クソ暑い頃に奥多摩の低山を登ることは全く気が進まないけれど、手近な場所で鮎でも喰うかと思い立ち、そのついでに止むを得ず秋川上流の山に登ることにしてみた。それ程労せず登れる山となると、浅間尾根が思い浮かんだが、折角だから馴染みのないコースから登ってみようと、宝蔵寺BSから延びる点線の径を辿ることにした(山の記録はこちら)。
登り始める前に、バス停の目の前にある宝蔵寺を覗いてみることにした。ここは奥多摩で最も古い寺院だそうで、「多摩新四国八十八ヶ所霊場」の第50番札所でもあるそうだ。この「多摩新四国八十八ヶ所霊場」なんて聞いたことが無かった。こういうのって誰が決めるのかなって思ったら、こんな奇特なサイトがあった。高尾山薬王院も第68番札所として入っている。リストをざっと見ると、何故か真言宗の寺ばかりだ。この頃私鉄各社がタッグを組んで、「御朱印」集めならぬ「鉄印」集めを流行らせているが(2,200円の鉄印帳が飛ぶように売れているらしい)、「〇〇ヶ所霊場」の類はそのはしりと云えるだろう(最近、酒蔵巡りの「御酒印」集めだって出てきた)。
宝蔵寺はごく普通の寺で、本尊は不動明王だが本堂の中には入れないので見られず、外にも石像がいくつか祀られていて、そのうち奪衣婆の石像がちょっと珍しい。ここの鐘楼の基盤には、反響用(?)の穴があった。これも珍しいかも知れない。
浅間嶺に登って辺りを俯瞰したら、早々に切り上げて「木庵」へ下る。辿り着いてみると、店は大賑わい。車でやって来た客、自転車でやって来た客ばかりで、山から下りてきたと思しき客は我々だけだ。13時前に着いたのだが、女将曰く、店内の座敷、テーブル席とも14時30分までは予約が入っているとのこと。13時25分発のバスは今から行かないと無理、その次のバスは14時55分発なので、やはり店内で蕎麦を手繰るのは不可能のようだ。だが、風呂に入る客はいない。とりあえず、風呂に入って汗を流す。
戻ったら、店の前のテラス席が空いていたので、やや暑いが座ることにした。早速ビールを呑ませてもらう。花番さんに「繁盛していますね」と水を向けると、テレビ朝日の「帰れマンデー」で紹介されて(渡辺直美がここの急坂を登ってきたらしい)からこんなになった、忙しすぎるので出来れば程々に客が来て欲しいとこぼす。げに恐ろしきはテレビの威力、まだまだネットの力に負けていないと知った。

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