山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2014年12月

神田の古本屋で山の本を2冊仕入れた後、三省堂の地下に下りてみた。以前は「ローターオクセン」(ドイツ語で赤い牛の意)という名前のビヤホールだったが、いつのまにか「BEER膳 放心亭」などという無粋な和名になっている。何処かに買収されたのかと思ったら、オーナーは昔も今も御徒町の「吉池」だ。経営方針の変更をアピールしているつもりなのかどうかは判らないが、確かにメニューも若干変わったようだ。店の雰囲気は殆ど変っていないような気がする。広い店内には先客が二人。何れも一人連れで、ひとりは年金生活者と思しき紳士で、ビールを飲みながら読書中。もう一人は二十代の女性で、ひとり黙々とステーキを平らげている。平日の黄昏時ではあるものの、ちょっと客が少なすぎはしないか。
こちらはビールと、ジャーマンポテト、にしん酢漬け、アイスバインとソーセージ盛り合わせを注文。二十ウン年前にカミさんと入った時のアイスバインはボリュームたっぷりでインパクトがあったが、現在のメニューではアイスバイン単独の料理が見当たらない。ソーセージとの盛り合わせになっていて、ソーセージは普通だが、アイスバインは切れっぱしがスープに浮かんでいる奇妙な光景。ちょっと残念な状態だったが、味はまあまあ。店の雰囲気は悪くないので今後の復活に期待したい。

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神田古本屋街にはこれまで何度か来ているが、「さぼうる」以外に、このようにDeepな喫茶店が、しかも二軒も裏通りにあることは知らなかった。この小道は、時の流れが止まっている。カミさんが調べ見つけてきた「ミロンガ」と「ラドリオ」のどちらに入ろうか迷ったが、店の看板にあった「世界のビール」の謳い文句に心魅かれ「ミロンガ」へ。扉をあけると、抑えめの照明とタンゴのBGM。タンゴばかりかけている店に入ったのも初めてかも知れない。
客も、やけに店の雰囲気に染まっているというか、店と同化している。禁煙スペース側から通路を通して喫煙スペースを見ると、テーブルを挟んだ二人のお客は、額縁に嵌ったフェルメール絵画の登場人物と錯覚する。我々があの域まで達するにはまだまだ時間が必要だろう。
席に着いてメニューを見ると、せっかく世界のビールが数多くあるので、その中からスリランカのライオン・スタウト(900円)を注文してみる。アルコール度数が9%とかなり高い。口に含むとカカオの香りがして、濃厚な甘みとコク。これはちびちび飲むビールである。こんなビールがスリランカにあったとは少々驚きだ。フェルメール絵画を彷彿させる店内を眺め、厭世的かつ前時代的なタンゴのリズムに耳を傾け、旧英国統治時代の香りするライオン・スタウトをちびちびと舐める。これだけで暫し時を忘れられる。次に古本屋街に来た時は、向かいの「ラドリオ」に入ってみるか。

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初めて谷中をそぞろ歩きしてみた。ほぉ~、思っていたよりずっと観光地だ。谷中と云えば墓地か寺しかイメージできなかったが、商店街そのものが観光の対象になっている。歩いてみるとたしかに味がある。なかなか洒落た店もある。外国人もちらほら見掛ける。如何にも下町らしい風情は外国人にうけるのかも知れない。
昼食は、予てよりカミさんが狙いをつけていた、千駄木駅近くにある寿司屋「乃池」に行ってみる。事前予約は受け付けず、開店は11時30分ということなので、タイミングを合わせ11時20分に行くと、すでに女性一人が待っている。お持ち帰りだけとのこと。その後開店までの僅か10分間で、我々含め10名が列を作った。件のお持ち帰り客は、この列を見て、我々に「凄いわね~」と仰った。テレビに出てから人気が高まったらしい。
11時30分きっかりに暖簾が掲げられ、大将にカウンター席へ通される。勝手知ったる他の客は、席に着くなり(持ち帰りの客は立ったまま)さっそく、穴子にぎりや鯖の棒寿司等を矢継ぎ早に注文。勝手を知らないこちらは、おもむろにメニューを眺め、先ずビールと穴子にぎり(8かん、2,500円)、上にぎり(1,900円)、蛸やわらか煮(値段失念orz)を頼む。それからだいぶ遅れて鯖棒寿司(1,600円)も持ち帰りで頼むと、早くももう最後の一本だったようで、ぎりぎりセーフ。
お通しには穴子の煮こごりが出てくる。これだけで酒が一杯飲める。ということで酒を頼もうか。いくつか並んでいる中から、鷹勇特別純米を注文。すっきり辛口だが味わいもあって、如何にも寿司屋の酒に相応しい気がした。続いて、蛸のやわらか煮が登場。見ると、なんと小豆餡が乗っかっている。蛸は箸で切れるほど柔らかい。歯応えも、他に例えるのが難しいが、少なくともこれは蛸ではない。恐る恐る餡子を載せて食べるとこれが意外に合う。餡子もあまり甘くなく、むしろ多少塩辛いくらい。ふーむ、職人の技を感じる。
にぎり寿司上に続いて、穴子にぎりが出てくる。これぞこの店の名物、かつカミさんの狙い目。押し寿司ではなく、にぎりで8貫も出てくるとまこと壮観である。穴子好きは人後に落ちないつもりなので、この光景はなんとも神々しく、見ているだけでも蕩けてくる。もちろん、味わいが見た目を裏切ることはない。
この店の大将は、客と特に無駄話をすることもなく黙々と寿司を握り続けるが、かといって愛想が無い訳でもない。寿司を味わいに来ている客にとっては丁度良い距離感と云えよう。また穴子にぎりをたらふく喰いたくなったらこの店を思い出すはずだ。

