山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2015年01月

丸山鉱泉から乗ったタクシーの運転手に、このちゃんが行き先を告げる際「パリー食堂に行きたいのですが、わかりますか?どんな店?」などと訊くと、そりゃ知っているけどねえ、という訳知り顔で、複雑な苦笑いを漂わせつつ「・・・行けば判りますよ。」と仰る。まあ、云ってくれなくても、行かなくても、云いたいことはだいたい判るけどね。
ともあれタクシーで10分ほどで到着。外観は思った通り(と云うか、Webの写真で見た通り、タクシー運転手が含み笑いした通り)の超レトロ。鳥肌が立つ。何故この良さが判らないかな、運転手さんよ。
文化庁の登録有形文化財(登録名は「カフェ・パリー」)になっている。竣工は昭和2年とのこと。暖簾が出ている、やっていそうだ。このちゃんが開けようとすると、・・・・・・・・・動かない。何回やっても同じ。鍵がかかっているようだ。ふー、・・・・・・・・・残念。でもこのちゃんはそんなことでは諦めない。暖簾に電話番号が書いてあるのを見つけ、すぐさま電話をかける。なかなか繋らず。やがて、しばらくして繋がったようで、その話によれば、一人で切り盛りしているご主人が外出していたらしい。
まことに残念だがまた今度来よう。ふと周りを見渡すと、パリー食堂に負けず劣らずレトロな建物がある。目の前の建物は塗装こそ奇麗に塗り直したようだが、造りは相当レトロ。角の入口には「Cocktail Bar Snob」との看板がかかっている。まだ時間が早いせいか、閉まっているようだ(後で調べると建物は大正15年造、これも登録有形文化財、以前は、とある旅館の遊技場だったそうだ)。うーむ、ここにも入ってみたい。斜向かいの小池煙草屋も昭和モダン間違いなし、やはり閉まっているが現役のようだ。同じ通りを御花畑駅方面に少々進むと、右手に木造洋館、表札には片山醫院とある。このちゃんが、まるで富岡製糸場のようだ、と云う。同感。どうなっているの、この通り。
秩父の街の所々には、このようなノスタルジーが残っている。調べてみると市街には29の登録有形文化財があると云う。御花畑駅の駅舎もそのひとつ。こちらは大正6年竣工で、今も普通に現役である。全く以って、レトロ建築オタクならずとも、秩父には改めて感心してしまう。いつかは、街中に泊まるつもりで来て、パリー食堂で飯を喰って、Cocktail Bar Snobで酒を呑むしかない。それにしてもそれに見合う山が近所で見つかるかどうか、それだけが気掛かりである。

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芦ヶ久保駅前の道の駅で一息ついた後、下りの西武秩父線に乗り西武秩父駅へ逆モーション移動、タクシーに乗り込む。わざわざの目当ては丸山鉱泉に浸かることにある(芦ヶ久保駅のひとつ先、横瀬駅から登り約2kmを歩く手もないことはないが、すでに身体はビールで弛緩状態)。この鉱泉は、丸山に登って直接下りてくるには絶好のシテュエーションにあるのだが、これまで機会に恵まれず、且つ、もう丸山は様々なルートから何回も登っているのでなかなか食指が動かない。従って、今回は芦ヶ久保から強引に行くことにした。
ここは名前は鉱泉だが、泉質は温泉法による成分規定を満足していないらしい。そのせいか、ここのウリは薬草風呂と云うことになっている。でも入った感じでは、それほど薬草臭さは感じられない。湯温も丁度良い。風呂は宿泊者用と日帰り客用と別れていて、後者は「花悦の湯」という名前が付いており、旅館棟とは別建屋にある。シンプルな造りだが、清潔感がありかつ湯治場の雰囲気も併せ持っていて、居心地はかなりいい。旅館でありながら、独立した立ち寄り湯を経営しているのは珍しいかも知れない。受付の脇にはビール、チューハイの自動販売機があり、乾きもののつまみも売っていて(一応、飲食物持ち込み不可である)、その奥は畳敷きで結構広い休憩室がある。窓の外は木々の間から武甲山も望める。
ここの魅力は山の中腹にあって自然に囲まれていること、露天風呂からも休憩室からも武甲山が望めること、そしてかなり空いていること(男子風呂場は先客2名のみ、休憩室は2組のみ)と云っていいだろう。実際、武甲温泉などは何時行ってもかなり混んでいるのが普通だ。それにひきかえここは静かで、思った以上に高台にあり、辺りには建物が無いので、空に近い感じすらする。秩父界隈の他の風呂ではなかなか味わえない。帰りに呼んだタクシー運転手は、個人的にはイチオシだと云っていた。ちなみに武甲温泉には入る気もしないとのこと。正直で結構だが、秩父の観光が衰退するとタクシーの売り上げにも響くと思うので、そんなことは余り軽々しく公言しない方が宜しい(と云いつつ、ここで書くのも如何なものか)。代わりに、武甲温泉に足りないのは何で、どう改善したら良いかを具申しては如何だろうか。良い温泉が一つでも増えることは、我々利用者にとっては大歓迎なのだから。

