブル席へ着く。先客はカウンターに独り呑みの男子が二人のみ。うち一人は直ぐに帰ってしまった。残りの一人は小生よりもだいぶ上の方のようだが、相当きこしめているようで、酔うほどに愚痴愚痴と不満を女性店員にぶつけている。しかし店員の方も慣れたもので、柳の如く受け流している。そう、酔っ払いは駄々っ子を扱うが如く、まともに相手にしないのが得策だ。
先ずは生ビール(520円税別、以下同様)でのどを湿らせたら、今日はワインでも呑むかとイタリアワインの赤、ネリオ・ナルド・リゼルヴァ2013(Nerio Nardo Riserva, 3,780円)を注文してみる。意外に重厚な香りで酸味も感じる、値段の割りにかなりイケてると思う。
これに合うんだったら、牛すじ煮込み(???円)がいいなと頼む。しかし他に相応しい料理が見当たらず、真鯛刺身(???円)、銀だら西京焼き(???円)、ササミちょい炙りワサビソース(590円)、海鮮チーズチヂミ(620円)を注文した。やはり刺身にはミスマッチだが、銀だらとかチヂミとのマリアージュは悪くないと感じた。

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相老駅から「特急りょうもう」に乗って東武線を一路南下、今宵は北千住で途中下車する。Woodyさんとひろちゃんとは「お疲れ様でした~」とここでお別れ。今日はまだ店を決めていないので、駅の西側へ出て呑み屋街をぶらぶらとしながら、何処へ入ろうかと店を物色してみる。
目に止まったのは、「海ごはん山ごはん」と云う名のダイニングバー(明らかに居酒屋ではない)。看板を見れば無国籍料理的創作料理の店だと。北千住らしくない感じだが、ちょっと面白そうなのでここにしてみた。
入ると店員に「3階へどうぞ」と云われ、酔っ払いには危なそうな急勾配の階段を上がる。我々が山スタイルなので、3階へ通されたのか? このフロアにはオープンエアのテラス席があるし、更には屋上もあるみたい(夏限定か?)なので、都合4フロアもある店ということだ。
店の雰囲気は何となく南国の島を彷彿させる。「山ごはん」というよりも「海ごはん」な感じ。水沼温泉センターでビールを呑んでからだいぶ経ち、また生ビール(480円税別、以下同様)が呑みたくなったので注文。また、ビールが何杯も呑める季節になった。
つまみには、ソフトシェルクラブ~シークァーサーチリ~(780円)、海老とあさりと帆立とトマトの和風アヒージョ・バケット付き(680円)、旬野菜のグリル(850円)、3種のポテトサラダ(780円)を注文。ソフトシェルクラブが出てくるところは、やはり南国。ふと、マレーシアとかシンガポールを思い出す。旬野菜のグリルが唯一、「山ごはん」か。ポテトサラダ3種は、かぼちゃ、カレー味、アンチョビ味。確かに、無国籍な雰囲気は出ている。
北千住にはまだまだ入ってみたい店がいっぱいあるので、またこの店に入るのはいつになるか判らないが、ここは大人数でワイワイやるには良さそうな店、そういう機会には来てみようと思う。

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「トロッコわっしー号」で運転中の運転士と会話をしたあと、大間々駅に停車。以前、ネットで調べたことがあったが、ここから歩いて直ぐのところに、「ながめ余興場」という変わった名前が付いた木造の劇場がある。創建は昭和12年とのことだから、もう80年以上も経っているが、まだバリバリの現役。木造建築好きとしては見逃せない。いつか、時間に余裕がある時にでも見学をしてみたいと思っている。
間もなく相老駅に停車。いつものようにここで東武線へ乗り換えるわけだが、実は「トロッコわっしー号」の終点は桐生駅。やっぱり一度は、終点まで乗ってみたい。但し、桐生駅まで行ってしまうと、その後帰るためには足利駅までJRに乗り、東武の足利市駅まで歩くか、それとも両毛線で高崎に出るかしか無く、ちょっと不便。山登りと関係ない時に(もうそうなると完全に乗り鉄旅!)でも行ってみるか。
「特急りょうもう」に乗るのも、この3年間で7回目。そのうち4回は相老駅からの乗車。かなりの頻度でこの駅を利用していることになる。尤も駅の外へ出たことは無く、乗換えのみ。一度、話の種に外に出てみるのもいいかも知れない。
歩いて数分のところには、「桐生明治館」なる重要文化財施設もあるらしい。しかし見学をするとなると、山の滞在時間や温泉入浴に影響するのでなかなか難しい。これも乗り鉄旅か、泊まりのプランに組み込むしか無さそうである。
さらに、相老駅から徒歩10分くらいのところに上毛電鉄線の天王宿駅があり、約20分離れたところにはJR両毛線の下新田駅があるので、意外にこの界隈は駅の密度が高い。そういった乗り換えは地元の人ならではだろうが、もし乗り鉄旅を実行するのであれば、そのような乗り換えにもチャレンジしてみたい。これは乗り鉄じゃなくて、乗り換え鉄か(そんな分野があるか?)。

