山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2015年07月

云わずと知れた超有名店。一昨年二月に起きた火災では、あの風情ある「かんだやぶ」の建物が無くなってしまったのかと、結構、ショックだった。その後、再建され昨年10月に営業再開したのはニュース等で聞いていたが、再開したてはさぞ混んでいるだろうと、暫く様子を見ていた。今回は満を持しての入店である。
あの板塀が無くなったのも聞いていたが、今の生垣もなかなか風情があるものだ。板塀より、こちらの方が良いくらいだ。庭は多少狭くなったようで、その分、店にゆとりが出来た感じがする。門を入ると、直ぐに花番が玄関の外に出て来て、テーブル席にするか、小上がりにするか訊いてくる。中途半端な時間のせいか、どちらも空いているようだ。
店の中は、以前の雰囲気とあまり変わっていないように感じる。通された小上がりは窓に面していて、外の庭木も、店内のテーブル席の様子も眺めることが出来て、良い感じだ。小上がりの客は皆、ゆっくり一杯やっている。一方、テーブル席の客は結構、頻繁に入れ替わっているように見える。 
ひととおりメニューを眺めた後、日本酒(菊正宗、1合770円)、あいやき(1,340円)、天たね(1,340円)を注文する。日本酒は、菊正宗しか置いていない。さすが、頑固一徹である。あいやきは、美味いのは確かなのだが、まるごと、ひと口でも食べられそうなほど少ないので、いくらこの店の雰囲気料が含まれているとは云え、少々お高い。まるで、ご祝儀相場(火事見舞金?)のようだ。それとも、合鴨の市場価格が高騰しているのだろうか。
天たねの中身は芝海老。鳥の巣のように丸くて厚みがあるスタイル。さぞや高温で揚げているのであろう、パリパリだ。中までしっかり揚がっているので、箸で割るとバラバラになってしまってやや食べ難い。最後はせいろう(670円)で締める。ここの麺はやや緑がかっているのが特徴(クロレラだっけ?)。蕎麦の香りは感じないが、つるつるしこしこ感は文句ない。
この店の魅力は、一にも二にもこの店の持つ江戸情緒である。かつての建物は失われてしまったが、新しい建物がその雰囲気を引き継ぎ、女将さんを始め、花番達の、語尾を伸ばす独特の発声や、料理メニューなど、この店のスタイルは今後もきっと変わらないだろう。またそのうち、江戸を味わいに来てみよう。 

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久しぶりに秋葉原の電気街口に出てみた。歩行者天国だった。例の通り魔殺人事件があってから暫く中止していた筈だが、いつの間にか再開したようだ。電気街を抜け左に折れると、神田駅からお茶ノ水駅までの、中央線快速が通る万世橋高架下に、mAAch Ecute(マーチ・エキュート)という名のJR系商業施設がある。
雑貨店などが立ち並んでいる施設内(ノースコリドー、主に女性用小物・雑貨店ばかりなので、小生の物欲を掻き立てることは無い)を抜け、西側の外に出ると、こちら側には洒落た飲食店が並んでいる(サウスコリドー)。その中に「駿河屋賀兵衛」という日本酒バルがあったので、つい、寄ってみた。こうゆう店には衝動的に入ってみたくなる。
ここを居酒屋と呼ぶにはちょっと憚れるような外観だ。この店のウリは塩辛らしい。なんと60種類もある。「駿河屋賀兵衛」とは、塩辛をはじめとする水産加工品を販売する会社のことで、この店はその会社のアンテナショップという訳だ。
なかには10席ほどのカウンター席がある。外にはテーブル3つで7席あるが、屋根が無いので雨が降ったりすると無理。今日は雨は降らず、時折ビル風が通り抜けるので、外のテーブルが涼しくて気持ちが良さそう。外にした。酒は「而今・純米吟醸 五百万石」を呑むことにした。こんな入手困難な酒を、普通に置いてあるのが凄い。フルーティだが、柔らかく呑み易い。すいすいいってしまいそうだ。つまみは、塩辛のおまかせ3点盛りと、刺身盛り合わせをもらう。酒に良く合う。時折吹く風を感じながら、呑んでつまむのは最高にいい。
テーブルは通り道にはみ出しているので、時々、直ぐ傍を通行人が通り過ぎる。意外に、ベビーカーや幼児用の椅子を付けた自転車が行き来するので、果たしてこんなところに住居があるのだろうか、と思っていたら、店を出た後にそちらに行ってみると、「WATERRAS TOWER」というのが近所にできていて、そこの上層階はマンションになっていた。 
それにしてもこの通り(サウスコリドー)には、「駿河屋賀兵衛」以外にもいろいろ気になる店がある。また、陽気の良い季節にはこちらに繰り出してみよう。
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駿河屋賀兵衛のHP: こちら 