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丸山鉱泉のHP: こちら 

正丸から旧正丸峠、初花、萩ノ沢山、岩菅山、二子山と辿って、芦ヶ久保までなかなか変化があって、二子山を除けば大変静かな山行だった。旧正丸峠から先、岩菅山を巻きながら芦ヶ久保へと繋がる一般道に出るまでの間は、昭文社の「山と高原の地図」には破線すら記載が無い。しかしそのうち、旧正丸峠~初花間は道幅も広く、立派な道標もあり、いつ赤色の実線又は破線にしても可笑しくないと思われる一方、初花から岩菅山までは所々の木々にテープが巻いてあるものの、踏み跡も不確かな、いわゆるバリエーション。「山と高原の地図」では扱いが同じでも、その実、歩いてみると全く違うのはなかなか興味深い。
最高到達点である二子山雄岳から芦ヶ久保駅まではほぼ1時間、今日は気温が高めなので下りでも汗が出る。以前から、芦ヶ久保駅前に道の駅があることは知っていて、いつか立ち寄ってみようと思っていたが、今回、漸く実現。それも、あと5分後の14時25分発の電車に乗ろうかどうしようか、というところだったのだが、折角だからそのあとの53分発までゆったりしようと意見が一致、めでたく食堂に入った次第。汗が引かないうちにビールを呷るのは、冬であっても幸せになれる。このひと口のために山に登っていると、つい云ってしまいそうだ(もちろん、それだけじゃないけど)。
意外に賑わっているのは、ちょうど氷柱のイベントをやっているからだろうか。冬は人影疎らな芦ヶ久保界隈だが、ここだけは別世界のようである。道の駅には農産品直売所があるのが普通。芦ヶ久保はフルーツ狩りが有名で、いちご、プラム、ぶどう、りんご等がウリなのだが、この季節ではどれも季節外れで見あたらない。で色々見ているうちに、以前、秩父の蕎麦屋「立花」で食した秩父特産「しゃくし菜」を発見、ゲットした。
ところで、写真を取り損ねたので横瀬町の観光WEBサイトから拝借したのだが、ここ横瀬町には「ブコーさん」なるイメージキャラクターがいて、キーホルダー、缶バッジ、マグネット、ストラップがこの道の駅限定商品になっているようである。でもこのキャラクターの顔面が、かなり削り取られた武甲山の現状とイメージがダブるので、ちょっとビミョーである。

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道の駅果樹公園あしがくぼのBlog: こちら

「Bistro2538」を出たあと、傘をさしながらふらふら歩き、ふと聞いたことのある店に目が止まった。北千住には渋い居酒屋が数多いが、ここ「大はし」は創業明治10年という老舗、「みますや」や「鍵屋」と並んで、居酒屋の聖地のひとつと云って良いだろう。ただ、建物自体は老朽化し平成15年にリニューアルオープンしたらしい。その際、以前の建物の趣は極力変えないよう腐心したとのこと。たしかに、平成の造りではない。
東京三大煮込み(かの居酒屋探訪家:太田和彦が、その著書「居酒屋大全」の中で提唱した、北千住の「大はし」、森下の「山利喜」、月島の「岸田屋」の煮込み。まだ「岸田屋」は行ったことが無い。今度、行ってみようか)のひとつとしても、この店は有名。でも実際に食してみたら、存外、その牛煮込みは(肉どうふも)、「さすがに美味い!」とは感じられなかった。評判と噂の方が先行しているように思えるが・・・。
何を呑もうかと辺りを見回す。ここは、焼酎は「キンミヤ」、日本酒は「山形正宗」のみ。まこと、この店は硬派である。我々は日本酒の熱燗を頼む。奥の棚にはキープされた「キンミヤ」のボトルがずらりと並んでいて壮観。でも常連客が来ると、探しもせずさっとその人のボトルを取り出すところは職人芸だ。
かくこと左様に、ここの店員のひとり(若旦那?)は動きも機敏だが、しゃべりもやけに簡素化されている。客が来ても「いらっしゃい!」のうち「しゃい!」の部分はもう聞き取れない。客が帰るときに、会計を求められた場合の「おあいそね!」だったら「おあ」ぐらいしか云ってないように思える。満席で、入ってきた客を断る際は言葉も発せず、2本の人差し指で×の字を示すだけ。客も「ははー」と従うしかない。とにかく見ていて飽きない。注文したらなんて云ってくれるのか楽しみだったので、「アラ煮をください!」と云ったら、「あっ!」しか返って来なかった、と思う。果たしてそれが、「アラ、ね!」の「ア」なのか、「はいよ!」のうち「いよ」が抜けて、のこりの「は」の子音も落ちてしまったのか定かではなかった。まあ、それでも意図は伝わる。日本語は、実にいい加減で便利な言語と云えるのではなかろうか。
辺りも何気に見ていると、梅割り焼酎を呑むヒトが結構多いが、グラスになみなみ注いだ25度のキンミヤ焼酎に、ちびっと梅シロップをたらすだけ。ほとんど焼酎。それで一杯250円なのだから、肴をお通しだけで我慢すればセンベロ間違いなしである。
途中で気が付いたことだが、ここは店内撮影禁止なのだった(平にご容赦を)。でもせっかくだから張り紙に気が付かなかったふりをして、怒られるまで撮り続けてみる。アラ煮を撮ったところでとうとう件の店員からお咎めを受け、あえなく撮影終了。もうちょっと写真を撮らせてほしかったが、でも雰囲気に十分酔えたし満足できた。店員の職人ぶりにも感じ入った。次はどの聖地を巡礼しようか。