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すし乃池のHP: こちら 

このところ大宮駅で途中下車することはあっても、隣の「第二支店」に入ったり、「いづみや」以外の店を開拓したりで、ほぼ一年ぶりの「いづみや本店」である。冬至の頃とは云え、黄昏にはまだ早い午後3時過ぎの訪問、我々が良く利用する一番奥のテーブル席が上手い具合に空いていた。リュックザックを置く(積む)には丁度良い場所。本来、4人掛けだが無理やり6人でテーブルに着く。見渡すと今日も一人連れの客が多い。我々のように大人数で来ているグループはほかに見当たらないが、かと云って特段、奇異な目で見られることもないのがこの店のいいところ。たとえ登山者姿の団体であっても、忽ちこの店の雰囲気に溶け込んでしまうらしい。
席に着いて、ハイボールやらチューハイやらで乾杯し、少々落ち着いたところで料理を注文。煮込み(170円)、厚揚げ(330円)、ハムカツ(300円)、卵焼き(350円)、ポテトサラダ(330円)、焼き餃子(330円)、焼きそば(550円)、肉うま煮(580円)、プレスハム(330円)、〆サバ(330円)をどどっと頼む。どれを注文しても、とびきり美味い訳でもないが、味的にも価格的にも、とにかく安心して喰えるのが良い。
ふと辺りを見回せば、見知った顔の古参軍曹的おかあさん連の姿が見あたらないことに気が付く。たった一年余りご無沙汰しているうちに、代替わりしてしまったのだろうか。そうであればやや寂しい気もするが、後を託されたおかあさん従業員の立ち居振る舞いは、この店にやってくる客の雰囲気も含め、既にこの店の一部となっている。そうやってこの店は歴史を積み重ねてきたわけだ。これからも客や店の人の顔触れが変わっても、この店らしさはきっと変わらないだろう。

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黒磯の先から北に延びるいわゆる那須街道界隈には、それこそ蕎麦街道と云って良いほど多くの蕎麦屋が並んでいるが、那須湯本から「ステンドグラス美術館」までタクシーで移動した際、その運転手のお薦め蕎麦屋がこの「山月」だった。那須街道から離れ周囲には殆ど家が無く、日留賀岳をはじめとした男鹿山塊が望める長閑な場所。昼時のちょっと前の到着だったのでまだ空いていたが、そのうち次々に客がやってきて、いつの間にかほぼ満杯状態になった。店員は学生のようで、接客が素朴である。
ここは一品料理がちょっと変わっている。一般的な蕎麦屋だったら、板わさや出汁巻き卵、焼き味噌、天麩羅などが思い浮かぶが、ここには天麩羅を除き、そんなものはない。頼んだものは、カキフライ(620円)、さつま揚げ盛り合わせ(620円)、舞茸天麩羅(800円)、そしてモツ煮込み(420円)である。割とがっつりボリュームがある。
この中で、モツ煮込みが美味かった。味付けは比較的あっさりめなせいか、モツの旨みが生きている(モツが嫌いなヒトには、単にモツ臭いだけかも知れぬ)。酒はこの店のオリジナル「山月」本醸造冷酒(300ml、650円)をいただく。淡麗でくせのない、いわゆる呑み飽きないタイプ。仕上げの蕎麦は田舎そば(もり)で。つゆは塩分抑えめ。田舎とは云え麺は細打ち、挽きも細かくつるつると喉越しが良い。結構、満足度は高い。さて次は何処にするか、那須は山の数よりも蕎麦屋の方が遥かに多いのが悩みの種だ。