焼き餃子を喰いたくなったので、両国へ行くついでに「亀戸ぎょうざ両国支店」に入ってみた。もう午後2時を回っていたが、店内は昼時の如くかなり賑わっている。一番入口寄りの小上がりが空いていた。店員に「餃子とビール」と告げると、「餃子は何枚にしますか?」と訊かれる。一瞬、逡巡し「とりあえず2枚」と答える。どうやらここは、餃子の皿を何枚も重ねる客が来るらしい。
ビールが出て来て間もなく、餃子もすぐ出てくる。見込みで焼いているのかも知れない。1皿5個、250円。東京ではまあまあ安い方の値段だろう。 ここの食べ方は醤油と酢以外に、ラー油ではなく、洋カラシを使う。つまり焼売と同じ。皮は薄く、パリッとして申し分ない。具は、あっさりしていて甘みを感じる。野菜が多めなのだろう。奇を衒わない真っ当な餃子だ。カラシも良く合う。いくら食べても食べ飽きない感じがする。
うーむ、個人的にここの餃子は、今までで一番、美味いかも知れない。少なくとも、今まで美味いと感じていた池袋の「東亭(ここはランチのみで、しかもビールを飲めないのが、玉にキズ)」といい勝負だ。「東亭」の餃子はとても巨大なので、2枚食べようなどとは思わない(しかも大変混んでいて、夫婦だけで切り盛りしているので、追加注文は基本的に無理)が、ここの餃子はそうゆう心配はいらない。どんどん、焼いている。
そんな風だから、客の回転は良さそうに思うのだが、意外に皆さん、じっくりと腰を落ち着かせて黙々と喰っている。我々より先に入っていた客は、我々が追加の餃子を食べ終わるまで、誰一人として立ち上がらなかった。皆、この店(餃子)が好きなようである。
ここ、両国支店は、餃子以外にもラーメンや焼きそば、野菜炒め、チャーハンなど、それなりにあるが、亀戸の本店は、餃子一本やりだそうだ。随分、強気だ。今度は、腹を空かせて亀戸本店に行ってみるか。 

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既になおちゃん(とのんちゃん)は入店済みの店だったが、気になる店なのでご同行願い行ってみた。人気の店だけあって事前予約が必須のようだが、今回はもう21時を回っていたので問題なく入れた。池袋駅東口、豊島公会堂の東寄り、この辺りは池袋にしては少々人通りが少ないところである。
そう云えば、近くにある「瞠(みはる)」というラーメン屋には、以前、サンシャイン60に仕事場があった10年ぐらい前に、何回か行ったことがある。魚介系濃厚出汁が病みつきになる、インパクトのあるラーメンだったが、今はどうなっているだろうか。
地下に下りて行く階段の左右、天井には、日本酒のラベルが所狭しと、護符の如く貼ってあるので、まるで冥界への入口のようである。店に入ると、靴を脱いで上がるようになっている。見渡すと掘り炬燵席が並んでいて、奥がテーブル席、衝立を隔てた右手がカウンター席のようだ。ごちゃごちゃした感じだが、結構、広い。
席に落ち着いてメニューを開くと、さすが、日本酒がズラリ。どれにしようか迷う。迷うことがうれしい。結果、呑んでみたのは「奥鹿・純米生酛無濾過生原酒(大阪・秋鹿酒造)」、「酒一筋・生酛純米吟醸無濾過生原酒(岡山・利守酒造)」、「玉川・山廃純米吟醸無濾過生原酒(京都・木下酒造)」。偶々かも知れないが、皆、西日本。生酛または山廃らしく、どれも深みのある味、飲みごたえがある。
これらの酒に限らず、全国から地酒を集めてくるのは、なかなか大変だろう。複数の酒店と付き合いがあるのだろう。この店の主人は、日本酒の話を始めたら止まらなくなる。話したくてしようがないようだ。まさしく、この主人にしてこの店あり、だ。
必要最低限のつまみでいいので、クリームチーズの味噌漬けと珍味盛り合わせを頼む。このような濃い味の肴が、これらの酒に良く合う。料理のラインナップも、実にこの店らしい。また、季節が移れば、取り揃えている日本酒の種類もがらっと変わるのだろう。また近いうちに来てみたい。 

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「ペンションすずらん」でまったりした後、立川駅の南口に出る。今回の山には行けなかった、くまちゃんと合流し総勢6名。18時過ぎのせいか、空いている店がなかなか見つからない。以前から気になっていた「ラ・クローヌ」というベルギービール&鉄板ビストロも覗いてみたが、予約でいっぱいとのこと。結構、繁盛しているようだ。
うろうろ彷徨った挙句、ここ、入ったこと無いね、と「旬菜酒場 ほおずき」を覗いてみると、丁度ひとテーブル、6人分の席が空いていた。他の席は完全に埋まっている。まあとにかくラッキーだった。この店は、まだ新規開店して間もないようである。居酒屋と呼ぶには少々洒落た店内、落ち着いた雰囲気である。一応落ち着いたところで酒を注文。ビールの人、いきなり日本酒の人など其々。
一息ついたらメニューを開き、料理を注文。魚系も串焼き系もあって、割となんでもある感じ(もつ焼きはない)。刺身5種盛り合わせ、マカロニサラダ、ハムカツ、チキンサラダ、出汁巻き玉子、鶏半身ロースト、エイヒレ炙り焼きなどをがっつり喰う。ひと手間かけている感じで、どれも普通に美味い。ただ、注文したはずが入っていなかった、などあって、少々ストレスを感じさせる。
日本酒は、新政やばくれん、黒龍などちょっと今どきのトレンド地酒もあるが、どちらかと云うと、ワイン(主に国産地ワイン)や焼酎の方が充実しているようだ。とは云え、やっぱり日本酒にした。
会計を頼むと、なんだかんだで6人で13,160円也。ひとり2,000円ちょっと。安過ぎるようだが、会計は明朗ではない(明細が出てこない)ので、(店側に)見落としがあったかどうかの検証はできない。これがホントならば申し分ないほど安い。 
気が利いた料理を出してくれるのだが、接客サービスがいまいち、こなれてない(っていうか教育不足、経験不足?)。ちょっと残念な感じだ。今後に期待しよう。

