今日の山行は時間が掛かるコースだったので(歩いた距離は10km足らずだが、結局6時間半強もかかった、さすがは両神山だ)、山から下りる時間が遅くなったため、珍しく途中で引っ掛からずに帰ることにした。その代わりに、車内宴会のため仲見世で酒とつまみを仕入れる。
数ある秩父地酒の中から選んだ「武甲正宗・のんべえ」(720ml、1,300円税別)は、純米しぼりたて無濾過生原酒。包装紙が新聞紙。アルコール度数が19度もあるのでガツンとくる感じだが、フレッシュ感も旨みも酸味もあるので全体としてバランスは良いように思う。
西武秩父駅から乗ったのは、20時25分発の「特急ちちぶ52号」。レッドアローに乗るのも2年ぶりとなる。この時間ともなると、乗客はかなり疎らだ。ちなみに「のんべえ」は我々のような「呑ん兵衛」をさす訳ではなく、「呑もう」の秩父弁らしい。ともあれ、改めて登頂を祝して乾杯。
両神山に限らず、このような山に来てしばしば感じることだが、縦走するハイカーの何と少ないことか。我々のように八丁峠から山頂(剣ヶ峰)を経て日向大谷まで歩いたのは、少なくとも他には見掛けなかった(逆コースは2パーティと行き違った)。
一方、日向大谷からやってきてピストンで帰るハイカーは何十人もいたようだ(とても数え切れない)。恐らくは皆、自家用車でやってくるのだろうからそれはそれで仕方が無いことだが、単なるピークハントでは山の(今回は両神山の)魅力を半分も味わっていない。深田百名山の功罪のうちの「罪」な部分と云えるかも知れない。その意味では、我々は恵まれているし充実していると、密かに悦に入りながら「のんべえ」を味わった。

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