大峰奥駈を味わった3日目、京都・東寺で危うく財布と泣き別れになりそうになったものの、運良く無事回収出来た後のこと。何とか「のぞみ」の切符もゲット出来て(だけど席はバラバラ)東京へ帰る。
たいてい上りの東海道新幹線に乗るのは黄昏時か、とっぷり日が暮れた頃になるので、車窓からの景色は大して得られないことが多い。しかし今回は京都発が15時39分、まだ明るい。上りの新幹線に乗った時、いつも気になるのは「瀬田の唐橋」と、琵琶湖東岸に点在する小山だ。
「瀬田の唐橋」は、その下流にある「石山寺」に参詣した際に、徒歩で渡ったこともあるので馴染み深い。将に交通の要衝であったため、飛鳥時代から幾多の争奪の場となってきた歴史的名所。天下人一歩手前だった織田信長も、この橋を普請した。安藤広重の絵にも松尾芭蕉の句にもなっていて、誰もが知る歴史の表舞台に在り続けた橋である。
JR在来線よりも東海道新幹線からの方が近くで見られるのだが、何せトンネルとトンネルの間の、ごく僅かな時間だけしかチャンスがない。近過ぎて、ぼやっとしていなくても見過ごすことが多い。今回も、気が付いた時にはもう次のトンネルの中だった。
トンネルを抜けると、平地(盆地)が広がっているが、その真ん中を突っ切る新幹線の左右の窓から、其処彼処に点々と小さな山が視認できる。高さはどの山もせいぜい400m程度、平地の標高が100mぐらいあるので、登る価値は少ない。でも、幾つあるのか判らないがかなりの数。
かつて戦国時代、そのほぼ全てに山城があった。その中にはかの「安土城」も含まれる(安土山は新幹線からは見え難いので、左側前方を注視していないと見逃す)。これらの小山を眺めていると、山城を包囲したり、この辺りを駆け巡った武士集団の姿が見えてくるような気がするのは小生だけか。閑話休題。
東京駅に17時54分到着。まだちょっと早いので、駅ナカで寄り道することにした。店は、なおちゃんがご存じだという黒塀横丁の「YEBISU BAR」。黒塀横丁には飲食店がいっぱいあり何軒か入ったことがあるが、ここには初めて。おとなのポテトサラダ(580円税別、以下同様)を肴に、ヱビス マイスター(680円)をグビッとやって関西の山旅を締め括った。

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