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山月のHP: こちら

那須に登った翌日は、朝から観光モード。女性陣の勧めに従い、「那須ステンドグラス美術館」を訪問。建物はイングランド湖水地方あたりにありそうな、古城を思わせる造りでなかなか良く出来ている。裏にはチャペルもある。鑑賞は30分足らずで終わってしまったので、別棟にあるここ「Café Bibury」で暫し時を過ごす。それこそエールでも有れば有り難かったのだが、ここは女性や若いカップル向けのイングリッシュ調、アールグレイで我慢する。ちゃんとポットに入って出てくるし、それも蒸らし時間8分経ってからとのこと。ちゃんと拘っている。窓の外は雪に覆われた美術館の建物が見え、ゆったりした時間が味わえる。
建物を眺めているうちにつらつら考えてみた。この手の施設は、ここ那須に限らず、箱根や軽井沢、八ヶ岳高原等、かなりポピュラーと思われる。中にはお金持ちの慈善事業的施設もあるだろうが、これを事業として考えると果たしてペイするのだろうか・・・。ある程度、人々の関心を引き付けるだけのコレクションを集めるには、それなりの資金が必要だろうし、これだけの建物を(多少、張りぼての部分はあるにせよ)建てるにも億単位の金が必要だろう。逆に収益はどうだろうか。入場料は1,200円(我々は割引で1,100円。観光案内所にあった割引券は1,000円だった。割引券にもランクがあるとは知らなかった)で、毎週末には少なくとも100人や200人くらいは来るだろう。でもそのくらいでは成り立ちそうにない。そこで思い出したのが、ここには、チャペルがあったし、美術館内でも結婚式をやっていたこと。つまりここは結婚式場が主体で、美術館はその派生事業と云う事なのだろう。
Webで調べてみると、はたしてこの結婚式場兼美術館は「株式会社鈴屋」という企業(創業時は呉服屋)が運営していて、その会社の事業内容を見ると、呉服、貸衣裳、宝飾、ギフト、輸入雑貨、輸入家具、教会、プロデュース、海外挙式、美術館と多岐に渡っている。良く見ると、伊豆高原にもステンドグラス美術館と結婚式場を運営しているし、バリ島にも式場を持っている。なんと直ぐ近くの田舎料理店「茶屋・卯三郎」や輸入雑貨店「アジアンオールドバザール」も経営しているという、多角経営企業だった。
つまり美術館は数ある事業の一つに過ぎないし、ある意味、客寄せパンダと云っても良いかも知れない。我々庶民は骨董ステンドグラスに釣られてやってきて、ついでに紅茶を飲み、もしかすると「卯三郎」で昼食をとったりして、お土産は「アジアンオールドバザール」で輸入雑貨を買ったりし、さらにもしかするとあの結婚式場はなかなか良い雰囲気だったと周囲に吹聴さえすれば、もうこの会社の事業戦略にまんまと嵌ったことになる訳だ。やるなぁ。

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ほぼ8年ぶりの訪問。前回(山の記録はこちら)は立ち寄り湯だったので、ようやく念願叶って宿泊となった。ここの魅力は何といっても温泉にある。それも、やはり露天風呂にとどめを刺すしかない。ここは白戸川という、川そのものが温泉になっていて、湯の名前もそのまま「川の湯」。豪快にかけ流しの湯である。カラスの行水を地で行く者にとっても、ちょっとゆったり浸かっていたくなる。もう一つの魅力は、一般受けしないものだが、冬のこの時期、大丸温泉までしか車が入れないことから、ここに余計な(つまり山の上では不要な)荷物を全てデポして山に登れるという、立地条件が実に丁度良いのである。従って、山から下りればそのまま軽い荷物のままチェックインとなる。
ところで、チェックイン時に、民芸調のロビーでさっそくビールを飲むべく仲居さんに聞くと、外来の方はここでは飲めません、と不思議な返答。我々の登山者姿を見て、宿泊客ではないと勘違いしたようだ。それに宿泊客とわかったあとも、折角の抹茶とお茶うけを出そうとしているのに、いきなりビールを飲み出したのでちょっと戸惑いを隠しきれない様子。ど真ん中の直球が来ると思っていたら、いきなり暴投が来たという感じか。我々以上に癖玉を投げる客だっているだろうし、もう少し経験が必要なのだろう。
部屋に通されてから、「川の湯」ですっかり温まった後、いつものように部屋呑みを開始。今日は酒の肴も豊富で、ワインも瓶毎持参されていてちょっと豪勢。夕食にも豪華な料理が出るだろうと思いつつもついつい呑んで摘まんでしまう。ところが、料理もさることながら(勿論、美味しかったが)、夕食には一部屋毎に猪口で9種類の利き酒できるプランがついていて、これがなかなか面白かった。常日頃、9種類もの酒(宿の人が日本酒のことを知らないせいか、残念ながら銘柄しか書いて無いものもあって、純米なのか、吟醸なのか判らない)を一度に比較することはない。それこそ9人が9人とも嗜好が異なることが良く分かって、大変盛り上がった。この次の機会も期待したい。ちなみに、鳳凰美田(たぶん吟醸)も四季桜(春夏秋冬とあったが本醸造?)も美味かったが、個人的に蔵隠し(たぶん富川酒造、銘柄、精米度とも不明)が一番インパクトを感じた(この頃、酒に刺激が無いと寂しい)。売店で買おうかと一瞬思ったが、四合瓶で5,800円ではちょっと手が出ない。

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ほぼ2カ月ぶりにまた「鍵屋」の暖簾を潜った。今日はきれいどころ3人を含め6人で(何度目かの)忘年会である。最初はカウンター席だったが、さすがに今日は腰から下が冷えて酒を飲んでも暖まらない。そのうち、小上がり席が空いたので移らせてくれた。
女性のみの来店を断っているこの店のしきたりについて、我らの隊長が女将に問うと、女たるもの酒なんか飲むもんじゃない(菓子でも喰ってろ)、という昔堅気の先代の言葉を引き継いでいて、これは遺言ですと云うと皆、納得してくれるとのこと。先代はカウンター席に女性を座らせなかった(つまり小上がりだったらしぶしぶOK)らしい。フェミニストからの攻撃をどう、かわしてきたのだろうか。
女将も、この時代にそうゆう店の一軒ぐらいはあっていいんじゃないですか、と仰る(更に聞けば、東京にはもう一軒、そのような店があるらしい。興味がある)。たしかにこの頃、親爺御用達の場末の居酒屋にも、女子軍の進出が目覚ましい。立ち飲み屋だって女性一人で来る時代。親爺達は隅っこで小さくなっているしかない。この店はやがて親爺達の駆け込み寺になるだろう。
考えてみるに昨今、居酒屋のメニューのバリエーションが豊富になったのは、女性を意識しているのに他ならない。もつ焼きしか出さない店はたぶん、今後もどんどん減っていくだろう。そうゆう目でこの「鍵屋」のメニューを見ると、昔から変わっていないだろうし、女性を意識したような料理も少ない気がする。代変わりしても、是非この頑固さを引き継いでいって欲しい(と云っても、小生はフェミニストと戦うつもりはありません)。

