山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2016年11月

和尚が「北千住」デビューしたいとのことだったので、高原山の帰りは北千住で下車。このところ、西口の店が続いていたので、今宵は東側の酒場通りへ繰り出す。歩きながら、さて何処に入ろうかと道の両側を見渡し、そう云えばこの頃ご無沙汰だと、「だいこく屋」に入ってみることにした。ここは、昭和の居酒屋そのままを体現している店である。
暖簾を潜ると、テーブル席とカウンターに先客が数名。女将と向かい合ったカウンター席の客は常連か。我々は一番手前のテーブル席に着陸。壁を見上げると、煤けたお品書き短冊が並んでいて、この暫くの間、値上げはしていないこの証しとなっている。店内には怪しげな置物やら土産物、それと焼酎漬けになった何だか判らない物が入った瓶などが並んでいて、独特の雰囲気を出している。
さて先ずは飲み物だが、ここには「生ホッピー」があるので、それを頼むことにしよう。生ホッピーは、この北千住でも、出す店は限られている。
続いて料理を頼もうとするが、店の女将からは、今日は「ガスが来ない」ので、焼きものや煮物が出来ないとのこと。「ガスが来ない」とは、プロパンガスボンベの配達が何らかの手違いで来なかったのか。それともやはり都市ガスかな。まさか払いが悪くて、元栓を停められたなんてことはないだろうけど。根掘り葉掘り訊くのも何なので、それ以上の情報は得られず。
しかし、そのせいで、注文が通ったのは、ポテトサラダ、つくね、冷やしトマトというところ。「つくね」を出せたのは、オーブントースターか電子レンジで焼いたのかも知れない。火で炙ったのではない「つくね」は、普段喰う「つくね」とは何かが違う。喰ったのは初めてかも知れない。
がっつり色々喰いたい和尚は、ちょっと不完全燃焼状態なので、河岸を変えることにして会計をしてもらう。今度来る時は、「ガスが来ている」ことを確認してから店に入るとしようか。

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今年は、山から下りて、東武特急で帰ってくる機会が多かった。仙人ヶ岳から始まり、今回の高原山まで都合6回、うち100系のスペーシアはこれで3回目。やっぱり帰りは、酒を舐めつつ優雅に特急に乗るのがいい。鬼怒川温泉から浅草へ帰る場合(キロ数:128.4km)、スペーシアだったら2時間丁度に対して、区間快速電車は2時間48分でその差は48分。この時間と少々のリッチ気分を、特急料金1,340円で獲得する訳だが、2時間48分はちょっと長いので、1,340円は高くないと思う。
ちなみにJR中央線の場合、甲府~新宿間(キロ数:123.8km)をスーパーあずさに乗ると1時間30分。普通列車を乗り継ぐと2時間30分で、その差1時間。特急料金1,660円。こうしてみると、スーパーあずさの価値も高いと云えるが、余り日帰り山行の場合は使う例が少ない。日帰りで甲府まで行くことが少ないせいだろう。もし甲府以西へ日帰りする必要があれば、朝晩、あずさを使うことに躊躇いは無い。
一方、朝、浅草から特急に乗って、山に向かうことは基本的に無い。それは、東武特急の始発時刻が遅いことに他ならない。東武日光へ向かう場合、始発の「けごん1号」は浅草7時30分発で、東武日光到着が9時18分。我々が良く利用する快速(この快速電車はかなり速いので利便性が高い)の場合は、浅草6時20分発で東武日光に8時25分着。
早起きに不都合があれば別だが、自然な成り行きとしては、あえて時間が遅くて高い料金を払う必要はない、ということになる。途中で快速電車を追い越すような特急のダイヤでも無い限り、この流れは変わらないと思う。東武さん、その点、どう考えてますかね。今度、500系がデビューするときのダイヤ改正が見ものか。閑話休題。
鬼怒川温泉駅前でひと息ついた後、我々4人は16時45分発のスペーシア「きぬ134号」に乗り込む。隣りのホームには、スカイツリートレインが止まっていた。外装はやけにチャラチャラしていて気恥ずかしいが、一度は乗ってみたい車両。この列車は下今市17時44分発で、浅草着が19時35分。停車駅も特急きぬとほぼ同じ(特急料金も同じ)。浅草到着時刻がやや遅いが、何れ乗る機会もあるだろうし、その時が楽しみだ。

