山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2018年04月

レトロ銭湯「花の湯」でさっぱりしたあと、タクシーを呼んで「ココ・ファーム・ワイナリー」へ向かうことに。タクシーは、あっという間にやってきた。足利タクシーの営業所は、直ぐ近くだったようだ。「花かげの湯」と「牧丘タクシー」の関係と同じだ。
「ココ・ファーム・ワイナリー」は個人的にはもう3回目(前回はこちら)だが、足利に来ることがあれば何度でも寄りたい感じはある。それは、ワイナリー内にある「ココ・ファーム・カフェ」がとてもいい感じなのだ。足の踏み場がないほど混んでいたHARVEST FESTIVAL(収穫祭)では、このカフェはVIP専用となってしまい、我々平民は入れてもらえなかった。
ここでは、ココ・ファーム・ワイナリーで作っているワインを、小売価格の2割増し程度の値段で呑める。ワイナリー直営カフェだけのことはある。ここのワインが好きな者にとっては、それだけでも寄る価値があるというものだ。勿論、それだけではない。前回に比べると今日はちょっと肌寒いし、まだ菜の花も咲いていないが、それでもここのテラス席は開放感があってとにかく気持ち良い。
風呂上がりなので、ひと口目はビールを呑みたいところだが、さすがにここにはビールは無い。白ワインをいただこう。山のプティマンサン(840円)にしてみた。爽やかな酸味。その後、ツヴァイゲルト(840円)、月を待つ(720円)、風のルージュ(650円)も賞味。
料理は、生ハムとチーズの盛り合わせ(1,400円)、トマト&モッツァレラ(1,200円)、ツブ貝とキノコのアヒージョ(1,200円)を頼んだ。ワインとチーズとこの雰囲気があれば、とても良い気分になれる。HARVEST FESTIVALではない時に、また来たい。

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鑁阿寺に参詣し、大日茶屋で足利シュウマイを喰いながらビールをぐびっとやっても、まだ「花の湯」始業時間まで間があったので、今度は足利学校へ。ここでの教育は儒学が基本であったことから、孔子廟も祀られている。創建年代は諸説あって定かではないが(ここでの展示では、平安時代前期の小野篁が創建者だとしている)、少なくとも12世紀の鎌倉時代ぐらいまでは遡れそうで、900年以上の歴史を持つ、世界でも屈指の歴史ある学校であるのは間違いない。
庭の一角に、顔回の74代目子孫、顔振鴻氏が手植したというクスノキがあった。酒見賢一の「陋巷に在り」を読んだことがあったので、孔子の随一の弟子にして、この小説の主人公「顔回」には親しみがあった。勿論、顔回は紀元前の人(紀元前481年没)。その顔回の子孫が、足利学校にやって来て植樹したと聞くと、遥か2,500年前の人物像が蘇ってくる気がして、密かに感動すら覚える。それに、自分の祖先を74代遡れるなんて、流石、中国だ。日本じゃ天皇家だってそこまで辿れるかどうか・・・。閑話休題。
足利学校で歴史に触れたあと、そろそろ「花の湯」が開く時間。同じ道を戻ると、10分ほどで到着。館内のレトロ感は秩父の「クラブ湯」や「たから湯」といい勝負だが、外観は「花の湯」の方が遥かに立派だ。番台で女将に350円を支払、さらに「石鹸も下さい」というと、女将さんが使い掛けの石鹸をそっと出す。持参することも買うことも不要なのだ(勿論、新品を買うこともできる)。こういうざっくばらんな感じがいい。
ふと見ると「花乃湯セット1,000円」とのポスターが貼ってある。三軒となりにある「美川巴町店」という居酒屋とのコラボで、入浴料とビール大瓶、焼鳥5本、小鉢がセットになっているらしい。なかなかのアイデアだし随分お得感があるが、「美川巴町店」の開店が午後5時半とのことで、残念ながらそこまでは待てない。
すでに風呂場には、常連と思しき先客が数人入っていた。湯船の湯はしびれるほど熱いが、常連は澄まして入っている。新参者は、うめることはできない。小生も何とか澄まし顔で入り、30秒ほど我慢して浸かって出た。

