山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2019年04月

忘年会2日目は、いつも通りであれば観光100%、ということになるが、今回はもうひと山稼ごうと、子檀嶺岳へ登ることになった。この山も、独鈷山と並んで塩田平を囲む山々の中では、何処から望んでもそれと判る特徴的な山容である。やはり火山岩頸の一つなのだろうか。
見た目同様、地図で確認した限り、どちらから登っても頂上直下が急傾斜な割りに、山頂が思った以上に広い(というか長い)プチ・テーブルマウンテンとなっている。山頂からは、遮るものが無い、申し分ない眺望が得られるが、生憎、天候がいまいちで、麓ぐらいしか見えなかった(山頂からの眺めはこちら。山行記録はこちら)。
直ぐ隣の夫神山が、微かに視認出来たに過ぎないが、気分はいい眺め。そこそこ満足できたので、あとは一気に下るだけ。頂上直下だけ気を付ければ次第になだらかになり、いつのまにか登山口。林道を無心に進んで、バス道路に出たら、もう「くつろぎの湯」は目の前である。
建物は、如何にも自治体の手による建物らしく、味も素っ気も無い。調べてみれば、やはり青木村が建てた施設、運営は青木村社会福祉協議会に委託しているとのこと。やってくる客も、殆どが地元の高齢者という感じで、ここは少なくとも観光施設ではなく100%福祉施設感満載。
受付で300円を支払ったら男湯へ。先客はご高齢の地元民がお二人だけ。風呂は明るくて広いので気持ちがいい。さっぱりしたあと、食事処が無いことは判っていたが、飲物の自動販売機にあるのは清涼飲料水のみ。残念ながらビールは無い。やってくるのが地元の高齢者だけであれば、アルコールは不要ということだろう。
でも青木村のHPを眺める限り、ここ「くつろぎの湯」は福祉施設ではなく観光施設としての扱い。であれば村外から観光客を呼ぶためには、お食事処ぐらいあっても良いような気がするし、(いち観光客として云わせてもらえれば)せめてビールの自動販売機は欲しい。今後の善処に期待したい。

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今回、塩田平の山を登るために、別所温泉街でリーズナブルな宿が無いか検索した結果、「つるや旅館」が見つかった。これまで別所温泉には何度かやってきたが、何れも駅からまっすぐ西へ延びるメインストリートにある宿ばかり泊っていた。この「つるや旅館」は、北向観音のちょっと南に寄ったところの、坂道の途中にあって、個人的にはかなり新鮮なエリア。1泊2食付12,960円は、この辺りの旅館としてはリーズナブルだろう。
界隈の山は何故か松林が多く、松茸山となっているらしい。更に坂を上るとその松茸を喰わせる店があるようだ。一度でいいから、死ぬまでに松茸尽くし料理を喰ってみたい。それはともかく、独鈷山から下って別所温泉に戻ってきた後のこと。さっき入った「大師湯」は温まることはできたものの、石鹸が使えないので、残念ながら未だサッパリできていない。
なので、宿に着いたら真っ先にまた風呂だ。着替えだけを持って風呂場へいくと、まだ誰も入っていない一番風呂の様子。ここは加温も加水もしていない、正真正銘の源泉かけ流しの湯だそうである。
めでたくサッパリ出来た後は、フロントに寄ってビールを頼み、さっそく部屋呑み。その後は、グッチー師匠が差し入れてくださった白ワイン「中志津2018」をいただく。単に呑ませて貰っただけの輩が云う台詞ではないが、これまで二度呑ませていただいた経験から、今回のワインはとても素晴らしい出来だと感じた。中志津に於いて2018年は、「偉大なる年」だったようだ。
それにしてもこの宿は、ハードウェア(料理だけでなく建物や調度品)もソフトウェア(接客)も、まったく昭和のままだ。テレビはブラウン管方式だし、電話も黒電話。昨今たいていの旅館は、宿の人が部屋まで案内したあとは、もう顔を出すことはほぼ無いが、ここ「つるや」は、やれ「お茶を入れます」だの、「食事の支度が出来た」だの、何度もやってくる。それはそれで、なんだか新鮮だ。

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「橋本屋食堂」でいっぷくしたら、せっかく「信州の鎌倉」と称される別所温泉に来たのだ、宿に帰るまで何処か観光しようか、ということになった。今回の参加者のなかには「別所温泉は初めて」という人だっている。もう何度も観光した(2年前にも来た)小生だけはその間、その辺りの店でちびちび般若湯でも呑もうかと一瞬、妄想してみたものの、考えてみればそんな店がこの時間で開いている筈もなし。ということで直ぐに諦め、やっぱり皆の後ろに付いて行くことにした。
先ずは定番の常楽寺。曹洞宗の禅寺である。ここまで来たら、国宝たる「八角三重塔」を拝まない訳にはいかないが、かなり高いところにある。ちょこっとだけビールが入っているため、階段を登るのはなかなかしんどい。何故アルコールは、かくも足の筋肉を弛緩させるのだろう、と恨み節も出る。
「八角三重塔」の国宝としての価値は、安楽寺のHPに詳しいのでここでは触れないが、素人目には悲しいかな、何度見ても(たぶん4回目)四重の塔に見えてしまう。しかし、屋根を支える扇垂木と斗棋の造形美が、この塔独特の美しさを表していると感じるのは小生だけだろうか。そのうちに、ぞろぞろと外国人観光客(恐らくは中国系)が上がってきたところで、我々は入れ替わりで引き上げる。
次は北向観音。安楽寺と同様、前回やってきた時は幕の内だったせいか、参道の人出も開いている店もそれなりに多かったが、今日はかなり閑散としているし、初詣に合わせた飾り付けも未だの様子で、やや物悲しさも漂っている。
北向観音参拝の後、せっかく信州最古の湯である別所温泉に来たし身体も冷え切っていたので、何処か共同浴場に浸かろうということになり、手近な「大師湯」に入った。番台で150円を支払い男湯へ。先客は数名で、湯船はほぼ定員一杯状態。ここは石鹸が使えないので、只、浸かるだけ。湯温は小生には少々熱いが、我慢して入ると冷えた身体が融けるようだった。