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久しぶりに、会社帰りに北千住へ寄り道。そしてこれも久しぶりに「2538(にこみや)」を訪問。以前、北千住駅の直ぐ傍にあった店が、少し離れた路地へ移転したことまでは聞いていたが、訪問は初めて。かつての店はけっこうレトロ感があって気にいっていたのだが、新しい店の外観は「パリ旧市街の裏路地のビストロ」感はあるものの、少々洗練され過ぎて味が無くなったように見受けられる。ちょっぴり残念な感じ。
それでもせっかくなので入店してみる。以前の店と、オープンキッチンやカウンター席、テーブル席の配置は似ているが、だいぶ広い。2倍くらいになった感じ。ギャルソンへ予約していない旨告げると、ではこちらへどうぞとカウンター席を案内される。人気があった旧店では予約なしにはなかなか入れなかったが、店が大きくなったためか、それとも偶々なのか、すんなり入れた。この店はビストロということなのでやはり女性比率が高いが(同じ居酒屋でも、洋風というだけで、何故女子が幅を利かせるのか判らないが)、かといって男同士で入ることにはそれ程抵抗は感じない。これは北千住という土地柄なのかも知れない。
そぼ降る氷雨の中を歩いてきたので、あまりビールを呑む気がしない。そこで、今日は最初から赤ワイン。トラピチェ・オークカスク・マルベック2013 (3,800円。スーパー店頭で買えばたぶん、その1/3)を頼んでみた。これまでマルベック種を呑んだ記憶が無いが、アルゼンチン産ワインではポピュラーらしい。かなり濃厚でプラム系のような甘い香り。これはまさに肉向きだ。この店が「2538(にこみや)」という名になった由来は知らないけど、この店の名物が牛ホホ肉の赤ワイン煮込み(500円)であることは、万人の一致するところなので、それを注文(喰い気が先走ってしまい写真撮影を失念、失礼!)。あとは、パテ・ド・カンパーニュ(480円)とポテトサラダ(380円)を注文する。
牛ホホ肉は記憶通りの味わい。これで500円はほんと、お値打ちだ。トラピチェ・オークカスク・マルベックと良く合う。パテ・ド・カンパーニュも塩味抑えめ、脂身控えめで悪くない。この480円もCPは高いと思う。ここのポテトサラダは普通の居酒屋とはだいぶ違う。いわゆるマヨネーズもオランデーズソースも使っておらず、塩味と酢(または白ワインビネガー)とコショウしか感じられない。従って纏まり難くぽろぽろこぼれ易いが、味はかなりいける。かりかりバケットとの相性もいい。
この3つの料理でワイン1本が直ぐ空いた。満足感は高い。これだけでサクッと帰ればスマートなのだが、だいたいはこれで勢いがついて、もう1本開けるか、はたまたシマを変えるか、という話になる。今回は後者の気分だったので、再び冷たい雨がまだ降りやまぬ街へ繰り出した。

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三郷に美味い鰻屋があるということは聞いていて、予め場所も(だいぶ迷った上で)確認していたが、実際には暫く入れないでいた。我が家に来るはずの義妹が生憎風邪をひいたため、急きょこの機会に行ってみることに。この「うな百」は、土地勘が無いと相当判り難い場所にある。最寄り駅は、JR三郷駅かJR新三郷駅、あるいはつくばエクスプレス三郷中央駅となるが、いずれの駅からもとうてい歩いて行ける距離ではないし(たぶん一時間ぐらいかかる)、最寄りのバス停(っていったい何処かな)から歩いてもかなりあるはず。周りにめぼしい建物が無いので、GPSナビがあっても迷いそうだ。
午前十一時半過ぎに到着。入口に暖簾が出ているが、準備中の札も出ている。中を覗くと、土間廊下の両側に座敷の個室がある。廊下を進み更に扉をあけると、右側の小上がりにテーブル二つが並んでいる部屋で、左側はカウンター席と厨房。店の主人が、こちらへどうぞと小上がりへ。
メニューを見ると、うな重(特上、上、ハーフ)と白焼き以外に、様々な焼き鳥やつまみ類もある。箸袋を見ると川魚料理と書いてある。ここはうなぎ専門店ではなかった。せっかくなので、うな重(上)以外に、カミさんに申し訳ないと思いつつ、我慢できず焼き鳥(しお)と熱燗を頼んだ。うなぎは注文してから三十分かかる、と断りが書いてある。ひとりで車で来た場合には、なかなか場が持てないだろうなあ。熱燗と突き出しのきんぴらごぼうが先ずやってきて、程なく焼き鳥も出てきた。肉はぷりぷりで塩加減も丁度良い。これを熱燗で流し込む。あー真昼間からごめんなさい。
やがてうな重が降臨。待ってましたと、さっそくかぶりつく。たれの味加減は甘からず辛からず丁度良い。うなぎも良い加減に蒸され焼かれているようだが、皮目には思いの外、パリパリ感が残っている。これはちょっと意外な感覚。でも悪くない。あっという間に平らげた。
ここは焼き鳥も色々な種類があり、他にも酒の肴がいくつかある。焼酎のボトルもキープできるようで、地元に愛されている店らしい。次に来るときは、例えばタクシーにでも乗って(ただ、運転手へ行き先を説明するのは難しそう)、しっかり呑むつもりで来てみたい。そのときは是非、白焼きも喰ってみたい。
満足して店を反対側の入口へ出ると、犬小屋があり、セッター(もしかするとポインター?)が飛び出してきた。おとなしいが、やたら人懐っこい犬で、初対面の我々にも腹を擦って貰いたがる。聞けば、ご主人はハンターとのこと、この賢そうな犬は猟犬だった。
もし空腹状態で三郷インターを通過するようなことがあれば、是非この店のことを思い出しトライしてもらいたい。

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うな百の位置(Googleマップ): https://www.google.co.jp/maps/place/うな百/@35.8325665,139.8555915

子の権現から下りて(山の記録はこちら)「休暇村・奥武蔵」で温まった後、たまには池袋で打ち上げようと云うことで、リサーチャーなおちゃんが予めピックアップしてくれたいくつかの店の中から、「萬屋松風(よろずやまつかぜ)」をチョイス。実は、十数年ほど前に勤務地が池袋だった頃、何度かカミさんと通ったことのある店で、雰囲気は気に入っていた。センベロなど格安居酒屋がカオス的に多い池袋西口にしては、ちょっぴり高級な居酒屋。その外観もこの界隈には似つかわしくない、つまりケバケバしさも場末感も全くない民芸調である。若者には魅力的には映らないかも知れぬ。引き戸を開けて店に入ると、二階へ通される。先客は一組のみ。使い込まれて黒光りする柱や梁、前に来た頃と変わらぬ、陰翳礼讃の世界。
リュックサックを荷物置き場に置いて席に着いたら、喉が渇いたのでやっぱりビールからスタート。プレミアムモルツのハーフ&ハーフを呷る。この店は以前と同様、日本酒の種類が豊富だが、いまトレンドの日本酒銘柄とは一線を画した品揃い。思い思いに水芭蕉、雪の茅舎(ぼうしゃ)、石鎚樽しぼり、星自慢等々を味わう。肴も通常の居酒屋とはちょっと違って、酒好きには堪えられないメニューが多い。刺身おまかせ五点盛り、サバの冷燻製、牡蠣のオイル煮、おからのコロッケ、出汁巻き玉子、関サバ開き、じゃこと大根のサラダ、白子酢の物、レンコンはさみ揚げなどを注文。
以前は満席になるようなことはなかったが、この頃は名前が売れたのか、我々が帰る頃には大入り状態となった。それでも狭い処にぎしぎし詰め込まれるような店とはちょっと違い、隣のテーブルとの程良い距離が落ち着けるので、混んでもさして気にならない。これも魅力のひとつかも知れない。従って、みんなでワイワイやるのではなく、気心が知れたもの同志でゆったりと、会話と酒と肴と店の雰囲気に酔うにはもってこいの店と云えよう。