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水沼温泉センターでギリギリまでのんびりした後、登山靴を履いて外に出ればもうそこは水沼駅のホーム。毎度のことながら、ここは全く便利だ。他の私鉄ローカル線も是非見習うべきだと思うが、あまりそうなった事例は聞かない。インバウンド需要だって見込めそうなものだが如何だろうか。
程なく、「トロッコわっしー6号」が到着。気動車の2両編成、乗るのは勿論、1号車のトロッコ車両(2号車はごく普通の車両なので、雨天でもない限り乗る価値がない)。1号車には思った以上に客が乗っていて(とは云っても、たいてい4人掛けに1人か2人)、我々は端っこの(売店の脇の)ボックス席に座るしかない。
席に着いたらしっかりジャケットを着込む。スピードが速い「トロッコわっしー号」の場合、思った以上に風を受けるので、この時期は防寒(防風)対策が必要である。
途中の上神梅駅は通過駅なのだが、必ずスピードを緩め車内放送がある。この駅舎が国の登録有形文化財になっているせいだ(神戸駅の駅舎も同様)。鉄道模型マニアならずとも、自作ジオラマにはこの駅(か神戸駅)を使ってみたいと思うはず。
毎度、トロッコ車両から席を立って彷徨くことをしないので、今回はちょっと先頭車両(2号車)へいってみる。先頭部分の左半分が運転席となっていて、右側は窓まで近づける。乗り鉄だったらここに立つしかないところ。線路の両脇に色々な花が咲いているのが分かる。薄紫色の花はなんだろう。
写真を撮っていたら、若い運転手に話しかけられた。ちょっと吃驚。普通、運転席はオープンになって居ないので、話し掛けるどころか声すら届かない。この車両はまるでバスのようである。ちょっとだけ、運転手と沿線談義。いやいや、貴重な経験をしました。

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足尾駅から水沼駅まで存分にトロッコ列車の魅力を味わった後は、いつものように水沼温泉センターでひと風呂浴びる。次ぎの列車(トロッコわっしー6号)まで1時間強あるので、小生を除く皆さんは思いっきり風呂に浸かれるはずだ。
小生はだいたい30分あれば、リュックの整理から着替えまで含めて事足りるが(風呂場にいる時間は正味10分くらいではないか)、皆さんはそうはいかないし(女子連はドライヤー時間も必要だし)、折角の機会なのでのんびりしたい筈。その点、ここ水沼駅での列車運転間隔はほぼ理想的と云っていいかも知れない(これ以上長いと、小生的にはビールだけでは場がもたない)。
フロントで600円を支払ったら風呂場へ。ちなみに年会費200円を支払えば1回400円で入浴できる。年2回以上ここへ来るチャンスは無さそうなので、会員になることは無いだろう。風呂場はほんの数人しか居らず、(開放感がいまいちの)露天風呂には誰もいなかった。
さっぱりしたらいつもと同様、温泉センター内の「わたらせ庵(食事処)」へ。10人ほどの中高年団体がいたが、間もなく出て行ったので、その後は次にWoodyさんがやってくるまで暫し、ポツンと小生のみ。100人ぐらいは楽に入れるスペースなので、かなり殺風景。
ここは以前、座敷に座卓、座布団だったが、今は椅子と折畳式テーブルがずらりと並んでいるので、食事処というよりも会議室か研修室の雰囲気。いささか風情が無くなったが、膝や腰が悪いお年寄りにはこの方が優しいので仕方が無いだろう。
それはともかく、昼時を過ぎているとはいえ、こんな客の入りで「わたらせ庵」の経営は大丈夫なのか、ちょっと気になる。飲み物・食べ物の持ち込み禁止が災いしているのかも知れない。

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