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蕎遊庵で蕎麦を手繰った後のこと、そのすぐ近所に銭湯「花の湯」があるのだが、開店は14時とのことで、まだ1時間ある(大月「よしの湯」だったら、たぶん大丈夫だった。隣りの自宅に押しかけて、早く開けてもらったことすらある)。それならばこの時間を利用してちょっと観光しようかと、鑁阿寺(ばんなじ)へ向かう。
鑁阿寺の「鑁」という21画の漢字は、この寺の名前以外でまずお目にかかることは無い(と云いつつググってみると、赤坂に「VAN鑁」という名のレストランがあった)。よくもこんな漢字を使ったものだ。本堂は国宝とのこと。立派なことはよく判るが、隣りのイチョウの木もかなり立派。枝だけで芽吹きは未だだが、それでも十分見応えがある。以前、紅葉の頃に来たが、それは壮観だった。
鑁阿寺の境内には茶屋がある。名前は鑁阿寺らしく「大日茶屋」。ここでビールでも呑もうかと寄ってみると、足利シュウマイ(蒸し)(160円/2個)の看板が掲げられている。「ソースで食べる白いシュウマイ」とあるので興味が湧いた。崎陽軒のシュウマイは、店頭販売で6個入り300円だから、それに較べると、店内で食べさせるにしても2個で160円、1個80円というのはちょっと割高な感じもするが、せっかくなので喰ってみた。
店内は何となく暗い感じなので、屋外のテーブルに座る。齧ってみると、確かに中も白い。玉ねぎが入っているようで、仄かに甘く感じる。中身は玉ねぎだけ?と思って調べると、ぷりぷり感を出しているのは片栗粉らしい。が、何れにせよ肉が一切入っていないので、1個80円は一層高い感じがしてくる。それでも、ここ足利のB級グルメに出会うことが出来たのは、何となくうれしい。それで納得するとしよう。

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今回の山は行道山。「特急りょうもう」で東武足利市駅に到着、乗り換え時間は僅か1分。直ぐさまバス停へ急ぐが、行道山行「あしバス」は見当たらず。ふと見ると、丁字路を右に曲がろうとしているバスの後姿。時計を見ると8時11分。電車が1分遅れたのか。バスは8時10分発なので、確かに発車していても不思議は無いが、電車が遅れたことはバスの運転手も気が付いていた筈。時間に厳格というより、何も考えていないのだろう。そもそも、乗り換え時間が1分しか無いバスダイヤも如何なものか。
やむを得ず、タクシーに乗る。道々、タクシー運転手に愚痴をこぼすと、バスの運行には市から補助金が出ているし、客を乗せなくってもバス運転手の給料に影響は無いので、何も考えずに走らせるだけなのさ、と慰められる。
その後、とりあえず予定通りに行道山から両崖山まで歩く(山の記録はこちら)。両崖山山頂には、地元の方々が散歩がてら、やってきている。なおちゃんが、そのおばちゃんたちに朝のバスの仕業について紹介すると、口々に「まー、ひどいわねー!」、「云いつけてやるわ!」などと仰る。是非、足利市議会に云いつけていただきたい。
織姫神社脇に建つと、足利市街の眺めが良い。そんな眺めが良い境内の脇に「蕎遊庵」がある。これほど眺望が利く蕎麦屋も珍しい。人気のある店なので、入れるかどうか危ぶんでいたが、すんなり入れた。この店は蕎麦打ち教室をやっているせいか、店内のそこかしこに、蕎麦を捏ねる木鉢が積み重ねられている。
さっそくビール(中瓶600円)をいただく。ビールが一段と美味い季節になって来た。料理は、身欠きにしん(350円)と豚だいこん(350円)をもらう。豚だいこんは、わっぱというか、小さなお櫃に入って出て来る。味が染み込んでいて実に美味い。そして締めはせいろ(600円)。香り、喉ごし、歯触りとも申し分なし。山から下りた、直ぐのところにこんな店がある僥倖を存分に味わった。これで「あしバス」に冷たくあしらわれた気分も多少晴れた。

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月曜日、大腸検査をすることになり、内視鏡でポリープ(病理検査によれば良性でした)を切った。医者にアルコールは一週間厳禁と云われたが、月いち居酒屋ツアーが翌々日。幹事を務めている以上、欠席はできない。仕方がない、この際ノンアルコールビールを味わってみようと、新橋に繰り出した。
今宵は、まぐろをウリにした店で、その名も「ニッポンまぐろ漁業団」という居酒屋。この頃、新橋に限らず多くの格安居酒屋では外国人労働者が目立つが、たいていの場合中国系だ。ところが、ここは何故かラテン系の店員が目立つ。ブラジル系だろうか。
既に小生以外の皆さんはもうやっている。が、後を追う訳にはいかない。初めてノンアルコールビールのサントリー・オールフリー(390円税別、以下同様)をガチ呑み。ビールと思って呑むと、ちょっと甘い。ホッピーを生のまま呑むよりもいいかな、というところか。
皆さんはプレミアムモルツ(490円)や酎ハイ(290円)、出羽桜(790円)、一の蔵(590円)、八海山(690円)、ばくれん(790円)、黒龍(890円)、真澄(690円)などを、まったく遠慮なしにガンガン呷っている。小生は、旨そうに呑んでいるのを指を咥えて眺めるだけだが、意外にそれほど辛くは無い。最初から覚悟して来たせいか。ともかく今日は、呑み気ではなく喰い気でいこう。
頼んだ料理は、まぐろ刺身食べ比べ(890円✕4種類)、まぐろメンチカツ(690円)、ヘシコピザ(590円)、炙り〆鯖(690円)、ポテハムカツ(490円)、アンチョビキャベツ(390円)など。正直云って、まぐろはちょっとだけ食べれば良い程度だが、せっかくなので4種類を全て味見。まぐろメンチカツは意外と美味い。ヘシコピザは、アンチョビピザと見紛うばかり。有りそうで無いがかなりイケる。ポテハムカツも期待通りの味。ここは思った以上に喰い気だけでも期待に反しない。
散々喰ったせいか、8時過ぎには誰ももう箸もコップも持たなくなり、会計。〆て19,656円、ひとり丁度4,000円は(アルコール抜きだったけど)悪くなかったと思う。