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周助山から子の権現まで(前半だけプチバリエーション)を歩いた後(山の記録はこちら)、吾野駅と西吾野駅との間にある「こもれびの湯」に行ってみた。かつては「国民宿舎・あじさい館」だったのが、いつのまにか「休暇村・奥武蔵」となっていた。経営母体が変わって、立ち寄り湯の受付終了時間が、15時から16時に変わったのはHPで判っていたが、はたして中身がどれだけ変わったのかにも関心があった。外観は特に変化はないようだが、ロビーに入ってみると、土産物売り場やドリンクコーナー等が変わったなと感じる。
ともあれフロントで620円を支払って「こもれびの湯」へ。通路の右側に飲み物(含、ビール)の自動販売機があるのは以前と同様である。左側のかつての荷物置き場は、湯あがり休憩処となっていた。従って、リュックサックを背負ったまま脱衣所へ。他の立ち寄り湯ではロッカーの鍵を受付で渡される(つまり場所が指定される)場合が多いが、ここはロッカーは好きな場所を好きなだけ使えるのがいい。風呂は意外に空いていた。造りは以前と同じようだ。
ゆったりさっぱりした後、風呂上がりのビールを飲むため、館内を探索。「あじさい食堂」は準備中となっていた(昼の営業時間は14時30分まで)。カフェ「Café de 634」では残念ながらアルコールを売っていないし、二階にあるオープンダイニング「アガ フォレスターノ」は宿泊者専用で18時から。つまり、山から下りて立ち寄り湯に浸かった我々は、ビールを自動販売機で買ってロビーで飲むしかない。結局、これは「あじさい館」の頃と変わらない。ロビーは天井が高く開放感があって雰囲気は悪くないが、人が行き来する場所なのでややリラックスしにくい。立ち寄り湯客を大事にするのならば、今後「あじさい食堂」の営業時間延長をお願いしたい。
ついでにもうひとつ。今回、我々が秩父御嶽神社の入口に下りて来たのが14時頃。「休暇村・奥武蔵」へそのまま歩くにも、吾野駅に行くのも同じくらい時間(20分程度)がかかる。吾野駅に行ってもマイクロバスの送迎時間は14時40分まで無いので、やむなく「休暇村・奥武蔵」へ向かったのだが、願わくばマイクロバス送迎の頻度を増やし、且つ自由乗降システムを導入してくれると、我々の様な登山客にとっての利便性は一気に向上し、同時に「休暇村・奥武蔵」に対する評価はぐっと高まる筈、ぜひ、ご検討願いたい。
なお、15時25分にマイクロバスで吾野駅へ出発する際、「休暇村・奥武蔵」の従業員が真っ赤なハリボテ手形を持って、我々が見えなくなるまで手を振っていてくれた。これ自身、さして有難い訳でもないが、サービス向上の表れとして取り敢えず肯定的に評価しておこう。

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休暇村・奥武蔵のHP: こちら 

新年会第2弾と、先日の雲取山登山反省会と、隊長の海外出張壮行会を兼ねて、神田小川町にある「味噌鐵 カギロイ」で宴会。なんだかんだで9名が集った。仕事先の立川やら千葉からやって来る者達にとって、ほぼ中間点というところでこの地域を選択、我々の(小生の)嗜好に合いそうな、古民家風の佇まいをウリにしたこの店にしてみた。夢屋という企業がプロデュースしている店の一つ。細い路地に面していて照明も控えめなので、良く見ないと店があることに気が付かない。店の前に立ってみると、この界隈でよくこのような建物が残っていたものだし、それを良く見つけだしたものだと感じる。元々はいったい何の建物で、どのような歴史を経てきたのだろうか。
中に入ってみると、一階は厨房とカウンター席、二階、三階は座敷になっていて、多少手は入れてあるが、階段やら柱やらは、随分と使い古されている趣きがあり昔のままのようだ。我々は三階の座敷へ。もうひとつ座卓があり、そちらには6名の別の予約が入っていた。今回、我々は4,000円のコースを事前予約。これに1,500円プラスすると、2時間飲み放題になるらしいが、残念ながら日本酒は1種類のみ(今回は明鏡止水)限定と云うことなので、飲み放題にはしなかった。2,000円でもいいから、どの酒もOKというように、もう少し太っ腹になって欲しいものだ。
飲み物は生ビール、料理は先付けと生野菜と3種類の味噌からスタート。生の蕪とか大根に味噌を付けて齧るだけのシンプルな料理だが、なかなか美味い。きっと野菜も味噌にも拘りがあるのだろう。日本酒は、奈良萬純米吟醸、ゼロ万、日置桜生酛純米、花泉特別純米、乾坤一特別純米、神亀純米などを片っぱしから頼んで味わいの違いを堪能した。続いて出てくる料理は、カニ味噌クリームの出し巻玉子、イカのわた焼き、豚バラ肉の味噌漬け厚切り鉄板焼き、鮭の西京焼、ご飯、味噌汁、味噌チョコソース付きバニラアイスなど。とにかく味噌に拘った料理。
今回はコースだったが、メニューには他にも美味そうな料理があった。次回は単品注文で、味噌ポテトサラダなども試してみたい。また、この夢屋がプロデュースしている店で、他にも古民家があるようなので、機会があればそちらも覗いてみたいものだ。