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今回は山の会の忘年会。一昨年の沼津、昨年の熱海と、この頃、海の幸狙いが続いているが、やはり王道は山から下りたらその足で入れる温泉付の宿がいい、しかしあまり雪が深いと恐れをなして参加者が減るのも少々考えもの、などとあれこれ考えあぐね、思い付いたのが上田の別所温泉。普段はあまり見向きもしない標高1,000mをちょっと超えるぐらいの、上田界隈の山々に登るのも悪くない。
塩田平を囲む山で最も目立つのは、やはり独鈷山。上田電鉄線の車窓からも、その特異的な山容が良くわかる。密教で使う法具のひとつ「独鈷杵」に形が似ているから、などという話をよく見聞するが、いまひとつ要領を得ない。「独鈷杵」の先端の尖り具合がそうなのかも知れないが、独鈷山はそんなにひとつだけシャープな山頂ではなく、いくつものピークが連なった鋸状。「独鈷杵」ではなくせめて「三鈷杵」、どちらかと云えば「五鈷杵」ぐらいの方がイメージが近いと思うのだが如何。
天気はいまいちだったが、山頂から見下ろす塩田平の眺めは、イメージ通りになかなか素敵だった。もし、また登る機会があれば、今度は塩田平の稲が実る頃が良さそうである。独鈷山から下りる際、タクシーの迎車時間が定まらなかったことと、これから夫神山に登る気も薄らいだので(当初の計画ではまとめて2つの山を登るつもりだった)、下山口にある中禅寺の薬師堂を観光した後、そのままテクテクと別所温泉まで歩くことにした。
しかし歩いてみると意外に遠く、タクシーの有難さを再認識。なんとかヨタヨタと温泉街に辿り着き、さて何処でビールを呑もうかと探してみるが時間は午後3時前、やっぱり世間並みと云うか、観光地なのに意外と云うか、開いている店が見当たらない。ようやく見つけたのは、橋本屋食堂(橋本屋の店内)。
先客はおらず、店主は時間を持て余していたご様子。さっそく生ビールを7つ注文。ここは蕎麦屋なれど、宿には今宵の夕食が待っているはずなので、申し訳ないがさすがに蕎麦は手繰れない。とは云え、ビールだけではちょっと物足りない。品書きを見れば、餃子(値段失念)があったので直ちに注文。蕎麦屋で、ビールと餃子の黄金の組み合わせが待っていたとは! 齧ってみると思った以上に美味い。意外と、蕎麦屋の餃子で外したことはないような気がする。

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会社帰りの金曜日、外出していたカミさんと待ち合わせして「花子家」で夕食。まだ、インドネシア帰りの影響が残っているせいで、せっかくならば和食の店の方が良いと感じる。考えてみれば不思議な感覚だ。それなりに一定程度和食を食べることで、累積量(又は累積回数、もしかすると一定期間内の頻度?)が閾値を越えて、もうあえて和食にしなくてもいいか、と頭の中の何処かの部位が判定を下すのかも知れない。人によって勿論、閾値が違うだろうし、年齢によっても変化するような気がする。「和食」の定義も、個人差がありそうだ。こんな研究、もう誰かやってますかね。それとももうすぐ、「チコちゃん」が教えてくれるかな。
「花子家」は、いつのまにか10ヶ月ぶり(前回はこちら)。予約もせずに入ってみると、カウンター席は別にして、上手い具合にテーブルがひとつだけ空いていた。この店のテーブル席は皆、6人で余裕に座れる大きさなので、毎度やや申し訳ないと思うが、まあ誰か来たら半分譲ればいいさ、との覚悟で座る。結局、後から客はやってこなかった。
先ずはひとり生ビール(480円税込、以下同様)。まだカミさんはやって来ていないが、とりあえずつまみには、納豆オムレツ(500円)とジャーマンポテト(700円)を注文。納豆オムレツは予想通りで、味もまずまず。ところがジャーマンポテトは、ボリューム満点。ひとりだったら、これだけでもう十分。
それにしてもジャーマンポテトほど、店によって料理方法が千差万別のものはないだろう。ジャーマンポテトの定義や如何? この店では、ソテーしたジャガイモと玉ねぎ、ピーマンに蕩けるチーズが乗ったシロモノ。よくある、ベーコンやソーセージは入っていない。ちなみに、中国で中華料理というシロモノが無いと同様、ドイツにはジャーマンポテトなる料理は存在しない(はず)。これは、日本の居酒屋(含、ビヤホール)にしかない日本料理、つまり和食の一部なのだと気が付いた。