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日ノ出町駅からの帰り道。またまた京急川崎駅で途中下車。折角なので川崎らしいディープな店に寄り道してみたい。もうかれこれ5、6年前に入ったことがある「丸大ホール本店」に行ってみたのだが、残念ながら今日は定休日だった。
向かい側には「元祖立ち飲み屋」があるのだが(ひと昔前に較べると、随分と小奇麗になってしまった。これではギャンブラーも入り辛いのでは?)、立呑みはもうちょっと今日は辛い感じ。ならば仕方がない、他に店は無いかと辺りを見渡すと、偶々「炉」と書いてある暖簾が下がった店があった。全面が、大きな窓ガラスが嵌った腰高引き戸になっているため、通りからは店の中がすっかり覗ける。ちょっとシャレていて、客はそれほどではないので入ってみることにした。
店の名前は「魚炉魚炉(ぎょろぎょろ)」というらしい。ウリは魚介系炉端焼きのようである。焼き台が目の前の、カウンター席に着陸。フロア係もそうだが、板前はかなり若者のようで、店に活気がある。少々喉が渇いたので、ビール(サッポロ黒ラベル、519円税込、以下同様)をいただく。
突き出し(540円✕2)には、刺身五種盛りが出てきた。なかなか美味い。突き出しだけで十分に酒が呑める感じだが、折角なので焼きもの(イワシ塩焼き、627円)と厚揚げのようなもの(十六豆腐、519円)を注文した。どちらも炭火で焼いて出て来るので、表面はかりかりになっている。
こうなるとやはりビールだけではもの足りず、日本酒も注文。醸し人九平次など、昨今の有名どころがずらりと並んでいるが、ここは地酒にしようと、相模灘・特別純米(843円)を呑んだ。吟醸ではないが香りが高い。この店は、料理も酒もなかなか拘りがある。機会があればまた寄ってみたい。

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弘明寺「みうら湯」でさっぱりした後、京急の駅まで戻る途中、駅名になっているものの通り過ぎるばかりだった御本家、弘明寺に、折角なので参拝してみた。石段を登った先にある本堂は、なかなか立派。かの奈良・東大寺を建立した行基が開祖との伝承があるそうだ。でも奈良の都の大僧正が、わざわざ横浜まで来たのかね、という気もする。大仏開眼の時代、横浜はどんな町だったのか。
ここ弘明寺の本尊は、十一面観音立像で秘仏になっていた。ここにはもう一つの秘仏があり、それは双身歓喜天であると、横浜のことだったら何でも知っているWoodyさんが教えてくれた。
弘明寺参詣を済ませたあと、駅へ続く道に出ると、弘明寺商店街の入口に「濱うさぎ」という和菓子屋があり、何となく女子連は吸い寄せられて店内へ入っていった。うさぎに因んだ菓子が誘惑したらしいが、甘味にはとんと食指が動かない小生は外で待つ。
京急に乗って、日ノ出町駅下車。丁度1年ぶりにまた坂の上のそば屋「司」にやってきた(前回はこちら)。この辺りに住んでいる人は、この急坂の上り下りが大変だろうと想像する。酔っ払ったら登りたくない坂だ。
「司」の門を潜ると、店主がお出迎え。今日は座敷の席だった。この店は、どれもひと手間掛かった店主拘りの料理が出て来る。突き出しは、蕎麦の実が入った雑炊で、なんとも胃に優しい味がする。あとから出て来る料理も其々美味い、それでついつい酒が進むことになる。この店に来ると、やや食べ過ぎ、呑み過ぎとなり易い。今日は昼といい夜といい、呑み喰いが過ぎたので、山で消費したカロリーを補って余りある一日となった。