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味噌鐵 カギロイのHP: こちら 

打ち上げが終わった「玉河」を出て、立川駅に戻り南武線組と別れた後、中央線上り電車に乗り込むと、人身事故が発生して暫く停まりますとの放送。どうも動く気配が無い。あちゃ、ついてないな・・・・・・・・・・・・・・・。そっか、こうしているくらいならば、何処か居酒屋で時間を潰せばいいんだ!と思い至り、これ幸いとしょうがないしょうがないと呟きながら、なおちゃんと改札口を抜け出し南口へ。特に当てもなくぷらぷらと東へ歩き、偶々目にとまった店が「波平」だった。まだ出来て半年のニューフェイス店。それほど大きい店ではない。ネーミングは「サザエさん」を連想させるが、外観はちょっと小粋なCaféの雰囲気。JRAウィンズの直ぐ傍だが、ウィンズ好きな人々はこの店には入らないだろう。
店内も新しく小奇麗、女性をターゲットにしたような(親爺連はちょっと気後れするような)洒落た内装である。ここは「日本酒バル」を標榜しているようだ。いいねいいね。期待してメニューを覗くと、なんと「花陽浴(はなあび) 純米吟醸 八反錦」がある。埼玉は羽生市の南陽醸造の造りで、常に品切れ状態が続く、超人気地酒。こんなレア日本酒を置いているとはこの店、なかなかやる。さっそく注文。気恥ずかしい程お洒落なグラスに注がれる。呑んでみると、まさに超フルーティだが、直ぐあとから濃醇さが追いかけてくる。さすが、かなりインパクトがある酒だ。
花陽浴以外にも、面白そうな地酒が置いてある。肴としてはハマチ刺、明太炙りポテトサラダ、炙りエイヒレ、酒盗&クリームチーズを注文してみた。特段美味と云う訳ではないが、たしかにどれも日本酒を意識したメニューと云えそうだ。若い女性店員(学生?)の対応も何やら仄々としていて、それはそれで悪くない。次来るときにどんな酒が入っているのかも含め、今後が楽しみな店だと思う。

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雲取山登山の打ち上げ&反省会のため、ホリデー快速おくたま2号で立川駅途中下車、今日は三連休中日の日曜日なので、なかなか開いている店がない(特にまだ17時前だし)。そこでやっぱり北口駅前にある、「困った時の玉河」に入ってみた。「立川一お気楽な店」が謳い文句の老舗居酒屋、嬉しいことに開店は朝10時30分である。我々4人(「多忙」このちゃん、「食べ過ぎ」ひろちゃん、そして「顔面打撲」のんちゃんとは、立川駅でお疲れさんバイバイ)の直前を、同じく登山姿の三人連れが入っていって、しまった、タイミングを逸したかと思ったが、店員は「(空いたテーブルの上を)片付けるまでちょっと待って下さい」とのことで、今日は意外に空いていた。
席に着いたら先ずビールで乾杯。そしてメニューを見て、ポテトサラダ、大根サラダ、カニ玉、鶏チャーシュー、キクラゲの玉子炒め、さんま塩焼きを注文。この店の良い処は、料理が早く出てくることと、大宮「いづみや」に負けず劣らず料理の種類が豊富なこと、そして、どれもとびきり美味い訳ではないが、そこそこ美味いので安心して注文できること、である。

ところで今回、雲取山では、冬山縦走ツアーで30人ぐらいが山頂にやってきていた。我々と同じ三峰コースで登って、同じように鴨沢まで下ったようだ(鴨沢に大型バスが待っていた)。日程は、某M新聞旅行のHPによれば、

1日目 西武秩父駅8:20集合〈貸切バス〉三峰神社駐車場(1000m)…霧藻ガ峰(1523m)…白岩山(1921m)…大タワ…雲取山荘(1850m、泊)(歩程=約5時間)
2日目 …雲取山(2017m)…小雲取山…七ツ石山(1757m)…堂所…鴨沢(540m)=丹波山温泉(入浴付、各自昼食)=奥多摩湖=奥多摩駅前(下車可)=日の出〈圏央道・中央または関越道〉新宿17:00~18:00頃着 (歩程=約5時間)

ということで、中級者向けとなっている。参加料金は33,000円也。ということは、丹波山温泉「のめこいの湯」の料金(600円)なんぞはたかが知れているので、たとえ個人登山に較べて送り迎えが楽ちんになるにしても、大雑把にいってこの料金の半分はガイド料という計算になりそうだ。33,000円×50%×30人=495,000円の粗利か。ツアー会社はウハウハだな。・・・だとするとですよ、我々の場合33,000円×50%×6人=99,000円が、小生の懐に入ったとしても可笑しくない算段になるが・・・? ま、それは冗談としても、今回はヒヤヒヤの連続、やたら気疲れした。入門コースとは云え、冬山のガイドは楽じゃない。