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会社で、フィリピンからやってきていた女性エンジニアの送別会があり、10数人で海浜幕張の店「いっとう」に集合。この独身女性は日本滞在は2回目で都合3年ほど住んでいたが、日本の料理やら日本の観光地やらが大好きで、かなりエンジョイできたとのこと。
インバウンド需要は、純粋に観光目的でやってきた外国人が殆どだろうが、1~2年程度の短期間とはいえ就労でやってきた外国人も、多少なりとも需要を押し上げているのだと初めて知った。
海浜幕張は街そのものが新しいせいもあり、よく駅前歓楽街の路地裏にあって、煤けた赤ちょうちんや縄のれんが目印の場末酒場は、存在しない。新橋や有楽町のガード下が殊の外、居心地が良いおやじ達にとって、海浜幕張はどうも落ち着く場所がないのだ。
一方、うらびれた居酒屋には魅力を感じない、まだ将来が明るい若者たちにとっては、みんなでワイワイガヤガヤできる店がよろしいようで、今日入った「いっとう」もそんな客で結構賑わっている。一般的に、海浜幕張は、若者のグループ交友や会社の宴会用にそれなりに広い個室を用意した店が多い。この店は、まさしくそんな店だ。
10数人で呑み放題付きコース料理。メインは季節柄、鍋だとのこと。呑み放題では大した日本酒は含まれていないので、乾杯ビールの後はだいたいいつもハイボールか焼酎かワインを選ぶ。今日はワインの気分。
コースは可も無く不可も無い、在り来たりの料理が出てくる。まあ、海浜幕張に限らない感じだが。やがてメインの鍋、今日はすき焼きだと。しかしテーブルに置かれたシロモノは、どう見てもすき焼き鍋ではない。鉄板だ。それに野菜が山盛りとなっていてその上は肉で覆われている。昨今流行のインスタ映えなのか、とりあえず場が盛り上がる。味もまずまず。しかし、それにしてもよくこんなに薄く切れるね、って感じの肉だ。

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「フーターズ銀座店」を出た後、時間は午後9時過ぎ。普通だったらここでお開きになるところだが、今日は忘年会だし、まだ呑み足りない(又は家に帰りたくない)、という声が多かったので(小生は基本、朝型なのでなるべくなら早く帰りたかったけれど、折角の機会だからと引き摺られるように同行)、成り行きで新橋に流れて店探し。
口直しということでは無いのだが、2軒目に入るのならば、おやじが似合う昭和酒場が良いということで、暗黙の了解。新橋に居酒屋は、それこそ掃いて捨てるほどあるけれど、いざ入ろうとすると、やっぱり知らない店には入り難いし、知っている店に限って満席だったりして、意外に決まらない。
色々な店を覗いたり、出入りしたりしながら、流れ流れて新幹線ガード下の「ニュー加賀屋」に辿り着いた。新橋だけでなく「加賀屋」の名前を冠した店は数多あるけれど、ここは初めて。しかしイメージ通り、外観も中も極めて大衆居酒屋らしい店である。丁度、入れ替わりの客があったので、少々片付けを待ってから首尾よく入店できた。
テーブルを囲んだら、さっそく店員がやってくる。ひと頃、新橋の場末の安酒場は、中国系従業員が当たり前だったが、この頃は東南アジア系が目立つ。やってきた女性店員もそのひとりで、察するところフィリピン系のような気がする。
ややたどたどしい日本語なので、酔ったくらちゃんが見逃さずに突っ込みを入れている。皆もだいぶ良い調子(≒酔っ払い)なので、どうでもいい話が長いし詰まらないおやじギャグも飛ばすし、なかなか注文が定まらない。
結局、また生ビールを頼むことになり、そのあてには漬物の盛り合わせだけを注文。人数分のビールが来たところで乾杯、また次回会おうと約束した。

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大学同級生同士のプチ忘年会。東京の呑み屋事情に詳しいアユラシが幹事。小生は、この頃、東京以外の呑み屋にはやけに詳しくなってきたが(例えば、所沢や、立川、高尾、大月、大宮、松田等々は我ながら地元民並みに詳しい)、代わりに都心はすっかり疎くなってきた。今はせいぜい浅草や北千住ぐらいか。そんなアユラシが選んだ店は、なんと「フーターズ」だった。そんな店で忘年会とは、型破りだなー、と感心。
入ったことは勿論無かったが、その名前とそこがどんな店かぐらいはよーく知っている。小生がテキサス・ベイタウンにいた頃、話の種にフーターズに行こうと若者中心に盛り上がったが(小生も末席に加えてもらえそうだったが)、皆忙しくて都合が合わず、結局実現はしなかった(連れて行ってもらえなかっただけかも知れない)。
日本にフーターズは7店舗もあるらしい(つい最近、民事再生法の適用を申請したので、それでどうなるのかは不明)。いずれにせよ、銀座ナインにも店が出来ていたとは知らなかった。銀座の雰囲気とはやや相容れない感じもあるが、まあ良かろう。ここで接客する女性は全てタンクトップにホットパンツのチアリーディング・スタイル(男性従業員はごく普通の格好)で、いかにもアメリカナイズされた雰囲気を盛り上げる。
アユラシがチョイスしたのは、5,000円で呑み放題のコース。料理はサラダ、カナッペ、フライドチキン、タコスチップス、ムール貝のワイン蒸し、リブステーキ、ジャンバラヤなど、これもいわゆるアメリカン。量は、我々には十分過ぎるほどである。
そのうち、女性従業員が皆通路に出てきて、音楽に合わせ我々を盛り上げる。最後は客の我々と記念撮影。徹頭徹尾、如何にもアメリカンな文化を体現している店である。