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塚山公園で、すき焼きと酒で良い気分になった後は、「みうら湯」でひと風呂浴びるため、安針塚駅から京急に乗車。途中、金沢八景駅からは、WOODYさんに無理云って「金沢シーサイドライン」に乗車。実は、「金沢シーサイドライン」を利用するのは初めてだった。海の眺めが楽しみだったが、八景島駅を過ぎれば内陸ばかりを走るようになり、やや期待外れ。終点の新杉田駅から杉田駅まで商店街を散策し、再び京急に乗車し、弘明寺駅で下車。
商店街の入り口を右に折れて、住宅地の中を進むと、京急の高架下に見覚えのある建物。3年ぶりに「みうら湯」にやってきた(前回はこちら)。高架下に設置された建物なので、ウナギの寝床のごとく、長細い。駅からやってくると、入口は反対側なので、その長さを実感する。何故、反対側を入口にしなかったのか、やや気になる(市営地下鉄の駅からだと、素直に入口になるようだ)。
外観も内装もちっとも変わっていないが、以前よりも客が多いような感じがする。大した賑わい、儲かっていそうだ。今日は男湯が「さっぱり湯」。脱衣所も風呂場もそれなりに混んでいるが、塞がっている訳ではない。湯舟はなんだかいっぱいあるが、小生としては一つあれば十分。今日は露天風呂に浸かってさっと出る。
出たら食事処「みうら亭」へ。ここは、あれっと思うほど、客は少ない。生ビール(520円)とともに、まぐろカツ(???円)を注文。料理を待たずにビールをもらう。今日は陽気が良かったせいもあるが、喉が渇いた。ビールが美味い。まぐろカツができたと呼び出し。取りに行ってびっくり。かなり巨大で、夕食に差し支えそう。ちょっと失敗した。

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今週は梅に合わせ、いつものWoodyさんプロデュースの三浦半島の山旅。目指すは半島最高峰の大楠山。最高峰と云ってもたかだか標高241mなので、さすがにここだけを目当てに登ると、山行は直ぐに終わってしまう。そこで今回は安針塚まで歩くこととし、ついでに昼食はすきやきをしよう、すきやきならばワインも呑んじゃえ、ということになった。
大楠山から、安針塚がある塚山公園までは約5km。住宅地や車道歩きもそれなりにあるが、途中、思わぬ藪漕ぎをしたりして結構楽しめる。途中、まるまるとしたリスも2度ほど目撃した。(山の記録はこちら)
三浦半島に生息しているリスは、いわゆるタイワンリスで、つまり外来生物。農作物に被害をもたらすため、行政もせっせと捕獲して駆除しているらしい。天敵はヘビや猛禽類、なんとカラスもそうらしい。天敵や行政の駆除による淘汰圧がどの程度なのか判らないが、なにせ何万頭もいるとのこと、なかなか効果が上がらないようだ。ニホンジカといい、タイワンリスといい、自然のキャパを超えるほど増えるとロクなことにはならない。閑話休題。
塚山公園まで辿り着いたあとは、すきやきパーティーの場所探し。眺めが良い公園なので、観光客はちらほらやってくる。通り道で堂々と喰うのも気が引けるし、管理人に通報されたりすると厄介だ。そこで遊歩道からちょっと外れた見晴台の東端に陣取ることにした。見晴台の西端は、米軍や海上自衛隊の横須賀基地が見下ろせるので観光客がやってくるが、東側だったら大丈夫そう。それでも桜の木が何本かあるので、花見の頃は賑やかになるだろう。
早速、バーナーを取り出し、コッヘルを火に懸け、牛肉と野菜と割下を入れる。あとは生卵を割れば準備完了。残念ながらビールは無いけど、日本酒とワインがあるのでいい調子にはなれる。頭の上をトビが円を描いている。我々の牛肉を狙っているのは間違いない。近くに梅の花は見当たらないものの、陽気は良いし、眺めも良いし、更にすきやきと酒があればもう完璧だ。

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高崎ワインバールでたっぷりワインを呑んだせいで、もう在来線で帰ろうなどという気はさらさらなく、躊躇なく新幹線のりばへ移動。次の列車までちょっと時間があったので、「一番搾り」という看板に魅かれてベックスコーヒーに入る。
べックスコーヒーは、時々時間を潰すために、大宮駅にある店に入って珈琲を飲むことはあるが、勿論それは朝だけで、陽が落ちてからは入ることは無い。そもそも仕事でも無い限り、夕方に珈琲を飲むことすら無い。今回も、ビールのサインが出ていなければ入ることは無かった。
入って一番搾りを頼もうとすると、「C61 20ピルスナー」という文字が目に入る。ピルスナーというからにはビールの筈だ。早速、カウンターで注文してみる。良く見ると、「C61 20ピルスナー」だけでなく「D51498 BLACK」もあった。C61形20号機は、云わずと知れた現役SL、2011年に復元された後、JR高崎支社所属で「SLばんえつ物語号」、「SL奥利根号」、「SL碓氷号」などを牽引して人気だ。
味わいは、普通に喉ごし感があって、かつフルーティーさもある。なかなかイケる。調べてみると、製造元は月夜野クラフトビール、販売はJR東日本高崎支社というコラボレーション。まだ発売開始から1年経っていないようだ。2種類をあわせて、「上越線ビール」と呼ぶらしい。
呑み鉄ならば、このビールが眼に入ったら看過は出来そうにない。美味いかどうかは二の次としても、呑み鉄ごころを擽る、実に憎い商品だと感じ入った。こういう商品開発はこれからもどしどしやっていただきたい。