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杓子山から下り葭之池温泉で温まってから、これで三週連続でホリデー快速富士山2号に乗って立川に移動。北口から近い「蕪(カブラ)」に入ってみた。居酒屋というよりは、ちょっとお洒落な和風ダイニングバーの感じで、造りもゆったりしている。テーブル間はカーテンで仕切れるようになっていて、ギャル心をくすぐる。その通りに客は女性の比率が高い。ギャンブル好き親爺連中はいささか近寄り難い雰囲気であり、登山姿でも憚る感じがしないでもないが、気にせず入店。
プレミアムモルツで喉を漱いだ後は、日本酒にするかワインにするか、ちと迷うが両方飲んでも悪くないと、先ずは上喜元特別純米を頼む。つまみには、茄子とズッキーニの炭火焼、長須鯨のお造り、炙りエイヒレ、かつ煮、ごぼうチップ、気まぐれサラダ、いかわたバター焼きを注文する。茄子焼き、ズッキーニ焼きはたいへんシンプルなのだが、酒のつまみになかなか良い。ごぼうチップは驚くほどボリュームたっぷり。
今どき、長須鯨は大変珍しいのではなかろうか。北氷洋で獲れたもの(つまり調査捕鯨?)とのこと。子供の頃はいやになるほど喰ったと記憶しているが、刺身で喰ったことは無かったはずなので、初喰いだと思う。生のせいか、さして特徴を感じない。もしかすると喰ったことそのものを忘れているかも知れぬ。
ワインは、ヴィニャマイポ・レゼルバ・ヴィトラル・カルメネール2012を注文。これもチリ産ワイン(この頃、チリワインしか呑んでいないなぁ)ではポピュラーで、コストパフォーマンスも十分な一本。カルメネール種は仄かに甘い香りが特徴のようだが、味わいはカベルネ・ソーヴィニョンとメルローの中間的か。
この店にはもつ焼きをはじめ、肉系料理も結構豊富なのだが、結果的には結構、ヘルシー系のつまみを喰った。この店の雰囲気でもつ焼きもないだろう。もつ焼きは店内が薄汚れていて、少々煙っているぐらいで丁度良いと思う(あくまでも個人的な見解)。

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およそ2年ぶり(記録はこちら)に葭之池温泉に入湯(600円)。前回同様、杓子山の帰りである(今回の山の記録はこちら)。程良く鄙びた風情が相変わらず。かつては旅館だったと云う大正期の建物の佇まいは、癒し効果抜群である。ここの正式名称が「翠松閣葭之池鐄泉」というのは、今日初めて知った。
ところで、杓子山から下りて、ペンション鉱泉閣前から乗ったタクシーの運転手は、この葭之池温泉の存在を知らず、単に駅名だけがあると思っていたようだった。結局場所が判らないので、偶々通り掛かった地元の人に行き方を訊く始末。この運転手は地元じゃないの? なんで俺達の方が知っているの? ついでに云うと、我々が杓子山から下りてきたことを知っていた筈なのに、下吉田駅傍の高台にある忠霊塔から見る富士山は、大変立派なので是非行くべき、としきりに勧めていた。もっと高い杓子山から、遮るものが無く富士山が見えることはご存じではなかったようだ。タクシーの運転手たるもの、もうちょっと自分の地元のことを知っておくべきだろう。
閑話休題。今日は気温もさることながら、北風が時折強く吹いていて、体が冷えていたのでここのちょっと熱めの湯が丁度良い。でも湯船以外は、天井が高いせいか、そもそも湯船が小さいせいか、浴室と脱衣所が一体化しているせいか、裸でいると寒い。洗い場のカランからの湯の出方も少々省エネ過ぎる。もうちょっと何とかならないものか。そのぶん、湯船に長く浸かることになる。
のぼせる寸前まですっかり温まったら、帳場でビール(大びん600円)を仕入れて休憩室、というか大広間へ。地元のおばあちゃん達が炬燵で丸くなっている。ここのゆったり感は、他の立ち寄り湯では味わえない。窓からは富士山も望める。ビールを飲んでしばし、まったりする。個人的に、ここは日帰り温泉としてはぴか一。本当はこのままここに泊まっていきたいくらいだが(もちろん、泊まることはできないが)、それは叶わずタクシーを呼び三つ峠駅に向かう。今度はもうちょっと暖かい頃に来て、団扇を扇ぎながらまったりしてみるか。