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インドネシアから帰ってみれば、巷はすっかり忘年会シーズン。今宵は久方ぶりに「自称・暴飲暴食の会」に参加。インドネシアからの帰国がはっきりした時点で、日本にいるメンバーに開催をお願いし、ついでに「是非、鍋を喰いたい」と我が儘を云ったところ、今日は秋田料理の店になった。そう云えば、きりたんぽ鍋を喰うのは、1年半前のこの会だった。
海浜幕張からだと、東京駅はアクセスがし易い。KITTEだったらそのまま地下通路が直結しているので、雨でも傘を差す必要が無い。これまでKITTEには何度か入ったことがあったが、こんな秋田料理の店があるとは知らなかった。調べてみると、比内地鶏生産者がやっているらしい。つまり直営店。だったら安くて美味いのではと期待が高まる。
店内の天井には、いくつもの提灯がぶら下がっている。これは竿灯をイメージしたものだろう。店の間口はそれほどではないが、奥に長い。
先ずは生ビール(エビス生540円税込、以下同様)で乾杯。あとは各自、日本酒だったりそのままビールだったり。付き出しには、ぎばさの酢の物とポテトサラダが出てきた。
つまみは、燻りがっこ(378円)、燻りがっこクリームチーズ(518円)、比内地鶏鶏皮ポン酢(680円)、比内地鶏レバーパテ(810円)、秋田味噌もつ煮込み(518円)、焼き鳥盛り合わせ六本盛り(2,268円)、自家製秋田美人豆富(486円)を注文。燻りがっこクリームチーズはまるで「なると」のようである。この店で作ったオリジナルか、それとも商品として秋田辺りでは出回っているのか判らない。
そして締めはやっぱり、きりたんぽ鍋(比内地鶏きりたんぽ鍋一人前 2,592円)。6人いるので、3人前でいいかなと思って頼んだら、意外に鍋の大きさが小さい。これじゃ全然足りないと結局、鍋をもうひとつ、つまり都合6人分を頼むことになった。量はともかく、味は申し分ない。
店によって、鍋の大きさが様々なのは仕方が無いが、それにしてもこの店は一人前がやけに少ない。ということは、比内地鶏が割高なのだろう(きりたんぽそのものはたかが知れているし)。この店は秋田が本店のはず。秋田だったらいくらなのか、確かめてみたくなった。

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湯立人鉱泉でまったりしたあとは、猿橋駅から上り高尾行普通電車に乗車し、そのまま高尾駅へ。久しぶりに、高尾駅前の蕎麦屋「たまの里」へやってきた。この頃、ヒューストンやインドネシアに行っていたせいか、個人的には2年半ぶり(そのときのレポはこちら)だが、その間にもアニ~やなおちゃん達はせっせと通っていたようで最早、皆さんは小生よりも遥かに常連と云って良さそうである。
暖簾を潜ると、今日も高尾山帰りのハイカーで大賑わい。このざわめきは蕎麦屋のというよりは、居酒屋のそれに近い。少人数ではなく、グループでやってきている客が多いせいもあるだろうが、皆さん、単に蕎麦を手繰っているだけでなく、大いにアルコールが入って良い調子の様子である。ここは駅前だし、中央線と京王線の分岐点でもあるので、利便性は高いはずだ。
店に入って左手奥の四人掛けテーブルが、上手い具合に空いていた。ここはもっぱら予約席として扱われることが多いそうだから、常連の我々に相応しい席と云えそうである(単なる思い込みです)。
先ずは生ビール(560円税込、以下同様)でまた乾杯。その後は料理を選ぶ。注文したのは、身欠きにしん(???円)、刺身五点盛り合わせ(1,380円)、海鮮サラダ(ハーフ440円)、てんぷら盛り合わせ(720円)、アジフライ(470円)とめざし(???円)。
インドネシア帰りの小生としては、無意識のうちに和食系の強いものを選びがちとなる。そして、肉よりも魚ということになる。インドネシアだって探せば干物もあると思うが、めざしのようなものはスーパーマーケットではついぞ見掛けることがなかった。ということで、めざしは日本に限る。日本酒を呑みながらめざしを齧れば、もうインドネシアは遥か彼方へ遠ざかってしまうのだ。