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高崎駅西口にある「大むら本店」で、思いもよらず蕎麦ではなく饂飩を手繰ってしまった後、駅に向かってほろ酔い加減でぷらぷら歩いて行くと、ちょっと小粋な感じの店が眼に留まった。看板には「高崎ワインバール」と書いてある。もうちょっと呑みたい感じもあったし、饂飩の口直しにワインも悪くないなと入ってみることにした。
入ると左手は半円形のカウンター席、右手と奥はテーブル席だが、ソファーの席があったり、足長のスツールの席があったりと、統一感はあえて無く、好みに合わせてどうぞという感じ。そんなに長居するつもりも無いので、ちょっと背が高いテーブル席につく。
さて、ワインバールならばワイン。メニューを見ると殆どがイタリアワインだが、国産もあった。"YASUMASA 2015"は、勝沼のHUGGY WINE(大和葡萄酒)だ。かつぬまぶどう祭りでも、いつも行列が出来ている人気ワイナリーだが、この"YASUMASA"は祭りでテイスティングできるような、廉価ワインではない。この店ではグラスで1,100円。ちょっと高めかも知れないが、既に酒が入って気が大きくなっているので躊躇いもせずに注文。呑んでみると、なかなか香り高いフルボディー。もう一杯は、"十二原 2015"(800円)にしてみた。これだって悪くない。流石、HUGGY WINE。
つまみはアンチョビ風味のポテトサラダ(380円)、野菜たっぷりのキッシュ(680円)、さくさくカマンベールフライ(580円)を頼んでみた。如何にもワインバーが出す料理という感じ。アンチョビ風味のポテトサラダは、思った通りに美味い。キッシュはまずまずだが、もうちょっとコクが欲しい感じ。きっと、サワークリームは使っていないのだろう。

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前橋駅前温泉に浸かってまったりしたあと、何処かで蕎麦を手繰ろうという話になった。まだ時間は午後4時。ネットで調べた限り、この時間に開いている蕎麦屋は、前橋駅前では見当たらず。高崎駅近くだったらあるようだと判り、両毛線に乗って移動する。
駅から10分程歩いたところに「そば処大むら本店」があった。世の中、「やぶ」程ではないが「大むら」と名が付いた店は結構目に付く。「大むら本店」だって、何軒かあるはず。現に、秩父にある「大むら本店」には、熊倉山に登った帰り路、直ぐ傍の「クラブ湯」で汗を流した後に寄ったことがある。
高崎の「大むら本店」と秩父の「大むら本店」との間には、遡れば何処かで師匠が繋がっている可能性はあるが、それ以外は全く無関係の筈だし、当然、資本関係だって無いだろう。それでも同じ「大むら本店」という看板を互いに掲げているのは、何だか傍目から見て不思議なものだ。
暖簾を潜ると店内に客はおらず、店主と思しき男性がスポーツ新聞を読んでいた。我々の入店はハプニングだったようで、そそくさと厨房へ戻っていった。さっそくビールを注文。メニューを眺めると、つまみは板わさともつ煮込みがあるので、両方とも注文する。
貼り紙に「なべもの各種」とあり、かも鍋やらすきやき鍋、キムチ鍋などがあるようだ。鍋もいいなあ、ということになり、かも鍋を2人前注文した。ところが、出て来た「鍋」を見たらうどんが入っている。そこで漸く気がつく。「鍋」は単に「鍋」ではなく、「鍋焼きうどん」だった。貼り紙を見ただけでは判らないので、甚だ紛らわしい。でも文句を云っても始まらない。図らずも皆で、蕎麦ではなく饂飩を手繰ることとなった。でも味は申し分なし。饂飩を肴に、酒を呑むのも偶にはいいかも知れない。