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夏に向かって次第に気温が上昇すると、できるだけ標高の高い(できるだけ涼しい)山に行きたくなる。万人がそうとは限らないだろうが、熱中症恐怖症の小生にとっては断然、最優先事項である。標高1,000m以下の山には、もう秋が来るまで魅力を感じない(きっぱり)。東京から日帰り且つ公共交通機関利用の場合、小金沢連嶺は「避暑地」として手頃なエリア。そうなると、牛奥ノ雁ヶ腹摺山から下って1時間余の処にある「ペンションすずらん」の存在価値も自ずから大きい。
同じ日川沿いの「嵯峨塩館」にも同程度の価値はあるのだが、こちらは14時までに着かないとお湯に入れないので、いまいち融通が利かないのが玉にキズ。
昨年8月以来の「ペンションすずらん」訪問。今回は、白谷ノ丸東南尾根を登り、白谷ノ丸、黒岳、川胡桃沢ノ頭、牛奥ノ雁ヶ腹摺山を経てやってきた(山の記録はこちら)。天気はいまいちで今回も富士山を望むことが出来なかったが、小金沢連嶺らしさは味わうことができた。特に、白谷ノ丸への登りは、笹藪から解放され草原に出るところが白眉。長年の課題がまたひとつクリアできた次第。
「ペンションすずらん」は変わらぬ佇まい。花壇にはハマナスが咲いている。表のベンチに座ってスパッツを外し、靴の紐を緩めているうちに、のんちゃんが宿の女将に挨拶がてら、まとめて入浴料(500円内税/人)を払ってくれる。玄関を上がり、廊下の突き当たりに風呂場がある。今日も貸切状態だ。明るくて、辺りの緑が良く見えるのがこの風呂の魅力。さっぱりしたあとは、レストランへ移動。
先客はいない。早速、ビールを頼む。突き出しには、きゃらぶきが出てきた。時々窓の外から風が入ってくるのが気持ちいい。きゃらぶきを摘まみながら、ちびちび呑んでいるうちに、三々五々、みんなが集まってきて、乾杯。前回も頼んで美味かった椎茸のバター焼きと、山菜天麩羅を注文。この椎茸はなかなかのもの。暫くすれば、あの風呂とこの味を求めてまたここにやってくるだろう。

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折角、上野まで出てきたのに、ビール&蕎麦1枚で帰るのはちょっと詰まらないな、と思い直し、ガード下の呑み屋街を覗いてみることに。なかなか粋な呑み方はできない。もちろん、この辺り、ひとりで入ったことは今まで一度も無い。
「たきおか」は上野・御徒町界隈に何店舗かあるらしいが、ここが何号店なのかは判らない。おそらく本店でも2号店でも3号店でもないはず、4号店だろうか。ここに入ってみようと思ったのは、単に空いていたから、である。
この上野ガード下界隈の「大統領」や「肉の大山」、「たきおか本店」、「カドクラ」、「浜ちゃん」は、必ずしも満席ではないが、平日の真昼間だというのに、何処も呑んべえが大勢群がっており、(なにせ独り呑み初心者なので、)独りで入るのはちょっと気後れしてしまう。その点、この店は出来たばかりなせいか、客が余り馴染みになっていないようで、とても空いていて、ひとり呑み初心者でもすんなり入れた。
ここはキャッシュオンデリバリ。生ビールを受け取ると同時に410円を支払う。軽くもり蕎麦を手繰って来ただけなので、多少はつまみも注文できそうだ、と思い、ベンチマークのハムカツ(230円)とポテトサラダ(160円)を注文。さっき病院へ行って、成人病の薬を処方して貰ったばかりのくせに如何なものか、と思わないこともない。
ハムカツはさすがに揚げる時間が必要なので、すっとは出て来ないが、ポテトサラダは冷蔵ショーケースの中に小鉢ごと保管されているので、5秒で出てきた。160円とは云え、お一人様に丁度いいボリューム、冷えていて美味い。ハムカツは、たいていの店では、二つ割りで出て来るのが普通だが、ここはそのまま輪切り状態の大きさで出てくる。粗雑ではあるが、この方がボリューム感がある。厚みは程良い。230円は納得価格。その後、もつ焼きも喰いたくなり、しろ(220円/2本)を注文。
この店からは、中華料理の「昇龍」、もつ焼き「大統領」の支店、地魚屋台「浜ちゃん」が見えていて、繁盛ぶりが良く判る。多くの外国人旅行客も、入りたそうにこれらの店を(そしてこっちの店も)覗いていくが、なかなか踏ん切りが付かずにスルーしていく。独り呑み初心者の小生には、彼らの気持ちが良く判る。

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3ヶ月おきの定期検査で往きつけの病院に行った後、昼飯を喰いに独りで上野に出てみた。検査結果が多少良好だからと云って、暴飲暴食に逸るほどアドレナリン分泌量は高くない故、今日の狙いは蕎麦屋。上野界隈には、結構、老舗蕎麦屋が多い。「上野藪」、「池の端藪」、「連玉庵」、「公望荘」などが有名どころ。しかしまだ11時だったので、この時間でも開いている「翁庵」に行ってみる。明治末期に神楽坂の「翁庵」から暖簾分けされたそうだ。
上野駅正面から浅草通りに入ると、直ぐ右手前に見える。真正面は上野警察署。あまりこちら側に来ることは無い。たいていは公園口か広小路口に出る。美術探訪には公園口、居酒屋放浪には広小路口、という訳だ。この頃は後者の方が増えてきたように思う。
「翁庵」の店の前に着くと、建物の風情に見惚れる。一度でいいから、2階の欄干に肘を掛けながら、団扇を煽いでみたい。これも戦前の建物か、よくもまあ、残っていたものだ。暖簾を潜ってガラガラっと引き戸を開けると、ひんやり涼しい。まだ昼にはだいぶ早いせいか、先客は4人ほど。1階に座敷はない。店員が何処でもどうぞと云うので、4人掛けのテーブルに独りで座る。
さてとメニューを眺める。せっかく休みを取って来た、平日の真昼間なので、皆さんに申し訳ないと思いつつ一杯いきたい。残念ながら、酒のつまみになりそうなのは漬けもの、板わさと天麩羅ぐらいか。日本酒かビールかで少々悩む。今日は陽気が良いので、ビールを注文してみると、枝豆が付いてきた。これでつまみはよしとしよう。あとは、もりにした。「続けてお持ちしていいですか?」と訊かれたので「お願いします」と答える。
ビールを飲み干さないうちに蕎麦がやってくる。細打ちで結構、色白。つるつると喉越しが良い。あっと云う間に手繰り終わり、残った枝豆をビールで流し込む。これで、すっと帰れば粋かな、と思いつつ店を後にする。

