「御殿酒場」で鱈腹喰って呑んだあとは、御殿場駅16時46分発の「特急ふじさん12号」に乗る。地図を眺めていると気が付くことだが、御殿場は富士の裾野に広がっている街のせいで、市街を流れる川は基本的に富士山から流れて来て、一部は箱根山の北側を通って小田原で相模湾に注ぐ酒匂川となり、一部は南へ流れ黄瀬川となり、伊豆の狩野川と合流して駿河湾へ向かう。
一方、箱根山から流れ出した水は、御殿場の直ぐ手前で分かれ、酒匂川か狩野川のどちらかへ合流する。つまり、御殿場は酒匂川と狩野川の分水嶺でもある。「嶺」と呼ぶような高みが全く無いのがちょっと面白い。御殿場駅辺りが丁度、境目になっている。ちなみに酒匂川と黄瀬川は何方も、北米プレートとフィリピン海プレートとの境界でもある。御殿場は、東海文化圏と関東文化圏の接点でもあると同時に、日本列島の成り立ちに於いてもキーポイントにあるのだった。
御殿場駅を出た「特急ふじさん12号」は、相模湾に流れ込む水(酒匂川)と共に箱根山を北側を縫うように進むので、これでも特急かと疑うほどのんびりと走る。一転、松田駅を出ると酒匂川と別れを告げ、小田急線に入れば途端にスムーズに走り出す。特急料金が、御殿場線区間(25.3kmで860円)が小田急線区間(71.8kmで700円)と較べてやけに割高なのは、何度考えても不条理を感じる。
小田急新宿駅に18時27分到着。まだちょっと早いので、少しだけ寄り道。行ってみたところは、西新宿にある「フリゴ」というビヤホール。ここは日本の大手ビール会社の製品やクラフトビールを置いておらず、全て海外ビールという、ちょっと変わり種な店である。
店内は外国人と日本の若者ばかり。リュックサックを背負った風変わりな熟年は他にいないが、店内は暗いのでさして目立たない。ちょうどひとテーブル空いていて、店員が「20時までだったらOKです」と云うので、むしろ望むところと着席。久しぶりにギネスの生(ハーフパイント、700円税込)を呑み、ギネスビール発祥の地ダブリンに思いを馳せた。

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