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今週は赤城山の一角にある、鍋割山でスノーハイク。朝、前橋駅からバスに乗ろうとすると、バス停には果たして乗り切れるのか心配になる程長い行列。我々は何とか座れたが、車内は立錐の余地無し。この時期が、これほど混むとは思っていなかった。奥多摩駅発東日原行や丹波行の西東京バスだったら、こんなにすし詰めにはしない(増便してくれる)が、関越交通にはそのような流儀は無いようである。
ところが箕輪バス停で下車したのはなんと我々4人だけ。大半の連中は、終点まで行って黒檜山でも登るのかも知れない。駐車場脇から荒山高原まではそこそこ雪があったが、その先、鍋割山までの尾根歩きは日当たりが良いようで、僅かな残雪しか無く、スノーハイクと云うには物足りない。空は快晴でも、春霞で遠目は利かず、関東平野は朦朧としている。もうすっかり春だ。
鍋割山登頂後はそのまま箕輪に引き返す予定だったが、立ち寄るつもりの「富士見温泉」が臨時休業(何でも、風呂場の天井板が落下したらしい)とのこと。代わりに「前橋駅前天然温泉ゆ~ゆ」に行くとすれば、箕輪BSで我慢強くバスを待つこともない(復路のバスも混雑が予想されるし)。南へまっすぐ「赤城青年交流の家」へ下り、タクシーを呼ぶことにした。(山の記録はこちら)
「赤城青年交流の家」バス停まで下りて来たが、呼んだ筈のタクシーが見当たらない。あとでタクシーの運転手に訊けば、我々が山から下りて来る登山者では無く、「赤城青年交流の家」の利用者と思ったらしく、施設の玄関で辛抱強く待っていたらしい。この「赤城青年交流の家」は国立の施設で、誰でも利用可能のようだが(酒だって呑めるようだ)、事前の申し込みと、活動計画書なる書類の提出を求められる。青年ではない我々の様ななんちゃって団体でも大丈夫なのかしらん。
「ゆ~ゆ」はその名の通り、前橋駅のすぐ傍にあるのでなにかと便利だ。外観はまったくの雑居ビル。何故か入口は大通りに面しておらず、裏の駐車場脇から入る。風呂場と休憩処は2階。風呂場には結構人が入っていたが、広々としているので混んでる感じではない。洗い場のカランを数えてみると28もあった。これだけあれば、順番待ちするようなことは無いだろう。
さっぱりしたら、食事処へ。こちらは客はまばら。2方向が全面窓になっている角部屋なので明るく開放的。生ビール中ジョッキ(470円)とワカサギ唐揚げ(???円)を注文する。風呂には入らず、ここだけの利用もOKらしい。そんな客は見当たらないが、駅前だから会社帰りに一杯やりたいというニーズにも応えているのかも知れない。

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昨日に引き続き、仕事帰りに元職場の同僚から誘いが掛かり、3人でちょこっと寄っていくこととなった。こんなことは、この頃では極めて希だ。偶々入ったのはワールドビジネスガーデン内にある「兆一」という名前の店。居酒屋と云うよりは割烹という感じのちょっと高級な店である。
そんな店なので、入ってみると客はまばら。まだ時間が早いせいもあるかも知れない。この海浜幕張界隈は外国人観光客も多いところだが(観光地という訳ではなく、宿泊地として)、この店には見当たらない。
とりあえず適当にテーブル席を確保。客は少ないし、和服姿をしたフロア係(というか仲居)のお姐さん達はそれなりにいるものの、呼んでもなかなかやって来てくれない。「ちょっとお待ち下さい」と云い、待っていてもそのお姐さんはなかなか現れない。何となく大宮の「いづみや」を彷彿させる。思うに、前の注文を完結させないうちには、次の注文は受け付けないという営業方針(あるいは覚えられないという能力の限界)なのだと想像できる。それでも、通りかかった別のフロア係が同様に「ちょっとお待ち下さい」と行って逃げそうになるのをなんとか捉まえて、生ビール(エビス樽生 ジョッキ、740円)を注文。最初の一杯を呑むのがなかなか大変なのだ。その後、ちょっとだけ日本酒を呑んだ後、芋焼酎ボトル(3,620円)を注文、水割りで呑む。
突き出しは合鴨ロースト。他に頼んだのは、京風出汁巻玉子(800円)、特製ポテトサラダ(600円)、栃尾油揚げ(???円)、おまかせ刺身盛合せ(4,000円)、ほっけ 極上炙り(1,250円)を注文。出汁巻玉子は「京風」というだけあって、とても上品なお味。ポテトサラダも和風らしく、マヨネーズは使っていないあっさりタイプである。
これで締めてひとり頭、7,000円強。酒、料理、サービス、店の雰囲気含め、ちょっとコスパはいまいちか。フロア係の姐さん方の頑張りも必要だと思う。

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仕事帰りに偶々以前の職場の同僚に遭遇、何となく「ちょっと寄っていきますか」、ということになる。この頃、仕事帰りに寄り道することが殆ど無いので、こういうハプニングがあると「折角だから」という気が働くのかも知れない。
どちらも武蔵野線が通勤経路なので、途中の何処かが宜しかろうと少々思いを巡らせ、未だ入ったことが無いが気になっていた店に行ってみることにした。そこは南流山駅の直ぐ傍にある「皓太」という居酒屋。線路沿いなので武蔵野線の車窓からいつも見えていた店で、蝦茶色の大きな日除け暖簾が目印。
引き戸を潜ると、目の前がカウンター席、右手にボックス席、奥も賑やかなので座敷があるのかも知れない。我々はボックス席に着地。おや、BGMはJAZZだ。ビル・エヴァンスかな。やっぱり演歌よりはいいね。
先ずは生ビール(中生550円)でスタート。つまみは、レンコンシュウマイと温野菜(???円)、地鶏の網焼きサラダ(860円)、らっきょう酢漬け(300円)、皓太特選手作りさつま揚げ(380円/1枚)、クリームチーズといぶりがっこ(???円)を注文してみた。ここは日本酒も焼酎も種類が豊富。生ビールの後、今宵は日本酒で行こうと、鶴齢と湊屋藤助をチョイス。
手作り感があるレンコンシュウマイは、なかなかイケる。同僚が好きなので頼んだらっきょう(小生も嫌いではないが、居酒屋で頼むことは少ないし、そもそもらっきょうを置いてある居酒屋って珍しい?)は、壺に入って出て来た。漬かり具合は丁度良い。
JRとつくばエクスプレス(TX)が交差する南流山駅の乗降客は、乗り換え客が過半数という感じだが、それなりに駅前にはいくつか居酒屋がある。他の店も覗いてみたいが、さしあたりこの次も「皓太」に来て、他の料理を試してみたい。