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三ツ峠山の帰り、立川に途中下車したが、未だ店は決まらないまま(要するに行き当たりばったりで)、南口を東へふらふらとそぞろ歩き。「だるま」も「味工房」も今日は未だ混んではいない様子。進退極まったらここに戻るか。右手の2階にある「ラ・クローヌ」というベルギービール&鉄板ビストロも気になるが、今日もそのままスルー。「ひだりうま・でん助」、「手打ち蕎麦なかさと」(今日は休みか)を左に見て、更に進む。
このまま何も見つからなければ、立川通り沿いの「青海」でも久しぶりに覗いてみるか、と思い始めた頃、左手に気になる店発見。控えめな看板には「とうせんぼう」と書いてある。なおちゃん、ひろちゃんの同意を得て入ってみると、比較的こじんまりとした店だったが、上手い具合に4人掛けテーブルが空いていた。靴を脱いで上がるスタイル。
店員が着ているTシャツの背中に、「ひだりうま・でん助」の文字を発見。聞けば、この店は、でん助の姉妹店だという。まだ新しいようだ。しかしメニューを見る限り、「ひだりうま・でん助」とは趣が異なる。あちらが炭酸系飲み物&肉系であるのに対し、こちらは魚が主体、日本酒もかなり豊富。何方かと云えば、この頃は此方の方とウマが合う。でん助はワイワイガヤガヤやる感じだが、こちらは気心知れた者同士がゆっくり語り合うという雰囲気である。
昨今、立川は魚が美味い店が増えてきた。それに連れて、日本酒のバリエーションも多くなってきていると思う。一昔前とはだいぶ様変わりしてきた。まことに歓迎すべき状況だ。
ちょっと歩いたので、やっぱりビールで乾杯。注文したつまみは、豆腐サラダ、塩もつ煮トーフ、しろえび刺、天麩羅盛り合わせなど。どれもひと手間かかった料理で好感が持てる。なかでも、塩もつ煮トーフは、その名の通り、味噌も醤油も使っていないものの、スープには旨み(鶏ガラか?)が生きていて、かなり美味い。若い店員の接客も爽やかだし、この店、なかなかイケてる。

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今回久しぶりに三ツ峠山に登ってみると、改めて良い山だと思う。最もアプローチが短い裏登山道や、府戸尾ノ尾根から登っただけではあまり感じないが、山の北側から東側にかけては、あれ、こんな感じだったっけ、と思うほど緑が濃く、下草が豊富である。この山にニホンジカがいない訳ではないだろうが(実際、踏み跡らしきものは多く見掛けた)、少なくとも奥多摩や丹沢の様なことにはなっていない。植物保護活動が功を奏しているだけでは無さそうだ。この三ツ峠山には、まだ多くのバリエーションルートがあるので、この先も暫く楽しめるはずだ。
植物と云えば、今回初めて見た花があり(単に、今まで気にも留めなかっただけかも知れない)、帰ってからググってみると、どうやらカモメランと云うらしい。ネット上では数多くのホームページやブログで紹介されているのを見ると、随分と人気の花のようである。いわゆる、野生ランの一種。世の中、ラン好きは星の数ほどいる。門外漢の小生には何がこの花の魅力なのか、まだいまひとつ判らないが、珍しい花であることだけは良く判った。
三ツ峠グリーンセンターからの送迎バスで、三ツ峠駅に着くと、表登山道の下りで達磨石から三ツ峠グリーンセンターまで、ほぼ一緒に歩いていた高校山岳部パーティや、朝の電車や三ツ峠山頂で見掛けた中高年の大パーティなど、多くの登山者が電車を待っていた。皆さん、目当ては同じ「ホリデー快速富士山2号」であろう。我々がこの「富士山2号」に乗るのは昨年の12月以来(その時の山の報告はこちら)である。189系はひと昔前の特急車両とは云え、普通料金で乗れるのは悪くない。やってきた「ホリデー快速富士山2号」は、そこそこ人が乗っているが、ひとりでボックスを確保している輩がいて、ワンボックス分空いているところが無い状態。この電車は、ひと駅停車する毎に乗客が増え、我々が立川駅で降りる頃には、通路は立席客がいっぱい、降りるのにもひと苦労するほどになる。
車内では「群馬泉山廃酛純米」を呑んだ。山廃らしい複雑な旨みと酸味を感じるが、意外にあっさりとしていて、真っ当な酒という感じ。昔風な酒だ。燗酒に合いそう。今回、なおちゃん提供の缶つまは「稚鮎のオイル漬け」。この「群馬泉」との相性はバッチリだった。

