袖平山は、藤野から山を越えて道志川流域に出ると、目の前にどーんと聳える大変目立つ山。もっとも地図をよく見れば、目立つのは袖平山だけではなく、姫次(ひめつぎ)まで含めたひとかたまりなのだと判る。姫次は丹沢主脈の途中にあるので、いつのまにか登ってしまうぐらいで全く登り甲斐が無い。
東海自然歩道最高点の標識と、姫次の標識がなぜか微妙に離れているのは、姫次がピークではないことを表している証拠と云えそうだ。だいたい「山」とか「峰」とか「岳」が付かないこと自体、山としては半端ものである証し。袖平山はその延長上にあるし、しかも袖平山の方が僅かながら(1.2mだけ)低いので、主脈を縦走する際にわざわざ立ち寄る人も少ないのは当然だろう。
しかし何れにしても個人的には未踏の山で、以前からずっと気になっていたので、今回登って見ることにした。当然だが、姫次経由で登るのは面白くないので、神ノ川ヒュッテから風巻尾根を登ることにした。この尾根、袖平山まで水平距離3.3キロメートルで標高差900メートル(斜度としては27.3パーセント)は、丹沢山塊でも屈指の急登なのだそうな。
実際登ってみて(記録はこちら)、十分歯応えは感じたし、眺めも良かった。不遇な山という感じがしない。主脈の縦走の途中で寄り道するのは、かえって袖平山に失礼である。
首尾よく登頂した後は、八丁坂ノ頭(って何処がビークだったのか判らない)を経て青根集落へと下る。東野BSの目の前にある鶴屋旅館は、立ち寄り湯(利用料600円)がOK。風呂場は意外と(失礼!)小奇麗で気持ち良く温まれる。さっぱりしたら、食堂へ。板長(宿のご主人?)が手持ち無沙汰そうにしていた。ここは日当たりが良くてポカポカ。ビール(大瓶550円)が美味い。つまみに頼んだコロッケ(2個350円)もなかなか美味かった。こういう問屋場的な旅館はいつまでも残っていて欲しい。

DSC00620

DSC00621

DSC00622

DSC00623

DSC00624

DSC00625

DSC00626