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「いやしの湯」で癒されたあとのこと。最寄りの鉄道駅である藤野へ出るためには、タクシーで移動するしか無い。今朝も利用した、いつもの藤野交通のタクシーを、また2台呼ぶ。藤野交通の保有台数は3台しか無いので、今日、我々は大口のお得意様である。逆に、混んでいるときには、二進も三進もいかないリスクがある。
約20分で藤野駅に到着。駅前の「風里」に、そのまま帰りそうなのんちゃんも引っ張り込んで、6人で招き猫が描かれた暖簾を潜る。相変わらずカウンター席には常連さん達が屯していて、良い顔色になっているが、奥の座敷は我々が一番乗りだった。
座敷の一角を確保したら、酒だ。先ず笹一生酒(590円)を注文。つまみは、いか丸焼き(900円)、ビッグハンバーグ(1,000円)、チクワ磯辺揚げ(400円)、カワエビ唐揚げ(400円)、サバ塩焼き(520円)を頼む。ここへ来ると必ず頼むのがビッグハンバーグ。デミグラスソースが優しい味なので、日本酒だって合ってしまう、ありがたい一品だ。
この店は昼前から夜まで通しで営業している貴重な店。到着した午後5時は、中休みがある店だったらまだ開いていない可能性もある時間だが、ここ「風里」ではそんな心配はない。むしろ、登山やゴルフ帰りの客が早い時間から盛り上がっている恐れがあるのだが、今は立春を過ぎたと云えまだまだ雪が降ってもおかしくない頃。やはり、雪を厭うハイカーやゴルフ客がやってくる時期ではないせいだろう。前回来たのも昨年の1月で、がらがらだった。我々にとっては、将に狙い目の季節なのである。せいぜい、楽しませて頂くとしよう。

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2月のこの時期、積極的な雪山登山は別として、近所の低山に登ることを考えると、まだ芽吹きには些か早いので、基本的に冬枯れによる眺望を期待することが多い。そうした山で、個人的に未踏か、久しく登っていないルートが無いかつらつら考えているうちに、そう云えば、丹沢の焼山と黍殻山には登ったことが無い、と気が付いた。この山域から東丹沢にかけては、ヤマビルが幅を利かせている領域、とてもじゃないが陽気が良い頃には足を踏み入れたくない。行くなら今しかない、と考え山行プランに入れることとした。
焼山と黍殻山への登路は北斜面なので、多少なりとも残雪があると期待していたが、ほぼ満足がいく状態(山行記録はこちら)。総じて眺めは木々の間から得られる程度だが、丹沢の山々を北側から視認できるのは、意外と新鮮に感じる。丹沢主脈縦走を目指す登山者からは敬遠されるせいか、巻き道の方が踏み跡が顕著な黍殻山はひっそりとした山頂で、およそ丹沢らしくない、今でも「静かなる山」だ。
黍殻山から単調な下りを我慢して歩けば、やがて上青根の集落に着くが、ここから、目指す「いやしの湯」までは結構ある。標高差にして約150m。下りだからまだ良いが、逆だったら行くのを諦めるだろう。
しかも「いやしの湯」は、公共交通機関によるアクセスは「やまなみ温泉」からの乗合タクシーしか無く、我々には甚だ不便。「やまなみ温泉」で乗り替えるぐらいなら、そもそも「やまなみ温泉」を利用する。
そのおかげかどうか判らないが、風呂場も食事処も空いている。休憩処では券売機で食券を買うしくみ。生ビール(550円)は当然として、つまみは結構種類が豊富。しかも「本日のおすすめ」は200円と大変お得。結局、皆で5品も注文。これじゃあ、生ビールだけでは物足りない、冷酒(550円)も追加した。見ると、「いやしの湯」のラベルが貼られた「笹一」の酒だった。