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雲取山に登った帰りは鴨沢BSからバスに乗り、熱海BSで途中下車。まだ午後1時前。およそ1年2ヶ月ぶりに「丹下堂」訪問(前回はこちら)。女将さんに聞かれ、雲取山から下りてきたと話すと、「(こんな寒空に登るなんて)みなさん、お好きなんですね~」とお褒めのお言葉を、ややあきれ顔で頂戴する。そりゃそうかもなあ、でもそんな物好きが7人も、1時間に1本も走っていない路線バスをわざわざ途中下車して、この店へやってきたことも同程度に奇特だよ~、そこんとこも褒めてくれよ~。而してその訳は、日帰り温泉とビールと鹿肉焼きがあるから。奥多摩湖畔で、日帰り温泉は峰谷橋の馬頭館(但し、時間は16時までで、料金1,000円)とここだけ、鹿肉焼きはここしかない。この3つが揃っているところは「丹下堂だけよ!」ともっとアピールしていいんじゃないだろうか。もちろん、我々としてはあまり混んでしまうのも困るので、そこそこ儲かる程度(潰れない程度)に流行って貰えれば十分なのだが。
750円支払って風呂場へ。男性は1階、女性は2階にある。時間が時間だけに、風呂は男女とも完全、貸切状態。男湯は湯温39~40℃だったが、それほど冷え切っていない身体には丁度良かった。湯はもちろん循環式だが、このアルカリ性で仄かに硫化水素臭がする「鶴の湯」の湯は、肌触りが柔らかで心地良い。すっかりさっぱりして食堂に戻り、日が差し込んでぽかぽかの囲炉裏端に座る。湖面も見えてちょっとだけリゾート気分。
湯上りはもちろん待ちかねた(鴨沢BSでは飲むのを我慢した)ビールと、この店の名物鹿肉焼き(1,300円)。臭みは全くなく、今日も味加減は丁度良い。ビールに良く合う。全員が揃ったところで雲取山登頂の祝杯をあげ、他にも、とろろめし定食やら、やまめ塩焼き、ホルモン焼き、なす焼などを思い思いに注文。ここは、ホルモン焼きもかなりイケると思う。
はじめは14時7分発の奥多摩駅行きバスに乗ろうかと思っていたのだが、ビールと料理とぽかぽか陽気で、良い気分になり、そんなのはどうでもよくなった。奥多摩駅15時26分発のホリデー快速おくたま2号に乗られれば十分と、次の14時55分発のバスまで、ゆったりまったりした。

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昨年8月以来、またぞろ「肉が喰いたくなった~」という声が出てきたので、会社帰りに東京駅で降りて「昌月苑」へ。以前も述べたように、この店は予約なしには入れない程の人気店、今回もしっかり予約してからの入店。客の全てがさらりーまんで、そのうちの大部分が20代、30代の、いわゆるまだ基礎代謝量が落ちていない世代。この店の人気の訳は、安くて美味いこと。ただし、代謝量少なめの者でも、割引デー(火・木)でなければ、食べ放題メニューを頼んだ方がずっとお得である。ということで、今日は5,000円で二時間飲み放題・食べ放題コースへ突入。
骨付きカルビ、ロース、はらみ、タン、レバ、鶏、ハツ、豚とろカルビ、ホルモンが食べ放題となるが、我々にとって焼肉イコール牛肉、鶏や豚などには目も呉れず、ひたすら牛ばかりを喰うことになる。また、このコースでは、サンチュやキムチ、ナムル、野菜焼きは各々一皿付いてくるだけで、それ以降の追加は有料となるため、(金銭的にも腹の膨れ具合からも)勿体ないと結局、肉ばかり喰うことになる。ライス、クッパ、カルビクッパ、テグタン、ユッケジャン、ビビンバなどのご飯系は食べ放題なのだが、これらにも目を奪われることがない、まこと身体に毒な喰い方になるのが常である。飲み物はやっぱり炭酸系が良いので、ビールの後はハイボール。
肉は基本的に四人前ずつの注文だが、小生以外みな健啖家揃いなので、その皿の肉を一気に焼き網に並べてしまう。従って、焼き上がりのタイミングでは、いつも追い立てられるような食べ方になる。毎度ペースが速くてだいたい一時間でもう腹一杯になってしまうが、今日はだいぶ粘って一時間半程でギブアップ。しかし毎回毎回このような喰い方に付き合っていると早死にしそうなので、そろそろ焼き方の方針見直しを提案するか、チームから抜け出すことを考えなくてはならない、と思い始めている。 

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新年会として、天覧山&多峰主山の帰り(山の記録はこちら)に久しぶりの「百味」入店。今日は九人の大所帯なので、念のため事前に電話予約。まだ松の内だし、それに時間もまだ午後三時前とあって、所沢プロペ通りの人通りも今一つといったところ。入口には「地元密着足かけ五十年」との張り紙。階段を下りると、テーブル席は既にかなり埋まっている状態。この時間でこの混み具合、流石に呑べえに愛されている店だ。
入ってまんなかはテーブル席がずらりと並んでいるが、右手前から奥に掛けて小上がりがあり、左手前と正面奥には広間がある。考えてみれば、この店に入ってテーブル席に座ったことは殆ど記憶なし、専ら小上がりばかりだが、今日、我々は団体なので左手の広間へ通される。ここだけで40人ぐらいは座れそうなほどゆったりしている。
腰を落ち着かせたら、早速注文の段だが、注文取りに来た店員曰く「まだ河岸(つまり魚市場)がやってないのでタラちりはできない。ネギトロ巻きもダメ」と。隊長はショックを隠し切れない。それでも他の定番メニューとして、モツ煮込み、肉じゃが、大根サラダ、豆腐わかめサラダ、コロッケ、等々を注文。どれも安心の味。ビールの後は日本酒。ここは「ねのひ」が定番、大徳利熱燗をじゃんじゃん頼む。隊長はミッチーに新社会人の心得を伝授したり、興が乗ってきてそのうちにアヒルちゃんに電話したり、ちょいと酔いが回ったWoodyさんは、畳の間で他の客もいないのでごろんと横になったり。これもこの店の魅力のうちだろう。さて次回はいつ、どうゆうプランで来ようか。

