山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2016年01月

山の帰りに石和温泉へ出る際は、専ら「かんぽの湯」(午後3時までは820円だが、それ以降は520円とお値打ち。)ばかり日帰り利用してきたが、昨年はタクシー運転手の勧めに従い「ホテル平成」で汗を流した(記録はこちら)。それ以来、他にもあるだろうと探してみると、たしかに結構見つかる。しかし、大方、旅館のせいか1,000円から1,200円ほどとちょっと高め。そのなかで400円と云うところが見つかったので、今回、黒駒釈迦ヶ岳から下りたあとに(山の記録はこちら)寄ってみた。
紛らわしいが、そこは石和温泉にある「石和温泉」と云う名の銭湯兼大衆食堂である。
始業は午後3時との張り紙。時計を見ると午後3時4分過ぎ。まるで図ったようなタイミング。本日最初の客となった。ドアを開けると、いきなりそこは食堂。レジにいた女将さんに400円を払って、奥の風呂場へ。若旦那が各ボトルにボディーソープを充填中。カランの蛇口は、未だお湯が来ていないので、暫く出しっぱなしにしてくれとのこと。最初に入る客にはやることがある。
湯船は3つに分かれていて、まんなかが電気風呂とのこと。張り紙には長湯はするな、と書いてある。小生は入らなかったが、女風呂の方から悲鳴に近い声が響いて来たので、どうやら誰かが入ったようだ。
ここの主人曰く(最初は無口そうに見えたが、話し始めると饒舌である)、ここは銭湯と云っても、自らの源泉(この温泉街では4番目の源泉だそうだ)を有する、立派な温泉だった。今は湯温が下がり、ボイラーで加熱しているとのことである。
創業当時はごく普通の銭湯だったのが、温泉を掘り当て、建物の建て替えを機にバッティングセンター(!)も併設、そしてその後、休憩スペースで食堂も始めたとのこと(今はバッティングセンターは閉鎖しているようだ)。従って、ここは「大衆食堂付き銭湯」というのが正しい。
風呂から上がったあとは、食堂でさっそく生ビールで乾杯。つまみには、なす焼き、もつ煮込み、ほっけ塩焼き、さば塩焼きを注文。我々が呑んで喰っている間にも、時々、風呂セットを持参した常連さんが我々のテーブルの傍を通り抜け、風呂場へ向かう。ここには普通とちょっと違う銭湯の光景がある。

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「あさぎり」で新宿に着いた後、やっぱりそのまま西口を北の方へふらふら。相変わらず、大層な人ごみである。ともかく早いとこ何処かに入ろう。特に意識もせず、思い出横丁へ。カメラやスマホを構えた外国人観光客が目立つ。今夜も、どの店も繁盛している。
この横丁でまだ入った事がない店は多いけれど、特に拘りを持たずに来ると、何となく馴染みの店に入りたくなる。「つるかめ食堂」を覗いてみると丁度、ひとテーブル空いていたので入ることにした。今年の3月以来の入店ということになる。
前回は「ソイの頭」しか食べられなかったので、今日は他の料理も喰ってみよう。とは云え、のんちゃんは初入店とのことなので、やっぱり「ソイの頭」も注文。他に牛すじ煮込み、ポテトサラダ、ハムカツと、この店の名物の一つ、「トルティージャ」を食べてみる。飲み物はハイボールやウーロンハイで、また乾杯。 
何故かこの店にはスペイン料理がメニューにあるが、こんな外観の店(失礼!)でスペイン料理が出てくるとは誰も思わないだろう。これでも昔よりはだいぶ小奇麗になったけれど、全くスペイン料理を彷彿させる外観ではない。小生も来たての頃はそうだったし、「トルティージャ」もスペイン料理の一つだと気が付いたのはだいぶ後になってからである。「トルティージャ」は、いわゆるスペイン風オムレツである。本場でも同じようなシロモノなのかは判らない。とは云え、これがまた、酒に良く合うのだ。
もちろん、この店はスペイン料理屋ではない。食堂とは云いながら、和風居酒屋メニューもかなり豊富である。居酒屋の定番料理、牛すじ煮込み、ポテトサラダ、ハムカツも普通以上に美味い。ハムカツはやや薄いけれど、その感じが何となく思い出横丁的である。今日も満足。次回は是非、残りのスペイン風料理、「バカでアホでフラメンキン」と「バカコンポジャ」をいただくことにしよう。