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予てから行ってみたかった、三ツ峠山の水雲山を登ることができた。そのお陰で、三ッ峠山の植生の豊富さに、改めて触れることが出来た。天気がいまいちで目の前にある筈の富士山も見えなかったし、花も思ったより少なかったが、基本的には大満足で下山、そのまま表登山道を下り「三ツ峠グリーンセンター」へ。
実はここも課題のひとつで、以前より少々興味があった。この施設は、15年ほど前にできたそうだ。入浴設備以外に、食堂、宿泊施設、キャンプ場、体験工房、フットサル場、テニスコート、ゲートボール場、武道館まである、複合スポーツ・レジャー施設である。西桂町は儲かっている財政が豊かなのかな。
ごく最近知ったのだが、この頃、「聖地巡礼」と称して、少女アニメの「ヤマノススメ」に出てくる舞台探訪をするツアーがあるそうで、ここ「三ツ峠グリーンセンター」もそうらしい。マンガの中の話とは云え、高校生の分際で、山の後に立ち寄り湯に入るとはびっくり。我々が学生の頃は考えもしなかった(って云うか、そもそも銭湯ぐらいしか無かった)。今はそういう時代なのだ。
入口にあったポスターを見ると、1,600円で風呂代とビールとつまみのセットがあった。それほど安い訳では無いな(なにせ、新橋立呑みだったら生ビールにハムカツが付いてワンコイン)、と思っていたが、よくよく聞けば、これには三ツ峠駅までの送迎も付いているとのこと。しかも乗りたい電車の時間に合わせてくれるらしい。そりゃすごい!こんなサービスは聞いたことが無い。歩けばたかだか20分位の距離だが、ビールが入ったらもう1歩も歩きたくないので、これは実に良い。早速、1,600円を支払って、入湯。
風呂は明るく清潔、広々としていて気持ちが良い。湯そのものは温泉ではないようだが、薬草風呂や、竹酢液を添加した湯など、趣向を凝らしている。風呂から上がったら、食堂へ。誰もいないが、厨房には料理人がいて、セットを頼んでいる旨告げる。つまみも思った以上に豪勢だった。これじゃあ、ビール1杯で止めとくのは難しい程だ。
やがて、電車の時間に近付いたので出口へ。丁度、送迎バスがスタンバイ。バスの運転手曰く「場所が悪いので送迎を始めました」とのことだが、路線バスとは無縁の場所にある日帰り温泉は、それこそ山ほどある。 やるなー、西桂町。

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本厚木で打ち上げた後、新宿駅が通過点の3人組で、西口の「思い出横丁」にちょっと寄り道。相変わらずこの横丁は賑わっているが、この頃益々、外国人観光客の割合が増えて来ているように感じる。この横丁はもはや、立派な観光地だ。特に「中通り」と呼ばれる路地は、我々日本人にとっても映画セットのように感じるくらいだから、このディープなエスニック感は欧米人にも受けるのだろう。
ここで酸性雨が降りさえすれば、リドリー・スコットが描いた「ブレードランナー」の映像世界そのものだ(近々、続編が公開されるそうで、楽しみだ)し、「メン・イン・ブラック」に登場するようなエイリアンが、ここでこっそり店を開いていたって何も不思議ではない。この路地を通り抜けるだけで、ちょっと異次元世界にトリップ出来る。もちろん、ここは仮想空間ではない。観光客に媚びない、リアルな生活臭漂う横丁なので、一層、魅力的なのだろう。
この頃、「CoCo壱番屋」とか「ひな鳥」、「情熱ホルモン」など、いわゆる新興チェーン店がこの横丁に店を構えるようになっている。かつての混沌とした昭和レトロ的雰囲気が壊されつつあるように感じるが、それらもすぐにこのカオス時空に取り込まれてしまうのかも知れぬ。
アユラシの提案で「岐阜屋」に行ってみる。この店もこの横丁のひとつの顔である。一応、この店は中華料理屋なのだが、ここでビールも呑まずに帰る客は少ないだろう。事実、昔からここを中華料理屋だと思ったことは一度も無い。小生にとっても、ここは中華風肴を出す居酒屋である。
何とか居場所を落ち着けたら、ビール。それと共に、餃子(400円/5個)、木耳玉子炒め(570円)、ピータン(360円)も注文。どれもこれも美味い。ビールグラスを傾けつつ、狭い路地を行きかう人々を眺める。ぼんやり眺めていると、時の移ろい、人間関係、俗世間の荒波などに揉まれ翻弄された、人々の後ろ姿が透けて見えてくるような錯覚に陥る。これだけで、この横丁を堪能できる。

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岐阜屋のHP: こちら

三国山稜に登った帰り、本厚木で打ち上げとなったものの、毎度「肉の佐藤」ばかりでは何なので、偶には別の店にも行ってみようと「スマイリ商店」という名の居酒屋に行ってみた。本厚木駅のすぐ東側、あまり人通りがない路地裏。午後5時ちょっと前に到着。まだ開店していない。一番乗りで待つことになった。ふと見回すと、この店は、マンションの1階にある。入口はオープンスペースにビニルシートで覆っただけなので、上のマンションから苦情が出ないものかと心配になる。特に今日は陽気が良いので、シートを外して外気に接している方が気持ちが良い。
程なく5時、開店。随分と予約が入っているようで、我々を何処に座らせたら良いか、店員同士で意見調整に少々時間が掛かる。やがて通されたのは、店内の一番奥まったテーブル。コンクリート打ちっ放しの天井が剥き出し状態で、内装を見れば、昭和レトロをコンセプトにした店のようだ。無論、我々には馴染みやすい雰囲気である。
缶詰風のお通しが出てくるところも、そんな演出か。 なかなか面白い。
メニューを見ると、飲み物はハイボール、ホッピー、酎ハイが主。ウーロン茶やコーラを、「運転酒」と称したカテゴリーで括っているところがなかなか洒落ている。さて取り敢えず呑むにはビールだが、もうすっかり呑んできたので、ホッピー黒でスタート。この店はナカもソトも別々に注文すると各々300円だが、セットだと480円という料金体系。ここの焼酎はキンミヤである。キンミヤもボトルで売っているので皆がホッピーか酎ハイであれば、その方が安そうだ。各自、思い思いの飲み物で乾杯した後は、料理を注文。基本的に焼き鳥、焼きとんがウリなので、これは外さないとして、この店の名物らしい、デカ盛りサラダやら、チーズハムカツやらも頼んでみる。
ハムカツは定番だが、ここはチーズ入りと、ちょっとゴージャス。サラダも基礎代謝量豊富な者には泣いて喜ばれるボリュームだ。この店のターゲットは20~30代と見えるが、中年親爺でも決して居心地が悪いとは云えない。次回来るときには、今回頼み損なったポテトサラダを喰ってみたい。

