GA246便に搭乗。まあまあの混み具合。小生の隣は空いていた。ひとつ置いて窓際席は、ペーパーバックを読む欧米系男子。こちらも席に着いたらポケットからタブレットを取り出し、さっそく本(電子書籍)を開く。
この頃読んでいるのは、佐々木裕一著「公家武者 松平信平」という時代物。五摂家のひとつ鷹司家の庶子だった信平(のぶひら)が、公家であるにもかかわらず何故か徳川の旗本になって、江戸で大活躍するというやや荒唐無稽な物語で、なんとなく弱きを助け悪者を懲らしめる、水戸黄門的痛快娯楽テレビドラマのような小説である。しかし、これまでに16巻も出ているのだから、それなりに人気があるのだろう。
暇つぶしに読むには丁度いいかなと思って読み始めたのだが、多少チャラいながらも、これがなかなか読み飽きない。結局、あっという間にもう16巻目になってしまった。娯楽小説としては、意外にイケているということかも知れない。ちなみにこの小説は、コミックにもなっているようだ。
ところが最近知ったのだが、この京都の公家から江戸の旗本へ転身した松平信平というひとは、なんと実在した人物である。小説の中でも描かれているが、徳川3代将軍家光の正室・孝子(信平の異母姉)を頼って15歳で京から江戸に出て、家光から寄合旗本として召抱えられたのも事実ならば、ときの紀州藩主徳川頼宣の娘・松姫を娶ったことも、松平姓を許されたのも事実である(剣の達人だったかどうかは定かではない)。
小説ではこのあと、大名まで出世するのだが、実際は七千石止まりだったようである(しかし、孫の代には実際に大名にまでなっている)。まさに事実は小説よりも奇なり、この僅かな人物像を知っただけで、佐々木裕一ならずとも、小説を書いてみたい気持ちになりそうだ。

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