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集合時間の7時30分よりも少々早く大月駅に着いたので、駅構内をうろうろ。今日は気温が低く、外にいるとジンジン冷えてくるので、じっとしていられない。今回は、ドタ参加のアニーも含め3人で、大菩薩連嶺・楢ノ木尾根の末端にある大峰の、北尾根を登る計画。ここは急登マニアの間では結構有名なようである。別に小生は、その端くれでもなんでもないが、ネットでそんな記事を多く見掛けると、いったいどんなところだろうと興味が沸いてくる。
地図を読んだ限りでは、何処も同じ「ちょっと急な尾根のひとつ」という感じだが、実際に登ってみると立木も下草も無い防火帯となっているせいで、高度感が違う。四肢を使って登っていると、股の間から深城ダムの湖面が見えるし、おにぎりを落としたら、チャポンと湖に入りそうである。
しかも地面は霜が下りて凍っているので、このちゃんならずとも、チェーンスパイクを履いてみたくなる感じだが、結局、つぼ足でもなんとか登れた。大峰の山頂直下も転げ落ちそうなほどの傾斜で、もはやアキレス腱の限界以上なのでZIGZAGに登るしかなかった。
一方の、水無山からの下りも、一貫して急な下り。今回は全行程として7km足らずの割には、急登と急降下が揃った、効率的に高度を稼ぐコースとも云えるだろう。大峰に登る機会はそうそう無いかも知れないが、もし次があれば秋が良さそうである。
山から下りたら上和田からタクシーを呼んで、やっぱり最寄の湯立人鉱泉へ直行。昨日に引き続き、「また来ました」と女将さんにご挨拶。女将さんからは「あら、まあ」と歓待される。今日は男風呂には誰もおらず、直ぐに入湯。そう云えば昨日も気がついたが、男風呂と女風呂との間の仕切りが高くなっていた。誰か覗きこむ輩がいたのかも知れない(必ずしも男とは云い切れない)。
風呂から上がったらさっそく、いつものように大広間(休憩室)でビールを呑みながらまったり。時の流れがやたらに早く感じるこの頃だが、ここだけはちょっと違う。

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暫く山登りから離れていたので、今回は土日とも中央線沿線の山を登ることにしよう、そのために土曜の晩は大月近郊の宿に泊ってみよう、と企ててみた。宿は、手近な大月駅前のビジネスホテルにするつもりだったが、色々ググッてみると、都留市駅前に新たな宿泊施設が出来たことを知った。それが今回泊った「山梨泊まれる温泉 より道の湯」である。
大月駅前ほどではないにしても、実際に泊ってみると当然ながら、翌朝の駅前集合が極めて楽ちんだ。朝7時半集合としていたので、「山梨泊まれる温泉 より道の湯」を出たのが7時過ぎ。これが自宅だったら、間違いなく始発電車に乗らねばならない。往復を考えれば、4時間以上も短縮できたことになる。これは病みつきになりそうで怖い。
大月ですっかり良い気持ちになった後、富士急行線に乗って都留市駅で下車。駅前、という程ではないが5分ほどで「より道の湯」に到着。直方体の建物で、入口が何処か判り難いが、駅と反対側にあった。受付カウンター行くと、開口一番、係員に「靴は脱いできて」と云われ、慌てて入口へ戻る。段差が無いので気が付かなかったが、シューズロッカーがちゃんと入口右手にあった。館内はスリッパが無く、靴下(又は裸足)で歩くのだが、フローリング床が滑って歩き難い。
チェックインを済ませたら先ずは客室へ。宿泊棟は別建家にある。部屋はビジネスホテルと似た造り、ベッドをどうやって入れたのだろう、と思うほど狭い。荷物を置いたら(さっき「湯立人鉱泉」に入ったばかりだが)、タオルを持って風呂を覗きに行く。1階は食事処や売店やらがあって、結構、客が屯している。風呂は2階。建物全体がそうだが、風呂も新しくて気持ちがいい。夜に露天風呂へ入るのは、なんだか久しぶりだ。
矛盾した云い方になるが、「温泉付ビジネスホテル」というよりも、「泊れる日帰り温泉」という感じが相応しいかも知れない。カラスの行水的小生には、1泊朝食付で8,555円はやや高い感じもするが、好きなだけ入れて(しかし朝は入れない!)、しかもサウナもあると考えれば、そんなものなのかも知れない。

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「かつら」を出たら、いつのまにか外はとっぷり暮れていたが、時計を見ればまだ宵の口。なおちゃんにはもう一軒、ちょっとだけ付き合ってもらうことにした。
大月駅前はこの季節らしく、富士山をモチーフにしたイルミネーションが綺麗だ。だが、見ている客は殆ど見当たらないので、少々物悲しさも漂っている。
2軒目は毛色を変えて、駅前ロータリーの反対側にある「月cafe」にしてみた。名前はカフェでも、普通に西洋料理が出てくることは、我々は良く承知している。ここはかつて「アダージッシモ」という店名だった頃に、かなり贔屓にさせてもらっていたが、名前が「月cafe」に変わってからは3年ぶり(前回はこちら)の入店である。
入ってみると、まだ早い時間にも拘らず(2階はわからないが)1階は先客なし。昼間は近所の有閑マダムがランチに来ることがありそうだが、夜はこんなものか。
近所のオヤジ連中が管を巻く感じの店じゃないし、出張か何かで独りでやってきたビジネスマンも呑むだけだったら「庄屋」や「魚民」に入りそうだし、女性のお酌が欲しかったら路地裏スナックに入るだろうし、このようなスタイルの店は大月ではなかなか難しそうな気がする。
それでも我々が知る限りもう10数年やっているのだから(HPによれば1965年からやっているのだそうだ)、それなりに客は付いているはず、我々のような闖入者目当てで無いことは確かだ。
折角の洋食なので、ワインをグラスで貰うことにした。つまみにはトリッパのトマト煮込み(1,550円)をチョイスしてみる。しっかり煮込んであって、蕩ける舌触り。こんな料理が喰えるのだから、山から下りたら偶にはここに寄ってみたくなるのも道理だが、不思議と他に登山姿の客を見ることは無い。何故だろう。帰りはご主人のお見送りを受ける。また来ます、と店を後にした。