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今回の三国山稜は、往復とも「あさぎり号」を利用した。トコトコ各駅停車の旅も悪くないが、東京方面に帰るには、やはり直通電車が便利だし、できれば御殿場線・普通電車のロングシートは御免蒙りたい。「あさぎり号」は全車指定とは云え、御殿場駅は始発だし、そもそも「あさぎり号」が満席になるなんて事態は殆どあり得ないので、余裕で席を確保できる。
ひとつ苦言を云えば、特急料金は、箱根湯本~新宿間(距離:88.6km)が890円なのに、御殿場~新宿(同97.1km)は1,530円もする。その理由は、JR御殿場線区間が高いから。松田~新宿(同71.8km)であれば690円なのに、御殿場から松田(同25.3km)まで乗ると、なんと840円なのだ。JR東海はドル箱新幹線で儲かっているから、ローカル線の値下げ努力なんて頓着していないようだが、少々腹立たしい程高い。
それはともかく、今回は横浜在住のWoodyさんも参加頂いているので、打ち上げは本厚木でやろうということになり、「あさぎり号」も本厚木まで乗車する(特急料金は1,140円)。ガラ空きの特急列車に乗るのは、ちょっとリッチな気分。御殿場線内をのろのろ行く走りっぷりも(単線区間なので仕方が無いが)、むしろ電車旅のアクセントとも云える。御殿場から松田まで29分、松田から本厚木まで25分なので、距離ではなく時間を楽しむという見方ができれば、JR御殿場線の旅も、単に高いだけ、という訳でもなくなる。もっと云えば、「あさぎり号」は御殿場を出ると酒匂川の渓谷沿いにうねりながら進むので、車窓からの景色はなかなかのもの、飽きさせることはないが、本厚木を過ぎると新宿までは退屈な景色。列車の料金に景色まで含まれているとすれば(勿論、JRはそんな料金体系ではないが)、JR東海に対する腹立ちも多少は収まる。
そこで取り出した酒は「石鎚 純米」。 微かにナッツ系の香りがするのが特徴。つまみをいただきながら酒を呑み、変わりゆく景色を眺めれば、もう何も文句は無い。御殿場駅16時ちょうど発の「あさぎり12号」は、16時54分に本厚木到着。軽く呑むには丁度良い時間だった。

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日帰り温泉で、都心だったら入浴料1,500円はまあ普通だが、御殿場の外れの日帰り温泉としては明らかにちょっと高い。これは「須走温泉・天恵」に対する率直な感想。では別のところにしようか、と云っても近所では他には見あたらない。ちょっと離れたところにもっと安い日帰り温泉(御胎内温泉健康センター;700円)があるが、タクシーで行ったら逆に高くつく。
あるいはそのまま我慢して、御殿場線に乗り、どこか打ち上げが出来る場所の近くにある日帰り温泉か銭湯に入るしかない(風呂と打ち上げを別々の場所にすると、その分余計な時間がかかるので困る)。かつて下北沢まで戻ってきて風呂に入ったことがあったが、下北沢のその肝心な銭湯はもう廃業してしまった。新宿駅界隈には、当然の如く銭湯は無い。
そう云う意味では、三国山稜から下りてくる登山客は、もう基本的に「須走温泉天恵」以外、選択の余地が無い。我々も観念して、せっかくだからゆっくり寛ごうということになった。用意周到なWoodyさんとなおちゃんは、「大プ~ロ」(混浴露天風呂の名称)目当てに、しっかり水着を持参してきた。Woodyさんにとっては、長年(?)の念願が叶った訳で、最もエンジョイした筈である。
一方、水着を持参していない小生の場合、460円の銭湯だろうが、1,500円の高級日帰り温泉だろうが、風呂場滞留時間になんら違いは無い。後者の場合は空いている分だけ、時間が短いくらいである。風呂場自体にそれほどの高級感は感じられない。 
さっぱりしたら、3階にあるセルフサービス大食堂に行ってみる。かなりの大広間であるが、がらんとして人けがない。窓からは、さぞや富士山がでかく見えるだろうが、今日は生憎の天気で全くガスの中。
ここの生ビールは「御殿場高原ビール」である。大手のビールを置いていないと云うのはずいぶん強気だが、このビール、なかなかのものである。クラフトビールらしくない、本格的な味がする。醸造所直営レストランは「ブルワリーレストランとしては日本一の醸造量を誇る」そうである。今度、機会を作って行ってみたい。もうひとつ、「伊豆の国ビール」もあったので呑んでみた。結構イケる。このクラフトビールも修善寺近くにビアホールがあるようだ。この頃のクラフトビールはなかなかやる。
つまみには、みしまコロッケと浜松餃子をいただく。みしまコロッケなんて初めて聞いた。特段、変わったところが判らない、普通のコロッケのようだが・・・。浜松餃子は、噂には聞いていたが初めて食べる。浜松には2年間住んでいたが(30年以上前)、その頃、浜松餃子なんて言葉は無かった。茹でたもやしが載っているのが特徴らしい。餃子そのものには、特徴はなさそうだ。それはそれとしても、ここはご当地メニューが色々あって楽しめる。今度来るときには是非、間近で富士山を眺めてみたいものだ。