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「御殿場高原ビール」のビアホールで、ビールと料理を堪能したあと、そろそろ「あさぎり」に乗るため御殿場駅に向かおうかとタクシーを呼ぶと、1時間ぐらいかかるとのこと。えー、それじゃあぜんぜん間に合わない。どうゆうことだろうか。
ならばと別のタクシー会社を呼んでも、時間通り御殿場駅に着けるか、約束できないとのこと。うーむ、想定外の展開だが、とにかく御殿場までタクシーで行くしかない。しばし、じりじりとタクシーの到着を待つ。もうだいぶ良い調子になっている方々は、別に間に合わなくってもへっちゃらよ、とばかり「時之栖」の園内に広がるイルミネーションを楽しんでいる。
その方々よりもだいぶ悲観論者で酔いも足りない小生としては、気が気ではない。タクシーが読み通りに運行できない理由は、ここ、「時之栖」に集まる車の群れにあるようだ。道路が狭いのか、駐車場の出入り口がボトルネックとなっているのかは定かではないが、今のところ、ここから出ていく車よりも、やって来る車の方がはるかに上回っているようだ。ここがこの界隈の渋滞を引き起こすほど、人気スポットになっているとは知らなかった。
タクシー車内でも多少気を揉んだが、それほどの渋滞には巻き込まれずなんとか無事、「あさぎり」発車数分前に御殿場駅に到着。かたや、「あさぎり」号は全車指定席なんて不要では、と思うほどガラガラ。ちょっと酒が覚めてしまったので、この寛いだ空間でゆっくり呑み直したことは云うまでもない。

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「大野路」でほろほろ鳥を喰い損なったので、タクシーで「御殿場高原ビール」へ移動。
「御殿場高原ビール」は、「時之栖」と呼ばれる総合レジャーランドの一角にあった。ここには他に、宿泊施設が5つ、日帰り温泉・リラクゼーション施設が8つ、レストランは「御殿場高原ビール」を含め9つ、パンや土産物販売ショップが3つ、スポーツ施設、体験施設、美術館など様々な施設があって、家族連れが一日中楽しめるようになっている。
ついでにネットで調べてみると、三国山稜から下りてきた後に入った「須走温泉 天恵」も「時之栖」の経営だった。「天恵」の食堂に置いてあった生ビールが、何故「御殿場高原ビール」だったかが納得いった。
「御殿場高原ビール」の建物に入ると、そこは巨大ビアホール。陽気が良い季節には、さぞかし人が集まるのだろうが、今日はやけに閑散としている。ところが、客の入りは半分にも満たないのに、(リュックサックを置き易いということで?)我々は一番隅っこに案内された。個人的には、女性が5人もいるのでさぞ煩いだろうと思われたものと、ひそかに信じている。 
まず、ビール。それぞれ違いを味わおうと、全部の種類を注文。その結果呑んだのは、ヴァイツェン(669円/500ml税込、以下同様)、シーズンビール(637円)、シュヴァルツ(669円/500ml)、ボック(421円/300ml)、御殿場ラガー(637円)、ピルス(421円/300ml)、グラス赤ワイン(486円)、アップルジュース(324円)だった。
一方、料理は、鉄板ぐるぐるソーセージ(950円)、自家製ブッチャーズソーセージ(1,080円)、ザワークラウト(324円)、4種のチーズピッツァ(2,030円)、フレッシュミックスサラダ(745円)、黒毛和牛のすき煮・九条葱と泡卵(1,490円)、タコの唐揚げ(626円)、釜揚げシラスとにんにくのピッツァ(1,598円)を平らげた。料理はビアホールらしい品揃えである。
入った頃にはまだ日没前だったが、出る頃は、西の空に微かに明るさが残る程度。富士山がシルエットになっている。偶々、ウィンターイルミネーションということで、メルヘンチックな雰囲気に包まれていて、女性や子供達は大喜びの様子(呑んだくれオヤジには特段不要)。酒さえ入れば、オヤジにもなかなか良い雰囲気である。