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葭之池温泉のHP: こちら 

今日の番外編は「駒形どぜう」で、大学同期4人での忘年会兼プチ同窓会。個人的にも随分と久しぶりの入店。レトロ感満点の外観。店に入るとすぐ、甘辛い割下のにおいに包まれる。下足番に、予約している旨を伝える。1階の板の間、いわゆる入れ込み座敷が一番風情があって良いのだが、ここは予約不可。上の階も既に予約で一杯だったので地下階に通される。
ほぼ満席状態でかなりの賑わい。すっかりへべれけ状態の組もあって、相当早い時間から一杯やっているらしい。みんな揃ったところでビール。この店はこだわりがあるのか、ビールはアサヒの瓶ビールのみ、日本酒も基本的には「ふり袖」である。ビールの後は、ひたすら「ふり袖」の熱燗にした。肴は当然、どぜうなべである。
HPには「・・・駒形どぜうの看板は「どぜうなべ」。厳選したどじょうに駒形どぜうならではの下ごしらえをしています。まず、生きたままのどじょうに、たっぷり酒を振りかけ、体内の水分がすっかり酒に入れ替わり、泥酔状態になったところを、味噌汁でゆっくり煮込みます。」とある。果たして「体内の水分がすっかり酒に入れ替わり・・・」という状態になったら、もうどじょうはお陀仏している筈なので、「泥酔状態」という表現は相応しくないように思われる。逆に、「泥酔状態」が正しければ、体内の水分が多少アルコールに置き換わった程度と思われる。何れが正しのかは別として、なべが出てきた段階で、泥臭さが無いことはもちろんのこと、どじょう特有の小骨は何処かに行ってしまった如く、口の中に入れると蕩けて何も残らない。箸でつまみ上げるのがなかなか難しいほど柔らかい。この製法を編み出したことが、この店の成功の鍵ではないかと思う。
どじょうなべは、テーブルの上で炭火が入った桶で温めながらいただくのがまたいい。ねぎはたっぷり山盛りがポイント。ここには柳川なべもあるが、こちらは既に卵でとじた状態で供される。他にもくじらなべやなまずなべ等もあるが、それはまたの機会にすることで、今日はひたすらどじょうなべ。気が付くともう看板の時間で、残っているのは我々だけ。たらふく喰って呑んでひとり5,500円。すっかり身体も温まり、満足感たっぷりの「駒形どぜう」だった。

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駒形どぜうのHP: こちら 

この頃番外編ばかりだね、というご批判はさておき、今日も全くの番外編(というか、「山から下りたら」を「山から下りているときは」と寛大に解釈してもらうと、ほら、問題ない)。凸さんから製品展示会の招待を受け、せっかくだからと(もちろん暇にかこつけて)半日休みをとって上京(なにせ仕事場は千葉なので)。時間がたっぷりできたので、先ず昼食。東京交通会館地下の「桃園」で長崎ちゃんぽん(800円;かなりインパクトあり。次回は皿うどんを喰ってみたい。)を喰った後、ついでに映画鑑賞。ほんの行き当たりばったりで「マダム・マロリーと魔法のスパイス」を見てみた。監督は「ショコラ」のラッセ・ハルストレム、製作はなんとスティーヴン・スピルバーグだ。
全く先入観を持たずに見たせいか、ストーリ性やコメディ性はさておき、モチーフ自体がなかなか良かった。ヘレン・ミレンが良い味出ている。初めて見たが、ハッサン役のマニッシュ・ダヤルもマルグリット役のシャルロット・ルボンも悪くない。今後に注目してみたい。ところで原題は"THE HUNDRED-FOOT JOURNEY"、直訳すれば「100フィートの旅」となり、邦題と比べると、受ける印象や視点がまるで違ってくる。日本での配給も同じディズニーなのに、こんなに変えちゃっていいのか?と思ってしまうが、原題の解釈をくどくど説明するとネタばれになってしまいそうなので止めておく。でも邦題には含蓄もひねりも全くないので(大女優を前面に出しての受け狙いか)、原題名の方に大賛成である。
ともあれ、映画館を出て展示会で暫し情報収集のあと、凸さんと秋葉原の居酒屋「殿(しんがり)」に入る。一見、立ち飲み屋風な店構えだが、中に入ればちゃんと椅子がある。ここは、天井からぶら下がっている籠に予め現金を入れておき、品物が出てくる度に店員が清算するシステム。金を使い過ぎない(喰い逃げをさせない)良い仕組みだ。生ビール(中400円)で乾杯の後は肴。
メニューをざっと見た限り、魚系も肉系もまんべんなく揃えた万能居酒屋の感じ。ポテトサラダ(250円)とハムカツ(350円)は外せないとして、もつ煮込み(250円)、島豆腐の厚揚げ(失念!)、炙りしめサバ(450円)、漬物盛り合わせ(300円)、オニオンスライス(250円)、いぶりがっこクリームチーズ(400円)、すき焼きコロッケ(失念!)を次々注文する。ここのポテトサラダはたまご入り。しっかり固めの舌触り、マヨネーズ控え目で美味い。ハムカツは、2枚の薄いハムの間にクリームチーズを挟んで揚げてある。いぶりがっこクリームチーズも面白い。いぶりがっことクリームチーズを交互にミルフィーユ的に重ねてある。組み合わせ自体、今ではかなりポピュラー化しているようだが、これは見た目がやけに洗練されている。何処ぞの食品加工会社の製品ではないかと勘繰りたくなる。すき焼きコロッケには、ソースは不要というか、かけない方が無難。良い具合にすき焼きの味がジャガイモに浸みている。
ビールの後は日本酒に移行。焼酎ほどの充実さは無いが、それでもいくつか珍しい酒がある。どれも500円。先ずは月の輪純米生原酒。岩手の酒。猪口に注がれて気が付くが、うすにごり酒である。口当たりが良く濃醇だがすっきり。次は白龍純米無濾過生原酒。同じ福井には有名な黒龍があるが、白龍もあるとは知らなかった。吟醸酒ではないが、すっと鼻に抜ける芳香族系の香りが少々強い。でもそれがマイナスではない。最後は舟出活性にごり。福島は白河の造り酒屋。いわゆるどぶろくだが、舌にぴりぴり、炭酸を感じる。清涼感たっぷりだ。
結構呑んで喰ってひとり3,500円だった。ここは総じて肴にひと手間かけたこだわり料理が多い。まだまだ食べていない料理もいっぱいあるし、珍しい日本酒も日替わり的に仕入れているようなので、次回が楽しみである。