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湯立人鉱泉でまったりしたあとは、珍しく今日は大月に移動して打ち上げ。実は、土日を連荘で中央線沿線の山に登ることにしたので、今宵は大月界隈で小生ひとり宿泊なのである。従って、夕食を兼ねた打ち上げも大月にさせてもらい、今回はなおちゃんが付き合ってくれた。
ちょっと暫くインドネシアに現を抜かしていたので、日本にいられる限り山に登っておきたい、という気持ちになり、だったら週に1日だけでは勿体無い、土日とも登ってしまおう、それならばいちいち家に帰るのはもどかしい、山の近くに泊ってしまおう、ということになった次第だ。
大月駅前には、昼間から呑める店がいくつかあって、我々のような山帰りにはありがたい。もう10年以上前になるが、隊長以下4人で花咲山に登った帰り(そのときも猿橋を観光し、やっぱり湯立人鉱泉で汗を流した!)、駅前の「正華」という中華料理屋で、フラフラになるまで呑んだことがあった。
その「正華」に久しぶりに入ってみようかと一瞬思ったが、未だ駅前で入ったことが無い店がいくつかある。特に気になるのは、ロータリーに面した「かつら」という店。暖簾に「古民家麺処」とあり、どうやらラーメン屋らしいのだが、外に掲示されたお品書きを見る限り、それなりにつまみもありそうなので、入ってみることにした。
暖簾を潜ると、既に店内はかなり客が入っている。皆、単にラーメン目当てでは無さそう。しかも、山帰り姿ばかりではない。地元にも人気の店のようだ。ちょうど奥の4人掛け席が空いていたのでそこに着陸。さっそく生ビール(500円税込、以下同様)をいただく。その後は日本酒にするのだが、ここには様々なカップ酒が置いてある。面白い趣向。折角なので、山梨県産を頂こうと谷桜(500円)と春鶯囀(450円)をチョイス。それでも足りなくなったら、七賢(???円)を小瓶でもらう。
つまみは先ずビールには餃子(480円)。ごくスタンダードな餃子だが普通に美味い。その後、豚肉ともやし炒め(580円)、卵と豆腐のサラダ(630円)、もつ煮(550円)を注文。どれもラーメン屋らしからぬ品揃えと味だった。ラーメンは喰わなかったが、そんなことはすっかり忘れる程、ここは普通に居酒屋である。

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2ヶ月ぶりの山。元々、当初に立てた計画では、大菩薩連嶺の枝尾根にある寂峰の、鳥屋ノ丸に登ってみるつもりだったが、ここは冬枯れであっても眺めが期待できない山頂。一方、天気予報でも、実際に空を見上げても、今日はほぼ一日中快晴が約束されたので、折角なので富士山を望める山にしようと電車移動中に予定を急遽変更、大月駅ではなく一つ手前の猿橋駅で降りることにして、以前行ったことがある大洞岩経由で百蔵山に登ることにした(山の記録はこちら)。
大洞岩は期待通りの眺望、富士山とスマートな岩殿山のツーショットを望める絶好の位置にある。ここから一旦下って、バリエーションルートで百蔵山に登る。やはり2ヶ月も間を空けると、身体がやけに重い。実際に体重は増えているし、足の筋肉も落ちているはず、ダブルに効いてくるのだから、それも当然だ。
なんとか百蔵山に這い上がったあとは、山頂の喧騒(この時期でも何十人も居た)を逃れてさっさと下山。そのままの足で、日本三奇橋の「猿橋」を観光し、湯立人鉱泉に到着。調べてみると、およそ4年ぶりの湯立人鉱泉だ(前回はこちら)。それに前回も、図らずも大洞岩と百蔵山に登った後、その足で湯立人鉱泉にやってきている。
前回同様、女風呂は地元のおばあちゃん3人が長湯をしているし、男風呂も珍しく3人の山帰り客が入っているとのこと。別に急ぐことも無いので、いつもの広間で、風呂に入る前のビールを頼もう。冬のビールもまた佳し。つまみはこれも定番の、小梅の梅干を爪楊枝でいただく。
女将さんに聞けば、4年前に居たネコは亡くなったそうで、その代わりに今は子ネコが2匹いるとのこと。うち、1匹はよろよろと出てきたが、もう1匹は昼寝中か、見かけず。ここは時間の流れがゆっくりだが、それでもやはり4年という時間は流れている。