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堀切菖蒲園で、まさに花盛りの菖蒲を鑑賞した後、ちょっと早めの夕食をしようと、町屋に行ってみる。町屋駅前の「サンポップマチヤ」の地下にある「ときわ食堂(正確には、お食事・寿司処 ときわ)」が目当て。店に入ってみると、いるわいるわ、黄昏時と云うにはまだ早過ぎる時間にも拘らず、広い店内は客で溢れ返っている。ここはいわゆる大衆食堂なのだが、単品料理(≒酒の肴)が豊富で(このメニューをご覧あれ)、午前中から夜まで通しで営業しているせいで、昼呑みの客にも愛されているようだ。
残念ながら、これじゃだめだと、今度は北千住へ移動。流石の北千住呑み屋街も日曜日の夕刻前では、開いている店を思い浮かべられない。それならば安直なデパートのレストラン街に行こうと、マルイに入る。デパートのレストラン街も普通、昼夜通しで営業しているので、中途半端な時間に食事をする又は呑むという場合には、非常に便利である。
出来れば在り来たりじゃない店がいいな、と思ってレストラン街をうろうろしていると、「明日香泊舟(あすかはくしゅう)」と云う名の店が、目に入った。ここはどうやら懐石風。それでも、入口のショーケースのメニューは、思ったほど高くはないので入ってみる。調べてみると、北千住駅東口にある割烹料理店「明日香」の支店のようだ。本店は、懐石コースが最低でも5,000円とのことで少々敷居が高いが、こっちの支店はやや安価でカジュアルのようだ。
中は、まだ遅い昼食(?)を食べ終わっていない客がちらほら居る程度。店員(仲居さん)も暇そうにしている。見上げれば、ここは天井がやけに高い。部分的に中2階があるようだ。このレストランフロアは全部そうなのかは判らない。
先ずは生ビールと共に、つくね焼き、かつお刺身、生湯葉茶巾蒸し、鮎塩焼き等を注文する。湯葉は上品な味。この湯葉は、同じ北千住にある湯葉料理専門店「宇豆基野」から取り寄せたものだと云う。この「宇豆基野」も行ってみたい店のひとつ。鮎は今年初めて。また、鮎の季節がやって来た。
続いて日本酒も頼もうと「黒牛・純米」をチョイス。グラスで注文すると、恐らくは錫製のタンブラーで出てきた。やけにずっしりと重かったが、よく見ると下に行くほど胴の厚さが増すという、上げ底の様なシロモノ。ちょっと損した気分。「黒牛・純米」は、円やかで旨みもある。
この店は値段の割にはリッチな気分にさせてくれるので、CPが高いようである。本店に行く機会は無さそうだが、ここにはまた来てみたい。

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堀切菖蒲園の菖蒲が見頃になったと聞き、往ってみることにした。駅に降りた時は丁度昼時だったので、鑑賞の前にランチにする。念のため、有名な「哈爾濱餃子(ハルピンギョウザ)」を覗いてみると、案の定、長い行列が出来ている。そもそも、店のカウンターには5席しかないのが如何にも少な過ぎだが、席数よりも待っている人数の方がはるかに多いのに、皆さん、この暑い日に根気強いなと感心する。とても真似ができない。そんなに美味いのであれば、試しに今度、会社をサボって休んで平日の開店時間に来てみるか。
ともあれ並ばずに入れる店を求めて、となりの洋食屋「Bistro Kana」を覗くと、やはり外に待っている人がいる。やはり菖蒲のシーズンは、この辺りの商店街は大繁盛だ。ふと見ると、「哈爾濱餃子」と「Bistro Kana」との間に階段があり(「哈爾濱餃子」の2階へ上がるようだ)、入口にはタイの国旗が掲げられている。タイ料理店があった。
ダメもとで階段を上がってみると、前の客の皿やコップが片付けられていないテーブルがあり、少し待つだけで座ることが出来た。我々の後からも次々に客がやってくるが、諦めて階段を下りて行く客も多い。この店は男1人、女2人で切り盛りしているが、男性は日本人、女性はどちらもタイ人らしく、姉妹のようだ。姉の方と日本男子(どちらもコック)は夫婦に見える。
席に着いたら、ビールと共に、サラダと春巻きと麺類とご飯ものがセットになったランチを注文。小生はタイラーメンとカオマンガイ(いわゆる海南チキンライス)を、カミさんはトムヤムヌードルとガパオをチョイス。辛さをそれ程苦にしない小生が注文したものは全く辛くなく、辛さが苦手なカミさんは両方とも辛いシロモノだった。タイラーメンはやや凡庸な感じだが、チキンライスはとても美味く、本場の味だ。ちょっと味見したトムヤムヌードルとガパオも、かなり美味い。個人的にはそれほど辛くは無かったが、カミさんは食べながらひーひー云っていた。
タイ料理を堪能した後は菖蒲。堀切菖蒲園は大変な賑わい。入園者の平均年齢はだいぶ高い。少なくとも男子は40代までは花なんか見向きもしないということか。目当ての菖蒲は丁度見頃、見事なものだ。それにしても、これだけの菖蒲をタダで見させてくれるとは、葛飾区は何とも太っ腹だ。