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新年の山として天覧山と多峯主山を軽く登って、余り汗もかかず、身体が冷え切ることもなかったが、たっぷり時間もあるのでやっぱり立ち寄り湯へ。入間市駅で降りてタクシーで820円のところにある「いるまの湯」に初入湯、いわゆるここはスーパー銭湯である。広い駐車場はほぼ満車状態、結構な賑わいだ。休憩室や食事処はもちろん、風呂の数も多く、サウナや岩盤浴、アカスリエステ等、設備も充実していて、これで入浴料430円はお値打ちである。数ある他の立ち寄り湯を考えれば、この価格設定でやっているのが不思議にも思える。何処かにからくりがあるのだろうか。これでやっていけるのであれば、1,000円ぐらいの日帰り温泉は大儲けして笑いが止まらないか、とてつもなく放漫経営でコストを浪費していて世間の笑い物ということにならないか。 それとも温泉掘削のためのボーリング費用が重く圧し掛かっているのだろうか。
さっぱりした風呂上がりは「お食事処・蔵」へ。館内が賑わっている割に、ここは閑散としていて、9人で纏まって座ることも問題ない。食券を買ってカウンターで引き換えする方式。アサヒのエキストラコールド生ビール(570円)とイカげそ揚げ(390円)を注文。エキストラコールドビールが置いてある立ち寄り湯は初めてだ。さすがキンキンに冷えているが、泡立ちが少ないので見た目はいまいちか。イカげそは結構、大ぶりでプリプリ。三々五々みんなが集まり、暫しまったりする。さて時計は未だ午後2時、これから所沢へ移動して打ち上げ(≒新年会)だ。

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「テルミニ」は18時までに追い出されると云うことだったので、もう一軒はしごすることにした。嗜好を変えて、ちくっと日本酒でも呑もうかと「酒の穴」に入ろうとすると、和服姿の女性店員に「予約で満席です」と素気無く断られる。店内には意外にさらりーまんが多かったのは、銀行系の打ち上げだろうか。再び寒空に出て、さてどうしようかとレンガ通りをふらふら京橋方面に向かうと、目の前に「バニュルス(Vinuls)」。オザミ・デ・ヴァンの系列店。流石に二階のレストランは予約で一杯だろうが、ダメもとで一階のバルに入ってみると、丁度、客の入れ替わりのタイミングだったのか、上手い具合にカウンター席が空いていた。
席に着いたらグラスワイン(銘柄はさっぱり忘れた)を注文、その肴には、「サヨリのマリネ」と「サンマのフリット」を頼む。サヨリをレモンとオリーブオイルで喰うシンプルな味付け。こりゃ白だな。サヨリは直ぐ出てきたが、サンマがなかなか出てこない。忘れたのか、単に忙しいのか。そのうち、そっとサンマが出てきた。どうやら、忙しくて忘れたようである。サクッとホクホク、これもなかなかイケる。もうちょっと何か欲しいなと再びメニューを見ると、「ウナギ稚魚のガーリックオイル煮(いわゆるアヒージョ)」に目が止まる。昨今不足している稚魚をそのまま喰ったら勿体なさすぎ、と思うのがノーマルだがつい魅力に負けて恐る恐る注文。出てきたアヒージョには、申し訳程度のシラス(こんなに小さいと果たしてウナギかどうかも判らぬ)がオイルに浮いているだけで、稚魚不足の世相を象徴するような光景。侘しすぎて食欲も失せる。
店内をチェックすると、バルはこの頃のトレンドなのか、さすがに若者が多い。我々以外は恐らく30代か20代。客は全部で16名。うち、男子は4人のみ。この店も女社会の一部である。そもそもバルは女性の嗜好なのか。この店に男子が入るケースとして、相手の女性が行きたいと云うのでしようが無く入る場合と、ほんとは積極的に入りたいが男一人又は男集団では気が引けるので女子をだしに使った場合が考えられるが、小生以外の3人はどうなのだろうか。何れにせよ、男子たるもの、たまには場末の焼鳥屋じゃなく、銀座のバルで(周りから白い目で見られない程度に)管を巻いては如何?

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VinulsのHP: こちら 

年の瀬、銀座itoyaでの買い物ついでに、かるくワインが飲めると云う店に行ってみることにした。昭和通りから東へ入った路地裏。例の思い切りレトロな「酒蔵秩父錦」は直ぐ傍。テルミニと云う名の、16席で一杯の小さな店。まさにローマ市街の路地裏にでもありそうな佇まいである。入口に、この店はレストランではありません、ワインを飲めない人は入店ご遠慮下さい、と書いてある。気に入った。
17時入店。扉を開くと、既に若い女性6人組が忘年会の如く盛り上がっている。予め電話したときに、18時までだったらOKと云われているので、飲み物は先ず生ビールとグラス赤ワインをおまかせで、料理はカポナータ(730円)とリンゴと白菜とゴルゴンゾーラのサラダ(780円)、エゾ鹿と仔牛のミートソースタリアテッレ(1,550円)をささっと注文。先ず出てきたワインはシチリア島産とのこと(銘柄は聞いて直ぐ忘れた)、結構スパイシーでベリー系の香り、いける。サラダにゴルゴンゾーラを使ったのはあまり記憶にないが、やはりかなりの存在感。悪くない。エゾ鹿と仔牛のラグーは意外に上品な味で、どこがエゾ鹿的なのかは良く判らない。でも、美味い。
ところで、そうこうしている間に、我々を含め14人が入店したが、うち男子は4名のみ。たぶん小生が最年長。何れも女性同伴。つまり、男子二人で来たりすると相当、目立つ感じの店である。しかし、昨今、親爺が安住できる店が呑べえ女子連に脅かされてきていることを踏まえれば、親爺達はこういう店で反撃しとかないといかん、とつくづく感じる。ここへ男子同志でも気軽に入れるようになれば、日本はもっと良い国になるだろう(と個人的に勝手に思う)。