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愛鷹山に登った帰り(山の記録はこちら)、愛鷹登山口から路線バスに乗り、「大野路」で下車。目の前が「富士遊湯の郷・大野路」だ。道路に面して食事処があり、ちょっと下がったところに日帰り温泉がある。食事処の名物がほろほろ鳥だそうだ。
ここは、日帰り温泉が食事処も併設したのか、食事処がついでに日帰り温泉も始めたのか、よくわからない。建物の立派さから云えば、後者の様に見える。とりあえず喰い気と呑み気は後回しにして、風呂へ向かう。山小屋調の素朴な造り、受付で800円を支払って男湯へ向かう。先客は3人しかいない。脱衣所から風呂場への引き戸を開けると、そこはいきなり巨大露天風呂。今日はさして風が強い訳でもないが、忽ち凍える。これでは真冬に来たら、寒行そのものだ。
洗い場も露天なので風が吹くとやたら寒い。内風呂の洗い場も、仕切りがない(湯船が繋がっている)のでほぼ同じ環境。ともかく震えながら身体を洗い、鳥肌状態で湯船に飛び込む。湯船がやけに浅いので、寝そべるとようやく肩まで浸かる。湯温はまずまずだが、あがると寒いのでなかなか出られない。巨大露天風呂以外に、櫓の上にも湯船があるようだったが、わざわざ行ってみる気が起らない。
素早く出たら、素早く体を拭いて脱衣所へ。脱衣所の方が暖かいのはなんだか変だ。
休憩所は受付の前にある。缶ビールは受付で調達し、山小屋の談話室の様な休憩所で暫し寛ぐ。他に誰もいないので、受付のおかあさんの世間話に引き込まれる。話し好きと云うよりも只、暇なだけのようである。
食事処でほろほろ鳥が喰えるのかと楽しみにしていたが、受付のおかあさん曰く、今の時間はダメ、と。・・・残念。食事処は午後2時までということなので、その場合は山は相当省略する必要がある。また機会があるか。いずれにせよ、次回来るときはもっと陽気が良い季節に限るだろう。

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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお付きあいのほどお願い申し上げます。

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越谷のイオン・レイクタウンで買い物をした後、時刻は午前11時過ぎ、昼食はレイクタウン内のレストランでも入ろうと思っていたら、どの店もすでに長蛇の列。空いているお好み焼き屋(名前忘れた)に入ろうとすると、並んでお待ち下さい、とのこと。店内を見ればテーブル席は随分空いているのに、なかなか店に入れてくれないので、左様ならばさようなら、と退散。3Fにあるフードコートに行ってみると、どのテーブルもすっかり埋まっている。凄まじい人々の渦。
仕方ないのでレイクタウンを離れ、いつも目の前を通り過ぎるだけだった、吉川の「糀家」を覗いてみることにした。この辺りでは有名な、なまず料理店である。
いままで通りに面した、間口4間ほどの建物の看板に「糀家」と書かれていて、そこが入口だと思っていたが、駐車場からまわってみると、まったく反対側(裏側)に門があった。門から玄関まで、気後れするほど、石畳のエントランスが長い。ここの創業はなんと1620年というから、江戸徳川幕府は2代将軍秀忠の時代である。建物だって、築250年だそうだ。ここの他に、400年近くやっている料亭なんて、少なくとも埼玉には無さそうである。
もっと驚いたことに、玄関脇のロビーや赤い毛氈が敷かれた廊下の壁には、葛飾北斎や安藤広重、与謝蕪村、谷文晁など、著名な画家の肉筆画(たぶん、版画でも複製画でも無い)が、何気なく飾られている。他にも東山魁夷や平山郁夫、中川一政、片岡球子など、著名現代画家も多数。絵画だけでなく、パブロ・ピカソ(!)作の水差しなんてのもある。その辺の美術館、顔負けである。でも考えてみれば、これらの画家が生きていた時代よりも、この料亭の方がずっと古いのだから、この店にやってきた画家本人から直接、手に入れたのかも知れぬ。我々庶民にはせいぜいそんな想像しかできない。
我々が通された部屋の床の間には、上村淳之(松園の孫)の大作「鴫」が掛かっていた。この絵の大きさは100号というから、普通の民家では到底、飾る場所が無い。そんな部屋にテーブルが4つだけ。客は我々のほかにもう一組の熟年夫婦のみ。他にもいくつ、こんな部屋があるのか判らない。
テーブルに着いた後、こんな料亭では、さぞふんだくられるのでは、と恐る恐るメニューを開く。ところが、コース料理は3,500円~と、まずまずという値段。特にランチメニューがある訳でもないが、定食は2,000円程度と、こんな店構えにしては、そこそこリーズナブルな価格設定、意外に良心的である。一品料理で、この土地の名物と云う「なまずのたたき揚げ」というものを喰ってみた。いわゆるすり身状態にしたものを揚げたシロモノ、仄かに淡水魚らしさは感じるが、淡白で美味い。それ以外に、うな丼(1,900円)となまず天麩羅御膳(2,200円)を注文。もちろん、ビールも(小生だけ)少々。まったく申し分なし。
少なくとも、越谷レイクタウン内のレストランで、長蛇の行列を腹を空かせて辛抱強く並び、ようやく混み合った店内に入り、目頭に皺を寄せたイライラ店員へ怖々注文し、ビュッフェ形式の昼食2,000円などを、がつがつ腹一杯喰って胃がもたれるよりも、巨匠の名画を鑑賞しつつ、北斎や広重が活躍した江戸時代に思いをはせ、値段が同程度のうな丼やなまず天麩羅御膳を優雅にいただく方が、遥かに良い気分になれるのは間違いない。

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糀家のHP: こちら 

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