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「鬼怒川パークホテルズ」へ向かう前、風呂上がりの待ち合わせ場所は途中にある「浜一」という蕎麦屋で、と決めておいたのだったが、さっぱりしてから戻り、暖簾は出ていたので中を覗くと、目が合った女将さん(?)から「もうおしまいです」と、すげない手ぶり。そりゃ困ったなと、一つ手前の「きぬ太茶屋」に戻ってみると、中に客は居るものの、やはり女将が「すみません」との手ぶり。向かい側の「ラーメン八海山」も閉まっている。時刻は16時。考えてみれば土曜日のこの時間は、鬼怒川に居る客はたいてい宿に着いてのんびり風呂に浸かる頃。そんな時に店を開いても、閑古鳥が鳴くと云うものだ。
仕方なく、駅前に戻ってみると、先週入った「いっぷく味処 つるや」は、やっていた。ひと安心。土産物屋を兼ねている店なので、開いているのはそのせいだろうと思ったが、ふと見た隣の食事処「杉ん子」も開いていたので、今回はそちらに入ることにした。店に入ると、1階にはテーブル席と土産物売り場、2階にもレストランがある様だが、女将さん(?)に「1階でも大丈夫ですよ」と云われる。先客は2グループ。奥の客は、学生のような男子4人、手前がおばさん2人連れ。どちらも、遅い昼食(又は早い夕食)をとっている様子。
さて、腰を下ろしたら、所在を知らせるべく、女子連にラインを入れた後、ガラケーの和尚へは電話。すると、和尚の携帯は小生が預かっていることに気付かされる。これでは連絡の仕様がないが、「浜一」辺りの店は皆閉まっているので、そのうち必然的に駅前に来るだろうし、そうしたらこの店の前を通るだろうと思い、安心して生ビール(650円税込、以下同様)を注文。ついでに、メニューを見て気になった鴨の紅茶スモーク(900円)も注文してみる。
紅茶スモークは、まずまずの美味しさだが、紅茶らしさはもうひとつ判然としない。そのうち、通りを行く和尚の顔が見え、やや遅れて女子連も到着。皆さん、だいぶ「鬼怒川パークホテルズ」のラグジュアリー風呂を堪能したようである。その頃にはもう、こちらの生ビールはすっかり無くなったが、おかわりは自重することにした。

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高原山の鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳を登った後は、西平岳登山口から車道をひたすら下り、ちゃんと舗装された道に差し掛かったところで、予約していたタクシーが丁度やってきてくれ、乗車。待ち時間は全く無しの、絶妙なタイミングだった(山の記録はこちら)。
さて、そうなると次は風呂だ。最寄りは鬼怒川公園駅に近い「鬼怒川公園岩風呂」。料金は510円と、この鬼怒川界隈では最安だが、特急スペーシアで浅草方面へ帰るには、鬼怒川温泉駅での乗り換えが必要となるし、食事処や休憩室が無いので、湯上りビールもお預けとなってしまうのが難点。
そうなると、次候補として調べてあった、鬼怒川温泉駅に最寄りの「鬼怒川パークホテルズ」に行こうということになった。タクシーは駅で降ろしてもらい、先ず切符を購入。今日は土曜日なので、先週と違って列車は選り取り見取り。頃合いが良さそうな、きぬ134号の指定をとる。
駅から鬼怒川パークホテルズまでは5分ほど。門の入口、玄関、フロントの手前、フロントと、4か所に宿の係員がいて、皆さん笑顔で「お疲れさまでした」と、まるで我々が泊まり客のように応対してくれるので、その都度、つい「風呂に入りたいだけです」と云ってしまうが、それでも笑顔は変えずに「ようこそいらっしゃいました」と応対してくれる。ちゃんとしたホテルマンのホスピタリティはさすが違うなあ、と感心。これだけでも、800円(税別)は安いと思ってしまう。
貴重品はフロントで預かってもらうスタイル。強欲な日帰り温泉施設だと、コインロッカー代を取られることになるが、ここはそんなマネはしない。ただし個人個人ではなく、女性同士、男性同士でまとめて預けることになる。フロントで応対してくれたのは、日本語ペラペラな東南アジア系女性だった。
風呂場に行くと、先客は二人程で、ほぼ貸切状態。内湯は古代檜風呂と大樽風呂、外は石造り露天風呂、屋形舟風呂などがあって広々、洗い場の設えも、日ごろ通っている日帰り温泉とは、ちょっと高級感が違う。大満足。さっさと上がってしまうのは、さすがに惜しい気がする。やはり偶には少々料金が高くても、ラグジュアリーな湯に浸かるのも悪くない。少々後ろ髪を引かれる思いで風呂から上がり、フロントに預けた貴重品(含、和尚の財布と携帯)を回収したら、さてビールを呑みに行くか。

