我々が高松山の山頂で富士山を眺めながらのんびり野点をやっていた頃、何故か目の前に見える金時山に和尚が登っていて、あとで山北で我々に合流すると云ってきた。こちらはたぶん2時頃には下りてひと風呂浴び、3時には「YAMAKITAバル」に入れるだろうと踏んだ(だいたいその通りになった)。
一方、金時山にいる和尚の方は、山から下りてバスに乗り小田原に出ても御殿場に出ても、何処にも寄らずに真っ直ぐ来たとしても我々の方がだいぶ早いだろう。だったら気長に待つしかないかと、チビチビ呑んでいると案の定、我々より1時間半ほど後になって姿を見せた(といっても店を前を一度通り過ぎたりして、なかなか入ってこないお約束のパフォーマンスを見せてくれた)。もうあと30分遅ければ、いつもの「特急ふじさん12号」に乗れるかと気を揉むところだった。
而して和尚の滞在時間は少し短かったが、この続きは車内でやろうと店を出て、山北駅へ。御殿場線もようやくSUICA・PASMOが使えるようになったので(JR東海はTOICA)、便利になった。松田駅で下車し、「特急ふじさん12号」の指定席券を購入。この手間は変わらないが、それでも駅員は卒なくこなすので、以前のような話のタネが生まれることはない。
すっかり日が短くなったので、とっぷりと暮れてからやってきた「特急ふじさん」に乗り込む。和尚は初めての乗車だという。この「特急ふじさん」には麻薬的常習性があり、一度乗るとその利便性に嵌ってしまい、もう普通電車で新宿へ帰れなくなる、ということはまだ和尚は知らない。
ともあれ、席に着いたら持参したつまみやら日本酒やらを出す。はいはい皆さん、カップを出してねと云うと、なおちゃんは先日、屋久島でゲットしたばかり屋久杉ぐい吞みを取り出した。流石である。このあと新宿まで、高松山と金時山の山談義に花が咲いた。

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