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原宿まで「遠出」したせいか、しっかり昼飯を食ったのに、ちょっと小腹がすいた。買い物ついでに北千住で途中下車して、何処かに入ることにした。あまり駅から離れたくないので、駅前で気が利いたところとなると、マルイやルミネ以外では「銀座ライオン」ぐらいしか思い当たらない。ということで他には脇目を振らず直行。
駅前のロータリーに面した雑居ビルの地下階、というより地下鉄千代田線の地上出口の、階段途中の中地下みたいなところにある。千代田線を利用する際には、ついうっかり引き寄せられそうな、危ない場所だ。この店は何年か前に入ったことがあるので(いつだったか思い出せず)、今回は2回目。
平日のまだ午後4時ぐらいなので、こんな時間はさすがに空いている。天井は低いので、穴倉のような雰囲気である。テーブルは10もないくらいで、ビアホールとしては大して広くはない。先客は、外出先から会社に戻らずやってきたような、さらりーまん数人のひと組だけだった。
ここへ来たからにはやっぱりサッポロビール、エビスの生(570円)をいただく。つまみにはチキン唐揚げ(790円)と、6種チーズのフラムクーヘン(980円)なんてあったので注文。しかし、サワークリームを塗った上にスライスオニオンとベーコンを乗せたスタイルが一般的なフラムクーヘンなので、チーズを乗せると単にピザにしか見えない。
テキサス・ベイタウン滞在中には、フラワー・トルティーヤを使って毎週のように作って喰っていたので、なんとなく残念な気持ち。そういえば、アメリカではサワークリームが安くて何種類も手に入ったが、日本ではやたらに高価だし、手に入れにくい(たぶん、原料の生クリームが高価なせいだろう)。食文化の違いと云ってしまえばそれまでだか、このこともなんとなく残念である。

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「いせ源」で満ち足りた気分になったあと、カミさんが葛飾応為の「吉原格子先之図」を見たいというので、太田記念美術館へ足を運んでみた。原宿なんて、久しぶりだ。勇んでいってみると、くだんの応為作品は見当たらず(当然ながら、館内は写真撮影禁止である)。
考えてみるに、ここの美術館は所蔵作品が1万4千点もあるのに、展示スペースの広さから見て、実際に展示されている作品はその十分の一にも満たないのではと思われる。展示作品は毎月のように入れ替えがあるらしく、更には何処かの展覧会に貸し出されている可能性も含めれば、無作為に出かけて応為作品に出会うのは至難の業だろう。何れにしても次回は、電話で確認してからやってくるとしよう。
ともかくせっかく表参道までやってきたので、何処かの店に入ってみようと、表参道の裏道へ入ってみる。
なにやら若者が群がっている店があった。看板には、THE ALLEY LUJIAOXIANG(ジ・アレイ・ルージャオシャン)と書かれている。「ルージャオシャン」なんて中国語っぽいな、と思ってググッて見ると、果たして台湾発祥で、アジアや北米などでもグローバルに展開しているという、話題のティースタンドらしい。
渋谷や新宿にもあるとのこと。アルコールは置いてないようなので、小生には全く無用の存在だが(だいいち、並んで待つほどのシロモノなのか)、それにしても台湾発の店が今のファッションとは、時代は変わったものだ。
とりあえずその「ルージャオシャン」はスルーした先に、Zip Zap(ジップザップ)という小洒落たカフェ・レストランがあった。ここならビールが呑めそうだと、入ってみる。メニューを開けば、ここのビールはハートランドだ。ちょっとうれしい。さっそく注文。カミさんは、嬉々としてコーヒーとケーキを注文した。

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常夏の国から帰ってきたら、いつのまにか日本はすっかり鍋の季節である。この頃は、寒い季節は鍋に限る、と思うようになってきた。さて何鍋にしようかと思っていたら、カミさんが「あんこうがいい」というので、じゃあ神田の「いせ源」に入ってみようか、となった。
「いせ源」は勿論、初めてだし、そもそも「あんこう」だって、茨城・大洗で一回喰った記憶があるだけ。巷ではふぐ、スッポンなどと共に、あんこうは高級な鍋の材料となっているが、正直、淡白過ぎて美味さがよく判らない(って云うか、判る程喰ったことがない)。
「いせ源」は以前から、場所だけは知っている。不覚にも入ったことがある甘味処「竹むら」の向かい。行ってみると、本物の鮟鱇が店の前に飾ってあった。これを見て「喰いたい!」と思う客もいるかも知れないが、やはりグロテスクな姿なので普通の女性などはひいてしまいそうだ。
入ると下足番がいて、二階へどうぞと云われる。上がってみると、大広間に数組の先客がいた。お気楽OL組か(勝手な想像です)、中高年夫婦ばかり。店の創業は天保元年で、建物は昭和五年に建てられたものという。外観だけでなく、内装や調度品も実に味がある。何故か、一つの無人の座卓に置かれたコンロで、バンバン火が焚かれている。暖房のつもりだろうか?
座ったら、ビール(中瓶700円税込、以下同様)と共にあんこう鍋(一人前3,500円)を注文(二人前以上でないと注文できない。つまり一人で来ても、二人前を食わなくてはならない)。コース(8,500円~)もあったが、「梅園」の鴨鍋で懲りたので、ちょっと自重。しかしちょっとだけ肴も欲しいので、とも合え(1,000円)だけを頼む。あんこうの身と肝を合えたもので、かなり美味い。こりゃ酒だな、と菊正宗(一合650円)も注文。
程無く出てきた鍋は、意外に量が少ない。「梅園」だったら一人前の量だ。でも、雑炊まで喰おうと思ったら、我々にはこのくらいが丁度いいだろう。火が通ったところであんこうを喰らう。思ったとおり淡白。勿論、不味くは無いけれど、値段に見合うくらい「美味い!」という程ではない。
あっという間に具は無くなったので、おじや(600円)を注文。係の女性がやってきて、汁の量を念入りに調整し、御飯を入れて沸騰してきたところを見計らって卵でとじ、小口ねぎを振り掛けできあがり。ひと口頬張ってみると、これが激うま!こんな雑炊は喰ったことが無い!あんこうの美味さとは、出汁なんだ!と二人で感激してしまった。あんこう鍋だけを食って、おじやを頼まなかったら何の意味も無い、と知った。