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 居酒屋「殿」のブログ: こちら

6月17日以来の「根津の甚八」訪問、もう半年経ってしまった。あのときは夏の到来を予感させるような陽気だったが、既に真冬。前回、店を目指してやってきたときの、赤い提灯の明るさの記憶がほとんどないが、同じ時間でも今宵は遠くからやけに目立つ。滑り具合がいまひとつの引き戸を開けると、ほっこり暖かい。女将に迎えられ、奥の座敷に通される。黒光りする柱や板壁に、白熱電灯の暖かい明かり。座布団に座った時に得られる、このくつろぎ感は他の居酒屋ではちょっと味わえぬ。
先客はカウンター席におひとりだけ。この店に溶け込むように静かに呑んでいる。この建物は冬は寒いですよ、と女将から聞いていたが、たしかに隙間風のようにすうっと冷気が通り過ぎることがある(女将が膝かけ毛布を用意してくれる)。でも、むしろ熱燗がちょっと進む程度のプラス効果とも云える。初夏の、一瞬の爽やかな涼気も悪くなかったが、この店ならば冬の隙間風も存外悪くない。前回はアユラシと二人だったが、今日はなおちゃん、りんごちゃんの女子二人を加えて、四人でプチ忘年会。
従って、ビールでちょっと喉を湿らせた後はひたすら熱燗をいただく。もちろん、酒は「太平山」一本やり。肴は鯖の燻製、鶏ささみ燻製と煮玉子、水餃子、さつま揚げ、クリームチーズのわさび漬けのせ、漬物盛り合わせ。それぞれが酒の肴にぴったり。特に鯖の燻製は前回もいただいたが、個人的にイチオシである。肴をつまみ、酒を流し込みながら、しばし雪国談義、山談義、テレビドラマ談義に花を咲かせ、瞬く間に看板となった。今度来るときはどの季節の風に吹かれてみるか。

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「弁天」をもりそばで締めてから、浅草寺境内をぶらぶら。ちょうどやっていた福島県物産展のテントやら、ゆるキャラやらを物色したあと、ここ「おか田」に入ってみた。もう腹はだいぶ膨れているのでちょっとだけ覗いてみることにする。浅草演芸ホール側から奥山大木戸を潜った先、いわゆる「奥山おまいりまち」にある店。向かい側(JRAウィンズの南側)は再開発の真っ最中で、もうすぐ大規模ホテルと「まるごと日本プロジェクト」なる施設ができるようである。浅草もこの辺りはだいぶ様変わりしてきた。
この店は、地鶏炭焼がウリのようである。オープンテラス席(いわゆる外のテーブル席)で呑んでる二人連れがいたが、今日の寒空では流石に長居は出来そうになく、まして仲間になろうという気もおきない。店の入口を入ると5人ぐらいが座れる短いカウンターと、2人掛けテーブルが2つ、4人掛けテーブルが1つ。他に2階もあるようだ。店員はシェフ(?)を含め4名。カウンター席に座ったら、日本酒を注文。裏上喜元があるというのでそれをいただく。そうゆうものがあるのを初めて知った。通常の上喜元との違いは良く判らないが、あまりフルーティさは感じられず、濃醇だがキレ味がある。
ポテトサラダ、鶏しゅうまい、鶏もも刺身、そして焼き物(1皿2本ずつ)はせせりとつくねを注文。ポテトサラダはクリーミーなのに深い味、かなり美味い。鶏しゅうまいも、鶏もも刺身も各々鶏の味がしっかり。極めつけはせせり。なぜかこれまたミルキー。噛むほどに旨味が滲み出す。腹一杯でこれで打ち止めだが、今度は腹を空かせて来てみたい。