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アユラシから、今日の打ち上げが新宿か池袋だったら合流するとの連絡が入り、それでは池袋に行こうと決めたのはまだ山の中。それからは、汗が引かないうちのビール嗜好時間、タクシー迎車&移動時間、日帰り温泉での入浴時間、風呂上がりのビール嗜好時間、宇都宮餃子嗜好時間等を勘案しつつNAVITIMEで列車時刻表を睨み、池袋到着予定時刻を割り出す。その後、今度は池袋の店選定のため、EVERNOTEに溜め込んだデータベースを検索。まったく移動中のスマホは便利だ。
やっぱり池袋だったら、西口の板橋寄り(西池袋1丁目の北半分)のあたりの居酒屋街が、Deep感があって気に入っている。ちょっと奥に入ると、ソープランドやラブホテル、ぼったくりバー(何れも入ったことはありません)が、居酒屋、怪しげな中華料理屋、ゲームセンター、パチンコ屋など(居酒屋以外入ったことありません)と混然となっていて、いかがわしさは新宿・歌舞伎町といい勝負だが、割と庶民的な店も多いので、競馬・競輪であらかた摩ったオヤジギャンブラー達でも、安心してヤケ酒が呑める街である。
そして決まった居酒屋、ここ「豊田屋」は、池袋に入り浸っている呑んべえオヤジだったら、知らないのはモグリと云ってもいい程、有名である。ほぼ近所に3店舗ある。そのうち、比較的入り易い感じの三号店に入る。午後6時半を回っていたせいもあり、店内はオヤジ度100%でほぼ埋まっていたが、運よく奥の4人掛けテーブルが空いていた。リュックサックを背負った3人組が入って行っても、何の違和感もない。オヤジ居酒屋初心者の女子だったら、少々気後れする店の雰囲気かも知れないが、くまちゃん、なおちゃんは全く堂々としたものである。
腰を落ち着け、とりあえず各々飲み物をオーダーしたら、つまみを決める。ポテトサラダ、もつ煮込み、もつ焼き盛り合わせ、ナス味噌炒め、キャベツ浅漬け、鶏唐揚げ、アジフライ、野菜炒めをチョイス。やがてアユラシも合流。
ポテトサラダは、ポテトを茹でたものとマッシュポテトを、後で合わせたようなシロモノ。なかなか変わっているが、味はごくノーマルで悪くない。アジフライは珍しい。何かとっても懐かしい味。野菜炒めも普通に美味い。この店は何故か、未だ基礎代謝量が豊富で、呑み気や喰い気に逸っていた頃を思い出させる。 

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宇都宮で餃子バリエーションを楽しんだ後は、湘南新宿ラインに乗って池袋へ移動。凡そ2時間弱の鉄道旅。新幹線を使えばほぼ半分、1時間の道程だが、さして急ぐ訳でもないし、酒とつまみさえあれば、全く問題がない。それどころか、その時間を楽しむことさえ可能だ。
鉄道オタクのつもりは全くないが、しいて云えば「呑み鉄」というジャンルが一番近いか。勿論、それだけを目的にすることは無い。あくまでも山の帰りの余禄である。但し、この過程を楽しむにはひとつ、重要な条件がある。それはクロスシート(ボックスシート)に座ること、である。
ロングシートでは、移動酒場の雰囲気も旅の情緒もへったくれもない。日常の通勤と同じである。求めているのは、非日常の週末。ロングシートに乗りたい筈が無い。何故、JRは判ってくれないかな。大月まで伸びた中央線快速電車と、青梅線・五日市線の唯一最大の欠点は、ロングシート車両しか走っていないことである。中央線では、辛うじてホリデー快速がかつての特急車両やオール二階建てクロスシート車両を使っているので、まだ多少救われているが、青梅線・五日市線は例外なく通勤用ロングシートである。せめてホリデー快速ぐらい、もっと云えば上りのホリデー快速だけでも、クロスシート(又はセミクロスシート)車両にならないものかと思っているが、JRは小生の願いを尽く聞き流し続けている。
それはともかく、宇都宮駅に停車中の湘南新宿ラインに乗ろうとすると、うっ・・・・・・ロングシートだった。ガラ空きなので座ること自体に問題は無いが、これでは2時間が一層長く感じる。そこでふと思いついたが、このE231系の15両編成では、一番端っこに、セミクロスシート車両があるのではないか・・・。上野寄りのホームの端まで、てくてく行ってみると、果たしてセミクロスシート車はあった。宇都宮線はエライ!中央線快速も見習って欲しい。
腰を落ち着かせれば、さっそく日本酒を取り出す。今宵の日本酒は、山口・澄川酒造場の「東洋美人 原点 直汲み生」。芳香とジューシーさが特徴。これさえあれば、他には何もいらない、と云いたいところだが、やっぱりつまみは必要。酒とつまみがあってこそ、2時間なんてあっという間である。

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矢板で一風呂浴びた後は、大宮あたりで打ち上げと云う感じだが、今日はアユラシが池袋で待っているので、途中下車はなし。一方、このちゃんはこの後に用事があるため、それまでの少々の時間を利用して、宇都宮にちょっとだけ寄り道し、餃子を喰おうということになった。さっき「まことの湯」でも餃子を喰ったので、餃子をハシゴすることになった次第。
宇都宮には餃子を食べに何度か来ているが、今回寄った「宇都宮餃子館」は初めて。宇都宮周辺に9店舗を展開しているので、結構、人気があるようだ。たいていは西口に向かうのだが、今日は時間の関係で東口を出て直ぐの、イベント広場にある店をチョイス。
時間が中途半端なせいか、多くいる店員が暇そうにしている。みな中国系だろうか。席は選り取り見取り。やっぱり餃子を喰うからには生ビールなので、さっそく注文。餃子は、「ヨクバリ5種餃子盛り合わせ」(5種類×6個=30個で1,700円)を注文してみた。一般的な宇都宮餃子より値段高め(普通、40~50円/個ぐらいか?)。ここは変わり種餃子がウリのようである。内訳は健太餃子(この店のスタンダード)、お肉餃子、ニンニク餃子、シソ餃子、エビ餃子の5つ。
食べてみると思いの外、皮はパリッとしておらず、モチモチ感もいまひとつ。正直言って、皮と焼き加減は普通かなー。小生が焼く羽根付き餃子の方が上手いかも(云い過ぎました)。具材はバリエーションがあって結構、その違いを楽しめる。個人的にはニンニク餃子が良い感じであった。数多くの餃子を食べたい時には、このような盛り合わせが便利だろう。
そうこうしているうちに、このちゃんが乗る電車の時間になる。程なくして我々残りも店を出て、池袋に向かった。宇都宮にはまだまだ様々な店がある筈。今度、立ち寄るときには、また違った店で違った味を楽しみたい。

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