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職場の同僚達に誘われ、今、流行りの熟成肉バルに行く機会を得た。この手の店は未だ、海浜幕張には出来ていないようで、行先は総武線の幕張本郷駅の近くである。幕張本郷駅には、普段は滅多に行くことが無いが、京葉線が何らかのトラブルで不通になると、総武線への振り替え輸送となるので、その際は幕張本郷駅と海浜幕張駅とを結ぶ路線バスに乗車することになり、ごく偶に南口駅前を通ることがある。しかし今回の店は駅の北側、全く未知の世界へ踏み込むこととなった。
跨線橋を辿って行くと、眼下にJRの車両基地があるのに気が付く。こんな処にあるとは知らなかった。調べると、ここに所属している車両は209系と255系、E257系500番台の3種類だった。
209系は総武線や内房線、外房線で使われている、いわゆる日頃見飽きた通勤電車。255系は外房線や総武本線の特急車両(「わかしお」と「しおさい」)として一般的。E257系は、0番台が特急「かいじ」として中央本線を走っているので馴染み深いが、500番台は総武線や内房線(特急「さざなみ」)、外房線の特急として使用されている。また、暫定的に新宿~河口湖間の「快速山梨富士号」として使われていて、偶々乗ったことがあった(その時のレポはこちら)。現役の特急車両に、普通料金で乗ることができる、極めて稀な列車である。閑話休題。
目当ての店「ジャイアン」は、駅から歩いて5分足らず。車両基地が無ければ、せいぜい1分だ。外観も内観も何となくカントリー調。コース(3,980円)を予約していたので、まだ全員が揃っていないため待っていると、女性店員が「これが今日のお肉です」と、熟成肉の塊り2つ(熟成24日の内もも肉と、熟成22日のサーロイン)が乗ったプレートを、テーブルの上にで~んと置いて行った。・・・? ・・・確かに美味そうではあるが、感激してくれ、とか、溜息を洩らして呉れ、ということ? どんな態度を示したらいいのか見当がつかない。誰か、正しいリアクションの仕方を教えて欲しい。そもそもいったい、これはサービスなのだろうか。
なんとなく落ち着かない時間が過ぎた後、コースがスタート。先ず前菜の6種類盛り合わせが出て来る。ポテトサラダはアンチョビ味だ。次はその名もジャイアンサラダ、それこそ山盛り出て来る。その後、パンとバジルシュリンプが出て、メインの熟成肉が登場。もも肉もサーロインも表面を軽く炙っただけで中はレア。どちらも柔らかくってジューシー。熟成肉は、レアじゃないと価値が判らないのかも知れない。ここには、もも肉やサーロイン以外にリブロースやしんたまもあるようだし、黒毛和牛の肉もあるようだ。次は、その違いを確かめに来てみたい。

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特急「きりふり」で、終点の浅草で下車。北千住で下りずに浅草まで出るのは久しぶり。荒川鉄橋を渡って北千住に到着、という場合と、隅田川鉄橋を渡って浅草に到着する場合とでは、少々趣きが違う感じがする。
せっかく浅草に出て来たので、これも久しぶりの、浅草を象徴する「神谷バー」に寄ってみることにした。創業は明治13年、現在の建物は大正10年竣工で、国の登録有形文化財に指定されているという古いビルだが、内装は10数年前にリニューアルしてずいぶん奇麗になった。
1階がいわゆる「神谷バー」で、2階が「レストラン・カミヤ」という洋食レストラン、3階は「割烹神谷」という和風レストランになっている。もちろん、目当ては1階だ。ところが、いつものこととは云え、やっぱり「神谷バー」は混んでいたので、「レストラン・カミヤ」に入店。こちらはたいてい、空いている。メニューは大して変らない(神谷バーの方がやや豊富)のに、何故かいつも混み具合に差がある。
「神谷バー」には、ガヤガヤした客の話し声と、店員が生ビールや電気ブランのグラスを慌ただしく持ってくる時の、カチャカチャと響く音がハーモニーとなって、猥雑ながら不思議と居心地が良い雰囲気がある。一方、レストラン・カミヤは落ち着いた大人の雰囲気で、心なしか店員の動きも緩やか。どうやら「神谷バー」へやってくる客は、前者の雰囲気を好むようである(小生もどちらかと云えば前者)。
席に落ち着いたら、先ず頼むのはデンキブラン(270円税込、以下同様)。もちろん、チェイサー代わりの生ビール(中770円)も忘れてはいけない。ここはいわゆる洋食屋なので、料理もフレンチフライポテト(460円)、ポテトサラダ(470円)、舌平目のカツレツ(820円)、ピザ(780円)、カニコロッケ(730円)、魚のミックスフライ(900円)を注文。
ここのフライドポテトは細切りではなく、ひと口大のごろんとした大きさの素揚げ。いつもだったらジャーマンポテトの方を頼むが、ホクホク感はこちらの方が上。ポテトサラダはドレッシングが掛かっているタイプで、居酒屋では見掛けない。舌平目のカツレツはここの名物料理と云って良いだろう。辺りを見回しても、これを食べている客は多い。
3人ではこれだけ食べるのがやっとで、大満腹大満足になった。ここへ来ると呑み気よりも喰い気に走るのは仕方が無い。次回はなんとか1階にもぐり込みたい。

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