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おか田のHP: こちら 

浅草は10月以来の訪問。浅草も、浅草寺から南側は相変わらず観光客でごった返しているが、北側の観音裏あたり(丁目で云うと六丁目界隈)は土産物屋が無いせいか、あまり観光客(特に外国人)はおらず、地元の人たちの方が多いくらい。ここ、「そば処弁天」に入った時も、揃って割烹着を着た近所のお母さん連中が、寄り合いの打ち上げで気炎を上げていたし、その集団と入れ替わりで今度は揃いのジャケット(半纏ではない)旦那衆がぞろぞろやってきて、焼酎ボトルを傾けていた。ここは地元に愛されている店である。
観光客も来るが、たいていは、つゆ蕎麦を手繰るだけで、酒も飲まずさっさと出て行く。こちらとしてはそんな真似はできない。寒い日とは云え、中は温かいので先ずビール。肴はにしん煮(900円)でスタート。真っ黒になるほどしっかり煮込んであるが、味は意外にマイルド。逆に、そば味噌(450円)はかなりしょっぱい。こりゃしょうがない、と酒。この店の酒は同じ名前で山形の辯天、このうち特別純米酒は「加良志酒」と呼ぶらしい。これをお燗で頼む。淡麗辛口系だが旨みも感じるなかなかの味わいである。
続いて注文したのは牡蠣焼き(750円)。焼きと云っても南蛮状態。こんなにもぷりぷりで大ぶりの牡蠣にはなかなかお目にかかれない。野菜の天麩羅盛り合わせ(1,400円)、ここではこれを「野菜天ちら」と呼ぶようだ。「ちら」の意味と語源が気になる。かなりのボリュームで腹に応える。おかげで締めのもりそばは二人で一人前にした。この次は、今回は喰い損なった蛤焼きと冷やし豚を試してみたい。

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松山(赤岩)に登って「芭蕉月待ちの湯」に浸かった後、先週と同様にホリデー快速富士山2号で立川に移動、昨年の立川花火大会(2013年7月27日)の夜に入った「酒肴亭玉河」の隣にある、大衆酒場「あま利」に初入店。このあたりでは玉河と並んで老舗居酒屋のひとつらしい。「大衆酒場」と銘を打っている割にはこざっぱりした雰囲気で、暖簾を潜っても、玉河の様な猥雑さがない。親爺の愚痴話も、おばさん達の馬鹿笑いも聞こえてこない。かといって気取った雰囲気もなく、強いて云えば自然体の店。地下に通される。奥に畳の間があるが、我々はテーブル席へ通される。直ぐ脇にカウンター席があり、そこにリュックサックを置かせてもらう。
席に着いたら、もうビールはパスして日本酒。各人が、奥播磨山廃純米(800円)、上喜元特別純米(800円)、伯楽星特別純米(800円)、八海山普通酒(700円)を各々注文。それぞれ個性があって美味いが、個人的には、なかでも旨みが濃い奥播磨が気に入った。その後、「鷹来屋五代目(たかきやごだいめ)特別純米手造り槽しぼり」(800円)を飲んでみる。旨みとキレが程々バランス良く、いわゆる呑み飽きがしないタイプ、すいすい呑める。大分の日本酒とは珍しい。
つまみは、ポテトサラダ(390円)、牛すじと大根の煮込み(500円)、どじょう唐揚げ(630円)、特製卵焼き(420円)、肉豆腐(430円)、揚げ茄子のポン酢(390円)、地鶏塩焼き(580円)、いんげんとゆでたてブロッコリー(330円)を注文。ポテトサラダは青海苔がかかっているところを除けばごくノーマル。味付けもあっさり。どじょう唐揚げはカリカリ。まるで海老のように丸まっているが、自然にこうなるのか判らない。地鶏はパリパリ。付け合わせの辛味噌三種が良いアクセントになっている。
この店は、居酒屋にしては全般的に味付けが優しい。ほっと落ち着きたいときに入る店としてお薦めしたい。

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一気に真冬がやってきたような週末、赤岩(松山)と二十六夜山に登ったあとは、当然ながらここ、「芭蕉月待ちの湯」に入湯(710円)。今日は38℃の湯船に入っても全然だめ、43℃の方で丁度良い。寒さで縮こまった身体がほぐれていく。さっぱりしたら休憩室へ。今日はなんだかやけに人が少ない(駐車場には結構、車があったけど・・・)。ここには何度か来ているが、休憩室がこんなにスカスカなのは初めて。これも寒気のせいだろうか。
山の中を歩いているときには「熱燗、飲みたい!」と思っていたのに、風呂上がりはやっぱりビール(生550円)。ここには焼き餃子が無いのでイカゲソ揚げ(380円)。注文後暫くして、揚げ立ての大ぶりで、ぷりぷりのゲソがたっぷり出てくる。皆が揃った後は、枝豆やタコ焼き、鶏つくね等を賞味。
それにしても二十六夜信仰といい、芭蕉の句といい、この辺りは「月」がウリ。それにあやかって、ここには「和みの月」という名の地元産古代米どぶろくがあるらしいが、今回はうっかり見過ごした。4月までの限定販売だそうなので、それまでになんとか来てみたい。