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「あずさ26号」は立川駅に18時9分着。今日は日曜日だが、明日も休み(建国記念日)だと思うと気が楽である。これが、「明日は仕事だ!」と思い出すとそうはいかない。途端に現実に引き戻され、出社したらやらねばならないことを思い出し、少々憂鬱な気分を抱えて家路に着くことになる。
気分的な余裕と、ちょっと小腹も空いたので、やっぱり立川で途中下車し、南口へ。この頃、立川に寄る機会が少なかったせいもあり、新たな店に入る機会が無い。今日も特になにも考えていなかったので、何となくふらふら歩き、呑み気よりも喰い気が優る感じだったので、久しぶりに「五十番」に入ってみようかと思い立ち、ふらふらと入店する。
いつのまにか、もう2年以上も来ていなかった。丁度夕食時、それなりに客は居たが、すんなり入れた。家族連れが多い感じ。店のマスターにもご挨拶。ちょっと見ないうちになんだか印象が変わった。髪形のせいかしらん?
ここのマスターはアイデアマンで、店の3階で音楽ライブをやったり、寄席をやったりしている。この頃は、「うどラーメン」(762円税別、以下同様)で人気らしい。立川のうどは、知る人ぞ知るで、時々テレビでも取り上げられたりしている。少なくとも、東京では出荷量がNo.1とのこと。
我々はとりあえず糖質系は不要なので、ピータン(400 円)、蒸し鶏のゴマソースかけ(524 円)、焼きぎょうざ(571 円)、かに玉(495円)など小皿料理を頼んだ。この店は、どれも美味いので安心して注文できるのだが、小皿でないと値が張る(例えば、エビチリは小皿だと638円だが、通常は1,714円もする)。少量ずつ、色々な料理を食べるのに適した店である。

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茅野駅16時20分発のあずさ26号に乗る。車内はほぼ満席。こんな季節でも、人の移動はこれほど多いのかと感じ入る。寒くて家の中で縮こまっているのは、猫ぐらいか。個人的に、今シーズンは昨年12月までヒューストンで過ごしていたせいか、日本の寒さがやけに凍みたような気がした。それでも寝るときに、湯たんぽやら電気行火・電気毛布なぞのお世話にならなかった(靴下だって履かない)ので、結局それほどの寒さではなかったということかも知れない。
茅野駅を出た「あずさ」は、富士見駅に向かってゆるゆると登り、その後下降に転じる。余り実感はないが、富士見駅辺りが中央東線で一番標高が高い。そこは天竜川と富士川の分水嶺でもあるのだが、明確な山がある訳では無い。そう云えば、小海線は野辺山駅付近の鉄道最高地点近くも、信濃川と富士川の分水嶺になるが、そこも、でろっとした高原に過ぎない。どうも八ヶ岳の裾野は、降った雨もどっちに流れていいのか迷うような曖昧模糊としたゾーンということだ。
そんなところを走る中央東線も、小淵沢を過ぎると甲府盆地に向かって明確に駆け下るようになり、線路も複雑な地形に合わせて蛇行する。そのおかげで、車窓から望める八ヶ岳や甲斐駒・鳳凰三山は、右に左に大きく振れる。酒をのんびり呑みながらも目だけは自然と山を追うので、うっかりうたた寝をするようなことにはならない。特に千両役者、甲斐駒ヶ岳は何度見ても心躍らせる姿、中央東線の乗り鉄旅には欠かせない存在だ。だだっ広い関東平野をひたすら走る、JR高崎線や東武日光線などでは味わえない贅沢な時間である。

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上諏訪で酒蔵巡りと日帰り入浴したあとはそろそろ帰り支度、リュックサックをデポしてある茅野に戻る。茅野駅16時20分発のあずさ26号に乗車する予定なのだが、そのために上諏訪駅から乗る普通電車は15時4分発。1時間以上も前の普通列車に乗らないと間に合わない。その後、あずさ26号が発車するまで、2本の特急列車を見送る必要がある。つまり、約1時間の間に普通列車が1本なのに、特急列車が3本も走っているのである。ことほど左様に、中央本線は地元客の生活には寄り添ってはおらず、観光客やビジネス客が目当てという訳だ。
よくよく考えてみれば、帰りの特急の指定券を買う際、あずさ26号じゃなく、その前のあずさ24号(茅野15時50分発)でも、上諏訪からの移動のタイミングは同じだった。図らずも、茅野での滞在時間が延びる結果となった。
そのお陰でまだ1時間近くあるので、茅野駅前で時間を潰そうと、西口にある「そば茶屋・ちのベルビア店」に入ることにした。というか、この時間、西口で一杯やるんだったらこの店しか、いまだに選択の余地は無い。ここは、オーレン小屋に泊まった時以来なので、もう3年半ぶりだ(前回はこちら)。
駅からの渡り通路から、やや雲が懸かった八ヶ岳が見える。その左手には、ぽっこりと蓼科山まで見える。昨日はあそこに居たんだっけ。たった1日なのに懐かしい。
「そば茶屋」には先客はそこそこいたが、4人掛けのテーブル席を確保。入口付近では中高年の山グループがかなり盛り上がっていた。八ヶ岳に無事登頂を果たしたのだろうか。
ビールは「片倉館」で呑んできたので、日本酒を呑むことにする。前回も呑んだ「高天」だ。やっぱり辛口、しかも骨太な味わい。さして腹は空いていないので、蕎麦は頼まず、その代わりに馬もつ煮込み(600円)とほっけ塩焼き(580円)を注文。普通に馬もつがあるのは、やはりここは信州なのだなと感じた。

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