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今回も、マイルをすっかり叩いて何とかビジネスクラスへアップグレード。ボーイング787のビジネスクラスは初めて。しかし、シートそのものは767と違いは感じられない。久しぶりに窓際席。もちろんエコノミーとは異なり、通路側席の人に断らないと通路に出られない、ということはない。
なにやら後ろの席は(もちろん声しか聞こえないが)、シートに着いた途端、CAを呼んでスコッチやらワインやらをがぶ飲みしている様子。離陸中は流石に静かになったが、ベルト着用サインが消えたら機関銃のように呑み始める。次から次へと、まるでこの世の終わりの如く注文している。そんなに呑まないと眠れないのか、それとも寝る時間を惜しんで呑み続けているのか。世の中、凄い人がいるものだと感慨に耽りつつ、こちらはさっさとシートを倒しアイマスクを着け、間も無く眠りに落ちる。
やっぱり午前4時に文字通り叩き起こされる。この時ばかりはCAが鬼に見える。まったく寝た気がしないが、しぶしぶシートを戻し、映画でも観ようかと画面パネルを操作。特にこれといったものは無かったが、「ミッションインポシブル・フォールアウト」を観ることにした。
もうシリーズ第6作目だそうだ。稼ぐね、トム・クルーズ。しかし、内容は特に変わり映えがしない感じだし、特段、印象にも残らない。もう、やめたほうがいいんじゃね? 皆、トム・クルーズのファンでも無ければ、惰性で観ているのかな。
窓の外を見ると、いつの間にかもう東京湾上空。富士山は雲の中。やがてタッチダウン。
入国審査も自動化ゲートでさっと通過し、ベルト回転台へ向かう。皆さん、カート進入禁止のラインからなかへ入ろうとしない。実に奥ゆかしい。インドネシア(他の国も似たり寄ったり)じゃ、みんなそんなのは無視して、回転台のぎりぎりに立ち並ぶ。日本に帰ってきたなあ、と実感する瞬間である。

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首尾よくチェックインを済ませた後は、イミグレーションで出国審査。係員に「マルチビザで、何で2ヶ月もいたのか」としつこく食い下がられる。確かにそう思うだろうなあ、とこちらも思う。苦しい言い訳をして、渋々顔でなんとかスタンプを押してもらった。
その後、ミャンマー・エンジニア君を連れてラウンジへ向かう。ミャンマー君、「ラウンジは初めてです!」とニコニコ顔。喜んでくれて、なによりである。小生も今回、初めてターミナル3のラウンジを利用する。
ここターミナル3には、ガルーダ・インドネシア航空のラウンジしか無い。従って”One World"に加盟しているJALを利用する者も、"Star Alliance"に加盟しているANAを利用する者も(って云うか、ターミナル3に入るあらゆる航空会社の利用客は)、ここへやってくる訳だ。そんな呉越同舟的なラウンジなんて、今まで他にあっただろうか。
ガルーダ・インドネシア航空のラウンジだからといって、まさかアルコールが無いなんてことはないよな~、と若干危惧していたが、それは直ぐに杞憂と判った。ビールだけでなく、ワインだってある。
やけに細長いラウンジの一番奥に居場所を定めたら、呑み食い開始。ミャンマー君には「なに呑んでも、なに食べてもオッケーだよ」と簡単に説明。嬉しそうにビュッフェテーブルへ飛んでいく。小生も後を追いかけて、先ずはドリンクコーナー。ビールは、ビンタンしか見当たらず。でもそんなのは大した問題じゃない、呑めるかどうかが重要。ビールの肴には、フィッシュボール入りのスープ麺にした。これはちっとも辛くないし優しい味。
我々は早い時間に入ったせいで、その時点ではまだ空いていたが、立ち去る頃には、ほぼ全てのシートが埋まった状態。椅子取りゲームの如く、入れ替わり立ち代り、空いているシートを探す利用客がうろうろ。そろそろ時間だと小生が荷物を持って立ち上がると、すかさず欧米系巨体オバサンがやってきて、ドシーンと座った。

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