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月一の蕎麦好きおやじさん主催、格安居酒屋ツアー。今回は久々新橋、「新橋応援団ワタル」以来かな。新社会人の頃から馴染みの街で、昔から安くて安心して飲める店が多いが、今夜は、そんな店が多い新橋の中にあっても安さがウリな「赤札屋」である。18時20分では一階は満席状態だったが、二階は思いの外、席が空いていた。店員は殆ど中国系のようである。
先ずは、通常の感覚で生ビール中ジョッキ(400円)を頼むが、この店では高級品。一杯にしといて、と釘を刺される。なにせチューハイは一杯100円である。他の者はトリスハイボール(190円)。でもかなり「薄い」らしい。いくら安くても、水で腹が膨れるのはいただけない。あとはみんな、日本酒熱燗(富貴純米2合徳利;380円)に切り替える。
肴はハムフライ(250円)、ポテトサラダ(390円)、かさご煮付け(300円)、刺身盛り合わせおまかせ5点盛り(1,000円)、しまほっけ(490円)、イカ一夜干し(430円)、スパゲティーナポリタン(380円)などを注文。ハムフライ(ここではハムカツとは呼ばない)は、他では見られない程薄いが、まあ250円なんで・・・。ポテトサラダはかなり黒コショウが利いていてスパイシー。ジャガイモは殆どマッシュポテト状態で、その他具材は概ねスタンダード。かさご煮付けは、よくこんな小さいかさごを見つけてきたもんだ、と思う程小さいが、何せ300円なので納得できる。刺し盛りもボリュームや鮮度の面では料金的に満足できるものの、盛り付けの仕方が素人くさい。しまほっけ、イカ一夜干しも十分なボリュームである。その観点からすれば、ナポリタンは「これで一人前?」と思う程大量に出てくる。良く見れば他のテーブルでも結構並んでいる。この店の人気メニューかも知れぬ。ひとり、ふたり連れで、迂闊に注文するのは危険である。代謝量が多い人にはもってこいだろう。 
かくのごとく、とにもかくにも安さがウリの店。これだけ呑んで喰っても計ひとり2,300円。でもセンベロが理想の蕎麦好きおやじさんにとっては予算オーバーで、やや不満が残ったようである。

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本社ヶ丸に登り、泰安温泉で汗を流した後は、「ホリデー快速富士山2号」に乗って立川に移動。さて何処に入ろうか。今日は7人いたので(結局5人になったが)、人数的に「弁慶かなー」と云う声があがったものの、「弁慶以外!」と云う声が優り、暫しリサーチの結果、この店に予約を入れてみた。4人席ならば空いているとのことで何とか収めてもらった。なかなか人気の店の様である。
外観は、町屋のような格子戸造りで落ち着いた風情を醸している。でもその中にワインボトルが並んでいるのが見えたりするので、ちょっぴりイタリアンテイストという感じもする。前回、立川に来た時も、この店の前を通っているのだけど、店のネーミングがちょっといまいちかな(今でもまだそう思っているが)、ということで素通りしたのだった。
でも入ってみるとなかなか洒落ている。テーブルに着くと、「**さま、ご予約ありがとうございます」とのメッセージが書かれた札が立っていた。ちょっとカスタマー心をくすぐる演出。我々のテーブルの上にはロフト(中2階)があって、子供の秘密基地のよう。みんなでワイワイ飲むには丁度良さそうだ。この店は飲み物も料理も種類が豊富だが、ウリはワインと串焼きらしい。ワインは店のお薦めに従い、白はグラン・アルウカリア・シャルドネレゼルバ2012、赤は、オチャガビア1851・カベルネ・ソーヴィニョンレゼルバ2012をチョイス。どちらもチリ産。コスパ的には問題ないだろう。
料理もお薦めに従い、串焼き10本盛り合わせを注文。どれも肉巻きスタイルってところがここの串焼きの特徴か。カリフラワーやロマネスコに巻いてあってヘルシー。ポテトサラダは、混ぜ合わせる明太子を、目の前でバーナーで炙るパフォーマンス付き。味そのものは特段コメントなし。和牛塩モツ煮込みはさっぱり系で美味い。他に、突き出しのキャベツが美味かったが、それよりも、これも突き出し(?)のけんちん汁みたいなスープが、かなり良い味出している。全般的に肉料理も多いが野菜も結構豊富という印象。肉食系も草食系もどちらも楽しめるようになっている
帰りに何故か薬用入浴剤を一個、もらう。飴とかガムはあるけど、入浴剤は初めてである。このお茶目さもウリなのか。

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本社ヶ丸に登った帰り、当初予定では「法能温泉」に行ってみるつもりだったが、なおちゃんリサーチによれば、ボイラーの故障で風呂は一つしか沸かせず、男女が交互に入るしかないとのこと。そんなに時間をかけることもできないので(ホリデー快速富士山2号に乗りたいので)、やむをえず代替案の「泰安温泉」(450円)へ久しぶりに行ってみた。調べてみると、ここも4年ぶりの訪問である。
「温泉」と名前が付いているが、銭湯である。でも普通の銭湯との違いは、せっけん、シャンプーが置いてあることと、(有難いことに)ビールの自動販売機があること。また、1階、2階には休憩室があって、2階からはなにやらカラオケの音が聞こえてくることもちょっと違う(休憩室利用の場合は風呂代込700円)。我々にとっては、この界隈で汗を流せる貴重な場所だが、地元の年配者にとっては単に風呂に入るだけでなく、憩いの場にもなっているということだろう。
更衣室も洗い場も、数名ずつしか使えないくらい狭いが、客の入りもそれに見合う程度で混みあうことは無いようだ。湯船は2つあって大きい方はかなり熱い(たぶん43℃くらいだ)が、小さい方は40℃くらいで丁度良い。湯の色は茶色っぽくなって薬草の臭いがした。風呂から上がったあとビールを飲みながら、アヒルちゃんが女将に訊くところによると、薬湯には「じつぼさん」が入っていると云う。調べてみると「実母散」だ。婦人病向け生薬のようだが、男にも効能があるのだろうか?!
皆でロビーに屯してビールを飲んでいると、女将さんが、休憩室が空いているのでどうぞ、と云ってくれたが、もうすぐタクシーが来る時間だったので遠慮した。今度来た時にでも、休憩室でまったりしてみたい(でもカラオケは敬遠しておきたい)。

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