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2月以来、およそ10ヶ月ぶりの訪問。これだけ間があいてしまったのは、ひとえに奥武蔵の山が、気温が高い時には向いていないことに依るし、それに加え、個人的に食指が動く山がもう限られてきたことにも依る。でも何とかやっとこさ、曲りなりにも登山プランを捻り出すことができた(山の記録はこちら)。もはや、乾いた雑巾を絞っているような感覚になりつつある。
待ちに待った「久呂無木」訪問の目当ては勿論、蕎麦と酒と肴である。今日は参加者7人で予約(明日が仕事のひろちゃんと、イベント掛け持ちの多忙このちゃんは、山だけで泣き別れ)。「弘法の湯」に浸かった後、まだ時間があったため、開店まで時間を潰すべく近くの「やるき茶屋」に入ったものの、「久呂無木」での賞味に影響しないよう、酒も肴もほぼお預け状態で、しばし悶々とししていた分、否が上にも期待は高まり、喉はカラカラ腹はペコペコとなった。
暖簾を潜りご主人に挨拶した後、小上がりの四人掛けテーブルで二組に分かれるかと思っていたら、有難いことに奥の座敷に通して頂いた。早速、とりあえずの酒を頼むことに。メニューの中から、醸し人九平次・純米吟醸、黒龍・吟醸、滝水流(はやせ)・純米辛口をチョイス。このあとも、店長お薦めを含め様々な種類の酒を頼み、利き酒をさせてもらうこととなった。奈良萬・純米生酒中垂れや、角右衛門・純米生酒直汲みなど、どれも個性的で、存分に日本酒を堪能した。最後に呑んだ八海山が、なんとさっぱりした酒だろうと感じた程である。
肴には、地鶏炙り焼き、豚バラ炙り焼き、出汁巻き卵、蕎麦味噌、そばサラダ、野菜天麩羅を矢継ぎ早に注文する。どれもこれも美味いが、個人的には地鶏炙り焼きの皮のパリパリ感がとても気に入っている。それに、出汁巻き卵のふわふわで上品な香りと味もたまらない。ご主人拘りのさつま芋(鳴門金時なる品種だそう)天麩羅も、その甘さ&ホクホクさに皆で感心頻り。そして最後はもちろんもりそば。暫くぶりに見るといかにツヤツヤの細打ちかが良く判る。香りと喉越しも相変わらずで嬉しい。また、できれば日差しが強くならないうちに(何とか頑張って新たな山プランを捻り出して)来たい。

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西所沢の「弘法の湯」で温まった後、時計を見るとまだ17時。さて、あと1時間あまり、何処で時間を潰そうかと街をうろうろするが、銭湯界隈にはそもそも飲食店が見あたらない。おのずと西所沢駅前方面へ向かうことになる。「久呂無木」を通過して西武池袋線の踏切に近づくと、左手に「やるき茶屋」の看板。かる~く飲めるだけ店が理想だったが、背に腹は代えられぬ、後続部隊宛にGoogle+で店の写真を投稿してから店に入る。先客は一組2名だけだったが、次から次に客が入り、一時間余りでほぼ満席状態。なかなかの人気ぶりである。
ここでがっつり喰うと後で後悔する恐れがあるが、空き腹でビールだけというのも胃に悪そうなので、じっとメニューを睨んで、瓶ビールと、ベンチマーク用の自家製ポテトサラダ(400円)を注文。突き出しにはポップコーンが出てきた。だったらポテトサラダは要らなかったかも知れぬ。ポテトサラダにはゆで卵の半身が載っていて、ソースがかかっている。ありそうでないが、特段ソースが美味いとは感じなかった。
やるき茶屋に入ったのはいつ以来か記憶にないが、なかなか料理も飲み物も種類が豊富である。精米歩合50%ながら獺祭・純米大吟醸(一杯950円)や、梵・特別純米(同750円)まで置いてあるのには驚いた。それ以外にも八海山や浦霞、〆張鶴、出羽桜、土佐鶴など、有名どころがずらりと並んでいる。大衆居酒屋チェーンも顧客ニーズに応えるべく色々営業努力をしているのを感じる。今後、また西所沢店に入るかどうかはともかく、他に目当ての店が無い処で「やるき茶屋」に入るのも悪くなさそうだ。
やがて後続部隊も合流し、みんなで暫しちびりちびりとビールを呑んで、「久呂無木」開店(18時30分)まで時間を潰すが、こうやっていると時間は意地悪しているが如くなかなか進まないものだ。女子連ですら口数が少なくなる。事前リサーチで18時15分には入店させてもらえるとの情報に基づき、ようやく18時10分になって店を出る準備を始める。ここから「久呂無木」まではほんの一投足。18時12分に出て牛歩で行ってもまだ18時15分になっていなかったが、なんともう「久呂無木」には暖簾が出ていて開店していた(ブログを見ると18時開店だった)。わざわざ15分余り悶々としていたのが、我ながら可笑しい。 

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山から下りて西武秩父線で帰る際、秩父以外で立ち寄り湯に入る場合の選択肢はそれほど多くない。思いつくのは、吾野駅から送迎バスがある「休暇村・奥武蔵(旧あじさい館)」、入間市駅から2km程の「いるまの湯」、そして西所沢駅から徒歩10分程度のここ「弘法の湯」くらいである。今回は、後に「久呂無木」訪問が控えているので、当然ながら「弘法の湯」に向かう。駅から歩いてくると、金山町の五叉路交差点の奥、細い路地に面していて判り難いが、いかにも風呂屋らしい煙突が目印になる。
ここは20人ぐらい入ると一杯になるくらいのこじんまりした銭湯。湯は若干熱めだがまずまず入れる。薬湯もあって、こちらの方はかなり熱い。山帰りの客は我々だけ。この湯は、HPにある通り「銭湯ランナー」を応援しているとのことで、週末はランナーがやって来るらしいが今日は我々以外は地元の方ばかりのようだった。
十分温まったら、風呂上がりはやっぱりビールと往きたいところだが、ここは全く普通の銭湯なので、飲み物は牛乳しかない。「久呂無木」開店までまだ1時間余りある。牛乳では1時間は過ごせない。従って、一足先に風呂から上がった者としては、他の方々の期待を担って、身体が冷えない範囲で軽くビールが飲める店を求めて、暫し、当てもなく西所沢の街を彷徨うことになった。

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弘法の湯のHP: こちら 

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